戦国小町苦労譚
1572年 五月上旬
披薩的歷史出乎意料地淺。準確來說,被稱為ピッツァ的料理據說起源於義大利,是將壓平的麵餅上鋪上各種配料再烘烤的簡單料理。
ピザの歴史は意外に浅い。正確にはピッツァと呼ばれるその料理はイタリアで生まれたとされている。平たく伸ばしたパン生地の上に様々な具を載せて焼き上げるシンプルな料理だ。
圓盤狀的扁麵餅在世界各地都有,但把配料鋪在上面再烘烤的做法與現代披薩的烹調方式相似,因此也有說法認為是由埃及傳入的。
円盤状の平パンは世界各国に見られるが、上に具材を載せて焼き上げるという手法が現在のピザの調理法に似ていることから、エジプトから伝来したという説もある。
與現代披薩相近的料理出現於十八世紀後半,在那時是拿坡里的街頭攤販所售。
現在のピザに近い料理が登場するのは18世紀後半、ナポリの露店だった。
披薩最初作為庶民的食物受喜愛,之後逐漸被精緻化與細分,十九世紀初便出現了意指披薩專門店的ピッツェリア,逐步滲透到義大利各階層。
当初は庶民の味として親しまれたピザだが洗練され細分化していき、19世紀初頭にはピザ専門店という意味のピッツェリアが登場するなど、イタリアの幅広い層に浸透していった。
披薩歷史變得較淺的原因在於番茄。作為披薩不可或缺的材料,番茄是由西班牙人在大航海時代從南美印加帶回的。
ピザの歴史が浅くなった要因はトマトにある。ピザにとって欠かせない材料であるトマトは、スペイン人が大航海の末に南米のインカから持ち帰ったのだ。
然而十六世紀被帶回歐洲的番茄,起初並未被視為可食用。
しかし16世紀にはヨーロッパに持ち帰られたトマトだが、当初は食用と考えられていなかった。
與番茄同屬茄科的顛茄(ベラドンナ)在歐洲以有毒植物聞名,主要作為觀賞用栽培。
トマトと同じくナス科の植物ベラドンナがヨーロッパでは有毒植物として有名であり、専ら観賞用として栽培されていた。
此時飢荒襲擊了義大利,為了求生的庶民不得不吃那些無人問津的番茄果實。
ここで飢饉がイタリアを襲う。食料確保に苦しんでいた庶民は、誰も見向きもしないトマトの実を食べざるを得なかった。
為了不餓死而試吃番茄,結果發現非常美味。從此它成為義大利料理中不可或缺的紅色要素。
飢えて死ぬよりはと、トマトを食べてみると実に美味しいことに気がついた。これ以降、イタリア料理に赤を添える欠かせない存在となった。
回到披薩的話題;披薩原本被定位為拿坡里貧民的食物,但被獻給義大利王妃瑪格麗塔,因為她喜愛而廣為流傳。
話をピザに戻そう。当初はナポリの貧困層が食べる物という位置づけだったピザだが、イタリア王妃マルゲリータに献上され、彼女が愛したために一般に広まった。
以王妃之名命名的瑪格麗塔披薩是拿坡里披薩的代表。配料非常簡單只有三種:羅勒、莫札瑞拉起司和番茄醬。
王妃が好み己の名を与えたマルゲリータ・ピッツァはナポリピッツァの代表だ。具材はシンプルに三種類、バジリコ(バジル)、モッツァレラチーズ、トマトソースのみを使用する。
她喜愛這道料理的理由之一,是三種配料的顏色讓人聯想起義大利國旗。因為極為簡單無從掩飾,所以是考驗製作者技術的拿坡里披薩之王。
彼女がこの料理を愛した理由に、三種の具材が持つ色がイタリア国旗を思わせたというのがある。シンプルであるだけに誤魔化しが利かない、作り手の腕が試されるナポリピッツァの王様だ。
題外話,ピザ與ピッツァ是完全不同的料理。差別不在於本國的發音,而是在於材料與吃法皆不同。
余談になるが、ピザとピッツァは全くの別料理である。本国風の発音がピッツァであるのではなく、材料から食べ方まで異なっている。
義式ピッツァ是義大利料理,而ピザ則是在義式基礎上於美國改良而成的美式料理。
ピッツァがイタリア料理であるのに対して、ピザはピッツァを元にアメリカで改良を施されたアメリカ料理である。
義式ピッツァ原則上是一人一個,而美式ピザ則常常是一個多人分享。
ピッツァが原則一人一枚を食べるのに対して、ピザは一枚を複数人でシェアして食べる事が多い。
在以所謂ドゥ的麵團味道與口感為主角的義式披薩中,美式披薩則以配料為主,麵皮只是配角。
ドゥと呼ばれる生地の味と食感を主役とするピッツァに対して、ピザは具材こそがメインであり、生地は添え物とされている。
此外,日本披薩上常見的玉米、馬鈴薯、蛋黃醬等配料,即便在美國也顯得奇特。義大利人堅稱日本的披薩不是義式披薩也不足為奇。
なお日本のピザでは定番トッピングのコーンやポテト、マヨネーズはアメリカですら異様に映るそうだ。元祖であるイタリア人が日本のピザをピッツァとは認めないと強弁するのも仕方のない話である。
在十六世紀的日本重現那樣的義式披薩的是靜子,原因當然是信長。因為要端出利用尾張產的最尖端食材的料理,於是一聲令下開始了。
そんなピッツァを16世紀の日本で再現してみせたのが静子である。理由は勿論信長である。時代の最先端を突き進む尾張で採れる食材を活かした料理をあげつらった結果、鶴の一声で始まった。
現代的披薩配料繁多,但準備那麼多材料相當費工,因此選擇了拿坡里披薩的代表、簡單又美味的瑪格麗塔披薩。
現代は様々な具が乗っているピザだが、それだけの材料を揃えるのは手間がかかる。そこでナポリピッツァの代表であり、シンプルに美味いマルゲリータ・ピッツァに白羽の矢が立った。
但仍有問題。羅勒容易栽培所以不太麻煩,問題在於莫札瑞拉起司和番茄醬,尤其是莫札瑞拉起司難以取得。
それでも問題がない訳ではない。バジルは栽培が容易なため、たいして手間はかからないが問題はモッツァレラチーズとトマトソースだ。取り分けモッツァレラチーズは難しい。
莫札瑞拉起司是以水牛乳為原料製成,但戰國時代的日本並沒有水牛。即便進口飼養,也因日本多濕的環境極為費工且困難。
モッツァレラチーズとは水牛の乳を原料に作られるが、戦国時代の日本に水牛は存在しない。また輸入して飼育しようにも、多湿環境である日本では非常に手間が掛かり難しい。
不過若不執著於水牛乳仍可替代:把牛奶加檸檬汁和少許鹽煮沸,就能得到莫札瑞拉起司的替代品。
しかし水牛の乳に拘らなければ代用は可能だ。牛から絞った牛乳にレモン汁と少々の塩を入れて煮立てれば、モッツァレラチーズの代用品は得られる。
雖然更接近瑞可達起司,但在此刻不能講究奢侈。
どちらかと言えばリコッタチーズに近いが、この際贅沢は言っていられない。
不似現代全年都能買到番茄,那時沒辦法剛好採到成熟的番茄,所以用番茄醬混合洋蔥、蒜、粉狀起司與鹽胡椒,做成番茄醬的替代品。
年中トマトが入手可能な現代と異なり、都合よく熟したトマトが結実している訳もなく、ケチャップにタマネギとニンニク、粉チーズ、塩胡椒を混ぜてトマトソースの代用品を作った。
然而還有最後也是最大的問題:靜子沒有做過披薩麵皮的經驗。
しかし、最後にして最大の問題が一つあった。静子はピザの生地を作った経験がない。
「真沒想到這年紀竟然要烤義式披薩。」
「まさかこの年でピッツァを焼くとは思いませんでした」
抱著試試看的心態問了みつお,幸運的是他有做義式披薩的經驗。之所以有經驗,是因為他像往常一樣兼職在義大利餐廳工作。
ダメ元でみつおに訊ねると、幸運な事に彼はピッツァ作りの経験があった。何故経験があったかというと、毎度の如く副業のバイトでイタリアンレストランでも働いていたからだ。
みつお還幫忙過漁業、農家收成,算是經驗頗豐。
他にも漁業の手伝いをしたり、農家で収穫の手伝いをしたり、割と経験豊富なみつおだった。
「不過,我沒想到他有用窯烤披薩的經驗。」
「しかし、ピッツァ窯で焼く方を経験しているとは思わなかったです」
「那家店是正統的義大利餐廳,店主還特地跑到義大利買磚頭。羅勒在家裡栽種,還尋找莫札瑞拉起司的進貨來源,真的是相當認真呢。」
「その店は本格的なイタリアンレストランでしてね。店主がわざわざイタリアまでレンガを買いに出かけたそうです。バジルも自宅で栽培したり、モッツァレラチーズの仕入れ先を探したりと、かなり真剣でしたねー」
「真是歷經不少事啊。」
「色々とご経験されているんですね」
「……那時期經濟不景氣,做上班族的微薄薪水不足以讓女兒過得無憂。」
「……その頃は不況でしてね。サラリーマンの安月給では娘に不自由させないだけの収入が得られませんでした」
話一說完,みつお嘆了口氣。足満把手放在他的肩上安慰。靜子自己幾乎沒做過現代的工作,但她想工作應該很辛苦吧。
言い終えると同時、みつおはため息を吐く。彼の肩に足満が手を置いて慰める。静子自身は現代の労働を殆どした事がないが、働くというのは大変なんだろうなと思った。
「嗯,雖然經歷不少,但這裡最好的事就是能吃到各種東西。像是大腹吃到飽,那邊再多錢也不夠。」
「ま、色々とありましたが、こっちで一番良い事といえば色々と食べられる事ですね。大トロ食べ放題とか、あっちではお金がいくらあっても足りませんから」
