戦国小町苦労譚
1571年十一月下旬
當靜子對奇妙丸說出驚人之語的時候,有座神社的神主正大力地打著噴嚏。
静子が奇妙丸に爆弾発言をしたころ、とある神社の神主は盛大にくしゃみをしていた。
「嗯,似乎有人在傳閒言碎語呢」
「ぬぅ、誰かが噂しておるな」
足滿一邊吸鼻子一邊抱怨。他腳下蜷著兩隻貓。
鼻をすすりながら足満はぼやく。そんな彼の足下には二匹の猫が丸まっていた。
不知從何時起這些貓便住進了神社,起初他曾驅趕,卻對一直盤踞不走的貓最後無可奈何,乾脆置之不理。
いつのころからか神社に住み着いた猫で、当初は追い払っていたがそれでも神社に居座る猫に、足満は根負けして放置することにした。
牠們像兄弟般總是形影不離。偶爾也會見到牠們與三花貓或黑貓等同伴在一起,但除了那對兄弟外,並非每個同伴都總是同來。
猫は兄弟のようでいつも一緒だ。さらに仲間がいるのか三毛猫や黒猫と共に居るところを見ることもあったが、兄弟以外はいつも一緒という訳ではなかった。
「兄弟啊。哼,我那弟弟簡直是個無底洞般的笨蛋,真令人頭疼。已經沒有能力治理足利了,居然還不懂這點。」
「兄弟か。ふっ、わしの弟は底なしの阿呆で困る。もはや足利に世を治める力なし。そのことが理解できぬとはな」
並非因為在現代知道自己死後的歷史。足滿在被襲擊時便悟出,將軍家的威光已不復存在,足利家註定要滅亡。
現代において自身の死後の歴史を知ったからではない。足満は己が襲撃されたときに、将軍家の威光は最早なく足利家は滅びる運命だと悟ったのだ。
被政治上罷免還算了,竟以暗殺這種卑劣手段造反,而且周遭還縱容這種行為。
政治的に将軍の座から追い落されるならまだしも、暗殺という卑劣な手段で反逆し、更に周囲はその行動を黙認しているのだ。
這樣一來,被說成將軍不過是個名號也並非無理。
これでは将軍など形だけの存在と言われても無理はない。
(但即便如此,我也不會原諒他們想殺我的事。)
(だからといって、わしを殺そうとしたことを許す気はないがな)
「和貓一起曬太陽,真是可愛至極啊」
「猫と日なたぼっことは、随分と可愛らしいことをしているではないか」
正沉思時,忽然傳來一聲招呼。足滿沒有看過去,只輕輕嘆了口氣。
考えごとをしていると、ふいに声が飛んできた。足満はそちらへ顔を向けず、小さくため息を吐いた。
「我在想要如何殺掉那群三好一夥的蠢貨」
「どの様に三好の馬鹿どもを殺すか考え中だ」
「說得真是驚人」
「物騒なことだ」
發話的人前久做出滑稽表情聳肩,像理所當然般坐到他旁邊,從懷中掏出一只帶塞子的陶製酒壺。
声をかけた人物、前久はおどけた表情をして肩をすくめる。そして、当たり前のように彼の隣に腰掛けると、懐から陶器の栓付きとっくりを出す。
「弄到好酒了,要不要拿天空作下酒菜來喝一杯?」
「良い酒が手に入った。空を肴に飲まぬか?」
「……既然我說不喝,想必你會自顧自地喝吧。隨你去吧」
「……どうせ飲まぬといったら、勝手に飲むのだろう。好きにするが良い」
「那我就隨便喝喝了」
「では、好きにさせて貰おうか」
前久說罷取出兩個杯子,各自斟上酒。足滿無言接過杯,沉默間一口將大約一半灌下。
そういうと前久は杯を二つ取り出し、それぞれに酒を注いだ。無言で杯を手に取ると、黙したまま足満は半分ほどを一気に流し込む。
「陪我喝也不會對你有什麼好處的」
「わしに付き合っても、貴様に利はないぞ」
「和友人談心談事何必斤斤計較利益。況且若我只求利,才不會特地來到這裡。」
「友と語らうのに損得勘定は無粋。そもそも、私が利ばかり求めるなら、わざわざここに足を運ばぬ」
「……說得有道理」
「……一理ある」
喃喃自語後,足滿啜了一口將酒飲盡。空杯上前久含笑續酒。放下斟滿的杯子後,足滿回敬為前久的杯中斟酒。
呟いた後、足満は杯を呷って酒を飲み干す。カラになった杯に前久が笑みを浮かべつつ酒を注ぐ。酒が満たされた杯を置くと、返杯として足満は前久の杯へ酒を注いだ。
前久帶著愈發燦爛的笑容開口道。
一層にやけた笑みを浮かべつつ前久は言葉を発する。
「你不高興的理由,果然還是因為靜子大人嗎?」
「不機嫌な理由は、やはり静子殿か?」
瞬間,嘴含杯子的足滿僵住。數秒後收回情緒的繮繩,他瞥了前久一眼,便乾了杯。
瞬間、杯を口に付けたまま足満が固まった。数秒の後、感情の手綱を取り戻した足満は、前久を一瞥した後、杯を乾(ほ)した。
「……近來武田的間諜越來越多,甚至貼近靜子身邊。發現就處理,卻絲毫看不出減少的跡象。織田似乎在府邸加強防衛,但動員越多反而給間諜更多可乘之機,他們為何還不察覺!」
「……最近、武田の間者が多くなった。静子の身近にさえもだ。見つけ次第、始末しているが減る気配が一向にない。織田は屋敷で守りを固めるようだが、多くの動員をかけるということは余計に間者が入り込む隙を与えることに何故気が付かぬ!」
似乎被激怒,足滿握碎了杯子。旁邊的前久鬆懈地傾杯,心想這大概就是所謂怒目而起吧。
気が立ったのか足満は杯を握り潰す。怒髪天を衝く、とはこのことを言うのだろうと、怒れる足満の横で前久はのんきに杯を傾けた。
「既然如此擔心,不如離開這裡去靜子大人那裡一趟吧」
「そこまで心配なら、ここを出て静子殿の下へ行けば良かろう」
「要是能那麼做就沒那麼麻煩了。我正被棘手的事纏身,無法離開此地。」
「それが出来れば苦労はない。厄介事を抱えておるから、この場から動けぬのだ」
「那真是難辦之事啊」
「それは難儀なことだな」
如此說著前久一飲而盡;另一邊焦躁未消的足滿咬緊指甲試圖控制情緒,但成效不大,仍以銳利的目光盯著前方。
そういって前久は酒を飲み干す。一方、苛立ちがおさまらない足満は、己の爪を噛みしめて感情の制御を試みる。しかし、大して効果はなく、鋭い視線で前方を睨んでいた。
若是膽小的人會在足滿那幾乎散發殺意的氣場下退縮,但曾掌握朝廷、堪稱妖魅橫行之地的關白大權的前久,卻像風過柳枝般冷靜地一笑置之。
気の弱い人間なら足満が発散する殺意ともいえる雰囲気に萎縮するところだが、魑魅魍魎の跋扈する伏魔殿たる朝廷を牛耳る関白職すら務めた前久は、柳に風とばかりに涼しい顔で受け流していた。
「喂,別那副臉色。看來有客人來了(……)」
「ほれ、そんな顔をするな。どうやら来客(・・)のようじゃぞ」
前久帶著淡笑以下巴示意某方向,那裡站著一位有些休閒打扮、腰間插著兩把刀的女扮男裝之人。
薄い笑みを浮かべながら、前久はある方向を顎で指す。そこには若干ラフな格好だが、腰に二振りの刀を差した男装の人物が立っていた。
「啊哎,您正在忙嗎?」
「ありゃ、お取込み中でした?」
那名女扮男裝的人靜子一邊用悠閒的聲音低語這句話,一邊抓了抓後腦勺。
のんきな声でそんな事を呟きつつ、男装の人物、静子は後頭部をかいた。
在尾張的一處空曠之地,四周無任何遮蔽物也無可藏身的暗處,信長和數名家臣聚集於此。
尾張のとある場所、周囲に遮蔽物はなく、また人が隠れられそうな物陰もない所に、信長と数人の家臣が集まった。
