戦国小町苦労譚
一五七六年 一月中旬
因為看到一個太過出乎意料的名字,靜子把訪客名簿反覆端詳,最後甚至把它靠在燈光下從背面透著看來確認。
あまりにも予期し得ない名前を目にしたため、静子は訪問者名簿を矯(た)めつ眇(すが)めつした挙句、灯火に透かして裏から確認さえした。
即便做到那樣,墨跡鮮明寫著的名字仍未改變,當然也確認並非被覆蓋在原本的名字之上。
そこまでやっても墨痕(ぼっこん)鮮やかに認(したた)められた名前が変化することはなく、もちろん元々あった名前に上書きされたわけでもないということが確認できただけであった。
「字寫得很好,我一度以為看錯了,但怎麼看都是神戶三七郎(織田信孝)吧?為什麼會來?」
「達筆だから見間違いかとも思ったけど、どう見ても神戸(かんべ)三七郎(さんしちろう)(織田 信孝(のぶたか))だよね。なんでまた?」
靜子仍皺著眉頭歪著頭,但當然沒有人回應她的詢問。
眉間にしわを刻んだまま静子は首を傾げるが、当然彼女の問いに応える者はいない。
說到底靜子與織田家正統(在此指信長、濃姬、信忠)關係親近,但與屬於旁系的信孝幾乎毫無交往。
そもそも静子は織田家嫡流(この場合、信長、濃姫、信忠)とは懇意にしているが、庶流に位置する信孝との交流は無いに等しい。
若談及與旁系有來往的人物,可舉信長的親妹妹市,但她們被視為淺井家的人,而非織田家的人。
庶流で交流がある人物と言えば、信長の実妹である市が挙げられるが、彼女たちは織田家の人間ではなく浅井家の人間とみなされる。
關於信孝,曾因伊勢街道整備不周引起信長發怒,差點被斬首,當時靜子出面調解;其後雖在伊勢方面的開發事業上曾有合作,但仍可確定雙方幾乎沒交往。
信孝に関しては、かつて伊勢街道整備の不備にて信長の怒りを買い、あわや斬首かというところを静子がとりなした経緯があり、その後も伊勢方面開発事業にて協力したことはあるものの没交渉であることは疑いようもない。
「目的不明,但也不能拒絕面見,就去見見吧」
「狙いは判らないけれど、面会を断るわけにもいかないし、会ってみるかな」
雖然不清楚信孝意圖為何,但既然算是信長直系之人,不能魯莽應對。
信孝の思惑は判らないものの、仮にも信長の直系に連なる人物であるだけに迂闊な対応をするわけにはいかない。
她立刻草擬回信,派人前往信孝的下榻處傳達。
即座に返事の文をしたためると、信孝の滞在先へと使者を遣わせた。
翌晨,靜子被派去接待前來致賀者。本次接待純屬臨時,並未依身分排序,採先到先受理的方式。
翌朝、静子は年賀の挨拶希望者への応対に駆り出されていた。今回の対応はあくまでも臨時的なものであり、対応順番に身分が考慮されず、受付順に実施することとなった。
她昨日曾透過使者向信孝詢問能否提前面見,但對方回覆不必如此殷勤,因此告知將安排於午後第一個接見。
信孝へは昨日のうちに、使者を通じて面会の繰り上げを打診していたのだが、そのような気遣いは無用と遠慮の返事があったため午後の一番目で受け付けたと伝えている。
以他的身分而言,插隊也不會有問題,但他仍老實守秩序,這點可看出與次男信雄的不同。
彼の身分を鑑(かんが)みれば、順番を抜かしたところで問題にはならないのだが、それでも律義に順番を守る辺りに次男の信雄(のぶかつ)との違いが窺えた。
「神戶三七郎大人到了。可以引見嗎?」
「神戸三七郎様がおいでになりました。ご案内してもよろしいでしょうか?」
「明白了,請引見。」
「判りました。お通しして下さい」
靜子吃完午餐,接待下午賓客的時間將近時,侍從來報信孝來訪。
静子が昼餉を済ませ、午後からの挨拶を受ける刻限が迫る頃、小姓が信孝の来訪を告げた。
(如果不牽扯到信雄,他其實還算是個有常識的人……到底有什麼事呢?)
(信雄が絡まなければ常識人なんだよね……どんな用件なんだろう?)