「鮪魚也是如此,能以合理價格買到各種魚類真好。」
「マグロもそうだが、色々な魚が手頃な値段で手に入るのは良い」
或許覺得話題太沉重、氣氛變差,みつお努力以輕快語氣說話。足滿和靜子也不想徒增沉重氛圍,便附和了他。
暗い話題で空気が悪くなったと思ったのか、みつおは努めて明るい雰囲気で言葉を発する。足満も静子も無駄に重い雰囲気を引きずる気はなかったので、彼の言葉に乗った。
「鮪魚其實不受歡迎。要是做不到放血與抽神經,還有用海水做的冰,魚肉會因為身燒而變難吃。」
「マグロは不人気ですからね。まぁ血抜きと神経抜き、それから海水で作った氷を作れないと、身焼けを起こしてマズくなりますからね」
鮪魚和鯛等其他魚一樣,是從繩文時代就被食用的熟悉魚類;但鮪魚在江戶時代中期以前並不受歡迎,原因有幾個。
マグロは鯛など他の魚と同じく、縄文時代から食べられてきた馴染みの魚だ。しかし、マグロは江戸時代中期まで不人気な魚だった。それには幾つかの理由がある。
首先,京都以鯛等白身魚為至高,其他魚則被視為下等魚。鮪魚屬紅肉魚,因此自然被視為低級魚。
まず、京は鯛など白身の魚を至上とし、それ以外の魚は下魚として扱っていた。マグロは赤身の魚ゆえ、当然ながら低級魚と見られていた。
其次,在進入江戶時代中期以前,鮪魚的讀法為「鮪(シビウオ)」或「宍魚(シビ)」,與「死日」等讓人聯想到死亡的詞彙相近,於是在出戰前講究吉凶徵兆的武士中不受歡迎。
次に江戸時代中期に入るまで、マグロの読み方が「鮪(シビウオ)」や「宍魚(シビ)」だったため、「死日」など死を連想する言葉と重なり、いくさ前に験を担ぐ武士に不人気だった。
此外,因為是赤身且被認為類似獸肉,因此使用了「宍」(意指獸肉)這個漢字,加上自古以來的禁肉觀念,常被人避而遠之。
また、赤身ゆえ獣の肉に似ているとの事で「宍(獣の肉という意味)」の漢字を使われ、古くからある肉食禁止の考えから敬遠されがちだった。
進入江戶時代後,鮪仍被視為低級魚,從當時的川柳「鮪売り 安いものさと 鉈(なた)を出し」可見鮪魚當時有多便宜。
江戸時代に入っても鮪は低級魚扱いで、当時の川柳に「鮪売り 安いものさと 鉈(なた)を出し」というものが残っている事から、いかにマグロが安い魚だったかを知る事が出来る。
江戶後期握り壽司出現後,原先被當作田地肥料的鮪魚地位才終於提升;再加上冷凍技術的進步,鮪魚才得以成為高級魚的一員。
江戸時代後期になって握り寿司が登場すると、それまで畑の肥料にされていた鮪の地位がようやく向上した。そして、冷凍技術が発達したことで高級魚の仲間入り出来た訳だ。
之所以無法列為高級魚,是因為無法適當處理鮪魚,因而發生稱為「やけ」的鮮度劣化。
それまで高級魚に仲間入り出来なかったのは、マグロを適切に処理出来なかった事が原因で『やけ』と呼ばれる鮮度劣化が起きた事が理由だ。
鮪魚一旦被拉上船會劇烈掙扎,體溫很快就會上升到四十度左右,這會使魚肉變色,外觀和味道都會變差。
マグロは船に上げると酷く暴れ、体温がすぐに40度へ達してしまう。そうなるとマグロの身が変色してしまい、見た目と味が劣化する。
若不先進行放血與神經處理再冷卻,血液中的酵素會分解肌肉,加速氧化,導致酸臭味。
また血抜きや神経抜きを行ってから冷やさないと、血中の酵素が筋肉を分解し酸化が早まり酸っぱい味になる。
到了江戶時外觀或許沒變,但內裡已像常溫放置數日般改變,因此鮪魚被認為是「難吃的魚」。
江戸に着く頃には外見は変わらないものの、中身は常温で数日放置されたようなものに変化する。これゆえマグロは「マズい魚」と考えられていた。
在戰國時代,要不讓鮪魚發生身焼(身燒)而安全運送,必須以延繩釣法釣上鮪魚後進行放血與神經處理,接著浸入海水冰帶回港口。
戦国時代、マグロの身焼けを起こさず運ぶには、延縄(はえなわ)漁法で釣り上げたマグロに血抜きと神経抜きを施し、更に海水氷に浸して港に持ち帰る必要がある。
即便帶回港口也要繼續處理,仍置於海水冰中運送,運入靜子專用、戰國時代唯一存在的冷凍庫,冷凍保存二至三天。
港に持ち帰っても処理は続く。海水氷に入れたまま運び、静子専用、かつ戦国時代に唯一存在する冷凍庫に運び込み、2~3日冷凍保存する。
這樣可以將鮪魚體內的寄生蟲殺死。冷凍處理結束後,還會不惜費工地以冰水解凍,使魚肉熟成。
こうする事でマグロ内部にいる寄生虫を死滅させる事が出来る。冷凍処理が終わってからも、手間をおしまず氷水解凍を行い、マグロの身を熟成させる。
做到這一步,才終於能當作與現代同等、可生食的鮪魚來處理。
ここまでして、ようやく現在と同等の生食可能なマグロとして扱う事が出来るのである。
與現代使用最新設備在−60度以上急速冷凍以停止細胞變化的鮪魚相比,雖然仍會有些許細胞劣化,但仍比一般捕撈上來的鮪魚好上許多。
現代の最新設備を用いた−60度以上で急速冷凍して細胞の変化を止めたマグロと比べると、少しずつ細胞の劣化は起きているが、それでも普通に釣り上げたマグロより格段に味は良い。
「要是能做到急速冷凍就好了啊——雖然實在不太可能。嗯,能毫無顧忌地吃到大腹真是幸福,酒也更好入口。不過幾百公斤的鮪魚很少釣到,頂多也就一百公斤左右。」
「急速冷凍が出来れば良いんですがねー。流石に無理でしょうし。ま、大トロを気兼ねなく食べられるのは幸せです。お酒もすすみますしね。とはいえ、数百キロのマグロは滅多にかかりませんね。大きくても100キロが良い所です」
「近海好像也有黑鮪等魚類。真讓人認識到近海的魚竟然相當豐富。」
「近海にもクロマグロなどはいるようだしな。意外と近海の魚は豊富だと思い知った」
一邊閒聊一邊把烤好的披薩放到盤子上,交給在旁待命的堀等人。接過披薩的堀等人將之送往信長等人所在的寬廳。
雑談をしながら焼き上がったピッツァを皿に乗せ、それを近くに控えている堀たちに渡す。受け取った堀たちはそれを信長たちがいる広間に運んだ。
果然要烤數十人份的披薩是一項艱鉅的勞力。剛出爐的披薩接連被武將們吃進肚裡,無論烤多少都看不到結束的一絲跡象。
流石に何十人分のピッツァを焼くのは大変な労力だった。焼き上がったピッツァは次々に武将たちの胃袋の中へ消えていく。何枚焼いても終わる気配が一向に感じられなかった。
「呼——果然開始變熱了。」
「ふー、流石に暑くなってきた」
披薩窯的火勢絲毫未見衰退,若火力下降便接連添加木柴。那股熱氣逸出,周遭彷彿越過春天直奔盛夏般炎熱。
ピッツァ窯の火が衰える様子はなく、仮に火力が下がれば薪が次々と投入された。その熱気が漏れ、周囲は春を通り越し真夏日のような暑さだった。
長時間被熱氣曝晒的身體渴望水分。靜子喝了一口在水中加入砂糖、鹽和檸檬汁的運動飲料。
長時間熱気に晒された体は水分を欲した。静子は水に砂糖と塩、レモン汁を入れたスポーツドリンクを一口飲む。
冰涼的運動飲料滲入發熱的身體,感覺極好。
火照った身体に染み渡る冷えたスポーツドリンクは最高だった。
「……希望晚餐的鮪魚能輕鬆解決就好啊。話說,為何每次我弄這類採購,大家都會默默地聚過來呢?」
「……夕餉のマグロは気楽に済むと良いなぁ。しっかし、何で私がこの手の仕入れをすると、皆何も言わず集まってくるのだろうか」
靜子困惑地歪著頭,卻不知道其中原因。
不思議そうに首を傾げる静子だが、その理由を彼女が知る事はなかった。
即便靜子未曾明說,信長和武將們彷彿會知道她採購食材並同時湧向她宅邸,這其中有個簡單的巧合機制。
静子が何も言わずとも、信長や武将たちが食材の仕入れを知っていたかの如く、静子の邸宅に時を同じくして集まるのには簡単なカラクリがある。
自從她的臨時宅邸確定後,靜子宅邸周圍就被信長及主要武將們的親族包圍著。
彼女の仮邸宅が決まった時から、静子邸の周囲は信長や主だった武将たちの親族で固められているからだ。
表面上他們是側女或家僕,但他們平日細緻地觀察靜子的動向,並有義務一一向主君回報。
表面上は側仕えや使用人なのだが、彼らは常日頃から静子の動向をつぶさに観察し、それを逐一主に報告する義務を負っている。
原本是彩負責那項任務,但隨著彩地位提升被交付各種工作,難以及時回報,因此緊急由親族們的使用人出任代替。
元々は彩がその任務を負っていたのだが、彩の立場も高くなり様々な仕事を任されるようになり、タイムリーな報告を上げることが難しくなってきたため、急きょ代役として親族たちの使用人が抜擢されたのだ。
所謂的動向並非事無巨細,而是專指與飲食相關的事務。
動向と言っても全てではなく、もっぱら食べ物に関する事だ。
靜子會和みつおや足満、偶爾與五郎一起重現現代料理,並定期將那些食譜寄給由她管理的城鎮飲食街組合。
静子は現代の料理をみつおや足満、たまに五郎と一緒になって再現し、それらのレシピを定期的に自身が管理する街の飲食街組合に送っていた。
