戦国小町苦労譚
千五百六十八年 六月中旬
信長在同年六月二十三日於立政寺與義昭會面。
信長が義昭と立政寺で会見したのが同年六月二十三日。
回溯到更早,義昭為了與信長會見,於同年六月十二日自一乘谷出發。
更に巻き戻って義昭が信長と会見するために、一乗谷を出立したのが同年六月十二日。
雖然不太相關,但家康率兵抵達岐阜是在六月二十五日。
それと余り関係ないが家康が兵を連れて岐阜に到着したのが六月二十五日。
然後是永祿11年(1568年)六月二十六日。這一天,信長的根據地岐阜擠滿了人。
そして永禄11年(1568年)六月二十六日。この日、信長の本拠地である岐阜は人でごった返していた。
「喔,果然壯觀啊」
「おお、流石に圧巻だなぁ」
身穿當世具足(とうせいぐそく)的靜子看著人群擠擁的情景,這麼喃喃自語。
当世具足(とうせいぐそく)を身に纏っている静子は、人々がひしめいている様を見てそう呟く。
平常騎馬的靜子遇到軍隊行軍則另當別論,因為沒時間準備飼料或雇馬伕,她改為步行行軍。
普段は馬を使っている静子だが、軍隊の行軍となれば話は別だ。飼料の準備や馬の世話係を雇う暇もなかった為、彼女は徒歩での行軍となった。
靜子四處尋找指定地點而走動。
指定された場所を探して静子はあちこち歩く。
男女體貌的差異僅靠甲冑無法完全遮掩,仔細一看就能立刻看出靜子是女性。
男女の体の違いは甲冑程度では隠し切れず、よく見れば静子が女なのはすぐに分かる。
因此大多數士兵好奇地盯著靜子看,但很快就移開視線。
だから殆どの兵士は静子に対してジロジロと好奇の視線を向ける。だが、すぐに視線を外す。
她左側是穿著普通的才蔵,右側是打扮浮誇的慶次,身後則有カイザー和ケーニッヒ兩匹。
彼女の左側には至って普通の格好をした才蔵、右側には傾奇者の格好をした慶次、そして後ろにはカイザーとケーニッヒの二匹。
當眾人同時被注目時,雜兵為避免牽扯關係自然會移開視線。
それらから一斉に視線を向けられれば、雑兵たちは関り合いを避けるべく視線を外すのは当然だ。
更早之前,靜子的打扮在雜兵眼中就顯得格外異質。
それ以前に静子の格好も、雑兵たちから見れば異質だった。
她背著一個大型背包。
彼女は大型のバックパックを背負っていた。
雖是皮製但有多個收納口,從竹製水壺到食物、維修工具、旅行套件以及用於剝鹿的刀等各種物品都能分門別類地裝入。
革製だが収納口が多く、竹水筒から食料、メンテナンス道具類、トラベルキットや鹿解体用に使っているナイフなど様々なものが小分けして入れられる。
本來用於打獵,但背包通用性高,在戰場上也可視內容物發揮相當作用。
本来は鹿狩りに使っているのだが、バックパックの汎用性が高く、戦場においても中身次第で充分な活躍が期待できる。
另外還帶了她覺得好看的複合弓,以及用箭竹做的箭和裝箭的箭筒。
後は見た目がいいと思って持ってきたコンパウンドボウ、そして矢竹で作った矢と、それを入れる矢筒だ。
複合弓用於打獵,在陸地上擁有很高的命中率。
コンパウンドボウは鹿狩りに使っている為、陸地なら高い命中率を誇る。
但靜子從未射過人,至今的獵物全是動物。
しかし静子は人を射った事はなく、今までの獲物は全て動物だけだった。
這把複合弓雖以高命中率、低威力、高連射見長,但並非超越和弓的性能。
高命中率を誇り低威力高連射タイプのコンパウンドボウだが、和弓を超える性能ではない。
而且維護也費工,若要說缺點就是一把「中途半端な性能」的弓。
そしてメンテナンスにも手間がかかる。悪い言い方をすれば『中途半端な性能』の弓だ。
但對不知道那些器具的周遭人來說,甲冑加背包再配上複合弓的外貌顯得相當古怪。
だがそれらの道具を知らない周りの人間には、甲冑姿にバックパック、そしてコンパウンドボウという風貌は非常に怪しく見えた。
(複合弓已調整以提高威力……大概有六十磅左右吧。嘛,應該不會有用上的時候啦。反正只會成為行軍途中取得食物的道具而已)
(コンパウンドボウは調整して威力を高めたけど……多分60ポンドぐらいかなぁ。ま、活用する時なんてないない。どうせ移動中の食料を手に入れる為の道具になるだけ)
靜子原以為只要外型看起來像樣就好了,事實上她的打扮反而像個傾奇者般異常。
格好さえ様になってればいいや、と思っていた静子だが実際は傾奇者並に異質な格好だった。
快到長可跟前時,慶次忽然開口。
後少しで長可の元へ到着する時、ふいに慶次が口を開いた。
「……話說勝蔵那傢伙還沒元服吧」
「……所で勝蔵の奴、まだ元服してないんじゃなかったっけ」
信長上洛時,長可年齡為十歲到十一歲。
信長の上洛時、長可の年齢は一〇歳から十一歳。
史實上他大約在十三或十四歲元服,那是因為父親森可成與哥哥森可隆相繼去世,為了正式成為森家的當主。
史実では十三歳か十四歳ぐらいに元服したが、それは父親の森可成と兄の森可隆が死亡し、正式に森家の当主になるためだ。
慶次對於為何會被允許跟隨上洛感到疑惑,歪著頭。
どうして上洛についていく許可が下りたのか、その疑問に慶次は首を傾げた。
「聽說勝蔵殿因為先前相撲大會的賞賜,從織田大人那裡獲得了此次上洛隨軍的許可。」
「勝蔵殿は以前あった角力大会の報奨で、今回の上洛に従軍する許可を織田様より得られたそうだ」
「原來如此,所以即便是童子也能參加……啊,到了吧?」
「なるほど、だから童子なのに参加出来たって事か……っと、到着かな」
聽了慶次的話,兩人把視線轉向前方。那裡有一個面容凜然、騎在馬上的長可。
慶次の言葉に二人は視線を前に向ける。そこには、凛とした表情で馬にまたがる長可の姿があった。
附近雖有森可成,但找不到比長可年長一些的男子。他的哥哥森可隆如常地留守尾張的森氏舊領。
