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戦国小町苦労譚

千五百七十二年十一月下旬

十月三日,織田家發生劇烈震動。

十月三日、織田家に激震が走った。

武田出動了。據報由信玄率領的兩萬二千兵馬,從本據地甲府出陣。

武田が動いた。信玄率いる2万2000の軍勢が、本拠地である甲府から出陣したとの報が届いたのだ。

在信玄出陣之前,山縣昌景與秋山虎繁已各自率領五千兵進軍,由此可見武田正動員其全力備戰。

信玄が出陣するより前に、山県昌景と秋山虎繁が各々(おのおの)5000の兵を率いて進軍している事から、武田が持てる力を総動員していくさに臨んでいることが判る。

從那陣容也可明白,目標不只德川;眾人都明白他們是在盯準背後的織田家。

その陣容からも明らかなように狙いは徳川だけではない。その背後にある織田家を見据えているのだと誰もが理解した。

信長離開岐阜,在近江的橫山城確認對淺井·朝倉的態勢時,接獲武田的通報。

信長は岐阜を離れ、近江にある横山城にて対浅井・朝倉の状況を確認している折に、武田の報告を受けた。

「從馬匹數量與雜貨馬隊的規模來看,這是越冬的大遠征。就兵力數目而言,這並非和德川的局部衝突,而是動員了武田家所能動員的全部戰力!」

「馬の数、小荷駄の規模からして冬越しの大遠征にございます。兵の数からも徳川との小競り合いではなく、武田家の有する戦力を総動員しておりまする!」

武田家的全戰力。聽到這句話諸將神情一緊,他們的疑慮也轉為確信。

武田家の全戦力。その言葉に諸将たちの表情が引き締まる。そして彼らが抱いていた疑念は確信へと変わった。

淺井·朝倉長久在城中固守的理由、將軍義昭與織田斷絕往來的理由、以及一直沈默的本願寺活動變得活躍的理由──答案就是武田家的大遠征。

浅井・朝倉がずっと城に籠もっている理由を、将軍義昭が織田家との関わりを絶った理由を、これまで沈黙を保ってきた本願寺の活動が活発になった理由を。その答えが武田家の大遠征だ。

