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戦国小町苦労譚

一五七二年 十二月中旬

十二月一日,終於信長採取行動。他召集了主要的家臣,向他們高聲宣布。

十二月一日、ついに信長が動いた。彼は主だった家臣を集め、彼らに向かって声高に告げた。

「擊潰武田。以援軍之姿送往德川,向天下昭示我等之力量!」

「武田を潰す。徳川に送る後詰めで我らの力を天下に知らしめるのだ!」

過去不曾明示旗幟的信長,終於提出了明確的方針。雖然家臣們聽後頓時昂首振奮,但隨即又對將成為決戰之地的地形心生思量。

今まで旗幟を鮮明にしなかった信長が、ついに明確な方針を打ち出した。この言に意気軒昂たる様子を見せる家臣たちだったが、決戦の場となる立地に思いを馳せる。

家康居城的濱松城南北約五百公尺、東西約四百五十公尺,乃一座龐大的構造。

家康の居城である浜松城は南北約500メートル、東西約450メートルに及ぶ巨大な構造物だ。

採用了沿三方原台地斜坡直線排列曲輪的特有築城樣式「梯郭式(ていかくしき)」。

三方ヶ原台地の斜面に沿って一直線に曲輪が並ぶ特徴的な「梯郭式(ていかくしき)」という築城様式を採用していた。

因其高低落差,本丸背後成為天然防線,攻之難、守之易,是座防禦機能優越的城郭。

その高低差から本丸の背後は自然の防衛線となり、攻めるに難く守るに易いという防御に優れた城だった。

因此家臣們察覺到,在對武田之戰中將以籠城戰為主。

それゆえ家臣たちは察した。武田戦に於いて籠城戦が主となることを。

自古以來籠城戰便極為嚴酷,因為會成為守固防線、迫使敵方大量出血的消耗戰,呈現耐力比拚的局面,雙方在身體與精神上都會疲憊不堪。

古来より籠城戦は厳しいものだ。守りを固めて相手に出血を強いる消耗戦となるため、我慢比べの様相を呈して物理的にも精神的にも双方が疲労する。

再者對手乃是名震天下的武田,從一開始便可預見將是一場艱難的戰鬥。

さらに相手は天下に名にし負う武田だ。最初から厳しい戦いになることは目に見えていた。

家臣們的關注集中在誰會被派遣,大家豎起耳朵不敢漏聽信長的每句話。

誰が派遣されるのか、家臣たちの関心事はそこに集約され、信長の言葉を聞き漏らさぬよう耳をそばだてた。

「後援是——」

「後詰めはーー」

眾家臣湊前探聽時,信長微微一笑,宣佈了出乎所有人意料的人事。

家臣一同が身を乗り出すなか、信長は小さく笑みを浮かべ、誰しも予想だにしなかった人事を告げた。

「真是,令人驚訝啊」

「いやぁ、驚きですな」

隨信長之命返回橫山城的途中,秀長忽然開口。

信長の采配に従って横山城に戻る途中、ふいに秀長が口を開いた。

秀長一言,秀吉與竹中半兵衛都露出苦笑;信長所示的人事確實出人意表。

秀長の言葉に秀吉や竹中半兵衛は苦笑いを浮かべる。信長の示した人事はそれほどに意表を突いたものだったのだ。

話說信長宣佈,派往德川的後援隊伍將以繼承人奇妙丸為總大將,麾下有靜子、佐久間、平手、水野的軍隊,組成合計達數萬人的大軍團。

なにしろ信長は、徳川に送る後詰めとして後継者たる奇妙丸を総大将とし、静子、佐久間、平手、水野の軍を配下につけ、都合数万にも上る大軍団を組織すると宣言したのだ。

作為後援兵力可謂無可挑剔。除了駐守濱松城外,亦命令將佐久間、平手、水野的部隊配置於周邊諸城,在濱松城遭攻時擔任輔助。

後詰めとしては申し分ない兵力だ。そして浜松城だけではなく、佐久間や平手、水野の軍を周囲の城に配置し、浜松城が攻められた時の補佐役を命じた。

信長將其迄今未曾調動的靜子軍幾乎全部派往濱松城。佐久間、平手、水野亦各有數千兵力,但實質主力仍為靜子軍。

浜松城には信長がこれまで動かさなかった静子軍のほぼ全てを向かわせる。佐久間や平手、水野も都合数千の軍を持つが、実質的な主力は静子軍だ。

若與德川八千之軍合算,數量上即可與武田相匹敵。

徳川軍8000と合わせれば、数の上では武田と並ぶ。

「我也很驚訝,竟然立奇妙大人為總大將。但此事會明確傳達給德川,館主對這場戰役所傾注的決心。將成為自今川之決戰以來的破釜沉舟的大搏鬥」

「私も驚いております。まさか奇妙様を総大将に立てられるとは。なれど、徳川にははっきりと伝わりましょう。お館様がこのいくさに懸ける意気込みが。今川との決戦以来の捨て身の大勝負となりましょう」

