戦国小町苦労譚
一五七〇年 一月上旬
每年元旦過後一天由信長主辦的酒宴,靜子如往常一般參加。
毎年、元日の翌日に行なわれる信長主催の酒宴に、静子はいつものように参加した。
今年她與前年不同,向信長獻上了「新年賀禮」,這既是把倉庫中沉睡的軍需品獻給信長,也有整理倉庫的雙重意義。
今年は前年と違って信長に「お年賀」を渡した静子だが、これは倉の中に眠っている軍需品を信長に献上する事と、倉の整理という二種類の意味があった。
當然不只有信長。她幾乎將倉庫清空般,也把東西贈予森可成、丹羽長秀、佐久間信盛、木下藤吉郎秀吉、滝川一益、柴田勝家、佐々成政等重鎮。
勿論、信長だけではない。彼女は倉の中をほぼ空にする勢いで、森可成、丹羽長秀、佐久間信盛、木下藤吉郎秀吉、滝川一益、柴田勝家、佐々成政など重鎮にも贈る。
對靜子來說不過是把不知不覺累積的物品釋出來整理倉庫,但對末端家臣而言,這看起來像是一位能發動相當於小國規模軍事行動的人物。
静子にとっては知らぬ間に溜まっていたものを放出して倉庫整理をした程度の認識だったが、末端の家臣にとっては小国並の軍事行動が可能な人物に見えた。
再加上她對人人畏懼的信長態度極為自然,且與各位重鎮關係友好,新加入的家臣覺得她很了不起也不足為奇。
更に誰もが恐れる信長に対して極めて自然体、重鎮の誰とも友好関係がある人物とくれば、新規加入した家臣たちにとっては凄い人物に見えてしまうのも無理はない。
靜子比去年更受注目,成了被各式人物致意的對象,但她對這種情形感到厭煩。
昨年より更に注目を集め、様々な人物から挨拶される立場になった静子だが、その状況に彼女は辟易していた。
表面上以和煦笑容應對,內心卻因前來致意者的野心而胃痛不已。
表面上はにこやかな笑みで対応しつつも、挨拶してくる人物の野望に胃が痛かった。
討好他人以求上位本無不可,但希望別把這種事放在我身上,這是她毫無虛飾的真心話。
誰かに取り入り上を目指す事が悪いわけではない。しかし自分にそれを求めてくるのは勘弁して欲しい、それが彼女の嘘偽りない本音だった。
似乎是有人看她每次都胃隱隱作痛而關心,森可成輕咳一聲,便將家臣們驅散。
人が来る度に胃がキリキリしている彼女を気遣ったのか、森可成が軽く咳払いをして家臣たちを追い払う。
靜子享受了短暫平靜的酒宴,卻在看到信長朝她招手的瞬間意識到平靜已經結束。
そして暫く平穏な酒宴を満喫していた静子だが、信長が手招きで呼んでいる姿を見た瞬間、平穏は終わった事を悟った。
「是在呼喚我嗎,殿?」
「お呼びでしょうかお館様」
「剛剛和丹羽在討論有沒有什麼能在茶道上使用的詞句。」
「先ほど丹羽と茶の湯で使える言葉はないか、と話をしていていな」
「咦……?是、是指茶道……嗎?」
「は……ッ? 茶の湯……で、ございますか」
「無需擔心。紙與墨已經備好了。」
「案ずるには及ばない。紙と墨は既に用意しておる」
(不是那方面的擔心……這話沒法說出口吧……)
(そっちの心配じゃなくて……なんて言えないよね……)
彷彿從未考慮過靜子回應似的,信長在她面前備好了紙與墨。放棄反駁的她稍作思索後,在紙上寫下了一個四字熟語。
静子の返答は最初から考慮してないかのように、信長は彼女の前に紙と墨を用意する。諦めた彼女は少し考えてから、紙にある四文字熟語を書いた。
「一期……一會?」
「一期……一会?」
那是茶道精神中最常使用的詞語「一期一會」。
それは茶道の精神でもっとも使われる言葉『一期一会』だ。
雖然被視為千利休所遺留的話,但並無其親筆記錄。該詞僅出現在其弟子山上宗二的著作中,作為利休語錄被引用。
千利休が遺した言葉とされるが本人の筆によるものは無い。彼の弟子である山上宗二の著書に利休の言葉として登場するのみである。
其意為「一期」為佛教用語,指一生,意即將人生中的相遇視為僅有一次的機會,從而以誠意盡力相待的心態。
意味としては一期が仏教用語の一生を指す言葉であり、人生において一度限りの機会と考えて誠意を尽くす心構えを指す。
順帶一提,使「一期一會」作為四字熟語廣為人知的是江戶末期的彥根藩主、曾任江戶幕府大老的井伊直弼。
因みに『一期一会』という四字熟語として広く知らしめたのは、江戸末期の彦根藩主であり江戸幕府大老も務めた井伊直弼である。
(嘛,處在千利休、今井宗久、津田宗及這三位天下名匠的時代,我的話語早晚會被輕易淹沒吧)
(まぁ千利休、今井宗久、津田宗及という天下三宗匠がいる時代、私の言葉なんてあっさり消え去るよ)
她覺得使用在世者的話未免有些不妥,但想不到更好的詞,只好這樣自我說服。
存命中の人物の言葉を使うのはどうかと思ったが、これ以上の言葉が思いつかなかったのだから仕方ない、と彼女は自分に言い聞かせる。
「一期是指人從出生到死亡為止的一生。一會主要指法事等中的一次集會或會合。萬物不斷變化,無法停留在同一處。面對茶會時,應將與此人的茶會視為人生中僅此一次的相遇,並互相以誠意相待。這就是『一期一會』一詞的含義。」
「一期とは人が生まれてから死ぬまでの間という意味。一会とは主に法要などで一つの集まりや会合を意味します。全てのものはたえず変化し、同じところにとどまる事はありません。茶会に臨む際、この人との茶会は二度と機会がない一生に一度の出会いと心得え、互いに誠意を尽くす心構え。それが一期一会という言葉の意味でございます」
信長看著靜子所寫的字片刻,忽然露出柔和的笑容。
暫く静子の書いた文字を見ていた信長だが、ふいに柔らかい笑みを浮かべる。
「世間萬物皆為諸行無常,是嗎。有趣,就把它掛在茶室以為戒吧。」
「世の全ては諸行無常、という事か。面白い、さっそく茶室に戒めとして飾ろう」
「好、好……(這樣可以嗎,果然這個……說了也沒用吧)」
「は、はい……(いいのかな、流石にこれは……まぁ言っても無駄か)」
信長以至於被戲稱為名物狩,仰仗軍事力與財力蒐集茶器。
信長は名物狩りと揶揄されるほど、軍事力と財力を背景に茶器の蒐集を行っている。
因為那行為被背後罵為野蠻,他或許想讓周遭明白,他不僅是個收集茶器的野蠻人,而是能談論通達茶道之文化的雅士。
その行為が野蛮人だと陰口を叩かれているので、茶器蒐集だけの野蛮人ではなく茶の湯に通じる文化的な言葉を語れる文化人である、と周囲に知らしめたいのかもしれない。
那些日後價值可能高達一座城的茶器,於靜子眼中不過是沒洗的骯髒器皿。
後に城一つ分の価値にまで上がる茶器だが、静子から見れば洗ってない不潔な器にしか見えなかった。
再者,今後茶器會成為新的恩賞,茶道將與政治深度相關,成為權力的演出工具。
その上、これから茶器は新しい恩賞、茶の湯は政治に深く関係し、権力の演出装置となる。
靜子認為涉入那樣的茶道沒什麼好事,決定盡量不沾手茶道事務。
そんな茶の湯に関わってもろくなことはない、そう思っている静子はなるたけ茶の湯に関わらないでおこうと決めた。
(突然想到茶具會不會洗啊。嗯大概不會洗吧)
(ふと思ったけど茶器って洗っているのかな。いや洗わないか)
靜子在現代曾參加茶道體驗入學,但禮儀、規矩、茶的作法與其他種種規定太多,讓她感到窒息。
現代で茶道の体験入学をした静子だが礼儀作法、マナー、茶の作法、その他いろいろな決まりが多すぎて息苦しさを感じた。
她理解禮儀與禮節很重要,但總覺得這更像是一場禮儀的發表會,而不是享受茶的過程。
礼儀作法やマナーは大切なものだと理解はしているが、どうしても茶を楽しむというより礼儀作法の発表会に感じてしまったのだ。
最終她認定茶道不合自己,便決定只學習茶道的思想與哲學部分。
結局、茶道は自分に合わないと理解し、彼女は茶道の思想や哲学のみを学ぶ事にした。
從那之後便不再被信長纏擾,靜子以應付式的笑容周旋,撐過了酒宴。
それ以降信長に絡まれる事はなく、周囲に愛想笑いを振りまいて静子は酒宴を乗り切る。