機智者明白曾經出現裂縫的織田包圍網正要再次合攏;追逼獵物並下最後一擊,將由武田來完成。

勘の良い者は、一度は綻びた織田包囲網が再び閉じられようとしていると理解した。獲物を追い込み、とどめを刺すのは武田がしてくれる。

參與織田包圍網的人只要待在那裡,確保獵物無處可逃即可。這對他們活躍行動已是充分的理由。

織田包囲網に参戦する面々は獲物が逃げられぬようにして待てば良い。彼らが活動を活発にするには十分な理由だった。

唯有信長泰然自若,即便以猛將著稱的柴田也因過度緊張而冷汗直流。

信長だけは泰然としているが、猛将と名高い柴田ですら極度の緊張からか冷や汗を流していた。

「冒昧稟報:以此事實看來,武田與織田之友好已告破裂。恐怕有必要即刻向德川增派後援。」

「お、恐れながら申し上げます。この事実を以て武田と織田との友好関係は破綻し申した。至急徳川に後詰めを送る必要があるかと存じます」

「不會派後援。」

「後詰めは送らぬ」

光秀提出在現狀下可採取的常理對策,信長卻當場否決。此話一出諸將亦感動搖。

光秀が現状で取り得る常識的な対策を具申するが、信長は即断で却下した。その言を受けて諸将たちにも動揺が走る。

「但若德川敗北,下一個就是我們織田家。那樣我們無有勝算。在這種情況下能出動的兵力有限,但若只靠德川,敗北是必然的。」

「しかし徳川が破れれば次は我ら織田家。そうなれば我らに勝ち目はございませぬ。この状況下で出せる兵は限られましょう。しかし徳川だけでは敗北するのは必定」

「別騷動。吾未曾說要拋棄任何人。」

「騒ぐな。誰も見捨てるとは言っておらぬ」

信長的話使諸將更加慌亂,但信長未再多言。

信長の言葉に諸将たちは更に狼狽(うろた)える。しかし信長はそれ以上何も語らなかった。

武田軍自甲府出陣的報告,也傳到了尾張的靜子的耳中。

武田軍が甲府から出陣したという報告は、尾張にいる静子の許にも届いていた。

「啊,是這樣啊。」

「あ、そうなんだ」

然而與接到報告而慌張的彩相比,靜子態度如常。看到靜子那不動如山的姿態,正跟她下將棋的慶次反而吃驚。

しかし報告を受けた彩の慌てぶりとは対照的に、静子はいつもと変わらぬ態度だった。その不動の佇まいを見て、静子と将棋を指していた慶次の方が驚いていた。

「不是那樣!是武田!!」

「そうなんだ、ではありません! 武田ですよ!!」

「冷靜、冷靜,別激動。慌張也改變不了情勢。嗯,告訴足滿大叔到這裡來,順便請他從藏裡拿出那樣東西來可以嗎?」

「どうどう、落ち着いて。慌てたところで状況は変わらないよ。あ、足満おじさんにここに来るように伝えて。ついでに蔵から例のものを持ってきて欲しいって言ってくれる?」

「欸、啊、好。」

「え、あ、はい」

「這一局結束後,慶次請去叫來平常那幫人。嘛,沒了足滿大叔到場,詳情也說不清楚啦。」

「この一局が終わったら、慶次さんはいつもの面々を呼んできて。まぁ足満おじさんが着かないと、詳しい話は出来ないけどね」

「喔、喔。」

「お、おう」

聽到靜子那份不動搖的語氣,彩稍稍恢復冷靜。答話後便離開以去向各處下達指示。聽著匆忙的足音苦笑,靜子下了自己那一手。

静子の揺るがぬ様に彩は幾分冷静さを取り戻した。返事をするとすぐに各所へ指示を出すためにその場を辞した。慌ただしい足音に苦笑しながら、静子は自分の手番を指す。

「希望別因慌亂而出錯。」

「慌てて転ばないと良いんだけどね」

「我真不懂靜子的沉著。聽到武田都連眉毛都沒動的人,大概就只有靜子了。」

「俺には静っちの落ち着きが理解できん。武田と聞いて眉一つ動かさなかった奴は、静っちぐらいなものだ」

「就像剛說的,如果慌張真的能改變情勢,我可以一直慌給你看。但現實不會改變,那慌張豈不是白忙一場?──好了,吃了!」

「さっきも言ったけど、慌てて状況が変わるなら、いくらでも慌ててみせるよ。でも現実は変わらない。なら慌てるだけ損じゃない? っと頂き!」

「啊」

「あっ」

慶次內心亦動搖,或因此疏忽,竟被對方輕易吃掉了飛車這枚大駒。

慶次も内心では動揺していたためか、普段はしない見落としにより大駒である飛車をあっさりと取られてしまった。

原本是以交換自己的角來奪取靜子的飛車以削弱她的行動力,結果戰局不僅處於劣勢,反而被逼入崩潰的境地。

自分の角と交換に静子の飛車を取り静子の行動力を奪う方針だったため、戦況は劣勢どころか壊滅状態に追い込まれてしまった。

「……不行,現在這情況無法好好對局,投降。」

「……駄目だ、今の状況じゃまともに出来ない。降参だ」

「動搖就會露出破綻呢。那麼,慶次,請聯絡平常的那些人。」

「動揺すれば隙が出来ちゃうね。さて、慶次さん。いつもの面子に連絡お願い」

一邊用一手玩弄將棋棋子,靜子拜託慶次去當聯絡人;慶次摸摸頭無奈離開房間。

将棋の駒を片手で弄びながら、静子は慶次に連絡係を依頼する。慶次はやれやれと頭をかきながら部屋を後にした。

在無人的房間裡靜子確信,分水嶺已越過,生路只能在擊敗武田之後。

誰もいなくなった部屋で静子は確信する。もう分水嶺は越えた、活路は武田を破った先にしかない。

「呵呵,並不是完全不擔心……只是沒那麼慌罷了。」

「ふふっ、別に不安がない……訳じゃないけどね」

人的情緒也會表現在體味上。嗅出靜子不安的維特曼們紛紛靠了過來。

人間の感情は体臭にも現れる。静子の不安を嗅ぎつけたヴィットマンたちがすり寄ってくる。

靜子像是在說沒事般撫摸牠們,但維特曼們仍不肯離開她身側。

静子は大丈夫だと言わんばかりに撫でるが、ヴィットマンたちはそのまま静子のそばを離れようとはしなかった。

不久首先到的是足滿,接著慶次領著其他人回來。成員如常是武將慶次、長可、才藏、高虎、足滿,以及率領靜子本軍隊的玄朗、仁助、四吉。

暫くして最初に足満が到着し、続いて慶次が他の面子を伴って戻ってきた。面子はいつもと同じく武将である慶次、長可、才蔵、高虎、足満。静子本軍の隊を率いる玄朗、仁助、四吉だ。

靜子本軍裡也有其他擔任隊長格的人,但靜子決定先向這八人坦白,因此每當召開第一次軍議時,出席成員就固定為這些人。

静子本軍には他にも隊長格の人間はいるのだが、静子が最初に話を打ち明けるのはこの八人と決めているため、最初の軍議となるとこの面子で固定されていた。

「嗯,想必大家已經聽說了,武田軍自甲府出陣了」

「さて、既に聞き及んでいると思うけど、武田軍が甲府より出陣しました」

移到商議用的房間,靜子一開口就向眾人宣布武田信玄的西上作戰已經開始。

打ち合わせ用の部屋に移動して開口一番、静子は全員に向かって武田信玄の西上作戦(せいじょうさくせん)が開始された事を告げた。

有人為武田軍的出陣而驚、有人反而燃起鬥志、有人和往常無異,反應各不相同。但除了足満外,所有人都有一個共同的疑問。

武田軍の出陣に驚く者、逆に闘志を燃やす者、普段と変わらない者、反応は様々だった。だが足満以外、ある共通の疑問を抱いていた。

「殿,武田出陣這點明白了。這和我們被召集有什麼關係呢?」

「殿、武田の出陣はわかり申した。それと我らが集められた事に、何の関係がございましょう?」

武田的出陣確實是織田家存亡的危機。但在沒有接到信長的指令下,大家不明白為何要開軍議,這就是眾人的共同疑問。

武田の出陣はなるほど織田家存亡の危機だ。しかし信長から指令が無い状態で軍議を開く理由が判らない。それが全員の共通した疑問だった。

「啊——……現在說可以嗎?幾乎已經確定了,去支援德川後方的就是我們。」

「あー……もう言っちゃっても良いかな? ほぼ確定なのだけど、徳川の後詰めに行くのは私たちだからね」

「欸!?」

「はいぃっ!?」

「喔喔,冷靜。詳情等會兒再說。」

「おっと、落ち着いて。詳しい話は今からするよ」

一邊安撫慌亂的眾人,靜子指示彩把人遣走。隨著彩的動作,維特曼等人也領會靜子的用意,奔向預定區域開始戒備。

慌てふためく面々を宥めながら、静子は彩に人払いをするように指示する。彩の動きに合わせてヴィットマンたちも静子の意を酌んで所定の範囲を監視するべく走り出した。

不久屋內的人影消失,當確定不會洩密後,靜子深吸一口氣,從懷中取出地圖攤開。

暫くすると屋敷から人の気配が消えた。機密の漏れる恐れがなくなった段階で、静子は一度深呼吸をすると懐から地図を出して広げた。

「這是大致的濱松城周邊地圖。武田正動員可用兵力,全力以赴。不管怎麼想都不是和德川的小衝突。」

「大ざっぱな浜松城周辺の地図だよ。武田は持てる戦力を総動員している。どう考えても徳川との小競り合いではないね」

「大致的兵力多少?」

「おおよその兵数は?」

「山県三郎兵衛尉率領五千兵從信濃進向三河;秋山伯耆守率領五千兵赴東美濃。本隊武田自甲府出陣,率二萬二千兵向三河進軍。若把秋山視為東美濃的牽制,總兵力約為二萬七千。」

「山県(やまがた) 三郎兵衛尉(さぶろうひょうえのじょう)は兵5000を率いて信濃から三河へ。秋山(あきやま) 伯耆守(ほうきのかみ)は兵5000を率いて東美濃へ。武田本軍は兵2万2000を率いて甲府から出陣し、三河に向けて進軍している。秋山は東美濃の押さえ役と考えれば、兵数は2万7000ね」

「大約三萬嗎。面對那麼多兵,只有我們……」

「およそ3万ですか。それだけの兵を相手に我らだけでは……」

玄朗面色凝上絕望,他消沉也不足為奇。

玄朗の表情が絶望に曇る。彼が消沈するのも無理はない。

即便靜子軍全軍動員也只有約一萬,德川陣容雖不明,但以國力推估若亦動員一萬,兩軍合計就接近兩萬。

静子軍の全軍を動員しても1万程度、徳川の陣容は不明だが国力から見て同じく総動員で1万だとすると、両軍を合わせて2万近くにはなる。

不僅在數量上處於劣勢,對方還是那支以兵力雙倍卻仍被稱為勢均力敵的無比精強的武田軍。根本談不上有勝算。

数の段階で負けている上に、相手は倍する兵をして互角と言わしめる精強無比なる武田軍だ。勝ち目がないどころの話ではない。

「人數劣勢無論如何都難以扭轉。所以用武器的質量來彌補人數。」

「数の不利はどうやっても覆せないね。だから武器の質で数を補う」

話音剛落,靜子便把足満帶來的新型火繩槍放在桌上。

言い終えると同時に静子は足満に持ってきて貰った新型火縄銃をテーブルの上に置いた。

眾人的目光都投向那把槍,但乍看之下不過是一把裝有幾個不熟悉零件的火繩槍。

全員の視線がそれに注がれるが、一見した限りでは見慣れない部品がいくつか付いた火縄銃にしか見えない。

「喂喂,光是火繩槍沒辦法改變什麼吧。還是說,這東西暗藏驚人性能?」

「おいおい、火縄銃だけではどうにもならんぞ。それともなんだ、これは凄い性能を秘めているのか?」

長可一邊指著火繩槍一邊向靜子提出疑問。其他人雖未發言,心中也是同樣想法。

長可が火縄銃を指さしながら静子に疑問を投げる。他の面子も言葉にこそしないが、長可と同じ考えであった。

「外表看來只像奇怪的火繩槍。既然不再使用火繩,就不能算火繩槍。暫且等會再命名,先稱它為新式銃。總之,這是扭轉對武田作戰劣勢的第一樣裝備。」

「見た目は奇妙な火縄銃にしか見えないからね。火縄を使わなくなったから火縄銃じゃないよ。取りあえず名称は後で付けるとして、新式銃と呼ぶことにするね。ともかく武田戦の不利を覆す装備の一つ目だよ」