「我被館主親自讚賞於橫山城的所作。館主在眾人面前稱我有功,自今川之時以來亦是罕見。正因此我深信必能獲勝」

「わしはお館様より横山城での働きを直々にお褒め頂いた。お館様が皆の前で功有りと仰ったのは今川の時以来よ。ゆえにこそ勝てる。そう思えてならん」

雖無確實根據,但秀吉奇異地不曾懷疑勝利。當年今川入京時亦有人說若交鋒必敗。

根拠はないが不思議と秀吉は勝利を疑っていなかった。今川の上洛時もぶつかれば必敗と言われていた。

然而事後揭曉卻是我方勝利。對於此次對武田之戰,秀吉也忍不住覺得必能勝利。

しかし蓋を開けてみれば我が方の勝利となった。今回の武田戦とて必ず勝てる、そんな気がしてならない秀吉だった。

「不過真是遺憾。若擊敗武田,他們的武威將響徹天下,誰人都得對那功績另眼相看」

「しかし残念ですな。武田を打ち破れば、その武威は天下に鳴り響きましょう。その武功には誰しも一目置かざるを得ませぬ」

「喂!別亂說。於橫山壓制淺井、朝倉亦是重要職責」

「これ! 滅多なことを申すな。横山にて浅井・朝倉を押さえるのも大事なお役目よ」

「正是如此」

「左様ですな」

秀吉譴責了開玩笑的秀長。秀長表現出表面服從、內心不屑的態度,令秀吉無奈嘆息。

軽口を叩く秀長を秀吉はたしなめる。秀長は面従腹背といった態度であり、その様子に呆れた秀吉はため息を吐いた。

「不過兄上您也稍有考量吧?」

「しかしながら兄上も、少しは考えておられるのでしょう?」

「嗯、嘛、算是吧。正因如此我才跟進這個計策」

「む、ま、まぁな。じゃからこそ策に乗ったまでよ」

秀長帶著淡淡的笑意試探性發問。秀吉咳嗽掩飾動搖,之後竭力不讓人看穿內心。

薄笑いを浮かべながら秀長は探りを入れる。秀吉は咳払いをして動揺を誤魔化した後、内心を見抜かれたことを悟られまいとした。

秀長見狀愈發莞爾,而秀吉則有意置之不理,加快馬速。

その様子に一層笑みを深める秀長だが、秀吉は意識的に無視を決め込むと馬の足を急がせた。

「哈哈哈,兄上被我溜了」

「はっはっはっ、兄上に逃げられてしもうた」

「別太戲弄人。羽柴大人也會因此焦慮吧」

「あまりからかってはいけません。羽柴様も気を揉んでおられるのでしょう」

「也有可能。嘛,總會有辦法的。那傢伙很頑強」

「然もあらん。ま、なんとかなりましょう。あ奴はしぶといですゆえ」

說完這段對話後,秀長與竹中半兵衛為了追上秀吉,加快了馬速。

そんな会話をした後、秀長と竹中半兵衛は秀吉に追いつくため、馬の速度を上げた。

被信長命令擔任德川後援的靜子,不僅召集了慶次等人,甚至連各隊長也都集合。無需靜子再三說明,派往德川作為後援之事早已人盡皆知。

信長より徳川の後詰めを命じられた静子は、慶次たちにとどまらず部隊長までをも集合させた。静子から伝えるまでもなく、徳川へ後詰めとして派遣される話は知れ渡っている。

但為了藉由靜子再度宣告來確認軍隊之行動方向,於是在此宣佈。

しかし改めて静子から告げることで、軍としての方向性を確認できるため、ここで宣言することにした。

「我想已有許多人知曉,但我方軍隊已決定以後援之姿向德川出陣」

「既に知っている人も多いと思いますが、我が軍は徳川への後詰めとして出陣することが決まりました」

聽到靜子的話有人感到動搖,但大多數人則以『不出所料』的態度接受。

静子の言を耳にして動揺する者もいたが、大半は案の定といった態度で受け入れていた。

「冗長的說辭無益,簡而言之。既為後援,無需特別改變作為。照常出陣、照常作戰、照常取勝。以上」

「長々と御託を並べても仕方ないので簡潔にまとめます。後詰めだからと言って特別に構える必要はありません。いつも通りに出陣し、いつも通りに戦い、そしていつも通りに勝利します。以上」

有人對那短促至極的話感到不安,但靜子沒有再多說,便讓大家解散。

簡潔極まりない言葉に不安を浮かべる者もいたが、静子はそれ以上語ることなく皆を解散させた。

既然大將說照常就能獲勝,他們便把想法割捨成只要照常履行各自職責即可,於是各自離開現場。

大将がいつも通りで勝てると言っている以上、自分達は己の役割をいつも通りにすれば良いと割り切り、各自その場を後にした。

剩下的只有慶次、才藏、長可、高虎與足滿五人。

残ったのは慶次と才蔵、長可、高虎、足満の五人だけだ。

「那麼足滿叔叔就交給你負責物流。其餘的人照常過活即可。出陣的日子會再另行通知。」

「さて足満おじさんは物流を任せました。残りはいつも通り過ごして下さい。出陣の日は追って連絡します」

「承知。」

「承知した」

靜子一句話五人也就散會了。之後大約一週,各自執行交付的事務。長可、才藏、高虎進行訓練;慶次如常過日,同時處理間諜;足滿則負責籌措物資。

静子の言葉で五人も散会する。それから一週間程度はそれぞれに課せられたことをこなす。長可や才蔵、高虎は訓練、慶次は変わらず過ごしながら間者の始末、足満は物資集めだ。