以這些食譜為基礎,各廚師按己意改造,久而久之飲食街便陸續出現和洋中混合、接近無國籍或創作料理的菜色。
そしてレシピを基本に、各料理人が思い思いの改造を施すため、いつしか飲食街は和洋中が混ざり合った、無国籍料理や創作料理に近いものが並ぶようになった。
食慾絕不可小覷。美味的料理本身就能豐富人的心靈。
食欲というものは馬鹿に出来ない。旨い料理というのは、それだけで心を豊かにしてくれる。
例如海參。即使在現代,日本產的乾海參仍屬世界頂級。戰國時代不說,就連現代也鮮有人知道海參究竟有多美味。
例えばナマコだ。現代でも日本産の干ナマコは世界最高級品だ。戦国時代は言うに及ばず、現代でもナマコがどれほど美味かを知る人間は少ない。
然而若原料近在咫尺,且其烹調法與美味被廣為知曉,評價就會改變。像是海參醋或このわた(內臟鹹製品)被作為下酒菜為庶民所知後,需求便一躍飆升。
しかしすぐ近くに素材があり、その調理法や美味さが周知されれば評価は変わる。ナマコ酢やこのわたなどが酒肴として庶民に知れ渡ると、一気に需要が跳ね上がった。
以往無人問津的素材需求一旦上升,通常會被過度捕撈而減少數量,但由於靜子大力經營養殖業,人們便開始思考「海參也能養殖嗎?」並與志同道合者組成組合,展開海參研究。
誰もが見向きもしなかった素材の需要が高まれば、濫獲されて数を減らすのが世の常だが、静子が大々的に養殖業を行っているため「ナマコも養殖が出来るのでは?」と考えられ、同志たちで組合を作りナマコの研究が行われるようになった。
海參的養殖並非由靜子親自規劃與實行,但她大力推動這類研究,不只提供資金,甚至給予技術援助。
ナマコの養殖は静子が計画し実行に移した訳ではないが、こうした研究を静子は大いに推奨し、資金は言うに及ばず技術援助さえした。
因為海參害怕光線,需要維持陰暗環境與舒適的水溫,餌料則可用其他養殖魚的剩餘食物、培養的矽藻或適量的海藻粉末即可。
ナマコは光を嫌うため暗い環境と、快適な水温を維持しなければならないが、餌は他の養殖魚の食べ残しや培養した珪藻(ケイソウ)、適当な海藻粉末だけで問題ない。
這種海參養殖的嘗試刺激了他人,開始出現研究養殖鰤(ハマチ)、真鯛、間八(カンパチ)、比目魚(ヒラメ)、鯵(マアジ)、鯖(マサバ)、車蝦(クルマエビ)等魚蝦的人。
こうしたナマコの養殖業取り組みが他を刺激し、ブリ(ハマチ)やマダイ、カンパチ、ヒラメ、マアジ、マサバ、クルマエビなど魚や海老の養殖を研究する人間が出てくるようになった。
不過,積極進行養殖的僅限於可食用的生物,而像養緋鯉這類觀賞用品種的怪異行為只有靜子會做。
ただし、意欲的に養殖が行われるのは食用可能な生物のみであり、緋鯉などの観賞用品種を育てるなどという酔狂な事をするのは静子のみであった。
隨著養殖業發展,靜子的城鎮與港區餐桌上開始擺滿各式食材,這股餘波擴散到其他城鎮,結果經濟效應遍及尾張各地。
養殖業の発展に伴い、静子の街や港街では多種多様な食材が食卓に並ぶようになり、その余波が他の街まで広がっていき、結果として尾張の至る所へと経済効果が波及した。
支配土地的信長與諸武將既能在不做事的情況下獲得稅收增加,自然不會多嘴干涉。
土地を支配する信長や武将たちは、何もしなくても税収が上がるのだから余計な口は挟まない。
然而武將們也是人,對美食的渴望是存在的,甚至可以說比常人更強烈。
しかし武将たちも人間である、旨いものを食べたいという欲求はある、いやむしろ人一倍強いと言える。
特別是引爆點般的靜子等人就在附近,監視她們就能最快嚐到料理。帶著那樣的算計,靜子的行動因此被監視著。
特に起爆剤の静子たちが間近にいるのだから、彼女たちを監視すればいち早く料理にありつける。そんな思惑が絡んで、静子の動向は監視されているのだ。
要是本人知道了,大概會覺得「你們在做什麼啊」而瞪大眼吧。
本人が知れば「何をやっているのだ」と呆れる話ではあるが。
「那個披薩之類倒是吃得很過癮。但果然我還是喜歡飯啊。那些南蠻人每天吃那種東西難道不會膩嗎」
「ぴっつぁとやらは堪能した。しかし、やはりわしは米が良いのぅ。南蛮人はあの様なものを毎日食べて飽きぬのか」
享受了瑪格麗塔披薩的信長吐露了感想。
マルゲリータ・ピッツァを堪能した信長は感想を漏らす。
大家都點頭贊同他的看法,但靜子心裡吐槽,看到每天吃飯的日本人,西洋人應該也會有同樣的感想吧。
みな、彼の感想に頷いていたが、毎日米を食べている日本人を見て西洋人も同じ感想を抱くのでは、と静子は心の中で突っ込んだ。
聊了一會兒後解散,但因為晚餐有鮪魚,大家都不急著回家,盡情享受各自的休憩時間。
暫く談笑してから解散となったが、夕餉にマグロが出るので皆帰宅の途につかず、思い思いの休憩を堪能していた。
靜子與みつお、足満、五郎沒有休息時間。接下來要為晚餐的鮪魚做準備工作。
静子とみつお、足満、五郎に休憩の時間はない。次は夕餉のマグロに対して仕込みをしなくてはならない。
不管五郎先行準備了多少,他一個人不可能全都收拾完。披薩的工作一結束,就立刻去協助五郎。
幾ら五郎が先立って仕込みをしていても、彼一人だけで片付けられる訳はない。ピッツァの作業が終われば、そのまま五郎の補助に回る。
稍微休息後移到廚房,五郎在用雪室熟成的鮪魚肉前發出感嘆。
少し休憩してから調理場へ移動すると、雪室で熟成させたマグロの身を前に五郎が唸っていた。
「哎呀……鮪魚的部位還真多啊。想不出要做什麼料理」
「シビ……マグロってのは部位が多いんだな。何を作るか思いつかないぜ」
即便統稱為鮪魚肉,也有腹部與背部、臉頰、腦天、尾部等多種部位可取肉。各部位名稱不同,依脂肪分布可分為大腹、中腹、赤身。
一口にマグロの身と言っても腹と背、ほほ、脳天、尾と様々な部位から身が取れる。部位ごとに呼び名は異なるが、脂の乗りによって大トロ、中トロ、赤身に分類される。
因為下處理做得很徹底,並不是因為身燒而呈茶褐色,而是漂亮的赤身。大腹也有豐富的脂肪。
しっかりと下処理をしているため、身焼けが起きた茶褐色ではなく綺麗な赤身だ。大トロも脂がたっぷりのっている。
「先用刺身和壽司讓大家認識鮪魚的味道……其他還有什麼比較好呢?」
「刺身と寿司でマグロの味を知って貰うとして……他は何が良いでしょうか?」
為菜單苦惱的靜子問向みつお。老實說,靜子和五郎一樣,除了刺身與壽司之外也想不出特別的料理。
メニューに悩んだ静子がみつおに尋ねる。正直な所、静子も五郎と同じく刺身と寿司以外、これといった料理が思いつかなかった。
試吃時也只想到刺身和壽司,結果就那樣結束了。但這回是信長他們要吃,只有刺身和壽司未免有些單調。
試食の時も刺身と寿司ぐらいしか思いつかず、結局はそれで終わらせてしまった。だが、今回は信長たちが食べる番だ。刺身と寿司だけでは味気ない。
「嗯……既然有這麼多的話,就做山藥泥蓋飯吧。還有芥末和本釀造醬油,我覺得會很好吃」
「うーん、これだけあるなら、山かけ丼ですかねぇ。わさびや本醸造醤油がありますし、美味しいと思いますよ」
「啊,當作手信做鮪魚罐頭吧」
「あ、お土産にツナを作りましょう」
「說到鮪魚罐頭就不能少了美乃滋。但鮪魚美乃滋太危險了,會讓人飯吃得停不下來」
「ツナというとマヨネーズが外せない。しかし、ツナマヨは危険、飯がすすみすぎる」
「足滿先生想要鮪魚美乃滋啊。本釀造的米醋、新鮮的蛋、現榨的菜籽油都有,足夠做美乃滋」
「足満さんはツナマヨを所望と。本醸造の米酢に生みたて卵、絞りたて菜種油がありますね。マヨネーズは十分作れます」
「你這老頭說的那個,所謂的‘美乃滋’?雖然不知道是什麼,但聽起來有趣就做給我吃吧」
「おっさんのいうま、まよんねーず? が何か知らないが、面白そうだから作ってくれよ」
「我不是老頭,是みつお。鮪魚要用蒜、薑、鹽、菜籽油。啊,說起來還有胡椒呢。用這個可以增加風味的深度」
「おっさんではなくみつおです。ツナはにんにくにショウガ、塩、菜種油ですね。あ、そう言えば胡椒があるのでしたね。これで味に深みが出せます」
「胡椒現在還很貴重。別用太多了哦?」
「胡椒はまだ貴重だからな。余り使いすぎるなよ?」
みつお、五郎、足満三人在鮪魚前你一言我一語地討論著料理。覺得沒什麼插手空間的靜子苦笑著摸了下臉頰。
みつお、五郎、足満の三人はマグロを前にあれやこれやと言いながら料理をする。入る余地がないなと思った静子は苦笑しながら頬をかく。
「那麼料理就交給你們三個吧。我我——」
「じゃあ料理は三人に任せたね。私は——」
「那在這段期間,要不要跟我去喝杯茶?」
「ではその間、私と一緒に茶でも一服いかがかな?」
「哇嗚!」
「うわおっ!」
不知何時站在背後的前久帶著爽朗的笑容把手搭在靜子的肩上如此說道。過於意外,靜子發出尖銳的驚叫聲。