「單靠武器性能就能成事嗎?」

「武器性能だけでなんとかなるものなのか?」

「沒問題。戰鬥也有其法則。我省略細節理論,簡單說是把武器性能乘以兵數的平方作為戰鬥力。套用這個計算,要逆轉數量優勢就只能在武器性能上大幅超越。勝藏君的疑問也很合理,但百聞不如一見,看到性能後你就會打消疑慮。」

「問題ないよ。いくさにも法則性があるんだよ。細かい理論は省くけど、武器性能に兵数の二乗を掛けた値を戦闘能力として用いるんだ。その計算に当てはめると、数の優位を覆すには武器性能で大きく上回るしかない。勝蔵君の疑問ももっともだけど、百聞は一見に如かずだよ。その性能を目にしたら疑問なんて吹っ飛ぶよ」

靜子所說的「戰鬥法則」,指的是蘭徹斯特的第二法則。

静子の言ういくさの法則とは、ランチェスターの第二法則を指している。

在現代被用於商業策略等而廣為人知,但其本質仍是戰鬥的數理模型。

現代ではビジネス戦略などに用いられることで人口に膾炙(かいしゃ)するが、元はと言えば戦闘の数理モデルである。

不過要套用蘭徹斯特第二法則,前提是要有像機關槍那樣能由一人攻擊多人的武器。

とはいえランチェスターの第二法則を持ち出すには、機関銃のような一人で複数の人間を攻撃できる兵器が前提として必要となる。

因此即便是新式銃也為單發式,要在與武田軍的戰鬥中套用該法則,多少讓人不放心。

ゆえに新式銃であっても単発式であり、武田軍とのいくさでランチェスターの第二法則を当てはめるには些か心許ない。

也就是說,這多少有安撫大家不安的噱頭成分。

つまり皆の不安を取り除くためのハッタリである。

「與其說理論不如實證。現在由足満大叔展示性能,拜託了。」

「まあ論より証拠。今から足満おじさんが性能を見せてくれるよ。それじゃあお願いね」

「知道了。各位,跟上來。」

「分かった。みな、ついてこい」

足滿拿起放在桌上的新式銃,對眾人大聲招呼後站起。留下的人互看一眼後,把視線轉向靜子。

テーブルに置かれた新式銃を手に取ると、足満は全員に声を掛けて立ち上がった。残された面々は互いの顔を見合った後、静子に視線を向ける。

面對眾人的注視,靜子含了一口水吞下,然後微笑揮手。

皆の視線を受けた静子は水筒の水を口に含んで嚥下すると、笑顔で手を振った。

無論口頭如何解釋,親眼所見的事實更具說服力。受靜子催促,眾人各自跟在足滿後面。

口でどれほど言葉を重ねようとも、自分の目で見たという事実の方が説得力に勝る。静子に促されそれぞれに足満の後を追った。

「那麼,大家會帶著什麼表情回來呢?」

「さて、みんなどんな顔をして帰ってくるかなぁ」

正當她這麼自語並歎息時,一聲乾脆的槍響高高迴盪。靜子思忖著眾人是愣住了,還是驚喜得無言。

そんな事を呟いて一息ついていると、乾いた銃声が高く響いた。皆は呆気に取られているか、それとも驚喜しているか、どちらだろうと静子は考える。

靜子憑各人的性格揣測他們的反應,獨自暗自竊笑。

それぞれの性格から反応を想像して静子は一人ほくそ笑む。

「武田戰結束後,可以導入運籌學嗎?」

「武田戦が終われば、オペレーションズ・リサーチを導入できるかなあ?」

靜子望著遠方低聲自語。所謂オペレーションズ・リサーチ,簡稱OR,可以說是以科學──也就是「合乎道理的方法」──來解決各種問題的「問題解決學」。

遠い目をしながら静子は呟く。オペレーションズ・リサーチ——略してORと呼ばれるもの——とは、諸問題を科学的、つまり『筋のとおった方法』を用いて解決するための『問題解決学』と言える。