靜子也照常整理書類,並在空檔查看農作物的狀況。不像佐久間或平手那樣焦躁,靜子一行人過於平淡,反而讓周遭忐忑不安。

静子もいつものように書類を片付け、合間に農作物の様子を確認していた。佐久間や平手と違い、静子たちは普段通り過ぎて周囲がやきもきするほどであった。

就在出陣前三日,當武田軍與德川軍在二俣城的攻防戰陷入白熱化之際,靜子召集了火槍隊。

そうして出陣の三日前、二俣城の攻略に苦戦している武田軍と徳川軍の攻防戦が佳境に差し掛かった頃、静子は鉄砲衆を集めていた。

原因是為了確認訓練成果。玄朗依照靜子的命令,集結了進步最快的一組和最差的一組。

理由は訓練の成果を確認するためである。玄朗は静子の命令通り、一番上達しているグループと、一番下手なグループを集めた。

讓各組向事先準備的靶子射擊,結果首位小組果然讓人讚嘆。

それぞれグループごとに用意した的へ射撃させた。結果は流石に首位グループだと感心させられた。

他們毫不遲滯地連續射擊,裝填速度也相當優秀。相比之下,最末小組雖然裝填沒問題,但進入射擊姿勢時手忙腳亂,發射間隔變長。

淀みなく射撃を繰り返し、装填速度も上々だ。対して最下位グループは装填こそ問題ないものの、射撃体勢に入るまでに手間取り、発射間隔が長くなっていた。

「嗯,我稍微有些在意,但並沒有太大問題。」

「ふむ、少し気にしていたけどさして問題はないね」

看完最末小組的成績,靜子鬆了口氣。

最下位グループの結果を見た静子は安心していた。

首位小組每分鐘可發射九到十發,最末小組則六到七發。確實從成績來看,技術上有相當的差異。

首位グループは毎分9から10発をこなし、最下位グループは6から7発だ。確かに結果を見れば腕前にかなりのばらつきがあると言えよう。

但只要不低於每分鐘五發就沒問題。玄朗曾說若太差會成問題,靜子一度擔心會不會低於每分鐘四發,但以目前結果而言已在可接受範圍內。

しかし毎分5発を下回らないのであれば問題ない。あまりに下手だと玄朗が言うので、静子は毎分4発以下なのかと焦ったが、この結果ならば十分に許容範囲だった。

「不過殿下,這樣的差距是不是過於懸殊了?」

「しかし殿、これではあまりに差がありすぎでは」

玄朗進言時,靜子用手指向靶子。

玄朗が進言すると、静子は指で的を指した。

「射擊數量雖然較少,但射擊精度似乎很高喔。」

「射撃数では劣るけど、射撃精度は高いみたいよ」

聽了這話大家都看向靶子。果如靜子所指出,首位小組的彈著點較為分散,而最末小組則集中在中心點附近。

言われて全員が的を見る。静子の指摘通り、首位グループの着弾位置はばらけているが、最下位グループの方は中心点に集中している。

「哪一種比較好要看用途。所以僅以射擊速度來斷定優劣是一種草率的做法。與其責備短處讓人萎縮,不如發現長處加以稱讚並加以培養。」

「どちらが良いかは使い方次第。だから一概に射撃速度だけで上手下手を決めるのは早計だよ。短所を責めて萎縮させるより、長所を見つけて褒めて伸ばす方が良いよ」

「哈、哈哈!殿下所言甚是。在下羞愧於自己的淺見。」

「は、ははっ! 殿の仰る通りです。己の浅慮を恥じております」

「沒必要那麼拘謹。若能做精密射擊的話……能用瞄準鏡射擊嗎?但數量無法湊齊,這次大概不行吧。」

「そんなに畏まる事ないよ。さて精密射撃が出来るとなると……スコープでの射撃が出来るかなぁ。でも数は揃えられないから、今回は無理かな」

靜子在考慮用裝有瞄準鏡的栓動步槍進行遠距離狙擊以消滅傳令兵。若傳令減少,指揮系統將無法維持,龐大軍勢的優勢就無法發揮。

スコープ付きのボルトアクションライフルによる遠距離狙撃での伝令潰しを静子は考えていた。伝令が減れば指揮系統は保てなくなり、大軍の有利が活かせなくなる。

這次對武田的戰鬥優先以射擊數量的面壓制為重,因此並未預想使用高精度的狙擊槍。靜子有些懊悔,但沒有的東西也只能放棄。

今回の武田戦では射撃精度よりも射撃数による面制圧を優先していたがために、高精度の狙撃銃は想定していなかった。少しばかり悔やんだ静子だが、ないものは諦める他ない。

「過度自信會導致傲慢,但沒有自信又拿不定主意。總之這樣沒問題。再過一陣就出陣,期間別鬆懈訓練。」

「過度な自信は傲慢につながるけど、自信がないと腹が据わらないからね。ともかくこれで問題はないよ。もう少ししたら出陣するけど、それまで訓練を怠らないように」

「是!」

「はっ!」

對於大家的回報靜子感到滿意。之後她將一切交付玄朗,便離開了現場。

全員の返事に静子は満足する。その後、玄朗に全てを任せて静子はその場を後にした。

「與其責備短處讓人萎縮,不如發現長處加以培養,對吧。」

「短所を責めて萎縮させるより、長所を見つけて伸ばす方が良い、か」

那個因為技術差而日被罵的組員長政反覆咀嚼著靜子的話。他想著自己從未有過這種想法。

下手だと日々こき下ろされていたグループの一人、長政は静子の言葉を反芻していた。そんな考え方はついぞしたことがなかったな、と長政は思った。

他也覺得能理解信長為何重用靜子。首位與末位小組都直視了自己的長處與短處,反而因此士氣高昂。

同時に信長が静子を重用するのも理解できると思った。首位グループも最下位グループも己の長所と短所を目の当たりにし、逆にやる気が満ちている状態となった。

「那、那……夜叉大人,您怎麼了?」

「と……夜叉様。如何なされました」

遠藤見長政呆立不動感到在意,於是開口。被那聲音驚醒的長政把腦中各種思緒一股腦兒掃出。

棒立ちでいる長政が気になった遠藤が声をかける。その声にハッとなった長政は、一度頭の中にある色々な思いを追い出す。

「沒什麼。倒不如說,再過不久就要與武田交戰了,必須鼓足幹勁。」

「何でもない。それよりも、もうすぐ武田といくさだ。気合を入れねばならん」

「是。但是……真的能打贏武田嗎?她雖若無其事地這樣說,但老實說在下不覺得會有那樣的結果。」

「はい。しかし……本当に武田に勝てるのでしょうか。あの娘は事も無げに言っておりましたが、正直某にはそのような結果になるとは思えませぬ」

「這就難說了。靜子殿心中所想所見,像義兄一樣難以窺見。但她至今已成就那麼多事,現在才說武田單獨無法攻下這種話應該不會說。而且實際上也準備了這麼一把槍。」

「さてな。静子殿が何を考え、何を見ているか、それは義兄上のように遠くて見えぬ。だが、今まであれだけの事を成してきたのだ。今さら、武田だけ無理でした、などと言わぬであろう。現にこのような銃を用意しておるしな」

一邊說著,長政輕提起那把新式火槍。初見其射擊時,無人不為之震驚。

言いながら長政は新式銃を軽く持ち上げる。初めてその射撃を見た時は、誰しも度肝を抜かれた。

就連被稱為槍械名手的人也難以命中的距離,卻被剛完成基礎訓練的新兵給擊中。

銃の名手と言われた人間ですら当てるのが困難な距離を、基礎訓練を終えたばかりの新兵が当ててしまったのだから。

有人認為那可能是幸運地碰到腕力好的射手,但親自操槍後便理解到新式火槍的可怕之處。

中には偶然腕の良い人間が射撃したのだと思う者もいたが、自分で射撃をこなす程に、新式銃が恐ろしいものだと理解する。

總之,裝填速度非常快。傳統燧發槍即便是熟練者也頂多一分鐘一發。

とにかく装填速度が速い。従来の火縄銃では熟達者でも1分に1発撃つのが関の山だ。

但即便是不熟練的兵也能發射六發。火力是六倍,還沒靠近距離就會被打成蜂窩是顯然的。

それが不慣れな兵ですら6発撃てる。手数が6倍なのだ、距離を詰める前に蜂の巣になるのは明らかだ。

「確實是那樣……」

「確かにそれは……」

遠藤與三田村也對新式火槍的性能瞭解得令人厭倦——畢竟他們本就被編入鐵砲隊。

遠藤や三田村も、新式銃の性能は嫌と言うほど理解していた。何しろ彼らは鉄砲衆に組み込まれているのだから。

「確實能打中五十五間(・・・・)那麼遠,真是驚人」

「確かに五十五間(・・・・)もの距離を当てられるのですから驚異的です」

兩人點頭。五十五間約為一百公尺;若此處有人了解新式火槍的性能,就會察覺不對勁。

三田村の言葉に二人は頷く。五十五間とは約百メートルだ。ここで新式銃の性能を知る者がいればおかしい事に気付く。

新式火槍的射程有八百公尺,一百公尺根本無法完全發揮其性能。

新式銃の射程距離は八百メートルある。百メートルでは十分な性能を生かし切れていない。

這正是靜子的計謀。

これこそが静子の策であった。

透過改變靶子的高度與靶心大小,一邊讓人訓練到能瞄準八百公尺遠的目標,一邊讓間諜們誤以為這把槍外觀看起來只能射到約一百公尺。

的の高さや中心点の大きさを変える事で、実際は八百メートル先でも狙える訓練をしながら、見た目から百メートルほどしか飛ばない銃だと間者たちに誤認させる。

一百公尺是現行火繩槍也能達到的距離;雖然連射速度驚人,但看不出能從根本顛覆戰局的武器。

百メートルなら現行の火縄銃でも届く距離だ。連射速度こそ目を見張るものの、いくさを根底から覆す兵器とは思えない。

「現在說再多也沒用,還是訓練吧」

「今はいっても仕方ない。訓練をしよう」

就連使用者本人也不瞭解槍的性能,也不清楚自己已得到了多高的水準,於是新式火槍的真價至今仍無人理解。

こうして使っている本人たちですら銃の性能を知らず、自分がどれほどの腕前になっているか理解していないため、新式銃の真価は今なお誰にも理解されずにいた。

織田向德川增援的消息瞬間傳遍各方。敵方驚訝於即便被四面包圍,竟仍有餘力派兵增援。

織田が徳川に後詰めを送る。その報せは各方面へと瞬く間に広まった。四方を敵に包囲されながら、なお兵を送る余力を残していたのかと敵方は驚いた。

然而信玄從一開始就預料到,估計岐阜仍留有2萬到3萬兵力;預測正確,尾張與美濃確實各自留下約2萬兵力守衛國防。

しかし信玄は当初から予想しており、岐阜にも今なお2万から3万程度の兵が残されていると睨んでいた。その予測は正しく、尾張・美濃には2万ほどの兵が国防のため残されていた。