週圍由靜子與光秀嫡養的精兵保持距離包圍戒備,連一隻小貓都容不下。
周囲は静子や光秀の子飼いの精兵が距離を置いて囲むように警備している、人はおろか猫の子一匹立ち入る余地がない。
因為連獵犬隊和警衛眾也一同護衛,故此地非常適合進行秘密會談。
猟犬部隊や警備衆も警護に加わっているゆえ、秘密の話し合いをするには持って来いの場所だ。
聚集的家臣有明智光秀、竹中半兵衛、森可成、足滿,以及靜子共五人。
集まった家臣は明智光秀、竹中半兵衛、森可成、足満、そして静子の5人だ。
若集結八人以上,情報就會從某處洩漏,故以八人以下的人數召集出適合商議今後方針的人選。
8人以上集めればどこかから情報が漏れるゆえ、それ以下の人数で今後のことを話し合うに相応しい人物を集めた結果だ。
「呼,這回果然令人驚訝」
「ふっ、此度は流石に驚かされた」
坐在上座的信長帶著笑容低聲道。光秀、竹中半兵衛、森可成面色凝重,唯有足滿與靜子面色平靜。清了清喉嚨改變了氣氛後,靜子開口說話。
上座にいる信長が笑みを浮かべつつ呟く。光秀や竹中半兵衛、森可成は表情が固まっていたが、足満と静子は至って平静な顔だった。咳払いをして空気を変えた後、静子は言葉を発する。
「首先感謝諸位採用了去年那場戰事中我等擬定的策劃。多虧如此,得以按計畫(……)偽裝敗北(……)成功實行(……)。而延曆寺之攻,藉此已準備就緒,能誘出武田(……)。」
「まずは昨年のいくさ、私如きの策を採用して頂いてありがとうございます。お陰で予定通り(・・・・)負けを(・・・)演じられました(・・・・・・・)。そして延暦寺攻め、これで武田をおびき出す(・・・・・)状態が整いました」
三人面色凝重的原因,是因為去年的敗北從一開始就是刻意安排的。不過雖然起初驚訝,他們很快察覺到一件事。
3人の表情が硬い理由、それは昨年の敗北が最初から仕組まれていたことだ。しかし、最初は驚いたものの彼らはすぐにあることに気付く。
主要的武將雖有受傷,卻無一人陣亡。雖然出現數名叛徒,但有能的將領仍掌握在信長手中。
主要な武将たちは負傷こそすれ、一人たりとも討ち死にしていないこと。裏切り者が何人も出たが有能な武将は信長の手元にあることをだ。
「無妨。我從你策中見得其價值,僅此而已。」
「構わぬ。わしは貴様の策に価値を見出した。それだけの話だ」
「不勝感激。雖然也給諸位重臣帶來了不小的損失與一場敗績,然此乃為最終取得織田家勝利之必要,懇請諸位海涵。」
「ありがたき幸せ。重臣の皆様にも一敗地に塗れ決して少なくない損害を齎(もたら)しましたが、これも最終的に織田家の勝利を得るがため。ご了承頂けるよう伏してお願いいたします」
「無妨,勝敗乃兵家常事。聽過先前說明後我已心服,無需自責。」
「いや、勝敗は兵家の常。先の説明にて得心がいったゆえ、お気に召されるな」
森可成雖仍面色凝重,但似乎已理解並接受現況而如此回應。光秀與竹中半兵衛也受其影響微微點頭。
未だ表情が固いものの、状況を理解し納得がいったのか森可成がそう答える。それに釣られて光秀や竹中半兵衛も小さく頷く。
靜子見三人之態度,露出親切的笑容,隨即攤開放在一旁的紙張。
3人の態度を見て静子は人の良い笑みを浮かべると、脇に置いていた紙を広げる。
「在第一次三方原台地的偵查中,得到了各種有利情報。如此一來武田會愈加不利。他們為掩飾不利恐將以全軍應戰。兵力約……恐怕有三萬左右。」
「第一次三方ヶ原台地の調査で、色々と良い情報が手に入りました。これでますます武田は不利になります。まぁ不利を隠すために全軍を以てことに当たるでしょう。数は……おそらく3万ほどかと」
「三萬!」
「3万ッ!」
光秀不由自主地喊出聲來。武田軍三萬之數,對一向冷靜的光秀也是令人動搖的威脅。然而靜子對光秀的擔憂輕描淡寫地帶過。
思わず光秀が声を上げる。武田軍3万とは、冷静沈着な光秀が取り乱す程の脅威であった。しかし、静子は光秀の心配を軽く流す。
「依賴人數者會為人數所淹沒。三萬固然可畏,但他們自有弱點,因此才必須以那等兵力來應戰。」
「数に頼る者は数に溺れる、ですよ。3万は確かに脅威です。しかし、彼らは弱点を抱えているため、それだけの数で挑まなければならないのですよ」
在軍隊編制上如赤備、ゆる矢じり等,以及工兵攻城、側翼包圍、啄木鳥戰法等戰術面,武田家的戰鬥教義並無太多奇特戰法,多為在基本上略加改良。
赤備え、ゆる矢じりなどの軍隊面、工兵攻城や片翼包囲、きつつき戦法などの戦術面と、武田家の戦闘教義は奇抜な戦術はあまりなく、基本に少し改良をかけた程度のものが多い。
此外,武田兵純粹的強悍與統帥他們的武將素質之高,正是武田軍最強的利器。因此善於野戰,證據是信玄一生僅兩次遭受戰術性失敗。
そこに武田兵の純粋な強さと、率いる武将たちの質の高さこそが武田軍最大の武器だ。それゆえ野戦に強く、その証拠に信玄は生涯に於いて二度しか戦術的敗北を喫していない。
武田兵之所以強悍,據說是因為甲州這般嚴酷的生活環境造就出剽悍健壯的戰士。
武田兵が強い理由は、甲州という厳しい生活環境が剽悍でたくましい兵を生むからだと言われている。
有言『三河兵一人當尾張兵三人』『甲州兵一人當尾張兵五人』,可見武田兵個個都是彪悍的戰士。
「三河兵一人は尾張兵三人に匹敵する」、「甲州兵一人は尾張兵五人に匹敵する」という言葉があるように、武田兵は一人一人が屈強な戦士だ。
其中集結精銳部隊者即著名的「武田之赤備」。由飯富虎昌創立,死後由其弟山縣昌景繼承,是戰國時代最強的部隊之一。
その中でも精鋭兵を集めたのが有名な「武田の赤備え」である。飯富虎昌が創設し、彼の死後は弟の山県昌景が継承した戦国時代最強の部隊である。
在此赤備之中有特攻隊,為武藤喜兵衛(むとうきへえ),即後來的真田昌幸。
この武田の赤備えの中の特攻隊が武藤喜兵衛(むとうきへえ)、後の真田昌幸である。
能從容擊潰十倍敵軍的赤備,催生了日後赤備精銳的傳說。承其名聲,德川最強部隊『井伊之赤備』以及真田麾下的『真田之赤備』由此誕生。
10倍の敵を平然と撃破する赤備えは、後の赤備え精鋭神話を生み出した。この神話にあやかり、徳川最強部隊の「井伊の赤備え」と、真田率いる「真田の赤備え」が生まれた。
然戰國時代聲名赫赫的武田軍並非無懈可擊,最著名的弱點便是『武田家當主地位的薄弱』。
だが、戦国時代最強と名高い武田軍も弱点がない訳ではない。最も有名な点が「武田家当主の立場の弱さ」である。
家臣發言力強且採封建制,但近乎寡頭政治,並非當主獨斷即下令家臣即刻服從的體制。
家臣の発言力が強く封建制を取っているが寡頭政治に近く、当主が独断で裁可を下し家臣が受諾する体制ではない。
而武田信玄之所以能屢次進攻取勝,多半歸功於有能部下之功績與獻策,因此各人多有獨立自主之風,並未形成以當主為中心的緊密結束。
また武田信玄が快進撃をしていた理由の大半が、有能な部下の功績や献策のお陰であるため、独立独歩の気風が強く当主を中心に結束するようになっていない。