這是第二次世界大戰前美國為了對德國與日本有效取勝而研究時所產生的學問。

これは第二次世界大戦前にアメリカがドイツ、日本に対して効果的に勝利を得るために研究した際に生み出された学問だ。

結合蘭徹斯特法則與博弈論,探索如何以高效率取得勝利。

ランチェスターの法則やゲーム理論を組み合わせ、効率的に勝利を得る方法を模索した。

近年人人日常使用的「模擬」也可被視為OR有意採用的方法論。

近年では誰もが日常的に用いる『シミュレーション』もORが意識的に取り上げた方法論と言える。

OR源自軍事,但並不止於此,能應用於各種領域。

ORは軍事に端を発するものの、それだけにとどまる学問ではなく、様々な分野に応用が可能である。

因為利用OR解決問題的歷史本身就是一種資產。

何故ならORを用いて問題解決した歴史そのものが財産となるからだ。

分析各種領域問題並導向決策的手法,亦即所謂「巧妙的做法」的累積,這便成為OR的定石。

様々な分野の問題を分析し、意思決定に繋げる手法、いわゆる『うまいやり方』の蓄積。それがORの定石となるのだ。

即便在現代,世界各地的OR研究者每天挖掘新的問題,研究並發表對應的解法,甚至存在所謂的「OR學會」。

現代でも世界中のOR研究者たちが、日々新しい問題を掘り起こし、それに対する問題解決の手法を研究して発表している『OR学会』すら存在している。

能對「分析與決策」提出有效的方法,正是被說擁有極廣泛應用力的原因。

この『分析と意思決定』に対する効果的なアプローチが出来るというのが、極めて広い応用力を持つと言われる所以(ゆえん)である。

「即使不能立刻做到,總有一天也想把它變成標準的思維。各領域會受到刺激,累積起來就會成為資產呢」

「今すぐとは行かなくても、いずれ標準的な考えにしたいなぁ。いろんな分野が刺激受けるし、蓄積していくだけで財産になるしね」

想要普及的目的有很多,但最主要的是透過OR方法的擴散來刺激各種產業界。

普及させたい狙いは色々あるが、一番はOR手法が広まることによる各種産業業界への刺激だ。

織田家所發展的產業很特異,極少受到外部刺激。

織田家が発展させた産業は異色であり、外部から刺激を受けることが極めて少ない。

若只在內部自我封閉,即便發生問題也會被「那就是那樣」的固定觀念束縛,最終陷入停滯,像動脈硬化般終會爆發。

内部だけで固まっていては問題が発生しても、それはそういうものだという固定観念に捕らわれ、やがて行き詰まり動脈硬化のようにいずれ破裂する。

為打破這些窘境,希望導入OR,並積極投入問題解決。

それらを打開するためにもORを導入し、積極的に問題解決に取り組んで欲しいという想いがあった。

正在思考如何普及時,聽見多道匆忙的腳步聲靠近。

どういう風に普及させようかを考えていると、慌ただしい足音が複数近づいてくるのが判った。

正當以為是急匆匆回來的時候,入口處的襖朝著奇怪的方向飛了出去。

慌てて帰ってきたのかな、と思った瞬間、入り口の襖があらぬ方向に飛んでいった。

「靜子啊!那是什麼!!」

「静子ぉ! あれは何だ!!」

正如預料,第一個衝進來的是長可,後面跟著慶次、才藏以及其他人。

予想通り真っ先に飛び込んできたのは長可だった。その後ろに慶次、才蔵と他の面々も続く。

飛出呈拋物線舞動的襖刺入對側的襖,呈現一片慘狀。

放物線を描いて舞った襖は、反対側の襖に突き刺さり無残な状態を晒していた。

心想這得整套重買,靜子喝了口水壺裡的水,吐出一句冷冷的話。

これは一式買い直さないといけないなと思いつつ、静子は水筒の水を呷って冷水を浴びせかける一言を放った。

「暫且先從大家的薪水扣掉襖的修理費吧」

「とりあえず全員の給料から襖の修理代を引くね」

「欸!? 那、那只是襖自己飛走而已啦」

「え!? あ、あれは襖が勝手に飛んでいっただけでだな」

「開玩笑的。大家應該會有疑問,但乖乖坐好」

「冗談よ。みんな疑問はあるだろうけど、大人しく座りなさい」

大家瞥了一眼被掀開的入口後各自坐回指定位置。拜託彩把預備的襖靠上頂住,暫時應付,這時足滿也回來了。

開け放しになった入り口を一瞥しつつ、全員が所定の位置に座る。彩に頼んで予備の襖を立て掛け、急場をしのいだところで足満も戻ってきた。

確認他坐好後,靜子重新開始說話。

彼が座ったのを確認してから、静子は話を再開した。

「嘛,如你們所見。細節不必多說,你們應該都知道我準備了很多東西吧」

「まぁ見ての通りだよ。細かい事は説明しなくても、私が色々と準備していた事は分かったよね」

「嘛、嘛是啊。那種東西到底怎麼做的完全不懂,但至少知道靜子有做了些準備這點沒錯」

「ま、まぁな。あんなもの、どうやって作ったかさっぱり分からんが、静子が何かしら準備していた事だけは分かった」

「那就夠了。我只是準備好情況而已,最後能抓住機會與否就看你們的幹勁了」

「それだけで良いよ。私はあくまで状況を用意しただけ。最後につかみ取るのは君たちのやる気次第だよ」

不必多說大家都明白。對外是後援,靜子心裡想的是別的事。

みなまで言わなくても全員が理解していた。対外的には後詰めだが、静子は別の事を考えている。

「在遠征中從未敗北的武田軍,我們要讓他們留下第一也是最後的一個黑星。如何?這是誰都沒做到的巨大勝利啊。逆轉壓倒性劣勢的勝利,這不正是後援的真正精髓嗎?」

「遠征に於いて負けなしの武田軍。その最初にして最後の黒星を、私たちが付ける。どう? 誰もがなし得なかった大金星よ。圧倒的不利を覆しての勝利、これこそ後詰めの真骨頂じゃないかしら」

武田軍出動全軍遠征欲討伐織田,反過來由織田軍──確切說是織田與德川聯軍──將其擊潰。

織田を討ち取らんと全軍を総動員し遠征している武田軍を、逆に織田軍——正確には織田・徳川連合軍——が討ち取る。

在兵力與訓練程度都遠遠不如的情況下,若此作戰成功,織田家的名聲將傳遍天下。

兵数も練度も圧倒的に劣っている状況で、この作戦が成功すれば織田家の名は天下に鳴り響く。

「勝藏君,應該差不多想試試自己的能力了吧。所以上交給你去討取山縣三郎兵衛尉」

「勝蔵君、そろそろ自分の力を試したいでしょう。だから貴方には、山県三郎兵衛尉を討ち取って貰う」

「山縣……嗎!」

「山県……かッ!」

靜子打算把長可派去對付武田軍先鋒武將、統率武田軍最強赤備的山縣昌景。

武田軍の先駆け武将で、武田軍最強の赤備えを率いる山県昌景に、静子は長可をぶつける気でいた。

「害怕嗎?」

「怖い?」

「當然害怕!但比起來更多的是想要討取山縣首級的鬥志沸騰!」

「当たり前だ! だが、それ以上に山県の首を討ち取る気力がわいてくる!」

長可的軍隊多為年輕人且缺乏經驗,但正因年輕人多,無畏者也多,對赤備沒有太大畏懼,換言之,即便見到赤備也能保持氣勢作戰。

長可の軍は若衆が多く経験が少ない。だが、若者が多いために恐れ知らずの者が多く、赤備えに対する恐怖が薄い。つまり赤備えを見ても、勢いを保ったまま戦える。

「希望才藏把馬場討取。我認為以目前情勢,最能對抗馬場的是才藏的部隊。慶次、與吉、足滿只負責發出突擊信號,之後各自依判斷自由行動吧」

「才蔵さんは馬場を討ち取って欲しい。現状考えて、馬場にもっとも対抗出来るのは、才蔵さんの軍だと思う。慶次さん、与吉君、足満さんは突撃の合図だけするけど、それ以降は各自の判断で自由に動いて頂戴」

「但是,那樣的話靜子大人的周圍就會……」

「しかし、それでは静子様の周りが……」

靜子明白才蔵想表達的意思。明白了之後她搖了搖頭。

才蔵の言いたいことを静子は理解した。理解した上で彼女は首を横に振った。

「這次大家都是拿生命賭注。我如果獨自待在安全處只會打擊士氣。一開始下了命令就不需要總指揮。況且對手是武田,若我不親自衝鋒,沒人會跟上。大將親自領頭,士兵才會振奮並相信能勝利。」

「今回は全員が命をかけるのよ。私だけ安全な場所にいても士気が下がるだけ。最初に指示を出したら総指揮官は不要。まして相手は武田、私が先陣に立たなければ、誰もついてこないよ。大将が先陣に立つ事で、兵は奮い立ち勝利を信じることができるのだから」

「靜子大人……是!某人誓以性命討取馬場!」

「静子様……はっ! 某は命をかけて馬場を討ち取ります!」

「拜託了。另外玄朗爺爺,請把你信得過的人召集起來。」

「よろしくね。そして玄朗じいちゃん、信頼出来る者たちを集めて頂戴」

「是!我該如何去召集?」

「はっ! 集めて如何いたしましょう?」

對玄朗的質問,靜子拿起足滿使用過的新式銃,遞給玄朗。

玄朗の質問に静子は足満が使った新式銃を手に取ると、それを玄朗に差し出す。

「這次對武田之戰,扭轉氣勢的將是鐵砲衆。玄朗爺爺的任務是率領鐵砲衆。仁助先生和四吉先生也是一樣,不過他們一邊操控馬匹一邊開槍,性質會稍微不同一些。」

「今回の武田戦、勢いを変えるのは鉄砲衆になる。玄朗じいちゃんの役目は鉄砲衆を率いる事。仁助さんと四吉さんも同じだけど、馬を操りながら銃を使うから毛色は少し違うかな」