近くに森可成はいるものの、長可より少し年上の男は見当たらない。彼の兄である森可隆は例に漏れず、今回も尾張にある森氏の旧領の留守を守っていた。
「靜子,奉館主之命前來報到。」
「静子、お館様の命により馳せ参じました」
「我是靜子的家臣前田慶次,同樣是奉館主之命前來報到。」
「静子が臣、前田慶次。同じくお館様の命により馳せ参じました」
「同樣是可兒才藏,奉織田大人之命前來報到。」
「同じく、可児才蔵。織田様の命により馳せ参じました」
一到長可處,他們便向森可成行禮問候。
長可の所に到着するやいなや、彼らは森可成に挨拶をする。
「嗯,我已聽聞此事。三位與勝蔵同行行動。」
「うむ、話は承っておる。三人は勝蔵と行動を共にしてくれ」
「是,遵命。」
「はっ。承知仕りました」
行禮和簡短的打點結束後,三人移向長可所在處。
挨拶や軽い打ち合わせを終えた三人は長可の元へ移動する。
雖然還是孩子,但能參加上洛之戰,當然無法在前線作戰,基本上是在後方觀戰。
子どもながら上洛の戦に参加出来た彼だが、当然ながら前線で戦える訳ではなく基本的に後方で見学だ。
即便如此,他也未曾怠忽戰鬥準備,隨身攜帶十文字槍。如果要說唯一奇怪的地方,應該是他也配備了複合弓。
それでも戦闘への備えは怠らず、十文字槍を携えていた。唯一妙な箇所を上げるなら、彼もまたコンパウンドボウを装備している事だろう。
但與靜子的複合弓不同,這把經過了尺寸調整,可以使用和弓的箭矢。
しかし静子のコンパウンドボウと違って、和弓の矢でも扱えるようにサイズの変更が施されている。
因為放大了尺寸,總重量也增加了,但以皮製的肩帶來分擔。
大型化している分、総重量も上がっているのだが、それは革製のショルダーベルトでカバーした。
「喔,靜子啊。這次來參加上洛,真讓人佩服。」
「お、静子か。今回の上洛に参加とは恐れ入るな」
看到靜子時,長可聳了聳肩裝傻。他自己也是異例的參加者,但與靜子不同,他態度相當堂堂,不輸周遭的人。
静子を見て長可は肩をすくめておどける。彼自身も異例の参加なのだが、静子と違って周りに引けをとらないほど堂々とした態度をしていた。
「從今天起請多關照。不過嘛,勝藏君先不說,我肯定會在後面觀戰。」
「今日から宜しくね。でもまぁ、勝蔵君はともかく私は後ろで見学確定だね」
「是嗎?我覺得你弓術相當了得。到現在在命中數的比賽上我還是輸給你的。」
「そうか? お前の弓の腕は相当なものだと思うぞ。未だに命中数の勝負では負けるしな」
「那是因為……為了害獸驅除而活動嘛。」
「そりゃあ……害獣駆除の為に活動してるからね」
靜子居住的村落周圍有鹿棲息。因為二作等人的活動,山林的環境得到了改善。
静子が住む村の周囲には鹿が生息している。二作たちの活動により、山の環境が改善された。
當然鹿群的生活範圍也擴大,結果原本聚集的群落被分散了。
当然ながら鹿たちも生活範囲が広まり、結果固まっていた群れが分散されてしまった。
本來二作等人的區域並不足以作為生活圈,加上豐富的覓食場所集中,鹿才會那麼密集。
元々、二作たちのエリアが生活圏として成り立たない上に、豊富な餌場が密集していたから鹿たちも密集していただけだ。
只要重新整備山林環境,鹿自然會分散。分散了但數量並沒有減少。
山の環境を整備し直せば、自ずと鹿たちも分散する。そして分散しただけで数は減っていない。
不僅如此,因為覓食地增加,鹿的數量比幾年前還要多。
それどころか餌場が増えた事により、数年前よりも鹿の数は増えていた。
因為能取得皮與肉,對二作等人來說是件值得高興的事,但對從事農作的靜子他們來說卻是難以忍受的困擾。
皮や肉が手に入るので二作たち的には喜ばしい事だが、農作業をする静子たちにとってはたまったものではない。
過去交由二作他們負責的鹿狩,靜子他們也需要親自動手了。
今までは二作たちに任せていた鹿の狩猟を、静子たちもする必要が出てきた。
於是靜子藉口修行,讓長可,還有慶次與才藏也幫忙狩獵。
そこで修行にかこつけて長可、それから慶次や才蔵も狩猟の手伝いをさせていた静子である。
「我小看了鹿的大量繁殖……樹林也會被破壞,不把數量調整到適當,轉眼就會變成禿山。」
「侮っていたわ、鹿の大増殖を……森林破壊もされるし、適切な数に調整しないとあっという間に禿山だわ」
即使在現代日本也因鹿大量繁殖而被啃食樹木。鹿的食害很嚴重,連原本枝葉茂密的森林都會枯死殆盡。
現代日本でも鹿の大増殖によって樹木を食い荒らされている。鹿の食害は酷く、木が鬱蒼とおい茂る森でさえも枯れ果てさせる。
辛苦整備讓山林發揮其本來能力的環境,卻被鹿全數破壞。
せっかく山本来が持つ能力を最大限に引き出すよう整えた環境が、鹿によって全て破壊されていく。
為了避免那種情況,必須把數量減到適當範圍,並時常確認是否有森林被破壞。
そうならない為にも適切な数にまで減らし、常に森林破壊がされていないか確認する必要があった。
可能是因為頻繁參與鹿狩,長可的技藝已達到可與熟練獵人比肩的程度。
頻繁に鹿狩りに参加した為か、長可は熟練の猟師にも比肩しうる腕前になっていた。
複合弓的特性在於可以在拉弦狀態下瞄準,因此擁有很高的命中精度。
コンパウンドボウは弓自体の特性として矢を引いた状態で狙いを付けられるため高い命中精度を誇る。
另一方面,和弓需時日習熟,短期訓練根本無法派上用場。
一方和弓は習熟に時間を要し、短期間の修練ではとても使い物にならない。
唯一的問題是無法準備備用弓,若突然需要換成和弓,基本不可能擊中靶子。
唯一の問題としては予備の弓が準備できなかったため、急に和弓に持ち替える必要が出た場合はまず的に命中することは無いだろう。
