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戦国小町苦労譚

1570年 六月下旬

六月二十七日。

六月二十七日。

在攻打橫山城時,信長在當夜察覺到大依山上有篝火在蠢動。

横山城攻め中の信長は、この日の夜に大依山で篝火(かがりび)が蠢いている事に気付く。

因為地方又暗又遠,僅憑肉眼難以判斷,但野外望遠鏡解決了所有疑問。在臨時搭建的監視櫓確認篝火正在移動後,信長下令全軍。

暗く遠い場所故に肉眼だけでは判断に迷ったが、フィールドスコープが問題を全て解消した。急造の監視櫓から篝火が移動している事を確認すると、信長は全軍に命令を飛ばす。

「他們會在明日黎明到來。速速布陣。」

「明日の夜明けに奴らは来る。手早く布陣せよ」

織田軍接到這道命令後緊張起來。戰國時代能讓大軍展開作戰的地形稀少,通常會把軍隊分成數處各自出擊。

その大号令を受けた織田軍の面々に緊張が走る。戦国時代、大軍が展開出来る土地での合戦は稀だ。大抵は軍を何箇所かに分けて、それぞれ攻めこむのが主流だ。

但姊川畔寬闊到可容納一萬大軍出陣。此外姊川一帶有岡山(由於家康曾在此獲勝,從此被稱為「勝山」),使得織田軍與德川軍分隔開來。

だが姉川畔は万の軍が展開出来る広さがある。更に姉川には岡山(家康が勝った事に因んで以降「勝山」と呼ばれるようになった)があり、織田軍と徳川軍は分断された状態だ。

因此必然形成不是織田・德川對抗淺井・朝倉的局面,而是織田對淺井、德川對朝倉各自交鋒。

必然的に織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍ではなく、織田と浅井、徳川と朝倉の合戦が繰り広げられる状況になった。

防守橫山城的淺井家家臣上坂氏、三田村氏、野村氏為援軍到來而高興,然而他們尚不應鬆懈。

横山城を防衛する浅井家家臣の上坂氏、三田村氏、野村氏は援軍に喜ぶ。しかし彼らが気を緩めるのはまだ早い。

信長只是將包圍橫山城的部隊調至姊川,絕非解除包圍網。

信長は横山城を包囲する軍を姉川に移動させただけで、決して包囲網を解除した訳ではない。

他雖將大部隊布於姊川,但為防止橫山城方面的追擊,仍留下數千兵力。

彼は軍の大部分を姉川に布陣させるも、横山城からの追撃を防ぐために数千の兵を残した。

六月二十八日未明,雙方陣營皆完成布陣。

六月二十八日未明、両陣営とも布陣を完了させた。

跨姊川,北側為淺井・朝倉聯軍布陣,南側為織田・德川聯軍布陣。

姉川を挟んで北側に浅井・朝倉連合軍が布陣し、南側に織田・徳川連合軍が布陣する。

淺井軍在野村布陣,對岸為信長;朝倉軍在三田村布陣,對岸為家康。

浅井軍は野村に布陣し、対して信長は浅井軍の対岸に布陣。朝倉軍は三田村に布陣し、対して家康は朝倉軍の対岸に布陣した。

因姊川畔地形所限,雙方陣形皆呈縱長,意外地使正面突破的力道成為關鍵。

姉川畔の立地の都合で両陣営とも陣形が縦長になり、図らずも正面突破の力がものを言う形となった。

信長採取十三段的陣勢,而家康則為某個計策將主力武將撤至後方。

信長は十三段の構えを取ったが、家康はある作戦のために主力級の武将を後方に下げた。

「各位,依照前日所說之計,我等暫且隱於他們(……)後方。」

「皆の者。先日話した作戦通り、我々は暫く彼ら(・・)の後方に控える」

披甲的家康向幾名主要家臣宣告。

甲冑姿の家康が主だった家臣たちに告げる。

所謂「他們」,不言自明是由足滿率領的靜子隊一千五百名及弓騎兵隊三十名。其餘兵力與慶次、才蔵、長可則在有森可成的織田軍第五陣。

彼ら、とは言うまでもなく静子隊千五百名と弓騎兵隊三十名を率いる足満だ。残りの兵と慶次、才蔵、長可は織田軍の森可成がいる第五陣にいた。

「不過……這樣真的可以嗎?」

「しかし……宜しいのでしょうか」

一旁的家臣帶著憂心的表情提出疑問。他們並非唯一如此,能受命於前線是武人的榮譽,卻把這份責任交給織田軍,令他們多少感到不悅。

傍に控えている家臣が心配げな顔で疑問を口にする。彼だけでない、前線を任されるのは武人の誉れだ。それを織田軍に任せるのは、些か不愉快だと彼らは思っていた。

「我方一萬,朝倉軍亦有一萬。若純粹正面衝撞,雙方都會遭受巨大的損失。這樣反而是防止損害的好機會,不覺得嗎?」

「我々は一万、対して朝倉軍も一万の兵力だ。単純なぶつかり合いは、両者とも甚大な損害を受ける。それを防ぐにはちょうど良いと思わぬか」

「是、是啊……」

「は、はぁ……」

「無需擔心。因戰術所需,旗幟會使用德川的標識。」

「心配無用。作戦の都合上だが、旗印は徳川のものを使用して貰っている」

「……」

「……」

「我確實能理解諸君之心。但萬一之事亦有可能。吾不願在此等之地失去汝等,要求諸君理解此意,是我任性麼?」

「確かにそなたたちの気持ちは十分理解しておる。しかし万が一という事もある。わしはこの様な地で、そなたたちを失いとうない。その気持ちを理解してくれというのは、わしの我儘かのぅ?」

「豈有此理。殿之情意,對我們而言實在不敢當。」

「とんでもございません。殿のお気持ち、我らには勿体無い事でございます」

「多謝。若實在無法相信他們,就請相信選擇相信他們的我。」

「ありがとう。どうしても彼らが信じられないのなら、彼らを信じたわしを信じてくれ」

家康的話令全體家臣感動。當然,這也是建立在他理解眾人心情並謹慎措辭之上,因而理所當然。

家康の言葉に家臣一同は感激する。勿論、これは彼らの気持ちを理解した上で、家康が言葉を選んでいるのだから、当然の結果と言えよう。

被信長稱作腹黑的狸的家康以笑容回應家臣之言,而內心仍在盤算各種事宜。

信長から腹黒狸と言われる家康は、家臣の言葉に笑顔で対応する。その間にも彼は腹の中で様々な事を考えていた。

(獲得靜子殿信賴的武將會展現怎樣的戰鬥呢?我想不會有不堪的敗亡……但以二千對萬的部隊壓倒對方的計畫,仍讓人有些在意)

(静子殿の信を得た武将は、一体いかなる戦いを見せてくれるのかな? 無様な敗北はせぬと思うが……二千程度で万の軍を潰す作戦は少々気になる)

家康並未聽足滿完整說明作戰細節,但仍以微笑點頭同意。

家康は足満の作戦を半分以上聞いていないが、にこやかな笑みを浮かべて了承した。

會議一結束,家康即命半藏為首的間諜等佈署於足滿率領的靜子隊後方,密切監視足滿的行動。

しかし作戦会議が終わると同時、半蔵を筆頭に間者たちを足満率いる静子隊の背後に展開し、足満の行動をつぶさに監視するよう命じた。

與此同時,他又將忠勝與榊原撤至後方,並賦予他們另行命令。

その一方で忠勝や榊原を後方に下げると、彼らに別の命令を与える。

「按計畫(……)衝鋒。」

「手筈通り(・・・・)に突撃せよ」

家康未將對忠勝等所交付的指示告知足滿。

忠勝たちに伝えた内容を、家康は足満には伝えていない。

在他腦中,戰局如何推進、如何取得勝利已成一幅藍圖,剩下的只等包括足滿在內的所有人按照他的意圖行動。

彼の頭の中では既に合戦がどの様に流れ、どの様にして勝利するか出来上がっていた。後は足満を含む全員が、自分の思惑通りに動くのを待つだけだ。

因此他認為無需向足滿傳遞多餘資訊,也覺得沒有這必要。

故に余計な情報を足満に伝える必要はなく、伝える必要性も家康は感じなかった。

在那刺入的視線下,足滿啧舌一聲,但他無餘力顧及身後。

突き刺さる視線に足満は舌打ちする。しかし彼は背後にまで気を回す余裕はない。

雖然現在尚未見到對方身影,但他知道朝倉軍即將入視線,於是足滿的目光直直盯向前方。

今はまだ姿は見えないが、もうすぐ朝倉軍が視界に入る事を彼は知っている。故に足満の目はまっすぐ前を見据えていた。

「仁助、四吉,先預先聲明。對靜子有信心的你們,對我掌握全權必不甚歡吧。」

「仁助、四吉、先に宣言しておく。静子に信を持つ貴様たちは、わしが全権を持つ事を快く思うてはおらぬな」

對於足滿的質問,仁助和四吉面色僵硬。正如他所指出,靜子隊,特別是弓騎兵隊的成員對靜子有高度的忠誠。

足満の問いに仁助と四吉は顔を強張らす。彼の指摘通り静子隊、特に弓騎兵隊のメンバーは静子へ高い忠誠を持つ。

從出人頭地的道路來看,靜子隊可以說是已被排除在外。

出世街道から言えば、静子隊は遠のいていると言っても良い。

但他們敬慕靜子為隊的領袖與指揮官。他們以身為弓騎兵隊為榮,勝過仕途。

しかし彼らは静子を隊のリーダーとして、また指揮官として慕っている。出世街道よりも、弓騎兵隊である事が誇りだ。

既然全權被一個突兀出現的男人交付,覺得不痛快也是理所當然的。

それがポッと出の男に全権が渡されているのだから、つまらないと思うのも当然だ。

「若你們不能信任我也罷。但請信任那個信了我的靜子。」

「わしを信じられないならそれで良い。だが、わしを信じた静子は信じてやってくれ」

「……不必你多說。自從靜子大人將一切託付於您時起,我等便唯命是從。」

「……貴方に言われるまでもない。静子様が貴方に全てを託した時から、我らは貴方の命に従うのみ」

「但你要記住,若指揮拙劣,我等將毫不留情地射箭。」

「ただし覚えておくと良い。下手な指揮をすれば容赦なく矢を射る」

「那就沒問題。那麼開始吧。」

「ならば委細問題なし。では始めようか」

足滿輕描淡寫化解了仁助和四吉的威脅,露出一副陰謀得逞的表情宣告道。

仁助と四吉の脅しを軽々といなし、足満は悪巧みの表情をして告げる。

「教育的時間到了。」

「教育の時間だ」

朝倉軍第一陣為朝倉景紀隊三千兵,第二陣為前波新八郎三千兵,第三陣為朝倉軍大將朝倉景健的四千兵,合計一萬。

朝倉軍は第一陣が朝倉景紀隊の兵三千、第二陣が前波新八郎の兵三千、第三陣が朝倉軍大将の朝倉景健の兵四千、合計一万の軍だ。

相對的,德川軍第一陣為足滿隊的一千五百名兵和弓騎兵隊三十名,第二陣為酒井忠次隊的一千,第三陣為小笠原長忠隊的一千,第四陣為石川數正隊的一千,第五陣為有家康的本隊兩千,織田軍一千五百三十與德川軍五千(・・)的聯合軍。