「蛤?欸、啊──!?」

「は? え、はぁ!?」

三人齊聲發出驚訝的喊叫。說到操縱火器的集團,就像雜賀衆或根來衆那樣,本身就是能以傭兵集團立足的武裝勢力。

三人揃って素っ頓狂な声を上げる。鉄砲を操る集団といえば雑賀(さいか)衆や根来(ねごろ)衆の様に、それだけで傭兵集団として成り立つほどの武装集団になる。

若能率領這樣的隊伍,可說是大大的升遷。而且不僅在靜子軍內,在外界也能彰顯一番名聲。

それを率いるとなれば、大きな出世と言える。それも静子軍の中だけではない。外部にも一定の名を示す事が出来るのだ。

「我給的只是機會。能否揚名,或成為笑柄,就看你們自己。」

「私が与えるのは機会だけ。名を上げるか、それとも笑いものになるか、それは貴方たち次第」

「唔……」

「う……」

「我信任你們,相信你們能成為操作這種火器的先驅,能成為能留名於歷史的人物。」

「私は貴方たちを信じている。この銃を扱う先駆けとなる事を。歴史に名を遺す人物たりえることを」

「妙啊,」慶次心想。玄朗他們因來歷波瀾萬丈,比起其他人更想回應靜子的期待,正因如此,他們在靜子軍中順利升遷。

うまい、と慶次は思った。玄朗たちは来歴が波瀾万丈ゆえ、静子の期待に応えたい気持ちが他より強い。だからこそ、静子軍の中で順調に出世していた。

到目前為止,他們的評價只限於靜子軍,在其他織田軍中不過被當作雜兵。出身名門承襲地位的人與全無名望者之間的差別是無法避免的。

今までは静子軍の中での評価に留まり、他の織田軍では所詮は雑兵という扱いであった。名のある親から立場を継いだ連中と、全くの無名では扱いに差があるのは仕方ない。

然而若在這次戰役中展現鐵砲衆的存在感,他們的名聲將為萬民所知。

しかし今回のいくさで鉄砲衆の存在感を示せば、その名声は万民が知るところとなる。

視戰果而定,友軍聽到這名號會感到安心,敵軍聽到則可能震懾發抖。

戦果如何によっては味方がその名を聞いて安堵し、敵はその名を耳にして震え上がる存在にさえなれる。

對於過去甘於受冷遇的他們來說,不回應靜子的信任根本不是選項。

今まで不遇の扱いに甘んじていた彼らからすれば、静子の信頼に応えないという選択肢は存在しない。

「竟然如此看重於我……明白了,殿。小的定當回報殿的信任!」

「それほどまでわしの事を……わかり申した、殿。わしは殿の信に応えましょう!」

「我、我們也是。殿,我等全體以奮鬥來回應!」

「わ、我らもです。殿、我ら一同奮闘を以てお応え致す!」

三人感動得過於激動,向靜子深深伏拜。雖有些誇張,但他們從無名甚至負評起步,才走到如今。

三人は感極まり、静子に向かって深々と平伏する。少し大げさ過ぎる気はしたが、無名どころかマイナスからスタートして、ここまでやってきた彼らだ。

這是畢生一次的大賭注,是創造前所未有戰功的機會,若錯過就幾乎沒了希望,三人明白這場是如此重要的一役。

今回は一世一代の大勝負。かつてない武功を上げるチャンスであり、これを逃せば最早望みはない。それほどの大一番だと三人は理解した。

「集齊人手之後,要向足滿大叔學習新式銃的使用方式喔。」

「人を集め終えたら足満おじさんから新式銃の扱いを教わってね」

「是!」

「はっ!」

「若還有其他疑問就說出來,我會盡可能回答。」

「他にも疑問があったら言ってね。可能な限り答えるよ」

她環視眾人問道,卻沒有人提出疑問。

全員を見回しながら問いかけるが、誰も疑問を口にしなかった。

大家的眼中都燃起鬥志,顯露出對自己職責了然於心的氣勢。感到相當有把握的靜子微微點頭。

全員の目には闘志が宿り、己の役目を把握している者特有の覇気が漲っていた。十分な手応えを感じた静子は小さく頷いた。

「好,大家的鬥志足夠了。那麼今天就解散吧,各自好好訓練與休息,等著那個時刻到來。」

「よし、みなの気合いは十分だね。では今日はこれで解散、各自訓練と休息を十分取りつつ、その時が来るのを待っていてね」

「好啊!」

「おうよ!」

在靜子的結語下,全員以充滿氣勢的聲音回應。

静子の締めの言葉に、全員気迫のこもった声で応えた。

會議一結束,長可第一個離開房間,接著是玄朗、仁助、四吉。

会議が終わると同時、長可はいの一番に部屋を出て行った。続いて玄朗、仁助、四吉と続く。

但只有慶次沒起身,仍坐著看著靜子。感覺他有話想說,靜子便請旁邊觀察情況的足滿離席去一下。

だが慶次だけは席を立たず、座ったまま静子を見ていた。何か話す事があるのか、と感じた静子は、様子を伺っていた足満に席を外すようお願いした。

足滿沉思片刻,然後靜靜起身,與慶次擦身而過時交談了幾句,之後離開房間。只剩下靜子和慶次,但慶次並未立刻開口。

少し思案したが静かに席を立ち、すれ違いざまに慶次と何か話してから足満は部屋を後にする。残ったのは静子と慶次だけだが、慶次はすぐに口を開こうとはしなかった。

「我早就很好奇了,靜姊為何對玄朗爺評價如此之高?」

「随分前から気になっていたけど、静っちは何故玄朗爺を高く評価しているんだ?」

正在收拾各種東西時,慶次忽然開口。轉身面向慶次,靜子露出一絲微笑。

色々と片付けをしていると、ふいに慶次が口を開いた。手を止めて慶次と向き直ると、静子は小さく笑みを浮かべる。

「能夠對主人直諫的人,比起戰場上第一個戳出長槍的人更加重要。」

「主人に諌言できる者、戦場で一番槍を突く者より大事なり」

「……」

「……」

靜子的話是以德川家康的名言為基礎:「看到主人作惡而諫言的家老,應當遠勝於戰場上當第一槍者,具有更為強大的心志。」

静子の言葉は徳川家康の名言『主人の悪事を見て諫言をする家老は、戦場にて一番鎗を突たるよりも、はるかに増したる心緒(こころね)なるべし』がベースとなっている。

主人的地位愈高、權勢愈大,本人與周遭就愈容易自信過度。在那種情況下,指出主人之惡行或錯誤並加以諫止就變得困難。

主人の立場が高くなればなるほど、力が強ければ強いほど、本人や周囲は力を過信しやすくなる。その状態では主人の悪事や間違いを指摘し、諫めることは難しい。

同時,主人的一方也會先感到被羞辱,無論多麼正確的意見都會被視為討厭的諫言。

また主人の側も恥をかかされたと言う思いが先に立ち、どれほど正しい意見でも諫言を疎ましく思うようになる。

「自己這麼說有點奇怪,但地位越高,會指出錯誤的人就越少。若沒有諫言之人,只要聽我的話就沒錯的意識就會蔓延。為了防止那種情況,玄朗爺爺是個珍貴的人物。不重用他才奇怪」

「自分で言うのもアレだけど、自分の立場が上がれば上がるほど、間違いを指摘してくれる人は減るよね。そして諫める人が居なければ私の言うことを聞きさえすれば間違いない、なんて意識が蔓延する。そういうのを防ぐためにも、玄朗じいちゃんは貴重な人よ。重用しない方がどうかしている」

「原來如此。是有這樣的理由啊」

「なるほどね。そういった理由があったのか」

「確實玄朗爺爺的武勳有些微妙,這次拔擢他為鐵炮衆頭領想必會有不少反發吧。但你看,武田之戰結束後,鐵炮衆的存在會被有力者注意到。到那時若只會向強者獻媚的人就麻煩了。即使面對上位者,若有錯誤也能指出的人才不行缺」