看起來優點多多,但複合弓終究只是命中精度好,並不足以在弓到火繩槍的世代交替中扮演關鍵角色。
良いことばかりに見えるが結局コンパウンドボウは命中精度が良いだけで、弓から火縄銃への世代交代の過渡期を担うほどの影響はない。
說得刺耳一點,如今弓已被視為『中途半端な武器』。無論複合弓如何以簡單的構想與原理獲得高威力,也沒有和弓那樣的性能。
悪い言い方をすれば、既に弓は『中途半端な武器』扱いなのだ。いかにコンパウンドボウが単純な発想や原理の割に高威力でも、和弓のような性能はない。
「嘛,我和你大概也沒出場機會。例外大概只有慶次和才藏吧。」
「まぁ俺もお前も出番はないだろうな。例外は慶次と才蔵ぐらいか」
「嗯,的確。」
「ま、そうよね」
正與長可閒聊時,似乎有位傳令官騎馬奔來一邊喊著什麼。
長可と談笑していると伝令らしき人物が馬を走らせながら何かを言っていた。
可惜距離遠,約有一半聽不清,但從零星聽到的話推測傳令內容。
不運にも距離があったため半分近く聞き取れなかったが、漏れ聞こえてくる言葉から伝令の内容を推測する。
「看起來前往上洛的行軍已經開始了。談了很久,不過畢竟這裡是中軍嘛。」
「どうやら上洛への行軍が始まったようだ。随分と話し込んでいたが、まぁここは中軍だしな」
在戰國時代,軍隊基本上分為前軍、中軍、後軍三部隊行軍。
戦国時代、軍は前軍、中軍、後軍の三部隊に分けて行軍するのが基本だ。
前軍在前方放出斥候前進,中軍則向左右派斥候邊偵察邊推進。
前軍が前に斥候を放ちつつ進み、中軍が左右に斥候を出しながら進軍する。
「能隱約聽到前軍的喊聲啊。館主是不是說了什麼……嗚,我也好想聽啊!」
「前軍の雄叫びが僅かに聞こえるな。お館様が何か言ったのか……くぅ、俺も聞きたかったぜ!」
在戰國時代,軍團的士氣非常重要。
戦国時代において軍団の士気は非常に重要だ。
一般在合戰前,會為了提升士兵士氣而主張我軍的正當性,大聲指出敵方的不當,進行言爭(ことばたたかい)。
一般的に合戦の前は兵士たちの士気を高めるため自軍の正当性を主張し、敵側の不当性を声高に言う言争(ことばたたかい)が行われていた。
然而這種言爭雖然關係軍團士氣,但有時會觸怒對方反而激發其戰意,或引發意想不到的戰鬥。
しかしこの言争、軍団の士気が左右されるほど重要な戦いだが、時には相手の逆鱗に触れて戦意を高揚させる場合や、想定外の戦闘が起こる場合もあった。
也有些氣盛者一時衝動洩露軍事機密,因此有的軍隊甚至發布軍令,對於發動言爭者處以死刑。
頭に血が上って軍事機密を零す血気盛んな者もいたため、軍によっては言争を行った者は死罪にする軍令を出していた所もある。
「嗯——看來這一帶要等很久才會開始行軍呢。」
「うーん、ここいら辺が行軍開始するまで時間かかりそうね」
靜子若無其事地看著軍隊的情形,周遭被前軍的怒吼激起的士兵們士氣高昂。
前軍の雄叫びに当てられた兵士たちが気炎を上げている中、のん気そうに静子は軍の様子を見ていた。
在上洛之際,唯一阻擋信長的是統治南近江的六角氏。
上洛に際して信長に立ちはだかる存在は南近江を支配する六角氏だけとなった。
一個月前曾與六角氏進行為期七日的說服,希望其加入上洛軍,但談判破裂了。
一ヶ月前、六角氏と七日間にわたり上洛軍に加わるよう説得したが交渉は決裂していた。
因此信長決定討伐六角氏,在此之前他先施行了一項調略。
これにより信長は六角氏の征伐を決断した。それに先んじて彼はある調略を講じた。
他派遣織田家中和田惟政前往近江與山城,游說國衆與幕府奉公衆站到上洛軍一方。
織田家家中の和田惟政を近江・山城に派遣し、国衆・幕府奉公衆に上洛軍に味方するように働きかけた。
更進一步,他向不滿庶家六角義賢(即從本家分出的分家)被任命為南近江守護的六角惣領家遊說,使近江的國衆倒向上洛軍。
更に庶家(しょけ)、つまり本家から分家した家筋の六角義賢が、南近江の守護になった事を快く思わない六角惣領家に働きかけ、近江の国衆を上洛軍の味方につけた。
透過此調略,信長成功拉攏了眾多畿內諸將,並反過來削弱六角的勢力。
この調略によって信長は数多くの畿内諸将を味方に取り込み、逆に六角を弱体化させる事に成功する。
在立政寺向義昭表明上洛的翌日,信長抵達近江高宮紮營。
立政寺にて義昭へ上洛の表明を行った翌日、信長は近江・高宮に着陣する。
本來預定在此與因信長之妹市小姐婚姻而結盟的淺井軍會合,但不知為何發生了些問題,計畫改為於翌日二十八日與信長及家康會合。
ここで信長の妹であるお市の方と婚姻し、同盟関係となった浅井の軍勢と合流する手はずになっていた。しかし何らかの問題が発生したためか、翌日の二十八日に信長と家康と合流する計画に変更された。
「嘛,即便沒有那件事也得讓人馬休息兩天……怎麼啦,靜子。肚子不舒服嗎?」
「まぁそれがなくとも二日は人馬を休めないとな……どうしたのじゃ、静子。腹でも下したのか?」
「……我就在想,為什麼你會在這裡呢?」
「……なぁんで君がいるのかなー、と思ったんだけど?」
靜子半瞇著眼,帶著無奈直視坐在對面的奇妙丸。
何故か対面に座っている奇妙丸を、静子は呆れの感情を込めて半眼になり見据える。
「怎麼啦,是父上說要來學習的。實戰勝於訓練嘛。當然,我不能參戰就是了。」
「何、父上から勉強だと言われてな。実践に勝る訓練なし、という事なのじゃろう。無論、合戦に参加は出来ないがの」
「那個倒無所謂,我是想說你為什麼理所當然地吃別人做的飯?」
「そっちはどうでも良くて、何で人が作ったご飯をさも当然の様に食べているのかな? と言いたいんだけど」