いつの間に背後に立っていたのか、爽やかな笑みを浮かべた前久が静子の肩に手を乗せつつそう言った。余りに予想外で静子は素っ頓狂な声を上げる。
「哈哈哈,看來把妳嚇到了呢」
「はっはっは、驚かせてしまったようだね」
「……來幹什麼?」
「……何をしに来た」
對前久突然登場感到驚訝的五郎和みつお,足満則板著臉問話。即使被足満那如要瞪人的目光盯著,前久仍以飄然的態度回答。
突然の前久登場に驚く五郎とみつおだが、足満はむすっとした表情で質問を投げる。足満の睨むような視線を受けても、前久は飄々とした態度で答える。
「嗯,我對晚餐有點好奇,就稍微來湊個熱鬧。然後聽到好像很開心的聲音。覺得打擾不好,所以就等到你們談完」
「何、夕餉が少し気になってな。少々、冷やかしに来たのだよ。そしたら何やら楽しそうな声が聞こえてな。邪魔をするのも悪いと思い、話が終わるまで待っていたのだよ」
前久微笑著回答後轉向靜子。
にこやかに答えると前久は静子の方を向く。
「失禮了。本無意要嚇妳,結果反而嚇到了呢」
「失礼した。脅かすつもりではなかったのだが、結果的に驚かせる事になってしまったな」
「啊,不,是我發出奇怪的聲音。啊,若是茶的話我很樂意接受」
「あ、いえ、こちらこそ変な声を上げて。あ、お茶なら喜んでお受けいたします」
「那真是感謝。那我和靜子殿就先失陪了。三位,好好期待美味的晚餐吧」
「それは有り難い。では私と静子殿はこれで失礼する。三人とも、美味しい夕餉を期待している」
在得到同意後,前久把手搭在靜子的肩上,護送她離開。
承諾を得られた前久は静子の肩に手をかけ、彼女をエスコートする。
前久向仍一臉愣住的五郎與みつお,以及臉色不悅的足満露出和善的笑容後離開了廚房。
前久はぽかんとした表情の五郎とみつお、不愉快そうな表情の足満に人の良い笑みを投げてから台所を出ていった。
那天的鮪魚盛宴獲得了巨大成功。江戶時代的人偏好脂肪,但戰國時代的人因為戰事不斷,需要更多的能量。
その日のマグロ尽くしは大成功を収めた。江戸時代の人間は脂身に対して弱いが、戦国時代の人間はいくさ続きゆえ、エネルギーを多く必要とする。
因此他們也必然攝取較多能提供能量的脂肪部分。
必然的にエネルギーになる脂身の摂取も多くしている。
不過,比起那些複雜的道理,更令人震撼的是,過去被認為難吃、根本無法入口的鮪魚,實際上經過一定程度的處理後竟能成為美味的魚類。
だが、そんな小難しい事は関係なく、今までマズくて食えたものではない、と言われていたマグロが、実はある程度の処置を施すと美味なる魚となるのだという事の方が衝撃的だった。
把不吉利的名字「シビ」全部擱到一旁,信長為首的織田家家臣們一心一意地享受鮪魚料理。
シビという縁起の悪い名前を全て脇にどけ、信長を初め織田家家臣たちは一心にマグロ料理を堪能した。
「很好吃。但叫宍魚讓人覺得不合適。今後不要叫宍魚,要叫鮪魚(マグロ)。」
「美味だった。しかし、宍魚では決まりが悪い。今後、宍魚ではなく鮪(マグロ)と呼ぶように」
名字的不祥由信長一句話化解了。但照目前情況,只嚐到鮪魚的奢華部位。靜子想讓大家更多體會鮪魚的美好。
名前の悪さは信長の鶴の一言で解決した。だが今のままでは、マグロの贅沢な部分しか味わっていない。もっとマグロの良さを味わって欲しいと静子は考えた。
於是她準備了一手,備好了現代也很受歡迎的ツナ(鮪魚罐頭),分送給信長等人。
そこで彼女は一手を用意した。現代でも大人気のツナを用意し、信長たちにばらまいたのだ。
ツナ像牡蠣的油漬一樣,是用油低溫加熱的料理。外形不用講究,只要把鮪魚剩餘的部位用油加熱,連油一起裝入玻璃瓶即可。
ツナは牡蠣のオイル漬けのように、油で低温加熱する料理だ。形も気にする必要はなく、マグロの余った部分を油で加熱して油ごとビンに詰めれば良い。
隔天早餐一端出鮪魚美乃滋握壽司,大家如同狂喜亂舞般狼吞虎嚥。
翌日の朝食にツナマヨ握りを出すと、もはや狂喜乱舞(きょうきらんぶ)の体で、みなツナマヨ握りを貪(むさぼ)った。
早餐後分發瓶裝的ツナ,數十罐的ツナ一個不剩,全被信長和織田家家臣帶回去了。
朝餉後に瓶詰めのツナを配ったが、数十個あったツナの瓶詰は一つ残らず信長や織田家家臣に持ち帰られてしまった。
「可怕啊,鮪魚美乃滋!」
「お、恐るべしツナマヨッ!」
看到大量的ツナ罐全都乾淨消失,五郎愕然不已。他原本打算若剩下ツナ就當下酒菜的想法脆弱地破滅了。
沢山合ったツナの瓶詰が綺麗さっぱり消えた事に五郎は愕然とした。ツナが余ればお酒のあてにしようとした五郎の考えは、脆くも崩れ去った。
剩下的只有靜子用ガリ版印刷的鮪魚美乃滋與美乃滋食譜。
残ったものと言えば、静子がガリ版印刷したツナマヨのレシピとマヨネーズのレシピだけだ。
靜子慶幸不會像餡料那樣引發握飯配料的爭論,但五郎可不這麼想。
餡のように握り飯の具論争が起きなくて静子は万々歳だが、五郎はそうはいかなかった。
「我不是說過吧,ツナマヨ很危險。」
「言ったであろう。ツナマヨは危険だと」
足滿把手搭在他肩上,說了幾句安慰的話;みつお以無奈的表情抓著臉頰。
そんな彼に足満は肩に手を置き、慰めの言葉を口にする。みつおは何とも言えない表情で頬をかいていた。
「嘛,今後應該可以多進些鮪魚,就當作下次的期待,好嗎?」
「まー、今後はマグロも多く仕入れられるでしょうし、次回のお楽しみという事で、ね?」
「沒錯,五郎。織田大人既然喜歡,今後機會自然會很多。」
「そうだぞ、五郎。織田の殿様は気に入ったのだから、今後は幾らでも機会はあろう」
足滿和みつお安慰著極度沮喪的五郎。最初沮喪的五郎在明白還會有下一次機會後,心情恢復了。
酷く落ち込んでいる五郎を足満とみつおが慰める。最初は落ち込んでいた五郎も、次の機会があると理解し、気持ちを持ち直した。
鮪魚試食會結束數日後,靜子的宅邸被前幾日的喧鬧所沒有的寧靜包圍,靜子因能細心確認作物栽培狀況而對這份安靜感到高興。
マグロ試食会が終わって数日後、静子の邸宅は数日前の賑やかさが嘘のような静けさに包まれていた。作物の栽培状況をじっくり確認出来るので静子は静かな事を喜んだ。
在正在栽培的南國果實中,最接近收成的是芒果。圓滾滾的芒果有好幾個,幾個月後就會成熟,收成後可用接木繁殖苗木來擴大栽種。
栽培している南国の果実で一番収穫が近いのがマンゴーだ。丸々としたマンゴーが幾つもあり、後数ヶ月もすれば熟した実になる。収穫後には接木で苗を作って増やせば良い。
從種子栽培至少需六年,長則近十年,因此不採用從種子栽培。
種から育てると最低でも6年、長ければ10年近くかかるので種からの栽培はしない。
山竹、荔枝、紅毛丹、火龍果等雖已成功栽培,但尚未結果。
マンゴスチンやライチ、ランブータン、ドラゴンフルーツなどは栽培に成功しただけで、未だ結実にたどり着けてはいない。
這些品種即使使用嫁接或扦插技術,從種植到結果仍要花數年。特別是怕直射日光的山竹和需要直射日光的荔枝,兩者的相性很差。
何よりこれらの品種は接き木や挿し木の技術を使っても、結実に至るまで数年かかるものだ。特に直射日光が苦手なマンゴスチンと、直射日光が必要なライチの相性が悪い。
一方要注意避光,另一方要讓它多曬太陽,當苗木還很小時容易混淆導致失敗。
片方は日光に気をつけて、片方は日光を浴びせる必要があり、苗木が小さい状態では混同して失敗する恐れもあった。
雖然幸運地成功了,但接下來要注意的是收成時果實所在的高度。
運良く成功したが、次は収穫するための高さに注意しなければならない。
「無花果好像第一年不可以採收呢,而且喜歡水……最近才想到,一次種這麼多也許是個失敗的決定。」
「イチジクは確か1年目は収穫しちゃいけないのよね。しかも水を好む性質……最近になって思ったけど、これだけの数を一気に栽培しようと思ったのは失敗だったかも」
靜子最近開始覺得只種可可和咖啡就足夠了。
カカオやコーヒーだけで満足していれば良かった、と静子は最近思うようになった。
畢竟所需的處理方式太零散了,所以在每個栽培區都放了整理好的資料文件。
流石に必要な対応がちぐはぐ過ぎるので、それぞれの栽培区画に情報を纏めた書類を置くようにした。
在開始掌握照料和成長狀況之前,先閱讀這些資料以免混亂,幸好到目前為止沒有出錯。
手入れや育成状況を把握する前に、それらを読んで混乱しないようにしたお陰で、今まで間違いは起きていない。
但咖啡就算再早也要到明年才能收成,可可則預計需三年以上。
しかしコーヒーは収穫出来るのが早くても来年、カカオに至っては三年以上を見込んでいる。
火龍果與無花果第一年的果實要拿種子出來用,不能食用,兩者都要從明年才可食用。
ドラゴンフルーツやイチジクは、1年目の実から種を取り出すので可食出来ない。両品種とも食用出来るのは来年からだ。
山竹、荔枝及紅毛丹等需數年才能結果,估計最早也得等到種植後第三年。