「確かに玄朗じいちゃんの武功は微妙よ。今回鉄砲衆の頭領に抜擢したことには少なくない反発があるでしょうね。でもね、武田戦が終われば鉄砲衆の存在は有力者の目に留まるようになる。そうなった時に強い者に諂(へつら)うことしかできない人では困るの。たとえ上の者に対してでも間違いがあれば指摘できる人じゃないと駄目なんだ」

「是因為他不顧自身安危,能判斷使用者的是非嗎?」

「己の身を顧みず、使う側の是非を判断できるからか」

「就是那樣。當然我也不會接受所有意見哦?但被諫言代表對方多少抱有問題意識。於是就得停下腳步、退一步,反省自己。這樣一來在大失誤發生前就能修正方向,不是嗎?」

「そういうこと。もちろん私だって全ての意見を聞き入れる訳じゃないよ? でもね、諫言されるって事は、少なからず問題意識を持たれているって事だよ。だから足を止めて一歩下がって、自分自身を見つめ直すの。そうすれば大失敗する前に方向修正できるじゃない?」

靜子的話讓慶次笑意更深。誰都覺得喋喋不休的人相當煩人。

静子の言葉に慶次は笑みを深めた。誰でも喧(かまびす)しい口を叩く輩は煩わしいものだ。

人們會開始重視與自己同調、說好聽話的那些人,久而久之諫言便聽不進去了。

自分に同調し、耳あたりの良い言葉を並べる連中を重んじるようになり、やがて諫言は耳に届かなくなる。

(原來如此。難怪玄朗爺被評價最高。其他人為了立身出世,即使有心裡話也不會說。但玄朗爺優先顧及靜子勝過保身。靜子能理解這個差別)

(なるほどね。道理で玄朗爺が一番評価されている訳だ。他の者は己が立身出世のため、思うところがあっても口にしない。だが玄朗爺は保身よりも静っちを優先して諫言する。その違いを静っちは理解している訳か)

慶次原以為那只是出於對玄朗境遇的同情,聽到並非如此後感到寬慰。

単に玄朗の境遇を知っての同情かと思っていたが、そうではなかった事に慶次は安堵した。

慶次一直擔心靜子那無法徹底冷酷的溫柔一面會帶來不良後果。

静子は非情になり切れない甘い面があるので、それが悪しき結果を生まないかと常々思っていたのだ。

這次重用玄朗是否出於對過往獻身的恩情他原以為是如此,但聽了內心後明白並非如此。

今回玄朗の大抜擢は過去の献身に対する温情かと考えていたが、内心を聞いてそうではない事を理解できた。

雖然稍感安心,但不能斷言將來一定不會出事,所以他決定今後仍持續注意靜子的行動。

少し安心したが、今後そうならないと断言は出来ないので、これからも静子の行動は常に見ておこうと彼は考えた。

「哎呀哎呀,我還以為你只是個心軟的人,沒想到竟然想得這麼周到」

「やれやれ、単に甘いだけかと思っていたけど、案外考えていたんだな」

「為什麼大家會覺得我什麼都沒想呢?」

「なんで私って、何も考えていないと思われるのだろうか」

「沒辦法啦。靜子的作為很多要等看到結果才明白。不了解的人就會覺得她只是憑衝動行事」

「仕方ないさ。静っちの行動は、結果が見えて初めて分かる事が多いからな。よく知らないと勢いだけで動いているように見えるのさ」

「欸〜我覺得我行動還蠻好理解的耶」

「えぇ〜、割とわかりやすく動いていると思うのだけどね」

聽了慶次的話靜子不滿地嘟囔。但從靜子的標準來看很清楚,對於不能有俯瞰視角的普通人而言卻極難理解。

慶次の言葉に静子は不満を零す。しかし静子基準の視点から見て判り易いであり、俯瞰した視点を持てない普通の人間からすれば判りにくいことこの上ない。

「那大概只有靜子吧。好了,疑問也解開了,去街上玩一圈如何」

「それは静っちだけだろう。さて、疑問も解消したし、街で遊んでくるかね」

想做就做。即使面臨與武田之戰周遭拼命訓練,想玩就去玩,這就是前田慶次。

好きな時に好きな事をする。武田とのいくさを控えて周りが必死に訓練していようとも、遊びたいと思ったから遊ぶ。それが前田慶次という存在だ。

「太晚會趕不上晚餐喔」

「遅くなると夕餉に間に合わないよ」

「那可不得了。好啦,我會玩但不會玩過頭」

「それは大変だ。ま、遊びすぎない程度に遊んでくるよ」

慶次一邊對靜子揮手一邊離開房間。靜子苦笑著,也跟著揮手送他出門。

慶次は静子に手をひらひらとふりながら部屋を後にする。苦笑した静子だが、慶次につられて手を振って彼を送り出す。

慶次的腳步聲消失後,房裡只剩靜子一人。

慶次の足音が聞こえなくなると、部屋に残ったのは静子だけとなった。

收拾完離開房間後,靜子回到自己的寢室。回房後安排將事先寫好的書信送給信長。

片付けを終えてから静子も部屋を出ると、その足で自室に向かう。部屋に戻ると予め内容をしたためておいた文を信長宛てに送るよう手配する。

(賽已投擲了嗎)

(賽は投げられた、か)

既然西上作戰已實施,靜子已無法再停下腳步,唯有堅持到底。

西上作戦が実施された以上、もはや静子に立ち止まる事は許されない。最後まで行き着くしか道はない。

武田滅亡,或是靜子軍全滅,未來只有這兩種可能。當然絕無甘心就此敗北的念頭。既然武田出陣,就下定決心迎戰。

武田が滅ぶか、それとも静子軍が全滅するか、訪れる未来は二つの内どちらかだ。無論、むざむざと負けてやるつもりは毛頭ない。武田が出陣した以上、打って出る覚悟だ。

(雖然想也沒用,但從今以後得對許多人說謊。想到這點有些憂鬱)

(考えても仕方ない事だけど、これから色々な人に嘘をつかなきゃいけない。それを考えるとちょっと憂鬱だね)