雖然季節將近初夏,但戰國時代處於小冰期,平均氣溫較現代低,夜晚相當寒冷。
季節は初夏になろうかという頃合いだが、戦国時代は小氷期のため現代と違って平均気温が低く、夜はそれなりに寒い。
想來點溫暖的東西,靜子決定用乾飯煮粥。
何か温かいものをと考えた静子は干し飯を使った粥を作る事にした。
做法很簡單:用深底平底鍋把水煮沸,依序放入乾飯、乾肉、乾菜,用鹽和醬油調味,最後再放入梅干以加強殺菌即可。
作り方は簡単で深底フライパンで水を沸騰させ、干し飯、干し肉、干し野菜の順番に入れ、塩と醤油で味を整え、最後に殺菌作用を強めるため梅干しを入れるだけだ。
難以稱得上美味,但行軍中能吃飽就已算不錯了。
おいしいとは言いがたいが、行軍中は食事を満足に取れるだけマシだ。
在把戰時粥煮好,正餵凱撒與肯尼希吃飯時,奇妙丸便出現了。
戦時飯の粥を完成させた後、カイザーとケーニッヒに食事を与えていた所で奇妙丸が現れたという寸法だ。
「嘛,那就當作是你我之間的事吧。」
「まぁそこは貴様と俺の仲、という事で」
「……唉,之後要好好還給我。畢竟糧食只有自己那份,因為很急所以備用不多。」
「……はぁ、後でちゃんと返してよ。流石に食料は自分の分しかないし、急だったから予備は少ないんだよ」
「我知道了,別說得那麼明白,等會我去跟父上說,從小荷駄的物資裡調撥一些給你。」
「分かっておる皆まで言うな、後で父上に言って小荷駄の物資から回してもらおう」
「別暗中挪用。」
「横流しは勘弁して」
「你在說什麼。只是正式分配而已……哎呀。」
「何を言う。正式に分けてもらうだけだ……おっとと」
因為湯匙上的粥快要溢出,奇妙丸慌忙調整平衡。
スプーンから粥がこぼれそうになったため、奇妙丸は慌ててバランスを整える。
確定沒有潑出後長舒一口氣,然後把湯匙裡的粥送入口中。
こぼれなかった事に安堵の息を吐いた後、スプーンにのっている粥を口に入れる。
「不過是你做的醬油吧。父上非常喜歡。聽說打算從明年開始正式大量生產。」
「しかし貴様の作った醤油、だったか。父上はたいそう気に入っていたぞ。早速、来年から本格的な生産に乗り出すそうだな」
「倒不是我發明的啦。不過館主偏愛重口味,醬油剛好合他的胃口吧。」
「私が考案した訳じゃないけどね。まぁお館様は濃い味付けが好みだから、醤油が好みと一致したんじゃないかな」
「也許吧。之前他對醬油燉魚相當喜愛,還賞給料理人一封錢呢。」
「そうかもな。以前、魚の醤油煮付けをいたく気に入り、料理人たちに金一封を出したぐらいだからな」
「……是這樣啊。對了,茶丸君,雖說是本陣,但還是覺得一個人到處走不太好啊。」
「……そうなの。所で茶丸君、いくら本陣とはいえ一人出歩くのは感心しないなぁー」
「啊—煩死了煩死了。別把你自己變成老頭子一直說教。從咳病康復到現在都是讀書、訓練、讀書,讓我稍微放縱一下嘛。」
「あーうるさいうるさい。お前まで爺みたいに説教臭くなるな。咳病から今日まで勉強、訓練、勉強だったんだ、少しは羽目を外させろ」
「嘛,反正之後被罵的會是茶丸君就好……」
「まぁ後で叱られるのは茶丸君だからいいけど……さ」
吃完飯後,把兩人的食器和炊具浸在盛滿水的木桶裡。
食事の後、水を張った木桶に二人分の什器と調理器具を漬ける。
曾想是否該像其他人一樣向跟軍隊來的商人買飯,卻到做好後才想到,已經來不及了。
他の人たちと同じように、行軍についてきた商人から食事を買えば良かったかな、と思ったが完成後に気付いたので手遅れだった。
凱撒與肯尼希被靜子撫摸頭部,緊張放鬆,舒服地閉上了眼睛。
カイザーとケーニッヒは静子に頭を撫でられて緊張が緩み、心地良さそうに目を閉じていた。
不過牠們的耳朵仍然朝向奇妙丸的方向,保持著最低限的警戒。
それでも耳は奇妙丸の方を向いているのだから、最低限の警戒はしていた。
「話說回來,六角為何不參加上洛軍呢?」
「それにしても六角はどうして上洛軍に参加しないんじゃ?」
奇妙丸向正與凱撒、肯尼希有親密互動的靜子拋出問題。
カイザーやケーニッヒとスキンシップしている静子に、奇妙丸は質問を投げる。
「足利殿曾經在六角氏的領地裡。可是被三好三人衆襲擊過,所以六角氏認為足利殿怨恨他們,應該是這樣吧。」
「足利殿は、昔六角氏の領土にいたのよ。なのに三好三人衆に襲撃されたから、六角氏は足利殿が自分たちを恨んでいる、と思ってるんじゃないかな」
「那該為自己連身家都護不住的將軍家現狀感到惋惜才對。」
「それは己の身すら守れない将軍家の現状を嘆くべきだな」
「怪罪於他人對人來說比較輕鬆吧。話說將軍家自從上一代第十三代公方被暗殺後就註定要沒落,現在再嘆息也無濟於事吧?」
「誰かのせいにしてる方が人間楽だからね。まぁ将軍家は一代前の第十三代公方様が暗殺された時から、没落待ったなしだから、今さら嘆いても仕方ないと思ったんじゃない?」
「嗯……上洛也不是沒有父上之力就能實現的。」
「ふむ……上洛も父上の力がなければ叶わぬしな」
低聲嘀咕著,奇妙丸喝著飯後的甘酒(由麹製成)。
そう呟きながら奇妙丸は食後の甘酒(麹から製造)を飲む。
「有薑汁,喝起來順口。說起來建議把一夜酒(ひとよざけ)作為軍中常備品的是靜子吧?這到底有什麼意義?」
「生姜の汁が入ってて飲みやすいな。そう言えば一夜酒(ひとよざけ)を軍の常備品とするよう進言したのは静子だったか。一体、これは何の意味があるんだ?」
「……有個『營養』這個詞。是指維持或提升人體機能所需要的各種東西的總稱。需要很多細節說明,但簡單說就是吃飯能攝取到的東西。而且這裡面有幾種不同類型,若缺乏就會導致身體功能失調。」