対して徳川軍は第一陣が足満隊の兵千五百と弓騎兵隊三十、第二陣が酒井忠次隊の兵千、第三陣が小笠原長忠隊の兵千、第四陣が石川数正隊の兵千、第五陣が家康のいる本隊の兵二千、織田軍千五百三十と徳川軍五千(・・)の連合軍だ。

朝倉軍發現德川軍兵力比自己少,便接近到姉川前。看起來一旦戰鬥開始就會一舉衝向德川軍。

朝倉軍は徳川軍の兵数が自分たちより少ない事に気付き、姉川の手前まで接近した。合戦が始まると同時、一気に徳川軍へ突撃する考えが伺える。

現在的姉川河寬約二百公尺,但在戰國時代狹得可說像小溪,寬度五十公尺就算寬了。

現在の姉川は川幅が二百メートルほどあるが、戦国時代は小川と言っても良いほど狭い。川幅は五十メートルもあれば良い方だ。

朝倉軍竟然毫無防備地接近到河邊,足滿露出不懷好意的笑容。

無警戒に川の手前まで朝倉軍が接近してくれた事に、足満は不敵な笑みを浮かべる。

「告知全軍!」

「全軍に告ぐ!」

足滿為了鼓舞士氣大聲喊叫,他的吶喊令朝倉景紀隊不由自主地停下腳步,但足滿毫不在意,繼續說道。

兵を鼓舞する為に足満は声を上げる。その咆哮に朝倉景紀隊が思わず足を止める。しかし足満は一向に気にせず言葉を続ける。

「把這片地染成血紅!無需畏懼。這場戰鬥,勝利(・・・)是屬於我們!全軍,突擊——!」

「この地を赤く染めよ! 何も恐れる必要はない。この合戦、勝った(・・・)のは我らだ! 全軍、突撃ー!」

朝向朝倉方舉槍,足滿和三十名弓騎兵衝了出去。但只有這些人衝出,後方的一千五百名毫無動靜。朝倉兵因此發出嘲弄的笑聲。

槍を朝倉へ向けると、足満と弓騎兵隊三十人が飛び出す。しかし飛び出した兵はそれだけで、背後にいる千五百名は微動だにしなかった。その事に朝倉兵は馬鹿にしたような笑いを上げる。

在足滿等人身後的酒井忠次隊與半藏率領的間者們注意到一件奇怪的事:足滿與弓騎兵把弓藏在背上。

対して足満たちの背後にいる、酒井忠次隊の面々と半蔵率いる間者は奇妙な事に気付く。足満と弓騎兵隊は弓を背中に隠していた。

半藏一時不明白其中原因,但答案其實很簡單。

その理由が何なのか分からなかった半蔵だが、その答えは単純なものだった。

「――以為會這樣嗎,蠢貨們!」

「――すると思うたか。阿呆どもめ!」

忽然,足滿和全體弓騎兵令馬匹猛然停住。他們丟掉長槍,取出藏在背上的複合弓瞄準射出。

突然、足満と弓騎兵隊全員が馬を急停止させる。彼らは槍を投げ捨てると、背中に隠していたコンパウンドボウを構えて放つ。

箭羽劃出弧線飛去,但僅三十支箭不足以改變什麼,眾人如此以為。

矢が弧を描いて飛ぶが、たかだか三十本の矢では何も変わらない。そう誰もが思っていた。

「哇!!」

「うわっ!!」

「這、這是什麼!!」

「な、なんだ!!」

朝倉景紀隊瞬間被白煙包圍。突如其來的事態令朝倉兵當然驚愕,後方監視的半藏等人也睜大了眼睛。

朝倉景紀隊が一瞬にして白煙に包まれた。いきなりの展開に朝倉兵たちは勿論、後ろから監視していた半蔵たちも驚きに目を見開く。

但足滿和弓騎兵無視那些驚愕,接連兩發、三發地向朝倉軍射箭。

だが足満と弓騎兵隊はそれらの驚きを無視して二発、三発と朝倉軍に矢を射る。

「發動第二波!」

「第二波を行え!」

聽到足滿的命令,弓騎兵迅速反應,射出事先準備好的箭。

足満の言葉に弓騎兵隊は素早く反応し、予め用意していた矢を飛ばす。

仔細一看,無論是第一波還是第二波的箭上似乎都帶著類似筒狀物。本以為又是煙,但這些箭在高處伴隨爆裂聲化為粉塵。

よく見れば最初の時も、第二波の矢にも筒のようなものがついていた。今度も煙かと思いきや、その矢は高い位置で破裂音と共に粉微塵となる。

射了兩發左右,弓騎兵隊分左右兩側,只有足滿向後退去。被突如其來的煙霧弄得一片混亂的朝倉景紀隊在重整陣形後憤怒地向足滿等人衝去。

二発ほど射った所で弓騎兵隊が左右に分かれ、足満だけが後ろに下がった。突然の煙で混乱した朝倉景紀隊だが、体勢を立て直すと怒りに震え足満たちへ突撃を行う。

然而他們並沒有與足滿等人正面衝撞。

しかし彼らと足満たちが激突する事はなかった。

「哇啊啊啊啊!!」

「ぎゃああああああ!!」

「好、好痛啊啊啊!! 好痛啊啊啊!!」

「い、いてええええええ!! いてええええええ!!」

忽然,一部分朝倉兵開始痛苦地翻滾。由於正在突擊,他們與其他士兵相撞,處處發生倒堆事故。

突然、朝倉兵の一部が悶え苦しみ出す。突撃を行っていた事で彼らと他の兵がぶつかり合い、所々将棋倒し事故が起こる。

雖然這不是混凝土或樓梯,但全副鎧甲的人互相重疊倒塌,已足以造成重大意外。

コンクリートや階段ではないとはいえ、甲冑に身を固めた人間が折り重なって倒れれば、それだけで重大事故だ。

若再加上一些因不明痛楚而四處狂暴的士兵,混亂會更加擴大。

そこに謎の痛みで暴れまくる兵が加われば、更に混乱に拍車がかかる。

「齊射!」

「斉射!」

足滿向士兵下達命令。後方等待時機的五百名弓手朝朝倉軍齊發箭矢。他們的箭沒有附帶筒狀物,但箭鏃上附著著某樣東西。

足満は兵たちに命令を飛ばす。出番を待っていた後方の弓五百名が、朝倉軍めがけて一斉に矢を放つ。彼らの矢には筒が付属してはいないが、代わりに矢尻へあるものが付着している。

那是細菌與黴菌。與體表相比,肉體深處對細菌與黴菌更為脆弱。若細菌在體內繁殖,即使在姊川之戰中倖存,後來也會死於感染症。

それは雑菌やカビだ。体表面と比較して肉の深い部分は雑菌やカビに弱い。体内に細菌が繁殖すれば、姉川の戦いには生き延びても後に感染症で死亡する。

在毫無細菌或黴菌概念的戰國時代,正因為細菌比毒藥危險得多,足滿才把箭頭弄得滿是細菌與黴菌。

雑菌やカビという概念そのものがない戦国時代、毒より雑菌の方がはるかに危険であるからこそ、足満は矢尻を雑菌やカビまみれにした。

把箭刺進動物屍體、把污物發酵後沾在箭上之類,讓箭頭繁殖細菌的方法很簡單。

矢を動物の死骸に刺しておく、汚物を発酵させ矢につけるなど、矢尻に雑菌を繁殖させる方法は簡単だ。

「左右兩側的弓騎兵隊給予掩護射擊!你們只管射擊就行!」

「左右から弓騎兵隊が援護射撃を行う! お前たちはただ射てば良い!」

在弓兵前方以千名士兵排成雁行陣。本次輕步兵也用以混凝土加固的竹束做成防護。

弓兵の前方に兵千で雁行の陣を敷く。今回も足軽はコンクリートで補強した竹束で固めていた。

混凝土厚五公分,箭矢和火繩槍的攻擊都動不了。反面因重量難以搬運,但足滿在近處製造混凝土解決了運輸問題。

コンクリートの厚さは五センチあり、矢や火縄銃の攻撃にビクともしない。反面、重さで運搬が困難になるが、足満は近場でコンクリートを製造し運搬の問題を解決した。

「足滿大人!那個東西已經準備好了!」

「足満様! 例のものが準備出来ました!」

「好,點燃!」

「よし、着火しろ!」

在排列成雁行陣的士兵前方約一公尺處,並列著傾斜向上的方形箱子。

雁行の陣を敷く兵から一メートルほど前に、上へ傾けられた四角い箱が並べられていた。

一名彎腰的士兵用火炬點燃從箱子後方伸出的那條導線。確認著火後,他仍彎著身迅速離開現場。

箱の後ろから伸びている一本のコードに、身をかがめた兵が松明で火をつける。火がついた事を確認すると、兵は身をかがめたまま素早くその場から離れた。

從那條帶著火焰以一定速度燃燒前進的樣子可知,連到箱子的線是導火線。

火を噴きながら一定の速度で燃え進む様子から、箱に繋がっているコードは導火線である事が分かる。

當導火線的火被吸入箱內的瞬間,伴隨震耳的巨響,箱子前方射出火矢。

その導火線の火が箱の中へ吸い込まれた瞬間、けたたましい音と共に箱の前方から火の矢が飛び出した。

「好好品嚐由我準備的玩具(……)的威力吧」

「わしの用意したおもちゃ(・・・・)の威力、その身をもって味わうがよい」

飛出時冒著白煙的東西,現代稱為「害獸對策用的火箭煙火」。

白煙を吹き上げながら飛んで行く代物は、現代で言う『害獣対策用のロケット花火』だ。

火箭煙火結構簡單,僅用約4克黑色火藥即可飛到最多五十公尺。用10到15克時,視風向和天候可飛到三百公尺左右。

ロケット花火の構造はシンプルで、僅か4gの黒色火薬で最大五十メートル飛ぶ。10から15グラム使えば風向きや天気によっては三百メートルも飛ぶ場合がある。

對不知道火箭煙火為何物的朝倉軍發射,利用音響與爆裂很容易誘發恐慌。

ロケット花火自体を知らない朝倉軍の中に撃ちこめば、音響効果や爆裂でパニックを誘発する事は容易い。

「煙幕很順利。幾乎無風,不用擔心煙會被吹散。」

「煙幕は順調だな。無風に近いから煙が吹き飛ぶ心配もない」

所謂煙幕、也稱發煙彈,是由硝酸鉀、砂糖與蠟這些相當簡單的材料製成。

煙幕、発煙弾(はつえんだん)とも言うそれは硝酸カリウム、砂糖、ワックスという実にシンプルな材料で出来ている。

它的性能不及用於遮斷敵方視線的WP發煙彈(黃磷發煙彈),但硝酸鉀與砂糖會產生大量煙霧,以至於被稱作「糖果火箭」。

敵の視界を遮断する事を目的としたWP発煙弾(黄リン発煙弾)ほどの性能はないが、硝酸カリウムと砂糖はキャンディロケットと呼ばれるほど煙を出す。

根據混合方式,煙的量可達原體積的六百倍,因此常被用作火箭觀測的飛行痕跡。加入蠟會進一步增加煙量,對阻斷視線有極佳效果。

混合の仕方で煙の量は元の体積の六百倍にもなるため、ロケット観測の飛翔跡として使われる事が多い。ワックスを追加すれば更に煙の量が増え、視界の遮断に抜群の効果が得られる。