靜子對信孝的印象是,會和信雄一起惹事的可惜人物。
静子が抱く信孝のイメージは、信雄と一緒になって何かしら問題を起こす残念な人物というものだ。
然而,過去在伊勢一帶開發事業時所得到的報告顯示,他是個誠實且聰明的人,與靜子的印象不符。
しかし、かつて伊勢一帯の開発事業を行った際に受けた報告からは、実直かつ聡明な好人物となっており静子のイメージと食い違っていた。
「恭賀新年。久疏問候,不知近來如何?」
「謹んで新年をお慶び申し上げる。ながの無沙汰をしておりまするが、如何お過ごしか?」
信孝在與靜子會面時舉止大方而有禮,與那個常對信雄懷有敵意、行事輕率的印象大相逕庭。
信孝は静子との会見に際して、堂々とかつ礼儀正しく振舞っていた。何かと信雄に対抗心を抱き、短慮な振る舞いを見せるイメージとは大きくかけ離れた信孝の姿があった。
他言行沉穩、舉止優雅,甚至還流露出關心正在忙碌的靜子新年初的樣子。
落ち着いた物腰と洗練された所作で、新年早々に忙しくしている静子を気遣う素振りすら見せている。
由此可見信孝確實優秀。雖然最濃厚繼承信長才能的是信忠,但信孝也僅次於信忠,並非相差甚遠。
こうしてみると信孝が優秀であることは疑いようもない。信長の才を最も色濃く受け継いでいるのは信忠だが、信孝も信忠の後塵を拝せども、それ程大きく劣るわけではない。
只要牽扯到信雄,他那令人惋惜的一面便會被放大,這樣的印象不幸地就固化成他的形象。
信雄が絡むと残念な部分がクローズアップされてしまい、その印象が人物像として定着してしまったという不遇な男であった。
(這孩子一牽扯到信雄就會出各種失誤,但除此之外既沒有大功,也沒有嚴重的失敗……就是如此吧)
(この子は信雄が絡むと何かと失態を演ずるけれど、それ以外では大きな功績も無い代わりに手痛い失敗も(・・・・・・)していない(・・・・・)んだよね)
好聽說是穩健,難聽說就是格局小,這就是信孝。
良く言えば堅実であり、悪く言えば小さく纏まっているのが信孝であった。
他在領地經營上以信長的方法為範本運作良好,作戰亦偏好穩健戰術,是個老練的能手。
自身の領地に関しても、信長の手法を手本にして問題なく運営しており、いくさに関しても手堅い戦術を好む巧者である。
領地雖相近,但過去信孝方面並未積極介入,靜子也未特別蒐集關於他的資訊。
領土的には近くに位置していながら、今までは信孝側が積極的に関与してこなかったため、静子としては信孝に関する情報を集めてこなかった。
這次因此成了禍根,無法看清信孝的用意為何。
今回はそれが災いし、どういった思惑で信孝が動いているのか読めずにいた。
(嗯,既不是單純來閒聊,就試著稍微探問一下吧?)
(うーん、世間話をしに来たと言う訳じゃなし、ここは少し水を向けてみるかな?)
以問候為開端,雙方談近況或閒聊街談巷議,但信孝多次顯露出想要切入正題的姿態,於是她決定借一把話頭協助。
挨拶を皮切りにお互いの近況を話し合ったり、巷間で噂となっているような世間話に終始したりしているが、信孝が先ほどより何度も本題を切り出したい素振りを見せているため、助け舟を出すことにした。
「說起來,聽聞去年年末在伊勢神宮的大祓有許多參拜者前來,據聞相當熱鬧。」
「そう言えば昨年末は伊勢神宮での大祓(おおはらえ)に多くの参拝客が集まったと小耳に挟みましたが、なかなかのご盛況だと伺っております」
「是啊,雖然偶有山賊出現的通報,但尚未聽說參拜者遭受重大傷害。」
「そうですな、稀に野盗が出たとの報せが上がっているものの、参詣者に大きな被害が出たと言う話は聞きませぬ」
「那就好。關於保護前往伊勢參拜者,上樣也很關心此事。」
「それはようございました。伊勢参詣者の保護に関しては、上様もお気に掛けておられますゆえ」
信長常說:「吾並非想要連宗教一併滅絕,只不過是在排除那些以信仰為餌招募信徒、倚仗人數謀求權力的野心家罷了。」
信長は常々「わしは宗教を根絶やしにしたいなどと考えてはおらぬ。信仰を餌に信者を集め、数を恃(たの)んで権力を持たんと野心を抱く輩を排除しているに過ぎぬ」と公言している。
這不僅限於旗下武將,還透過瓦版廣為傳播,使信長的聲音傳到民間。
これは配下の武将たちだけにとどまらず、瓦版を通して広く民たちへも信長の声が届くようにしていた。
(我認為那也有宣傳的一面,那方面大概是由足滿大叔在操盤吧)
