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戦国小町苦労譚

一五六八年 二月下旬

章魚之後是烏賊(魷魚),之後會教大家如何處理魚的締め法等。

蛸の次はイカ(烏賊)、それが終われば魚のシメ方等を教えていく。

小魚就算處理也沒意義,但中型到大型的魚還是處理一下比較不會傷身且較易管理。

小魚はシメても意味はないが、中型から大型の魚はシメておいた方が身が傷まないし管理もしやすい。

「鯵(竹莢魚)要做成開腹晾乾。把內臟取出、剖開並在海水中浸一段時間,然後從傍晚到隔日做成一夜干。」

「鯵は開き干しにしましょう。内臓を取り、開いて海水にある程度浸けた後、夕方から翌日にかけて一夜干しします」

「好、好」

「へ、へい」

靜子一邊實演,一邊教漁夫們製作乾貨。

実演しながら静子は漁師たちに干物作りを教える。

在她稍遠處,靜子的馬回衆慶次與才藏,還有長可在那裡。

そんな彼女から少し離れた所に、静子の馬廻衆の慶次と才蔵、そして長可がいた。

「哎呀哎呀,我們的公主真博學。想知道是向哪位老師學來的,真有點好奇呢」

「やれやれ、うちのお姫様は博識だねぇ。どんな師から学んだか、少しばかり気になるぜ」

「靜子大人是織田家的參謀啊。不過年輕人就有那樣的知識,到底是怎麼學來的呢。我也稍微有些好奇。」

「織田家相談役だからな、静子様は。しかし若人ながらあれほどの知識、如何様にして身につけたか。某も少々気にはなる」

兩人一邊注意周遭,一邊看著靜子作業。

二人は周囲に気を配りつつ静子の作業を眺めていた。

她既不是職業漁夫,也不是職業廚師,很難說她做乾貨的手法有多熟練。

彼女はプロの漁師ではないし、プロの料理人でもない、干物作りを手際良く行えているとは言い難かった。

「蝦子也會一起晾乾,但外殼請不要丟棄。那些也會一起晾乾,蝦肉保持原樣,外殼則會等會放進石臼碾成粉末。」

「海老も干しますが、殻は捨てないで下さい。それらも一緒に干します。身はそのままですが、殻は後で石臼にかけて粉末状にします」

「好——」

「へいー」

靜子在一群已經大致分工在作業的人群中依序移動並發出指示。

ある程度固まって作業している人たちの間を、静子は順繰りに移動して指示を出す。

看起來大家都很忙,慶次和才藏無事可幫;最多只能跟在後面而已。

忙しそうなのは誰が見ても分かるが、慶次や才蔵は手伝える事がない。せいぜい後ろについていくだけが関の山だ。

因為待在後面只會妨礙作業,他們便移到能一目瞭然的位置,專心注視靜子。

後ろにいても作業の邪魔にしかならないので、彼らは全体を見渡せる位置で静子に注意を払う事にした。

「魚的內臟也要洗乾淨來晾乾——那些會用作魚肥料……啊,得設堆肥製造場。田裡的作物有蘿蔔和蔥,然後還有——」

「魚の内臓も洗って干して下さいー。それらは魚肥料に使いますので……あぁ、堆肥生成所を作らないといけませんね。畑の作物は大根やネギ、それからー」

「嗯——看來公主的話還會繼續一會兒呢」

「うーん、もう暫くお姫様の話は続きそうだな」

從遠處聽來,靜子的話還遠未結束。

遠巻きから聞こえてくる静子の話はまだまだ終わりそうになかった。

「稍去一下廁所」

「ちょっと厠」

那麼說完,他揮揮手就往某處走去。

そう言うと彼は手をひらひらとふってどこかへ行ってしまった。

約一刻鐘後,他神情爽朗地回來,卻手裡多了一支離開時並未帶著的長槍。

四半刻ほどのち、彼は爽やかな面持ちで戻ってきた。だが場を辞した時には帯びていなかった槍を手にしていた。

「回來得晚了呢」

「遅かったな」

「哦,廁所人多。你以後想去的話,建議早點去。」

「おお、厠が混んでいたからな。お前も行きたくなった時は、早めを勧めるぞ」

慶次以輕鬆的語氣回應長可的話。

長可の言葉に慶次は軽い雰囲気で答える。

但在另一側的才藏面色凝重,低聲嘟嚷道。

だが反対側にいる才蔵は、難しい顔をしつつボソリと呟いた。

「三個人嗎?」

「三人か」

「不啦,兩個人」

「んにゃ、二人だ」

說完這句慶次便轉頭看向長可。

それだけ言うと慶次は長可の方へ顔を向ける。

「勝藏——去跟公主說『差不多該回去了』給她聽吧」

「勝蔵ー、お姫様に『そろそろ戻らないといけません』って伝えてきてくれ」

「為什麼要我……知道知道,我這就去! 把那副可疑的笑容收起來!?」

「なんだって俺が……分かった分かった、行くから! その怪しげな笑みを止めろ!?」

長可雖然抱怨,但看到慶次一邊咧嘴笑一邊糾纏,就慌忙拉遠了距離。

不満を口にした長可だが、慶次がニヤニヤと笑いながら絡んでくる姿を見て慌てて距離を取る。

勝藏知道慶次每當做出這種行為時,通常是在想些不懷好意的事。

慶次がこういう行動に出る時、たいていろくでもない事を考えている事を勝蔵は知っている。

因為他親身經歷過。

その身を以って経験したのだから。

「真是的……」

「全く……」

邊抱怨邊,長可朝靜子的方向走去。

文句を口にしながらも長可は静子の元へ向かう。

當他走到靜子那裡時,慶次緩緩開口說道。

彼が静子の所へ辿り着いた頃、慶次がおもむろに口を開いた。

「那是同夥幹的吧。大概是覺得公主的功勞刺眼,正在找機會看她是否會出什麼差錯。」

「あれは身内の仕業だな。大方、お姫様の手柄が目障りで、何か失態をしないか探していたのだろう」

「到處都有這種人啊」

「どこにもそういう輩はいるものだな」

「上頭賞識的人,不管是誰總會遭受這種嫉妒一回。嗯,那些間諜已經處理掉了。」

「上の覚えがいい奴ってのは、どんな奴でもこの手の嫉妬を一度は受けるものさ。ま、間者は始末しておいた」

「得暫時多加注意。或者故意把事情放大,讓館主知道也說不定。」

「暫く注意しておく必要があるな。もしくはわざと話を大きくし、お館様の耳に入れるべきか」

「啊——那種情況的話,織田殿定會因為放走間諜而大怒,將那家滅門是沒錯的」

「あー、その場合は間者を放った事に織田の殿様が激昂して、お家取り潰し処分をするのは間違いないな」

沒錯,才蔵這麼低聲說道,微微點了點頭。

違いない、そう呟きつつ才蔵は小さく頷いた。