此外,信玄體現弱肉強食的外交方針,縱使結盟,一旦夥伴虛弱便反目侵略領地,無法與盟友培養起互信,常有被暗算的風險。
さらに、弱肉強食を体現する信玄の外交方針は、同盟を結んでいても相手が弱体化した瞬間、裏切って領土侵略を続けたため、同盟相手との信頼性を醸成できず、常に寝首を掻かれる危険性を孕んでいた。
因此難以長期出征,常被迫在短期內決定勝負。史實上信玄死後,勝頼也為此付出代價。
このため、長期の出陣が中々できず、短期間で勝敗を決する必要に迫られた。史実でも武田信玄死後、勝頼がこのツケを支払う羽目となった。
家臣團也存在弱點。
家臣団にも弱点はあった。
據說信玄會聽取家臣意見,與家臣商議決定要事,這近乎合議制;他雖為出色的領袖,卻也花心思在作為議長兼調停者,調和家臣間爭端。
信玄は家臣の意見を聞き、大事なことは家臣と話し合って決めていたと言われるが、これは合議制に近く、優れたリーダーではあったが議長兼調停者として家臣同士の諍いを取り持つことに腐心していたとも言える。
也就是說,家臣若相互爭執,信玄可用以制止的手段有限。畢竟家臣各自擁有領地與兵力,像是小國的地頭,每人皆有可戰之力。
つまり、家臣同士が諍いをしても信玄には止める手立てが少なかった訳だ。何しろ家臣たちは独自の領土と兵を持つ小国の国人で、それぞれが戦う力を持つ者たちだ。
若無法統一全員意見再行動,便有可能出現叛變者。
全員の意見を纏めて行動しなければ、裏切り者が出てくる可能性もあった。
試圖打破此狀況者為信虎,卻被其子信玄放逐,因此本可強化武田家當主獨裁力的機會已喪失。
この状態を打破しようとしたのが信虎だが、息子である信玄がこれを放逐してしまったため、武田家当主の独裁力を強める機会は失われてしまった。
最後則為未能脫離舊式軍事制度。所動員之兵力多為農兵與地侍的組合,鐵炮配備比率也僅屬一般。
最後が旧式の軍事制度からの脱却ができていない点だ。動員する兵は農兵と地侍の組み合わせ方式で、鉄砲の装備比率も並程度だ。
不明是因為厭惡使鐵炮消弭弱兵與強兵差異,還是僅因資金不足,總之武田軍的火繩槍配備極差。
弱卒と強兵の差異をなくしてしまう鉄砲を嫌ったのか、それとも単なる資金不足かは不明だが、ともかく武田兵の鉄砲装備は非常に悪かった。
這與火器傳入五年後,發現火器新時代可能性的信長形成對照。
これは鉄砲伝来の5年後には、鉄砲に新時代の可能性を見出した信長と対極の考えとも言える。
「武田是強敵。正因如此,必須以反擊擊潰他們的最大動員,將其徹底打垮。若不如此,便無法打破本願寺目前所佈下的織田包圍網。」
「武田は強敵です。だからこそ、最大動員でくる彼らを逆撃し完膚なきまでに打ち破る。これをなくして今の本願寺が敷く織田包囲網を破る手段はありません」
即便把與之勢均力敵的上杉、北條等列為另類,擊潰武田仍會對參與織田包圍網的多數國人造成震撼。
互角の力を持つ上杉、北条などは別枠としても、武田を打ち破るということは織田包囲網に参加する殆どの国人に衝撃を与える。
不僅淺井與朝倉,甚至可瓦解協助本願寺的國人勢力。武田可謂大牌人物,亦是反織田勢力的關鍵。
浅井や朝倉は勿論、本願寺に協力する国人たちを切り崩していくことも可能だ。それほどに武田はビッグネームであり反織田勢力の要とも言えた。
「能問一個問題嗎?」
「一つ質問を宜しいかな?」
直到現在都保持沉默的竹中半兵衛提出了疑義。表情雖然平和,但能感受到一股不容反駁的威壓。
今まで黙っていた竹中半兵衛が疑義を口にする。穏やかな表情をしているが、有無を言わせぬ迫力が感じられた。
「靜子殿的策劃流程可以說很順暢。不過,妳並未提出能擊潰武田的根據。以何等力量,要讓人確信能擊敗精銳無比的武田三萬兵?」
「静子殿の策は流れが良いと言えます。しかし、貴女は武田を打ち倒せる根拠を示されていない。いかなる力をもって、精強無比の武田兵3万を打ち破れると確信させるおつもりですか」
那也是信長所感受到的。說明沒有任何疑點,時間順序也無違和感,幾乎可以說已預測了武田軍可能採取的行動。
それは信長も感じていたことだ。説明に何の疑問点もなく、時系列に違和感はなく、およそ武田軍が取り得る行動は予測済みと言っても良い。
但僅止於此。靜子的說法缺少了如何擊敗對方武田軍的關鍵部分。
しかし、それだけだ。相対する武田軍をどう倒すか、静子の話は肝心な部分が抜けていた。
「會使用幾種兵器(・・),但最主要活用的應該是這個(・・)吧」
「幾つかの兵器(・・)を使いますが、もっとも活用するのはコレ(・・)でしょう」
靜子流暢地回答竹中半兵衛的質問時,足滿將新型火繩槍高舉示於四周。
静子がよどみなく竹中半兵衛の質問に答える横で、足満が新型火縄銃を周囲に見せるように掲げた。
「這是我和足滿大叔開發的,與現行火繩槍相比可將數倍超長距離納入有效射程的新型火繩槍」
「私と足満おじさんが開発した、現行の火縄銃と比して数倍の超長距離を有効射程に収める新型火縄銃です」
所謂新型火繩槍,是以Sharps軍用卡賓為基礎,融合了Enfield槍與WinchesterM1873卡賓等多把槍的優點而成。
新型火縄銃とは、シャープス軍用カービンをベースに、エンフィールド銃やウィンチェスターM1873カービンなど、多数の銃の利点を取り込んだ銃だ。
有效射程為830公尺、射速每分鐘9發、重量4.6公斤、初速420m/s,彈藥採用紙藥莢後填一發的方式。
有効射程は830メートル、発射速度は毎分9発、重量は4・6キロ、初速は420m/s、弾は紙薬莢を1発のみ後詰する方式だ。
若使用無煙火藥,初速會超過600m/s,會導致鉛熔化,因此使用的是褐色火藥。
無煙火薬を使うと初速が600m/s以上になり、鉛が溶けてしまうため使用している火薬は褐色火薬だ。
紙藥莢採用了現代常見的中心底火雷管。發射後褐色火藥的燃燼殘渣會附著在紙上,因而有減輕槍管內汙染的優點。
紙薬莢は現代で一般的なセンターファイア式雷管を採用している。発射後、褐色火薬の燃えカスは紙に付着するため、銃身内の汚れを軽減する利点がある。
簡單計算可知,一分鐘內至少能射殺9人。若有100挺,則1分鐘內可射殺900人。瞄準數百公尺外的敵人,可在他們接近前造成巨大損失。
単純計算すれば一分以内に最低9人射殺できる。100丁あれば1分で900人を射殺できる計算だ。数百メートル先の敵を狙えば、彼らが近づく前に大損害を与えることが可能だ。
值得一提的是,使用無煙火藥的彈藥因彈速過快,會因摩擦熱使鉛熔化,發射數發即可造成卡彈,最壞甚至會導致暴發使槍管破裂、危及射手。解決此問題的方法是被覆鋼彈(Full Metal Jacket)。
なお、無煙火薬を用いた実包は弾速が速すぎて摩擦熱から鉛の溶融を引き起こし、数発も発射すれば弾詰まりで済めば良い方で、最悪は暴発を招き銃身が破裂し発砲者に危険が及ぶ事態となった。この問題を解決した方法が被覆鋼弾(フルメタルジャケット)である。