新年伊始便精神疲憊的她想回去鑽進被窩,酒宴一結束便立刻動身回家。
新年早々、精神的に疲れた彼女は帰って布団に潜ろうと思い、酒宴が終わるやいなやすぐさま帰路につく。
但就在出發前,她被信長的小姓叫住了。
しかし出発直前、彼女は信長の小姓に呼び止められた。
「御館大人囑咐要將恩賞交給靜子大人。」
「お館様より静子様に恩賞をお渡しするよう仰せつかっております」
隨著話語,侍童將一個長方形木箱遞給靜子。靜子把回家休息、睡覺放在比確認裡面是什麼更優先的位置,便未多言地接過木箱回家。
言葉と共に小姓は長方形の木箱を静子に差し出した。中身が何か確認するよりも、帰宅し睡眠を取る方を優先した静子は、特に何も言わず木箱を受け取り帰宅する。
翌日,疲勞消散的靜子好奇木箱內裝了什麼,便靜靜地打開了蓋子。
翌日、疲れが取れた静子は木箱に何が入っているか気になり、静かに蓋を開けた。
裡面放著一把使用已久、局部有污跡的火繩槍。
中には使い古されて所々汚れている一丁の火縄銃が入っていた。
覺得需要保養的靜子請彩準備布、清水、熱湯,還有細棒。
メンテナンスが必要と感じた静子は、彩に布と水、熱湯、それから細い棒の用意を頼んだ。
「火繩槍可以拆解,但扳機的機構是特製品,要注意。」
「火縄銃の分解は出来るけど、引き金の仕掛けは特注品だから注意しないとね」
古今中外,用於軍事的武具通常做成結構簡單的樣式,因為構造單純較容易保養維護。火繩槍也不例外,零件少且構造單純。
古今東西、軍用に使われる武具類は構造が単純な作りをしている。それは単純な作りの方がメンテナンスしやすいからだ。火縄銃も例に漏れず部品数は少なく、単純な構造をしている。
首先拆下槍管(バレル)與槍托(ストック),接著是最需要注意的尾栓螺絲(ブリーチプラグ)。
まず銃身(バレル)と銃床(ストック)、そして一番注意する尾栓ネジ(ブリーチプラグ)を外す。
需要注意的原因是火繩槍可能會發生燒結,殘渣會塞在螺紋裡導致卡死。
注意する理由は火縄銃が焼き付けを起こし、滓(かす)がネジ山に詰まって固着している場合があるからだ。
幸好尾栓螺絲(ブリーチプラグ)並未卡死,而且扳機的構造也很單純,因此靜子在拆解火繩槍時沒有遇到困難。
幸いにも尾栓ネジ(ブリーチプラグ)は固着を起こしておらず、更に引き金の構造も単純だった為、静子は火縄銃の分解に詰まる事はなかった。
火繩槍的構造是極秘資訊,一般並未公開。
火縄銃の構造は極秘情報で一般には公開されていない。
但靜子透過文獻學習了詳細構造,還多次參加火繩槍的拆解表演,因此火繩槍的結構細節早已盡入腦中。
だが静子は詳細な構造を文献で学び、更に火縄銃の解体ショーに何度も足を運んでいる。故に火縄銃の構造は細部に至るまで頭の中に入っていた。
拆解結束後接著是清洗。黑色火藥的殘餘可溶於水,所以用水沖洗大多能去除。
分解が終われば次は洗浄だ。黒色火薬の残宰は水溶性である為、水で洗えば殆どが落ちる。
對於水洗不掉的汙垢,用手巾擦拭各零件使其光潔。完成後最後再用熱湯沖槍管做收尾。
水で落とせなかった汚れを拭き取るため、各パーツを手ぬぐいで磨く。それが終われば最後の仕上げに熱湯を銃身にかける。
以熱湯沖洗是讓槍管受熱,藉由熱力使水分蒸發的做法。
熱湯をかける事で銃身が加熱され、その熱で水分が蒸発する仕組みだ。
靜子對一路緊張觀看的彩苦笑,但她也能理解彩的心情——當她知道「前裝槍要用熱水清洗」這件事時也曾由衷驚訝。
途中からハラハラしつつ見ている彩に苦笑した静子だが、彼女も「前装銃はお湯で洗う」という事実を知った時は、心底驚いたので彼女の気持ちは理解出来た。
「髒得相當嚴重呢……嗯,這下乾淨了。」
「かなり汚れていたね……うん、これで綺麗になった」
從清洗用的水與熱湯變得混濁可見,保養明顯有所怠忽。
洗浄に使った水やお湯が濁っている所を見るに、メンテナンスを怠っていたことが伺える。
「啊,對了。彩醬,把椿油拿來給我好嗎?」
「あ、そうだ。彩ちゃん、椿油持ってきてくれない?」
「椿油嗎?好,我知道了。」
「椿油ですか? はい、分かりました」
為了增加與菜種油相同的植物油選項,靜子還製造大豆油、芝麻油、向日葵油、花生油、米糠油、紅花油與椿油。
菜種油と同様、植物油の選択肢を増やすため、静子は他にも大豆、胡麻、ひまわり、落花生、米ぬか、紅花、椿油の製造を行った。
但大豆是軍需品,芝麻相對耕作地的產量微薄,米糠從糠中提煉出的油量也很少。
しかし大豆は軍需品、胡麻は耕作地に対して収穫量が微々たるもの、米ぬかは糠から採れる油の量が少なかった。
另一方面,向日葵多被栽培作為綠肥,花生受到信長的嫌惡,紅花與椿則沒有可食用的部位。
対してひまわりは緑肥用に育成、落花生は信長から不評を受けている、紅花や椿は可食部がない。
因此作為出油加工品大量使用也沒問題。
その為、油用の加工品として大量使用しても問題はなかった。
與向日葵或花生不同,紅花與椿在日本的利用歷史久遠。
ひまわりや落花生と違い、日本で紅花や椿の利用の歴史は古い。
尤其是椿,在日本最古的歌集「萬葉集」中也有詠頌,自古以來被視為美的象徵。
特に椿は日本最古の歌集「万葉集」でも詠まれ、古くから美しい花の象徴とされてきた。
椿木可用作家具、陳設、工藝品或薪炭。木灰用於釀酒與草木染,從子實取得的油則被視為頂級的炸油、化妝品與醫療用,備受珍重。
椿材は家具、調度、工芸品、薪炭用。木灰はお酒造りや草木染めに、子実から得られる油は最高級の揚げ油、化粧品、医療として珍重されてきた。
尤其椿油歷史悠久,甚至在鎌倉時代確立的精進料理中作為炸油使用。
特に椿油は鎌倉時代に確立された精進料理に、揚げ油として使われていたほど歴史が古い。
靜子要求準備椿油的理由是椿油可用作防鏽油。
静子が椿油の用意を頼んだ理由は、椿油がさび止め用として使われているからだ。
有紀錄顯示江戶時代曾用於包丁保養,至今仍用於刀、菜刀與雕刻刀的保養。
江戸時代に包丁の手入れ用として使われた記録があり、現代でも刀や包丁、彫刻刀の手入れ用として使われている。
此外椿油也用於護髮。戰國時代,烏黑長亮的髮絲被視為美貌的象徵,為此椿油被珍視為護髮用。
更に椿油は髪のケアにも使われる。戦国時代、長く艶のある黒髪は美貌の象徴と言われていたが、その為のヘアケアとして椿油は珍重されていた。
不久彩回來遞上椿油,靜子用刷子在槍管表面薄薄塗上一層。
少しして戻ってきた彩から椿油を渡された静子は、ハケを使って銃身の表面に薄く塗る。
「只在表面塗了一點,不過這樣暫時應該沒問題吧──」
「表面に塗った程度だけど、これで暫くは大丈夫かなー」
火繩槍使用的是幾乎不含碳的軟鐵,因此實際上幾乎不需要塗椿油。
火縄銃は炭素を殆ど含まない軟鉄が使われている。よって椿油を塗る必要性は殆どない。
靜子明知如此仍塗椿油,理由是為了以防萬一而塗上一層防鏽油。
それを知っていながら静子が椿油を塗った理由は、念の為に錆止めの油を塗っておこうと考えたからだ。
「唉……」
「はぁ……」
「不過也太少了。要是多種些椿就能多取些油,大家為什麼那麼抗拒呢?」
「しかし少ないね。もっと椿を増やしたら油が多く取れるのに、何で皆あんなに嫌がるのかな?」
「不是靜子大人,誰也做不出那麼豪爽的事去對待神聖木的椿。」
「静子様でなければ、神聖木の椿に対してあれだけ豪快な真似は出来ません」
椿被視為寄宿靈力的聖樹、神聖木,自古以來就是人們的信仰對象。
椿は霊力の宿る聖なる樹、神聖木として古くから人々の信仰対象だった。
不過完全不信靈力一絲一毫的靜子,像往常一樣從椿上剪下適合扦插的枝段。
ただし霊力を一ミリも信じていない静子は、いつもの様に椿から挿し木になる部分を切り取った。
當然,她採取扦插的椿並非被當作御神木供奉的那株,而是附近普通的一棵椿。
無論、彼女が挿し木を採取した椿は御神木として信仰されているものではなく、その辺りにある普通の椿だ。