三月中旬,被信長挑選的百姓們開始向他指定的村落出發遷移。

三月中旬、信長に選別された百姓たちが、彼の指定する村へ移動を開始した。

用現代的話說就是搬家。不同的是,他們並非住在自己選擇的土地上。

現代の言葉で言えば引っ越しだ。一つ違うと言えば、自分で決めた土地に住むのではない、という点だ。

會分配居所、衣物與少量食糧,並發給相當的支度金,因此不會立刻陷入溫飽困難。

代わりに住む家、衣服類、少々の食料が支給される。支度金としてそれなりの現金も併せて支給されるため、すぐに食うに困る状態に陥る事はない。

此外,他們的親族會被安排在遷入地與之會合。靜子想,或許這是為了贖罪,補償過去一年強行阻止召喚他們子女與親族的事吧。

更に彼らの親族は引越し先で引き合わせるように手配されていた。この一年、彼らの子や親族を呼び寄せようとしたのを強制的に止めていた罪滅ぼしなのだろうか、と静子は思った。

(不過沒想到會從我們村抽調五十人……結果又回到第一年,真是唉)

(しかしまさかうちの村からは五〇人が引き抜かれるとは……結局、一年目に戻っただけか、トホホ)

靜子的村裡被抽調了第二年追加的五十名百姓以及他們全家。

静子の村からは二年目に追加された百姓五〇名と家族全員が引き抜かれた。

村子人口一口氣減少,稅收也大幅減少,但這減收應該早在信長的盤算之中。

村の人数が一気に減るので税収も大幅に減るが、この減収も信長にとっては計算の内なのだろう。

關於五百名兵士的事情,比預想中耗時許多。

五〇〇人の兵士の話は思いのほか時間がかかっていた。

一來要一併建造兵士駐屯所,二來又因為靜子委託建造沙區而造成拖延。

兵士駐屯所を一緒に作る上に、静子が砂場エリアの作成を依頼したのが原因だった。

是可供五人並排奔跑、長二百米的沙道,還有邊長一百米的大型方形沙場。

五人ほどが走れる長さ二〇〇メートルの砂のレーン。そして一辺が一〇〇メートル四方の大型砂場。

運送作為設施用的沙子耗時,預計完工會延到四月中旬以後。

施設に使用する砂の搬入に時間を要し、完成予定は四月中旬以降にずれ込む見込みとなった。

靜子判斷並無急迫完工的必要,因此不將工期延長視為問題。沙子又重且要是良質的話,花時間也是理所當然的。

施設完成を急ぐ必要性は無いと判断した静子は予定の延伸を問題と考えていなかった。砂は重量があり、かつ良質な砂となれば時間がかかるのも当然だ。

三月下旬,尾張國與三河國終於締結了正式協定。

三月下旬、ようやく尾張国と三河国との間に正式な協定が結ばれる。

兩國之間的大規模棉花栽培計畫就此啟動。

二国での大規模な綿花栽培の計画がスタートしたのだ。

第一次的協商定於清洲城舉行。尾張方面由靜子為首,三河方面由忠勝為首。

その第一回目の話し合いが清州城で行われる事となった。尾張側は静子が筆頭となり、三河国側は忠勝が筆頭となった。

「本日は遠い所からお越し頂き、誠にありがとうございます」

「本日は遠い所からお越し頂き、誠にありがとうございます」

靜子向對面的忠勝深深鞠躬。但覺得奇怪的是忠勝沒有回應,靜子便抬起了臉。

対面にいる忠勝に静子は深々と頭を下げる。しかし忠勝側からの返事がない事を奇妙に思った静子は顔を上げる。

忠勝看起來困惑,甚至有些不知所措。正在懷疑是否發生了什麼異常時,才蔵在靜子耳邊低語。

忠勝は困惑、というより戸惑っているように見えた。何かおかしな事があったかな、と思っていた静子に才蔵が耳打ちする。

「(靜子様、恐らく三河国側はこの様な席次は初のことなのでしょう。某も意図を図りかねます、出来ますれば皆にご開陳願えますか)」

「(静子様、恐らく三河国側はこの様な席次は初のことなのでしょう。某も意図を図りかねます、出来ますれば皆にご開陳願えますか)」

眾人以削短腳的西洋圓桌為中心圍成車座,分作尾張方與三河方就座。

一同は西洋風円卓の脚を切り詰めた物を中心に据えて、車座を描き尾張方、三河方と分かれて座していた。

「(あ、あぁ……ごめんね)コホン……本日、この様な配置を行ったのは、我々の考えを表明する為でございます」

「(あ、あぁ……ごめんね)コホン……本日、この様な配置を行ったのは、我々の考えを表明する為でございます」

靜子咳了一聲,盯著忠勝的臉說話。

一つ咳払いをして静子は忠勝の顔を見据えて語る。

被他那認真的目光像是窺視到心底一般,靜子卻未移開視線,繼續發言。

彼の真剣な眼差しに心の奥底まで覗かれている気持ちになったが、静子は目を逸らさず言葉を続ける。

「我が主君織田上総介様と、本多平八郎様の主君徳川従五位下三河守様は同盟を結ばれております。同盟とは対等な立場……故にどちらが上座に座るかなど、考える必要はないとの判断でございます」

「我が主君織田上総介様と、本多平八郎様の主君徳川従五位下三河守様は同盟を結ばれております。同盟とは対等な立場……故にどちらが上座に座るかなど、考える必要はないとの判断でございます」

「……確かに、同盟とは対等のもの。しかし今は静子殿の方が多くの技術を抱えておられるが?それを考えると貴女が上座に座る事に、某は異論を挟まぬ」

「……確かに、同盟とは対等のもの。しかし今は静子殿の方が多くの技術を抱えておられるが? それを考えると貴女が上座に座る事に、某は異論を挟まぬ」

「では、まずはその差を無くしましょう」

「では、まずはその差を無くしましょう」

靜子的話讓忠勝等三河國的人皺眉,尾張一方的人也同樣困惑不解。

静子の言葉に眉をひそめる忠勝たち三河国の人間だが、それは尾張側の人間も同様だった。

事實上除了靜子外的所有人都無法理解她發言的用意。她不顧場內的困惑,向隔壁房間待命的小姓們打了個手勢。

むしろ静子以外の全員が彼女の発言の意図を汲みとれずにいた。場の困惑を省みず、静子は隣の部屋に控えている小姓たちに合図を送る。

襖悄然被推開,幾名手捧托盤的小姓走入房中。他們將托盤放在三河與尾張各人的面前,然後像進來時一樣靜靜退出房間。

襖が静かに開けられると、そこからお盆を手に持った小姓たちが部屋に入ってくる。小姓たちはお盆を三河、尾張の各人の前に置くと、入ってきた時と同様に、静かに部屋から出て行った。