(あれはプロパガンダという側面もあると思うし、その辺りは足満おじさんが絡んでいるんだろうなあ)
在戰國時代,連瓦版都堪稱劃時代的大眾媒體,確立了類似現代報紙的地位。
戦国時代に於いては瓦版ですら画期的なマスメディアであり、現代の新聞に近い立ち位置を確立している。
尚未能開發紙漿紙,雖以草紙和手刻印刷的瓦版來說,也不能說成本低廉。
未だにパルプ紙の開発が出来ておらず、わら半紙にガリ版刷の瓦版と言えど原価は安いとは言えない。
然而,信長以大量補助金支持瓦版事業,廣泛且廉價地向民眾提供瓦版。
しかし、信長は瓦版事業に大きな助成金を出すことで広く安価に瓦版を民へと提供していた。
這對信長來說不能說是廉價的投資,但掌握大眾媒體仍然值得承擔那樣的開支。
これは信長をして安い投資とは言えないが、それでもマスメディアを握る事にはそれだけの出費を許容するだけの意味があった。
也就是說,作為贊助者的信長透過散播對己方有利的資訊,製造出一種讓民眾『在不自覺中被引導思考』的情況。
即ちスポンサーである信長にとって都合の良い情報を流すことで、民たちへ『それと知らずに思考を誘導されている』と言う状況を作り出しているのだ。
因為信長的政策,僅就織田領內而言識字率也提高了,目前可以說他的政策頗為成功。
信長の政策もあって織田領内に限れば識字率も向上しており、今のところ彼の政策は成功を収めていると言える。
「對了對了,提到伊勢神宮,有出入的商人提過一件事,神戶大人如果有空要不要聽聽?」
「そうそう、伊勢神宮と言えば出入りの商人が口にしていた話があるのですが、神戸様のお時間が許すのならお聞きになりますか?」
「若是牽涉到伊勢神宮可不是別人的事,我想拜聽!」
「伊勢神宮が絡むとなると他人事とは申せませぬ、お伺いいたしたい!」
信孝幾乎像是如願以償般往前傾身。靜子從他的態度猜到他的主題與伊勢神宮有關,果然猜中了。
信孝は我が意を得たりと言わんばかりに前のめりとなった。静子は彼の態度から、彼の本題が伊勢神宮に関する何事かにあると当たりをつけたのだが、どうやら的を射ていたようだ。
對信孝而言,向身為女人的靜子攤露自己的弱點有些猶豫,但若是由她先拋出話題,他便容易多了。
信孝からしてみれば、己の弱みを女人である静子に晒すことへの躊躇があったが、彼女から話題を振って貰えれば随分と話を持ち掛けやすい。
見到信孝明顯地興高采烈,靜子帶著一絲苦笑繼續說下去。
露骨に上機嫌となった信孝を見て、静子は少し苦笑しつつも話を続けた。
「關於前往伊勢神宮參拜,若能走海路會是舒適的旅程,但百姓家無法負擔高昂的船費。陸路雖然整備了街道,卻有高低落差的坡度,也難以稱得上安穩。」
「伊勢神宮への参詣に関して、海路を利用出来るなら快適な旅となりますが、民草の懐事情では高い船賃は支払えませぬ。さりとて陸路は街道が整備されたとはいえ、高低差から来る勾配もあり、なかなか安穏とはいきません」
「正是。走陸路要花費更多日數,所需糧食也相應增加。但能攜帶的行李有限,為走遠路大家都會想盡量少帶東西,這是人之常情。」
「然様。陸路を往(ゆ)けば日数が掛かり、それに比例して多くの食料が必要となる。さりとて持てる荷物には限りがあり、遠路を歩むためには少しでも荷物を少なくしたいというのが人情」
「果然是神戶大人,商人們談到的正是這點。街道長度與能提供飲食和床位的設施不成比例,目前行商多在路邊擺露天攤兒應付,但一到冬天露宿就很艱難,若下雪物流馬上就會中斷。當然,身為領主的神戶大人您大概也知道……」
「流石は神戸様、商人たちが口にした話というのもそこです。街道の長さに対して食事や寝床を提供できる施設が不足しています。今は行商人たちが道端に露店を出すことで対処しているようですが、冬場ともなれば野宿は厳しく、雪でも降ろうものなら途端に物流が途絶えてしまいます。もちろんご領主たる神戸様はご存知かと思いますが……」
「確實我也收到過好幾起此類陳情。豐收的季節還能向附近村莊調度糧食,但冬天村裡也缺乏剩餘糧食,甚至有人因此喪命。」
「確かにそのような陳情は幾つも受けておりまする。実り豊かな季節ならば、付近の村々で食糧を調達することも叶いますが、冬場は村々にも余剰の食料は少なく、死者すら出ている始末」
確認彼此對現狀的認知並無差異後,靜子點了點頭繼續說。
現状の認識が食い違っていない事を確認できた静子は、一つ頷くと言葉を続けた。