但被覆鋼彈加工耗時且昂貴,作為需要大量準備的彈藥(消耗品)無法採用,於是以性能較差的褐色火藥與紙藥莢代替的緣由便在此。
だが被覆鋼弾は加工に時間が掛かる上に高価であり、数を用意する必要のある弾薬(しょうもうひん)としては採用できずに性能の劣る褐色火薬と紙薬莢で代用した経緯があった。
「完成了嗎!」
「完成したのか!」
信長一邊喊叫一邊迅速站起,那股彷彿要搶過新型火繩槍的氣勢讓靜子不由得往後縮,但她清了清喉嚨後仍從足滿手中接過新槍。
叫びながら信長は勢いよく立ち上がる。今にも新型火縄銃を奪い取りそうな雰囲気に、思わず腰が引けた静子だが、咳払いをすると足満から新型火縄銃を受け取る。
「細節是秘密,不過我已耗盡所能的技術。有些零件是從南蠻進口,但他們似乎沒察覺其價值。也正因如此,像白金(プラチナ)一樣能以便宜價格取得,對我們很有幫助。」
「詳細は秘密ですが、私が持てる技術全てを費やしました。幾つか南蛮より輸入しておりますが、彼らはものの価値に気付けていない様子。もっともそのお陰で白金(プラチナ)と同じく、安く入手できて助かっておりますが」
現代極為昂貴的金屬白金(プラチナ),在大航海時代卻被當作假銀而遭大量棄置於海中。
現代では非常に高価な金属のプラチナだが、大航海時代では偽物の銀扱いされ、大量のプラチナが海に廃棄された。
原因在於它被誤認為當時歐洲所珍視的銀而被掠奪帶回,卻用銀的加工設備根本無法熔化。
その理由が、当時ヨーロッパで珍重されていた銀と勘違いされ略奪して持ち帰ったが、銀用の加工設備で一向に溶けなかったからだ。
這也不奇怪,銀的熔點約960度,而白金(プラチナ)約1770度,幾近兩倍,無法用銀的加工設備將白金熔化。
それもそのはず、銀の融点は約960度だがプラチナの融点は約1770度だ。倍近く違うプラチナを銀の加工設備で溶かすことは不可能だ。
當然這點靜子也知道,她利用白金(プラチナ)極難氧化的特性來加以加工。
無論、それは静子も変わりないが、彼女はプラチナが非常に酸化しにくい性質を利用してプラチナを加工した。
她先將其加工成粉末,然後利用粉末冶金技術把它成型為便於保存的延棒。
粉末状に加工した後、粉末冶金という技術を利用して保管しやすい延べ棒に成型しただけだが。
因為西班牙與葡萄牙商人傳聞會收購日本那種熔不開的『銀』,因此湊集到了相當的數量。
スペイン商人やポルトガル商人に、日本が溶けない銀を買い取るという話が広まったお陰で、それなりの量が集まった。
靜子看得出自己被他們戲弄,但被騙反而更為方便,所以她並不太在意。
彼らの様子から馬鹿にされていることは分かったが、騙されていた方が好都合なので静子はさして気にしなかった。
只要假裝被騙,就能獲得大量白金(プラチナ),這代價實在便宜。
騙されたふりをする程度で、莫大な量のプラチナが入手できるのだから安いものだ。
「先讓各位見識性能。為此,還請明智大人稍微配合一下」
「ひとまず性能をお見せ致します。その為にも明智様、少々協力をお願い致します」
「……承知」
「……承知した」
雙方準備完畢後,信長等人移往用以確認火繩槍性能的試驗場,那裡設有可射至一公里之遠的超長距離靶場。
双方準備を終えた後、信長たちは火縄銃の性能を確認する為の試験場へ移動する。そこは1kmもの超長距離まで射撃用の的が用意された場所だった。
即便是靜子也不具備命中一公里遠靶子的射擊能力,但這是為了測量最大射程而準備的。
流石の静子も1km先の的を当てる射撃能力はないが、最大射程を測るために用意した。
「首先請明智大人」
「まずは明智様からどうぞ」
光秀照命舉起傳統火繩槍,從21間(約38公尺)處擊穿一尺見方的靶。考量當時火繩槍與彈丸的性能,這可說是驚人的好手藝。
言われて光秀は従来の火縄銃を構え、21間(約38メートル)から一尺四方の的を撃ち抜く。当時の火縄銃や弾丸の性能を考えると驚異的な腕前と言える。
靜子覺得他在仕於朝倉義景時,能從25間(約45公尺)射中一尺見方靶的傳聞,並非全無根據。
朝倉義景に仕官した際、25間(約45メートル)から一尺四方の的に当てたという話もあながち嘘ではないと静子は思った。
「果然不愧是明智大人。那麼,請看新型火繩槍的性能」
「流石は明智様です。では、新型火縄銃の性能をご覧下さい」
靜子在Sharps槍上裝填紙藥莢後擺好槍姿。
シャープス銃に紙薬莢を装填すると静子は銃を構える。
由於裝彈方法差異極大,信長等人一時無法理解靜子在做什麼。
弾丸の装填方法が余りに違ったため、信長たちは静子が何をしているか理解できなかった。
但還未有人開口,靜子已扣下扳機。瞬間爆裂聲響起,位於61間(約110公尺)處的一尺見方靶子應聲粉碎。
だが静子に声をかけるより先に静子が引き金をひいた。瞬間、爆発音がしたかと思うと61間(約110メートル)先にあった一尺四方の的が砕け散った。
「呼……(啊,太好了。我一直擺出得意的表情解說,要是射偏了可不是普通的丟臉)」
「ふぅ……(あぁ、良かった。どや顔で説明し続けたから、外したら恥ずかしいってレベルじゃないよね)」
雖然不是預定的靶,但靜子為能精準命中而鬆了一口氣;然而信長等人無暇欣賞──那明顯是命中了超過兩倍距離的靶。
予定の的とは違うが、見事命中したことに静子はホッと息を吐く。しかし、信長たちはそれどころではなかった。明らかに倍以上の距離の的に当てた。
而且那靶還在同一條直線上。火繩槍因為彈丸為球形,威力有限,發射時在槍管內會左右擺動,常使彈丸四散飛射。
それも直線上にある的をだ。火縄銃は弾丸が球体のため、威力はそれなりにあるが発射時に銃身内部で左右に揺れるため四方八方に飛ぶことが多い。
因此要讓彈丸直線飛行是極為困難的事。然而靜子的火繩槍輕而易舉地做到了這點,早已研究火繩槍的信長感到驚訝也在情理之中。
それゆえ弾丸をまっすぐ飛ばすことは至難の技だ。しかし、それを静子の火縄銃はなんなくやってのけた。早くから火縄銃を研究していた信長が驚くのも無理はない。
「咳咳,正如所見。」
「コホン、見ての通りでございます」
靜子對著張著嘴巴一臉木然的信長等人咳了一聲以改變氣氛。似乎終於跟上了理解,信長神色一沉,微微搖頭。
だらしなく口を開けている信長たちに、静子は咳払いをして空気を変える。ようやく理解が追い付いたのか、信長は表情を引き締めると頭を軽く振る。
「……我已確信,能夠擊敗武田。靜子,盡可能大量生產那把火繩槍,若需資金就儘管拿來。」
「……わしは確信した、武田を倒せることを。静子、その火縄銃を可能な限り量産せよ、金子がいるなら幾らでも出そう」
「是!」
「はっ!」
信長對靜子的回答滿意地點頭。光秀、竹中半兵衛與森可成並非完全沒有疑問。
静子の返事に信長は満足げに頷いた。光秀や竹中半兵衛、森可成は疑問がない訳ではない。