「嗯果然是這樣來的嗎」

「ふむ、やはりそうきたか」

得知織田軍增援陣容後,信玄在聽報時如此低語。

織田軍の後詰めの陣容を知った信玄は、報告を受けてそう呟いた。

見二俣城若以硬攻必將損失慘重,信玄決定摧毀其水源。

二俣城を力業で攻めては損害が大きいと見た信玄は、その水源を潰すことにした。

他命人以大量木筏沖擊突入天龍川伸出的取水井樓(取水設施),將其破壞,切斷外來水源供應。

二俣城の水源である天竜川に突き出た井楼(せいろう)(取水施設)を大量の筏を流して破壊し、外部からの水の供給を断った。

二俣城沒有井戶,儲存的雨水無法供應士兵飲用,城主中根正照以保全士兵性命為條件向信玄投降。

二俣城には井戸が無く、貯めていた雨水では兵の飲み水を賄えない。城主・中根正照は兵の助命を条件に信玄へ降伏した。

與此同時,織田的增援抵達濱松城,陣容為靜子軍一萬人,佐久間、平手、水野等各率約一千五百人,合計約一萬五千人。

時を同じくして、織田軍の後詰めが浜松城に到着した。内容は静子軍1万、佐久間や平手、水野たちはそれぞれ1500ほどの手勢を率い、合計で1万5000ほどになった。

佐久間、平手、水野兵力偏少,是因為他們把兵力分散配置到濱松城以外的其他城池;在濱松堅守的同時,從其他城對武田軍實施夾擊突襲。

佐久間や平手、水野の兵が少ないのは、浜松城だけでなく他の城に手勢を分けて配置しているためだ。浜松城で籠城している間、他の城から武田軍の背後を突き挟撃する作戦だ。

此外,奇妙丸率領一萬兵在白須賀(今靜岡縣湖西市一帶)待命。

この他、奇妙丸が率いる兵1万が白須賀(現在の静岡県湖西市辺り)に待機していた。

這是把過去令其頭疼的圍城戰,反過來用在武田軍身上的報復之策。

今まで散々に手を焼かされた包囲戦を、逆に武田軍相手にぶつけるという意趣返しだ。

總之不允許武田軍集中兵力,雖消極卻是勝率最高的策略;問題在於此一戰術自始便被信玄預見。

とにかく武田軍に戦力の集中を許さない。消極的だが一番勝率が高い策であった。問題と言えばその作戦をとる事が、最初から信玄に予測されていた点だ。

靜子抵達濱松城,感覺到整座城籠罩著沉重陰鬱的氛圍,覺得不能亂說話的她帶著才藏與佐久間等人前往家康處。

浜松城に到着した静子だが、城全体に漂う重苦しい雰囲気を感じた。下手な事は言えないと思った静子は才蔵を伴って佐久間たちとともに、家康の許へ向かう。

「咳咳,說實話,靜子殿的估算勝率大概是多少?」

「コホン、正直なところ、静子殿の目算ではどの程度の勝率かな?」

途中佐久間掩著口用扇子問道;裝作沒聽見的平手與水野其實相當留意佐久間與靜子的對話。

途中、扇子で口元を隠しながら佐久間が質問してくる。聞こえていないふりをしている平手や水野だが、しっかり佐久間と静子の会話を意識していた。

「嗯……嘛,以目前情況大概有八成吧」

「うーん、まぁ今のところで八割ですかね」

「……那是說輸的機率有八成嗎?」

「……それは負ける確率が八割という事か?」

焦慮的佐久間追問。雖然不明白為何對方如此在意自己的話,但既無大礙被知道,靜子還是回答了。

不安になった佐久間がさらに質問を重ねる。何故、自分の発言にそれほど注意を払うのか不思議だったが、特に知られても困らないので静子は答える。

「不是那樣的。就目前來說,可以說已經贏了八成。」

「違いますよ。今のところ、八割勝ったと言って良いですよ」

「哈?」

「は?」

正欲追問不解的佐久間卻沒能再問下去,因為他們在家康在場時抵達。入口悄然開啟,靜子等人入內。

意味が分からず静子を問い詰めようとした佐久間だが、それ以上質問をする機会は無かった。家康がいる間に到着したからだ。静かに入り口が開けられると、静子たちは中へ入る。

空氣沉重,源於家康正陷於苦惱。他的不安與恐懼感染了家臣,家臣們因此也苦惱,整個房間被陰鬱氣氛籠罩。

空気が重かった。その原因は家康が苦悩しているためだ。彼の不安や恐怖が家臣に伝播し、それを感じた家臣たちも苦悩しているため、部屋全体が陰鬱な空気に支配されていた。

「我們來此,是作為德川的後援隊抵達」

「我ら、徳川の後詰めとして参りました」

就兵力而言靜子軍規模最大,但以織田家重臣之名知名者為佐久間,故由他代表全軍向家康稟報。

兵力では静子軍が最大規模だが、織田家重臣として名が通っているのは佐久間ゆえ、彼が全軍を代表して家康に口上を述べた。

然而家康未作回應,他甚至沒注意到靜子與佐久間等人入內,仍抱著頭自言自語。

しかし家康からの返事はなかった。彼は静子や佐久間たちが入ってきたことすら気付かず、頭を抱えてぶつぶつと何事かを呟いていた。

(這可真是相當嚴重啊)

(これは相当重症かなぁ)