「因此不如配合參拜者增加擴大宿場町,並把店鋪出租給商人如何?」
「そこで参詣者の増加に合わせた宿場町の拡大と、商人たちに店舗を貸し出されては如何でしょう?」
「不是給予經商許可,而是要我們準備店鋪再出租給商人——您是這個意思嗎!?」
「商売の許可を与えるのではなく、こちらが店舗を用意して商人たちに賃貸せよと仰るのか!?」
「是的。因為街道整備、治安改善,以及以尾張一帶為首手頭寬裕的平民們紛紛出發前往伊勢詣,應對他們的需求已是刻不容緩。然而能自備店鋪的商人本就有限,無法滿足龐大需求。故此由我們先行提供需要大量初期資金的店鋪,讓小規模商人也有參入機會。當然大店(おおだな)的商人可能不會喜歡,因此要做出棲分:讓大店面向富裕階層,我們則以追求價格低廉的旅客為主要客層。」
「はい。街道が整備され治安が良くなったことや、尾張一帯をはじめとした金回りの良くなった民たちが挙(こぞ)って伊勢詣でに出かける昨今、彼らの需要に対応するのは急務と存じます。しかるに自前で店舗を用意できる商人となると、当然数も少なくとても需要を満たす事はできませぬ。そこで初期に大きな資金が必要となる店舗をこちらで用意してやることで、小規模の商人たちにも参入の機会を与えるのです。勿論、これには大店(おおだな)の商人たちが良い顔をしないでしょうから、棲み分けを行います。大店の商人たちには裕福な層を相手にして貰い、我々は安さを求める旅人たちを主要な客層とするのです」
「原來如此!降低新進者的門檻,然後以對銷售額課稅和收取租金回收資金。至於會因此吃虧的大店商人,也可以承諾若自備店鋪則減免稅賦……」
「なるほど! 新規参入の敷居を下げ、我らは売り上げに課す税と家賃で資金を回収するわけですな。一方的に割を食う形となる大店の商人にも、自前で店舗を用意するなら税の減免をすると謳(うた)ってやれば……」
「果然是神戶大人,當場應對真是巧妙。店鋪方面如此處理可行,問題在於住宿。據聞現有的旅館以庶民的家計難以輕易負擔。那麼我們提供的宿舍是否改為只收取薪資和米食費用的低價,住客以大房雜魚睡的方式共享房間,您覺得如何?」
「流石は神戸様、当意即妙(とういそくみょう)とはこのことですね。物売りの店に関してはこれで良いとして、問題となるのは宿(やど)でしょう。既にある宿は庶民の懐具合では、おいそれとは泊まれぬと聞きます。そこで我らの用意する宿では、薪と米代程度で泊れる代わりに大部屋にて雑魚寝をして貰うというので如何でしょう?」
靜子所提出的宿泊原案,史實上是江戶時代所使用的一種住宿方式。
静子が語った宿の原案は、史実では江戸時代に用いられた宿の方式である。
靜子所指的低價素泊宿稱為木賃宿(きちんやど),有單人房且提供餐食的形式則稱為旅籠(はたご)。
静子の言う低価格で素泊まりをする宿を木賃宿(きちんやど)と呼び、個室が宛がわれ食事も提供される形式の宿を旅籠(はたご)と呼んでいた。
木賃宿顧名思義只提供自炊用的薪與主食米,至於做飯等需使用共用的灶(かまど)自行料理。
木賃宿は文字通り自炊するための薪と、主食である米を提供するだけの宿であり、食事の支度等は共用の竈(かまど)を用いて自分でする必要があった。
住宿費依地點不同而異,換算成現代貨幣價值的一例,木賃宿一晚約八百到九百日圓,而旅籠約四千到七千日圓,價格差超過五倍。
宿泊費に関しては場所によって異なるため、現代の貨幣価値に換算した一例を示すなら木賃宿では一泊8~900円程度に対し、旅籠では4~7千円ほどとなっており、5倍以上の価格差が設定されていた。
「嗯,比起露宿能遮風避雨且能使用灶具,使用者自然會增加。若每個宿場都有這樣的宿泊設施,伊勢詣的安全性就能提高,也能吸引更多人潮。」
「ふむ、野宿と比べれば雨風を凌げる上に竈も使えるとなれば利用者は多くなるだろう。宿場ごとにそうした宿があるとなれば、伊勢詣での安全性は高まり、更なる集客も見込めよう」
「正如所言(果然是上樣的血脈,理解快速且能靈活運用)」
「仰る通りです(流石は上様の血筋、理解が早く応用も利く)」
「但是,要對每個宿場提供相應數量的店鋪,資金調度確實吃力。」
「しかし、全ての宿場に対して相応の数の店舗を用意するとなると、流石に金の工面が難しい」
「不妨先選擇宿場間距離較大、不便的地點開始。如果到下一個宿場要走很遠,即便價格稍高人們也會願意好好休息。從頭蓋一個新的宿場町固然需大量資金,但這樣的做法可以立刻啟動,運作順利再逐步展開即可。」