忠勝將視線投向托盤,上面放著一大疊較厚的紙張。

忠勝は盆に視線を落とす。そこには厚めの紙束が置かれていた。

「どうぞ、手にとってお読み下さい」

「どうぞ、手にとってお読み下さい」

靜子如此說,促請他們閱讀那疊文件。帶著些許困惑的忠勝接過紙束開始閱讀。

静子はそう言って紙束を読むことを促す。若干の戸惑いを残しつつ忠勝は紙束を手にとって読み始める。

「これは……」

「これは……」

「こちらが知る限りの事を記しております。無論、綿花についてです」

「こちらが知る限りの事を記しております。無論、綿花についてです」

那疊文件是有關棉花的資料。

紙束は綿花についての資料だった。

而且內容詳盡到靜子所知的一切,甚至記載了在戰國時代根本不可能得知的知識,堪稱名副其實的此時代最詳盡的棉花手冊。

それも静子が知りうる限りの、戦国時代では到底知り得る事が出来ない内容まで記載された、正真正銘この戦国時代で最も綿花に詳しい冊子だ。

但問題在於過於詳盡,使得三河方面當然,連尾張一方也無人能理解其內容。

しかし問題があった。余りに詳細過ぎて三河側はもちろん、尾張側の誰もが内容を理解出来なかった。

忠勝瞪大了眼,康政與正重也無言以對。其他三河國的人也都手拿文件愣在當場。

忠勝は目を丸くしており、康政や正重は絶句する他なかった。他の三河国の人間も皆書類を手に固まっていた。

尾張陣營也完全無法理解靜子在想什麼。

尾張陣営も静子が何を考えているのか全く分からなかった。

如果不是信長下了『讓靜子隨她喜歡做吧』的命令,大家早就把她強行帶出去,追問她的真意了吧。

もし信長の『静子の好きにさせろ』という命令がなければ全員で彼女を無理やり退出させ、真意を問いただしていただろう。

(啊——……是不是……寫得太詳盡了?嗯,我只是把書裡的內容照抄過來而已……失敗了。本來只是想統一知識……)

(あー……ちょっとばかし……詳しく書きすぎたかな? うーん、本の内容をそのまま書き写しただけなんだけど……失敗した。単に知識を統一するつもりだったけど……)

在兩方陣營充滿各種情緒的視線下,理解到計畫已經失敗的靜子露出一抹乾澀的笑容。

両陣営の様々な感情の篭った視線を受け、作戦が失敗した事を理解した静子は乾いた笑みを浮かべる。

「……靜子殿,能問妳一個問題嗎?」

「……静子殿、一つ尋ねてもよろしいか?」

正當靜子思索接下來如何挽回時,位於三河一方、戴著頭巾的人開口說話。

これからどう挽回しようかと静子が考えていると、三河側にいる頭巾を被った人物が発言した。

「失禮。我身體有恙,恐怕會傳染給諸位,才戴上這頭巾。還請見諒。」

「失礼。某は身体を患っており、皆様に感染(うつ)してはならぬと思い、こうして頭巾をしております。どうかご容赦願いたい」

「沒關係。那麼,請問是什麼樣的問題?」

「構いません。それで、どの様なご質問でございましょうか」

「連我這沒學問的拙者都看得出來。這紙上記載的內容非常詳盡。雖然知道可能失禮,但我對於妳先行攤露底牌的姿態感到疑惑。對於能毫不吝惜地把這種資訊提供給我們的妳……」

「学のない拙者でも分かります。この紙には非常に詳細な内容が記載されている。失礼を承知の上で申し上げますが、先に手の内を晒す姿勢に疑念を抱きます。そのような情報を惜しげも無く、我々に提供出来る貴女様に」

戰國時代不像現代那樣資訊氾濫。匠人們時刻警惕自家祕技外洩。

戦国時代は現代のように情報が溢れた社会ではない。職人たちは己の秘匿技術が外へ漏れる事を常に警戒していた。

這是再自然不過的常識。像靜子那樣毫無保留地免費向盟友提供資訊的人是沒有的。

それが当たり前で常識だ。静子のように同盟相手に惜しげも無く情報を無償提供をする者はいない。

三河陣營想或許她是打算摻入假情報來掩蓋要害,但即便如此內容也太過詳實了。

偽の情報を混ぜて肝心の部分を隠すつもりか、と三河陣営は考えたが、それにしては内容が濃すぎた。

「……你認為火繩槍傳入日本已經多久了?」

「……この日ノ本に火縄銃が伝来して何年経っていると思われますか?」

「不、那個……抱歉。拙者不知道。」

「は、いえ……申し訳ありません。拙者は存じませぬ」

「天文十二年八月二十五日(1543年9月23日)……大約是從現在算起二十四年前的事。」

「天文十二年八月二十五日(1543年9月23日)……今からおよそ二十四年前の事です」

頓時,三河陣營騷動起來。

瞬間、三河陣営はざわつき出す。

火繩槍作為戰爭武器之一,已經建立起確固的地位。

火縄銃と言えば戦争における兵器の一つとして、確固たる地位を築いている。

他們對於火繩槍傳來竟然只有短短二十四年這件事感到無法掩飾的驚訝。

その火縄銃が伝来して僅か二十四年しか経っていないという事に、彼らは驚きを隠せなかった。

「我認為火繩槍能在短短二十四年內傳遍日本的理由,是在短期間內由多人之手將製造技術擴散出去。然而與火器不同,棉花較難與軍事掛鉤。因此,要在全日本普及恐怕需要更多時間。」

「僅か二十四年で日ノ本に広まった理由、それは短期間の内に、複数の人間の手によって鉄砲製造技術が拡散したから、と私は考えています。ただ鉄砲と違い綿花は軍事に絡みにくい品物です。ですから、日ノ本中に広まるのは時間がかかると思われます」