即便如此,因為被幾個人攔下,採取的扦插數量大約只有原計畫的一半。
それでも何人かに止められた為、採取した挿し木の数は予定の半分程度だった。
額外說明:實生的話要開花需數年,長的話約十年左右;相較之下,扦插通常一年到二年就會開花。
余談だが実生の場合は開花まで数年、長ければ一〇年ほどかかる。対して挿し木は一年から二年で開花する事が多い。
靜子並非以改良椿花品種為目的,而是要增加那些擁有完整雌蕊、能結果用的椿。因此對她來說,從實生培育椿並沒有任何好處。
静子は椿の花の品種改良を目的としているのではなく、完全なめしべを持っている結実用の椿を増やす事だ。故に彼女にとって、椿を実生から育てる事にメリットは一つもなかった。
不過椿屬他家授粉而結果,要穩定結實就需要人工授粉。因此在某種意義上,也可以說是在做與品種改良相同的事。
ただし椿は他家受粉で結実するため、安定して結実させるには人工授粉させる必要がある。故に、ある意味では品種改良と同じ事をしていると言っても良い。
「我覺得沒那麼需要擔心啦。如果椿多了,椿油也多了,大家不就皆大歡喜?」
「そんなに気にする事ないと思うのだけどね。椿が増えれば、椿油が増えて皆万々歳?」
「我做不到。」
「私には無理です」
「嗯——好吧。還有,椿葉和茶葉如果揉捻,就能做成椿茶,所以那方面也要準備起來。」
「うーん、まぁいいか。後、椿の葉と茶葉を揉捻すれば椿茶が出来るから、そっちの準備も整えておかないとね」
「現狀下,我們沒有分配太多人管理椿。因此在採收葉子時必須雇人夫。」
「現状、椿の管理に余り人を割り当てていません。したがって、葉を収穫する際は人夫を雇わなければなりません」
「那也沒辦法呢。首先要增加製作椿油的職人。」
「それなら仕方ないね。まずは椿油を作る職人を増やすか」
取椿油需要等花落後結實的果實取得種子,晒乾後蒸煮,再放入利用槓桿原理的人力壓榨機「角胴」中擠壓榨出;為了能長期保存,還要將油高溫煮沸,先用布粗濾,再用和紙精濾,才終於得到透亮的金黃色椿油。產率以原料種子十公斤可得約一升半(約2.7公升)左右,算是相對良好。
椿油を取るには花が落ちた後に結実する実から種を得て、天日干しした後に蒸し、これを『角胴』と呼ばれるてこの原理を利用した人力圧搾機にかけて絞り出す。更に長期間の保存に耐えるよう油を高温で煮沸し、布で粗漉しした上に和紙で本濾しを経てやっと透き通った黄金色の椿油を手にできる。歩留まりは原料の種十キロに対して約一升半(約2.7リットル)と比較的良好であった。
作為副產品的椿油粕(つばきあぶらかす)晒乾後分發作為肥料。
副産物として得られる椿油粕(つばきあぶらかす)は、天日で乾燥後肥料として配布した。
精製後的大部分椿油都被濃姫等人買走。偶爾有出入的商人購買,但並不清楚他們都把油賣到哪裡去了。
精製された椿油の大半は濃姫たちに買い取られる。たまに出入りの商人が買い取っているとの話だが、どこへ売りに出かけているのかまでは把握していない。
最終留在靜子手上的量雖然不多,但以個人消費來看已經足夠,讓她感到滿意。
最終的に静子の手元に残る量は僅かだが、個人消費を考えれば十分な量なので彼女はそれで満足していた。
當然,前提是對本想要減少的金子反而變多這件事睜一隻眼閉一隻眼。
減らそうとしている金子が逆に増えている事に目を瞑れば、の話だが。
還有,雖然與椿無直接關係,但蜂蜜與蜜蠟的採取因為特殊機器完成而提高了效率。
また椿とは直接関係はないが、蜂蜜と蜜蝋採取は特殊な機器が完成した事で効率が上がった。
那是一台一邊旋轉螺旋一邊加壓的壓縮製蠟器。
それは螺旋(ねじ)を回転させながら圧力を加える圧縮製蝋器だ。
蜂蜜只要在回收的蜂箱巢脾上切一個口,會依重力掉落,但並不能採得全部,剩下的需要擠壓取出。
蜂蜜は回収した巣箱の巣に切れ目を入れれば、重力に従って落下するがそれで全てが採れる訳ではないので、残りを絞り取る必要がある。
蜜蠟則需先在沸水中溶解後放入棉袋擠壓;由於蜂蜜與蜜蠟的擠壓方法都靠人力且費力,靜子判斷有必要製造壓縮製蠟器。
蜜蝋も沸騰した水に溶かした後、木綿袋に入れて絞る必要がある。蜂蜜も蜜蝋も絞り取る方法が人力の上に、労力がかかる事から静子は圧縮製蝋器の製造が必要と判断した。
壓縮製蠟器的優點在於可同時用於蜂蜜採取與蜜蠟採取。
圧縮製蝋器は蜂蜜採取と蜜蝋採取の両方に使用出来る利点がある。
只是螺旋(ねじ)的技術因為是用於火縄銃的軍用技術,金屬無法使用。
ただし螺旋(ねじ)の技術が、火縄銃に使われている軍事技術のため金属が使用出来なかった。
因此靜子製造了雖然比金屬強度低,但只要有工具就容易量產的木製螺栓與螺母。
そこで静子は金属より強度は落ちるが、工具さえあれば簡単に量産出来る木製ボルトとナットを製造した。
優點是材料比金屬更易取得,而且使用稱為ダイス、下仕上げタップ、仕上げタップ的工具就能統一尺寸,便於製作。
利点は材料が金属より入手し易い、ダイス、下仕上げタップ、仕上げタップと呼ばれる工具を使えば大きさを統一して製造し易い点だ。
使用比金屬粗的圓棒,不過用車床就能比較容易調整粗細。
金属より太い丸棒を使用するが、旋盤を使えば太さの調整はし易かった。
禁止製造金屬螺旋的信長看到以這種旁門方法應對也苦惱不已,但他很快調整心態,開始著手研究木製螺栓與螺母的利用價值。
金属の螺旋(ねじ)製造を禁止にした信長も、この様な搦手で対応されるとは思わず頭を抱えた。だがすぐに気持ちの切り替えを行い、木製ボルトとナットの利用価値の研究に着手した。
為蜂蜜與蜜蠟製造壓搾機以提高效率的理由,單純來說就是這兩項的需求量很高。
蜂蜜や蜜蝋用に圧搾機を製造して効率を上げた理由は、単純に二つの需要が高い点だ。
蜂蜜不用說,若沒有重箱式蜂箱就難以採得,是高級品。
蜂蜜は言うまでもなく重箱式巣箱がなければ採取し難い高級品だ。
而蜜蠟則可與誘導日本蜜蜂的金稜辺(きんりょうへん)一同使用,或當作蠟用,也可以混合植物油做成護唇膏與護手霜、用作蠟燭等,活用方法很多。
そして蜜蝋は日本蜜蜂を誘導する金稜辺(きんりょうへん)と共に使用されたり、ワックスとして使用されたり、植物油を混ぜてリップやハンドクリーム、蝋燭として使用されたりと活用方法は沢山ある。
尤其是混合植物油與蜜蠟的蠟燭,不易冒煙且發出柔和光線,因而成為熱銷商品。
特に植物油と蜜蝋を混ぜた蝋燭は、すすが出難く優しい光を出す利点のお陰で大人気商品だ。
將壓縮製蠟器的結構加以應用,也能做成從菜種或落花生等含油量高的植物中榨取油脂的榨油機。
圧縮製蝋器は構造を応用すれば、菜種や落花生などの含油量の多い植物から油脂をしぼり取る圧搾機にも利用出来る。
但植物油相比蜂蜜與蜜蠟需要的量更大,因此製造出以水車動力驅動、一次能榨取更多的大型壓搾機。
しかし植物油は蜂蜜や蜜蝋に比べて量を必要とされるため、一度に多く搾り取れる水車動力式の大型圧搾機が製造された。
「說起來慶次先生不在,是出門去哪裡了嗎?」
「そう言えば慶次さんがいないけど、どっかに出掛けているの?」
「像往年一樣,從倉庫搬出各種東西後前往老家。恐怕半個月內不會回來吧。」
「例年通り、倉から色々なものを持ち出して、実家に向かわれました。恐らく半月は帰ってこないと思われます」
彩一邊把慶次從倉庫帶出的物品目錄遞給靜子一邊說道。
慶次が倉から持ちだした物の目録を、静子に差し出しつつ彩は語る。
接過目錄的靜子隨意翻了翻,心想果然又是拿些令人摸不著頭緒的東西出門。
目録を受け取った静子は軽く目を通す。相変わらず良く分からないものを持ち出しているな、と静子は思った。
「嘛,畢竟是新年嘛。」
「ま、正月だしね」
「半個月感覺是過了很久的過年了……」
「半月は正月を大きく過ぎている気がしますが……」
