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戦国小町苦労譚

四六與器的事業經營

在正月,靜子交付給四六與器的課題──如何運用一大筆資金──兩人的答案正逐漸結出成果。

正月に静子から四六と器に対して出された課題、大きなお金の使い方について二人の出した答えが実を結びつつあった。

起初兩人各自獨立處理課題,但最後得出結論:資金實力越強,可能性越大。

最初は二人が別々に課題に取り組もうとしていたが、資金力を大きくした方が沢山の可能性があるとの結論に至る。

於是決定共同創業,擬定事業計畫以便各自在擅長的領域發揮。

そこで互いに共同事業を始めることとし、それぞれの得意分野で活躍できるよう事業計画を練った。

器幼年時曾受忽視影響,發育較實齡緩慢。

かつて器は幼少期にネグレクトを受けていた影響から、実年齢に対して発育の遅れが見られていた。

但被接到靜子家,接受靜子的愛護和良好教育環境後,展現出驚人的成長。

しかし、静子邸に引き取られ静子から愛情と恵まれた教育環境を与えられたことで、驚異的な成長を見せる。

也許是情緒發展遲緩的代價,器在數學方面展現出連靜子也驚訝的天賦。

特に情緒面の発達が遅れてしまった代償なのか、数学に対して静子をも驚かせる適性を見せたのだ。

靜子認為應該培養這項才能,便讓器與自己一同參加由會計負責的「MG研修」。

この才能を伸ばすべきだと考えた静子は、経理に携わる事務方がやっている『MG研修』へ自分と共に器も参加させる。

起初面對一群陌生大人,器會害羞,但在MG研修中供應的無限零食、出乎意料的溫柔大人們,還有他們對器的稱讚,讓器漸漸喜歡上MG研修。

最初は見知らぬ大人だらけの環境で人見知りをする器だったが、MG研修中に提供される食べ放題のお菓子や、思いの外大人たちが優しくまた、自分を褒めてくれることでMG研修を好きになった。