マンゴスチンやライチ、ランブータンは結実まで数年を要するので、早くても作付けから三年目ぐらいと見込んでいる。
在南洋果實中最容易栽培的是火龍果。
南蛮果実の中でもっとも簡単な作物がドラゴンフルーツだ。
火龍果屬仙人掌類,栽培並不困難,且抗病蟲害和不良環境能力強,特別是不必用農藥,就能在一到二年內開花結果。
ドラゴンフルーツはサボテン類に属するため栽培自体は難しくなく、病害虫や不良環境にも強いので、特に農薬を使わず1年から2年で開花・結実する。
而且不只是果實,花蕾(つぼみ)和花也可食用,且具有即使不特別照料也能成長的旺盛生命力。
更に果実だけではなく蕾(つぼみ)や花も食用出来る上に、特別な世話をしなくても育つ旺盛な生命力を持っている。
因此在栽種南洋果實的塑膠溫室中,它常被相當粗放地對待,但仍然從土壤吸取養分繼續成長。
それゆえ南蛮果実を栽培しているビニールハウスでは、かなりぞんざいな扱いを受けている。だが、それでも土から養分を吸い取って成長を続けていた。
繁殖方法有種子和扦插兩種,而且就算從種子發芽率也很高,所以能很快繁殖。但它怕冷,無法在戶外栽培,也不會把植株從溫室移出栽培。
増やし方も種と挿し木の二種類があり、更に種からでも発芽率が良いのですぐに増える。ただし寒さには弱いので外での栽培は出来ず、ビニールハウスから出して育てる事はない。
「鳳梨雖然也長很多,但消耗量快趕不上了,或許要控制數量吧。」
「パイナップルも沢山増えたけど、そろそろ消費量に合っていないから数を抑えるかな」
之前大約只有兩個塑膠溫室,但因為要蓋新的宅邸,將興建到兩位數的溫室數量。
今までは2つ程度のビニールハウスだったが、新しい邸宅を建てる事になった関係で二桁に届く数が建築される事となった。
受限於熱水量,可做成溫室的數量有限,但仍然能栽培出遠超以往的數量。
湯量の関係で温室ハウスに出来るのは限られているが、それでも今までとは比較にならない数が栽培出来る。
擴建的不只是塑膠溫室,還會新設田地以及養殖雞、家鴨、鵝和烏骨雞等的區域;不過從擴張規模來看,搬家還得等一段時間。
拡張されるのはビニールハウスだけではない。田畑や鶏や家鴨、鵞鳥に烏骨鶏などを飼育する区画も新たに整備される。もっとも、拡張規模から引越はまだ先の話だが。
「胡椒順利渡過冬季讓人安心。這樣要增加苗木也沒問題了吧。」
「胡椒が順調に冬を越してて安心した。これなら苗を増やすのも問題ないね」
最後確認了胡椒樹,確認能順利越過冬天後,靜子離開了溫室。
最後に胡椒の木を確認し、順調に冬を越えられている事を確認した静子はビニールハウスを後にする。
自從信長拜訪靜子的家以來,兼續的行動明顯減少。偶爾會和慶次一起到靜子管理的城鎮走走,大多時間則在房內閒躺。
信長が静子の家を訪問して以降、兼続の活動は目に見えて減った。たまに慶次と共に静子が管理する街へ出かけるぐらいで、一日部屋でゴロゴロする事が多い。
不知是厭倦了觀察靜子,還是單純沒心思做事,兼續究竟抱持何種心情而收斂行動並不得而知。
静子見物に飽きたのか、それとも単に何もする気が起きないのか、どの様な気持ちで兼続が活動を控えているのかは分からない。
不過對靜子來說,那種近似早期監視的行為消失了,讓她多少輕鬆了些。
ただ、静子としては初期の監視に近い行動がなくなって、幾分気楽にはなった。
「多謝照顧。有緣再見」
「世話になった。縁があったらまた会おう」
時光飛逝到四月,雖然仍難說雪已完全融化,但已是返回越後無礙的時節,兼續說完那句便離開了靜子的家。
そして月日はあっという間に流れて四月、完全に雪解けとは言い難いが越後に帰還するのに問題ない時期になると、兼続はそれだけ言って静子の家から去った。
沒有依依不捨的告別,感覺就像被風帶走的雲。靜子心想,他會不會又突然出現,隨便在家待一陣,然後像風一樣離去。
しんみりしたお別れもなく、風に流される雲のような感じだった。またひょっこり現れて、適当に家に居座って、風のように去って行くのでは、という思いを静子は抱いた。
他把靜子準備的土產好好帶回去,這點讓她只能苦笑。
静子が用意していたお土産を、しっかり持って帰ったのには苦笑いしかなかったが。
「怎麼說呢,感覺像個自由的風之子」
「何というか、自由な風の子って感じだったね」
靜子輕聲喃喃對兼續的人物評價,沒有人提出異議。被如此評價的兼續從一向宗那裡輕鬆脫身,花了數日返回謙信的居城春日山城。
ぽつりと呟いた静子の兼続への人物評価に、異論を挟む人間はいなかった。そんな評価を受けた兼続は一向宗を軽くまき、数日かけて謙信の居城・春日山城に帰還する。
「我回來了,城主大人」
「ただいま戻りました、お実城様」
回到城裡後,謙信立刻召見他。
城へ戻ると謙信からすぐに呼び出しがかかる。
「辛苦回來了。旅途勞頓辛苦,速速把尾張的見聞說來吧」
「よく戻った。旅疲れのところを悪いが、早速尾張の土産話を聞かせて貰おうか」
謙信面帶笑容地說,但實綱卻皺起了眉頭。
にこやかな表情で言う謙信だが、反対に実綱は眉根を寄せていた。
這也是情有可原,兼續是景勝的近侍。他忘了本分,獨自前往織田之處,讓人感到不快亦在情理中。
それも致し方なし、兼続は景勝の近習だ。その役を忘れ、一人織田の許へ向かったのだから不快に思われても仕方ない。
當事人景勝倒是沒太在意,說道「與六本就是風之子」。
当の景勝は「与六は風の子ですゆえ」とたいして気にしていなかったが。
「如城主大人所言,民眾過得悠閒。偶有小爭端,但有專門處理的人,不會發展成大騷動」
「はっ、お実城様の仰った通り、民はのびのびと暮らしておりました。小さな諍いは時折起きておりましたが、それを専門に扱う者たちがいるため、大きな騒ぎに発展する事はありませんでした」
「那種例行的報告不必。與六,將你所感到的如實說出來」
「その様な決まりきった報告は要らぬ。与六、貴様が感じた事を素直に話せ」
謙信並不需要軒猿那類會上呈的例行報告,他需要的是兼續看到了什麼、感覺如何。理解謙信真意的兼續正了正坐姿。
軒猿が上げてくるような報告を謙信は求めていない。必要なのは兼続が何を見て、どの様に感じたかだ。謙信の真意を理解した兼続は居住まいを正す。
「失禮了。若單言之,靜子大人是不可思議之人。某人也被人議論不少,但靜子大人更為神秘。她並非無欲,而是對他人的欲望極為敏銳,善於刺激那欲望,讓人按她所願去做事,這手腕實在高明」
「失礼しました。では……静子殿は一言で言えば不思議、です。某も色々と言われておりますが、それに輪をかけて静子殿は不可思議な存在です。無欲……ではないですね。他人の欲にはめざとく気付きます。その欲を旨く刺激して、思うように仕事をさせている手腕は見事という他ありません」
若人僅靠美好言辭而行動,施政者便無所費心。名譽、土地、特產、金錢等,人之所以動往往是為了私利私欲,換言之若無所獲便不會行動。
綺麗事だけで人が動くなら治政者は苦労しない。名誉、土地、名物、金子など、人間という存在は動機に私利私欲、言うなれば旨味が得られなければ動かない。
即便贊同他人並與之同盟,最終驅動那人行動的仍是他自己能獲得的利益。
相手の意見に賛同し与しても、結局その人物を突き動かすものは自身が得られる利益だ。
信長自然如是,靜子在這點上也理解得很清楚,會給予投向她一方的人利益。當然,她不只付出,也要求對方完成與所給利益相稱的工作。
信長は当然のことだが静子もこの点を十分理解し、自分に与する者たちに利益を与えている。無論、与えるだけではなく、与えた利益に見合った仕事はこなして貰っている。
因為工作完成會讓雙方利益增加,受托者便會拼命交出成果。
仕事もこなすことで双方に利益が増えるのだから、仕事を任された者は必死になって成果を出す。
「喔,靜子大人表面上看起來似乎不懂人的欲望」
「ほぅ、静子殿は人の欲など理解していなさそうな顔をしておったがな」
「她是個外表與想法常不相符的女人。對利於她者以利相報;但若有人欲加害、輕視或試圖欺騙她,無論惡意大小,她都會發動致命報復。即便是昨日仍共飲之人,對待也會如表裡顛倒般瞬間轉換」
「見た目と考えが一致しない事が多い女人です。彼女は己を利する者には利をもって応えます。しかし、己を害そうとしたり、侮って騙そうと試みたりすると、害意の多寡に依らず致命の報復を仕掛けてきます。例え昨日、酒を酌み交わしたような相手であろうと、まるで表裏がひっくり返るかの如く、対応が切り替わります」
「她的果斷是有利的一面,視時機有時會成為強項。那麼,對背叛者會如何處置?」
「思い切りが良い所があるか。時と場合によっては強みになる。して、裏切った相手には如何様な処分を下す」
「若背叛者改過自新則可寬恕,但會課以相應苛烈的勞役。若多次勸降仍不改,則為根切(皆殺)」