正自若無其事時,有一名家臣向家康耳語;直到此刻家康才終於察覺佐久間一行,慌忙整理儀容後開口。

暢気に考えていると家臣の一人が家康に耳打ちした。ここに至ってようやく佐久間たちに気づいた家康は、慌てて居住まいを正すと口を切る。

「失禮,剛才在思考事情。抱歉這麼倉促,但想開軍議,請大家集結。」

「失礼、考え事をしておったゆえ。早速で申し訳ないが軍議を開きたい。みな、集まって欲しい」

說罷家康匆匆離開房間;他惜每一分每一秒的表情上,明顯浮現著不安的陰影。

それだけ言うと家康はそそくさと部屋を後にした。一分一秒でも惜しいと思っている家康の顔に、不安の暗い影がありありと浮かんでいた。

佐久間轉向靜子。靜子心想別把話題丟給我,然後輕輕聳了聳肩。

佐久間が静子の方へ顔を向ける。こちらに話題を振らないで欲しい、と思いつつ静子は軽く肩をすくめた。

「走吧」

「行きましょう」

「嗯」

「うむ」

德川家臣們一同移動,靜子與佐久間等人也前往軍議之處。氣氛依舊沉重,但移到室外後感到稍許解放。

徳川家家臣たちが移動するのに交じって、静子や佐久間たちも軍議の場へと移動する。相変わらず重苦しい空気はあったが、それでも屋外に出たため若干開放感があった。

「我認為沒必要詳細說明現況。倒不如先討論武田正在包圍的二俣城的後詰問題。」

「今の状況を詳細に説明する必要はないと考えている。それよりまず武田が包囲している二俣城の後詰めについて話し合いたい」

家康一開口就在軍議上提出二俣城的後詰為議題。現況若忽視眼前二俣城的後詰,便無法維持德川家臣的團結。

軍議の場で開口一番、家康は二俣城の後詰めを議題に上げた。現状、目と鼻の先にある二俣城の後詰めを怠れば、徳川家家臣の結束を維持することが出来ない。

即便被人說是魯莽,家康仍不得不朝二俣城的後詰方向行動。

無謀と言われても家康には、二俣城の後詰めに向かう必要があった。

「德川殿,其實我等已從主公處受命一策。詳情請向這位靜子聽取。」

「徳川殿、実は我らはお館様より策を授けられております。詳しくはこちらの静子よりお聞きください」

「(糟糕,被完全推給我了)嗯咳,那麼以下由我來說明。」

「(酷い、丸投げされた)コホン、それでは以降はわたくしが申し上げます」

雖被佐久間把說明推給靜子,靜子並未特別不滿,反而還在苦思何時加入談話。

佐久間から説明を丸投げされた静子だが、特に不満はなかった。むしろいつ、会話に参加しようか考えあぐねていたところだ。

「首先不會向二俣城派遣後詰。」

「まず二俣城に後詰めは送りません」

「那個不能接受。」

「それは受け入れられない」

靜子話音剛落,家康便立刻表示拒絕。德川家臣們雖議論紛紛,但仍支持家康的意見。

静子が言い終えると同時に、家康は即座に拒絶を示した。徳川家家臣たちもざわつきながらも、家康の意見を支持した。

「請等一下,並非無的放矢地不派後詰。我之所以說不派,是因為二俣城已經失守了。」

「お待ち下さい、何も無意味に後詰めを送らない訳ではありません。私が後詰めを送らないといった理由は、既に二俣城は落ちているからです」

家康難以置信,表情凝固。二俣城是守護濱松城的最後屏障,若這座堅固的二俣城失守,濱松城便幾乎赤裸無援。

静子の言葉が信じられず、家康は表情を凍り付かせる。二俣城は浜松城を守る最後の砦だ。堅牢な二俣城が落ちたとなれば、浜松城はほぼ丸裸といっても良い。

對家康而言,最刺痛的是看似無法派遣後詰,眼睜睜任二俣城被放棄。

特に後詰めを送れず、二俣城を見殺しにしたように見えるのが家康には痛かった。

「計策是讓濱松城固守,若對方來包圍,其他織田軍便可從背後突襲;若他們離開濱松城去攻別處,我等便攻其後方。主公的計劃就是要讓信玄無法全心投入攻城。」

「浜松城に籠城し、向こうが包囲するならば他の織田軍が背後を突き、浜松城を離れて別の場所を叩くなら、我らが武田の背後を襲う。信玄坊主が城攻めに集中できないようにするのがお館様の策でございます」

「嗯、唔……若全軍移動會被從背後突襲,因此信玄必定會留兵;如此一來前往他處的兵力將減少,這城也不易攻下。原來如此,信玄得大幅分兵才行。」

「む、ぬぅ……全軍で移動すれば背後を突かれるから、信玄は必ず兵を残す。そうなれば他の所へ向かう兵力が減る。この城は容易に落ちぬ。なるほど、信玄は兵力を大きく割かねばならないのか」