「まずは宿場間の距離が大きく、不便な立地を選んで始めれば良いかと。次の宿場までが遠いとなれば、少々割高になろうともしっかりと休息を取ろうとするでしょう。新たな宿場町を一から作るとなれば多くの資金が必要となりますが、これならばすぐにでも始められますし、上手く回るようならば順次展開してゆけば良いでしょう」
「確實。已有人反映行路困難,這正是供給未跟上需求的證據。就算生意失敗,只要建物還在,我們也不會太吃虧,便是這層考量吧。」
「確かに。既に道行(みちゆき)に難儀しているという声があるのだ、需要に対して供給が追い付いておらぬ証拠よ。万が一、商(あきな)いが失敗しようとも建物さえ残れば我らの懐は痛まぬという寸法か」
「人流帶動物資流動,那裡必然有商機,即便不是做成旅館或店舖,也可以當作物資儲備的倉庫使用,不會徒然。」
「人が動けばつられて物が動きます。そこには必ず商機がありますし、宿や店にならずとも物資を備蓄しておく倉庫として利用すれば無駄にはならないでしょう」
「若我們能向伊勢詣的參拜者展示出我們所提供的這些措施,就能凸顯出不採取任何對策的其他領主的差距。」
「我らは伊勢詣での参詣者に対してこれだけの事をしていると示せば、何ら対策を講じぬ領主との差を浮き彫りに出来ると言うもの」
那位未採取對策的領主是誰一目了然,但靜子只是沉默地帶笑,不去輕易揭開那層麻煩。
その対策を講じぬ領主とやらが誰かは容易に察しがついたが、下手に藪(やぶ)を突くこともあるまいと沈黙を保って笑みを浮かべるにとどめる静子。
「果然名不虛傳的『織田家顧問』,得到了好提案。馬上把此案帶回去和臣下們商議……雖然我不像立刻裁決那般果斷令人惋惜,但這是我的性格,沒辦法。」
「流石は名にし負う『織田家相談役』、良き案を頂戴した。早速この案を持ち帰り、臣下の皆と協議しよう……即断即決とゆかぬのが我がことながら情けなくはあるが、性分ゆえ仕方なし」
信孝自嘲般低聲說道。靜子覺得他是在拿自己和以果斷著稱的信長比較而貶低自己,於是無意識地說了話。
信孝は自嘲するかのように呟いた。果断さに定評のある信長と比較して、己を卑下しているように思えた静子は、無意識に言葉を発していた。
「人人各有長處。正因為神戶大人會聽取臣下意見並與人商量,才會有人願意支持您。請不要如此貶低自己。」
「人にはその人なりの長所が御座います。臣下の意見を聞き入れ、相談される神戸様だからこそ支えようとする者もおりましょう。そのようにご自身を卑下なさるものではありません」
「是啊,若貶低自己也等同貶低追隨我的家臣。是我一時淺慮,請忘了我剛才的話。」
「そうか、己を貶(おとし)めれば私に従う家臣をも貶(けな)すことになるのか。浅慮であった、お忘れ頂きたい」
「不,我說得多了。」
「いえ、出過ぎた事を申しました」
「不,靜子殿的話實在令人感激。像我們這樣身居高位的人,很少有人會在明知會惹怒上司的情況下直言諫言。光是這點就足以讓我覺得今天來訪有其價值。」
「いや、静子殿のお言葉は実に有難かった。我らのように人の上に立てば、不興を買うと判って諫言(かんげん)する者は少ない。これだけでも今日、こちらに伺った価値があるというもの」
信孝露出溫和的笑容,領悟到要他向靜子致新年問候的父親信長的用意。
信孝は穏やかな笑みを浮かべ、静子に新年の挨拶をするよう勧めた父、信長の真意を悟った。
信孝曾認為靜子是要被納入嫡流的人選,但在這短短時間內他察覺那不過是自己的錯覺。
信孝は静子を嫡流に与(くみ)する人間だと考えていた。しかし、それが己の思い込みに過ぎなかった事を、この僅かな時間で察することが出来た。
因為與信雄的事情曾帶來麻煩,他一直有所顧忌而疏遠了關係,但她並不會把伸出的手一把推開。
信雄との件で迷惑を掛けた事もあり、己が遠慮して関係を遠ざけていただけであり、彼女は差し伸べられた手を払いのけるようなことはしない。
他明白她只是顧及信孝與信雄的關係,避免偏袒任何一方以致引發不必要的紛爭。
信孝と信雄の関係を考慮し、余計な騒動に発展しないよう片方に肩入れをしないようにしているだけだと理解した。
(即便對自己無利,她也能站在對方立場認真思考。父上重用靜子殿也就不足為奇了)
(己にとって利とならぬことであっても、彼女は相手の立場に立って真剣に考えてくれる。父上が静子殿を重用されるのも当然と言うものか)