缺點是戶外使用時,若非無風狀態,煙霧很快就會消散。

欠点としては外で使う場合、無風状態でなければすぐに煙が霧散する点だ。

「沒有士兵衝出來呢。比想像中還有效,辣椒素炸彈。」

「飛び出してくる兵はおらず、か。想像以上に効果的だな、カプサイシン爆弾」

辣椒素炸彈是足滿與弓騎兵隊在第二波時投放的用於鎮壓暴徒的催淚彈。

カプサイシン爆弾とは足満と弓騎兵隊が第二波の時に放った、暴徒鎮圧用の催涙爆弾の事だ。

將辣椒晾乾後研成細粉,加入無水乙醇攪拌。

唐辛子を乾燥させた後、細かい粉末状にしたものに無水エタノールを入れてかき混ぜる。

當混合到一定程度時,使用濾紙和漏斗把液體過濾到另一容器。最後讓乙醇揮發,所剩的粉末就是含有些微雜質的辣椒素結晶。

ある程度混ざった所でろ紙と漏斗(じょうご)を使い、液を濾過(ろか)して別の容器に移す。最後にエタノールを揮発して残った粉末が多少不純物の混じったカプサイシンの結晶だ。

重複用乙醇溶解與過濾的動作可使其接近純粹的辣椒素結晶,但收益不大。

このエタノールに溶かす行為と濾過を繰り返せば、純粋なカプサイシンの結晶に近づくがメリットは薄い。

若只要讓人行動數十分鐘失能,約一萬到五萬史高維爾就足夠。

人間を数十分行動不能の状態に陥らせるだけなら、一万から五万スコヴィル程度あれば良い。

大約一萬史高維爾,從一般辣椒也能充分抽出。

一万スコヴィル程度なら、普通の唐辛子からでも十分抽出可能だ。

將這些辣椒素結晶細碎,裝入筒內由內部引爆,四處散布,即成武器。

このカプサイシン結晶を細かく砕き、筒に入れて内側から爆発させ、周囲に散布すればそれだけで兵器だ。

觸及眼睛、鼻子、口的黏膜會引發難以忍受的劇痛,咳嗽與淚水不止。且辣椒素難溶於水、易溶於油脂,屬脂溶性。

目や鼻、口の粘膜につけば耐え難い苦痛に襲われ、咳き込み涙が止まらなくなる。更にカプサイシンは水に溶けにくく、油(脂)に溶けやすい脂溶性(しようせい)だ。

因此用水無法洗掉,反而會溶於手或臉上的油脂;在那情況下摩擦患處會使疼痛範圍擴大,陷入惡性循環。

故に水では洗い落とせず、逆に手や顔の脂に溶ける。その状態で痛む箇所を擦れば痛みの場所が広がる悪循環に陥る。

辣椒素造成的疼痛無論多麼強壯的人都無法抵擋,且因為顆粒細小不易被看見,反而成為一項優勢。

カプサイシンの痛みはどんなに鍛えた人間でも防ぐ事が出来ない。更に小さい粒子の為に見え難い利点がある。

但對任何人都有效也意味著無法分辨敵友;若在混戰中發射,會傷及友軍,因此是很難使用的武器。

ただし誰にでも効果があるという事は、敵味方の区別が出来ない事を意味する。乱戦に撃ちこめば味方にもダメージを与えてしまう為、大変使い難い武器だ。

順帶一提,若在現代對人群施放糖果火箭的煙幕彈、辣椒素炸彈或火箭煙火,無疑會被警方逮捕。

なおキャンディロケットの煙幕弾やカプサイシン爆弾、ロケット花火を人混みに向けて撃つ事を現代で行えば、警察に逮捕される事は確実だという事を付け加えておく。

箭矢飛出的聲音、弓騎兵投出的辣椒素炸彈爆裂聲、火箭煙火的嘯聲與爆裂聲、朝倉軍的悲鳴、啜泣、嚎哭、痛苦與絕叫主宰戰場。

弓兵の矢を飛ばす音、弓騎兵隊が飛ばすカプサイシン爆弾の破裂音、ロケット花火の笛音と爆裂音、朝倉軍の悲鳴、嗚咽、慟哭、苦悶、絶叫が合戦場を支配する。

朝倉軍無法反向反擊,除了辣椒素炸彈之外,還有其他原因。

朝倉軍が反転攻勢に出られないのは、カプサイシン爆弾もあるが他にも理由がある。

心理學上有個術語叫情緒傳染,指的是他人會直接承擔你的情緒。據說這是人類才有的高等腦功能。

心理学の用語には情動伝染という概念がある。自分の感情を相手がそのまま抱いてしまう事だ。これは人間にしかない高次の脳機能と言われている。

僅僅在群體中投下煙幕,朝倉軍不會立即陷入恐慌。大多數人遇到些許變故仍會自我說服「沒事的」。

集団の中に煙幕を投げ込んだ程度では、朝倉軍もパニックにはならない。大抵の人は多少の事が起きても『大丈夫』と思い込むからだ。

然而一旦投擲辣椒素炸彈或火箭煙火,朝倉軍才會首次意識到「異常狀態」。一旦如此,個體的混亂會瞬間傳染,最終讓整個集體陷入歇斯底里狀態。

しかしカプサイシン爆弾やロケット花火を打ち込む事で、朝倉軍は初めて『異常事態』を知る。そうなれば個人の混乱は瞬く間に伝染し、やがて集団全体がヒステリー状態となる。

即便如此從心理上已成問題,且因為有人受辣椒素炸彈波及有人沒受,還會再引發另一層問題。

この状態でも心理的に問題だが、カプサイシン爆弾の被害を受けている者と、そうでない者がいるため、もう一段階問題が発生する。

重整混亂部隊需要極大的力氣。朝倉軍一旦決定撤退,便會出現逃離戰場的人與來不及撤退的人。

混乱した部隊の立て直しには多大な労力を要する。朝倉軍が撤退を決めれば、合戦場から逃亡する者と逃げ遅れる者が出る。

這些來不及撤退者所形成的群體一旦陷入歇斯底里狀態,受害會擴大。

この逃げ遅れる者の集団が、ヒステリー状態に陥ると被害が拡大する。

有人會全速奔逃撞上他人,有人會對看不見的敵人揮刀或用矛襲擊致傷同伴,也有人會被妄想或幻覺纏身說出虛言導致周遭混亂。

全速力で逃げ出して他人と激突したり、見えない敵に向かって刀や槍を振るって味方を殺傷したり、妄想や幻覚に取り憑かれて虚言を口にして周囲を混乱させたりする。

煙幕彈、辣椒素爆彈、火箭煙火,都不過是讓朝倉軍變成因恐慌而逃遁之人的歇斯底里狀態的道具罷了。

煙幕弾もカプサイシン爆弾もロケット花火も、朝倉軍を危険から逃げ遅れた人々が起こすヒステリー状態と同じにするための道具に過ぎない。

一旦朝倉軍化為無法控制的歇斯底里集團,根本沒必要硬接近,只要在遠處持續放箭便會自我毀滅。

朝倉軍が手のつけられないヒステリー集団と化せば、無理に近づく必要はなく、遠巻きに矢を放ち続ければ勝手に自滅する。

看到朝倉軍的混亂,誰都以為勝負已定。然而足滿敏銳的耳朵捕捉到了微弱的異音。

朝倉軍の混乱ぶりを見て、誰もが勝敗は決したと思った。しかし足満の鋭敏な耳は、僅かな異音を捉えていた。

不顧辣椒素爆彈、煙幕、火箭煙火與集體歇斯底里,有人正朝這裡而來。理解到這點的足滿架起複合弓,等待對方出現。

カプサイシン爆弾や煙幕、ロケット花火、集団ヒステリーをものともせず、何者かが向かってきている。その事を理解した足満はコンパウンドボウを構えて、相手が現れるのを待つ。

「早些死了反而輕鬆可惜。真是所謂的笨蛋死了也改不了啊」

「すぐに死ねば楽になれるものを。馬鹿は死んでも治らないとは本当の事だな」

足滿預感朝倉軍的大將朝倉景健已經開始撤退。這個預感是正確的,朝倉景健認為已無法整頓混亂的軍隊,便率隊撤退。

朝倉軍大将の朝倉景健は、既に撤退していると足満は予感した。そしてその予感は正しく、朝倉景健は混乱した軍を立て直すのは不可能と考え、自分の隊を引き連れて撤退した。

不過能夠撤退的只有不受煙幕與辣椒素爆彈影響的朝倉景健隊約四千人。朝倉景紀與前波新八郎的隊伍已陷入無可收拾的集體恐慌狀態。

ただし撤退出来た兵は、煙幕やカプサイシン爆弾の影響外にいた朝倉景健隊の兵四千だけだった。朝倉景紀と前波新八郎の隊は、もはや手がつけられない集団パニック状態だった。