「不用太在意啦。反正很快就會忙起來,趁現在先休息很重要。」
「別に気にする事ないよ。どうせもうすぐ忙しくなるし、今のうちに休息をとっておく事は大事だよ」
聲音像是在說既成事實似的,讓彩皺起眉頭。
まるで確定事項の様に語る静子に彩は眉をひそめる。
但彩沒有再追問。她隱約感到靜子拒絕被深入詢問的意圖。
しかし彩はそれ以上深く追求する事はしなかった。漠然とだが静子から深く尋ねられる事を拒絶する意思が感じられたからだ。
對於這種罕見的情況,彩慌了手腳,等她發現時已經失去了質問的機會。
滅多にない事態に彩は動揺してしまい、気付いた時には尋ねる機会を失っていた。
(不,肯定只是從情報網那裡得到些什麼……應該只是那樣。)
(いえ、きっと情報網から何か得られているだけ……それだけのはずです)
彩試著說服自己如此,但不安仍無法完全消除。
そう思い込もうとした彩だが、不安を完全に消し去る事は出来なかった。
一月二十三日,信長讓義昭承認了殿中御掟(でんちゅうおんおきて)追加五條。
一月二十三日、信長は義昭に殿中御掟(でんちゅうおんおきて)追加五ヶ条を承認させる。
這比前年讓義昭承認的殿中御掟九條(永祿十二年一月十四日)與殿中御掟追加七條(永祿十二年一月十六日)嚴苛得多,是對將軍權力與政治權限的規定。
これは前年に承認させた殿中御掟九ヶ条(永禄十二年一月十四日)と殿中御掟追加七ヶ条(永禄十二年一月一六日)より遥かに厳しい将軍権力・政治権限規定だ。
特別重要的是第四條的「天下之事既已委任於信長,無須依賴任何人,也不必取得將軍之上意,得按其分別裁決行使成敗」。
特に重要とされるのが四条目の『天下の儀、何様にも信長に任置かるるの上は、誰々によらず、上意を得るに及ばず、分別次第に成敗をなすべきの事』である。
意思是「關於天下的政治,既然將軍已委託給信長,信長無需服從任何人,也不需得到將軍的上意,得以依自身判斷執行成敗」。
意味は『天下の政治について将軍は信長に任せたのだから、信長は誰かに従う必要はなく、また将軍の上意を得る必要もなく、信長自身の判断で成敗を加えることが出来る』である。
合計二十一條的殿中御掟使信長與義昭的不和浮上檯面,但尚未導致雙方關係的決定性惡化。
合計二一ヶ条の殿中御掟は信長と義昭の不和を顕在化させた。だが両者の仲に決定的な悪化をもたらしたものではない。
雙方的對立直到元龜年間(永祿十三年四月二十三日)才變得決定性;在此之前雖有不祥的氛圍,表面上仍然維持著平靜的時光。
二人の対立が決定的になったのは、元亀年間(永禄十三年四月二十三日)に入ってからだ。それまで信長と義昭の間に不穏な空気は流れるものの、表面上は穏やかな時間が流れる。
進入二月後,靜子的處境出現了幾項變化。
二月に入り静子の状況は幾つか変わる。
首先靜子的上司仍是森可成,但其軍屬暫時隸屬於第五軍,並額外配給四千名兵士。
まず静子の上司は森可成だが、軍属は第五軍の仮所属となり、四千人の兵士が追加で与えられる。
慶次與才藏作為靜子的馬廻衆地位不變,但他們的軍屬也歸為第五軍。
慶次と才蔵は静子の馬廻衆という立場は変わらぬが、彼らも軍属は第五軍となる。
長可因在去年的伊勢侵攻中表現出色,雖才十一歲便獲恩賞:在一月末得到元服許可,並獲信長賜一字,允許他以「森勝蔵長可」為名。
長可は昨年の伊勢侵攻で、弱冠十一歳ながらも立派な働きをした事に対する恩賞として、一月末に元服の許可が下り、更に信長より一字拝領し「森勝蔵長可」と名乗る事を許された。
他的軍屬不是隸屬於其父森可成所在的第三軍,而是成為第五軍靜子隊的部隊長。
軍属は父親の森可成がいる第三軍ではなく、第五軍・静子隊の部隊長となる。
靜子分別給予慶次、才藏、長可各千名兵力,並將剩餘的一千人與黑鍬(くろくわ)部隊的五百名納入自己的麾下。
静子は慶次、才蔵、長可にそれぞれ千名の兵士を与え、残りの千人と黒鍬(くろくわ)部隊の五百名を自分の配下に入れた。
此外她徵拔有弓術天賦者,組建配備複合弓(コンパウンドボウ)的弓騎兵隊,但通過弓騎兵隊考核者僅有三十人。
更に弓の才がある人間を引き抜き、コンパウンドボウを装備した弓騎兵隊を結成した。ただし弓騎兵隊の試験に合格した者は僅か三十人だった。
第五軍在無輸送任務時,與其他軍不同,負責在尾張、美濃凡是道路進行馬卡當鋪裝的整備工程。
第五軍は輸送任務がない時期、他の軍と違い尾張・美濃にある道という道にマカダム舗装の整備工事を担った。
投入的人力遠非技術屋街可比,尾張與美濃的道路皆以馬卡當鋪裝整修。
技術屋街とは比較にならない人員が投入され、尾張・美濃の道がマカダム舗装で整備される。
由於道路整備緊鑼密鼓地進行,信長所倡議的平時與軍事物流管理系統比預定略早開始運作。
急ピッチで道路整備が行われたお陰で、信長が提唱する平時・軍事の物流管理システムは予定より少し早く稼働し始めた。
雖然出現馬匹供不應求的問題,信長準備了馬力牽引與人力牽引兩種輜重車,並建構以貨船運輸物資的河川路線。
馬の需要に対して供給が追いつかない問題が発生したが、信長は馬で引く輜重車と人力で引く輜重車の二種類を用意し、更に荷物船で物資の運搬をする河川ルートを構築する。
馬拉輜重車的最大載重高於人力,日行距離亦長,然而運費昂貴且難以快速增加車輛數量。
馬で引く輜重車は最大積載量が人力より多く、一日に移動出来る距離は長いが、運搬費は高く簡単に輜重車を増やせない。
人力輜重車移動速度與距離皆不及馬匹,但價格低廉,且能靈活地快速增補車輛。
人力の輜重車は馬より移動速度が遅く、移動距離も短いが価格が安く、輜重車を簡単に増やせる柔軟性がある。
河川路線一次可運輸的量最大,卻受制於河流走向,遇天候惡劣時可能無法航運。
河川ルートは一度に運搬出来る量が一番多いものの、運搬ルートが川の流れに左右され、天候が悪い日は運搬出来ない場合がある。
各有利弊,商人依貨物性質選擇適合的運輸方式。
それぞれ一長一短はあるが、商人たちは荷物に合わせて使用する運搬方法を選んでいた。
在治安維護上採取嚴厲手段;即便有輜重車運輸,若治安差亦無法獲得商人信賴,若無信賴,金子不會流入尾張與美濃。
治安維持に関しては厳しい対応を取った。輜重車を使っても治安が悪ければ商人の信用は得られない。信用が得られなければ、金子が尾張・美濃に落ちる事はない。
因此盜匪無論何種理由,至少判處監禁,必要時甚至處以斬首。
故に野盗はいかなる理由があろうと最低で禁錮刑、場合によっては斬首される事もあった。
監禁的待遇也十分嚴苛,被迫處於勉強能活下去的狀態,近似於處罰不聽話孩童以拳打使其服從的方式。
禁錮刑も扱いは酷く、ぎりぎり生きていける状態を強いられる。これは言う事を聞かない子どもに殴って言う事を聞かせる方法に近かった。
意思是若不想受苦,就別當盜匪或草莽之徒,要遵守信長所課的法律。
辛い思いをしたくなければ野盗や野伏せりをせず、信長が課した法律を守れという事だ。
當盜賊被剿除、治安提升,尾張與美濃的道路以馬卡當鋪裝整修完畢,該地區的商業活動便會活絡,戰亂中荒廢的地區得以復興。
野盗が駆逐され治安が向上し、尾張・美濃にある道がマカダム舗装で整備されていく。道路舗装が終わるとその地域は商業活動が活発化し、戦争で荒廃した地域が復興していく。
但圍繞織田家的不祥氛圍,隨著他們越發突出的程度而愈加濃烈。
だが織田家を包む不穏な空気は、彼らが他から抜きん出ていけばいくほど強くなっていった。
靜子不禁覺得,她的直覺依舊異常敏銳。
相変わらず彼女の嗅覚は異常だ、そう思わずにはいられない静子だった。
「南蠻來的水果多半很甜啊」
「南蛮の果物は甘いものが多いのぅ」
品嘗完收成的蜜柑後,濃姬滿足地發表感想。
収穫されたみかんを味見し終えた濃姫は、満足気な表情で感想を口にする。
能在二月吃到秋至初冬收成的蜜柑,原因很簡單。