在來到這裡之前,還為如何不露弱點而從靜子身上獲益煩惱,現在覺得那番苦惱真是徒勞。
ここに来るまで、如何にして己の弱みを見せずに静子から利益を引き出せるかと頭を悩ませていたのが馬鹿らしくなる思いであった。
也正因如此,才覺得那些從未向人透露的煩惱,可以向靜子傾訴。
だからこそ、今まで誰にも明かした事のない悩みを、静子にならば打ち明けても良いと思えた。
「靜子殿見識卓越,欲向您請教一事」
「卓見をお持ちの静子殿に、一つご相談したき儀が御座います」
「要……諮詢嗎?」
「相談……ですか?」
「此事較為複雜,未必能即刻解決,但想聽聽您的意見」
「少し込み入った事情となるゆえ、すぐに解決できるとは思っておりませぬが、貴女の意見を伺いたい」
聞到複雜的事情,靜子心中已有所猜想。
込み入った事情と聞いて、静子には思い当たるところがあった。
她猜想大概與同為水火不容的信雄之間的確執有關,並判斷這不是能讓外人聽聞的事,於是先發制人。
恐らくは犬猿の仲である信雄との確執に関する事だと当たりを付け、余人に聞かせて良い内容ではないと察した静子は、先手を打つことにした。
「明白。可以稍等片刻嗎?」
「判りました。少しお待ちいただけますか?」
說完便吩咐侍從,留下一名最低限護衛後驅散眾人。連守護靜子最後一道防線的才藏也退到只隔一扇襖的相鄰廂間。
そう一言断ってから小姓を呼び、最低限の護衛を残して人払いをするように伝える。静子の身辺を護衛する最後の守りである才蔵すらも、襖一枚隔てた続きの間へと下がった。
信孝見狀也解下佩刀託付給靜子,並讓自己的從者退至別室。他認為這樣做是對靜子的誠意予以回應。
それを見て信孝も佩刀を外して静子に預け、己の従者についても別室に下がらせる。それが静子の誠意に応えることになると信孝は考えた。
待驅散完畢、屋內寂靜下來之時,信孝開口說話。
人払いが済み、室内に静寂が満ちた頃合いを見計らって、信孝が口を開く。
「如您所料,諮詢的內容關於我等兄弟間的確執。雖自讚令人難為,但我雖無大績,亦少有重大失誤。例外的是在伊勢街道整備一事上,曾被父上親自責罵,出盡醜態,但父上說過以其後的成果來抵消功過。」
「既にお察し戴いているように、相談の内容とは我ら兄弟の確執に関する話となります。自分で言うのも憚(はばか)られるが、私は大きな功績をあげられぬ代わりに、手痛い失敗を犯すことは少ない。例外的に伊勢街道整備に関して、父上直々に叱責されるという醜態を演じたが、父上はあれ以降の成果を以て功罪相殺すると仰っていた」
信孝的認知並無誤。當著織田家重臣們的面,被信長羞辱甚至差點斬首,但信長對於悔改其過、改進行為之人是寬容的。
信孝の認識は間違っていない。織田家の重臣が居並ぶ中で、信長より足蹴にされた挙句、あわや斬首と言うところまでいったが、信長は己の失敗を悔いて行動を改める者に対しては寛容だ。
既然是信長親口說要以功抵過,那當年的失態便可視為得以挽回。
他ならぬ信長が功罪相殺すると言ったのなら、かつての失態は挽回できたと思って良いだろう。
「正因如此,對於仍不改言行、一再重犯者被置於我之下,實在無法忍受」
「なればこそ、未だに言動を改めず、同じ失敗を繰り返す者より下に置かれるという事がどうにも我慢ならぬ」
(果然對於比信雄位階更低感到不滿啊。誠然在以實力論的織田家,明明功績有差卻位階不動令人難以接受……)
(やっぱり信雄より序列が低いことに対して不満を抱いているのね。確かに実力主義の織田家に於いて、明らかに功績に差が生じているというのに序列が不動だというのは納得できないか……)
史實中並無一次史料記載信孝厭惡信雄,但靜子也理解,考慮兩人處境,若真有此類資料也不可能保存下來。
史実に於いて信孝が信雄を嫌っていたと言う一次資料は存在しない。しかし、二人の立場を考えれば、その様な資料が残るはずがないと言う事も静子は理解していた。
即便曾存在,最終勝出並倖存的信雄一方也會抹除之,信孝一方的家臣們也可能為避醜聞而安排不留證據,這種可能性不能排除。
仮に存在していたとしても、最終的に生き残った信雄側が抹消するだろうし、信孝側の家臣達も醜聞を嫌って証拠が残らぬよう手配する可能性は捨てきれない。
即便是享有卓越知名度的信長,關於他內心的資料也幾乎不存在。
ずば抜けた知名度を誇る信長であってすら、彼の内面に関する資料は殆ど存在しないのだ。