「……原來如此,所以妳想與同盟國三河共同栽種棉花,對吧。但這還留下一個疑問。」

「……なるほど、それで同盟国である三河国と共同栽培を行おう、とお考えになられたのですね。しかしそれでは疑問が一つ残ります」

「疑問? 是什麼呢?」

「疑問? 何でしょうか」

戴頭巾的男子停了一口氣,然後盯著靜子說道。

頭巾を被った男は一呼吸置いた後、静子を見据えてこう言った。

「我不明白你方的優勢為何。就這份資料而言,從棉花製成的棉布似乎可以建立起與絹、麻同等的地位。照理說應該先在自國生產才對。卻跳過那一步,直接要與我國共同栽植,這點令人存疑。」

「貴女方の利点が何なのか分かりませぬ。この資料を読む限り、綿花から出来る木綿は絹や麻と同等の地位を築く事が出来ると思われます。ならばまずは自国で生産というのが筋でしょう。そこを飛ばしていきなり我が国と共同栽培をする、という所が疑問です」

「……理由有幾個。一是對付一揆,二是降低兒童死亡數,三是栽培需要廣大的土地。」

「……理由は幾つかあります。一つは一揆対策、一つは子供の死亡数を減らす事、一つは栽培に広大な土地が必要な事が理由です」

「若無不便,請詳述。」

「差し支えなければ詳細をご教示願いたい」

「首先栽培需要廣大土地,這句話就是字面意思。既然是用來做衣物,這也說得通。」

「まず栽培に広大な土地が必要なのは、そのまま言葉通りです。衣類に使うのですから当然と言えば当然です」

「……」

「……」

「再來談降低兒童死亡數,棉布製的衣物夏天涼爽、冬天保暖。人們在非戰死的情況下主要死亡原因是飢饉、疫病、寒冷。其中最貼近生活的『寒冷』,透過大量生產以棉布製成的衣物就能保護身體。」

「次に子供の死亡数を下げる事ですが、木綿で作られた衣類は夏に涼しく、冬に温かく過ごせる利点があります。人が戦以外で死ぬ時、主な原因として挙げられるのが飢え、疫病、寒さです。その内、もっとも身近な『寒さ』は木綿から作られる衣類を大量生産すれば、体を守る事が出来ます」

自古至今,因寒冷而死是再自然不過的事。特別是抵抗力薄弱的嬰兒與幼兒,常因疫病或寒冷每年大量死亡。

古今東西、寒さによる人の死は当然のように起きていた。特に抵抗力の弱い赤子や幼児が、疫病や寒さによって毎年多数亡くなっていた。

也有因大寒波發生而造成難民營中三十名兒童在當日內全部死亡的慘痛故事。

大寒波が発生したために難民キャンプにいた子供たち三十名が、その日の内に全員死亡したという痛ましい話もある。

因寒冷死亡的不只有平民。日俄戰爭前的耐寒訓練中有兩百名軍人死亡,日俄戰爭時也有超過兩千人因凍死喪生。

寒さで死ぬのは民間人だけでない。日露戦争前に耐寒訓練で軍人二百名が死亡し、日露戦争時に二千人以上が凍死して亡くなっている。

可見『寒冷』在我們身邊的自然現象中是如此明確的威脅。

それほど『寒さ』とは身近に感じる自然現象の中でも確たる脅威なのだ。

「最後談到一揆對策……當人們不再為衣食住等物質匱乏所苦,才會有餘裕去注意禮節。若能維持並穩定那種狀態,人們就不會發動一揆。」

「最後に一揆対策ですが……人は衣食住という物質的な不自由がなくなって、始めて礼節に心を向ける余裕が生まれます。その状態を維持し、安定させれば人は一揆など起こさなくなります」

「為何會這麼想?」

「何故、そのようにお考えになられた」

「因為人們不想失去那些。房子、衣物、食物……會覺得為了這些去發動一揆荒謬至極。與其如此,採取較溫和的方式與朝廷對話會更具建設性。當然,若過度逼迫百姓,則另當別論。」

「失いたくないからです。家を、着るものを、食べるものを……それらを捨ててまで一揆など馬鹿らしい、と考えるようになります。それより穏便な形でお上と話し合うことの方が、ずっと建設的だと考えるでしょう。まぁ百姓を必要以上に追い詰めたりすれば、この限りではありませんが」

即使在惡劣的勞動環境中,只要形成某種等級體系與秩序,人們就會驚人地順從,接受惡劣的處境。

劣悪な労働環境でも一種のヒエラルキー階級制と秩序が出来上がっていれば、人は驚くほど従順になり劣悪な環境をも受け入れてしまう。

尤其是日本人,一旦取得安定環境,就很不容易再去改變。

特に日本人は一度安定した環境を手に入れると、そこから中々変化しようとしない性質がある。

「給予百姓衣食住,正是最可靠的方法。雖然這也是最困難的方法。」

「百姓たちに衣食住を与える事こそが、最も確実な方法なのです。最も難しい方法でもありますが」

「(……看起來不是那種打壞主意的眼神)原來如此……妳的盤算是作為一揆對策,創造能大量生產棉布的環境,對吧。我明白了,謝謝妳。」

「(……悪い算段をしている目ではないな)なるほど……貴女の目論見は一揆対策に、木綿の大量生産が行える環境を作る事、なのですね。よく分かりました。ありがとうございます」

對於靜子的話,戴頭巾的男子說了句意味深長的話。

静子の言葉に頭巾の男は含みのある言葉を口にした。

結果,因為靜子不是逐步透露而是一口氣說出所有情報,三河一方的警戒心反而增強,會議沒有太大進展就結束了。

結局、静子が情報を小出しではなく一度に出した為、三河側が警戒心を強めてしまい、打ち合わせは大した進展なく終わった。

儘管如此,雙方仍同意繼續進行栽培作業,雙方陣營各派人前來,開始建立聚落。

それでも栽培作業は継続して進めていく事で合意し、両陣営から人が派遣され、集落が作られていく。

靜子認為輕舉妄動只會讓局勢惡化,從此沒有公開露面,默默地進行作業。

下手に動くと余計事態を悪化させると考えた静子は、それ以降は表立った動きを見せず、粛々と作業を進めていった。

由於第一印象出了問題,三河陣營對靜子抱持警戒,但忠勝仍如往常般,收到靜子給的飯團和煙燻醃菜就高興不已。

第一印象が問題だった為に、三河陣営は静子に対して警戒心を持っていた。そんな中でも忠勝は変わらず、静子から握り飯やいぶり漬けを貰っては喜んでいた。

康政與正重既無奈又以一種不太好的意味對他的粗神經感到驚訝。

康政や正重は呆れつつ、その図太い神経に悪い意味で驚嘆した。

這種部分人無憂無慮但大部分緊張兮兮的氛圍中,共同栽培棉花的工作仍在進行。

そんな一部だけ脳天気だが大部分がピリピリした状態の中、綿花の共同栽培は行われる。

又過了些時日,到了三月下旬,靜子從小屋裡取出了一樣東西。

それから少し経って三月下旬、静子は小屋からあるものを取り出していた。

那是非常臭的一樣東西。即使用厚布遮住鼻口,仍能聞到刺鼻的異味。

それは非常に臭いがきついものだった。厚手の布で鼻や口を覆っているのに、それでも異臭を感じるほどだ。

(噁——快點結束吧。靠這個就能知道三年來的成敗,得鼓起幹勁)