秋から冬の初旬にかけて収穫されるみかんを、二月に食べられる理由は簡単だ。
蜜柑若留在樹上越晚採收,甜味會增加、酸味減少,變得非常可口。
みかんの果実は樹に遅くまでならせておくと、甘みが増し、酸味が減ってとても美味しくなる。
雖有像極早生溫州(ごくわせうんしゅう)這類早減酸而甜度幾乎不增的例外,但基本上越晚採收越美味的品種相當多。
極早生温州(ごくわせうんしゅう)みかんの様に酸味の減少が早く甘みがほぼ増加しない例外はあるものの、基本的に遅くまでならせておくと美味しくなる品種は多い。
但這些果實易遭藍尾鶲(メジロ)或椋鳥(ヒヨドリ)覬覦,且留果越晚會導致翌年開花數量減少的缺點。
しかしメジロやヒヨドリに狙われやすく、また遅くまで果実をならせておくと来年の着花数が少なくなる欠点がある。
為了避免這情形,靜子在十二月初旬採收外側與上方的蜜柑,並對樹內側的果實套袋處理,以免被鳥啄食。
これを回避するために、静子は外側や上方にあるみかんを十二月初旬の収穫時期に収穫し、木の内側にあるみかんには鳥に食べられぬように袋かけ処理を行った。
「只有一株結果的樹真令人覺得孤單啊」
「果実をつける樹が一本とは寂しいな」
「喔呀,濃姬大人,您別那麼假裝吃驚。靜子為了增植蜜柑樹,已向各處下達過許多指示,您應該知道的。」
「おや、白々しいですぞ濃姫様。静子がみかんの木を増やすために、色々な所へ指示を出しておる事はご承知のはず」
如松所指出,靜子正準備增植蜜柑、檸檬與柚子的樹。
まつの指摘通り、静子はみかんとレモン、更に柚子の樹を増やす準備をしていた。
要增殖柑橘品種如蜜柑、檸檬、柚子等,嫁接被認為是最好的方法。
みかんやレモン、ゆずなどの柑橘品種を増やすには接ぎ木が一番良いとされている。
扦插發根率低,若從種子栽培,結實需耗費十年以上的漫長時間。
挿し木は発根する率が低く、種子から栽培した場合は結実するまで十年以上もの長い年月を必要とする。
相對而言,嫁接可用作砧木的枸橘(カラタチ)容易取得,且與柑橘品種的成活與親和性高;最早約三年、遲則約七年便會開花結果。
対して接ぎ木は台木に使うカラタチが入手し易く、また柑橘品種との活着・親和性が高い。そして早ければ三年、遅くとも七年程度で開花結実する。
「今天的茶點是蕎麥菓子(そばぼうろ)嗎?」
「今日の茶請けはそばぼうろか」
そばぼうろ的「ぼうろ」源自葡萄牙語表示「蛋糕」的「ボーロ」。
そばぼうろの「ぼうろ」はポルトガル語で「ケーキ」を意味する「ボーロ」が語源だ。
一般而言其特徵是輕脆的咬感與入口即化的口感,但也有像カステラ那樣烤成的種類存在。
一般的には軽い歯触りと口中でさらりと溶ける食感が特徴だが、中にはカステラのように焼き上げたものも存在する。
形狀從圓形到壓平成扁的、像煎餅一樣的大型或小顆粒等各式各樣。
形も丸い形から平たくしたもの、せんべいのように大きい物や小粒のものなど様々だ。
順帶一提,そばぼうろ始於明治末期,京都名為「河道屋」的蕎麥屋在ぼうろ的材料中加入蕎麥粉並烤成梅型,便是起源;另一種著名的「丸ぼうろ」則是佐賀市的名菓。
余談だが「そばぼうろ」は明治末期、京都の「河道屋」という蕎麦屋が、ぼうろの材料にそば粉を加えて梅型に焼いたのが始まりだ。もうひとつ有名な「丸ぼうろ」は佐賀市の銘菓である。
「最近如何?」
「最近はどうですか?」
「聽說みつお和足満教五郎料理,但還遠未達到みつお的境界」
「みつおと足満が五郎に料理を仕込んだそうだが、まだまだみつおの域には達しておらぬ」
「啊……是這樣嗎」
「はぁ……そうなのですか」
「別開玩笑了。簡單說,就是難以稱得上是好情況」
「冗談じゃ。端的に言えば、良い状況とは言い難い」
靜子所詢問的是圍繞織田家的情勢,而對情況掌握較為清楚的濃姫斷言「並非良好情況」,靜子對此理解得痛徹心扉。
静子が尋ねた内容は織田家を取り囲む状況だ。そしてその状況を把握しやすい濃姫が「良い状況ではない」と言い切った意味を、静子は嫌というほど理解した。
(無論用什麼手段,歷史的大潮流恐怕無法改變吧)
(どんな手を使っても、歴史の大きな流れが変わる事はないのかな)
1570年發生的歷史事件,是由淺井長政解除同盟、姉川之戰,以及本願寺法主顯如的起兵所開端的志賀之陣。
1570年に起きる歴史的事件は、浅井長政の同盟破棄、姉川の戦い、そして本願寺法主顕如の蜂起から始まる志賀の陣だ。
尤其是志賀之陣初期發生的坂本之戰是個問題。
特に志賀の陣の初めに起こる坂本の戦いが問題だ。
在此戰中,信長的左右手森可成、青地(あおち)茂綱(しげつな)、以及信長的弟弟信治(のぶはる)三人戰死。
この戦いにより信長の右腕である森可成、青地(あおち) 茂綱(しげつな)、信長の弟・信治(のぶはる)の三人が討死する。
不僅如此,本願寺起兵後長島一向一揆發生,尾張包括小木江城(こきえじょう)在內的數座城池遭到攻擊。在這場戰鬥中守衛小木江城的信長之弟信興(のぶおき)奮戰後自刃殉國。
それだけではなく本願寺が蜂起した事で、長島一向一揆が発生し小木江城(こきえじょう)を含む尾張の城が幾つか攻められる。この戦いで小木江城(こきえじょう)を守る信長の弟・信興(のぶおき)は奮戦の末自刃した。
信興(のぶおき)是信長極為倚重的弟弟;他被殺後,據說信長對一向一揆眾懷有強烈憎恨,從此毫不留情。
信興(のぶおき)は信長から信頼の厚い弟で、彼が殺された事で信長は一向一揆衆に対し強い憎しみを持ち、一切容赦しなくなったとも言われている。
(小木江城的改修工程計畫已萬全,但若石山本願寺不起兵,事情就難辦。這種時候,身為女子真麻煩——沒有武功就沒人聽話)
(小木江城の改修工事計画は万全、だけど石山本願寺が蜂起しないと話がやり辛いのよね。こういう時、女ってのは不便だなー。武功がなければ話聞いてくれないもん)
事前的準備男女皆可進行,但一旦成為戰場,女性的地位仍會降低。
事前に準備をする事は男女関係なく行えるが、やはり戦場になると女の扱いは下がる。
要說服武將,果然非能成為武將的人不可,否則難以說服。
武将を説得するには、やはり同じく武将となれる人間でなければ説得は難しい。
(差不多避不了了吧。大概會成為決定坂本之戰命運的日子。)
(そろそろ避けられないかな。きっと……坂本の戦いが決断する日になると思う)
為了能與武將們順利交談,也必須取得一定的武功。這代表著靜子得做出作為人生選擇、無法回頭的重要決定。
武将たちと円滑に話をするためにも一定の武功を上げる。それは人生としての選択、後戻りの出来ない重要な決定を静子がしなければならない事を意味していた。
在人力好招募的農閑期,受信長之命的靜子在尾張各地進行開墾。
人夫が募集し易い農閑期、信長の命を受けた静子は尾張各地で開墾を行っていた。
尾張是山地較少的肥沃平原,但因長期亂世影響有許多村落荒廢,且仍有大量未開墾的地區。
尾張は山間部の少ない肥沃な大地だが、長きに渡る乱世の影響で荒廃した村は多く、また開墾されていない地域も多く残っている。
信長為了提高尾張的稅收,制定了復興荒廢村落及擴展開墾荒地耕地面積的計畫。
信長は今以上に尾張の税収を増やすため、荒廃した村落の復活や荒地を開墾する耕地面積の拡張計画を立てた。
說到開墾,可分為人力、畜力與機械開墾三種。
一口に開墾と言っても人力、畜力、機械開墾の三種類がある。
若在現代,可用推土機等大型重機進行機械開墾,在短時間內完成用地開發。
現代ならブルドーザーなどの大型重機による機械開墾を行い、短期間で用地の開拓を終わらせる事が出来る。
但在戰國時代不可能有大型重機,只能選擇人力或畜力之一。
しかし戦国時代に大型重機など存在するはずもなく、人力か畜力のどちらかしか選択肢はない。
於是靜子向附近村落借用牛馬,並雇用大量人夫以縮短工時。
そこで静子は付近の村落から牛や馬を借用し、人夫を多く雇う事で作業時間の短縮を図った。