「……栄養って言葉があってね。これは人が体の機能を維持したり、高めたりするのに必要なものの総称なんだよ。色々と細かい説明が必要だけど、まぁ端的にご飯を食べたら取れるもの、と思ってね。で、これにはいくつか種類があって、それが不足すると人の体は機能障害を起こすの」
「父上的飲食變了就是因為那個啊。我也被多方善意責備過。」
「父上の食事が変わったのはそのせいか。俺も色々と苦言を言われたな」
「那是為了把身體鍛造得更強所必須的。而用米麴做的『一夜酒(ひとよざけ)』在補充這些營養上效率很高。」
「ま、それは体を強く作る上で必要だからね。で、米麹から作った一夜酒(ひとよざけ)は、その栄養を補給する上で効率がいいの」
甘酒含有維生素B群、來源於米的植物纖維與胺基酸類,以及以葡萄糖為代表的大量糖類。
甘酒にはビタミンB群、米由来の植物繊維やアミノ酸類、そしてブドウ糖に代表される多量の糖類を含んでいる。
這相當於作為營養輸液使用的乳酸林格氏液加上米來源成分的組成,因此甘酒有時也被稱為「飲用點滴」。
これは栄養剤の点滴として利用される乳酸リンゲル液+米由来の成分に相当する構成であり、甘酒は「飲む点滴」とも称されることがある。
類似地,被稱為「飲用點滴」的還有口服補水液。這是將少量鹽與較多的糖溶於水中而得。
同様に「飲む点滴」と言われる物に経口補水液がある。これは水に少量の塩と多めの砂糖を溶かし込むことで得られる。
比單喝水更易被吸收,而且能快速補充能量與鹽分(電解質)。
単に水だけを飲むよりも水分が吸収され易く、更にエネルギーと塩分(電解質)を素早く取り込める利点がある。
若加入檸檬酸等作為碳酸氫鹽的前驅物,能進一步提高吸收效率。
これにクエン酸等の重炭酸の前駆体を加えると吸収効率をさらに高めることができる。
剛才靜子吃的放了梅干的粥,也可說是日式的口服補水液。
先ほど静子が食べた梅干しを入れたお粥も、和製の経口補水液とも言える。
甘酒與口服補水液都是優秀的飲品,但在戰國時代砂糖是稀罕物,因此靜子推薦用米麴做的甘酒。
甘酒、経口補水液どちらも優れた飲み物だが、戦国時代では砂糖が貴重品のため、静子は米麹から作る甘酒を推奨したのだ。
「肚子餓到頭暈的士兵,和健康且意識清醒的士兵,你覺得哪個比較強?」
「お腹が空いてふらふらの兵士と、健康的で意識がはっきりしている兵士。どっちが強いと思う?」
「當然是後者。肚子空空的雜兵無論多努力也難以提振士氣。」
「それはまぁ後者だな。空きっ腹の雑兵など、どれだけ頑張っても士気が上がるとは思えんしな」
「就是這個意思。縱使有一萬士兵,若都營養不良也發揮不出全部戰力。」
「そういう事。例え一万の兵士でも、栄養失調状態の人たちでは力を出し切れないからね」
只要改善士兵的營養狀況,軍隊的戰力就會大幅改變。
兵士の栄養状態を改善するだけでも、軍の持つ力はかなり変わる。
不過改善糧食狀況並非那麼簡單。
だが食糧事情の改善はそう簡単にはいかない。
首先需要把作物生產力提高到能產生供給過剩的程度。即便戰爭造成從農人口減少,也必須有不會讓生產力低於所需供給量的超高效率農業形態。提高人均生產效率才能產出剩餘人力。
まず供給過剰になる程度に作物の生産力を高くする必要がある。戦争によって就農人口が減少しても生産力が必要供給量を下回らない超効率型の農業形態が必須だ。人口一人当たりの生産効率を高めることで余剰人員を生み出す事が可能となる。
要打造那種超效率的農業經營,必須有作付面積、收穫量、每10a當量產量等大量數據。
そしてその超効率型の農業経営を考えるには、作付面積、収穫量、10a当たり収量と膨大なデータが必要になる。
要把那些資料以統一格式記錄下來,就需要謄寫版(とうしゃばん)印刷機。
そのデータを統一したフォーマットで記載させるには、謄写版(とうしゃばん)印刷機が必要になる。
雖然是令人頭昏目眩的工作,但謄寫版印刷機未來仍有用處,靜子正在技術屋街研究是否能重現它。
気の遠くなるような作業だが、謄写版(とうしゃばん)印刷機は今後も使える為、静子は技術屋街で再現出来ないか研究中だ。
「(大約1893年托馬斯·愛迪生做了原型,所以我想ガリ版在戰國時代也能做出來……不過這不是現在該想的事)話說行軍真是費工夫啊。若能改善、消除浪費就會輕鬆許多。」
「(1893年ごろにトーマス・エジソンが原型を作ったから、ガリ版は戦国時代でも作れるとは思うけど……まぁ今考える事じゃないか)それにしても行軍って色々と手間をかけてるよね。無駄をなくす改善をしたら楽になると思うんだけどな」
「我完全沒這樣想過,你覺得到底哪裡浪費了?」
「俺は全く思わなかったが、一体どの辺が無駄だと思ったんだ?」
「有很多,但最大問題是兵站。」
「色々とあるけど最大の問題は兵站だね」
「兵站……?不是指小荷駄嗎?」
「兵站……? 小荷駄の事じゃないのか?」
小荷駄是直接附屬於軍隊、運送補給品的部隊,與從後方提供各種支援的兵站部隊是不同的東西。
小荷駄は軍勢に直接付属する補給品の運搬部隊であり、後方からあらゆる支援を行う兵站部隊とは別物だ。
「完全是不同的。不是指跟著來到前線的小荷駄隊,兵站是指軍需品的前送、物資補給、通信網的確保等後方支援。」
「全くの別物だよ。前線に一緒に来る小荷駄隊の事じゃなく、兵站は軍需品の前送、物資補給、連絡網の確保等の後方支援の事だよ」
一邊畫圖解釋,奇妙丸似乎還是不太理解,歪著頭。
図を描きながら説明をしたが、理解出来なかったのか奇妙丸は首を傾げる。
不過他不理解也情有可原。就連被稱為戰爭名手的上杉謙信與武田信玄,也都是把糧食裝在小荷駄上拉著走,與敵作戰,若小荷駄的糧食耗盡就回國境,反覆如此。