(うへー、とっとと終わらせよう。これで三年間の成否が分かるんだから、気合い入れないと)

在從那堆臭氣熏天的東西中大致搜集到材料後,靜子花了好幾天從中提取所需成分。

異臭の山から材料をある程度かき集めた後、静子は数日かけてそれに含まれるものを抽出する。

在提取完成當日午間,森可成來到她處。

抽出が終わった日の昼ごろ、森可成が彼女の元を訪れる。

「接到報告說那件東西已經完成。可惜館主抽不出時間,所以由我代為見證。」

「例のものが完成したとの報告を受けた。生憎とお館様はお時間が取れず、代わりに私が立ち会う事となった」

「我想配方沒錯……但畢竟這是第一次嘗試。」

「調合は間違いないと思いますが……何分こればかりは初めての試みでして」

「哈哈哈,嗯,萬一失敗的話……就做好被館主教訓的準備吧。」

「はっはっはっ、まぁ失敗した時は……お館様の拳骨は覚悟しておくように」

對於靜子的話,森可成露出和善的笑容。相反地,靜子心神不寧。

静子の言葉に森可成は人の良い笑みで笑う。反対に静子は気が気でなかった。

她一邊用手按著胃部,一邊等待配製完成。

胃の辺りを手で押さえつつ調合の完成を待つ。

(唔、唔——畢竟調製「硝石」是第一次……真希望能成功啊——)

(う、うーー……流石に『硝石』の調合は初だし……成功してて欲しいなぁー)

她花三年心血培育出的硝石山。外人看來不過是一座散發惡臭的垃圾山,但依照特定步驟處理就能採出「硝石」。

彼女が三年の月日をかけて大事に育てた硝石山。傍目には異臭漂う単なるゴミ山だが、特定の手順に従って作業すれば『硝石』が採取出来る。

本來要花四到五年,但實際上從第三年就能開始採取,不過那只是在理論層面上的說法。

本来は四年から五年かけるのだが、採取自体は三年目から可能だ。ただし理論上は、という前置きがつくが。

而由硝石配製而成的是「黑色火藥」。若能自行備妥硝石,織田軍便能比他國軍隊更具優勢。

そして硝石を調合して出来るのが『黒色火薬』である。もしも硝石が自前で用意出来るようになれば、織田軍は他国の軍より優位に立てる。

基於那些情況,原本信長本人打算前來確認,但因在近江有事無法成行。

その辺りの事情もあり、本来は信長本人が確認しに来る予定だったが、近江方面で用事があり無理となった。

於是被視為他得力助手的森可成便前來了。

そこで彼の右腕ともいうべき森可成が訪れる事となったのだ。

不久黑色火藥配製完成,約有五名持火繩銃的足輕在森可成面前列隊。

暫くして黒色火薬の調合が完了し、火縄銃を持った足軽が五人ほど森可成の前に並んだ。

他們深深低頭後,似乎事先有安排,便井然地排成一列。即便熟練者發射火繩銃也需近三十秒,通常則接近一分鐘。

彼らは深々と頭を下げた後、予め決められていたのか手際良く一列に並ぶ。火縄銃の発射は熟練者でも三〇秒近く、通常は一分近くかかる。

一分鐘後,一名已就位的足輕扣下扳機,瞬間火繩銃發出巨響,鉛球飛出。

そして一分後、射撃体勢が整った一人の足軽が引き金を引く。瞬間、火縄銃から鉛球が轟音を立てて飛んだ。

這就是靜子硝石配製成功的證據。彷彿在證明這並非僥倖,火繩銃接連噴火。

静子の硝石調合が成功した証拠だった。それがまぐれではない事を証明するかの如く、火縄銃が次々と火を噴く。

總共射出二十發子彈,毫無一發誤發,全數射罄。

合計で二〇発の弾が撃たれたが、一発も不発が起きる事なく全て撃ち切った。

「成功了呢」

「成功だな」

看著森可成滿意地點頭,靜子終於吐了口大氣,彷彿肩上的重擔落下。

満足気に頷く森可成を見て、静子はようやく肩の荷が下りたと言わんばかりに大きく息を吐いた。

四月上旬,靜子投入田間工作。更確切地說,她比去年更專心於農務。

四月上旬、静子は田畑の仕事に精を出す。否、昨年以上に田畑の仕事に専念していた。

以往擔任許多工作的靜子,之所以突然只做農事並非偶然,而是有其理由。

今まで数多くの仕事を受け持っていた静子だが、ここに来て急に百姓仕事一本になったのは理由がある。

靜子不久前獻上了數年來製得的硝石,數量多達二百公斤,令人驚訝。

静子は少し前に数年かけて生成した硝石を献上した。その量、実に二〇〇キロというのだから驚きに値する。

使用火繩銃射擊時每發所需火藥量為三克到五克。儘管用量少,但以現代價格換算每發竟要花約六百日圓。

火縄銃を用いての射撃に使用する火薬の量は三グラムから五グラムだ。僅かな火薬量にも関わらず一発当たりの費用は現代価格で六〇〇円もかかる。

黑色火藥由硝石(氧化劑)與硫磺、木炭(可燃物)混合而成。由於其中的硝石日本無法採得,只能依賴從南蠻進口,運輸等附加費用使價格高昂。

黒色火薬は硝石(酸化剤)と硫黄・木炭(可燃物)の混合物で出来ている。その内の硝石が日本で採取出来ないため南蛮からの輸入に頼る他なく、輸送費用等の上乗せが嵩み高額になるのだ。

能自行供應這種可說是火藥生產要緊的硝石,其意義巨大。這能降低採購硝石的費用與對重要軍需物資外部依賴的風險,並可用充足彈藥進行實戰演練,預期能提升戰鬥熟練度。

火薬生産の要とも言える硝石を自分たちで賄えるようになった意義はとてつもなく大きい。硝石を調達するための費用や重要軍需物資を外部依存する危険性を下げることになり、かつ潤沢な弾薬を使用し実地訓練を積むことによる練度向上が見込めるのだ。