「裏切った相手が改心するのなら許しています。無論、裏切りに応じた苛烈な労役が課せられますが。何度か降伏勧告をして、それでも態度を改めぬのなら根切り(皆殺し)です」
「了解」
「よく分かった」
「是」
「はっ」
兼續的報告內容充實。謙信在腦中逐一推敲兼續的陳述,思考接下來何種行動對越後有利。
兼続の報告は十分な内容だった。謙信は頭の中で兼続の報告を一つ一つ吟味し、これから如何なる行動が越後の為になるか考える。
(武田會出手。北為越前一向宗,東為武田,南為長島一向宗,西為本願寺。朝倉與淺井亦在,但大體上這四處包圍織田)
(武田は動く。北に越前一向宗、東に武田、南に長島一向宗、西に本願寺。朝倉や浅井もいるが、大きく分ければこの四カ所が織田を包囲する)
第二次織田包圍網正悄然且穩健地包圍信長。與上次不同,此次並非由各勢力分散行動,而是完全由本願寺主導形成包圍圈。
第二次織田包囲網は静かに、着実に信長を包み込んでいた。前回のように様々な勢力ではなく、今回は全て本願寺が主導して包囲網を形成している。
(通常織田必敗。我越後即使與武田交戰,頂多也只有和局。然而我總覺得看不出織田會敗北。武田、本願寺與我們,是否未曾察覺包圍網中隱藏的小裂縫?)
(普通なら織田の敗北は必至。我が越後とて武田といくさをしても引き分けが良いところ。しかし、わしにはどうしても織田の敗北が見えぬ。武田も、本願寺も、そしてわしらも、この包囲網に隠れている小さな綻びが見えておらぬのではないか)
武田軍為日本最強並非誇張。信玄通算出陣72次,僅敗北三次。那三敗也是年少時於村上勢力著名的戶石崩潰中敗退。
日ノ本最強の武田軍は誇張ではない。信玄は通算72回いくさを行い、うち三回しか敗北していない。その三敗も若かりし頃、村上勢に名高い戸石崩れで敗北しただけだ。
此後大多為勝或和局。可怕之處在於,他的勝利並非在本國受攻時取得,而是信玄主動出擊他國時的勝利。
それから勝つか、それとも引き分けのどちらかだ。この勝利で恐ろしいのは、自国が攻められた時の勝利は一つもなく、全て信玄が他国に攻め込んだ時の勝利だということにある。
換言之,武田信玄生涯未曾被他國攻伐。各國畏懼武田軍強大而卻步,信玄率領的武田軍實為日本最強的軍團。
つまり武田信玄は生涯、他国に攻められた事がない。武田軍の強さに他国が恐れおののき、二の足を踏んだのだ。まさに信玄率いる武田軍は、日ノ本最強の軍団と言える存在だ。
這種認識非謙信一人獨有。主導第二次織田包圍網的本願寺、被燒討的延曆寺、義昭、朝倉與淺井也持相同看法。
この認識は謙信だけではない。第二次織田包囲網を主導している本願寺、焼き討ちされた延暦寺、義昭に朝倉、浅井も同じ認識だ。
大家都認為只要武田攻入織田領土一切將終結。因此此次包圍網的關鍵在於如何騷擾信長,使其無法集中兵力對付武田。
みな武田が織田領土を攻めれば全てが終わると考えている。ゆえに今回の織田包囲網は、いかに信長へ嫌がらせをし、対武田に集中させないかが肝だと捉えている。
(總覺得哪裡不合。若問是什麼說不上來,但我的直覺低語著我或許看錯了)
(何かがかみ合わない。何が、と言われれば答えられぬが、わしの勘が違うと囁く)
謙信對於「武田一動,萬事休矣」這種想法抱持懷疑。並非有什麼確證,只是他的直覺無法接受織田會被武田擊潰的結論。
謙信は武田が動けば全てが終わるという考えに疑問を抱いていた。何か確証があるわけではない。単純に自分の勘が、織田が武田に破れるという考えに納得していないだけだ。
「問你一件事,靜子殿有在做戰事準備嗎?」
「一つ訊ねるが静子殿はいくさの準備をしていたか」
「哈?沒有,那種跡象也沒有,配下也沒有特別的異動。」
「は? いえ、その様な様子はなく、配下も特にこれと言った動きは見せていません」
「是嗎……那便退下吧。」
「そうか……もう下がって良いぞ」
讓兼續退下後,謙信托著下顎再次思索。他腦中形成了多種預測。對謙信而言,武田滅亡或織田滅亡並無關緊要。
兼続を下げると謙信は顎に手を当てて再度考える。彼の頭の中で幾つもの予測が立てられていく。謙信にとって武田が滅ぼうが、織田が滅ぼうがどちらでも構わない。
對越後最有利的是何種選擇,這才是對謙信最重要的事。
いかなる選択肢が越後にとって一番良いか、それが謙信にとって一番重要な事だ。
(還得再觀察一陣子。若武田行動,恐怕會與北條或與我其中一方結盟,以除後顧之憂。到那時再看靜子殿如何行動,便不遲了)
(もう少し様子見が必要だ。武田が動くならば北条か、わしのどちらかと同盟を組み、後顧の憂いをなくすであろう。その時、静子殿がどう動くか、それから決めても遅くあるまい)
發覺自己不知不覺愈發在意靜子,謙信驚訝之餘露出一絲微笑。
知らず知らずの内に静子を強く意識している事に気付いた謙信は、驚きながらも小さく笑みを浮かべた。
另一方面,向謙信完了報告的兼續抱臂沉思。
一方、謙信に報告を終えた兼続は、腕を組んで頭を悩ませていた。
「さて……得想辦法還靜子殿借的錢才行吧」
「さて……静子殿に借りた金の返済方法を模索しようか」
過了五月上旬,第二次三方原台地地形調查隊提交了報告。除了詳盡地形外,還整理了海拔、各點的溫度和濕度等資料。
五月上旬を過ぎた頃、第二次三方ヶ原台地の地形調査チームから報告書が上がった。綿密な地形に加えて標高、地点ごとの気温と湿度までデータとして纏められていた。
資料已算完成,但三方原台地的地形調查還會再做一次。第三次的調查將更偏向軍事面向。
既にデータとしては完成しているが、三方ヶ原台地の地形調査は後一回行う。第三次三方ヶ原台地の地形調査は、より軍事的な面での調査になる。
要查明武田軍會布陣在哪裡,織田·德川聯軍如何移動最為妥當,並完成對抗武田所需的一切調查。
武田軍が布陣する場所はどこか、織田・徳川連合軍はどの様に移動するのが最適か、対武田戦において必要な調査を全て行う。
「你們似乎調得很仔細,可別給我忘了喔?」
「何やら熱心に調べておるが、ちゃんと忘れるでないぞ?」
正在細讀調查報告時,忽然傳來聲音。抬起頭看向聲音來源,見到奇妙丸抱臂斜倚著。
調査報告書を熟読していると、ふいに声が飛んできた。資料から顔を上げて声の方へ視線を向けると、腕を組んでふんぞり返っている奇妙丸がいた。
「忘了?忘了什麼?」
「忘れるって何を?」
靜子歪著頭,想不出有何預定。
何か予定があったかな、と静子は首を傾げる。
「等一下啦!聽著,我的初陣式快到了。靜子,一定要來參加喔。」
「ちょっとまてぇい! いいか、もうすぐ俺の初陣式がある。静子、ちゃんと参加しろよ」
「啊……」
「あぁ……」
被指出後靜子總算想起來。史實上,把對武田的交手推給家康的信長,在元龜三年七月曾召集全軍到近江方面,並在那裡為嫡子信忠舉行初陣式。
指摘されて静子はようやく思い出す。史実では対武田を家康に押しつけた信長は、元亀三年七月に全軍を近江方面へ招集している。そこで信長は嫡男・信忠の初陣式を行った。
「七月啊。有點時間上會交錯,不知道能不能成行呢」
「七月かぁ。ちょっと色々と重なるから出来るかなぁ」
靜子抱臂沉吟,尚難下定決定,但從報告看來,六月與七月將會有重要計畫的試作品亮相。
腕を組んで静子は唸る。まだ決定とは言い難いが、上がってきた報告書から六月と七月は重要な計画の試作品がお披露目される。
其中一項是歷經多年開發、預計於六月下旬完成的手動螺旋槳船;另一項是七月上旬用耐火磚與焦炭熔鐵的高爐。
一つは開発に何年もかけたがようやく六月下旬に完成を見込んでいる手動式のスクリュー船、そして七月上旬に耐火レンガやコークスで鉄を溶かす高炉がある。
特別是高爐還會配合史特林引擎試作機的測試。螺旋槳船還有餘裕,但高爐與史特林引擎的試運轉務必要成功。
特に高炉はスターリングエンジンの試作機の試験もセットで行われる。スクリュー船はまだ余裕があるが、高炉とスターリングエンジンの試運転は是が非でも成功せねばならない。
史實上信忠的初陣式被認為是在七月下旬的淺井攻伐時。
史実では七月下旬の浅井攻めが信忠の初陣式と言われている。
關於淺井攻伐的消息也傳到了靜子耳中。換言之,七月下旬舉行信忠初陣式的可能性極高。
そして浅井攻めの件は静子の耳にも入っている。つまり、七月下旬に信忠の初陣式が行われる可能性は非常に高い。
(該怎麼辦呢。雖然可以拜託足滿大叔代為出征,但若不是全軍出動,茶丸君可能會鬧脾氣)
(さてどうしたものか。足満おじさんに任せても良いんだけど、全軍で出ないと茶丸君は拗ねそうだしなぁ)
畢竟把奇妙丸的初陣式擱置一旁,專注於研發並不妥,但信長已下令不惜一切也要讓計畫成功。
流石に奇妙丸の初陣式を差し置いて、研究開発の方に熱を入れるのはよろしくない。しかし、信長からは何をおいても成功させろと厳命を受けている。
(欸,這是不是很久沒有的危險狀態啊?)