並向像三男、四男等沒有農地的年輕人打診遷入新村落。
また三男、四男など農地を持っていない若衆に、新しい村落への移住を打診する。
人夫不僅包括中間(ちゅうげん,類似傭兵)及為出稼而來的農夫,還包含被販賣的人身勞動奴隸。
人夫は中間(ちゅうげん)(傭兵のようなもの)や出稼ぎ目的の百姓だけでなく、人身売買による労働奴隷も含まれていた。
中間缺乏忠誠心,一感到生命危險便會企圖逃跑,為其缺點;但易於補充,且能依我方需要調度,為其優點。
中間は忠誠心がなく、身の危険を感じるとすぐに逃亡を図る欠点がある。しかし補充が利きやすく、こちらの都合で動かせる利点があった。
同樣地,若從負面角度說,奴隸亦易於補充,能按我方需要調動,具有此優點。
同様に奴隷も悪い言い方をすれば補充が利きやすく、こちらの都合で動かせる利点があった。
尤其在容易集中發生合戰的農閑期,奴隸價格會從通常的二貫文(約20萬日圓)暴跌到二十文(約2千日圓)。
特に合戦が集中し易い農閑期は、奴隷の価格が通常の二貫文(約20万円)から二十文(約二千円)にまで急落する。
即便奴隸價格再低,也不會做出強迫從事過酷勞動的行為。為了示眾而殺死不工作的勞工,是愚策中的愚策。
しかし奴隷の価格が安かろうと、過酷な労働を強いる様な真似はしない。見せしめ目的に働かない労働者を殺す行為は愚策中の愚策だ。
如此一來,人才無法培育,勞動意願也永遠不會提升,這是顯而易見的。
その様な真似をすれば人は育たず、いつまで経っても労働意欲が上がらない事は火を見るよりも明らかだ。
雖然這些人夫各有不同的難處,但提高他們工作意願的方法非常簡單。
様々な事情を抱えている人夫たちだが、そんな彼らの労働意欲を上げる方法は非常に簡単だ。
那就是降低因勞動導致的死亡率、改善不平不滿,正確評價努力或表現良好者並給予相應的恩惠,讚揚能做好工作的人。
それは労働による死亡率の低下、不平不満の改善、よく働く者やよく頑張った者を正しく評価し、それ相応の恩恵を与える、上手く仕事が出来た者を褒める事だ。
這會提升工人的工作意願,結果也會提高整體的作業效率。
それが人夫の労働意欲を上げ、結果として全体の作業効率を上げる事に繋がる。
證明此事的逸事,是秀吉在「三日內完成清洲城石垣普請」時的處理方式。
その事を証明するエピソードが、秀吉の『清洲城の石垣普請を三日で終わらせた』時の対応だ。
秀吉把工人分成幾個組分擔工作地點,並承諾越快完成工作的隊伍獎賞越多,讓他們競爭。
秀吉は人夫を幾つかの組に分けて作業場所を分担させ、更に手早く作業を終わらせた組ほど恩賞を多く与えると約束し競い合わせた。
換言之,秀吉不拘身分,透過巧妙分配恩賞掌握人心,成功在三日內完成普請。
つまり秀吉は身分にとらわれず、恩賞を上手に配りながら人夫の人心を掌握する事で、見事三日で普請を仕上げたのだ。
但若正當的評價沒有傳達到中間人或奴隸那裡,恩賞的意義便會大打折扣。
しかし正しく評価されている事が、中間や奴隷に伝わらなければ恩賞の意味が半減する。
因此整理了對被正確評價者的恩賞、不法者的懲罰、時事話題等,製作並發放給勞工的瓦版(公告)。
そこで正しく評価された者への恩賞の話、不正を行った者への罰則の話、時事ネタなどを纏めた労働者向け瓦版を作成し配布した。
因為持續致力改善勞動條件,中間人和奴隸的工作意願提高,隨之出現開始展現才能的人。
労働条件の改善を常に努めていた事から中間や奴隷たちの労働意欲が上がり、それに伴い彼らの中から才能を発揮し始める者が現れる。
有人取得優異成績、有人擅長帶領他人、有人提升作業效率、有人擅長化解勞工不平不滿等。
優れた成績を収める者、人を率いる事が得意な者、作業効率を上げる者、労働者の不平不満の解消が得意な者などだ。
當然不全是好事,也有人工作消極墮落、只顧自己利益與周圍爭執、或想藉不正手段獲得評價等,會往壞的方向動腦筋。
無論、良い事ばかりではなく作業が捗らず腐る者、自分の利益ばかりを優先し周囲と揉める者、不正に評価を得ようとする者など、悪い方に知恵を働かせる者もいる。
不過整體來看,工作意願上升,開墾計畫進度比原定提前。
しかし全体を見れば労働意欲は上がり、当初の予定より早く開墾の計画が進んでいた。
「嗯,感覺不錯。照這樣下去,數年內生產力會不會提升到三百萬石呢?」
「うん、良い感じだね。このまま行けば、数年で300万石にまで生産力が上がるかな」
「照計算走的話位數會上升兩位。嘛,就算沒按計畫走,位數上升一位是確定的。」
「計算通りに行くと桁が二つ上がるねぇ。ま、予定通り行かなくても、桁が一つ上がる事は確定だ」
慶次撿起靜子正在看的報告書,一邊彈著算盤一邊喃喃自語。原本是為了長可而教的算盤,出人意料成績最好的是慶次。
静子が見ている報告書を拾い上げた慶次が、算盤を弾きながら呟く。元は長可の為に教えていた算盤だが意外にも一番良い成績を収めたのは慶次だった。
他像生綿吸水般把算盤、印度式數學與數學公式掌握到位。
彼は真綿が水を吸うように、算盤や印度式数学、数学の公式をものにした。
他已掌握到現代小學生、甚至可能到中學生的學習內容,但慶次在那個階段停止了數學學習。原因非常符合慶次的個性。
既に現代小学生、下手をすれば中学生の学習内容まで習得している状態だが、慶次はその辺りで数学の学習を止めた。その理由は、何とも慶次らしい理由だった。
「凡事稍微不知道一點比較好。若全部都理解了,就嘗不到學習未知事物的樂趣了。」
「何事も少し知らない方が良いのだよ。全てを理解してしまえば、知らない事を学ぶ楽しさが味わえなくなるしよ」
靜子看著他把玩算盤,想起那句話而竊笑。被靜子快樂的笑容感染,慶次也笑了。但她想起的事不全是美好回憶。
彼が算盤を弄る姿で、その言葉を思い出した静子はくすくす笑う。楽しそうに笑う静子につられて慶次も笑う。だが思い出した事は良い思い出だけではなかった。
「說起來,想起算盤,沒有又去戲弄前田又左衞門大人吧?」
「そう言えば算盤で思い出した。また前田又左衞門様をからかってはないよね?」
面對靜子的指摘,慶次移開視線。
静子の指摘に慶次は視線を逸らす。
原本慶次向靜子學算盤的理由,是為了戲弄他的叔父前田利家。
元々、慶次が静子から算盤を教わった理由は、叔父の前田利家をからかう為だ。
靜子一開始以為慶次的戲弄只是為了向利家炫耀會用算盤,但後來她才認知那想法太天真。
静子は最初、慶次のからかいは利家に算盤が出来る事を自慢する程度だと思っていた。だがそれは甘すぎる考えだった事を彼女は後に思い知った。
慶次的戲弄是事先把利家要處理的公事先處理掉。前田家的決裁大小事無一例外皆由利家親自辦理。
慶次が行ったからかいは、利家が片付ける仕事を先に片付けておく事だ。前田家の決済は、大小問わずすべて利家自身が行っている。
這是因為他曾多次遭受信長的茶坊主拾阿弥的屈辱,並因「笄斬り」事件而過了兩年的浪人生活,從那段經驗中親身體會到金錢的重要性。
これは信長の茶坊主である拾阿弥に度重なる屈辱を受け、遂に斬殺した笄斬り事件による二年間の浪人生活で、金子の大切さを身をもって知ったからだ。
雖被まつ戲稱為「吝嗇(即小氣)」的利家,但正因為他的性格,前田家的財政才得以維持健全。
まつから「吝嗇(りんしょく)(ケチという意味)」と揶揄される利家だが、その性格のお陰で前田家の財政は健全であり続けた。
這種先把決裁辦好的行為就是慶次的戲弄手段。而且不是直接在文件上簽批,而是備上一張寫好答覆的附紙,細心至此。
この決済を先に片付ける事が慶次のからかいだ。それも書類に対して直接書くのではなく、ご丁寧に答えを書いた別紙を添えておくという念の入れようだ。
「嗯……雖然不太好,但就算了吧。」
「うん……まぁ良くないけど諦めておく」
「抱歉喔,靜醬。我只是代替叔父大的工作,卻不知為何會被怨恨呢。」
