戦国小町苦労譚
一五八〇年 三月上旬
靜子送來的朱印狀一到,伊達家領導層頓時全都僵住了。
静子からの朱印状が届いたことを受けて、伊達家の首脳部は一気に竦(すく)みあがった。
細閱書信內容的伊達家當主輝宗,因為內容震驚得當場昏厥。
書状の中身を検めた伊達家当主である輝宗は、衝撃的な内容に思わずその場で卒倒してしまう。
輝宗常被視為稀世天才──獨眼龍政宗的父親而隱於幕後,實際上他是被稱為『伊達家中興之祖』的理性與戰略眼兼備的人物。
輝宗は稀代の天才・独眼竜政宗の父として影に隠れがちだが、実際には『伊達家中興の祖』と評されるほどに理性的かつ戦略眼に長けた人物であった。
連他在面對作為關東管領的靜子嚴詞詰問的文字時,亦足以令人氣血翻冷。
そんな彼をしてすら、関東管領たる静子から厳しく詰問される文面は血の気を失わせるには十分過ぎた。
在家臣攙扶下恢復意識的輝宗,立即派遣謝罪使者前往尾張。
家臣たちに介抱されて意識を取り戻した輝宗は、即座に尾張へと謝罪の使者を派遣する。
靜子推測,他們把通常需兩個月的路程壓縮到一個半月,想必是被迫採取了相當緊湊的行軍。
通常は移動に二月を要する距離を、一月半に収めたのだから余程の強行軍を強いてきたのだろうと静子は推測した。
看到使者在靜子面前卑躬屈膝、流露悲壯之色,她心想或許不該逼到這種地步,但身為管領不能示弱,便壓制住憐憫的表情。
静子の眼前で平身低頭し悲壮感を漂わせている使者の姿を見ると、流石にここまで追い詰めるべきではなかったかと思うのだが、それでも立場上侮られるわけにはいかないため甘い顔を封じる。
「令三位大人費心,謹此致歉」
「三位様にお手間を取らせてしまったことを伏してお詫び申し上げまする」
在靜子前將額頭貼於地面以示謝意的人,名叫遠藤基信。
静子の前で床に額をこすりつけるようにして謝意を述べる人物は遠藤(えんどう)基信(もとのぶ)という。
他是輝宗麾下的宿老,尤其擅長外交,留下傑出戰績。
輝宗配下の宿老であり、特に外交手腕に於いて優れた成果を残している人物であった。
史實上,也是他進言輝宗與信長結好,且常在適當時機向信長贈送奧州特產,為人所知。
史実に於いて輝宗に信長と交誼を結ぶよう進言したのも彼であり、また折に触れて奥州の特産品を信長へと贈っていたことで知られる。
除信長外,他也與家康、北條氏等多位有力者通信,並曾多次親自出面交涉。
信長以外にも家康を始め、北条氏など多くの有力者と書状を交わし、時には交渉に赴くこともあった。
遠藤親自來謝罪,足見伊達家之窮境。
そんな遠藤本人が直接謝罪に出向いてきたことが、伊達家の窮状(きゅうじょう)を如実に示している。
「暫且接受謝罪吧(連辯解也不多言,反倒顯得乾脆)」
「ひとまず謝罪は受け入れましょう(抗弁すらしない姿勢は潔いとすら思えるね)」
雖為停戰中但仍為戰時而無法離國的輝宗書信到手,靜子略閱其內容。
停戦中とは言え戦時であるため国許を離れられない輝宗からの書状を受け取った静子は、内容に軽く目を通す。
此類文書多以辯解為主,但輝宗寫明了如何謝罪及防止再犯,靜子認為有所改進的餘地。
この手の文書は総じて言い訳に終始するものだが、輝宗は謝罪と再発防止に向けてどのように取り組むかが綴(つづ)られていたため、静子は改善の余地があると判断した。
「旅途未消疲勞,深感歉意,此事連上樣亦格外關切。雖恐無喘息之機,仍請直赴安土,向上樣親自稟報此事經過。」
「長旅の疲れが癒えぬうちで心苦しいが、此度(こたび)の件は上様も殊(こと)の外(ほか)気に掛けておいでだ。息を継ぐ間もなかろうが、このまま安土へ向かい、上様へも直接事の次第を言上(ごんじょう)して貰いたい」
因見到謝罪與反省的態度,靜子本想以口頭訓戒了事,但想到此事上達到出具朱印狀的程度,若輕易饒恕恐有損威信,於是打消念頭。
謝罪と反省の姿勢が見えたことから静子は今回の件を訓戒(口頭での注意)に留めようとも考えたが、朱印状という公文書を出すほどの一件をあっさり許したのでは沽券に関わると思いなおす。
此番失誤乍看微不足道,換個角度卻可被視為輕視管領、認為『向管領報告可以往後再說』的表現。
此度の不手際は一見すれば些細なものだが、見方を変えれば「管領への報告は後回しでも構わない」という軽視の表れとも取れる。
若此處樹立『只要道歉便可收場』的先例,恐在伊達家中滋生『只要靜子表現溫順便會原諒』的嬌縱心理。