家康表面上接受,但仍有不安。關鍵在於信玄是否會採納此計。

一応の納得をした家康だが、不安は残っていた。はたして、信玄がこちらの策に乗るか、だ。

若信玄不包圍濱松城,固然可突其後方,但也可能被視為拋棄支城,恐導致大量人心動搖與叛離。

もし信玄が浜松城を包囲しなかった場合、背後は突けるが支城を見捨てたと取られても不思議はない。寝返る者が続出する危険性があった。

「殿,這賭注太危險了。」

「殿、これは危険な賭け過ぎます」

「但既然二俣城已失守,便無他法,唯有押注於此計。」

「だが既に二俣城が落ちているのなら、この策に賭ける他ない」

如家康所言,德川家可選擇的方案不多,其中最有希望的就是信長的計策,已無餘力再奢望更多。

家康の言うとおり、徳川家に取れる選択肢は少ない。その中で最も見込みがあるのが、信長の策になる。これ以上の高望みを出来る余裕はなかった。

「因此,為了籠城我軍打算運送軍需。以攻下二俣城推算約需兩日,期間請允許運入大量物資。」

「つきましては籠城に向けて、我が軍より軍備を運びたいと考えています。二俣城攻略から考えて二日程度ですが、その間に大量の物資を運び込む許可を頂きたい」

「沒問題。抱歉現有儲備令人不安,若你們能準備,那真是可貴的提議。」

「それは問題ない。申し訳ないが今の備蓄では心許ない。そちらで用意して頂けるというのであれば、それはありがたい申し出だ」

「知道了。時間緊迫,馬上著手安排(到目前為止一切進展順利)」

「承知しました。では、刻が惜しいので早速手配いたします(ここまでは順調に進んでいるね)」

靜子對進展順利暗自滿意,命才藏去通知足滿開始輸送作戰。才藏微微鞠躬後,安靜地離開房間。

静子は順調に推移していることに内心満足し、輸送作戦開始の連絡を足満にするよう才蔵へ命じる。才蔵は頭を一度下げると、静かに部屋を出て行った。

「那麼接下來談談其他憂慮。」

「それでは他の懸念について話をいたしましょう」

靜子心想只需等待信玄來到三方原台地,便詢問是否有其他議題。

後は信玄が三方ヶ原台地に来るのを待つのみ、と思いつつ静子は別の議題はないか尋ねた。

因無其他明確議題,軍議很快結束。足滿接到命令便帶兵離開濱松城,前往奇妙丸所在的白須賀。

他に明確な議題がなかったため、軍議はあっさりと終わった。足満は命令を受けると同時に、兵を連れて浜松城を出て、奇妙丸のいる白須賀へ向かう。

在得到家康回覆前,靜子已讓補給兵在白須賀待命。接下來只要持續往返運輸,盡可能把物資送入濱松城即可。

家康の返事を得る前から、静子は補給兵を白須賀に待機させていた。後はピストン輸送をし続け、できる限りの物資を浜松城へ運び込むのみだ。

足滿行動迅速,利用望遠鏡與旗號僅用三十分鐘就聯絡上白須賀的補給部隊。補給部隊接到通知後立刻起程行軍。

足満の行動は早かった。フィールドスコープと旗を使い、僅か三十分で白須賀の補給部隊に連絡を取る。補給部隊は連絡を受け取ると同時に、行軍を開始した。

載滿貨櫃的補給部隊成隊朝濱松城前進。補給兵抵達後將貨櫃內物品置於指定地點,期間補給部隊的護衛負責雜務。

浜松城へコンテナを積んだ補給部隊が列をなして向かう。補給兵は浜松城へ到着後、指定の場所にコンテナの中身を置き、その間補給部隊の護衛兵が雑務を行う。

遠遠望見那排成長龍的貨櫃,德川家臣們被壓倒性的物資量驚呆,並認為如此足以支撐長期籠城。

長蛇の列となったコンテナを遠巻きに見た徳川家家臣たちは、圧倒的な物量に度肝を抜かれた。そして、これならば長期の籠城にも耐えられると考えた。

不過貨櫃內大多是用以討伐武田軍的軍需物資,並非籠城所需的生活物資,靜子與他們的打算略有出入。

もっともコンテナの中身は殆ど武田軍を討ち取るための軍需物資であり、籠城のための生活物資ではないため、静子と彼らでは若干思惑がずれている。

「多麼壯觀的景象啊。」

「何とも壮大な光景だな」

遠遠觀看的半藏喃喃道。貨櫃列看不見盡頭,無法預料還會運來多少。

遠巻きに見ている半蔵が呟く。コンテナの列は途切れる様子がなく、後どのぐらい運び込まれるのか予想もつかなかった。

今天是十二月二十一日,考慮到後詰抵達後兩天內運入的物資,靜子能被傳為不亞於其他國人的存在,也就不足為奇。

今日は十二月二十一日、後詰めに来てから二日の間に運び込んだ物資を考えれば、静子が他の国人と引けを取らぬ存在だと噂されるのも頷ける。

「這樣行得通,半藏!」

「これならいけるぞ、半蔵!」

「知道了。知道了所以不要拍別人背。你要學會分寸這個詞。」

「分かった。分かったから人の背中を叩くな。貴様は加減という言葉を覚えろ」

對一邊啪啪拍背的忠勝,半藏皺眉抱怨。其他人則對忠勝的興奮忍不住苦笑。

ばしばしと背中を叩く忠勝に、半蔵は顔をしかめながら文句を言う。他の者たちは忠勝の高揚ぶりに苦笑する。

「得意忘形了呢」

「有頂天だな」

「嘛,被心儀的女子說『這場戰役,掌握勝利關鍵的是本多大人』,平八郎得意忘形也不足為奇」

「まあ好意を寄せている女子に『このいくさ、勝利の鍵を握るのは本多様です』と言われれば、平八郎が調子に乗るのも無理はない」

「噗哈哈哈! 妒忌嗎? 男子的妒忌最醜陋了!」

「うはははは! 嫉妬か? 男の嫉妬は醜いぞ!」

令人煩躁,這是在場所有人的想法。請求他稍微發難刺激一下的康政,事後才感到後悔,應該說得更婉轉才對。

鬱陶しい、それがその場にいる全員が抱いた思いだ。少し発破をかけて欲しいと頼んだ康政は、今さらながらに後悔した。もう少し婉曲的に伝えてくれ、と言うべきだったと。

「那麼,殿在哪裡?」

「それで、殿はいずこに?」

「聽說殿對靜子大人帶來的那頭獸很感興趣,所以在靜子大人身邊」

「何でも静子殿が連れてきた獣が気になる、との事で静子殿の許におられる」

「喔、是那個啊。確實令人驚訝。殿感興趣也是情有可原」

「ぬ、アレか。確かに驚きだった。殿が興味をもっても致し方なし」

靜子是有自己的打算才把ヴィットマンファミリー帶到濱松城的。平常只有カイザー和ケーニッヒ,但這次是家族全員。

静子は思惑があってヴィットマンファミリーを浜松城へ連れてきていた。いつもはカイザーとケーニッヒのみだが、今回はファミリー全員だ。

單是カイザー就令人驚訝了,若全員到齊更有如神話般的景象。而且看到靜子能輕易駕馭那些巨大的獸,也令人對她生出一定的畏懼。

カイザーだけでも驚きなのに、それが全員集合となれば神話的ですらある光景だ。そして、それら巨躯の獣を簡単に操っている静子にも、一定の畏れを抱いた。

「這場戰事,結果變得看不清了呢」

「このいくさ、結果が見えなくなってきたな」

康政低聲嘟嚷。雖只是直覺,他卻有某種確信:與武田的戰事不會只以固守城池收場。