會吐露心情或能窺見人內心之類的資料,因戰國時代不以暴露自身弱點為宜的習俗而不太可能流傳下來。
己の心情を吐露するような資料や、その人物の心情を察する事が出来るような資料は、己の弱みを晒すことを良しとしない戦国時代の習いとして残る可能性は少ない。
「從前上樣曾與親弟爭奪家督」
「かつて上様は、血を分けた実の弟と家督争いをされました」
「我聽說過那件事。但父上與我的情形並不同──」
「その話は聞いている。しかし、父上の場合と私の場合では事情が――」
「若那場家督爭奪的推手竟是親生母親,如何?上樣本人或許從未言說,但其心情必非平靜。畢竟不是別人,而是自己的母親欲置自己於死地,故上樣對於親族相殘必有所忌避。若能示以一旦既定序列不可動搖,便能排除野心者與第三者的介入。」
「その家督争いを後押ししていたのが、実の母親だったとすれば如何ですか? 上様ご本人は決して口にされませんが、その心情は決して穏やかでは無かったでしょう。他ならぬ己の母が、自分を殺そうとしているのですから、骨肉の争いを上様が忌避されるのもご理解いただけるかと」
信孝本想立即插嘴說情況不同,卻被靜子的後言噤聲。
咄嗟に状況が違うと口を挟もうとした信孝だが、続く静子の言葉に押し黙ることとなった。
他知道父親信長曾與親弟爭家督,卻不知幕後推手竟是信長的母親。
父である信長が、実弟と家督争いをしたというのは知っていたが、その裏で手を引いていたのが他ならぬ信長の母であったとは知らなかった。
「即便如此,我聽說上樣曾一度赦免弟弟的謀反。既然是那位為弟求情的母親又再度扶持弟弟並背叛,上樣也不得不施以處分。正因此,上樣不願見子女為位位而自相殘殺。只要示以一旦決定的序列不可改動,便能排除抱有野心者的介入。」
「それでも上様は弟の謀反を一度は許されたと聞いています。弟の助命を請うた母が、再び弟を担いで裏切ったとあっては、流石の上様も処分を下さずにはおけなかったのでしょう。それゆえ、上様は我が子が地位を巡って骨肉の争いを繰り広げる様を見たくないのでしょう。一度決めた序列は動かぬと示せば、野心を抱く第三者の介入を排除できますゆえ」
「原來是如此……」
「そうであったか……」
「當然這只是我的推測,難以窺見上樣真心。但即便神戶大人如何建功,或北畠大人犯下再多失誤,兄弟間序列仍不動,當中自有理由,您不覺得能理解嗎?」
「勿論、これは私の推測であって、上様のお心は窺いようがありません。しかし、神戸様が如何に功を積もうとも、対する北畠様がどれほどの失態を犯そうとも、兄弟間の序列が動かぬ事には故があるとご納得いただけませんか?」
「不,說得通了。我先前胡思亂想,認為父上不承認我,是因我母家世低微。雖然我與那傢伙已經水火不容,但至今未見血也是父上所顧念。如此一來,也有被人刻意挑撥彼此反目之嫌。」
「いや、腑に落ちました。私が抱く不満は、父上が私を認めて下さらぬのは我が母の身分が低いゆえと邪推しておりました。私とあ奴は既に相容れぬ程の仲となりましたが、それでも血を見ておらぬのは父上のご配慮によるものだったのですな。そう考えれば、互いに仲違いするよう仕向けられたと思い当たる節もあります」
「不論當事人如何,若各自所憑之家臣間利害衝突,勢必捲入權力角力之渦。為盡量排除此事才會做出兄弟序列不動的處置。說不上是最好,但因涉情感也無他良策。若視為笨拙的上樣以此盡力表現對親人的情愛,您是否能稍感放心?」
「ご当人同士がどうあれ、それぞれを担ぐ家臣の間で利害が衝突すれば、どうしても力関係の渦に巻き込まれます。それを極力排するよう苦慮された結果が、兄弟間の序列不動なのでしょう。最上とは申せませぬが、心情が絡むことゆえ他に良い案があるわけでもありません。不器用な上様が精一杯示された身内への愛情と思えば、少しはお心も安らぎませんか?」
「呵呵,不擅表達是遺傳自父親吧。啊,胸口那根刺好像拔掉了。父上對我們是有真情的。既然如此,我就用我能做到的事,暗中支持父上與兄上(此處指信忠)的霸業。」
「ふふ、不器用なのは親譲りというわけですな。ああ、喉元に閊(つか)えていた棘が取れた思いです。父上は我らに確かな情を向けておられた。ならば私は、私の出来ることで父上と兄上(ここでは信忠を指す)の覇業を陰ながら支えましょう」
信孝面容平靜。
信孝の表情は落ち着いていた。
靜子認為,與已形成對立的信雄之間的確執不會輕易消失,但至少信孝方面不會再主動挑起。