但在此刻追問毫無益處,因此他們壓下疑問。即便有人把道理講清楚,也可能無法理解。
しかし、ここで問いただすことのメリットがないため、疑問を飲み込んでいた。理屈を説明されても理解できない可能性もあったが。
總之既然從信長那取得了預算,靜子決定用一年時間正式量產新型火繩槍。考量到間諜對策,採用按部件分別生產、最後組裝的方式。
ともかく信長から予算を獲得したため、静子は1年をかけて本格的に新型火縄銃を製造することにした。間者対策を考慮して、部品毎に生産し最後に組み立てる方式を採用する。
之後大家各自討論完畢便散去。靜子成為實質上的對武田戰總司令,但名義上由奇妙丸擔任總司令。
その後、色々と話し合いをして各自解散となった。静子は実質的な武田戦の総司令官となったが、名目上は奇妙丸が総司令官となる。
為了避免因自己名列最上而讓事務停滯,靜子接受了信長的意見。
自分が一番上であることで話が進まない可能性もあるため、静子は信長の意見を受け入れた。
接下來靜子會與竹中半兵衛商討武田戰的策劃、借用光秀的鐵砲隊之力,並與森可成一同訓練兵士。
これから静子は竹中半兵衛と武田戦の策を話し合ったり、光秀の鉄砲隊の力を借りたり、森可成と共に兵の訓練を行ったりする。
雖然會變得忙碌,但這場戰爭關乎織田家的命運,不能有半點馬虎。
忙しくなるが、この戦いこそが織田家の運命を左右するため、生半可なことは出来なかった。
「累死了──」
「疲れたー」
一邊揉著自己的肩膀靜子喃喃自語。既然她以得意的姿態講了這麼多,若結果不符便太丟臉了。事情繁多讓她有些鬱悶。
自身の肩を揉みながら静子は呟く。これ以上ないどや顔で説明し続けたのだから、これで態度にそぐわない結果だったら目も当てられない。やることが多くて静子は少し気分が滅入った。
「……那件事保持沉默沒問題吧?」
「……例の話は黙っていて良かったのか」
走了一會兒,足滿忽然問起。靜子明白他指的是什麼,苦笑著從懷裡拿出一樣東西。
暫く歩いた所でふいに足満が尋ねる。何の事を言っているのかを理解した静子は、苦笑しながらあるものを懐から取り出す。
「就算說這是秘密武器,你應該也看不出來吧?」
「流石にこれが秘密兵器、と言っても分からないでしょう?」
靜子拿出來的是在現代一般販售的摺疊傘。
静子が取り出したもの、それは現代では一般的に売られている折りたたみ傘だった。
「……我和みつお,還有靜子的摺疊傘。數量已足夠。」
「……わしとみつお、そして静子の折りたたみ傘。十分な量だ」
「是啊。不過,為什麼大家都會帶摺疊傘呢?尤其是みつお先生也有,真奇怪。」
「そうだね。しっかし、なんで全員折りたたみ傘を持っていたのだろう? 特にみつおさんが持っていたことが不思議だね」
極短的一瞬間,足滿的臉上浮現苦澀。無法判斷是靜子想知道他不想讓人知道的事,還是她不小心說了不該知道的事。
刹那とも言える極めて短時間だが足満の顔が苦渋に歪んだ。それは知られたくない事を静子が知ろうとしたのか、それとも知られたくない事を静子が口にしたのかは分からない。
確定的是,對靜子而言三把摺疊傘只是個疑問,但對足滿來說那是他不想告訴靜子的既知內情。
確かな事は、静子にとって折りたたみ傘が3つある事は単なる疑問だが、足満にとっては静子に知らせたくない既知の事情だということだ。
穩下心情後,足滿毫無異樣地把手搭在靜子的肩上。
気持ちを落ち着けさせると、足満はなんてことのない表情で静子の肩に手を置く。
「摺疊傘這種東西,在那個時代誰不會帶。有備無患。」
「折りたたみ傘など、あの時代なら誰でも持っていよう。備えあれば憂いなし、だ」
「嘛——也是。突然下雨之類的很常見。」
「まーそうだね。急な雨とか普通にあるものね」
覺得不算大疑問的靜子接受了足滿的說法,將摺疊傘收回懷裡。足滿在她看不見的地方輕輕歎了口氣,並在心裡低語了一句話。
大した疑問ではなかった静子は、足満の言葉に納得すると折りたたみ傘を懐に仕舞う。足満は彼女に見えない位置で小さくため息を吐くと、心の中である言葉を呟いた。
(對不起,靜子。但我……再也不想看到你哭的臉。)
(すまぬ、静子。だがわしは……もう二度とお前の泣き顔を見たくないのだ)
進入十一月下旬後寒意更甚,能在野外活動的時間變短。由於在三方ヶ原台地的調查中越來越多人身體不適,靜子被迫中止地形調查。
十一月下旬になると一層寒さが厳しくなり、野外活動できる時間が短くなった。三方ヶ原台地の調査で体調を崩す人間が増えたため、静子は地形調査の中止を余儀なくされた。
調查結束後高虎回到,接著完成陣借的慶次與長可也回來了。但靜子的家正在大規模整修,他們也被迫在為靜子準備的臨時御所過夜。
調査を終えたことで高虎が戻り、続いて陣借りを終えた慶次と長可が戻ってきた。しかし、静子の家は大改修中で彼らも、静子用の仮御所での寝泊まりを余儀なくされた。
不過慶次無論住在哪裡還是慶次,只是無法隨意泡澡是他們的不滿。
もっとも慶次はどこに住んでも慶次だった。ただ、気軽に風呂へ入れない事だけが彼らの不満だった。
從信長那裡取得了『預算無上限』的口頭保證後,靜子不顧預算限制命令大家大量生產零件。接下來靜子要做的事,只有在對武田之戰取得成果。
信長から予算は青天井、との言質を取った静子は、予算を無視して各自に膨大な数の部品生産を命じた。後、静子のする仕事は、対武田戦で結果を出すのみだ。
一切勢力都如靜子所想般運作。本願寺、延曆寺、武田、上杉,以及德川——此刻所有勢力都在靜子的掌控下起舞。
全ては静子の思い描いたとおりに各勢力が動いていた。本願寺も、延暦寺も、武田も、上杉も、そして徳川もだ。このときばかりは、全ての勢力が静子の手の上で踊っていた。
一邊密切注視各方動向,到了冬天靜子便開始回覆越來越多的來信。
全勢力の動向を注視しつつ、冬になると多くなる文の返信を静子は書いていた。
她以為是因為天冷大家待在室內的時間變多,但對方其實是因為冬天能較快收到靜子的回信,才選擇那時候發信。
寒さで室内にいることが多くなるせいかな、と彼女は思ったが、先方は冬ならば静子からの返信が早いため時期を選んで文を出しているだけであった。
「話說,感覺寫信的對象年年都在增加……?」
「しっかし、文の相手が年々増えているような気が……?」
秀吉、竹中半兵衛、柴田、丹羽、佐々、前田利家等人本就會來信,這時候也開始收到池田恒興、佐久間信盛、林秀貞、堀秀政等名將的來信。
秀吉や竹中半兵衛、柴田、丹羽、佐々、前田利家などは前からだが、この頃は池田(いけだ) 恒興(つねおき)、佐久間(さくま) 信盛(のぶもり)、林(はやし) 秀貞(ひでさだ)、堀(ほり) 秀政(ひでまさ)などの有名な武将からも文が届くようになった。
偶爾也會有名不見經傳的小將來信,但大多數是各自家臣中頗有名望的人物。
たまに全く名前の売れていないマイナーな武将からも来るが、大抵はそれなりに家臣内で名の売れている人物ばかりだ。