しかし彼が理解出来ないのも無理はない。戦の名人と言われた上杉謙信や武田信玄も、小荷駄に食料を積んで引っ張り、敵と合戦し、小荷駄の食料がなくなれば国許へ帰るという事を繰り返していた。
那是戰國時代作戰的既定法則,直到秀吉在東海街道一帶買斷米糧去攻打北條(北条的舊字体)之前都是不容置疑的常識。
それが戦国時代の戦いの定石であり、秀吉が東海街道筋で米を買い占めて北條(北条の旧字体)を攻めるまで疑いようのない常識だった。
「嘛,組建後方支援隊比起組成普通軍隊更麻煩更費工,效果何時出現也不得而知──」
「まぁ後方支援隊を作るのは、普通の軍勢を作るより面倒で手間がかかるからね。効果がいつ出るか分からない事にーーーーー」
說到那裡時,有人輕輕拍了拍靜子的肩膀。
そこまで言い終えた時、静子の肩を誰かが優しく叩いた。
正在聽話的奇妙丸與和他交談的靜子同時轉向那個人。
話を聞いていた奇妙丸と、彼と話していた静子は同時にその人物へ顔をむける。
當他們明白那人是「誰」時,兩人的臉都僵硬了。
そこにいる人物が『誰』か理解した時、二人は顔を硬直させた。
「你們在說些有趣的話啊。為了後學,我也聽聽靜子的說法吧。」
「何やら楽しい話をしているな。わしも後学の為、静子の話を聞かせて貰おうか」
上洛軍的首領信長帶著和善的笑容向兩人這麼說道。
上洛軍のトップ、信長が人の良い笑みで微笑みながら、二人に向かってそう言った。
事情變得嚴重了,靜子的內心並不平靜。
えらい事になった、と静子の心中は穏やかでは無かった。
把回來的慶次與才蔵,還有カイザー和ケーニッヒ交代看管行李之後,被信長與奇妙丸一同押送,原本到那裡還算可以。
帰ってきた慶次と才蔵、そしてカイザーとケーニッヒに荷物番を任せた後、信長に奇妙丸と共に連行されたまでは良かった。
但之後,信長說要準備便離開房間。不久,他帶著一塊大型黑板和主要的家臣回來了。
だがその後、信長は準備すると言って部屋を後にした。少しして、彼は大型の黒板と主だった家臣を連れて戻ってきた。
「正好有個機會。也讓這些傢伙參加吧」
「丁度良い機会だ。こ奴らも参加させるぞ」
那真是鶴一聲令下。主要的家臣們和靜子都無法說不。
それはまさに鶴の一声だった。主だった家臣たちも、静子も、嫌とは言えなかった。
像柴田勝家、佐佐成政等武鬥派的家臣面露不滿,但靜子仍故意裝作沒看見。
柴田(しばた) 勝家(かついえ)、佐々(さっさ) 成政(なりまさ)など、武闘派の家臣は不服げな面持ちだったが、静子は敢えて見なかった振りを貫く。
被瞪又如何,靜子也無可奈何。
睨まれた所で静子にはどうしようもないのだから。
相反地,竹中半兵衛、他的弟弟重矩、以及丹羽看起來興致勃勃。
逆に竹中半兵衛、彼の弟である重矩、丹羽は興味津々といった感じだ。
「那麼,先說明兵站和小荷駄的差別吧。對我而言聽起來都一樣,請為我說明那差異。」
「さて、まずは兵站と小荷駄の違いだな。わしにとっては一緒に聞こえるが、その違いを説明して貰おうか」
「是、是的。首先……小荷駄是隨軍運送補給物資的搬運部隊。相對地,兵站則以維持與提升軍隊的戰鬥能力為目的。換言之,從戰略上來說負責戰鬥以外的一切事項,從戰術上則負責使戰鬥行動能持續維持的角色。」
「は、はい。まず……小荷駄は従軍する補給品の運搬部隊です。対して兵站は軍の戦闘能力の維持・向上を目的としています。つまり戦略的には戦闘行為以外のすべてを担当する役目、戦術的には戦闘行動を継続して維持させる役目を担います」
「靜子殿,妳願意嗎?」
「静子殿、よろしいでしょうか」
竹中半兵衛舉手問道。靜子想著大概已經冒出疑問,便催促她繼續。
竹中半兵衛が挙手をしつつ質問を口にする。早速何か疑問が浮かんだのかな、と思いつつ静子は続きを促す。
「我也是這樣想的,恐怕在座的各位都未必能正確理解『戰術』與『戰略』這兩個詞。若可以,能否從那裡開始說明?」
「私もそうですが、おそらくここにいる方全員、戦術・戦略という言葉を正確に理解していないかと。よろしければそこからご説明頂けないでしょうか」
「明白了。首先,戰略是為了有效達成目的而制定的長期計畫;戰術則是依據戰略所定的構想,為了有效進行戰鬥而採取的短期方法。以此次為例,戰略就是『館様要讓足利殿成為將軍』;而戰術則是為達成此目標的手段,例如『征討六角氏』、『征伐京中的三好三人眾』等。」
「分かりました。まず戦略とは目的を効果的に達成する為の長期的な計画の事を言います。そして戦術とは、戦略によって定められた構想に従い、戦闘を効果的に行うための短期的な方法の事を言います。今回の事を例に上げますと、戦略とは『お館様が足利殿を将軍にする事』です。戦術はそれを叶えるための方法で『六角氏を征伐する事』、『京にいる三好三人衆を征伐する事』などです」
並無明確標準說明從何種規模稱之為戰略或戰術,但在概念上有區分。
どの規模から戦略、戦術とすると言った明確な基準は存在しないが、概念上は区分されている。
戰略是為了在整場戰事中取得勝利所指導的策略,而戰術則是在戰場上為實際取勝對戰鬥部隊進行指揮統制的技術。
戦略とは戦全体での勝利を収める為に指導する術策であり、戦術は戦場において実際に勝利する為の戦闘部隊を指揮統制する術策である。
這兩者難以明確區分的部分原因,在於兩者皆具有為達成目標之手段這一共同性質。
この二つの明確な区分け基準が難しい理由の一端が、両者ともに目標達成の手段という共通の性質を持っている事だ。
當然,也有像需考慮問題的大小或視野廣狹等決定性不同的點。
無論、考慮すべき問題の大小や視野の広狭など、決定的に異なっている点もある。