康政はポツリと呟く。彼には直感ではあるが、とある確信があった。武田とのいくさ、籠城だけで終わるわけがない、と。

家康對ヴィットマンファミリー集合的光景感到震驚。雖然早有耳聞牠們巨大,但沒想到會湊齊如此多的巨軀。

家康はヴィットマンファミリーが集合している光景に驚愕していた。大きい大きいと聞いていたが、まさかこれだけの巨躯が揃っているとは思ってもいなかったからだ。

兼作試膽,家康走近ヴィット曼們。最先反應的是ケーニッヒ,但幾乎沒有間隔其他也察覺到家康的舉動。

度胸試しも兼ねて家康はヴィットマンたちに近づく。最初に反応したのはケーニッヒだが、殆ど間を置かず他も家康の行動に気付く。

表面上似乎不理睬,耳朵卻牢牢朝向家康那邊。

傍目にはそっぽを向いているが、耳がしっかり家康の方を向いていた。

「到此為止吧」

「ここまでのようじゃな」

再靠一步,ヴィットマンファミリー就會動。家康在那條臨界線上停下腳步。即便不熟悉狼,戰場磨練出的直覺也告訴他那是不安全的界線。

後一歩、近づけばヴィットマンファミリーが動く。そのギリギリの所で家康は足を止めた。狼に詳しくなくとも、いくさで培ったカンが家康に危険なラインを教えた。

「不過,真是卓越的體格。甚至有種神聖感」

「しかし、見事な体躯だ。神々しささえ感じられる」

對於家康的評價,靜子苦笑。對她而言牠們永遠是孩子般的存在。但作為飼主被如此高評,她也頗感自豪。

家康の評価に静子は苦笑いを浮かべる。静子にとってはいつまでも甘えん坊な子たちだ。だが評価が高いのは飼い主として鼻が高かった。

「抱歉。牠們在不熟悉的地方會慌張,所以比平時更具警戒心」

「すみません。慣れない場所で戸惑っているのもあるので、いつもより警戒心が高いのです」

「哈哈,無妨。是我強求了」

「ははっ、かまいませぬ。無理を申したのはこちらゆえ」

稍微閒聊後,靜子與家康前往視察足滿搬運進來的物資。因為只停留兩天,現場比想像中更加繁忙。

少し雑談をした後、静子と家康は足満が運び込んだ物資の視察に向かった。二日だけという事も相まって、現場は想像以上に混雑していた。

從運來的貨櫃中搬出許多籠車,那些按類別放到手推車上,然後運到儲放處。

運び込まれたコンテナから幾つものカゴ台車が出され、それらが分類ごとに手押し台車に乗せられて、保管場所へ運び込まれていく。

把所有東西取出後,貨櫃把空的籠車收好後離開。因為不斷有新貨入來,負責整理的人忙得不可開交。

全て出し終えたコンテナはカラになったカゴ台車を収納して帰って行く。次々と入ってくるので整理する担当者はてんてこ舞いだ。

運來的物資只在箱子上寫著識別編號,一眼看不出裡面是什麼。

運び込まれた物資は箱に識別番号だけ書かれているので、中に何が入っているかは一見して分からない。

靜子知道識別編號的含義,但對家康等德川一族來說,完全不理解為何要如此分揀這些木箱。

静子は識別番号の意味を知っているが、家康たち徳川家からすれば、ただの木箱をどういう理由で分別しているのか皆目見当も付かなかった。

「怎麼了,靜子,有什麼問題嗎?」

「どうした静子、何か問題でもあったか?」

在不妨礙作業員的情況下視察時,總責任者足滿注意到靜子他們。

作業員の邪魔にならないよう視察していると、総責任者の足満が静子たちに気付く。

「有點在意,和德川大人一起來視察嗎?」

「ちょっと気になって、徳川様と視察かな?」

「是嗎。沒什麼好擔心的,一切順利」

「そうか。何、気にする事はない。何もかも順調だ」

說著足滿遞上一塊看板給靜子。她接過確認內容後,明白物資運輸一切順利。

言いつつ足満は静子にボードを差し出す。受け取って中身を確認すると、順調に物資が運び込まれている事が分かる。

接著靜子把目光轉到護衛物資運送的兵士流動。隨著物資搬入陸續入城,搬出時又寧靜地撤離。這邊也一切(……)順利。

続いて静子は物資輸送の護衛兵の流れに目をむけた。物資の搬入と共に続々と入城し、搬出と共に粛々と退出していく。こちらも順調(・・・・・・)だった。

「沒問題吧」

「問題ないね」

家康在後方被落下,但既然靜子親口說沒問題,他覺得沒必要多言。至於用什麼標準、運了哪些東西還是未知。

後ろで置いてけぼりの家康だが、静子本人が問題ないと語る以上、何か言う必要性を感じなかった。どういう基準で、何がどれだけ運び込まれているか依然不明だが。

「今晚就把這些招待士兵吧」

「今晩はこれを兵士に振る舞ってあげて」

足滿理解靜子指的東西後,輕輕點頭。

静子が指さしたものが何か理解した足満は、小さく頷いた。

靜子招待士兵的是酒。明日將是一個充實的一天。情況萬一不妙,今晚可能是最後能看月亮的一晚。

静子が兵士に振る舞ったもの、それは酒だ。明日は濃密な一日を過ごすことになる。下手をすれば今晩が月を見る最後の日になる場合もあった。

因此她不吝嗇,晚宴大方款待。瓶裝料理陸續打開供士兵食用,空酒桶在地上擺滿空間。

それゆえケチくさい事を言わず、夕餉は大盤振る舞いをした。瓶詰めされた料理が次々と開けられて兵士の腹におさまり、空になった酒樽が所狭しと転がっていた。

「簡直像節慶一樣」

「まるで祭りだな」

半藏與忠勝、康政對靜子軍的喧鬧感到驚訝。乍看之下像是與武田作戰前的宴會,但三人並非那樣想。

半蔵と忠勝、康政が静子軍の騒ぎに驚く。一見すると武田と戦う前の晩餐にも見えるが、三人はそんな風に考えられなかった。

因為只是幾天的停留,他們覺得靜子等人可能另有打算。既然三人都注意到,主人家康也應已察覺。

数日程度だが、静子たちには何か別の思惑があるのでは、と思えたからだ。三人が気付くほどだから、主人である家康も気付いていると理解した。

畢竟他對靜子軍的喧鬧毫無異議,甚至對家臣宣告「能混就去混」。話音剛落,他便直接去混入靜子軍那邊。

なにしろ静子軍の騒ぎに何も言わず、それどころか混ざれるなら混ざってこい、と家臣に宣言したからだ。そして言うやいなや、本人はそのまま静子軍の所に混ざりに行った。

「真是太不像話了……(咀嚼)……明天就要籠城了,呼呼……這樣會讓人鬆懈吧」

「全くけしからん……もぐもぐ……明日から籠城だというのに、はふはふ……これでは気が抜けるではないか」

「平八郎,你一邊大口吃著一大堆料理一邊這麼說,一點說服力也沒有喔」

「平八郎、山盛りの料理を食いながら言っても説得力は皆無だぞ」

「你們不也是拿著料理在走嗎」

「貴様らも料理を手に持っておるではないか」

抵擋不住誘人的香味,三人都一手拿著料理邊走。忠勝把飯鋪在盤子上,然後把一大堆菜放在上頭;半藏和康政的盤子上也擠滿了各式佳餚。

旨そうな匂いに勝てず、三人とも料理片手に歩いていた。忠勝など皿に飯を敷くと、その上に山盛りのおかずをのせていた。半蔵や康政も皿に何種類もの料理が所狭しと並んでいた。