而且前波新八郎在混亂中動彈不得時,不巧被弓騎兵隊射來的箭射中陣亡。

更に前波新八郎はこの混乱で身動きが取れない時に、運悪く弓騎兵隊が放った矢が刺さって討ち死にしていた。

朝倉景紀雖然沒有戰死,但帶著少數隨從從發生集體歇斯底里的軍隊中脫出,拼命撤退保住性命。

朝倉景紀は討ち死にこそしなかったものの、僅かな供を連れて集団ヒステリーを起こした軍隊から抜け出し、命からがら撤退した。

朝倉軍此刻指揮官一、二陣缺席,三陣則已撤退,幾乎不再具備軍隊的功能。

朝倉軍は第一陣と第二陣の指揮官が不在、第三陣は既に撤退済という軍としてほぼ機能していない状態だった。

足滿認得在這種情況下仍會衝向德川軍突擊的人,大約有三名。

この状態であえて徳川軍に突撃をしてくる人物を、足満は三人ほど知っている。

「被這些討厭的計策耍得團團轉,若就這樣逃跑,將丟盡名譽!我要給出此計的武將一刀!」

「小癪な策に踊らされ、おめおめと逃げては名折れ! この策を行った武将に一太刀浴びせ申す!」

「……是真柄(まがら) 十郎左衛門(じゅうろうざえもん)直隆(なおたか)か。愚蠢的人。勝負既已定,現在你單槍匹馬突擊也改變不了什麼」

「……真柄(まがら) 十郎左衛門(じゅうろうざえもん) 直隆(なおたか)か。愚かな人間だ。もはや勝敗は決したのに、今さら貴様一人が突撃した所で何も変わらん」

足滿嘆了口氣,將複合弓的瞄準對準直隆。

ため息を吐きながら、足満はコンパウンドボウの照準を直隆に合わせる。

直隆被辣椒素的痛楚弄得馬匹暴走,試圖控制向前衝去,但遺憾的是他的眼睛已被辣椒素影響,無法看清並捕捉到足滿。

カプサイシンの痛みで暴れる馬を制御し前へ進もうとする直隆だが、残念な事に彼の目はカプサイシンにやられており、足満を捉える事はなかった。

正因為了解這點,足滿對於因家族榮譽無法逃走、因此抱著自暴自棄心態特攻的直隆多少生出一點憐憫。

それを理解していたからこそ、足満は家の名誉や面目で逃げる事が出来ず、こうして自暴自棄の特攻をする直隆を若干哀れに思った。

「可惜了啊,直隆。如果你再聰明些,我本可把你當棋子利用」

「残念だよ、直隆。お前がもう少し利口なら、わしの駒として使ってやれたのにな」

足滿射出箭。箭精準無誤地貫穿直隆的喉嚨。頸椎被擊碎的直隆掉落太郎太刀,仰天後從口中吐血從馬上摔下。

足満が矢を放つ。矢は正確に、寸分違わず直隆の喉を貫いた。頸椎が破壊された直隆は、太郎太刀を地面に落とし、空を仰いだ後、口から血を吐いて馬から落ちた。

「把太郎太刀拿來。要通報隔壁的淺井軍才行」

「太郎太刀を取ってまいれ。隣の浅井軍に知らせてやる必要があるからな」

附近士兵從直隆手中奪下太郎太刀交給足滿的同時,剛才對朝倉軍投擲煙幕彈與辣椒素爆彈的三十名弓騎兵隊回歸了。

近くの兵士が直隆から太郎太刀を剥ぎ取り足満に渡すと同時、今まで朝倉軍へ煙幕弾やカプサイシン爆弾を放っていた弓騎兵隊三十名が戻ってきた。

有人受了傷但無致命傷,整體隊損輕微。不過長時間騎乘馬匹似乎消耗了比預期更多的體力,所有人都喘得很厲害。

何人か負傷していたが死に至る負傷は負っておらず、隊としての損害は軽微だった。しかし長時間馬に乗っていた事で予想以上に体力を消耗したのか、全員息があがっていた。

「看,次郎太刀」

「ほら、次郎太刀だ」

背著的次郎太刀被仁助粗暴地丟給足滿。抓住次郎太刀後,足滿露出不懼的笑容。

背負っていた次郎太刀を、仁助が足満へ乱暴に投げ渡す。次郎太刀を掴み取ると、足満は不敵な笑みを浮かべる。

「連隆基(たかもと)也討取了嗎。很好,這樣一來——」

「隆基(たかもと)も討ち取ったか。上々だ、これで――」

足滿正欲說淺井軍結束了,但他話音剛落,德川軍便從混亂的朝倉軍側面現身。

浅井軍は終わりだ、と足満は言おうとした。だが、その言葉を彼が口にすると同時、混乱する朝倉軍の側面から徳川軍が姿を現す。

他們揮舞著德川的軍旗突然突襲,把混亂中的朝倉軍一分為二地撕開。

彼らは徳川の軍旗をはためかせながら急襲すると、混乱する朝倉軍を真っ二つに切り裂いた。

接著再向前後的朝倉軍突進。朝倉方無人能阻擋,仍在混亂中的部隊無力反擊,只能任人宰割。

そこから更に前後の朝倉軍へ突進する。軍を退ける武将がおらず、また未だ混乱中の朝倉軍は反撃が出来ずされるがままだった。

「啧,完了」

「チッ、やられた」

倉惶回頭確認後,足滿注意到德川軍出乎尋常地少。乍看之下約三千人左右才算多的了。

慌てて背後を確認した足満は、徳川軍が異常に少ない事に気付いた。一見した限りでは三千もいれば良い方だった。

足滿知道家康下令讓榊原康政由姉川下游迂回,從朝倉軍側面發動奇襲,但他也明白家康比想像中更為陰險狡猾。

榊原康政に命じて姉川の川下から迂回させ、朝倉軍の側面から奇襲攻撃をさせる事を知っていた足満だが、家康は想像以上に腹黒狸だという事を彼は理解した。

「他預想到煙幕稀薄與弓騎兵隊暫時撤下的時間會重疊,於是合戰一開始便移動兵力吧」

「煙幕が薄れるのと、弓騎兵隊が一旦下がる時間が重なると考え、合戦が始まると同時に兵を動かしていた訳か」

既然酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、大久保忠世、小笠原長忠等主力武將都在執行奇襲,朝倉軍不會記得足滿的奮戰。

酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、大久保忠世、小笠原長忠ら主力武将が奇襲攻撃を行っている以上、朝倉軍は足満の奮闘を覚える事はない。

被煙霧所迷惑的他們只會以為被德川軍耍弄。淺井家與周邊的國人也會如此認為。

煙にまかれている間、徳川軍に弄ばれたとしか考えない。浅井や周囲の国人たちも同様だ。

並非一點都不想誇耀戰果,但這樣被漂亮地搶走戰果,反倒讓人心生不滿。

戦果を誇る気は微塵もないが、こうも見事に戦果を奪われると、それはそれで苛立ちを覚えた。

「苦勞歸我們,最好的東西被德川拿走,算是這樣的盤算?」

「苦労は我らが、一番良い所は徳川、という寸法か」

「喲,為支援而出動的隊伍,竟然引發了意想不到的誤解呢」

「おや、支援のために出した隊が、思わぬ誤解を生んでしまいましたか」

一臉飄然的家康不知從何處出現,對足滿的話聳了聳肩。

飄々とした態度の家康がどこからともなく現れ、足満の言葉に肩をすくめる。

「失禮了。我以為機關武器已經結束,為了避免遭到朝倉軍的反擊,所以調動了兵力。」

「失礼しました。からくり武器が終わったと思い、朝倉軍の反撃を受けぬようにと思って兵を動かしました」

那話乍聽之下似乎正確。數萬發的火箭花火已經發射殆盡,弓騎兵隊也把煙幕彈與辣椒素炸彈全部射盡。

その言葉は一見正しいように聞こえた。数万発あったロケット花火は撃ち尽くしており、更に煙幕弾やカプサイシン爆弾を弓騎兵隊は全弾撃ち尽くしていた。

足滿準備的兵器並不足以殲滅朝倉軍,充其量只是輔助用的東西。

足満が用意した兵器は朝倉軍を壊滅させるものではなく、あくまで補助的なものに過ぎない。

不過誰看得出勝負已定,接下來只是收割步兵的時間。事實上,足滿原本打算整頓裝備後,與弓騎兵隊和靜子隊一起渡過姉川徹底殲滅朝倉軍。

しかし誰が見ても勝敗は決しており、後は歩兵を余さず狩り尽くす時間だ。事実、足満は装備を整え直した後、弓騎兵隊と静子隊と共に姉川を超えて朝倉軍を壊滅させる予定だった。

因此足滿若覺得家康乘著短暫整頓裝備之機追擊朝倉軍,也不令人意外。

故に装備を調え直す僅かな時間を狙って、家康が朝倉軍を追撃したと足満が感じても不思議ではない。

「……在您心裡是這樣吧」

「……貴方の中ではそうなのでしょうね」

「哈哈,這話可真嚴厲。確實若被說成只拿走好處也沒法反駁啊」

「ははっ、これは手厳しい。確かに美味しい所だけ取ったと思われても反論は出来ませぬな」

「不過也沒辦法,畢竟是軍事行動。本來就是在適當時機出好招,這是理所當然的事」

「ですが仕方ありません、いくさですからね。良い時に良い手を打つ、当たり前の事です」

「若您這麼說就太好了。事情已定,足滿大人與您的士兵想必都累了,如願意請到我陣中休息,必要的話也可以動用我陣中的人手」

「そう言って頂けると助かります。さて、もう勝敗は決しました。足満殿も、貴方の兵もお疲れでしょう。宜しければ我が陣で疲れを癒やしてください。必要ならば我が陣にいる者を使っても結構」