ここで「謝罪したから終わり」という前例を作れば、伊達家の中に「静子様はしおらしく振る舞えば許してくれる」という甘えを生みかねない。
在奧州,靜子代理織田信長全權。輕視她等同於玷污信長的顏面,乃動搖其統治根基之舉。
奥州における静子は、織田信長の全権を預かる代理人である。彼女を侮ることは、すなわち信長の面子を汚すに等しく、その統治の根幹を揺るがす行為であった。
因此不能只靠單純的伏首了事。
ゆえに、単なる平伏で済ませるわけにはいかない。
作為赦免的代價,有必要從伊達家奪取比言語更沉重的、具體的服務。
赦免の対価として、伊達家からは言葉以上に重い、具体的な奉仕を引き出す必要がある。
這不是以模糊的『反省』來衡量,而是以有利於織田天下的『實利』作為衡量伊達家忠誠的試金石。
それは「反省」という曖昧な感情ではなく、織田の天下に資する「実利」という形を以て、伊達家の忠誠を測るための踏み絵であった。
「此外,作為不輕視上樣心意的證明,要求正式保證協力關東開發(……)」
「また、上様の御心を軽んじてはおらぬという証左として、関東開発への協力(・・・・・・・・)を正式に確約して貰おう」
「……一切承知。然則,當下不知最上會有何動作,能否撥出如此多時日尚未可知。」
「……一切、承知いたしました。されど、最上がいかなる動きを見せるか判らぬこの時に、それほど刻(とき)を割けるかどうか」
「毋需憂慮,最上無法行動。」
「案ずるな、最上は動けぬよ」
靜子平然斷言,基信聽後愕然。她面帶若有深意的微笑,平靜地繼續道。
平然と言い放つ静子に、基信は愕然とした。どこか含みのある笑みを湛(たた)えたまま、彼女は静かに言葉を継ぐ。
「若詳述細節,恐招致『織田家介入戰事』的揣測,故不多言,但你之憂慮屬杞人憂天。至少在雪融之前,最上家不可能有大規模行動。」
「詳細を語れば『織田家がいくさに介入した』と邪推を招くゆえ多くは語らぬが、其方(そのほう)の懸念は杞憂に終わる。少なくとも雪解けを迎えるまで、最上家が大きな行動に出ることは不可能だ」
「是、是這樣嗎……」
「そ、そうでございますか……」
基信背脊滲出冷汗;靜子斷言『無法行動』,意味著在最上咽喉處已設下某種『陷阱』。
基信の背に冷たい汗が流れる。静子が「動けぬ」と断じるからには、すでに最上の喉元に何らかの「仕掛け」が成されているのだろう。
對於她那難以想像的迅速佈局,基信不由得生出戰慄。
その底知れぬ手回しの早さに、基信は戦慄を覚えずにはいられなかった。
「而且,久留或對你有利。若與我會談後即刻回國,外人難以分辨是談成還是被拒;若能獲准與上樣會見,除我管領之名外,誰見了也會認定和睦成功。」
「それに、滞在が長引くことは其方にとっても利となろう。私との会談後、すぐさま帰国したのでは、交渉が成ったのか追い返されたのか、周囲には判別がつくまい。だが、管領たる私の他にも上様との謁見が許されたとなれば、誰の目にも和睦の成功は明らかとなる」
「確實,那是……正是如此啊」
「確かに、それは……左様でございますな」
「你非僅是普通使者,肩負伊達家命運。應避免招致外人無謂揣測,或做出打擊家中士氣的行為,明白嗎?」
「其方は単なる使者ではない。伊達家の命運を預かる身だ。余所から余計な邪推を招き、家中の士気に水を差すような真似は避けるべきであろう?」
若只與靜子會談後即折返,無論基信怎說『已獲原諒』,周遭仍會懷疑失敗或猜測暗裡交易,生出無謂臆測。
静子との会談のみでとんぼ返りすれば、いくら基信が「許しを得た」と語っても、周囲は失敗を疑い、あるいは裏取引を勘ぐり、無用な憶測を生む。
織田家在伊達與最上之戰中,堅守中立立場,保證『僅由兩家對峙的局面』。
織田家は伊達と最上の戦において「両家のみが対峙(たいじ)する環境」を保証する中立の立場を堅持している。
對於不能公開宣稱『已許伊達』的靜子而言,將基信送往安土與信長見面,是在沉默中保障伊達家正當性的一項極高明的外交措施。
表立って「伊達を許した」と広言できない静子にとって、基信を安土へ送り信長に会わせることは、沈黙のうちに伊達家の正当性を保証する、極めて高度な外交的配慮であった。
「那麼,暫且承蒙照顧了」
「では、しばしご厄介になりまする」
「可以。將遠藤殿引至房中接待,待客要周到有禮,勿失禮。」
「宜しい。遠藤殿を部屋へ案内せよ。客人に失礼のないよう、丁重にもてなしなさい」
在受命的小姓引領下,基信深深點頭一次後離開了房間。
命じられた小姓に導かれ、基信は一度深々と頭を下げて部屋を後にした。