有時細川藤孝像是想起什麼似的,會連同信寄來一本厚厚的冊子,裡面是關於ターキッシュアンゴラ的和歌。
思い出したように細川(ほそかわ) 藤孝(ふじたか)が文とともに、ターキッシュアンゴラに関する和歌を分厚い冊子にして送ってくる。
作為歷史資料是上乘之作,那類的人會垂涎欲滴。但對靜子來說既累人又冗長,每回都對他能寫出這麼多感到無奈。
歴史的資料としては一級品で、その手の人なら喉から手が出るほど欲しい一品だろう。だが、静子にとっては読むのが疲れる上に長いので、毎度よくこれだけ書けるなと呆れる代物だった。
「喔,又有信來了嗎?」
「お、また文でも来たのかい?」
穿著簡便和服的慶次一邊對靜子搭話,一邊在近旁落座,毫不客氣地拿起手邊的信。
着流し姿の慶次は静子に声をかけると同時、近くに腰を下ろすと遠慮無しに手近にある文を取った。
靜子一瞬想到隱私,但送到她手上的信件都已檢閱,裡頭也沒有會讓人尷尬的內容,於是決定不在意。
プライバシーが、と一瞬思った静子だが、静子に届く文は全て検閲済であり今更見られても困る内容など書かれていないため、気にしないことにした。
也可以說只是回信數量太多,沒時間好好思考。
単純に返信の数が多くて考える余裕がないとも言えるが。
「有空的話請陪陪お市大人吧」
「暇ならお市様の相手をお願い」
「哈哈哈,要我應付那個任性的大小姐是不可能的」
「はっはっは、俺にあのじゃじゃ馬お姫様を相手にするのは無理だ」
把信放回原處後,慶次輕輕揮手帶過。
手紙を元の場所に戻すと、慶次は軽く手を振って受け流した。
お市起初倒是乖巧。與其說乖巧,不如說她忙著習慣截然不同的生活環境,忙得不可開交。
お市は最初こそ大人しかった。大人しかった、というより余りにも勝手が違いすぎる生活環境に慣れるので手一杯という状態だった。
但一旦習慣了生活,身為信長的親妹妹,自然開始對周遭事物表示各種興趣。
しかし、ひとたび生活に慣れればそこは信長の実妹、あれこれと周囲の事物に興味を示し始めた。
她根本不怎麼理會侍女的話,有時還會一個人漫無目的地散步。靜子覺得實在太危險,打算寫信請信長婉轉地提醒她。
侍女の言葉などなんのその、時には一人でふらふらと散歩していた。流石に危険だと思った静子は、信長に文を送ってやんわりと注意して貰おうと考えた。
「這正是お市的性子。責任由她自己承擔,且置不理」
『お市らしい。責はあ奴自身が負う。捨て置け』
但回信很短,內容卻讓靜子頭疼。從信裡可以理解お市的行為並非奇行,而是本來就有的性格。
だが返ってきた文は短く、そして静子が頭を悩ます内容だった。文からお市の行動は奇行ではなく、元からそういう性格であることが理解できる。
理解與心服是兩回事,總之若她擅自外出到外面會很麻煩,於是靜子命令守門人不准放お市出門。
理解できるのと納得するのは別だが、ともかく勝手に出歩いて外まで出られては困るゆえ、静子は門番へお市を通さないように命じた。
「冬天還得檢驗本年度的開發品……真是麻煩啊」
「冬は今年度の開発品を検証する必要があるってのに……困ったなぁ」
感到極度疲憊的靜子忍不住從口中吐出一個小小的嘆息。
大きな疲労感を感じた静子は、思わず小さなため息を口から漏らす。
靜子的開發計畫基本上在一月至二月取得預算,並在四月前整理計畫向技術街下訂單。
静子の開発計画は基本的に一月から二月に予算を獲得し、四月までに計画を纏めて技術街へ発注をかける。
之後因為靜子要隨信長執行軍事行動,進度就完全交由九月到十月的收米期間負責。收成結束後,她會詢問各計畫的進度,若落後就催促。
その後は静子が信長に従って軍事行動をとるため、米の収穫を行う九月から十月まで進行は任せっきりだ。収穫完了後、各計画の進行状況を聞き、遅れていれば発破をかける。
若已完成就收取檢驗機進行最終檢查。經靜子檢驗合格後,計畫方告完成,處理零碎後續事務,專案即告結束。
完成していれば検証機を受け取り、最終チェックを行う。静子の検証で合格すれば晴れて計画は完了、細々とした後処理を行ってプロジェクトは終了する。
因信長的軍事行動集中在春夏,計畫才會有此流程。靜子冬天常待在家裡的原因之一,是農閒,較容易抽出時間進行檢驗。
信長の軍事行動が春から夏にかけて集中するため、このような計画の流れになっている。静子が冬場に自宅で籠りがちになる理由は、農閑期であり検証する時間が比較的取りやすいことも影響している。
「……我到底為什麼想做鯛魚燒機、章魚燒機、今川燒(也稱大判燒、二重燒、御座候等多種別名)的機器呢。要是能回到過去,真想揍當時的自己一頓」
「……私、なんでたい焼き器とかたこ焼き器、今川焼き(大判焼きや二重焼き、御座候(ござそうろう)と複数の愛称がある)器を作ろうと思ったのだろう。過去に戻れるなら、当時の私をぶん殴りたい」
今年擬定的計畫有八項:鏡子、磁石、六分儀、測距儀(そくきょぎ)、日時計羅盤、各種圓形計算尺、機械式海洋航時器,以及史特林引擎。
今年、計画を立てたのは鏡、磁石、六分儀、測距儀(そくきょぎ)、日時計コンパス、各種円形計算尺、機械式の海洋クロノメーター、スターリングエンジンの八つだ。
鏡子、磁石、六分儀、測距儀、日時計羅盤與各種圓形計算尺只要進入量產體制,所以並未發生太大問題。
鏡、磁石、六分儀、測距儀、日時計コンパス、各種円形計算尺は量産体制に入るだけだったので、そこまで大きな問題は発生しなかった。
機械式海洋航時器要在船上保持穩定耗時,至今甚至還沒進入試作機製造;史特林引擎則不斷反覆試驗,進度不佳。
機械式の海洋クロノメーターは船の上で安定させることに時間がかかり、いまだ試作機の製造にすら入れていない。スターリングエンジンは単純に試行錯誤の繰り返しなので、進捗はいまいちだった。
即便如此意外地沒出大問題,靜子還是追加訂購了電燈用玻璃。
それでも案外問題が起きなかったので、静子は追加で電球用のガラスを発注した。
過了一會兒,不知出於何種念頭,靜子又下訂開發鯛魚燒、章魚燒與今川燒的機器。最近檢驗機送到,靜子抓著頭也就不難想像了。
それから少しして、何を思ったか不明だが静子はたい焼きとたこ焼き器、今川焼き器の開発を発注した。つい最近、検証器が届いて静子が頭を抱えたのは言うまでも無い。
「餡會成為家中不和的種子,最好別做啊」
「あんは家中(かちゅう)で不和の種になるから、作らない方が良いのだけどねぇ」
「我家的叔父是顆粒餡派呢」
「うちの叔父御(おじご)はつぶあん派閥に入っていたな」
慶次笑著這麼說,但靜子心裡其實很不安。畢竟對「餡」的偏好近乎禁忌,若隨便貶低別人的餡,可能會遭到重鎮怒責,這在羊羹之亂中表現得淋漓盡致。
笑いながら言う慶次だが、静子としては気が気でなかった。何しろ「あん」の好みはタブーに近い。下手に他の「あん」を貶せば、重鎮の雷が落ちることもある。それが如実に出たのが羊羹の乱だ。
在羊羹之亂中大多數人分成漉餡派和顆粒餡派。不過光秀喜歡抹茶,丹羽與森可成偏好柚子,滝川與佐久間、林則偏好鹽味,信長喜歡栗子,喜好相當細分。