「すまんね、静っち。俺はただ叔父貴の仕事を肩代わりしているのに、何故か恨まれるものなぁ」
「適可而止。對了,最近倉庫裡的清酒在減少──」
「程々にね。所で最近、倉にある清酒が減っている――」
靜子還沒說完話,慶次已迅速轉身匆忙跑出房間,讓她呆住;等她回過神來便叫了彩。
静子が言葉を言い終える事はなかった。その前に慶次が素早く身体を反転させ、部屋から大急ぎで出て行ったからだ。呆気にとられる静子だが、頭の理解が追いついた彼女は彩を呼ぶ。
「有何吩咐嗎,靜子大人?」
「お呼びでしょうか、静子様」
「喝了倉庫裡清酒的是慶次先生,還有大概是勝蔵君。那個先不管,請把這份文件送給館主大人。」
「倉の清酒を呑んだのは慶次さん、と多分だけど勝蔵君だと思う。ま、それはどうでも良くて、この書類をお館様に送って欲しいの」
靜子拿起放在一旁那捆厚厚的文件,遞給彩。彩接過後掃視一下資料確認內容。
傍に置いていた分厚い紙束を手に取ると、静子は紙束を彩に差し出す。受け取った彩は中身を確認するため資料を一瞥する。
「是關於造船的文件嗎?」
「造船に関する書類ですか?」
「因為農地改革已趨穩定,他們應該快要來詢問有關船隻的事。所以我把這邊能準備的資訊整理好了。」
「農地改革が落ち着いてきたから、そろそろ船に関する事を尋ねてくると思うの。だから、こちらで用意出来る情報を纏めておいたよ」
資料是關於船舶推進器──螺旋槳的資訊。
資料は船の推進器であるスクリュープロペラに関する情報だ。
把玻璃纖維當作強化材混入塑膠製成的玻璃纖維強化塑膠船(通常稱為FRP船),僅就製造而言也是可行的。
プラスチックにガラス繊維を強化材として混合した、ガラス繊維強化プラスチックの船(FRP船と呼ぶ事が多い)も製造だけは可能ではある。
但在船舶報廢時會產生問題:FRP船的廢棄處理與回收困難。
しかし船を廃棄する時に問題が出る。FRP船は廃棄処理やリサイクルが難しいのだ。
有將FRP廢船拆解、粉碎後當作混凝土原料再利用的技術存在,但是否能在戰國時代實用化,必須經過檢證才能確定。
FRP廃船を解体、粉砕してコンクリートの原材料として再利用する技術は存在する。しかし戦国時代に実用化出来るかどうかは、検証してみない事には確証が得られなかった。
有鑑於此類問題,靜子決定暫緩公開FRP船的資訊。
そのような問題があり、静子はFRP船の情報開示を見送った。
「知道了。我會安排送交給館主大人。」
「分かりました。お館様にお届けするよう手配致します」
如同所言,彩在數日內就把靜子的資料送到了信長手上。信長接過後毫不耽擱,下令率領九鬼水軍的九鬼嘉隆研究螺旋槳推進器。
言葉通り、彩は数日の内に信長へ静子の資料を届けた。受け取った信長は間を置かず、スクリュープロペラの研究を行うよう九鬼水軍を率いる九鬼嘉隆へ命じた。
時間倒回稍早,寒意透骨的一月下旬。
時は少し遡り、寒さが身に沁みる一月下旬。
當伊勢的運作開始步入正軌、京與尾張·美濃的政務也趨於穩定時,信長與前久、家康以及自己的家臣們一同享受鷹狩。
伊勢の運営が軌道に乗り始め、京や尾張・美濃の政務が落ち着いた頃、信長は前久や家康、自身の家臣たちと鷹狩りを楽しんでいた。
鷹狩是種訓練大鷹、灰鷹、隼等猛禽,讓牠們捕捉鳥類或兔子等小動物並以成果競技的狩獵方式。
鷹狩りは大鷹や灰鷹、隼などの猛禽類に訓練をさせ、鳥類や兎などの小動物を捉えさせて成果を競い合う狩猟の一種だ。
日本的鷹狩歷史悠久,關於鷹狩的書籍留下了不少。
日本の鷹狩りの歴史は古く、鷹狩りに関する書が幾つも残されている。
有在818年編纂、現存並且是第二古老的鷹狩技術教科書《新修鷹経(しんしゅうようきょう)》、朝倉宗滴所飼育之大鷹(オオタカ)繁殖成功的世界首例記錄《養鷹記》,以及兼具鷹狩專門解說的歌集、近衛前久所著的《龍山公鷹百首》等。
818年に編纂され現存する鷹狩技術教科書として二番目に古い『新修鷹経(しんしゅうようきょう)』、朝倉(あさくら) 宗滴(そうてき)が飼育していた大鷹(オオタカ)が繁殖に成功した世界初の記録『養鷹記』、近衛前久が執筆した鷹狩りの専門的な解説書を兼ねた歌集『龍山公鷹百首』などがある。
從鎌倉時代起鷹狩便傳入武家,到了戰國時代在國人與武將之間大為流行。
鎌倉時代から武家にも鷹狩りが広まり、戦国時代には国人や武将の間で大流行した。
公家及公家隨身的鷹狩也是代表性的消遣之一,直到後來開創江戶幕府的家康將其禁止為止。
公家及び公家随身による鷹狩りも、後に江戸幕府を開く家康が禁止するまで代表的な娯楽の一つだった。
據說武家進行鷹狩的理由包括:看透放鷹那一瞬間以養成戰場感、兼作敵地偵察的下見任務、以及訓練家臣如同手足般服從等。
武家が鷹狩りを行う理由は、鷹を放つ瞬間を見切る事で戦場勘を養う、敵地の下見を兼ねた偵察任務が出来る、家臣たちを手足のように動かす訓練が出来ることだと言われている。
但從信長與家康的鷹狩逸事看來,或許他們最主要的理由只是想把引以為傲的鷹拿去炫耀給別人看。
しかし信長と家康の鷹狩りエピソードを見るに、自慢の鷹を他人に見せびらかしたい事が一番の理由なのかもしれない。
(不管什麼時代,男人好像都沒變呢——)
(いつの時代も男は変わらないのかなー)
大約一週前,前久捕獲了一對大鷲(オオワシ)並帶回宅中。
一週間ほど前、前久はひとつがいの大鷲(オオワシ)を捕獲し持ち帰った。
表面理由是想體驗大鷲飼育與鷹狩訓練,實際內心則是純粹想要日本最大猛禽──大鷲,靜子在心裡這麼想著。
建前は大鷲の飼育と鷹狩りの訓練を経験したいとの事だが、本音は日本最大の猛禽類である大鷲が純粋に欲しかっただけと静子は内心思っていた。
「我也得替木菟們訓練一下才行呢」
「私も木菟たちの訓練を行わないとね」
靜子所保護的貓頭鷹兄弟屬於頭上有羽角的那類貓頭鷹,分類為木菟(ミミズク)。
静子が保護した梟の兄弟は頭に羽角がある梟、木菟(ミミズク)に分類される品種だった。
雖然品種名稱不詳,但量測體長時哥哥約七十五公分、弟弟約七十三公分,體格亦不遜於那隻體長一百零五公分的オウギワシ。
流石に品種名までは不明だが体長を測定すると兄の体長は75センチ、弟の体長は73センチと、これまたオウギワシの体長105センチに劣らぬ体躯であった。
牠們內裡還是連狩獵都做不好的小嫩鳥,但兩隻兄弟都混有淺茶色與深茶褐色毛色,配上堂堂的耳羽與銳利的眼神,威風凜凜的姿態令人震撼。
中身は禄に狩りも出来ないヒヨッコだが、兄弟どちらも薄茶色に濃い茶褐色が混じり、立派な耳と鋭い目、そして堂々たる姿は見る人を圧倒する。
貓頭鷹是向夜行性演化的猛禽,原本白天幾乎不活動、只在夜間活動。
梟は夜行性に進化した猛禽類で、本来昼間は殆ど活動せず夜間のみ活動を行う。
據說這是為了避開被鷲或鷹捕食的風險,但若沒有捕食者,有些個體會在白天活躍、夜間睡眠。
これは鷲や鷹に捕食される危険性を避けるためと言われている。だが捕食者がいなければ昼に活発な活動を行い、夜に眠る生活を送る個体もいる。
即便能在白天活動,因眼睛構造的關係,日照強烈的日子通常也會安靜地待著。
昼に活動出来ると言っても目の構造上、日差しが強い日は大人しくしている事が多い。
因為是兄弟所以外觀相似,但並非完全相同,細節處有差異。
兄弟故に同じ見た目をしているが、全てが同じではなく細かな所に違いがあった。
其中一項差異是眼睛的顏色。哥哥擁有適應日出日落時的橙色眼睛,且目光銳利。
その内の一つが眼の色だ。兄は日の出、日の入り時に適応している橙色の眼をしており、かつ鋭い目つきをしている。
相對地,弟弟則是適應白天的黃色眼睛,與總是銳利的哥哥不同,偶爾會露出一副睏倦的表情。
対して弟は昼間に適応した黄色の目をし、常に鋭い目つきをしている兄と違い、時々眠たそうな顔つきをしている。
「今天就用抓來的小型鹿吧」