此外她也成功增加了鹽的產量。相比以往的方式(入浜式鹽田製鹽),效率可望提高數倍,且不需熟練工人之流程備受好評。

更に彼女は塩の増産にも成功した。今までの方式(入浜式塩田製塩)よりも数倍の効率が見込める上に、熟練の職人を不要とする手順が高評価だ。

傳統的入浜式鹽田看似簡單,實則極為辛苦,既費人力又需熟練技藝。

従来の入浜式塩田は簡単そうに見えて、非常に重労働であり、人手もかかるし熟練の技を必要とする。

正如有句話說「汲潮三年、撒潮十年」,將海水汲起並均勻撒到鹽田需要熟練的技藝。

「潮汲み三年、潮撒き十年」という言葉があるように、海水を汲み上げて塩田へ均一に撒くには熟練した技が必要だ。

相較之下,流下式鹽田以太陽熱與風替代人力承擔的繁重工作。採集濃鹽水(鹵水)的作業(採鹵)只是讓海水順流而下,靠日照與風自然蒸發乾燥。

それに対して流下式塩田は人が担っていた重労働を、太陽熱と風で代用する方式だ。濃い塩水(かん水)を採る作業(採かん)は、ひたすら海水を流下させて太陽熱と風によって乾燥させるだけだ。

若有適當設計的設備,便可全年進行採鹵。不但無需均勻撒海水或搬運沉重砂土,工匠們也從繁重勞動中解放出來。

適切な設計がされた設備があれば、年間を通して採かんをする事が可能となった。海水を均一にまく事も、重い砂を運ぶ必要もなくなり、職人たちは重労働から解放された。

如同證明一種高效率製鹽方式般,靜子連同硝石一併獻上了大量的鹽。

効率的な塩の生産方式を証明するかの如く、静子は硝石と一緒に大量の塩を合わせて献上した。

成功大量生產人工硝石、能以大約一個月的週期生產鹽,以及其產量足以壓倒傳統鹽田這三點都是事實。

膨大な量の人工硝石の生産に成功した事。一ヶ月程度のサイクルで塩の生産が行える事。またその量が従来の塩田を圧倒出来ること。

獻上鹽與硝石這兩種重要的軍需物資,且還建立了可定期生產的環境,靜子的功績重大。

塩と硝石という重要な軍需物資を献上し、更にそれがこれから定期的に生産出来る環境を構築した静子の功績は大きい。

信長高興地說出「何でも望みの褒美を与える」,這也是理所當然。對此靜子則說道。

信長が『何でも望みの褒美を与える』と上機嫌で言うのも当然だ。それに対して静子はこう言った。

「廣大的土地,還有……讓我做農事的時間吧」

「広い土地と……それから百姓仕事をする時間を下さい」

這個請求讓包括信長在內的所有部下一時愣住,畢竟說要給任何願望的賞賜,竟然是要給做農事的時間。

この申し出に信長を含む配下全員の意識が空転したのは言うまでもない。何でも望みの褒美を与えると言ったら、まさかの百姓仕事をする時間をくれ、なのだ。

大家一時無法理解靜子的真意──把金錢與名譽全拋開,第一個想到的竟然是這件事。

金も名誉も何もかもすっ飛ばして、それが最初に出てくる事に全員が静子の真意を理解出来なかった。

想要聽她說明的信長,用比平常溫柔好幾倍的語氣向靜子詢問真意。

話を聞こうと考えた信長は、普段より何倍も優しい声で静子に真意を尋ねる。

據說,近來她累積的工作量已經堆積到讓人感到沮喪的程度。

それによると、どうやらここ最近の仕事量にフラストレーションが溜まりに溜まっていた模様。

她釋放那份挫折的方法是「無心地做田間工作」。這是靜子至今在人生中找到的解決之道。

そのフラストレーションを解放する手段が『無心で畑仕事をする』という内容だ。これが今まで生きてきた中で静子が見つけた解決策だった。

但現狀是,她被交付了比務農更其他的工作。這反而讓挫折更加堆積。

だが現状、百姓仕事より別の仕事を任せられている状態である。これでは余計フラストレーションが溜まる一方だ。

所以為了讓自己在此處能夠舒爽一點,她想要一個能專心務農的環境。

だからここいらですっきりする為にも、百姓仕事に専念する環境が欲しかったのだ。

聽完一切的信長露出有些難為情的表情,說道。

全てを聞いた信長はバツの悪そうな顔でこう言った。

「……抱歉了」

「……済まぬ」

然後話題回到開頭。

そして話は冒頭に戻る。

現在,她已被排除在那些急迫但可延後的工作之外,正在盡情享受務農的時光。

今、彼女は急ぎの仕事は別だが後でも問題ない仕事からは外され、思う存分百姓仕事を満喫していた。

雖然泥巴與汗水滿身,她的臉上卻展現出前所未見的滿足神情。

泥と汗まみれな彼女だが、その顔は今まで見たことがないほど満ち足りた顔をしている。

「真是閃閃發光啊」

「輝いているな」

「真的很光彩奪目呢」

「輝いていますな」

「真是閃耀啊」

「輝いているな」

慶次、才藏與長可三人遠遠圍觀著那樣的靜子。

そんな静子を遠巻きに眺める慶次、才蔵、長可の三人。

「我覺得有點過於閃亮了」

「輝きすぎだと思うが」

「靜子大人是擁有與我們不同感性的人啊」

「静子殿は我々と違う感性の持ち主ですからね」

「只是給她閒暇也許也夠了,別人這麼做會比較好吧,或許只是我的錯覺」

「単に暇を貰うだけでも良かった気がするのは、わしの気のせいかな」

於是懷著各種心思,秀吉、竹中半兵衛與森可成三人也在遠處注視著靜子。

そして色んな思惑の元、静子を遠巻きにみる秀吉、竹中半兵衛、森可成の三人だ。

但她毫不理會他們,專心投入作業中。

だが彼女は彼らを一顧だにせず作業に没頭する。

靜子在數日內就把專屬的廣大農地耕作完畢,接著陸續進行整地、播種等作業。

静子は自分専用の広い農地を数日の内に耕し尽くしていた。そして土作り、種植えなど作業を次々とこなしていく。

從現代帶來的兩種稻種也開始栽培,但種子數量有限,合計也只有約4公頃的量。

現代から持ち込まれた二種の米も栽培を始めたが種が少なく、両方合わせて4haほどの量しかない。

從附帶的證明書與備註來看,其中一種雖然限於尾張等中部地區栽培,但抗稻熱病且在有機栽培下也能期待接近農藥栽培的產量,屬於ほなみ系列的品種。

添付されていた証明書やメモの内容を読む限り、片方は尾張などの中部地方限定だがいもち病に強く、収穫が有機栽培でありながら農薬栽培ほどの量が見込めるともほなみ系列の品種。