足音漸遠、寂靜回籠,靜子長長吐出一口氣,放鬆了全身。
その足音が遠ざかり、静寂が戻ると、静子は大きく息を吐いて体の力を抜いた。
「……最上家經歷近來的家中動亂,親伊達派掌握了實權,本家事實上已陷入敗局。正因如此,他們才會坦率接受休戰的提議,也不會在此時輕舉妄動。但樂觀正是最大的敵人。」
「……最上家は昨今(さっこん)の家中(かちゅう)動乱(どうらん)を経て、親伊達派が実権を握り、本家側が事実上の敗北を喫した状態なのよね 。だからこそ休戦の申し入れにも素直に応じたし、その最中に下手な動きはしてこない。だが、楽観は最大の敵だわ」
當冬日嚴寒達到極限時,最上家內部在是否繼續戰事或申請停戰的問題上分裂為兩派。
冬の厳寒が限界に達した頃、最上家ではいくさを続行するか、停戦を願い出るかで家中が二分されていた。
本家主張續戰,親伊達派則為避免無謂的消耗而主張休戰。
本家は継戦(けいせん)を訴えたが、親伊達派は無意味な消耗(しょうもん)を避けるべく休戦を主張する。
雙方主張各執一詞,彼此平行不交,導致最上家內部出現決定性的裂痕。
双方の主張は平行線を辿(たど)り、これが最上家内に決定的な亀裂を生じさせた。
兩方拋下伊達家不顧,開始沉溺於醜陋的內部鬥爭。
両者は伊達家をそっちのけで、醜い内部抗争に明け暮れ始める。
起初只是小規模衝突,但終於最上本家暗中籌兵,企圖對親伊達派實行肅清。
当初は小競り合いに過ぎなかったが、遂に最上本家は親伊達派の粛清を決行すべく密かに兵を集めようとした。
然而親伊達派也察覺到那動向,局勢持續處於一觸即發的狀態。
だが、親伊達派もその動向を察知し、一触即発の状態が続く。
雙方都憂慮兩敗俱傷,雖然避免了全面衝突,但均衡崩解只是時間問題。
互いに共倒れを危惧(きぐ)し、全面衝突こそ回避したものの、均衡が崩れるのは時間の問題であった。
結果在爆發之前先由政治手段解決,親伊達派贏得了優勢。
結局、暴発よりも先に政治的な決着がつき、親伊達派が優勢を勝ち取ることとなる。
「從家中宿老到末端雜兵,如果連片刻也無法心安,必定在某處出現破綻。在那種極限狀態下,像血判狀這類作為決心擔保的重要文書,絕不可能平安送達。」
「家中(かちゅう)の宿老から末端の雑兵(ぞうひょう)に至るまで、片時も心の休まる暇がなければ、必ずどこかに綻(ほころ)びが生じる。そんな極限状態で、血判状(けっぱんじょう)のような決意の担保たる重要文書を無事に運び切れるはずがないもの」
最上本家一方原本計畫收集血判狀,並上書諫言要將親伊達派逐出(……)。
最上本家派は血判状を集め、親伊達派の追放を諌言(かんげん)する予定であった(・・・・・)。
然而連日的神經戰讓他們的判斷力嚴重下降,他們的一舉一動盡被親伊達派看透。
しかし、連日の神経戦で判断力(はんだんりょく)を著しく低下させていた彼らの動きは、親伊達派に筒抜けとなる。
結果,起請文全部被奪,親伊達派開始了慘烈的瓦解行動。
結果、起請文(きしょうもん)はことごとく奪われ、親伊達派による凄絶な切り崩しが始まった。
重要的重臣接連被排除,本家陣營逐漸分崩離析,眾人陷入疑心暗鬼後瓦解。
結束の要となる重臣を次々と排除された本家派はバラバラとなり、皆が疑心暗鬼に陥った末に瓦解(がかい)していった。
「大雪對最上與伊達兩家帶來了情報斷絕與政治判斷遲滯這等致命後果。自然環境依然是不容忽視的戰略因素。」
「豪雪は最上と伊達の両家に、情報の断絶と政治的判断の遅滞という致命的な結果を招いた。自然環境は依然として無視できない戦略要素だわ」
靜子再次把目光落在伊達家來的書信上。
静子は伊達家からの書状に改めて目を落とす。
此次失誤的原因亦在於大雪。
今回の失態を招いた原因もまた豪雪にあった。
事實上,伊達家也在靜子詢問之前派過使者來報告暫時停戰,但該使者在當時的暴風雪中喪命。
実は伊達家も静子から問われる前に一時停戦を報ずる使者を遣わせていたのだが、その者は折からの猛吹雪の中命を落としてしまっていた。
按理說一旦發現使者未到就應該再派新使者,然而不幸的是他們疏忽了這一確認。
本来であれば使者の未着が判明した時点で新たに使者を派遣すべきだが、不運にも彼らはその確認を怠ってしまう。
惡劣天候造成信息來往需數月的環境,使他們生出「使者大概已平安到達吧」的自滿心態。
悪天候によって情報の往来に数ヶ月を要する環境が、彼らに「使者は無事に着いただろう」という慢心を齎したのだ。