羊羹の乱で大半の人間はこしあんかつぶあん派に分かれた。もっとも光秀は抹茶、丹羽や森可成は柚、滝川と佐久間、林は塩、信長は栗と好みは細分化されていた。
兩大派系中,漉餡派的領頭是柴田,顆粒餡派的領頭是秀吉,兩人都非常容易起衝突。
二大派閥の内、こしあん派筆頭が柴田、つぶあん派筆頭が秀吉と非常に喧嘩しやすい人たちが筆頭だった。
不僅如此。柴田的摯友前田利家站在顆粒餡一方,秀吉的弟弟秀長與竹中半兵衛則支持漉餡,這使得雙方更加無法接受對方。
それだけではない。柴田は親友の前田利家がつぶあん派へ、秀吉は弟の秀長と竹中半兵衛がこしあん派だったため、余計に相手が許せなくなっていた。
據說秀吉得知秀長是漉餡派時,曾脫口說出類似凱撒斥責腹心布魯圖斯背叛時的那句話。
なお、秀長がこしあん派だと知った時、秀吉はカエサルが腹心のブルトゥスの裏切りを非難した時と似たような台詞を零したという。
「我什麼都可以,重點是好吃」
「俺は何でも良い。うまいことが大事だ」
「要是能那麼灑脫,那種爭論就不會發生了呢」
「それだけ割り切りが良ければ、あんな言い争いは起きなかったのだけどね」
顆粒餡派與漉餡派的論戰即便在現代仍無定論,戰國時代更不可能解決,兩人在靜子舉辦的尾張・美濃川柳大會上也互相爭論不休。
現代でも決着のつかないつぶあん派対こしあん派論争、戦国時代に決着が付くはずもなく、二人は静子が開催する尾張・美濃川柳大会でもやり合っていた。
「嗯——做是可以,但今天不行喔,因為茶丸君不在,做了又會被他生氣」
「まー作るのは良いけど、今日は駄目だねー。茶丸君がいないから、作ったらまた怒りそうだし」
是不是因為上次被排除在塩釜燒之外而耿耿於懷,奇妙丸最近每次看到靜子收到包裹就酸溜溜地大喊「下次一定要叫我」。
前回の塩釜焼きで仲間はずれにされたことがよほど堪えたのか、奇妙丸は最近静子に荷物が届く度に「次は必ず呼べ」と口を酸っぱくして叫んでいる。
所以今天若在信長那邊時做鯛魚燒,這回他肯定會耍性子。
ゆえに今日、信長の元へ行っている間にたい焼きを作れば、今度こそへそを曲げて拗ねる。
因為他一旦耍性子會很麻煩,靜子便派快馬到岐阜去問。內容只是問奇妙丸何時回家,卻為靜子招來不幸。
彼が拗ねると色々と面倒なので、静子は岐阜へ早馬を出した。内容は奇妙丸の帰宅がいつなのかを問うだけだが、これが静子にとって不幸を呼ぶこととなる。
隔日,取代快馬的是大量小豆和砂糖被送到靜子處。感到不妙的靜子拆開信閱讀,信中寫著信長與一族一門眾、家中也會參與試吃。
翌日、早馬の代わりに大量の小豆(あずき)と砂糖が静子の元へ届けられる。嫌な予感を感じた静子は同封された文を読む。文には信長と一族一門衆、家中も味見に参加する内容だ。
送來大量小豆和砂糖的理由,是暗含要以大規模人數參與的意思。更糟的是,還發生了其他問題。
大量の小豆と砂糖が送られた理由は、それだけ大人数で参加する意味が込められている。そして更に問題が発生した。
「竟把妾排除在外,靜子也變成會這種事的人了啊」
「妾をのけ者にするとは、静子もやるようになったのう」
送來小豆和糖的是一直沒露面的濃姬。她像熟悉別人家的主人一樣,連立有禁止進入標示的區域也毫不客氣地闖入。
小豆と砂糖を届けたのは、今まで姿を見せなかった濃姫だった。彼女は勝手知ったる他人の家の如く、立ち入り禁止看板が立つエリアも容赦なく入ってくる。
雖然並未抱太大期待,但效果完全沒有,讓靜子有些頭痛。
期待していなかったとはいえ、効果が全くない事に静子は若干頭が痛かった。
「並不是說把妳排斥啦」
「別にのけ者って訳では」
「嗯,無妨。順帶一提,聽說妳最近在收集並研究鳥類?那隻奇怪的全黑鳥也是其中之一嗎?」
「まぁ良い。所で最近、鳥を仕入れては弄っていると聞いておるが? その妙に真っ黒な鳥もその一つかえ?」
濃姬一邊用扇子指著一隻雞一邊問。
とある鶏を扇子で指しながら濃姫は尋ねる。
靜子現在疼愛的那隻鳥,是叫做烏骨雞的一種雞。顧名思義,它具有直到骨頭也呈黑色這種其他雞沒有的特殊特徵。
今、静子が可愛がっている鳥は烏骨鶏(うこっけい)という鶏の品種だ。名前の通り骨に至るまで黒色という他の鶏にない特異な特徴を持つ。
原產地仍不明,但歷史上以中國產的品種最為著名。
原産地は未だ不明だが歴史的には中国産の品種が有名である。
自古以來在中國被視為靈鳥,在11世紀的《物類相感志》、14世紀的《東方見聞錄》皆可見其記載,是個古老的品種。
古来より中国では霊鳥として扱われており、11世紀には「物類相感志」に、14世紀には「東方見聞録」にもその記述が見られる古い品種である。
外觀上也與一般雞大相逕庭,此外其肌肉、骨骼、內臟等處皆帶有黑色。
外見的にも一般の鶏とはかけ離れた姿をしており、更にはその身や骨、内臓に至るまで黒を宿している。
其肉不必說,連蛋在營養面上都展現出與一般雞蛋截然不同的優勢,因此在各國曾被當作藥用而珍視。
そして肉は言うに及ばず卵も栄養面で一般の鶏卵とは隔絶した優位性を示すため各国で薬として珍重された経緯がある。
不過因為產蛋數少、絕對數量稀少,至今仍以昂貴的雞蛋與雞肉流通。
尤も産卵数が少なく絶対数が少数になるため現代においても高価な鶏卵、鶏肉として流通している。
不過,可以從多地飼養的烏骨雞中選出優良個體,將其交配,培育出產蛋量較多的純種烏骨雞品系。
しかし、複数の地で育てた烏骨鶏の中から優れた個体を選別し、それらを掛け合わせて産卵数が多い純血の烏骨鶏品種を創る事は可能だ。
「是啊,是鄰國的雞。我也進了其他品種。」
「ええ、隣国の鶏です。他にも仕入れてはいます」
除了烏骨雞之外,靜子還引進了所謂的九斤黃(コーチン)這種中國地方雞。顧名思義是大型的雞,普通肉用雞約2.5公斤,而コーチン通常可長到4到5公斤。
烏骨鶏の他に九斤黄(コーチン)種という中国の地鶏も静子は仕入れた。名前の通り大型の鶏でブロイラー種がおよそ2・5キロなのに対し、コーチン種は通常4から5キロまで成長する。
將這種コーチン與尾張的地方雞雜交便成為世人所知的名古屋コーチン。靜子引進コーチン也是為了培育出接近名古屋コーチン的品種。
このコーチン種と尾張の地鶏を掛け合わせた品種が、世に名高い名古屋コーチンだ。静子がコーチン種を仕入れたのも、名古屋コーチンに近い品種を造り出すためである。
「然後,嗯……我還進了薩摩雞、渡渡鳥和鴕鳥。」
「それから、えーと……薩摩鶏にドードーにダチョウも仕入れました」
在薩摩飼養的地方雞稱為薩摩雞。其歷史悠久,據說從平安到鎌倉時代,島津氏的祖先島津忠久時代便開始飼育。
薩摩で飼われている地鶏を薩摩鶏という。その歴史は古く、平安から鎌倉時代の武将で島津氏の祖である島津(しまづ) 忠久(ただひさ)の時から飼育していると言われている。
性情剛烈,適合鬥雞,但因為黑且長的尾巴與鮮紅的體色,外表十分美麗,也會作為觀賞用飼養。