另一種因使用難懂漢字且無假名標注,靜子也無法讀出名稱,但顯然非常抗病,且在寒冷或炎熱地區也能無礙栽培的品種。

もう片方は難しい漢字を使っている上にルビ振りがない為、静子も読めなかったが非常に病気に強く、また寒い地方や暑い地方でも問題なく栽培出来る品種のようだ。

其產量在豐收時約為越光七成左右仍屬優良,但缺點標示為食味低於二級品品牌等級。

収穫量も豊作時のコシヒカリの七割程度と優れているのだが、欠点として食味が二級品のブランドにも劣るレベル、と記載がある。

要說就是在其他品種慘遭減產時,作為最壞情況下的備用而栽培的品種。

要するに他の品種が不作だった時など、最悪の場合に備えて栽培しましょう、という品種だ。

但靜子比起ほなみ,更喜歡那個連名字都不清楚的稻種。

だが静子はともほなみよりも名前が分からない稲の方を喜んだ。

ともほなみ的食味可與越光匹敵,但栽培地域受限,難以量產。

ともほなみは食味がコシヒカリに匹敵するレベルだが、栽培地域が限定されており量産は難しい。

然而能在任何地方栽培的品種,則從北方的北海道到南方的鹿兒島都能適應。

しかしどの地方でも栽培が出来る品種は、北は北海道から南は鹿児島までどんと来いが出来る。

本來在寒冷地帶從事稻作就伴隨諸多困難。

そもそも寒冷地での稲作は困難が伴う。

有在中國傳入的占城(チャンパ)稻作栽種,使得降水量少的地區亦能進行稻作的例子存在。

中国より渡来した占城(チャンパ)稲を作付けし降水量の少ない地域でも稲作を可能とした例はある。

該品種原產於今越南南部的占城地區,屬長粒種。抗蟲害與抗旱力強,卻對寒冷極為脆弱。

この品種は現在のベトナム南部チャンパ地方を原産地とする長粒種の米である。虫害や日照りに強いが寒さには滅法弱い。

傳入來源的中國在飲食文化上也有「北麵南飯(ペイメンナンファン)」之說,嚴寒的北部以小麥加工的麵食為主,溫暖的南部則以米食為主流。

伝来元の中国でも食文化は「北麺南飯(ペイメンナンファン)」とされ、寒さの厳しい北部では小麦を加工した麺食を、温暖な南部では米食が主流である。

即便在日本,耐寒的稻種也很少。即使在寒冷的東北地區有種稻,但太平洋側常受やませ(冷風)困擾,長年遭受冷害帶來的巨大損失。

日本の米でも寒さに強い稲は少ない。寒冷な東北地方でも稲作は行われていたものの、太平洋側はやませに悩まされ、冷害による甚大な被害を受け続けてきた。

自江戶時代和平以來,北海道渡島半島也有進行稻作,但規模微不足道。

平和になった江戸時代からは北海道渡島半島でも稲作は行われたが、その規模は微々たるものだ。

北海道能夠進行大規模稻作是明治時代以後的事,為了開發適合寒冷地種植的稻種,進行了大量技術研發。

北海道で大規模な稲作が出来るようになったのは明治時代以降だ。寒冷地で稲作が可能な稲を開発するため、多くの技術開発が行われたからだ。

對於研發耐寒稻種的人們或許有些抱歉,但如果大量生產它能挽救性命,靜子也不介意背負篡奪者的污名。

耐寒性がある稲を開発した人々には申し訳ないが、これを量産する事で失わずに済む命があるのなら、静子は簒奪者の汚名を被(こうむ)る事もいとわない。

「……嗯?靜子殿腰間掛著的竹筒,形狀有點奇怪吧?」

「……ん? 静子殿が腰に下げている竹筒、少し奇妙な形をしておりませぬか?」

遠遠看著靜子的竹中半兵衛,看到她腰上掛著的竹筒便歪了歪頭。

遠巻きに静子を眺めていた竹中半兵衛が、彼女の腰にぶら下がっている竹筒を見て首を傾げる。

從外觀可以看出是裝水等液體用的器具,但形狀仍頗為奇特。

外見から水などの液体を入れるものと分かるのだが、それにしては妙な形をしていた。

「啊,那個是靜子叫木工職人做的『水筒』。你看,我也拿了一個,喝的時候就是這樣放到嘴邊。」

「ああ、あれは静っちが木工職人に作らせた『水筒』だってよ。ほら、俺も貰ったがこういう感じで口にするんだ」

對於竹中半兵衛的疑問,慶次拿出腰間掛著的同款竹筒,然後用手轉動竹水筒的上方部分。

竹中半兵衛の疑問に慶次が腰に下げていた同じものを見せた後、竹水筒の上部分を手で回した。

沒什麼特別的,不過是用竹子做成的現代所謂保溫杯。當然沒有現代產品的真空斷熱功能,保冷保溫效果相當差。

なんてことはない、現代で言うケータイマグを竹で作っただけだ。勿論、現代品のように真空断熱機能がないので、保冷・保温効力はすこぶる悪い。

用葫蘆做會簡單得多,但這個竹水筒的優點是喝之前能確認裡面的液體。

ひょうたんを使う方が遥かに簡単だが、この竹水筒は飲む前に中の液体を確認出来る事が大きい。

在衛生和維護上這種還要好得多。缺點是加工耗時,單個完成品所需時間比一般竹水筒長,且需要嚴選材料。

衛生面もメンテナンスもこちらの方がずっと高い。欠点は加工に時間を要し、一つ当たりの完成品を作り上げるまでの時間が通常の竹水筒よりかかる事と、素材を厳選する必要がある。