(あれ、これって久々にやばーい状態じゃないかな?)
因為是試運轉,失敗的可能性在所難免。若發生故障而無法順利運作,那些問題須在初陣式前解決再去參加,這就是靜子目前的任務。
試運転ゆえに失敗する可能性があるのは当然だ。トラブルが発生してうまく動作しない場合もある。それらを初陣式までに片付けて参加しろ、というのが今の静子が行う任務だ。
想到這些的靜子臉上流出了討厭的汗水。
それに思い至った静子は顔から嫌な汗を流す。
「喂喂,可別說要放我初陣式鴿子喔?雖然不知為什麼還沒元服,但初陣式是第一次的風光舞台。你若不在那裡,豈不是無趣?」
「おいおい、流石に俺の初陣式はすっぽかすとか言うなよ? 何故か元服はまだだが、初陣式は最初の晴れ舞台だ。そこに貴様がおらんとか、つまらぬではないか」
「我知道啦。我不會放鴿子,但要把現在手上的案子處理完再去,所以行程會相當緊張就是了」
「分かっているよ。すっぽかすなんてしないけど、今抱えている案件を片付けて参加だから、割ときつい予定だなぁと思ってね」
「那就好。話說回來,你在做什麼?」
「ならば良し。話は変わるが、お前は何をしておるのだ?」
「嗯——在調查新工廠的地形。要把菇類栽培工業化。」
「んー、新しい工場の地形調査。キノコ栽培を工業化させるからね」
雖然靜子在做三方原台地的地形調查,但真正的目的只有告訴信長以外的人。對其他人,甚至對家康,靜子都編了假的目的,未曾透露真意。
三方ヶ原台地の地形調査をしている静子だが、真の目的は信長以外には話していない。他の人間、家康にすらも偽りの目的を語り、本意を明かしてはいなかった。
等一切結束後再讓他們知道真相即可。現在優先的是不要徒增知情者,掩藏情報才是要緊。為此,靜子甚至會騙奇妙丸。
彼らが事実を知るのは全てが終わった後で良い。今は徒(いたずら)に秘密を知る人間を増やさず、情報を隠匿するのが先決だ。その為なら奇妙丸すら騙すのが静子の考えだ。
「菇類栽培?」
「キノコ栽培?」
被靜子的策略完全帶動的奇妙丸提出疑問。靜子假裝在找文件,把三方原台地的調查報告放好,然後清了清喉嚨,換了話題氛圍。
静子の思惑にまんまと乗せられた奇妙丸が質問をする。書類を探しているふりをして三方ヶ原台地の調査報告書を片付けると、静子は一つ咳払いをして空気を変える。
「視種類而定,有的菇類是可以栽培的。當然,人為栽培的菇與在自然中生長的菇在味道和香氣上會有所不同。」
「種類にもよるけどキノコは栽培が可能なものがあるのよ。無論、人が育てた茸は自然の中で育った茸とは味や香りが異なるけどね」
蘑菇的栽培方式依發生條件而異,但基本上以原木、菌床、堆肥、林地栽培四種類型進行。
キノコは発生条件によって栽培方法が異なるが原木、菌床、堆肥、林地栽培の四種類を基本に栽培を行う。
人工栽培的歷史並不算久遠;十六世紀在歐洲開始栽種甜瓜時,恰逢擔子菌類的蘑菇出現,因而成為人工栽培的契機。
人工栽培の歴史はそれほど古くなく、十六世紀にヨーロッパでメロン栽培が行われた時、同時にハラタケ類のキノコが発生したのを契機に、キノコの人工栽培が始まった。
最早成功進行蘑菇人工栽培的國家是法國,十七世紀成功栽培洋菇,十八世紀初植物學家確立了人工栽培的基本方法。
一番早くキノコの人工栽培に成功した国はフランスで、十七世紀にマッシュルームの人工栽培を成功させ、十八世紀初頭に植物学者が人工栽培の基本的な方法を確立させている。
一個世紀之後,十九世紀時從法國向歐洲與美國傳播了人工栽培的技術。
そこから一世紀を経て、十九世紀にフランスから欧州やアメリカ合衆国に人工栽培の技術が伝わった。
日本在江戶時代已有香菇的人工栽培,但因未想到人工培養種菌,無法穩定獲得蘑菇。
一方の日本は江戸時代にシイタケの人工栽培を行っていたが、種菌を人工的に培養するという考えに至らなかったため、それほど安定してキノコを得られていなかった。
「像布那鴻喜菇之類比較容易所以成功了,但其他的可能還要多花點時間呢」
「ブナシメジとかは割と簡単だから成功したけど、他はもうちょっと時間がかかりそうでね」
布那鴻喜菇、金針菇與滑子菇是日本栽培最多的蘑菇類。
ブナシメジやエノキタケ、ナメコは日本でもっとも栽培されているキノコ類だ。
它們人工栽培非常容易,且利於大量生產;即使沒有現代化設施也能進行人工栽培的優點存在。
人工栽培が非常に容易、かつ大量生産し易い利点がある。現代のような施設はなくとも人工栽培出来る利点もある。
但因蘑菇菌易被其他菌種壓過,與能隔絕競爭菌的現代設備不同,戰國時代的人工栽培常帶有失敗的可能性。
だがキノコ菌は他の菌に負けやすいため、競合菌をシャットアウト出来る現代の設備で栽培するのとは異なり、戦国時代の人工栽培は常に失敗の可能性を孕んでいる。
不過滑子菇對害菌的抵抗力較強,因此在家庭中栽培也相對容易。
ただしナメコは害菌への抵抗力が他と比べて強く、それゆえ家庭での栽培も容易に行える。
蘑菇菌的組織培養採用稱為組織分離的手法,將蘑菇的一部分切除來培養。
キノコ菌の組織培養は、キノコの一部分を切除して培養する組織分離という手法を用いる。
首先準備新鮮的蘑菇,用滅菌的刀具將蘑菇剖成兩半;不使用老舊蘑菇的理由是可能已被雜菌汙染。
まず新鮮なキノコを用意し、滅菌した刃物でキノコを半分に割る。古いキノコを使わない理由は雑菌汚染されている可能性があるからだ。
接著採取蘑菇的內部組織,置於寒天培地上;若成功,菌絲會從組織中伸長出來。
次にキノコの内部組織を採取し、それを寒天培地に置床する。後は成功すれば組織からキノコの菌が伸びる。
最後將其接種到由鋸屑、米糠與豆渣混合的培質上(接種=植入種菌)即可完成。
最後におがくずと米ぬか、オカラを混ぜた培地に接種(せっしゅ)(種菌を植え付ける事)すれば完了だ。
本來應在無菌狀態下進行接種,但在戰國時代無法製造無菌環境,因此靜子在營火旁進行了接種。
本来は無菌状態にして接種を行うが戦国時代では無菌環境を作ることが不可能なので、静子はたき火の側で接種を行った。
因為火產生的上升氣流可以防止雜菌附著到培質上。
火による上昇気流が発生し、それが培地に菌が付着するのを防ぐからだ。
另需注意,從金針菇的廢培質常會長出コレラタケ(有毒菇)。
なおエノキタケの廃培地からコレラタケ(毒キノコ)が生える事が多い。
因此若誤以為因為是食用菇的培質就沒問題而食用,會遭遇慘痛後果,需特別小心。
よって食用キノコの培地だから問題ないと誤解して食べると酷い目にあうゆえ、注意が必要だ。
「你栽的香菇很好吃,但問題是吃了沒什麼吃到蘑菇的感覺」
「お前の育てたシイタケはうまいが、キノコは食べた気にならんのが問題だ」
「嘛,蘑菇本來也不是會吃很多的東西呢」
「まぁキノコって沢山食べるものでもないしね」
布那鴻喜菇適合各種料理,金針菇用於鍋物與燉煮,滑子菇則成為味噌湯或炒菜的配料,靜子人工栽培的蘑菇用途廣泛。
ブナシメジはどんな料理にもあい、エノキタケは鍋物や煮物に使われ、ナメコは味噌汁や炒め物の具になるなど、静子が人工栽培しているキノコは利用範囲が広い。
但香菇則不同,只有這種蘑菇被國人與武將等支配階級當作地位象徵使用。
だがシイタケは別で、このキノコだけは国人や武将など、支配階級の人間がステータスシンボルに利用している。
穩定供應糧食是靜子的基本理念,但世事並非如此簡單。