「還有其他細節,但因易混淆此處只說這兩點。說到從事戰事所需之物,大略有水與食料等生活物資、甲冑、刀、槍、弓矢等兵器、牛馬的飼料等。而且需要運送這些物資的兵力,統稱為兵站。」
「他にも細かい点はありますが、混在しやすい為にここはこの二つだけとさせて頂きます。さて、戦をするに当たって必要なモノと言えば、大まかに言えば水や食料などの生活物資、甲冑や刀、槍、弓矢などの兵器、牛馬の飼料などですね。そしてこれらを輸送する兵が必要になります。それらを纏めて兵站といいます」
不曉得受什麼影響,很多日本人往往無法理解兵站這一概念。
何が影響しているか不明だが多くの日本人は、兵站という概念を理解出来ていない場合が多い。
當這類人處於上位時,會對本應接受治療否則會死的人說『氣合不夠』以精神論置之不理,或把補給線推進到危險程度,或不給必要食糧讓人餓死等愚行反覆發生。
そういう人物が上の立場に立った時、本来なら治療を受けさせなければ死ぬ人間に対して『気合が足りない』と精神論を持ちだして見殺しにしたり、補給線を危険なレベルまで伸ばしたり、必要な食料を与えず餓死させたり等の愚行を繰り返す。
事實上,有人說在戰國時代能在某種程度理解兵站概念的,只有信長與秀吉。
事実、戦国時代において兵站の概念をある程度理解していたのは信長と秀吉だけとも言われている。
二次大戰期間大日本帝國軍反覆進行無謀行軍,也是因為兵站這個詞雖寫在軍隊教科書裡,但從未真正讓它發揮功能。
第二次世界大戦中の大日本帝国軍が無謀な行軍を繰り返したのも、兵站という言葉が軍の教科書に出るだけでまともに機能させた事がない為だ。
也就是說,『具備完善兵站能力的一方會獲勝』這一常識,近代日本軍幾乎沒有理解,這便是證據。
つまり『兵站の能力を充実させている側が勝つ』という当たり前の事を、近代の日本軍がまるで理解していなかった証拠だ。
「……小荷駄聽起來有問題。我想知道到底哪裡有問題。」
「……小荷駄は問題があると聞こえる。それについて、如何様な所が問題か知りたい」
靜靜舉手的是丹羽。
静かに挙手したのは丹羽だった。
「小荷駄有它的優點,不能一概說小荷駄不好。然而,軍隊行動規模越大,小荷駄就會出現某些問題。關於這點,將以東國的上杉、武田、北條為例說明。」
「小荷駄には小荷駄の利点があります。一概に小荷駄は駄目とは言いません。しかし、軍の行動の規模が大きくなればなるほど、小荷駄にはある問題点が出てきます。それについては東国の上杉、武田、北條を使ってご説明します」
選擇這三者的理由是,對於說明小荷駄的問題最為方便。
この三者を選んだ理由は、小荷駄の問題を語る上で最も便利だからだ。
也正因為小荷駄存在問題,這三方的戰鬥勝敗才難以決出,這是其中一個理由。
そして小荷駄の問題があったからこそ、この三者の戦いの勝敗が中々つかなかった理由の一つだ。
「武田與上杉曾經包圍過北條據守的小田原城,但最後未能取得顯著戰果便撤回國境。撤退時反而遭北條追擊,受到慘重損失。雖然北條據守小田原城這座東國最堅固的城池是原因之一,但小荷駄所運之糧食被吃盡也是原因之一。」
「武田及び上杉は、北條が籠る小田原城を囲んだ事はありますが、結局大した戦果を出さずに国許へ引き揚げています。それどころか引き揚げ時に、北條から追撃を受けて手酷い損害を受けています。北條が東国一堅城な小田原城に篭ったという理由もありますが、小荷駄に積んだ食料を食べ尽くしたというのも理由であります」
當吃光小荷駄所帶的糧食後,就不再進行更多戰鬥行為,而撤回國境。
小荷駄が持つ食料を食べ尽くすと、それ以上の戦闘行為は行わず国許へ引き上げる。
這是日本合戰的定石,只要城內的糧食準備充足且堅守,對方通常就會敗退。
日本の合戦はそれが定石であり、食糧の準備が十分な城で堅い守備に徹していれば大抵相手が負ける。
因為包圍方的糧食會先耗盡,理所當然。正因如此,從南北朝時代到戰國時代戰亂才會延續不斷。
囲んだ方の食料が先に尽きるのだから当然だ。そういった事情があるから南北朝時代から戦国時代まで延々と戦争騒ぎが続くのだ。
「小荷駄機動性高,能依情況靈活行動,但缺點是所運之物資一旦耗盡,軍隊行動即告終止。」
「小荷駄は小回りが利き、状況に応じて柔軟な動きが出来る利点がありますが、運んでいる物資が尽きたら軍行動が終了する、という欠点があります」
再者,因多數地方雇用農民為雜兵或軍夫,故只能在農閒期進行合戰。
更に理由を上げるなら、大抵の所は百姓を雑兵や軍夫として雇う為、農閑期しか合戦が出来ないのだ。
農閒期結束後,雜兵們會思念農作,軍隊士氣就會顯著下降。
農閑期が終わると雑兵たちは農作業が恋しくなり、軍の士気が格段に落ちてしまうからだ。
「但若有兵站這樣的補給部隊,情況就會改變。想像看看處於戰事何時結束都不明的狀態。」
「しかし兵站という補給兵がいると話は変わります。想像してみてください、いつ戦が終わるか不明の状態を」
或許能想像到細節,幾位武將微微顫了一下,其中也有柴田,但靜子假裝沒看到。
細かい描写まで想像出来たのか、武将の何人かが僅かに身震いした。その中に柴田もいたのだが、静子はそれを見なかった事にした。
「持續作戰能力本身就是威脅。正因為看不見,才會給對手帶來無底的恐懼。」
「継戦能力がある、というのはそれだけで脅威なのです。そして見えないからこそ、それは底知れぬ恐ろしさを相手に与えます」
「……原來如此,終於把線串起來了。」
「……なるほど、ようやく線が繋がったわ」
一直靜靜聽著靜子發言的信長,忽然咧嘴一笑說道。
今まで黙って静子の話に耳を傾けていた信長が、ふいにニヤリと笑いながらそう言った。
「數年前我撿到你的時候,你一向毫不猶豫地散播技術。直到不久前我還以為是為了讓百姓們變得富足……沒想到你還把兵站也算進去了。真是不簡單的娘兒。」