為了讓計策成功,有時連盟友也必須欺瞞。

策を成功させるには、時として味方すら欺(あざむ)く必要がある。

通常被欺瞞之人的地位越高,所獲得的效果也越大。然而,不擅長說謊的自己能騙得了人嗎?靜子的苦難仍在延續。

得てして欺く相手の立場が高ければ高いほど、得られる効果も比例して高くなる。しかし、嘘が下手な自分に他人を欺くことができるのか、静子の苦難は続く。

表情有無洩漏、話是否前後呼應──對很少有意識去騙人的靜子來說,這是門檻極高的難題。

表情に出ていないか、話の辻褄が合っているか、意識して人を騙すことの少ない静子には敷居が高い難題だった。

「……嘛,總會有辦法的吧」

「……ま、なんとかなるか」

認為再想也無益後,靜子放棄了思考。

考えても無駄と結論づけた静子は、考える事を放棄した。

武田軍勢如破竹般侵攻,每三日便攻下一城,猛向家康居城猛進。

破竹の勢いで武田軍は侵攻していた。三日に一つの城を落とし、家康の居城を目指して猛進している。

除武田本軍外,山縣也從三河侵攻,使得無法調動三河的軍隊,家康只能動用遠江的8000兵力。

武田本軍とは別に、山県が三河からも侵攻しているため三河の軍を動かす事が出来ず、家康は遠江の兵力8000しか使えない状況だった。

擔心在袖手旁觀期間友方的國人會倒向武田,家康於十月十四日出陣,在三箇野川與一言坂與武田軍交戰,但因兵力劣勢而順利敗退。

手を拱(こまね)いている間にも味方の国人が武田側へと寝返ることを恐れた家康は、十月十四日に出陣し三箇野川や一言坂で武田軍と戦うも、兵力劣るため順当に敗退する。

不過在本多忠勝等忠臣的活躍下,主要將領得以從戰場突圍,撤退到濱松城。

しかし忠勝など忠臣の活躍もあり、主だった武将はいくさ場から脱出し浜松城へ撤退出来た。

忠勝當時的活躍令信玄與武田家家臣驚嘆,據傳有人稱本多忠勝是德川難得的人才。

このときの忠勝の活躍ぶりに信玄や武田家家臣たちは感嘆し、本多忠勝は徳川に過ぎたる者と言われたと伝えられている。

其後武田軍的氣勢未曾停歇,進入十一月後戰況仍未好轉。

その後も武田軍の勢いは止まらず、十一月に入っても戦況は依然として好転しなかった。

「沒有辦法可採取嗎?」

「打つ手はないのか」

家康吐出絕望的語句,沒有人能回答那個問題。在一言坂的一戰中,他們不得不無可奈何地理解彼此戰力的差距。

家康は絶望的な言葉を吐く。その問いに答えられる者は誰一人としていなかった。一言坂の一戦で彼我の戦力差を否応なく理解させられた。

此刻的德川,與武田交戰並取勝的希望根本不存在。

今の徳川に、武田と戦って勝てる見込みなどありはしなかった。

「請求織田增援別無他法」

「織田に後詰めを要請する他ありませぬ」

「不行。織田也被四面敵軍包圍,無力再派兵援助我等」

「無理だ。織田も四方を敵に囲まれている。我らに兵を送る余力はない」

有家臣提出向織田請求後援的方案。然而,信長正遭受淺井、朝倉、本願寺等與織田包圍網有關之勢力的執拗攻勢,已無餘力再向家康調兵。

家臣の一人が織田へ後詰めを要請する案を出す。しかし、浅井に朝倉、本願寺と織田包囲網に関わる者たちから執拗な攻勢を受けている信長に、家康へ兵を送る余力はない。

正因為知道那點,才認為向織田請求後援在現實上不可能。

それを知っているからこそ、織田への後詰めを要請する案は現実不可能と考えていた。

「大人,這樣下去德川將完結,恐怕只剩向武田投降一途」

「殿、このままでは徳川は終わり申す。もはや武田に降(くだ)るより他ないかと」

「那話也已經不可能了。武田不會手下留情,直到蹂躪三河與遠江為止」

「その話も今さら無理だ。武田は三河と遠江を蹂躙するまで手を緩めぬ」

也有提出投降的方案,但他們認為如今已無法接受投降。

降伏の案も出たが、今更降伏を受け入れられはしないと彼らは考えていた。

即便投降成真,也會被奪去領地,最後被當作織田的尖兵榨乾,這是顯而易見的。去亦是地獄,回亦是地獄,正是如此。

仮に降伏が叶っても、土地を奪われた挙句に織田への尖兵として使い潰されるのは目に見えている。行くも地獄戻るも地獄とはまさにこのことだ。

「大人,有一事令人掛念」

「殿、一つ気にかかる点がございます」

在沉重的氣氛中,半藏向家康進言。為了轉換氣氛,家康允許半藏發言。

重苦しい空気の中、半蔵が家康に進言する。とにかく空気を変えたかった家康は、半蔵の発言を許可する。

「本多殿所鍾情的靜子殿,將全軍配置在尾張,並未有調動」

「本多殿がご執心の静子殿が、全軍を尾張に配置したまま動いておりませぬ」

「誰、誰、誰說我鍾情——!」

「だ、だだだだだ誰がご執心ととと!」

忠勝明顯動搖,但半藏不予搭理。家臣們見此一幕覺得有些滑稽,不由自主地露出笑容;家康覺得沉重的氣氛稍微緩和了些。

目に見えて動揺する忠勝だが半蔵は取り合わない。ある意味では滑稽な光景に、家臣たちは思わず笑みを浮かべる。重苦しい空気が少しだけ軽くなったと家康は思った。

「那倒是奇怪。現在織田無閒置兵力之餘力,若在那種情況下軍隊仍不動,難道是圖謀某事……?」

「それは奇妙な話だな。今、織田殿に兵を遊ばせている余裕はない。しかるに、その状況でも軍が動かないという事は、何かを狙っているのか……?」

「難道不是要派往岩村城的兵嗎?」

「岩村城への兵ではないでしょうか?」

在東美濃享有威望的岩村城城主遠山景任於五月因病去世。信長不放過此機會,派家臣入東美濃占領岩村城。

東美濃で権威を振るった岩村城の城主遠山景任が、五月に病で亡くなった。信長はこの機会を逃さず、東美濃へ家臣を派遣して岩村城を占領する。

景任之妻、同時也是信長的叔母おつやの方,將信長的第五子、後來的織田勝長納為養嗣子。

景任の妻であり信長の叔母であるおつやの方は、信長の五男で後の織田勝長を養嗣子とした。

她自己繼承當主之位,成為織田勝長的後見人。

そして自身は当主の座を引き継ぎ、織田勝長の後見人となった。

然而,當武田的西上作戰開始後,おつやの方響應武田軍的動向,將駐守岩村城的信長軍驅逐,投向武田陣營。

しかし、武田の西上作戦が開始されると、おつやの方は武田軍の動きに呼応し、岩村城にいた信長の軍を追い払って武田へと寝返った。

信長對這突如其來的背叛大怒。不僅信長,東美濃的遠山諸氏也對おつやの方的叛變感到反感。

この突然の裏切りに信長は激怒した。信長だけではなく、おつやの方の裏切りは東美濃にいる遠山諸氏たちも反発した。

據說同年十二月發生了上村合戰,但關於上村合戰有元龜元年與元龜三年兩種說法,尚未明確。

同年十二月には上村合戦が行われたと言われているが、上村合戦は元亀元年と元亀三年の二説があり、いまだはっきりとしていない。

「既是家內背叛,必將徹底處理,也能確立對東美濃的支配」

「身内の裏切りですから、徹底的にやるでしょう。東美濃の支配も確立出来ますから」

「有確實的證據嗎?」

「確たる証拠はあるのか?」

「是。已有報告指出靜子軍正進行戰備準備,並在鍛練兵力,想來不會有錯」

「はい。静子軍はいくさの準備を進めていると報告が上がっています。兵の鍛錬も行っていますので、間違いはないかと思われます」

表面上說得通,但家康難以輕信。從半藏的報告看,靜子軍是靜子與信長親自培養的部隊。