家康的話聽來像是在關照足滿等人,但實際上是為了用方便的藉口不再讓他們上陣。

家康の言葉は足満たちを気遣っている風に聞こえるが、本音はこれ以上合戦に出させない為の方便だった。

唯獨理解這點的足滿在嘴裡咂了一聲,然後露出和善的笑容同意了家康的提議。

唯一、それを理解した足満は口の中で舌打ちをすると、にこやかな笑みを浮かべて家康の申し出を了承する。

「那麼命令先讓受傷者與疲憊嚴重者到貴陣休息」

「それでは負傷者や疲労の激しい者から、そちらの陣で休憩するよう命じます」

「承知,我會這樣傳達給陣內的人」

「承知しました。陣の者には、その様に伝えておきます」

聽了足滿的話,家康也露出和煦的笑容並恭敬地行了一禮。

足満の言葉に家康もまた、にこやかな笑みを浮かべて丁重に一礼をした。

德川軍與朝倉軍的戰鬥是德川大勝,但另一方面織田軍卻有些被淺井軍壓制的趨勢。

徳川軍と朝倉軍の合戦は徳川軍の圧勝だが、一方の織田軍は浅井軍に押され気味だった。

朝倉軍是淺井的援軍,並非為了保衛自己的土地;而淺井軍正處於被織田軍侵略的立場。

朝倉軍は浅井の援軍であり、自分たちの土地を守る為ではない。対して浅井軍はまさに今、織田軍から侵略されている立場だ。

淺井軍為收復自己的城池而奮戰的士氣,扭轉了兵力差距帶來的不利,壓制了織田軍。

自分たちの城を取り返す、という浅井軍の意気込みが、兵力の差による劣勢を覆し織田軍を圧倒していた。

尤其是淺井軍先鋒磯野隊發起猛攻,突破了織田軍的第一、第二陣,並崩潰了秀吉隊與柴田隊,甚至衝破森可成隊,勢如破竹地逼近有信長所在的本陣。

特に浅井軍先鋒の磯野隊が猛攻を仕掛け、織田軍の第一陣や第二陣を突き破り、更に秀吉隊や柴田隊をも切り崩し、森可成隊すら突き破って信長のいる本陣に迫る勢いだ。

「哈哈——從這裡反擊正是我們的任務」

「はっはー、ここから巻き返すのが俺たちの役目だぜ」

在森可成隊內的慶次帶著從容的表情喊道,但局勢完全站在淺井一方。

森可成隊にいる慶次が余裕の表情で叫ぶが、状況は完全に浅井側にある。

儘管如此,長可隊仍然莽撞突進拖住敵軍,慶次隊以詭詐的調動擾亂周邊,質樸剛健的才藏隊則逐一確實解決對手,三隊奮力抵抗。

それでも向こう見ずな突進を行い、敵を足止めする長可隊、周囲を混乱させるトリッキーな動きをする慶次隊、一人ずつ確実に始末していく質実剛健な才蔵隊が奮闘を見せる。

然而仍有數十名淺井兵突破了森可成隊的防線,逼近第六陣的佐久間信盛隊。

だがそれでも数十名の浅井兵が森可成隊の防衛網を突破し、第六陣の佐久間信盛隊に迫った。

「佐久間隊出陣——」

「佐久間隊出る――」

當佐久間隊前線的士兵與淺井兵激戰時,從德川陣補給完畢趕來、在第五陣與第六陣之間插入的靜子隊一千五百人衝了進來。

佐久間隊の最前線にいる兵と浅井兵が激突した時、第五陣と第六陣の間に補給を終えて徳川の陣から駆けつけた静子隊千五百名が割って入る。

佐久間一時一度以為是新敵,混亂片刻,但確認軍旗後立刻明白狀況;靜子隊進入第五與第六陣之間,使磯野隊的士兵陷入前後夾擊的局面。

一瞬、新たな敵かと混乱した佐久間だが、軍旗を確認してすぐに状況を理解する。静子隊が第五陣と第六陣の間に入る事で、磯野隊の兵士は前後を挟まれた状態に陥った。

因為退路被斷,磯野隊士氣大亂,過去的氣勢像是謊言般接二連三被討取。

退路を断たれた事に磯野隊は浮き足だち、今までの勢いが嘘のように次々と討ち取られていく。

局勢更往對淺井軍不利的方向發展。

更に状況は浅井軍の悪い方へ動く。

磯野隊抵達第六陣的事讓橫山城的監視者氏家卜全與安藤守就等感到危機,他們結成遊軍突擊淺井軍的左翼。

磯野隊が第六陣にまで到達した事に、危機感を覚えた横山城監視役の氏家卜全・安藤守就らは、遊軍を結成して浅井軍の左翼側を突く。

此外由忠勝與康政率領的德川軍二千人,以及稻葉一鐵隊一千人攻擊淺井軍的右翼。

更に忠勝や康政が率いる徳川軍二千、そして稲葉一鉄隊の兵千人が浅井軍の右翼側を突く。

被三處夾擊,淺井軍因恐懼退路被封鎖而與磯野隊一樣慌亂,終至全軍潰散開始敗走至小谷城。

三箇所から挟み込まれた事に、退路が塞がれる事を恐れた浅井軍は磯野隊と同じく浮き足立ち、ついには全軍が総崩れとなり小谷城へ敗走を始めた。

戰鬥於上午六時開始,朝倉軍在上午九時被殲滅潰散,淺井軍在上午十時潰敗,到上午十一時大局已定。

戦闘は午前六時に開始され、朝倉軍が壊滅し潰走したのが午前九時、浅井軍が潰走したのが午前十時、午前十一時までに大勢が決した。

這場戰役被信長與久政稱為野村之戰,朝倉稱為三田村之戰,家康則稱為姉川之戰,各自以所在之地的地名命名。

この合戦を信長と久政は野村の合戦、朝倉は三田村の合戦、家康は姉川の合戦と、それぞれ自分がいた場所の地名で称している。

淺井與朝倉雙方皆失去了許多武將,兵力消耗亦甚,而織田軍也同樣如此。

浅井・朝倉双方共に多くの武将を失い、兵の損耗も大きかったが、それは織田軍も同様だ。

唯有德川軍的兵力消耗較少,但要攻略仍留有二千守軍的小谷城是不可能的。

唯一徳川軍のみ兵の損耗は少なかったが、守兵二千を残す小谷城の攻略は不可能だった。

綜合各種情勢,信長放棄攻取小谷城,僅攻下橫山城,並派秀吉入守橫山城以牽制小谷城。

様々な状況を鑑みて信長は小谷城の攻略を諦め、横山城を攻略するだけに留めた。そして秀吉を横山城に入れて小谷城への抑えにした。

對信長來說本想進而攻下小谷城,但家臣坂井尚恒(享年16歲)戰死,加上兵力消耗過高,只得放棄攻略。

信長にとっては小谷城の攻略まで漕ぎ着けたい所だが、家臣の坂井尚恒(享年16歳)が討ち死にし、兵の損耗率が高い事から攻略を断念せざるを得なかった。

即便如此佔領橫山城的意義仍重大,雖難稱為滿意的成果,信長仍確信已達到一定成就。

それでも横山城を手中に収めた意義は大きい。満足する成果とは言い難いが、それでも一定の成果を得られたと信長は確信した。

在信長攻下橫山城的同時,足滿動用士兵回收戰場上陣亡的軍馬;馬除了馬油外,肉、皮、毛、骨等部位都能有效利用。

信長が横山城を攻略している間、足満は兵を使って合戦で死んだ軍馬を回収した。馬は馬油の他に肉、皮、毛、骨と有効活用出来る部位が多い。

尤其馬皮與牛皮相比纖維密度較低,雖耐用度較差,但因極具柔軟性而可用於衣物等製品。

特に馬革は牛革と比べると繊維密度が低いため頑丈さは劣るものの、非常に柔軟性があるため衣類などに利用できる。

除去損傷嚴重部位外的皮後,接著將各部位的肉切下,同步提取馬油,並將骨頭上的肉剔除。

損傷の激しい部位以外の皮をはぎ終えると、後は各部位の肉を切り落とし、平行して馬油を採取し、骨は肉を削ぎ落とす。

把所有肉類全部用鹽或鹽麴、味噌醃漬,馬油精製後裝入壺中,骨頭則清洗以用作骨瓷的原料或肥料等。

肉は全て塩や塩麹、味噌漬けにし、馬油は精製して壺に入れ、骨はボーンチャイナの材料、肥料等に使用するため洗浄する。

骨瓷是瓷器的一種,於十八世紀在英國倫敦被發明。

ボーンチャイナは磁器の種類の一つで、十八世紀にイギリスのロンドンで発明された。

當時的英國難以取得在中國瓷器中廣泛使用的白色黏土。

当時のイギリスはシナ磁器に多用された白色粘土の入手が困難だった。

為尋找白色黏土的替代品,英國最終想到將牛骨灰(磷酸鈣)混入陶土製作。

白色粘土の代用品を求めたイギリスは、最終的に牛の骨灰(リン酸カルシウム)を陶土に混ぜて製作する事を考えついた。

雖然和一般瓷器不同,使用特殊釉藥、進行低溫二次燒成等,但使用骨灰使其具備溫潤的乳白色底色。

一般の磁器と違って特殊な釉薬を使用する、二次焼成を低温で行うなどの違いがあるものの、骨灰を使用する事で温かみのある乳白色の下地が備わった。

一般而言,骨瓷是以牛骨灰製成。

一般的にボーンチャイナは牛の骨灰で作られている。

馬骨的磷酸鈣不像牛骨那麼多,且含有較多氧化鐵,因此能否燒成白色成疑,但若不拘泥於乳白色,製造本身是可行的。

馬骨は牛骨ほどリン酸カルシウムが多くなく、酸化鉄も多いため白色に焼成出来るかは怪しいものの、乳白色に拘らなければ製造自体は可能だ。

甚至若成功,有可能做出與牛骨不同風味的瓷器。

それどころか、うまく行けば牛骨とは違う味わいの磁器が出来る可能性もあった。

(我並不是要親自努力……不過素材越多越好)

(わしが頑張る訳ではないが……まぁ素材が多いに越した事はない)

足滿一句不抱怨,默默地將馬隻解體。解體了很多馬後,他把不要的內臟與垃圾分成數處埋入洞中。

足満は一言も不満を漏らさず、黙々と馬を解体する。沢山の馬を解体し終えると、彼は不要な内臓やゴミを数か所に分けて穴に埋めた。

埋入洞中後內臟與垃圾會被微生物分解還於土壤。雖有被野犬或熊掘出的可能,但只要沒有把腐爛物帶走的鳥兒啄食就沒問題。

穴に埋めておけば内臓やゴミは微生物に分解され土に還る。野犬や熊に掘り返される可能性はあるものの、腐食したものを遠くへ運ぶ鳥がついばめなければ問題ない。

為防止疾病蔓延,將內臟埋入洞中是必要的工作。

病気の蔓延を防ぐためにも、内臓を穴に埋める事は必要な作業だ。

「這樣就好。接下來把肉賣給商人吧」

「これで良し。後は商人に肉を売り払うか」

僅將不易保存的肉售予商人,並安排把剩下的馬毛、馬油與馬骨運往尾張。

日持ちしない肉のみを商人に売り捌き、残りの馬毛と馬油、馬骨を尾張へ運ぶよう手配した。

(真想快點回神社。很快就得與敵對的本願寺擬定對策。嘛……若把乾燥大麻摻入煙草並在本願寺散布,或可引起藥物污染導致內部瓦解)

(早く神社へ帰りたいものだ。もうすぐ敵対する本願寺との対策を立てねばならん。まぁ……煙草に乾燥大麻を混ぜて本願寺に広めれば、薬物汚染による内部崩壊を引き起こせるが)

說到大麻會聯想起麻類,但嚴格來說是指含有較多麻醉成分的印度麻等。

大麻と言えば麻全般を連想するが、正確には麻薬成分の多いインド麻などを指す。

靜子栽培的麻是日本原生的麻。日本的麻其陶醉成分四氫大麻酚(THC)低於0.1%,比其他亞種還低。

静子が栽培している麻は日本に自生する麻だ。日本の麻は陶酔成分であるテトラヒドロカンナビノール (THC) が0.1%未満と他の亜種より低い。

而印度麻的含量最低有1.8%、最高可達20%。在印度與牙買加被稱為「ganja」(神之草),自兩千多年前起就有人進行品種改良。

対してインド麻は最低で1.8、最高で20%含有している。インドやジャマイカではガンジャ(神の草)と呼ばれ、2000年以上前から品種改良されてきた。

順帶一提,大麻的花或葉乾燥後稱為乾燥大麻(マリファナ),大麻的樹脂乾燥後稱為大麻樹脂(ハシシ),將乾燥大麻或樹脂以酒精或油溶解的加工品則稱為液體大麻(ハニーオイル)。