「請通知間諜。為免最上家採取多餘行動,散播『遠藤殿在安土與上様會談,並已進入討論最上討伐後處置的協議』的假情報。絕不可給他們冷靜判斷的緩衝時間。」
「間者に通達してください。最上家が余計な行動に出ないよう、『遠藤殿が安土にて上様と会談し、最上討伐後の処遇を決める協議に入った』という偽情報を流します。彼らに冷静な判断を下す猶予を与えてはなりません」
靜子對著無人的空間出聲的同時,牆那邊確實存在的人影像被溶解般消失了。
静子が誰もいない空間に向かって声を掛けると同時に、壁の向こうに確かにあった人の気配が溶けるように消え失せた。
對於受情報斷絕之苦的最上家而言,這種以他們敗北為前提的協議消息將成為致命毒藥。
情報の断絶に苦しむ最上家にとって、この自分たちの敗北が前提の協議という情報は致命的な毒となるだろう。
巨大的織田家已讓人確信他們必敗,局面已進入討論事後統治的階段──這種恐懼使他們動彈不得。
織田家という巨大な存在が、自分たちの敗北をすでに確信しており、局面は既にその後の統治について話し合う段階にきている――その恐怖が彼らの足を竦ませるのだ。
「就此,奧州將告一段落。」
「これで、奥州は決着する」
若奧州平定,剩下的就只有九州。
奥州が平定されれば、残すは九州のみとなる。
然而已無任何勢力能與織田家抗衡。
だが、もはや織田家に対抗し得る勢力は存在しない。
若要提出一點憂慮,大概是信長仍未明確表明自己的地位。
強いて懸念を挙げるとすれば、信長が未だに自身の地位(ちい)を明確に表明していない点だろう。
他的去留如何,直接影響織田政權的建立,導致一種無法起步的奇異停滯持續著。
彼の去就如何によって織田政権が樹立しつつも、歩み出せない奇妙な停滞が続いていた。
信長的一個決定便會影響日之本全土的有力者。
信長の匙加減一つで日ノ本全土の有力者が影響を受ける。
「靜子様,上様傳旨,令您數日內上城。」
「静子様、上様より数日の内に登城せよとの御意(ぎょい)が届いておりまする」
「正好收到通知。雖然急促,但請回覆明日出發。同時請請示允許伊達的使者同行。」
「丁度良い折に報せが届きましたね。急ではありますが、明日出立すると返答してください。併せて、伊達の使者も同行させる旨、御差図(おさしず)を仰いでください」
「遵命。」
「承知いたしました」
命小姓去請求允許帶基信同行,然後又指示另一名小姓去告知基信可能於明日啟程前往安土。
小姓に基信を伴う許可を求めるよう命じると、次いで別の小姓へ、基信に明日安土へ発つ可能性がある旨を伝えるよう指示した。
時間有限,要求檢視關東開發的進度,列出缺少的物資與勞役清單。
時間は限られているが、関東開発の進捗(しんちょく)を精査し、不足している物資や労役の目録を作成させる。
從中篩選出應向伊達家提出的具體協力項目。
その中から、伊達家に課すべき具体的な協力項目を峻別(しゅんべつ)していった。
向信長陳述對關東開發的貢獻時,他必會質問具體內容。
信長に関東開発への寄与を説けば、必ず具体的な内容を問うてくるはずだ。
靜子審視伊達家可實現的極限,將不容妥協的數據記入書狀。
静子は、伊達家が実現可能な限界を見極め、妥協のない数値を書状に認(したた)めていく。
信長突如其來的召見,大概是為了關注九州的情勢。
信長の唐突な召し出しは、恐らく九州情勢を睨んでのことであろう。
但同時也需要表明織田家在此次奧州問題上並未「過度介入」。
だが同時に、今回の奥州問題において織田家が「過度な介入」をしていないことを示す必要がある。
(上樣可能擔心我過度介入伊達與最上之爭。此次謁見必須明確說明,我僅止於『維持均衡』。)
(上様は、私が伊達と最上の争いに深入りしすぎているのではないか、と懸念されている可能性もある。今回の謁見で、あくまで『均衡の維持』に留めていることを明確に説明せねば)
織田家的基本姿態是以監護者的立場看守兩家的戰事,排除外來勢力的介入。
織田家の基本姿勢は、両家のいくさを見守り、外部勢力の介入を排除する後見の立場にある。
目前,若織田家起意,單方面壓制最上家也並非難事。
現状、織田家がその気になれば最上家を一方的に押し潰すことも容易だ。
故意把它控制在與伊達的交戰這種形式之內,本身就是織田家的一種寬厚。
それをあえて伊達との合戦という形に留めていること自体、織田家なりの温情であった。
當然,將事態導向這種形態是有明確的目的。
もちろん、この形に持ち込んだのには明確な狙いがある。