雖然實際吃的份量不多,家康卻和酒井一起把酒喝到醉醺醺。

なお、食べる料理は少なかったものの、家康は酒井とともにへべれけになるまで飲んでいた。

「說這說那的,大家大概都是不安吧。所以才在能喧鬧的時候喧鬧」

「何だかんだ言いつつ、みな不安なのだろう。だから騒げる時に騒ぐ」

憑武田軍的行軍速度,大家直覺上都明白籠城戰會從明天開始。

武田の行軍速度から、籠城戦は明日から始まる、とみな直感的に理解していた。

自古以來籠城戰容易變得悲慘。無法預知何時終結的戰事、時刻減少的軍備、受傷連退路都沒有的情況會消磨人的精神。

古くから籠城戦は悲惨な状態になりやすい。いつ終わるとも知れぬいくさ、刻一刻と減っていく軍備、負傷しても逃げ場すらない状況は精神を摩耗させる。

再者,武田已做了過冬的準備。若是長期的籠城戰會怎樣誰也無法想像。為了逃避那種不安,大家喧鬧以忘明日。

さらに武田は冬越えの装備をしている。長期間に及ぶ籠城戦は、どのようになるか想像もつかない。そんな不安から逃げるべく、みな騒いで明日を忘れる。

「現在再說也無濟於事。該做的事會盡力去做」

「今さら言っても始まらん。やるだけの事はやるさ」

「現在你那份從容反而是救贖。儘量放輕鬆擺著吧」

「今は貴様の気楽さが救いだ。存分に気楽に構えておけ」

「喂,別把人當成大大咧咧的人看待」

「おい、人を暢気もの扱いするな」

「不是嗎?」

「違うのか?」

「不是!」

「違う!」

對半藏的吐槽忠勝反駁,但三人很快就笑出來。他們在這一刻盡情喧鬧,暫時忘卻夜色一分分流逝、明日一步步逼近。

半蔵の突っ込みに忠勝は反論する。だがすぐに三人とも吹き出す。彼らはこの一時ばかり、刻一刻と夜が更け明日へと近づいていく事を忘れて騒いだ。

雖然與德川家家臣的性質稍有不同,靜子他們也玩得很開心。

徳川家家臣たちと毛色が少し違うが、静子たちも大いにはしゃいでいた。

這種時候若將領露出不安的表情,夜晚就會變得像守夜般沉悶。就算被看作是假裝開心,身居上位者也有必要率先示範快樂。

こんな時に大将が不安顔でいれば、それこそお通夜のような辛気臭い夜を過ごすことになる。空元気とみられても、上に立つ者は率先して楽しんで見せる必要があった。

「好啊——!」

「ええぞー!」

在一堆大篝火前,慶次的猿舞、才藏的演武與幾乎鮮為人知的舞蹈等一一被表演出來。

大きな焚き火を前に、慶次の猿舞いや才蔵の演武、殆ど知られていない踊りなどが披露される。

篝火也被稱為營火或「親睦之火」,非常適合提升凝聚力。

焚き火はキャンプファイヤーとも「親睦の火」とも言われ、結束力を高めるにはうってつけだ。

大家圍著篝火喧鬧起來。

みな、焚き火を囲んでわいわい騒いでいた。

「哎呀——我自稱是……接下來是什麼來著?」

「いやぁー、我こそは……続きなんだっけ?」

「你這個傻瓜!」

「このたわけめ!」

那既像漫才又像歌舞伎的表演讓大家大笑,酒力也讓氣氛更放得開,有人甚至跳到篝火前做出令人摸不著頭緒的舉動。

漫才とも歌舞伎ともとれる芸に、みな大きな声で笑う。酒の勢いもあるが、誰かが焚き火の前に飛び込んでは良く分からない事をしていた。

「酒勁真不可小覷呢」

「酒の勢いって侮れないね」

被熱鬧氣氛煽動的靜子稍微離開篝火,在夜風裡乘涼。她一向不能喝酒,但僅憑氛圍就感到微醺。

熱気にあてられた静子は、焚き火から少し離れて夜風に涼んでいた。毎度ながら酒が飲めない彼女だが、雰囲気だけで酔った気分になっていた。

「水!」

「水だ」

「謝謝」

「ありがとう」

從足滿接過一杯冰水,涼水沁入發熱的身體。靜子呼出一口氣,手持杯子看著士兵們的瘋狂喧鬧。

足満から冷えた水を受け取る。火照った体に冷えた水がしみた。ほっと一息吐いた静子は、コップ片手に兵士たちの乱痴気騒ぎを見る。

「明天就是決戰了。必須讓他們把該發洩的都發洩掉,免得留有遺憾」

「明日はいよいよ決戦だからな。心残りがないように騒がせておく必要がある」

「別說那種不吉利的話。即便無血勝利不可能,若能減少損失也能成為一大宣傳。明天會讓你見識到壓倒性的勝利」

「そんな不吉な事を言わない。無血の勝利は無理でも、損害を少なくできれば立派な宣伝になる。明日は圧倒してみせるよ」

周遭的人都覺得從明天起會開始漫長而痛苦的籠城戰,然而以靜子為首的少數人卻認為明天是能輕而易舉擊潰武田的一天。

周りは明日から長く苦しい籠城戦が始まると思っている。しかし静子を筆頭に数名だけは、明日は鎧袖一触で武田を打ち倒す日だと考えていた。

為此他們費心準備了許多。至少得將武田的主力殲滅,否則對那些跟著流血訓練的人實在說不過去。

そのために苦労して色々と準備してきたのだ。最低でも武田の主力が壊滅する結果に持ち込まなければ、これまで血のにじむような訓練に付いてきてくれた者たちに申し訳ない。

「預估死傷者大約有200人。就當作會有那麼多」

「予想では死傷者はおおよそ200。それぐらいは出ると思っておけ」

「兩百啊……雖然想再減一點,但面對武田軍能成這個數字也算不錯了吧」

「200かぁ……もう少し減らしたいけど、武田軍相手にその数字なら御の字なのかな」

「不只是算不錯,熟悉武田的人會懷疑自己的耳朵。連謙信都只能打成平手的武田,若想到那支軍隊會完全崩潰就令人難以置信」

「御の字どころか、武田を良く知る者なら耳を疑う。謙信ですら引き分けにしか出来なかった武田、その軍が完全に崩壊するのを考えればな」

靜子點頭認同足滿的話。所有準備已經就緒,這次的策略也得到了其他織田家重臣的支持。

足満の言葉に静子は頷く。全ての準備は整った。今回の策には他の織田家重鎮も賛同してくれている。

各陣營各有思量,但只要目標一致──打倒武田──靜子就沒意見。

各陣営に色々な思惑はあるが、武田を打ち倒すという目的が一致していれば静子としては問題なかった。

她對之後會得到什麼特權或榮譽毫無興趣,只希望這場戰事的結果能減少更多無謂的戰爭。

その後、どのような特権や名誉がついてくるかも、彼女は全く興味がなかった。ただこのいくさの結果を以て、無駄ないくさが減る事を願うばかりだ。

「放心。既然是打敗武田的軍隊,他們不會無謂地再起爭端。雖然不知謙信會如何出手,但他應該不會與北條勾結來跟我們硬碰吧」

「安心しろ。武田を破った軍、となれば無駄に争おうとは思わぬ。謙信の出方は分からぬが、北条と結託してまで戦おうとはせんだろう」

「希望會是那樣。再這樣連年征戰讓國家疲憊下去可不行。大家各有想法,但就我而言,館主以織田幕府統一天下是最能接受的未來」

「そうなる事を願うよ。これ以上、いくさ続きで国が疲弊していくのは困るからね。みんな色々と思いはある。けど、私としてはお館様による織田幕府の天下統一が最もマシな未来だと思う」

「沒有一個能讓所有人都滿意的未來。我信任靜子,所以靜子就走她所信的路吧。即便那是錯誤,也交給後世的史家去評斷」

「誰もが納得する未来などない。わしは静子を信じる。だから静子は自分の信じた道を歩け。それがたとえ過ちであろうともな。間違いか正しいかなど、後世の歴史家に判断を任せろ」

「嗯。我會努力。不過,如果看起來明顯不行的時候,請好好制止我喔」

「うん。頑張るよ。でも、どう見ても駄目だろう、って時はちゃんと止めてね」

「若那是靜子所願,我即便以性命相代也會阻止妳」

「それを静子が望むなら、わしは命に代えても止めてみせよう」

「沒必要繃到那種程度啦」

「そこまで肩肘はる必要はないと思うよ」

靜子覺得有些誇張,露出無憂的笑容,但足滿心中仍生出一抹不安。

大げさだと思った静子は屈託の無い笑みを浮かべる。だが足満は一抹の不安を感じていた。

一旦與武田的戰事結束,無論她願不願意,靜子都會在政治的世界立足。

武田との戦いが終われば、彼女が望む望まないにかかわらず、静子は政治の世界に足場を据えることになる。

而當武田這個危險解除後,織田家內也將開始權力鬥爭,這是顯而易見的。

そして武田という危険が去れば、織田家内でも権力闘争が始まるのは目に見えている。

(擊敗武田、滅掉長島一向一揆、滅掉淺井、滅掉朝倉。把那個愚蠢的弟弟送到毛利那邊後,日本便幾乎落入織田家掌握。如此一來,雖然需要時間,本願寺也別無選擇只能向織田臣服。信長將站在能看見天下的位置,到那時,為了靜子的力量而蜂擁而至的雜草會有很多)

(武田を破り、長島一向一揆を滅ぼし、浅井を滅ぼし、朝倉を滅ぼす。馬鹿弟は毛利の所に流せば、もはや日本は織田家が殆ど掌握した事になる。そうなれば、本願寺も時間はかかるだろうが織田に服従するより他ない。天下が見える位置に信長は立つ。そうなれば、静子の力を目当てに群がる雑草は幾つも出てくる)

被捲入不願意的權力鬥爭,靜子能否維持如初,這點連足滿也無法確定。

望まない権力闘争に巻き込まれ、果たして静子は変わらずにいられるか、そればかりは足満も分からなかった。

然而即便靜子改變了,足滿要做的事也不會改變。保護靜子,消滅敵人——足滿深信那就是他的職責。

だが、仮に静子が変わったとしても足満がする事に変わりはない。静子を守る、敵は滅ぼす、それが自分の役目だと足満は確信していた。

「我並不覺得自己在擺架子。嘛,先把未來的事放一放吧。現在是關於明天的事」

「肩肘をはっているつもりはないのだがな。まぁ、先のことはひとまず置いておこう。今は明日の事だ」

「……是呢。明天啊」

「……そうだね。明日、だね」

喝乾杯中剩下的水後,靜子抬頭望向夜空。空氣清澈,滿天星斗璀璨可見。

コップに残った水を飲み干すと、静子は夜空を見上げる。空気が澄んでいるお陰で満天の星空が見えた。

「明天,歷史將會大幅改變」

「明日、歴史が大きく変わる」

靜子輕微的呢喃連近旁的足滿也沒聽到,未傳到任何人耳中便被夜空吞沒消失。之後騷動持續了一會兒,直到夜深,眾人才為了明日各自就寢。

静子の小さな呟きは近くにいた足満すら届かず、誰にも届くことなく夜空に吸い込まれ、消えていった。それから暫く騒ぎは続いたが、夜もふけた頃、明日に備えてみな就寝した。

十二月二十二日,命運之日來臨。

十二月二十二日、運命の日がやってきた。