余談だが大麻の花や葉を乾燥させたものを乾燥大麻(マリファナ)、大麻の樹液を乾燥させたものを大麻樹脂(ハシシ)、乾燥大麻や樹脂をアルコールや油で溶かした加工品を液体大麻(ハニーオイル)と言う。

雖省略細節,但即便是日本的麻也能製作乾燥大麻。然而像靜子那樣為工業用途栽培的麻,與為嗜好用途栽培的麻其方式不同,無法兩者並行。

詳細は省くが日本の麻でも乾燥大麻を作る事は可能だ。しかし静子の様に産業用に利用する為の麻栽培と、嗜好用に利用する為の麻栽培は方式が異なり、両立させる事は出来ない。

因設備與栽培方式不同,熟悉者只要看一眼麻田就能辨別其栽培目的。

設備や栽培方式が異なる為、詳しく知っている者が麻畑を見れば、どちらを目的に栽培しているかひと目で分かる。

(若在春天散播……夏天就會成為常習者,秋天受戒斷症狀折磨,冬天因無法栽培而無法攝取,會變得意志消沉導致餓死,或是自怨自艾自殺,兩者其一。若以紙捲煙草散播,會迅速擴散。)

(春にばら撒いたとして……夏には常習者となり、秋には離脱症状に苦しみ、冬は栽培が不可能だから摂取出来ず、無気力になって餓死するか、勝手に世を嘆いて自殺するかどちらかだな。紙巻き煙草にしてばら撒けば、あっという間に広がるだろう)

煙草傳入日本是在四百年前,但煙草本身的歷史悠久,早在公元前一千年左右就在南美被吸食。

日本に煙草が伝来したのは四百年前だが、煙草自体の歴史は古く、紀元前千年頃には南米で吸われていた。

但當時人們並非作為現代的嗜好品,而是因香氣與尼古丁攝取帶來的陶醉感用以聽神諭,或以煙的上升方式占卜未來,作為宗教行為的工具。

しかしその時は香りやニコチン摂取による陶酔感から神のお告げを聞いたり、煙の上り方で未来を占ったり、現代のような嗜好品としてではなく宗教行為の道具として使用した。

時光流轉到1492年,哥倫布發現新大陸。當時他從原住民那裡獲贈了乾燥的煙草葉,據說這是西方人首次接觸煙草的時刻。

やがて時は流れて1492年、コロンブスが新大陸を発見する。その時彼は、原住民から乾燥した煙草の葉を献上された。これが初めて西洋人が煙草に触れた瞬間と言われている。

當時的哥倫布不懂其價值,覺得是神祕的葉子而感到不悅,丟棄了獻上的葉片。後來在古巴學會煙草葉的用法後,他把煙草葉帶回西班牙。

その時のコロンブスは価値が分からず、謎の葉っぱと思い気味悪がって献上された葉を捨てた。後にキューバで煙草の葉の使い方を覚えると、彼は煙草の葉をスペインへ持ち帰った。

經過種種曲折後煙草傳遍歐洲,但和現代一樣,歐洲人對煙草的看法分歧。

それから紆余曲折を経てヨーロッパに広まった煙草だが、現代と同じくヨーロッパ人の間で煙草に対して意見が割れた。

吸煙派將其視為具有放鬆或提神作用的藥物使用;而規範派則對迅速擴散的藥物產生防衛反應並實施了諸多管制。

煙草を吸う派はリラックス作用や覚醒作用のある薬として利用した。対して規制派は急速に広まる薬物への防衛反応を示し、数多くの規制を行った。

著名的例子有西班牙王費利佩三世禁止煙草並焚燒境內所有煙草;羅馬教皇烏爾巴諾八世則對在神聖場所吸煙者施以破門。

有名な所でスペイン王フェリペ三世が煙草を禁止にし、国内の煙草を全て焼却処分した。またローマ法王ウルバヌス八世は神聖な場所で煙草を吸った者を破門にした。

說到煙草,存在各種方式與吸法。

煙草と一口に言っても様々な方法と吸い方が存在する。

有紙捲煙草、水煙、鼻煙、嚼煙、手捲煙等各種形式;吸法也有紙捲、雪茄、煙斗、煙管等。

紙巻き煙草に水煙草、嗅ぎ煙草、噛み煙草、手巻き煙草など様々な方法がある。吸い方も紙巻き煙草、葉巻、パイプ、煙管など様々だ。

其中紙捲煙草具有其他無可比擬的「便利性」。雪茄、煙斗、煙管需準備並有吸食程序,且有些種類吸食時間極長,並非容易即刻享用。

この中で紙巻き煙草は他にない『手軽さ』がある。葉巻やパイプ、煙管は吸う為の準備と吸い方に手順があり、ものによっては吸う時間が非常に長いため簡単に吸えるものではない。

相比之下,紙捲煙草只要從盒中取出點火即可。吸食時間上,雪茄需二十分到八十分,紙捲煙草則三到四分鐘即結束。

対して紙巻き煙草は箱から煙草を取り出し、火をつければ終わりだ。吸う時間も葉巻の二十分から八十分に対し、紙巻き煙草は三分から四分で終わる。

因自動卷煙機的發明、以廢棄的莖等再加工混入煙草使得即使品質較差也能大量生產、以及不需吸食準備等諸多理由,紙捲煙草普及開來。

自動煙草巻き機が発明される、廃棄される茎等を再加工して煙草に混ぜる事で質は悪くとも大量生産が可能になった、吸う為の準備が必要ない、等の理由で紙巻き煙草は普及した。

曾為宗教行為道具的煙草,今日已成為全球各地販售的隨手可得的嗜好品。

かつては宗教行為の道具だった煙草は、今日では世界の至る所で販売されている気軽な嗜好品となった。

然而因其爆發性普及,公共場所的吸煙禮儀受質疑,如同中世歐洲時期一般對煙草的管制呼聲再起。

しかし爆発的に普及した事により、公共の場での喫煙マナーが問われ、中世ヨーロッパの時と同じく煙草の規制が叫ばれている。

(三年……不,兩年就足夠。準備就緒後先從內部使雜賀衆瓦解吧。呼,得找出出入的商人)

(三年……いや二年あれば良い。準備が整えば手始めに雑賀衆(さいかしゅう)を内側から崩壊させるか。ふっ、出入りの商人を探し出さねばな)

煙草能爆發性普及,以及引發吸煙環境論爭的根本原因就是「便利性」。

煙草が爆発的に普及した理由、そして喫煙環境論争が起こる根本原因が『手軽さ』だ。

足滿的策略就是利用這種便利性,在雜賀衆中普及將乾燥大麻混入煙草葉的紙捲煙草。

この手軽さを利用し、雑賀衆に煙草の葉に乾燥大麻を混ぜた紙巻き煙草を普及させる事が足満の策だ。

尼古丁、一氧化碳、焦油、氰化物等具強烈中毒性或危險的物質會進入體內,但大麻帶來的快感、鎮痛作用及促進食慾等藥理作用會發揮,使吸食者覺察不到危險物質已進入體內。

ニコチン、一酸化炭素、タール、シアン化合物等の中毒性が強いものや危険な物質が体内に入るが、大麻にある多幸感をもたらす鎮痛作用や食欲増進などの薬理作用が働くため、吸っている人間は危険な物質が体内に入っている事に気付かない。

雜賀衆擅長與海外貿易,並分成數個集團行動。大麻摻入的煙草蔓延的條件已經十分具備。

雑賀衆は海外との貿易を得意とする。そして幾つかの集団に別れて行動する。大麻入り煙草が蔓延する条件は十分揃っている。

然而這個策劃有問題。若大麻摻入的煙草向外擴散,惡習也會一併蔓延。

しかしこの策には問題がある。大麻入り煙草が他に広がれば、一緒に悪弊が広まる事になる。

因此必須在慎重判斷情勢後再行動用策。

故に状況を慎重に見極めた上で、策を行使する必要がある。

以下是筆者的看法,若要在吸菸環境論爭中取得一定成果,與其推行分煙,不如廢止紙捲菸,並把雪茄的價格調到讓小孩不易買到的程度。

此処から先は筆者の考えだが、喫煙環境論争に一定の成果を出すなら分煙をするよりも、紙巻き煙草を廃止、そして子供が手軽に買えない程度に葉巻の価格を下げる事が良い。

餐後一根、休息時間一根、起床後一根、睡前一根,全都是因為紙捲菸「容易隨手取得」才會發生的情況。

食後に一服、休憩時間に一服、寝起きに一服、寝る前に一服、全て紙巻き煙草で『手軽に吸える』からこそ出来る事だ。

若消弭紙捲菸既是最大優點同時也是缺點的「便利性」,或許關於分煙爭執的人會減少,街頭隨手丟棄菸蒂的人也會變少。

紙巻き煙草の最大の利点と同時に欠点でもある『手軽さ』をなくせば、分煙について揉める人間や、路上で煙草をポイ捨てする人間が減るのではないだろうか。

另外,乾燥大麻雖被說成依賴性低、隔日即可完全代謝,但並非沒有依存性。

また乾燥大麻は依存性が低く、翌日には全て抜け切ると言われているが、依存性がない訳ではない。

若將此類乾燥大麻合法化,生產力會下降,並可能引發治安惡化、社會保障費用增加、出生率下降與人口減少等惡性循環。

そのような乾燥大麻を合法化すれば生産性は落ち、治安悪化や社会保障費増大、出生率の低下、人口減少という悪循環が発生する。

實際上,歐洲某國在合法化後確實成功減少了非法毒品的毒販,但同時也發生了治安惡化與社會保障費用增加的問題。

実際、ヨーロッパのとある国では合法化する事で違法ドラッグの密売人を減らす事に成功したが、同時に治安悪化や社会保障費増大が発生した。

因此除非攸關生命,攝取並使四氫大麻酚(THC)合法化是危險的。

故に命がかかっていない限り、テトラヒドロカンナビノール(THC)を摂取、そして合法化する事は危険だ。

以上是筆者的看法。話題回到正題。

以上が筆者の考えだ。話を戻す。

足滿思索著如何將難以控制的乾燥大麻摻入煙草,並僅限於雜賀衆內部流通。

制御が難しい乾燥大麻入り煙草を、いかにして雑賀衆の中だけに留めるか、その方法を足満は思案する。

(……嘛,沒關係,還有時間。情勢也可能改變,現在沒必要急著決定)