「数年前、わしが貴様を拾った時から、貴様は一貫して技術を広める事に躊躇いがなかった。少し前までは、百姓たちを潤わせる為かと思ったが……それが兵站というものも計算に入れていたとはな。全く大した娘じゃ」
「………………欸、不、那個?」
「………………え、いや、あの?」
靜子覺得這大概是某種誤解導致的過高評價,慌張地想要否認卻說不出話來。
何かとんでもない勘違いによる高評価な気がした静子は、慌てて否定しようとしたがうまく言葉にならなかった。
就在那時,信長對靜子的評價迅速飆升。
その間に信長の中で静子の評価がうなぎ登りに上がっていく。
「首先進行農業改革,藉此取得高度的生產力。若不如此,就無法獲得穩定供應糧食的能力。接著將這些推廣到社會上,提高作為一個國家的生產力。雖然會被他國知曉,但不可能永遠秘而不宣。最後把所謂的兵站這種力量納入我軍。嗯……可以說是以富國來成為強兵吧」
「まず農業の改革を行い、それによって高い生産力を手に入れる。そうしなければ食料を安定して供給する能力が手に入らぬからな。次にそれを世に広めて国としての生産力を高める。他国に知れ渡る事になるが、いつまでも秘匿することは叶わぬだろう。そして最後に兵站という力を我が軍に組み込む。ふむ……富国を以て強兵とする、と言った所かの」
「原來如此。確實,若沒有支撐行軍的生產力,兵站這個概念也只是空想呢」
「なるほど。確かに行軍を支える生産力がなければ、兵站という考えも絵空事になりますね」
「她所推廣的有米、鹽、黃豆,還有許多其他作物。這些都與維持生命直接相關,要大量確保相當困難」
「彼女の広めたものは米、塩、大豆、他にも作物が沢山あったな。どれも生命維持に直結する物資ゆえに大量に確保するのは大層難しい」
同時,家臣們對她的評價也急速躍升。靜子覺得既然變成這樣,不管說什麼都已為時過晚,於是徹底放棄了。
それと共に家臣たちからの評価も急騰していた。こうなるともはや何を言っても手遅れだ、と思った静子は完全に諦めた。
(哈、哈……該怎麼辦……)
(は、はは……どうしよう……)
靜子一貫以「提高生活水準」為理念。為此她推廣農業技術,投入蠶絲、麻線與棉花的生產,並打造技術街區進行研究與開發。
静子は一貫して『生活水準を向上させる事』を理念としている。その為に農業の技術を広め、絹糸や麻糸や木綿の生産に取り組み、技術屋街を作って研究・開発を行っていた。
當衣食住穩定後,人們終於會有餘裕,利用那份餘裕來進行教育,國家便會繁榮。
衣食住を安定させる事で人はようやく余裕が生まれ、その余裕を使って教育を行えば国は繁栄する。
自古以來,知識無論好壞多半被掌權者壟斷。那是因為知識是民眾對抗掌權者的力量。
昔から知識とは良くも悪くも権力者が独占するものだった。それは知識とは民衆が権力者に抵抗する為の力だったからだ。
即便考慮到那一點,也必須讓全國人民學習學問。說明這一重要性的,就是福澤諭吉的「學問のすすめ」。
しかしその事を考慮しても、全国民に学問を修めさせなければならない。その辺りの重要さを説いているのが、福沢諭吉の「学問のすすめ」である。
由於第一編的「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」這句話,常被誤解為「學問のすすめ」是一部讚頌人類平等的作品。或許因此,福澤諭吉有時也被視為聖人君子。
第一編の「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という文句から、学問のすすめは人類平等を謳った作品だと誤解されやすい。そのせいか福沢諭吉は聖人君子のように思われている面もある。
但「學問のすすめ」在那句話之後寫道:「不過實際上,世間有聰明人與愚笨的人、貧窮的人與富有的人、尊貴身分的人與貧賤身分的人。你認為這些差異是什麼?那就是是否習得學問。」
しかし「学問のすすめ」はその文以降に「でも実際、世の中には賢い人と馬鹿な人、貧しい人と富める人、偉い身分の人と貧しい身分の人がいるよね。その違いは何だと思う? それは学問を修めているか否かだ」という内容を記載している。
並且全書十七編都以「不想成為愚人就要讀書」、「不想被權力者壓迫就要讀書」、「不想被外國侵略就要讀書」等內容強烈主張學問的重要性。
そして全十七編に渡って「愚人になりたくなかったら勉強しなさい」、「権力者に弾圧されたくなかったら勉強しなさい」、「外国に侵略されたくなかったら勉強しなさい」という内容で学問を修める事の重要性を力説している。
由此可見,他像是把馬基維利與拿破崙加起來濃縮成的一個超級鷹派老爺子。
その事からも分かるように彼はマキャベリとナポレオンを足して濃縮したような超タカ派親父である。
而且在「學問のすすめ」裡,他也會毫不顧忌地寫下像「赤穗浪士?尊皇攘夷?真蠢啊」、「儒學有什麼用?」或「學者們自古以來就沒變嘛」等非常危險的毒舌話語。
そして「学問のすすめ」に「赤穂浪士? 尊皇攘夷? 馬鹿じゃねぇの」とか「儒学とか何の役に立つんだよ」とか「学者様は昔から変わらないですね」とか非常に危ない事を平気で書く毒舌親父でもある。
「那麼,馬上開始檢討吧」
「さて、早速検討だな」
「(我根本沒在想兵站啦。只是看過姊姊的書所以知道而已……)是的……」
「(兵站なんて考えてないよ。お姉ちゃんの本を読んでたから知ってるだけで……)はい……」
已經無論如何也說不出口的靜子,在信長的話下心不在焉地應答著。
今さらそんな事、口が裂けても言えない静子は、信長の言葉に心ここにあらず状態で応じた。