(與伊達的同盟也是為了避免奧州的局地戰陷入泥淖。為了加速關東的開發,奧州平定是個應該儘快解決的課題(任務)啊。)
(伊達との同盟も、奥州の局地戦を泥沼化させないための布石。関東開発を加速させるためにも、奥州平定は早々に片付けるべき課題(タスク)なのよね)
其中一個目標,是在保存織田家兵力的同時,使奧州雙方適度耗損。
狙いの一つは、織田家の兵力を温存しつつ、奥州の両家を程よく疲弊させることにある。
當事者們或許因爭取武功而心滿意足,但戰後兩家應該都已耗盡餘力。
当事者たちは武功を競って満足だろうが、戦後には両家とも余力を使い果たしているはずだ。
利用那個空白,政治上確立禁止私戰(惣無事),便可讓他們再也無法擅自發兵。
その空白を突き、私戦の禁止(惣無事)を政治的に確約させれば、二度と勝手ないくさは起こせなくなる。
「雖然伊達和最上似乎忘了,但政治是不用流血的戰爭啊」
「伊達も最上も忘れているようだけれど、政治とは血の流れないいくさなのよ」
表面上奧州的主角是伊達與最上,實際上,一切不過在信長這位巨魁的掌心中轉動。
奥州の主人公は伊達と最上に見えて、その実、すべては信長という巨魁(きょかい)の掌(たなごころ)で転がされているに過ぎなかった。
當日,靜子帶著基信一同前往安土。
即日、静子は基信を連れ立って安土へと向かった。
因抵達遲了,與信長的會談順延至翌日。
到着が遅れたため、信長との会談は翌日に持ち越される。
隨著時間逼近,基信的臉上滲出無法掩飾的緊張。
刻限が近づくにつれ、基信の顔には隠しようのない緊張が滲み出ていた。
不足為奇。他不只是單純的謝罪使者,而是攸關伊達家命運的人。
無理もない。彼は単なる謝罪の使者ではなく、伊達家の命運そのものを預かっているのだ。
一句失言可能招致家族瓦解,這樣的壓力是何等沉重。
一言の失態が、家の瓦解を招きかねない重圧はいかばかりだろう。
「此次承蒙賜予寶貴時間,感激不盡。上樣,這位是來自伊達家的使者,遠藤文七郎殿。遠藤殿,請為輕視上樣之舉向上樣誠摯道歉。」
「此度は貴重なお時間を頂き、感謝に堪えません。上様、こちらが伊達家からの使者、遠藤文七郎(ぶんしちろう)殿です。遠藤殿、上様の御心を軽んじた不始末、真摯(しんし)に謝罪を申し上げなさい」
會談一開始,靜子便向信長介紹基信,並立刻催促道歉。
会談が始まるや否や、静子は信長に基信を紹介し、即座に謝罪を促した。
這不只是單純的傳達,她要把被委以全面掌管奧州事務的立場烙印在基信心上,同時向旁邊的諸將示威,表明靜子掌控全場,這是高度的演出。
これは単なる取り次ぎではない。奥州の差配を一切任されている己の立場を基信に焼き付け、同時に脇に控えている諸将に対して静子が場を支配していると示す高度な演出(・・)であった。
「此次我行了極大無禮,實在抱歉無以言表。」
「此度は多大なる不作法を仕(つかまつ)り、誠に申し訳ございませぬ」
在靜子的催促下,基信像要把額頭磨到地板般深深低下了頭。
静子に促され、基信は床に額を擦り付けるように深々と頭を下げた。
針對排除一切藉口的乾脆謝罪,信長微微點頭。
一切の言い訳を排した潔い謝罪に、信長は小さく頷く。
「伊達家來信中完全沒有任何辯解之詞。我這邊已經作出嚴厲訓戒,但此次輕率之舉,蘊含著可能對上樣的奧州戰略造成重大損失的危險。因此,於此地我等欲再次請示上樣的裁定。」
「伊達家からの書状に弁明の類(たぐ)いは一切ございませんでした。私の方ですでに厳しき訓戒を致しましたが、此度の軽挙は、上様の奥州戦略に多大なる損失を与える危難を孕(はら)んでおりました。ゆえに、この場にて改めて上様の御裁定を仰ぎたく存じます」
「嗯……」
「ふむ……」
信長從靜子的話中大致掌握了狀況。
信長は静子の言葉からおおよその状態を把握した。
關於伊達家的失態,靜子已妥善處置並牢牢掌握韁繩,但她大概是想表明,必須再一次讓人知道誰才是主人。
伊達家の失態については既に静子が適切に対処しており、手綱はしっかりと握っているが、改めて誰が主人であるかを教える必要があると言いたいのだろう。
若只是要讓人道歉,並不必特地親自隨行去做謝罪巡禮。
本当に謝罪をさせるだけならば、わざわざ自身も伴って謝罪行脚に赴く必要が無い。
靜子單獨處理即可,事後向信長報告便足夠。
静子だけで対処して、信長へは事後報告で事足りる。
(原來如此。是給了那傢伙一種被赦免的安心,並向我獻上了保全面子的成果。靜子也長進了。孩子踏入社會後,作為父母的自覺是否萌生了?)