既に対立構造の出来上がってしまった信雄との確執は、そう簡単には無くならないが、少なくとも信孝側から仕掛けることはなくなるだろうと静子には思えた。
(俗話說『男子三日不見要刮目相看』,若信孝改變了,要求切腹的未來也會改變嗎?奇妙大人恐怕會說別多管閒事,但信孝突然來找我,想必也是上樣在背後安排……也沒辦法)
(『男子、三日会わざれば刮目して見よ』って諺に言うけれど、信孝が変われば切腹を申し付けられる未来も変わるかな? 奇妙様あたりは余計な事をするなって言いそうだけど、信孝が唐突に私の処へ来たのも上様が裏で絵を描いていそうだし……仕方ないよね)
在靜子的眼中,信忠時常流露出對信孝關切的神色。
静子から見て信忠は、時おり信孝を気にする素振りを見せることがあった。
起初靜子以為只是關於嫡嗣的兄弟心理確執,但與信孝接觸之後,她能體會到信忠的心情。
今までは跡目に関する兄弟間での心理的な確執があるのかなと静子は思っていたが、信孝と接する内に信忠の心情を察することが出来た。
信孝無論好壞都深受信長才能影響。他之所以明顯不及信忠,是因無法控制自身情緒,常與他人互相牽制。
信孝は良くも悪くも信長の才能を色濃く受け継いでいる。彼が信忠と比べて明らかに一枚劣っていたのは、己の心情を制御できない事による足の引っ張り合いを演じていたからだ。
若能克服這一明顯缺陷,他潛藏著成為與魅力型信忠不同、具有另一種號召力的國人潛力。
その明らかな欠点が克服されれば、カリスマ型の信忠とは違った訴求力を持つ国人となり得るポテンシャルを秘めていた。
與中央集權型的信長或信忠不同,理解信孝並匯集家臣之力以支持他的,將打造近似史實中德川家康式的治國。
中央集権型の信長や信忠とは異なり、信孝を理解し、彼を支えんと家臣団が力を寄せ合うという、いわば史実の徳川家康に近い国作りをする。
若想想史實中哪一方活了下來,信忠的焦慮也不能全然說是杞人憂天。
史実に於いてどちらが生き残ったかを考えれば、信忠の焦りも杞憂とは言い切れない。
要是知道促使對方成長的正是靜子,信忠也會想抱怨兩句吧。
そんな相手の成長を促したのが、他ならぬ静子と知れば信忠とて文句の一つも言いたいところだろう。
不過,信忠本人也喜歡靜子那種性格,與其說是抱怨不如說是牢騷;信忠會帶著苦笑接受弟弟的成長,這點無庸置疑。
しかし、そうした静子の人柄を信忠自身も好んでいるのだから、文句と言うよりは愚痴に過ぎず、信忠は弟の成長を苦笑しながら受け入れることは疑いようもない。
「說起來,兄上安好嗎?」
「そう言えば、兄上は息災であろうか?」
「在歲末與他見面時,他看起來並無異狀。年節過後尚未再見,不過明日我前去向上樣行年賀之禮時應該會遇到。如果有什麼代為轉達的話,我可以為您傳達嗎?」
「年の暮れにお会いした時は、お変わりないご様子でした。年が明けてからはまだお目に掛かっていませんが、明日上様へ年賀の挨拶に向かう際にお会いすると思います。何か言伝がおありでしたら、承りますが?」
「不,如果他安好便無妨。我只是覺得靜子殿可能知道,所以來打聽而已」
「いや、息災であれば構いません。静子殿ならご存知かと思い、伺ったまでです」
「才不是呢,若論從前讓我充當護衛的時候那倒另當別論,現在反而是我不知道的事居多。」
「いえいえ、お守(も)りの真似事をさせて頂いていた昔ならいざ知らず、今は知らない事の方が多いくらいです」
「是嗎(靜子殿對兄上的印象,不過像姊姊對需要照顧的弟弟那般。到底兄上能不能把靜子殿從父上那裡奪走呢?)」
「然様(さよう)ですか(静子殿が抱く兄上の印象は、手の掛かる弟に対する姉のそれだな。果たして兄上に、静子殿を父上から奪いとる事ができようか?)」
知道信忠正試圖獲得靜子認可的信孝,雖然為被完全忽視感到惋惜,但覺得有趣,於是決定默默旁觀。
信忠が静子に認められようとしている事を知っている信孝は、まるで眼中にない扱いになっていることを哀れに思いながらも、面白そうなので黙って見守る事にした。
隔日,從靜子那裡聽完與信孝的經過後,信長只喃喃一句。
翌日、静子から信孝との顛末を聞いた信長は一言だけ呟いた。
「擺出一副自以為懂的樣子。」
「知った風な事を抜かしおって」
表面上看似不悅的信長,嘴角卻浮起了一抹微笑。
そう一見不機嫌に見える態度を取る信長だが、彼の口元には小さな笑みが浮かんでいた。