(……まぁ良い、時間はまだある。状況が変わる可能性もあるし、今急いで考える必要もない)

足滿得出不必立即給出答案的結論後,重新開始作業。

今すぐ答えを出す必要はない、そう結論づけた足満は作業を再開した。

七月一日,織田・德川連合軍攻打由磯野員昌堅守的佐和山城。

七月一日、織田・徳川連合軍は磯野員昌が籠城している佐和山城を攻める。

但在判定佐和山城難以陷落後,他們在周圍配置武將,鞏固長期包圍網的體制。包圍網完成後,德川軍返回三河,信長於四日上洛、八日返回岐阜。

だが佐和山城の陥落が困難だと理解すると、周囲に武将を配置させて長期包囲網の体制を固めた。包囲網完成後、徳川軍は三河へ帰還し、信長は四日に上洛、八日に岐阜へ戻る。

後世留名的「姉川之戰」中,織田・德川連合軍獲得勝利,但並未完全使淺井與朝倉屈服,雙方仍保有抵抗的力量。

後世に名を残す『姉川の戦い』で織田・徳川連合軍は勝利を収めた。だが完全に浅井・朝倉を屈服させた訳ではなく、双方とも抵抗する力はまだ残っていた。

對此並非全無不安,但暫時認為武將與士兵需要休息,便下達通達讓各自休養,自己也在靜子的村中療養疲憊。

その点に不安がない訳ではないが、ひとまず武将や兵たちに休息時間が必要と考え、各自身体を休めるように通達、自身も静子の村で疲れを癒やした。

「此番合戰是失敗」

「此度の合戦は失敗だ」

沐浴洗去身上的污垢與疲憊,吃完靜子的料理後,信長一邊喝著飯後的茶一邊低聲自語。

湯を浴びて身体の汚れと疲れを洗い流し、静子の料理を平らげた信長は、食後の茶を飲みながら呟いた。

「聽說淺井與朝倉軍已被殲滅」

「浅井と朝倉軍を壊滅させたと聞いておりますが」

不論史書如何,她聽說姉川之戰是信長的勝利;然而信長卻視那場戰為失敗。

歴史云々に関係なく姉川の戦いは信長の勝利、と彼女は聞いている。しかし勝利したはずの信長は姉川の戦いを失敗と見ている。

靜子歪著頭,不明白他的意圖何在。

彼の思惑がどこにあるか分からず静子は首を傾げる。

「如今回想,我本該向備前守進言監視久政。正因我疏忽與驕傲,久政才將備前守逐出,重新回到近江國的國人陣營。然後……便成了這樣」

「今、思えばわしは久政を監視するよう、備前守に進言しておくべきだった。わしが油断し慢心したからこそ久政は備前守を追い出し、再び近江国の国人へと咲き戻った。そして……これじゃ」

說罷,信長把一疊紙張丟向靜子。

言葉とともに信長は静子へ紙束を投げる。

此刻在場只有信長與靜子二人,連小姓與侍女都被趕走了。

今この場には信長と静子の二人しかおらず、小姓や小間使いすら追い払っている状態だ。

靜子理解那資料是他極不願示人的東西,帶著些微緊張接過紙束。

つまりそれだけ人に見せたくない資料だと理解し、静子は若干緊張の面持ちで紙束を手に取る。

「理解你的良友足滿,他詳盡調查了野村與姉川的地形。合戰在開始前,準備多少非常重要。我竟忘了這些基本事,因為自滿於兵力差距而驕傲。」

「貴様の良き理解者である足満。奴は野村や姉川の地形をつぶさに調べていた。合戦は始まる前に、どれだけ準備を整えるかが大事。わしはそんな基本的な事も忘れ、兵力の差に胡座をかいていた」

紙束中記載著足滿所測量的姉川地形圖。在詳盡測量的地圖上,細緻地標註了我方的布陣圖。

紙束には足満が測量した姉川の土地地図が詳細に記載されていた。詳細に測量された地図の上に、自分たちの配置図が事細かに書かれていた。

標註配置圖的地圖不只一張。以測量地圖為基礎,準備了數十種配置模式。

配置図を書き込んだ地図は一枚だけではない。測量された地図を基本に、何十パターンもの配置図が用意されていた。

即便研究歷史,也沒有留下確切的布陣位置。因此靜子認為,才會進行細緻測量,無論在哪裡布陣都能應對自如。

歴史を知ろうともどこに布陣するか、正確な位置は残されていない。だから細かい測量を行い、どこに布陣しようとも問題ないように対応したのだと静子は考えた。

「對自己的無能感到失望」

「自分の不甲斐なさに呆れる」

信長一口喝下茶,吐出一口氣後閉上眼。數秒後再度睜眼,他不再是先前那副鬆弛的表情,而是以嚴峻的表情宣告。

茶を一気に煽り、一息吐いた信長は一度目を瞑る。数秒後、再び目を開いた信長は、今までのような緩んだ表情ではなく、険しい顔つきで宣言した。

「此次合戰是我的敗北」

「今回の合戦はわしの負けだ」

靜子知道元龜元年是接連不斷的戰事。為了下一場戰,她暗地裡做足準備。必須強化防守的城有兩座。

元亀元年は戦いの連続である事を静子は知っている。次の戦いに向けて彼女は人知れず準備を整える。どうしても防衛力を強化しなければならない城が二つある。

其一是由森可成守護的宇佐山城,另一是由信長弟弟信興(のぶおき)守護的小木江城。

それは森可成が守る宇佐山城と、信長の弟である信興(のぶおき)が守る小木江城だ。

當織田軍攻打淺井・朝倉時,三好三人衆乘隙攻入攝津河內國。

織田軍が浅井・朝倉攻めを行っている時、隙を突いて三好三人衆が摂津河内国を攻める。

此時荒木村重通同三好長逸,將池田勝正逐出池田城。

この時、荒木村重が三好長逸に通じ、池田城から池田勝正を追放してしまう。

為了阻止三好三人衆的侵攻,當信長在攝津苦戰之際,本願寺顕如起兵,命令各地門徒討伐信長。

三好三人衆の侵攻を食い止めるために信長が摂津で合戦を繰り広げている時、本願寺顕如が蜂起し諸国の門徒に信長討伐の命を出す。

當信長被牽制於攝津時,淺井・朝倉連合軍又聯合比叡山延曆寺攻打,宇佐山城遭襲,森可成(享年48歲)與信長弟弟信治(享年26歲)戰敗身亡。

摂津に信長が釘付けになった所を、浅井・朝倉連合軍に比叡山延暦寺が加わり、宇佐山城が攻められて森可成(享年48歳)と信長の弟である信治(享年26歳)が敗死する。

信長把軍隊移動去對付宇佐山城,但淺井・朝倉聯合軍退守比叡山。

この宇佐山城に対応しようと信長が軍を移動させるが、浅井・朝倉連合軍は比叡山に篭もる。

期間內北伊勢起義的伊勢長島一向一揆勢力討了信長的弟弟信興,織田家在各地陷入窮境。

この間に北伊勢で蜂起した伊勢長島一向一揆衆が、信長の弟である信興を討つなど織田家は各地で窮地に陥る。

靜子認為突破第一次織田包圍才是信長天下布武的最難關。隨後接踵而來的第二、第三波包圍網,她則沒那麼注意。

この第一次織田包囲を切り抜ける事こそ、信長の天下布武における最難関だと静子は考えていた。その後に続く第二、第三の織田包囲網に、静子はそれほど注意を払っていなかった。

因為第二、第三包圍網相比第一次來得不團結。如果武田或上杉也參與第一次織田包圍,織田家就會徹底完蛋。

第二、第三包囲網は第一次包囲網に比べてまとまりが悪いからだ。もしも第一次織田包囲網に武田や上杉まで参加したなら、織田家は完全に終わっていただろう。

然而他們持續採取謹慎態度,直到事態燒到自己全身才會參與織田包圍。

しかし全身に火が回るまで、彼らは織田包囲網に参加しないという慎重な姿勢を崩さなかった。

正因如此,對付織田包圍網在靜子看來更加困難。

だからこそ織田包囲網への対応が、静子には一層難しく見えた。

如果不慎繼續無往不勝,武田或上杉會有危機感,可能參加第一次包圍網。

下手に常勝無敗を続ければ武田や上杉が危機感を覚え、第一次織田包囲網に参加する可能性がある。

要在表面上看似稍有敗績的同時,務必保護森可成以及信長的弟弟信治、信興的性命。故意重現史實的同時守住重要人物的命,實在難上加難。

ある程度負けている風に見せつつ、森可成や信長の弟である信治・信興の命は必ず守らなければならない。歴史通りの事を故意に起こしつつも、大事な人間の命を守る事は至難の業だった。