食糧を安定して供給する事が静子の基本的な考えだ。しかし世の中はそれほど単純にはいかない。
一般民眾食用的食材與支配階級用以彰顯權力的食材,必然會被區分開來;就蘑菇而言,前者是布那鴻喜菇,後者是香菇。
一般の人々が食す食材と、支配階級の人間が己の権力を誇示するために使う食材に必ず分かれてしまう。キノコで言えば前者はブナシメジ、後者はシイタケになる。
尤其香菇為重要的對外出口商品,因此即便大量生產,流通量仍被信長完全掌控。
特にシイタケは海外へ輸出する重要な商品ゆえ、莫大な数を生産しようとも流通する量は信長によって完全にコントロールされていた。
「從米、蔬菜、魚到蘑菇,真的涉足了很多領域呢。嘛,多虧如此我每天都能吃到好吃的飯。」
「米に野菜、魚にキノコと、本当に色々と手を広げておるな。ま、そのお陰で俺は毎日旨い飯が食えているがな」
「只有我吃的話只是讓倉庫變肥而已所以還好啦。不過你們實在太不客氣了,竟然連用來採取組織的蘑菇都吃掉,真沒想到。」
「私だけじゃ蔵の肥やしになるから良いんだけどね。君たちの場合は遠慮がなさ過ぎなの。組織を採取する為のキノコまで食べられるとは思わなかったわ」
已確立人工栽培的蘑菇,只要取得組織就能栽培;當然雜菌汙染的可能性高,只能靠多次嘗試來補償。
人工栽培が確立したキノコならば、組織を得られれば栽培する事は可能だ。無論、雑菌汚染されている可能性は高いので、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる作戦でカバーするしかない。
目前靜子正嘗試在日本栽培從亞洲進口的杏鮑菇,採取的正是多試幾次的策略。
現在、静子がアジアから輸入したエリンギを日本で栽培しようとしているが、それがまさしく数撃てば当たるで取り組んでいる。
即使用鋸屑掩埋運送,進口也需近數月;到靜子手上時很可能已腐敗。
おが屑に埋めて運ぼうとも、輸入は数ヶ月近くかかる。静子の手元に来る頃には腐ってしまう可能性は否めないからだ。
靜子不在日本採集杏鮑菇而從海外進口的理由是,杏鮑菇在日本不存在,原產於地中海氣候帶至中亞草原氣候帶。
静子がエリンギを日本で採取せず海外から輸入する理由は、エリンギは日本には存在しないキノコだからだ。地中海の気候地帯から中央アジアのステップ気候地帯を原産地とする。
在法國與義大利等歐洲國家長期以來都是受歡迎的食用菇,但在日本首次人工栽培是在1990年代,相對較新。
フランスやイタリアなどヨーロッパでは古くから人気の食用キノコだが、日本では最初に人工栽培されたのが1990年代と比較的新しいキノコだ。
但栽培技術很快在日本全國普及,如今已大量栽培並以平易近人的價格在市場流通。
だがすぐに栽培技術が日本全土に普及し、今では大量栽培が行われ手頃な価格で市場に出回っている。
在日本偏好柄部較粗較長的品相,而在歐洲則偏好傘部張開的狀態,顯示同樣的蘑菇在大小、粗細與狀態上各地偏好不同。
日本では柄の部分が太くて長いのが好まれるのに対し、ヨーロッパでは傘が開いた状態が好まれるなど、同じキノコでも好まれる大きさや太さ、状態が異なっていた。
「不好意思,剛好很適合作為下酒菜嘛」
「悪いな、酒のあてに丁度良くてな」
「哪有什麼下酒菜,你把蘑菇曬得那麼乾再吃,分明是特意為之吧」
「何が酒のあてよ。しっかり干したキノコを食べている辺り、狙ってやったようなものでしょ」
蘑菇視種類而定,但基本上乾燥後較易長期保存。
キノコは種類にもよるが、基本的に乾燥させた方が長く保存できる。
生鮮狀態放進冰箱約可保存一週,而經適當處理的乾香菇若置於通風良好、陰涼處可保存最長一年。
生のままでは冷蔵庫に入れて一週間程度だが、適切な手順を踏んだ干しキノコは風通しの良い冷暗所に保存すれば最長一年は保つ。
晾乾不只是為了長期保存;若以日光晾晒,麥角固醇(エルゴステロール)會轉變為維生素D,因此比生食能增加維生素D含量。
干すのは何も長期保存だけが目的ではない。太陽の光を浴びて干す天日干しなら、エルゴステロールがビタミンDに変化するため、生のキノコよりビタミンDが増える。
另外,乾燥能使旨味凝縮,經回水等處理時旨味成分會溶於水中,能熬出美味的高湯。
また干す事で旨味が凝縮され、更に水戻しなどをすれば旨味成分が水に溶けて良い出汁がとれる。
「誰知道呢。那時很暗,我只是隨便拿的。」
「さぁな。あの時は暗かったし、適当なのを頂戴しただけだぞ」
奇妙丸依然裝作不知情。
あくまでもしらを切る奇妙丸だった。
「是啊……嘛,為了以後的事,我讓ゆっきー和しろちょこ守著入口,所以下次就不會迷路了」
「そう……まぁ今後を考えてゆっきーとしろちょこに入り口を見張らせているから、次から迷う事はないよ」
「啊!太卑鄙了!」
「あ! 卑怯だぞ!」
「說我卑鄙可失禮了。請稱之為作戰。」
「卑怯とは失礼ね。作戦と言って欲しいわ」
正和奇妙丸那樣交談時,從入口方向傳來人的氣息。我好奇轉頭望去,只見襖靜靜被推開。
奇妙丸とそんなやり取りをしていると、入り口の方から人の気配がした。気になってそちらへ顔を向けると、襖が静かに開けられる。
「話我全都聽過了,奇妙大人。」
「話は全て聞かせて頂きました、奇妙様」
「噫!爺!」
「げっ! 爺!」
被最不想被聽到的人聽見,奇妙丸露出從心底覺得糟糕的表情。相比之下,爺毫不慌張,閉眼平靜地繼續說話。
一番聞かれたくない人に聞かれた奇妙丸が、心底まずいといった表情を浮かべる。対して爺は全く動揺もせず、目を閉じて静かに言葉を続ける。
「想繼承館主家督之人真是可鄙。爺我今日決不寬恕。從未像今天這般後悔寵壞奇妙大人。」
「お館様の家督を継がんとする方がなんと浅ましい。この爺、今日という今日は勘弁いたしません。奇妙様を甘やかした事を今日ほど後悔したことはありませぬ」
「不,我不記得有被寵著的印象……?」
「いや、甘やかされた覚えがないのだけど……?」
他想插話改變氣氛,但爺沒聽奇妙丸說話,拿手巾按住眼角。奇妙丸沒有對爺從哪裡掏出手巾這點進行吐槽。
突っ込みを入れて空気を変えようとしたが、爺は奇妙丸の話を聞かず手ぬぐいで目頭を押さえる。どこから手ぬぐいを出した、という突っ込みはしなかった奇妙丸だった。
「眼看就要初陣式了,這樣下去沒法向其他人交代。奇妙大人!爺我發誓改過成為鬼!從現在起會好好鍛鍊您,請放心!來吧,出發!」
「もうすぐ初陣式というのに、これでは他の者に示しが付きませぬ。奇妙様! 爺は心を入れ替えて鬼となり申す! 今からじっくりとお鍛え致しますのでご安心下さい! さぁ、参りましょう!」
「喂等、等等!放開我,爺!先冷靜下來好好談啊啊啊啊啊——!!」
「おい待て! 離せ爺! とりあえず冷静に話をだなぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーー!!」
以肉眼難以捕捉的速度抓住奇妙丸,爺在不容反抗的氣勢下把他拉走。
目にもとまらぬ速さで奇妙丸を捕獲すると、有無を言わさぬ雰囲気で爺は奇妙丸を引っ張っていった。
當他那仿若臨終般的慘叫聲消失不見時,靜子拿出書類低下視線。
彼の断末魔じみた叫び声が聞こえなくなった頃、静子は書類を取り出して視線を落とす。
「那麼,繼續工作吧」
「さて、仕事の続きをしよう」
什麼也沒看見,這是她得出的結論。
何も見なかった、それが彼女の出した結論だった。