「今日は捕まえた小型の鹿を使うね」
木菟們在生後約兩個月時因某些原因被親鳥遺棄,後被靜子收容保護。
木菟たちは生後二ヶ月頃に、何らかの事情で親から見捨てられた所を静子に保護された。
因此靜子有代替親鳥訓練木菟幼鳥的義務。
故に静子には親鳥に代わって、木菟の幼鳥たちを訓練する義務がある。
說是訓練,其實多為短距離飛行訓練、長距離飛行訓練、捕獲獵物訓練、停臂訓練等基本項目。
訓練と言っても短距離飛行訓練、長距離飛行訓練、獲物を捕まえる訓練、腕に止まる訓練など基本的なものばかりだ。
而今天要進行的訓練,是讓木菟去捕捉小型鹿。即便稱為小型,但與野兔或老鼠相比大小仍大得多。
そして今日、行う訓練は小型の鹿を木菟に捕まえさせる訓練だ。小型と言っても野兎や鼠と比べれば大きさは桁違いだ。
然而兩隻並未露出畏懼,反而擺出彷彿在催促快讓牠們捕食的態度。
しかし二羽に怯えの色はなく、むしろ早く捕食させろと言わんばかりの態度だ。
有揮旗按住鹿群的人向負責放開鹿的合圖發出信號。束縛解除的鹿立刻奮力逃竄;靜子確認到那一刻後,終於放飛了木菟們。
旗を振って鹿を押さえ込んでいる者たちに、鹿を放すよう合図を送る。拘束がとけた鹿は一目散に逃げ始める。その事を静子が確認した所で、ようやく木菟たちを放った。
彷彿事先就鎖定了獵物,兩隻毫不猶豫地飛去。由於羽毛結構的關係,羽聲近乎無聲,鹿群察覺不到牠們的接近。
予め獲物を決めていたかの如く二羽は迷いなく飛ぶ。羽の構造上、羽音が無音に近い木菟たちの接近に鹿たちは気付かない。
當鹿察覺接近並發出鳴叫時已經太晚,木菟們的爪子毫不留情地襲向鹿群。
接近に気付いた時、鹿たちが鳴き声を上げるが時既に遅し、木菟たちの爪が容赦なく鹿たちへ襲いかかる。
哥哥用長腳與鋭利爪子將鹿制服,弟弟則用側蹬的方式將鹿推向陡坡滾下,這種有些特殊的捕獵方式令人驚訝。弟弟瞄準的那隻鹿還活著,但後腿骨折無法站立。
兄は長い足と鋭い爪で鹿を仕留め、弟は鹿の側面を蹴って急な坂を転がすという一風変わった仕留め方をした。弟が狙った鹿は生きていたが、後ろ足の骨が折れており立つ事は不可能だ。
曾張開翅膀警戒並威嚇的弟弟,當理解對方已無反抗能力後,便以銳利的爪子結束了那隻鹿的生命。
翼を広げて警戒と威嚇をしていた弟の木菟も、やがて相手が抵抗出来ない事を理解すると鋭い爪で鹿の息の根を止めた。
「弟弟的狩法相當有趣呢」
「弟の方は中々愉快な狩りだなぁ」
靜子對木菟弟的狩法感到佩服,但其實把獵物從懸崖推下並非罕見的事。曾聽說鷹會將棲於高地的山羊從斷崖絕壁推下,然後帶回巢中。
静子は木菟弟の狩り方に感心するが、実は獲物を崖から突き落とす事は珍しい話ではない。高地に住む山羊を鷹が断崖絶壁から落下させ、その後巣に持ち帰った話を聞いた事がある。
在野外環境下確實有被其他動物搶走獵物的問題,但若有能抓牢獵物並拖拉的力量以及飛行能力,從高處將獵物推下也是可行的戰術。
野生の環境では他の動物に獲物を盗られる問題はあるが、爪で掴んだまま獲物を引きずれる力と飛翔能力があれば、高い所から獲物を突き落とす事も悪くない戦法だ。
「不過以雄鳥來說還真大。也有可能是迷鳥,所以不能一概下定論,但大型木菟確實種類受限」
「しかし雄の割に大きいな。迷鳥の可能性もあるから一概に何かって当てられないけど、大型の木菟は結構限定されるよね」
思考著兄弟可能的品種並將視線回到兩隻身上時,發現牠們已經吃飽飛向這邊。
兄弟の品種は何かを考えながら二羽に視線を戻すと、食事を終えてこちらに飛んできているのが視界に入った。
「鹿有點尷尬啊。果然還是平衡良好的鵪鶉(うずら)比較好嗎」
「鹿は微妙だったか。やっぱりバランスの良い鶉(うずら)が良いのかな」
看來鹿並不合牠們的胃口,肉還剩下不少。
鹿はお気に召さなかったようで、肉がかなり残されていた。
靜子認為鹿屍要麼回歸土地,要麼成為野生動物的食物,所以放著也沒問題。她把兩隻抱在臂彎,勒緊馬韁,朝回家的路走去。
土に帰るか、野生動物の餌になるかのどちらかゆえ、鹿の死骸は放置して問題ないと静子は考えた。彼女は二羽を腕に乗せると馬の手綱を操作し、帰宅の途についた。
(……該怎麼辦呢。是應該把オウギワシ和木菟兄弟放歸自然,還是應該負起責任飼養牠們呢?)
(……どうするかなぁ。オウギワシも木菟兄弟も、自然に帰すべきなのか、それとも責任を持って飼育すべきなのか)
在馬背上顛簸著,靜子一邊思忖。ヴィットマン他們和オウギワシ之間的差別,在於是否給予專有的名字。
馬の背に揺られながら静子は考える。ヴィットマンたちとオウギワシの違いは、固有の名前をつけているか否かだ。
給予專名就等於飼養那隻動物。那意味著承擔動物的生命、留心牠的健康與安全,並有責任與覺悟把牠養到最後。
固有の名前をつけるという事は、対象の動物を飼う事を意味する。それは動物の命を預かり、健康的で安全に暮らせるよう気を配り、最後まで飼育し切る責任と覚悟を負う事になる。
靜子之所以能決定飼養ヴィットマン等ハイイロオオカミ,是因為她有養狗的經驗,並且了解犬與狼的生態、習性與生理。
静子がヴィットマンたちハイイロオオカミの飼育を決断出来たのは、彼女に犬を飼育した経験と、犬や狼の生態、習性、生理に関する知識があったからだ。
相對地,她沒有飼養オウギワシ或木菟的經驗。尤其オウギワシ是屬於瀕危物種之一,除非是專家,否則個人幾乎不可能累積飼養經驗。
対してオウギワシや木菟の飼育経験は無い。特にオウギワシは絶滅危惧種の一種だ。専門家でもない限り、個人が飼育経験を積む事など不可能に近い。
(我明白必須做出決斷。但若能輕易決定就不會這麼麻煩了啊)
(決断しなければならないのは理解している。でも、簡単に決断出来れば苦労しないなぁ)
對於幾乎不知其生態與習性的猛禽,只因牠們可愛或帥氣就飼養,顯然會讓雙方都不幸。
生態や習性を殆ど知らない猛禽類たちを、ただ可愛いや格好良いだけで飼えば双方が不幸になる事は目に見えている。
但猛禽和配偶一樣,一旦認主人,就會相伴一生。從オウギワシ和木菟對她的依戀程度,她為沒有替雙方設想最好的未來就匆忙保護牠們而感到羞愧。
だが猛禽類はつがいの相手と同じく、一度主人と認めた相手と一生添い遂げる。オウギワシや木菟の懐かれ具合から、双方にとって一番良い未来を考えずに保護した自分の甘さを恥じた。
(啊——!別想了別想了。反正煩惱也得不到答案。好,決定了!一個月……若一個月內仍無答案,就負起責任終生飼養牠們!現在,我決定了!)
(あー! やめやめ。どうせ悩んでも答えは出ない。よし、決めた! 一ヶ月……一ヶ月で答えが出ない場合は責任を持って生涯飼育をする事! 今、私が決めた!)
當思考迴路快變成無出口的迷宮時,靜子把一切從腦中掃出來,在心裡吶喊。
思考回路が出口のない迷路になりかけた時、静子は全てを頭から追い出して心の中で叫んだ。
那等同於決定終生飼養,但興奮的她沒有發覺到這點。
それは生涯飼育を決断した事と同意義なのだが、興奮した彼女はその事に気付かない。
之後,放鬆警戒的靜子加上繁忙,竟把是否該飼養オウギワシ和木菟的問題忘了,一個月後想起當時的決定時只好捧著頭苦惱。
その後、油断した静子は忙しさも相まってオウギワシと木菟を飼育するべきか否かの問題を忘れ、一ヶ月後に当時の決断を思い出して頭を抱えた。
雖然是老套的結果,但對於快要優柔寡斷的靜子來說或許是件好事。
お約束の様な結果だが、優柔不断になりかけていた静子にとっては良かったのかも知れない。
雖然是被迫解決了問題,靜子卻很快面臨新的難題。
無理やりだが問題を解決した静子だが、すぐに新たな問題に直面する。
「名字……該怎麼辦?」
「名前……どうしようか?」
因為無法決定オウギワシ和兩隻木菟的名字,靜子再次為此傷腦筋。
オウギワシと木菟二羽の名前が決まらない事に、静子は再び頭を悩ませる事となった。