(なるほど。此奴には許されたという安堵を与え、わしには面子を立てたという果実を献上したか。静子も成長したものよ。子が社会に出たことで、親としての自覚が芽生えたか?)
想了種種之後,信長轉換思緒,將注意力放在對伊達家的處置上,然後平靜開口。
色々と思うところがあったのだが信長は思考を切り替え、伊達家に対する沙汰について意識を向けると静かに口を開いた。
「接受道歉。但忠義與悔恨只有在渡過危機之後方能顯現,所以不要用言語,而是以實際的形式來表明。」
「謝罪は受け入れよう。だが、忠義も悔恨も、危機を乗り越えた後にこそ示せるものだ。ゆえに言葉ではなく、形で示せ」
對於首先接受了道歉而感到寬慰,但接著信長所說的話使氣氛瞬間轉為緊張。
まずは謝罪を受け入れられたことに安堵したが、次に告げられた信長の言葉に一転して緊張を強いられる。
即便被要求「以形式來表示」,也無法立刻想出妙策。
「形で示せ」と言われても即座に妙案は浮かばない。
在無法開口的沉默與信長散發的威壓下,思緒空轉,甚至忘了先前與靜子約定的承諾。
自身が発言できないでいる沈黙と、信長の放つ威圧感から思考が空転してしまい、事前に静子と取り決めていた約束を失念してしまっていた。
隨著持續的沉默與信長愈發嚴峻的表情,恐懼愈加升騰。
続く沈黙と信長の表情が険しさを増していく程に恐怖が募る。
此時靜子從旁出手相救。
ここで静子が横から助け舟を出した。
「上樣,關於那點我們已經以協助關東開發的名義將談判整合好了。這裡是計畫書。」
「上様、そちらについては関東開発への協力ということで話を纏(まと)めております。こちらが計画書にございます」
「手頭安排得還真周到呢。」
「妙に手回しが良いではないか」
信長快速翻閱由靜子經小姓轉交的計畫書。
信長は静子から小姓を経由して届けられた計画書を流し読みする。
雖然資金與人員的供出等,以現今伊達家的狀況來看不能說容易,但排列著難以斷言為不可能的恰到好處的數字。
資金や人員の供出など、今の伊達家の状況からは容易とは言えないが、不可能とも断ずることが出来ない絶妙な数字が並んでいた。
本來的靜子不會擬定這麼沒有餘裕的計畫,但這次包含懲罰的意味,故刻意剔除贅肉,成為骨幹紮實的方案。
本来の静子であればここまで余裕のない計画を立案しないのだが、今回は懲罰(ちょうばつ)の意味を含めているため敢えて贅肉(ぜいにく)をそぎ落とした骨太の計画となっている。
考量到這樣的背景,信長判斷這作為落腳點相當妥當。
こうした背景を踏まえ、信長は落としどころとして妥当だと判断した。
他從基信的樣子察覺到此事顯然非其本人所擬,而是靜子在主導,於是冷酷地下達命令。
基信の様子から明らかに本人が計画した内容ではなく、静子が主導しているという点を察した上で冷徹に命じる。
「知道了。本次的不始末以計畫的達成為解,將不再追究。即刻向你的主君奏言此事」
「相分かった。此度の不始末は計画の達成を以て不問とする。その旨、貴様の主君に直ちに進言せよ」
以這一句話,基信的任務被確定下來。
この一言を以て基信の任務が確定する。
以信長的寬大赦免換取讓輝宗承諾獻身於關東開發——若無此承諾,謝罪便會成為空頭支票。
信長の寛大な赦免と引き換えに、関東開発への献身を輝宗に承諾させる――それが成らねば、謝罪は空手形となってしまうのだ。
「上樣的寬恕,衷心感謝」
「上様のご寛恕(かんじょ)、心より感謝いたしまする」
被信長退還關於關東開發的計畫書後,基信深深鞠躬致意,留下靜子後退了出去。
信長から関東開発に関する計画書を返された基信は、深々と頭を下げて礼を述べると静子を残して退室した。
雖然採用計畫書的體裁,但既然信長過目並承認,便等同具有命令書的效力。
計画書の体裁をとってはいるが、信長が目を通して承認したからにはこれは命令書に等しい効力を持つ。
自此時點起,伊達家正式被納入織田的配下,保有地方自治之自主性之路可說已斷絕,絕不為過。
この時点を以て伊達家は正式に織田の配下に組み込まれ、地方自治という自主性を残す道は途絶えたと言っても過言ではない。
等基信離去後,靜子繼續向信長報告奧州的現狀。