對於大人們也因為器是靜子的養女而起初有所顧忌,但漸漸親近,並珍視與她一起做課題的小夥伴。

大人たちについても、最初は静子の養女であるため遠慮があったのだが、次第に懐いてくれて同じ課題に取り組む小さい仲間を大切に思うようになる。

如此一來一切進入良性循環,加上天生的數理能力,器迅速成長起來。

こうなれば全てが好循環で回るようになり、器は持ち前の数学系能力も相まってメキメキと実力をつけ始める。

漸漸能參加靜子不在的MG研修,既建立了自我肯定感,也習得社交能力。

次第に静子が不在のMG研修にも参加できるようになり、自己肯定感がついたと同時に社交性をも身につけた。

有了器這個先例後,還舉辦了名為「兒童MG研修」的課程,讓關係人員的子女參加,器透過教導他人加深了理解。

また器という前例ができたことで、『こどもMG研修』と称して関係者の子女が参加する研修も開催されるようになり、器もまた他人に教えることで理解を深める。

更進一步地,器因MG研修開始對會計有興趣,與事務人員一同學習簿記與財務報表。

更にはMG研修を機会に、器は経理に興味を持ち始め、簿記や財務諸表についても事務方と一緒に学んでいた。

因此器加深了會計知識,並以此為起點對銀行產生興趣。

こうした経緯もあって、器は経理についての知識を深め、そこを起点に銀行というものに対して興味を持つようになった。

然而在此時代,放款業已完全衰退。

しかし、この時代に於ける貸金業はすっかり衰退してしまっている。

原因是借口戰亂而允許劫掠,借貸這類繁瑣的約束已不再被遵守。

何故ならいくさに託(かこつ)けて略奪が認められており、貸す借りるといった面倒な約束事が守られなくなった為である。

在史實中,信長上洛並與三好三人眾戰鬥時,曾要求堺的商人提供二萬貫的箭銭(換算現值約數十億日圓)。

史実に於ける信長は、上洛を果たし三好三人衆と戦っている最中、堺の商人たちに対して矢銭2万貫(現在の貨幣価値に直せば二十数億円とも)を供出するよう要求している。

因此除非如『田上屋』這類勉強維持銀行業者,否則籌措資金只能透過人脈借貸。

こうした経緯から、この時点で曲がりなりにも銀行業を営んでいる『田上屋』を除けば、資金調達には伝手(つて)を頼って借金するしかない。

四六與器看準了這點,決定開始放款生意。

そこに目をつけた四六と器は、貸金業を始めることにした。

由於四六亦擔任靜子的繼承人之職,主要負責以武力後盾執行債權回收、對外宣傳與資金支援。

四六には静子の後継者としての仕事もあるため、主に武力を背景とした債権回収及び広報と資金提供を担ってもらう。

器精通會計與財務,並從與她同受MG研修者中招募有意者,開始經營金融業。

器は経理及び財務に明るいことと、一緒にMG研修を受けた者たちから希望者を募り、金融業を始めることとなった。

起初未設獨立店面,而是在靜子宅的一隅開始放款業,開局卻相當順利。

初めは独立した店舗などを持たず、静子邸の一角で始まった貸金業だったのだが、滑り出しはなかなかの好調となる。

因為客戶多由可出入靜子宅的業者仲介,客源良好且身分可靠。

何故なら静子邸に出入りできる業者が仲介しての顧客ばかりであり、客筋も良く身許もしっかりとしている。

並且介紹人可獲仲介手續費,利率也低,因而器的客戶逐漸增多。

また紹介者には仲介手数料が支払われること及び金利が安いこともあって、徐々に器の顧客が増えていった。

額外一提,鎌倉時代的借款制度銭の出挙採用的是一年後還本加倍的利倍法。

余談だが鎌倉時代の借金にあたる銭の出挙(すいこ)は1年後に元金の倍額を返す利倍法がまかり通っていた。

原本由可出入靜子宅的業者介紹的客人,隨著由顧客再介紹給他人,仲介次數增多,客源品質也開始下降。

当初は静子邸に出入りできる業者からの紹介だった顧客も、顧客が更に紹介をするなどと仲介回数が嵩むに連れて客筋も悪くなってくる。

即便如此,當還在借住靜子宅時,也沒有客人膽敢在領主府內作惡,因此未出現問題行為。

それでも静子邸に間借りしていた頃は、流石に領主の邸内にて悪事を行う度胸は無かったのか、問題行動を起こすような客はいなかった。

然而隨著事業擴大,靜子宅一隅顯得狹窄,一旦在城下町立起正式店舖營業,惡意便開始潛伏而來。

しかし、事業規模の拡大に連れて静子邸の一角では手狭となり、城下町に本格的な店舗を構えての営業が始まった途端に悪意が忍び寄ってくる。

在此背景下,器所擁有的特殊能力在執行融資時大放異彩。

こうした背景から融資を執行するにあたって、器の持つ特殊な能力が真価を発揮することとなった。

器自幼遭受虐待,因而對他人的惡意極為敏感。

器は幼い頃より虐待を受けた経験から、他者からの悪意に対して敏感に反応する。

也就是說,她能以驚人的準確度識破那些懷有惡意、企圖詐取金錢的人。

つまり、悪意をもって金を騙し取ろうとする輩を恐ろしい精度で見抜くことが出来たのだ。

「――本計畫預定以此方式展開事業。」

「――と、このような計画で事業を展開する予定をしております」

在名為『尾張金融』的店舖應接室,器正向前來申請融資的客人聽取其經營計畫的說明。

屋号を『尾張金融』と号した店舗の応接室にて、融資を依頼しにきた客から経営計画の説明を受ける器の姿があった。

「謝謝您,我已聽完您的說明,有關是否核准融資,日後再行通知。」

「ありがとうございます。お話は伺いましたので、ご融資の成否については後日連絡を差し上げます」

「是! 拜託您了。」

「はっ! 何卒よろしくお願いします」

男子恭敬地一禮後離去;留下的器輕輕嘆了口氣。

男は恭(うやうや)しく一礼をすると応接室を辞した。残された器は小さくため息をついた。

該男因為負責人是年輕女子而輕視器。

客の男は、担当者が年若い女であったことで器を侮っていた。

他自以為只要編出看似正常的說詞就能輕易騙取,愉快地回去了。

それらしい話をしてやれば容易に騙せると思い込み、上機嫌で帰って行ったのだ。

然而器以先前所述的感知洞悉了該男的惡意,從一開始就無意發放融資。

しかし、器は前述の感覚を以て男の悪意を見抜いており、最初から融資をするつもりもなかった。

「器,剛才那位客人如何?」

「器、今の客はどうだった?」

在隔間候著的四六探身出來對器說話。

別室に控えていた四六が顔を出して器に話しかける。

「兄上,剛才那位不行。他的用意是想騙我們把錢套走吧。」

「兄様(あにさま)、今の方はいけません。こちらを騙してお金を引っ張ろうという魂胆でしょう」

「那麼只是不給融資就好,沒必要連森大人也去請他處置吧。」

「ならば融資をしないだけで、森様に仕置きを依頼するまでもないか」

騙人的行為常是小偷端倪,犯罪往往由小事開始,逐步擴大其規模與惡劣性。

嘘つきは泥棒の始まりというように、犯罪は往々にして小さいことから始まり、徐々にその規模と凶悪さを増していく。

以虛假的經營計畫謀求融資,可視為明顯詐欺,屬於極難挽回的重罪。

虚偽の経営計画を以て融資を受けようとするのは、立派な詐欺(さぎ)に該当し、かなり取り返しの付かない悪事であると言えた。

這類人往往也涉入其他惡行,作為介入以剷除惡苗的理由也很適用。

こういう手合いは他の悪事にも手を染めていることが多く、悪の芽を摘むべく介入する口実としても使えるのだ。

四六與器將這類粗重的事委託給長可,長可與其手下當成賺零用錢的機會,興高采烈地從事剿滅惡徒的工作。

四六と器は、そう言った荒事を長可に委託しており、彼及び彼の配下は小遣い稼ぎ感覚で嬉々として悪党退治に従事する。

如此表面以器為面向,讓人覺得易於結黨,實則對惡意以更大的惡意回擊,這樣的金融行業者誕生了。

こうして表の顔には器を用い、与(くみ)し易いと思わせながらも悪意にはそれ以上の悪意で返す金融屋が誕生した。

然而即便經營金融業,仍會發生不可預期的情況,即使客戶無惡意也可能出現呆帳。

それでも金融業を営んでいれば不測の事態は発生し、顧客側に悪意が無くとも貸し倒れが発生することはある。

對此,四六親自依照正規法令執行債權回收。

これに対しては、四六自らが正規の法に則り債権回収を執行する。

他展現出不會過度逼迫,也不會使人無以為生的仁慈追討方式。

決して過剰な追い込みをせず、また生きていけない程の苛烈な取り立てもしないという温情をも見せた。

這源於事業目的不僅是賺錢,還希望成為社會順利運作的潤滑劑。

それは事業目的が金儲けだけではなく、社会を円滑に回す潤滑油たらんとしたことに端を発しているからだ。

就這樣,四六與器開啟的金融業吸納了需求,開始成長。

こうして四六と器が始めた金融業は、需要を取り込み成長し始める。

將來若有太平年代,高利貸與黑市金融恐怕會成為問題,但那還是後話。

いずれ泰平の世になった折には、高利貸しや闇金融などが問題になるのだろうが、それはまだ先の話。