具體而言,需要材齡四到五年最強的竹子,並且在含水量最低的九月至十一月期間砍伐的材料。

具体的に言うと竹の材齢で最も強度が高くなる四年から五年もの、そして含水量が最も低くなる九月から十一月に伐採したものが必要だ。

當然也可用二年或三年生,或非秋季砍伐的竹子製作。嚴選的理由只是為了賦予它能夠承受長期使用或粗暴使用的強度。

勿論、二年ものや三年もの、秋季以外で伐採したものでも作成可能だ。厳選する理由は、単に長期間の使用や荒っぽい使い方にも耐えうる強度を持たせるためだ。

靜子的竹水筒是用三年生竹製作的實用試驗最終版本,即便一週農務時掛著也沒有特別損壞。

静子の竹水筒は実用試験用の最終リリース版で三年ものの竹で作っているが、一週間百姓仕事の時にぶら下げていても特に破損する事はなかった。

不過在戰鬥等劇烈環境下會如何則未經驗證。

戦など激しい環境ではどうなるか未検証ではあるが。

「雖然用葫蘆或許也沒問題,但這東西似乎也有其優點。最大優點是能確認裡面裝的是什麼……而且不像葫蘆那樣,也可以放其他東西進去。」

「ひょうたんで問題ない気もするが、これはこれで利点がありそうですな。一番の利点は中に何が入っているのか確認できる事と……ひょうたんと違って別のものも入れる事が可能ですね」

好奇的竹中半兵衛從慶次手中接過竹水筒,檢視其結構如何。

気になった竹中半兵衛は慶次から竹水筒を受け取り、どの様な構造か検分する。

他認為因為口徑大可以在短時間內注水,也能裝液體以外的東西,比如飯糰等。

口径が大きいために短時間で水を入れる事が可能なのと、液体以外にも握り飯などを入れる事が可能だと思った。

另一方面,他覺得接合處的加工很費工,量產難度高。

反面、接合部の加工に手間がかかっているため量産が難しいと感じた。

「看來蓋子那部分的加工很困難呢。」

「蓋に当たる部分の加工が難しいそうですね」

「好像是這樣。據說他們打算製作一種叫『旋盤』的工具。投入的人數相當多,應該是大型且複雜的東西。還有『身高測量器』、『體重測量器』等,各種莫名其妙的東西也在製作中。『木桶蒸餾器』之類已經完成,似乎正打算用它來做些東西。」

「らしいね。だから『旋盤』って道具を作ろうとしているらしい。かなりの人数を投入しているから、相当大きくて複雑なものだろうな。他にも『身長測定器』とか『体重測定器』とか、色々と謎なものを作ろうとしているよ。『木桶蒸留器』とかは完成していて、それを使って何か作ろうとしているけども」

「嗯……好像是某種大型的機關器具。不過身高和體重這種東西……還是第一次聽到這樣的名詞。」

「ふむ……何やら大掛かりなからくり道具のようですね。しかし身長や体重とは……初めて耳にする響きです」

「靜子說『技術和工具遲早會為他國所知。但這個(……)即便想模仿也屬於遲效性,效果需要時間才會顯現』吧。我記得……好像叫『全國人民營養改善計畫』?」

「静っち曰く『技術や道具はいずれ他国にも知れ渡る。しかしこれ(・・)は真似をしようとも、遅効性なので効果が出るのに時間がかかる』だったな。確か……『全国民栄養改善計画』だったかな?」

國民營養狀況問題被解決是在1975年(昭和50年)左右,在此之前國民一直處於營養不良狀態。

国民の栄養状態の問題が解決されたのは1975年(昭和50年)頃の事で、それまで国民は常に栄養失調状態だった。

特別被稱為兩大國民病的是結核與腳氣(かっけ)。

特に二大国民病と言われたのが結核と脚気(かっけ)だ。

結核另當別論,腳氣流行的原因據說是只吃不含維生素B1的白米,副食攝取不足所致。

結核は別だが脚気が流行った理由は、ビタミンB1を含まない白米だけを食べ、副食を十分に取らなかった為と言われている。

題外話,在江戶時代以白米為主食的江戶,蕎麥麵比烏龍麵更盛行,背後受腳氣影響。人們憑經驗知道吃蕎麥可以預防或治療腳氣。

余談だが江戸時代に白米主食文化の江戸で、うどんより蕎麦が流行った背景に脚気が影響している。これは蕎麦を食べれば脚気の予防、または脚気の治療に使える事を経験則として知っていたからだ。

從科學角度說,腳氣是因維生素B1缺乏而發病,吃含有豐富維生素B1的蕎麥可以補足不足。

科学的に言えば、脚気はビタミンB1の欠乏によって発症する疾患なので、ビタミンB1を多く含む蕎麦を食べればビタミンB1不足が解消するからだ。

維生素缺乏症會引發可怕的疾病。

ビタミン欠乏症は恐ろしい疾患を発症する。

維生素A會導致夜盲症。

ビタミンAなら夜盲症。

維生素B1會造成腳氣、韋尼克腦症、高丙酮酸血症;B2會造成口腔潰瘍和脂漏性皮膚炎;B6會造成貧血、舌炎;B12會造成周邊神經炎、亞急性聯合脊髓變性症。

ビタミンB1なら脚気、ウェルニッケ脳症、高ピルビン酸血症。B2なら口内炎や脂漏性皮膚炎。B6なら貧血、舌炎。B12なら末梢神経炎、亜急性連合脊髄変性症。

維生素C會導致壞血病;維生素D會導致骨軟化症;維生素E會造成步行不穩,數不勝數。

ビタミンCなら壊血病。ビタミンDなら骨軟化症。ビタミンEなら歩行不調と枚挙に遑がない。

可怕之處在於任何人都有可能罹患維生素缺乏症。

誰でもビタミン欠乏症になる所がこの病気群の恐ろしい所である。

「『全國人民營養改善計畫』嗎。還是一如既往讓人摸不著頭緒在想些什麼。」

「『全国民栄養改善計画』か。相変わらず何を考えているか分からぬな」

「是啊,木下殿。她所眺望的遠景,我們多半無法理解。」

「そうですな木下殿。彼女の見据えている先は、我々には理解出来ぬものばかりだ」

說這話的森可成和秀吉,口角卻帶著一抹微笑。

そう言う森可成と秀吉だが、口元には小さな笑みを浮かべていた。

(大量生產了米與大豆等軍需物資。不久前也自產了黑色火藥原料硝石。織田家的領土以史無前例的速度持續進化。)

(米や大豆などの軍需物資を大量生産した。少し前に黒色火薬の原料である硝石を自前で生産した。かつてない速度で織田家の領土は進化し続けている)

轉向靜子的竹中半兵衛,帶著含笑在心中喃喃自語道。

静子へ顔を向けた竹中半兵衛は、含み笑みを浮かべつつ心の中でこう呟いた。

(感覺天下布武也不會只是個空想。)

(天下布武も単なる夢で終わらない気がしてきました)