基信が立ち去るのを待ってから、静子は信長に奥州の現状を報告し続けた。
「對最上家我們在散布假情報。內部抗爭將更加激烈。再多介入會令人懷疑織田的涉入,故當面先以情報蒐集為主」
「最上家に対しては偽情報を流布しております。内部抗争はさらに苛烈さを増すでしょう。これ以上の介入は織田の関与を疑われるゆえ、当面は情報収集に努めます」
「很好。剛才那件事伊達也應該理解立場。萬一他們背叛,如何處置?」
「上出来だ。先ほどの件で伊達も立場を理解したろう。万が一、奴らが裏切った場合はなんとする?」
「與對最上一樣,散布假情報以奪取大義名分。在背後的最上伺機再起之際,他們不會愚蠢到刻意向我們舉旗反抗」
「最上と同様、偽情報を流して大義名分を奪います。背後の最上が再起を窺(うかが)う中で、あえてこちらに反旗を翻す愚は犯さぬでしょう」
「應該是如此。但世上總有愚者混入。不要排除萬一的可能,繼續監督」
「であろうな。しかし、どこの世にも痴(し)れ者が紛れておる。万が一の可能性を排除せず、引き続き監督を続けよ」
「承知」
「承知しました」
聽到靜子的回報後,信長滿意地點頭。
静子の返答を受けて信長は満足げに頷いた。
春來之後,奧州又將開始大幅動盪。
春になれば再び奥州は大きく動き始める。
可以輕易想像,那大概會朝著信長所期望的方向收束。
それは恐らく信長の望む形で決着へと向かうだろうことが容易に想像できた。
若奧州的動亂結束,剩下的就只有九州,但那裡仍由島津、龍造寺、大友三家展開三方混戰。
奥州での動乱が終結すれば残すは九州のみとなるが、こちらは未だに島津、龍造寺、大友の三家が三つ巴の混戦を繰り広げている状況だ。
雖然島津略佔上風,信長認為若不慎撩動亂局促使三家聯合抵抗織田的統治,反而會很麻煩。
島津が頭一つ飛びぬけてはいるものの、下手に藪(やぶ)をつついて三家の団結を促し、織田の支配に抵抗されても面倒だと信長は考える。
即便要介入,也必須掌握適當時機,否則有遭到意想不到反擊的可能。
仮に介入するにしても適切な時機を見極めねば、思わぬ逆襲を食らう可能性があった。
生於被稱為火之國的九州的武士們,確有讓人產生此想法的實績。
火の国こと九州に生きる武士(もののふ)にはそう思わせるだけの実績がある。
「奧州可以。剩下的就是最後的九州了」
「奥州は良い。残すは最後の九州よ」
「目前我方宜暗中支援各勢力以博取恩惠,並引導他們互相消耗。若單純比拼武力,我方有優勢,但地利在敵方。雖能以力壓之,卻不宜無謂耗損兵力」
「当面は各勢力に裏から支援して恩を売り、互いに消耗し合うよう誘導するのが良いかと存じます。単純な力比べならばこちらに分がありますが、地の利は敵方にありますゆえ。力でねじ伏せることは可能ですが、兵力を無為に損なうのは上策とは言えません」
「嗯。他們必須盡情互相廝殺。待到時機成熟、在他們適度疲弊時一舉扼住要害,方為上策」
「うむ。奴らには存分に喰らい合って貰わねばならぬ。頃合いを見計らい、程よく疲弊したところで首の根を押さえるが上策じゃろうて」
信長說罷,從懷中掏出三封書信,隨意拋向靜子方向。
信長はそう言うと懐から三通の封書を取り出し、静子の方へと無造作に放った。
勉強接住的靜子拆開封口,逐一閱覽內容。
辛うじて受け取った静子は、封を開いてそれぞれの内容へと目を通す。
「綜合那些內容,你如何看?」
「その内容を踏まえた上で、貴様はどう見る?」
「……在這些之中我會推薦島津。龍造寺與大友已然衰退,若他們仰賴我方介入,戰況恐將陷入泥淖。相對的,島津多半性情不畏死,若我們強勢施壓,他們或以為我方會放手。但那不過是他們與他人交戰中累積的經驗罷了」
「……この中でならば私は島津を推挙いたします。龍造寺と大友は既に衰退しており、我々の介入に縋(すが)ろうとしているようでは戦況が泥沼化する恐れがございます。対する島津には死を恐れぬ気性の者が多くおり、強気で押せば我々が手を引くと踏んでいる節があります。しかし、それは我々以外とのいくさで培(つちか)った経験に過ぎません」
「哦!你倒是相當有自信」
「ほう! 貴様にしては随分な自信よ」