気性が荒く闘鶏向けの性格だが、黒く長い尾に、赤く鮮やかな体色も相まって非常に美しい姿をしており観賞用としても飼育される。
被列為日本三大地雞的最後一種比內雞,據說是將從泰國入口的軍鶏(シャモ)與在秋田縣北部飼養的地方雞交配而成。
日本三大地鶏に数えられる最後の一種、比内鶏はタイから輸入された軍鶏(シャモ)と、秋田県北部で飼育されていた地鶏を交配させたとされている。
由於秋田縣北部不在織田家的勢力範圍內,實在難以取得,靜子因而放棄了以比內雞為基礎的品種改良計畫。
こちらは秋田県北部という立地が織田家の勢力外であり、流石に入手は難しいと断念し、静子は比内鶏をベースにした品種改良計画を中止した。
另一方面,渡渡鳥是一種在被發現後不到百年的時間就滅絕的鳥類。相較於野生動物牠們護衛心極為薄弱,甚至會對初次見到的人類無所戒心地靠近。
一方、ドードーは発見から僅か100年足らずで絶滅した鳥類だ。野生生物の割には非常に警戒心が薄く、初めて見る人間にも無警戒に近づくほどだった。
因此歐洲的殖民者對其捕食成了常態,加上殖民者帶來的小動物野化後也會襲擊渡渡鳥。
そのためヨーロッパの入植者たちによる捕食が一般化し、また入植者が持ち込んだ小動物が野生化してドードーを襲うようになった。
再加上牠們在地面築巢等多重因素,渡渡鳥便在短時間內滅絕。
その他にも地上に巣を作るなど複数の要因が重なり、ドードーはあっという間に絶滅した。
根據被帶到歐洲的紀錄,靜子判斷渡渡鳥具有高環境適應力、食肉成品率佳,且性情溫和易於飼養,於是透過耶穌會將渡渡鳥引進日本。
ヨーロッパに持ち込まれた記録から環境適応能力が高く、食肉にした際の歩留まりも良い、更には気性が大人しいため飼育も容易だと踏んだ静子は、イエズス会を通してドードーを日本へ輸入した。
果如靜子的判斷,確實發現牠具有一定程度較高的環境適應力,但因為幾乎沒有留存記錄,與其他雞不同,牠們被安置在隔離的場所飼養。
静子の読み通り、ある程度高い環境適応能力がある事は判明したが、殆ど記録が残されていないので他の鶏と違い、隔離した場所で飼育している。
目前已知的是牠們只有在育雛期間警戒心強,除此之外不僅不怕人,甚至會主動靠近,可以說是毫無戒心。
今、判明している事は子育て中のみ警戒心が強いが、それ以外は人を恐れるどころか積極的に近寄ってくるほどに無警戒であった。
最後是鴕鳥。
最後がダチョウだ。
作為鳥類中最大的鴕鳥擁有驚人的生命力與環境適應能力,對傷病有抵抗力,雜食且以生活廢菜即可餵養。
鳥類最大の鳥であるダチョウは驚異的な生命力と環境適応能力を持ち、怪我や病気にも強く、雑食で生活から出る野菜クズ程度で飼育する事が可能だ。
在古埃及時代已有飼養記錄,其用途多樣,不僅可用作肉,連皮和脂肪等都可利用。
古代エジプト時代には既に飼育されていた記録があり、肉だけなく皮や脂など利用出来る点は多い。
成鳥能耐熱、耐寒、耐高濕,抗感染力強,個性安靜溫順、無異味,繁殖力高且不與他群爭奪地盤,真是不可不養的家禽。
成体であれば暑さや寒さ、高湿度にも耐え、感染症に強く、静かで大人しく、臭いはなく、高い繁殖能力を持ち、他と縄張り争いをしないダチョウを飼育しない手はない。
與其他雞不同,飼養近一年才能成長,但因為雜食,主要以牧草或廚餘蔬菜等植物性飼料即可飼養。
他の鶏と違い一年近くの飼育期間が必要となるが、雑食であるため牧草や野菜くずなどの植物主体で飼育する事が可能だ。
若要說唯一缺點,那就是鴕鳥生命力驚人,單是斬首並不會立刻死亡;在垂死掙扎時,能支撐每小時約60公里奔馳的心臟仍會全力向全身輸送血液。
一つ難点があるとすれば、驚異的な生命力を持つため頭を落とした程度では即死せず、生命の危機にあって時速60kmもの速力を支える心臓が全力で全身に血流を送り続ける事だ。
鴕鳥肉以緻密細膩且無腥膻為特點。
ダチョウの肉は緻密で繊細にして癖がないのを身上としている。
換言之其肉質近似全身去骨的笹身,若在前述狀態下放置,過度的血液灌注會使遍布全身的微血管破裂,將肉的每個角落染成鮮紅。
言わば全身笹身に近い肉質をしているため、先の状態で放置すれば限界を超えて血流を送られた全身の毛細血管は破裂し、肉の隅々までを血流で真っ赤に染め上げる。
一旦變成那樣,因為肉質清淡細膩,反而會變得血腥難食,成為一道缺點。
一度この状態になってしまえば淡白で繊細な肉ゆえに、血生臭くてとても食べられたものではなくなってしまうという欠点があった。
順帶一提,現代則以二氧化碳等讓其昏睡狀態後屠宰,以避免前述現象。
余談だが現代では炭酸ガスなどで眠らせた状態でしめる事で前述の現象を回避している。
「聽起來好多名字都是第一次聽到耶」
「なにやら初めて聞く名が多いの」
「那當然啦,畢竟是為了做雞的品種改良才收集的……」
「そりゃまぁ、鶏の品種改良をするために集めているわけですから……」
與牛豬不同,雞的生命週期短,進行品種改良所需的時間也較短,這是其一大優點。
鶏は牛や豚と違って生命サイクルが短く品種改良にかかる時間が短くて済む利点がある。
而且大多數品種都容易飼養也是美點,且相較於飼養難度,雞的營養價值相當高,亦值得稱道。
そして殆どの品種は容易に飼育できる事も美点だ。また鶏は飼育の容易さに比べて栄養価が高いことも評価できる。
不過在這次進的雞裡,唯一有問題的應該是烏骨雞。烏骨雞在雞中以極高的營養價值著稱,但因為全黑的外觀容易讓人沒胃口。
ただ今回仕入れた鶏の中で唯一問題があるとすれば烏骨鶏であろう。鶏の中でも突出して高い栄養価を誇る烏骨鶏だが、黒色のために食欲が湧かない見た目になりやすい。
「呵呵呵,不知道會是何時,但我很期待它的味道」
「ほほほっ、いつになるか分からぬが、味は期待しておるぞ」
說完這些,濃姫颯爽地離開了。
それだけ言うと濃姫は颯爽と立ち去った。
靜子一時間搞不清楚狀況,但過了一會兒她判斷無法理解濃姫的想法,便重新開始烏骨雞的飼養作業。不過,她的手很快又停了下來。
何が何だか分からなかった静子だが、暫くして濃姫の考えを理解するのは無理と判断し、烏骨鶏の飼育作業を再開した。が、その手はすぐに止まる。
「忘了。我聽說最近吃了些美味的東西,竟然不叫妾一起去,這是怎麼回事?」
「忘れておった。何やら最近、旨いものを食べていたそうじゃな。なのに妾を呼ばないとはどういう了見かえ?」
本該離去的濃姫不知何時靠到背後,將手搭在靜子的雙肩上,在她耳邊低聲囁語。
立ち去ったはずの濃姫がいつの間にか背後まで迫り、静子の両肩に手を乗せ、耳元で囁く。
「下次別忘了喔?」
「次は忘れるでないぞ?」
濃姫微微加重搭在肩上的手,作出警告。靜子冷汗直流,點了點頭;對此滿意的濃姫微笑著輕拍她的雙肩,然後離開了。
若干、肩に乗せた手に力を込めて濃姫は警告する。静子は冷や汗を流しながら首を縦にふった。その様子に満足した濃姫はにこりと笑うと、両肩を軽く叩いてから静子のもとを去った。