「嗯——不行。果然只能強化其中一座城堡」

「うーん、駄目だ。やっぱりどっちか片方の城しか強化出来ない」

對於織田包圍網的勝利條件又複雜,加上再多資金,只有靜子一人能強化的城頂多也只有一座。

織田包囲網に対する勝利条件が面倒な上に、幾ら資金があると言っても静子一人では強化出来る城はよくて一つだった。

「唔唔唔……還得實用化青黴素和鏈黴素。啊——真想不打了,乾脆快點投降就好。」

「むむむ……ペニシリンやストレプトマイシンの実用化も行わないといけないのに。あーもう、いくさなんてせず、さっさと降伏すればいいのに」

面對問題堆積如山的現實,靜子忍不住抱頭抱怨。

問題が山積みという現実に静子は思わず頭を抱えて愚痴をこぼす。

被稱為世界上第一種抗生素的青黴素,能治療梅毒、淋病等性病以及各種感染症。

梅毒・淋病などのSTD(性感染症)を始め、様々な感染症に有効なのが世界初の抗生物質と言われたペニシリンだ。

而鏈黴素則是鼠疫和結核的特效藥,對細菌性赤痢等多種細菌性疾病也有效。

そしてストレプトマイシンはペストや結核症の特効薬、そして細菌性赤痢などの多くの細菌性疾患に有効である。

不過無論哪種抗生素,濫用會導致產生耐藥菌。

ただしどちらにも言える事だが、抗生物質は多用するとそれに耐性を持つ菌が出現する。

事實上,對青黴素有耐藥性的細菌正是由抗生素無秩序濫用引發的。

現にペニシリン耐性菌は、抗生物質の無秩序な濫用が引き金となって生まれた。

鏈黴素亦出現耐藥菌,抗生素的使用時機難以掌握。此外鏈黴素的保存與菌株提取困難,比青黴素更麻煩。

ストレプトマイシン耐性菌も出現するなど、抗生物質は使い所が難しかった。更にストレプトマイシンは保管や菌の抽出が難しく、ペニシリンより更に困難な問題が付きまとう。

然而要提高抗生素的純度,必須反覆進行培養與提取,從中挑選優良株再培養提取,如此耗時費力地重複作業。

しかし抗生物質の純度を上げるには培養と抽出を行い、その中から優良個体を使ってまた培養と抽出と、気の遠くなるような作業を繰り返さなければならない。

因此把抗生素視為特效藥中的秘密,平時最好的選擇是強化人體自身的抵抗力。

その為、抗生物質は特効薬という秘中の秘扱いをし、普段は人体の持つ抵抗力を強化する方法が一番ベターな選択肢だ。

結核被稱為襲擊貧窮階層的「窮人的疾病」,被認為和不良生活習慣有關。靜子考慮到這點,實施充足食糧的政策逐漸見效。

結核は貧困層を襲う『貧者の病気』と言われ、不養生な生活に原因があると言われている。その点を考慮して食料を豊富にした静子の政策は、徐々に実を結んでいた。

政策效果最明顯的人是竹中半兵衛。

政策の効果が最も顕著に出た人物は竹中半兵衛である。

他曾被認為體弱且外表瘦削,現在卻有了紅潤的體格。若認識他在服侍齋藤家的時期的人見到現在的竹中半兵衛,會難以置信。

体が弱く見た目は痩身と言われた彼だが、今は血色の良い身体付きをしていた。もし斎藤家に仕えていた頃の彼を知っている者が、今の竹中半兵衛を見れば我が目を疑うだろう。

從小就見證他成長的弟弟都為他變得如此健康感到驚訝,雖然長時間劇烈運動仍有困難,但已具備能從事角力的體力。

幼少の頃から竹中半兵衛を見ていた弟すら驚くほど健康体になり、長時間の激しい運動は今も無理ではあるが、角力をとれる程度の体力は持っていた。

當初遇見靜子時的慶次身高出眾,但因肉體未跟上骨骼成長而瘦削;現在則成為披著肌肉盔甲的巨漢。

他にも静子と出会った時の慶次は飛び抜けて高身長だったが、骨の成長に肉が追いつかず痩身だった。それが今では筋肉という鎧を纏った巨漢だ。

不僅他,才藏、長可、奇妙丸及他的教導者,當然還有以信長為首的森可成、柴田、秀吉等武將,女性陣也以濃姬為首的寧寧、まつ與えい等都採納了靜子式的健康術。

彼だけでなく才蔵や長可、奇妙丸に彼の教育係は勿論、信長を筆頭に森可成、柴田、秀吉などの武将たち、女性陣は濃姫を筆頭にねねやまつ、えいなども静子流健康術を取り入れた。

一日三餐均衡攝取營養、早中晚做廣播體操第一與第二、做柔軟體操、刷牙、使用利於安眠的寢具等,大多是現代人會做的事。

一日三回、栄養バランスのとれた食事を取る、ラジオ体操第一と第二を朝昼晩行う、柔軟体操を行う、歯を磨く、安眠できる寝具を利用する、など大半は現代人が行っている事だ。

當然,過度追求完美的健康生活反而可能不利健康,需保有一定的彈性。

無論、完璧な健康生活は逆に不健康になる場合があり、ある程度の余裕は必要だ。

「抗生素可以放到後面處理吧。倒不如先做BCG疫苗或MR疫苗。嗯,那類事情再慢慢想……現在得先應對眼前的現實啊。可士兵增加、所屬變動,為何麻煩事總是聚在一起來?」

「抗生物質は後でも問題ないか。どちらかと言うとBCGワクチンとかMRワクチンが先だね。ま、その手の事は追々考えていくとして……今は目の前の現実に対応しないとなぁ。しかし兵士は増える、所属は変わる、と何で面倒事って一度に来るのだろう」

在姉川之戰中,足滿、慶次、才藏、長可表現出色。作為獎賞,足滿被編入靜子隊,成為正式武將。

姉川の戦いで足満、慶次、才蔵、長可は見事な働きぶりを見せた。その事の褒美として足満は静子隊の正式な武将として配属される事となった。

並且各武將新增五百兵力,靜子隊二千、黑鍬衆五百、慶次隊一千五百、才藏隊一千五百、長可隊一千五百。

また各武将たちは兵五百が追加され、静子隊二千と黒鍬五百、慶次隊千五百、才蔵隊千五百名、長可隊千五百となる。

足滿被准許擁有自己的兵力,分配到一千名。弓騎兵隊經試驗新增二十名,合計五十名。

足満は自身も兵士を持つ事を許され、兵千が割り当てられた。弓騎兵隊も新たに試験する事で二十名が追加され、合計五十名の弓騎兵隊となった。

靜子軍兵力由4530增至7550外加黑鍬衆五百,其規模已可與信長的重要幹部並肩。

静子軍は4530から7550と黒鍬衆五百に兵数が増え、その規模は信長の重鎮たちと肩を並べられるほどだった。

靜子軍原屬第五軍,但全員先退伍再重組,編入信長專用的第零軍「特殊作戰師團」。

静子軍の所属は第五軍だったが全員が一度軍から脱退、再結成を行わせ信長専用の第零軍『特殊作戦師団』に配属された。

算是獨立遊擊隊,依信長命令執行各種任務;第零軍日後決定由奇妙丸擔任指揮官。

いわば独立遊撃隊であり、信長の命令によって様々な任務につく。なお第零軍は後に奇妙丸が指揮官になる事が決定していた。

信長常輕易更動指揮系統或變換配屬地,但被捲入者自然叫苦連天。

信長は簡単に指揮系統を変えたり、配属場所を変更したりするが、巻き込まれる方はたまったものではない。

即使兵士增加也需要考慮居住土地等事務,而籌措那些土地正是靜子的責任。

兵士が増えても住む土地や何やらを考える必要があり、更にその土地を工面するのが静子の役割だ。

不僅要考慮配置,還得四處協調建造他們的房屋。當然,信長也賦予靜子相應職權來應付現有地位。

そして配置を考えただけでなく、彼らの家を建てる為にあっちこっち掛け合う必要がある。無論、今の立場に見合う権力を信長は静子に与えていた。

此外信長賜予靜子印章「老成持重」,發文需先由信長審閱,但她已有一定程度發命的權限。

更に信長は『老成持重(ろうせいじちょう)』の黒印を静子へ下賜し、一度信長が内容を検めてから届く仕組みだが、ある程度の命を出せる立場にある。

「黑印狀聽起來挺威風的。果然問候很重要,若斷絕溝通不會有好結果。嗯,暫時還是讓他們在後方學習吧。最重要的是他們太缺乏抗體了。」

「黒印状って何か偉そうに聞こえるのだよね。やっぱり挨拶は大事、コミュニケーションを断ったらろくな結果にはならない。まぁ暫くは後方で学んで貰う必要があるね。何よりも抗体がなさ過ぎる」

新增的士兵以及其家屬中有很多人未曾接種牛痘,因此沒有天花與麻疹的免疫。

追加された兵士、そして家族には牛痘による天然痘と麻疹の免疫を持っていない人間が多い。

先前的4500名士兵與其家屬,已經具有天花與麻疹的免疫力。

先の4500名の兵士と家族は、既に天然痘と麻疹に対する免疫を持っている。

天花只要讓人接觸感染牛痘的牛即可獲得免疫,但麻疹則是透過有限度的感染來取得免疫。

天然痘は牛痘にかかっている牛と接触させて免疫を得させるだけだが、麻疹は限定的に感染させて免疫を得させている。

現階段無法有意地使麻疹病毒弱毒化,因此在強化士兵的抵抗力之後,只能由尚未劇症化的人身上感染以取得麻疹免疫,別無他法。

現状、意図的に麻疹ウィルスの弱毒化が出来ないので、兵士たちの抵抗力を強化した後に、劇症化していない人間から感染させる以外、麻疹の免疫を手に入れる方法はない。

對已劇症化者予以隔離治療,其他人則進行常規的麻疹防治措施。

劇症化した者は隔離治療とし、それ以外は通常の麻疹対策を行っている。

因為攝取維生素A能降低死亡率,故讓人食用雞肝、小松菜、山羊奶、葡萄乾等,盡可能注意避免劇症化。

ビタミンAを摂取する事で死亡率を下げられる事から、鶏レバー、小松菜、山羊乳、干しぶどうなどを摂取させ、なるべく劇症化しないように注意する。

即便如此仍有劇症化的可能性,取得麻疹免疫時存在死亡風險,但目前尚未因麻疹感染出現任何死亡者。

それでも劇症化の可能性がある以上、麻疹の免疫獲得時に死亡する危険をはらんでいるが、今のところ麻疹感染による死者は一人も出ていない。

如此費力強行使人獲得麻疹免疫是有原因的。因為具免疫的婦女所生的嬰兒,出生後可在八個月內擁有對麻疹的免疫。

こうまでして無理に麻疹の免疫を、手に入れさせるのには理由がある。免疫を持った女性が赤子を出産した場合、赤子は生後八ヶ月まで麻疹に対する免疫を持つからだ。

雖然一年後免疫會消失,但仍能減少嬰兒因麻疹死亡的機率。

一年経てば失われている免疫だが、それでも赤子が麻疹によって死亡する率を減らせられる。

麻疹與天花免疫獲得計畫正穩定產生成效。

麻疹と天然痘の免疫獲得プログラムは、着実に成果を出していた。

靜子等人所在的地區,當然包含周邊居住的農民與士兵聚居地,雖然周圍可能發生麻疹流行,但在他們地區並未擴散。

静子たちは勿論、その周辺地域に住む百姓たちや兵士たちが住む地域は、周囲で麻疹が流行する事はあっても彼らの地域で流行する事はなかった。

即便出現感染者,了解應對方法的士兵與農民會立刻實施隔離治療,阻止疫病蔓延。

仮に感染者が出ても、対応方法を理解している兵士や百姓たちは、すぐさま隔離治療を行い疫病の流行を防ぐ。

他們明白為了守護自身性命,隔離帶有病原體的人是很重要的。

自分たちの命を守る為にも、病原菌を持つ人間を隔離する事は重要だと彼らは理解していた。

「嗯……雖然有改變餐食內容等各種方法……那就交給資深的士兵們吧」

「まぁ食事の内容を変えるとか色々あるけど……それは先輩兵士たちに任せよう」

雖可說是完全推給別人,但要由一人包辦一切並不現實,能交付的就交付,若不信任並放手讓人學習,就無法培養出人才。

丸投げとも言うが、全て自分が取り仕切るのは現実的ではないし、任せられる所は任せ、信頼して見守らなければ人は育たない。

「那麼,從此刻起的兩個月將是關鍵吧」

「さて、ここから二ヶ月が勝負になるかな」

低聲喃喃後,她轉動肩膀整頓氣勢。

呟いた後、彼女は肩を回して気合を入れなおした。