「掌握如今的織田還說沒有自信只會顯得可笑。但『勝敗乃兵家常事』,誰也無法預料會發生什麼。因此往往是病態般謹慎者才會撿到勝利。為此我們從未怠慢準備」
「今の織田を率いて尚、自信が無いなどと申すのは嫌味に過ぎましょう。ただし『勝敗は兵家の常』、何が起こるかは誰にもわかりません。ゆえに病的なまでに臆病な者が勝ちを拾うのです。その為の準備は怠っておりません」
「剩下的兩家如何?」
「残る両家についてはどうじゃ?」
「龍造寺內訌、大友敗於島津已失去許多良將。縱使我方支援,重整也需耗費大量時間,而且恐難以在此基礎上統一九州。我方無從為他們提供人力深入介入。如此一來,倒不如徹底清除他們,並塑造成可操縱的傀儡為快」
「龍造寺は内紛、大友は島津に敗北したことで多くの能臣を失っております。仮に我らが彼らを支援したとて、その立て直しには膨大な時間を要するでしょうし、その上でなお九州を統一できるほどの力はないと思います。流石にこちらから人材を供与してまで肩入れする理由がございません。それならば彼らを一掃して、傀儡(かいらい)となる手駒を仕立てる方が早いかと」
「是嗎」
「左様か」
靜子的回覆讓信長露出淡淡笑意。
静子の返答に信長は薄く笑みを浮かべる。
交給靜子的那三封信,是來自九州各家的書狀,內容從陳述自身窮境請求援助到挑釁外人勿多事皆有。
静子に渡した封書は、九州の各家から信長に宛てた書状であり、己の窮状(きゅうじょう)を訴えて助力を請(こ)うものから、よそ者が余計な関与をするなという挑戦的なものまでさまざまであった。
信長對島津的氣風甚至感到痛快,但不能以個人好惡來決定方針。
信長としては島津の気風に小気味良さすら感じていたのだが、己の好悪で方針を決めるわけにはゆかない。
於是雖然雙方都朝同一個未來看去,但帶著與我不同視角的靜子之判斷也被詢問過,結果雙方一致都支持『島津』。
そこで共に同じ未来を見据えながらも、自分とは異なった視点を持つ静子の判断を聞いてみたのだが、結果はどちらも『島津』を押すで一致をみた。
我知道你的想法,但我不會助島津一臂之力。他們很可能只是利用我們,然後無視我們的意向。
「貴様の考えは分かった。しかし、わしからは島津に手を貸さぬ。奴らはこちらを利用するだけ利用し、こちらの意向を無視する可能性が高い」
置身於九州這個隔絕之地,恐怕無法對我們做出準確的判斷吧。
「九州という隔離された土地に居ては、我らを正確に推し量れぬのでしょう」
當然也可利用朝廷的權威……但在此之前我並不熟悉島津的人。因此靜子,請你評估島津的人。從你眼中判斷島津的使者到底是何等人物,聽了你的意見再作判斷也不遲。
「朝廷の権威を使う手もあるが……それ以前にわしは島津の人間を良く知らぬ。ゆえに静子、貴様が島津の人間を評じてみせよ。貴様から見た島津の使者がどの程度の器か見定め、それを聞いてから判断しても遅くはなかろう」
島津已以書面通知打算派使者給信長。
島津は書面にて信長に使者を送る旨を伝えてきていた。
靜子的任務便是與那位使者會面,洞察其為人。
その使者と対面し、人となりを見極めるのが静子の課題となる。
看似簡單,實則責任重大。
簡単そうに見えて実に責任重大な任務だと言えよう。
若這番人物評價有誤,便會立刻成為信長統一天下的絆腳石。
この人物評が誤っていれば、立ちどころに信長の天下統一への足枷となるからだ。
這是理所當然的,島津的使者恐怕會做出表面文章。若不花相當時間,恐難以作出準確判斷。
「当たり前ですが、島津の使者は外面を取り繕うと思われます。相応の時間を掛けねば正確な判断は難しいかと思います」
若只是戴著面具來欺騙我們,只要斷定他僅止於此即可。使者乃是被託付島津前途之人,若島津選出於這種大任上只會阿諛奉承之人,那島津的底蘊也就可想而知。
「猫を被ってこちらを騙そうという姿勢ならば、その程度だと断ずれば良い。使者とは島津の行く末を託された者。そのような大役に阿諛(あゆ)追従(ついしょう)しか出来ぬ者を選ぶようでは、島津の底も知れておる」
明白了。
「承知いたしました」
靜子為了整理九州這最後的棋局,決定先徹底蒐集島津的情報。
静子は、九州という最後の盤面を整理するため、まずは島津の情報収集を徹底しようと心に決めた。