一見筋が通っている話だが、家康は安易に信じられなかった。半蔵の報告から静子軍は静子と信長が手塩にかけて育てた軍だ。

眼前有武田這等威脅逼近,怎能將靜子軍投入去收拾家內的爛攤子,這實在難以想像。

目の前に武田という脅威が迫っている中、身内の尻ぬぐいに静子軍を投入するとはとても考えられなかった。

「明白。總之先設法對付武田,先從那件事開始思考」

「分かった。ともかく武田をなんとかする。まずはそれを考えよう」

但與言語相反,他想不出任何能對付武田的策。

だが言葉とは裏腹に、武田をどうにかする策は何も思いつかなかった。

到了十一月下旬,織田家內彌漫著緊張的氛圍;外界傳來的只有武田軍猛進的報告,沒有其他令人振奮的消息。

十一月下旬ともなれば、織田家内には緊迫した雰囲気が蔓延していた。聞こえてくるのは武田軍の快進撃の報のみ、それ以外の明るい話題が皆無であったためだ。

照此下去,一切都會被名為武田的怪物吞沒。性急之人懷抱近似絕望的心情;到了這時,信長仍未明確表現出與武田決戰的意志。

このままでは武田という化け物に全てが飲み込まれる。気の早い人間は絶望にも似た思いを抱えていた。この頃になっても信長は明確に武田と戦う意思を見せなかった。

表面上看信長的行動似乎軟弱,但大家都理解,若對手是武田,即便是信長也不得不謹慎行事。

一見、信長の行動は弱腰に見える。だが相手が武田なら、たとえ信長でも慎重にならざるを得ないと、みな理解していた。

就在此時,靜子忙於處理文件,檢查一批批送達的物資忙得不可開交。哪一樣都屬於重要物資,一項也不能疏忽。

そんな中、静子は書類と格闘していた。次々に運び込まれる物資のチェックにてんてこ舞いだった。だがどれもが重要な物資ゆえ、一つでもおろそかに出来なかった。

(火槍的零件仍不足,照此計算大約會短缺五百個)

(銃の部品がまだ足りない。このままの計算で行けば500ほど不足する)

苦思之後,靜子決定把配額加倍,達成者將獲得比平時更多的獎勵金。

悩んだ末に、静子はノルマを倍にして達成した者には普段より多くの報奨金を与えることにした。

部分的熟練工人應能達成期待,如此一來勉強能使零件達到所需數量。

一部の熟練工ならば期待に応えてくれるだろう、これでギリギリ部品が必要数に達する見込みだ。

靜子把保管金子的倉庫鑰匙與增產指示書一併交給小姓,然後著手處理下一份文書。

小姓に金子が保管されている蔵の鍵と、増産の指示書を一緒に投げ渡すと静子は次の書類に取り掛かった。

作為穿在甲冑下的裝備,雖然生產本身勉強趕得上,但完全沒有餘裕。

甲冑の下に着こむ装備について生産自体は間に合っているものの、余裕が全くない状態だった。

再三思量後,認定仍需備用品,於是指示增加數週生產;對於達成雙倍配額者亦承諾給予高額獎勵金。

悩みに悩んだ末に、やはり予備は必要だと判断して数週間の増産を指示した。こちらについてもノルマの倍を達成した者に多額の報奨金を約束する。

「這可不是小小的黑色勞動,這幾週只能請大家忍耐了」

「ちょっとどころではないブラック労働になるけど、この数週間は我慢して貰う他ないね」

惡名越壞傳得越快。傳言武田傾全力進攻德川領地,轉眼就傳開了,而民眾認為接著會輪到織田也是情有可原。

悪い噂ほど足が速い。武田が総力を挙げて徳川領を攻めている、その噂はあっという間に広まっていた。そして徳川の次は織田になると民が思うのは無理からぬことだった。

因此武田不可避免的決戰,在織田領內已成公然的祕密。

それゆえ武田との決戦が避けられないという事は、織田領内では公然の秘密だった。

既然再隱瞞無意義,靜子反過來利用此事強行施加等同戰時動員的負擔。

今更隠し立てしても意味がないため、静子は逆にそれを利用して戦時動員に等しい無理を押し付けていた。

她理解這是在強人所難,但若被武田蹂躪,除了喪命別無他法,唯有讓大家抱著拼死的心情去工作。

無理を強いているのは理解しているが、武田に蹂躙されれば死ぬより他はない。それこそ死ぬ気で働いて貰うしかなかった。

「啊~,這樣或許能趕得上……那邊會更艱難就是了」

「あ゛〜、これで間に合うかも……向こうはもっと大変だけどね」

靜子把所有公文批完後趴在桌上。士兵的訓練由森可成負責,那邊正以另一種方式嘗到地獄的滋味。

全ての書類を決裁し終えた静子は机に突っ伏した。兵士への訓練は森可成が担当しているため、あちらは別の意味で地獄を味わっていた。

就連平時受嚴格訓練、直屬於靜子的部隊,也抱怨可成的訓練根本不像訓練,而是在要了人命。

普段厳しい訓練を課されている静子直轄の部隊ですら、可成の訓練は訓練ではなく殺しに掛かっている、とぼやくほどだった。

像長可這類平時夜晚還精神的人,只要參加了可成的訓練,回家洗澡吃飯一結束就直接倒在被窩裡了。

長可など普段ならば夜だけは元気だと言うのに、可成の訓練に参加してと言うもの夕餉前に戻って風呂と飯を済ませるとそのまま布団に倒れ込んでいた。

「玄朗爺爺看來很辛苦呢」

「玄朗じいちゃんは苦労してそうだなぁ」

玄朗精挑細選出一千名有潛力的兵士,組成了鐵砲衆。

玄朗は見込みのある兵士1000人を選び抜いて、鉄砲衆として組織した。

但不像本職出身、凝聚力高的弓騎兵隊,這是從各部隊抽調來的混合編制,起初磨合不良,無法正常運用部隊。

しかし生え抜きで結束力の高い弓騎兵隊とは異なり、色々な部隊から引き抜いた寄り合い所帯であるため、最初はギクシャクとしてまともに部隊運用できなかった。

此時期才開始顯露出凝聚,但問題仍不斷,因此訓練出現大幅延誤。原本應該完成的訓練,仍有超過一半未完成。

この頃、ようやく結束を見せ始めたが、今も問題が絶えない。その事もあって訓練に大幅な遅れが出ていた。予定では終えているはずの訓練が、未だに半分以上も残っていた。

靜子為此苦惱,但忽然想出妙計。她認為這也能當作防間諜之策,便大幅改寫了訓練計畫。

その事に頭を悩ませていた静子だが、ふと妙案が浮かんだ。間者対策にもなると思った静子は、訓練予定を大きく書き換えた。

進度不良反倒成了幸運,因此切換訓練內容的影響幾乎沒有出現。

進捗が悪いことが逆に幸いして、訓練内容を切り替えた影響は殆どなかった。

「接下來只剩等待時機成熟了吧」

「後は時が満ちるのを待つのみ、か」

稍微修正了計畫,照此進度成形預計會在十二月十日前後。到那時,武田已經別無選擇,只能前往三方ヶ原。

少し計画を修正したが、このままいけば形になるのは十二月十日前後になる見込みだ。その頃になれば、武田はもう三方ヶ原へ向かう以外の選択肢はない。

若勝利之女神向我們微笑,織田家便能摘取勝利。

後は勝利の女神がこちらに微笑めば、織田家が勝ちを拾う事が出来る。

但戰事會發生難以預料的變故。如何化解那些事並把局勢修正為對己方有利,這正是令人擔憂的所在。

しかしいくさは予想のつかない事が起こる。それをどうやっていなし、自分達に都合が良いように軌道修正するか、それだけが気がかりだった。

(啊,說起來十一月也快結束了,差不多會從主公那裡聽到要向德川派後援的消息吧)

(ああ、そう言えばもう十一月も終わりなんだ。そろそろお館様から、徳川へ後詰めを送るって話がきそうだな)

正當這麼想時,忽然一陣慌亂的腳步聲傳入靜子的耳中。

そんな事を考えているとふいに慌ただしい足音が、静子の耳に届いた。