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戦国小町苦労譚

一千五百六十八年 二月上旬

靜子創立的技術人聚落,說得好是劃時代,說得不好則過於異類。

静子の作った技術屋集団の街は、良く言えば画期的、悪く言えば異質過ぎる街だった。

首先在每戶設置掘炬燵和圍爐,並設有放置濕毛巾以提高濕度的地方。

まず各家庭に掘り炬燵と囲炉裏を設置している。湿度を上げるために濡れタオルを置く場所もある。

這是為了應對每年十二月至二月死亡率急劇上升的對策。

これは一年の内、十二月から二月に死亡率が急激に上昇する事への対策だ。

冬季氣溫下降且濕度降低,相對來說導致疾病的病毒與細菌會活躍並引發大規模流行。

冬は気温が下がり湿度も低くなる為、相対的に病気の原因となるウィルスや細菌が活性化して大流行を巻き起こす。

對策是提高濕度和提高室內溫度,但若大量使用火,薪柴的消耗自然驚人。

その対策として湿度を上げる事と、家の温度を上げる事だ。しかしそれだけ火を利用すれば、当然ながら薪の使用量は馬鹿にならない。

若為了禦寒而砍伐山林、搶購薪柴,短期內或許有用但最終會造成山頭禿化與資源枯竭;然而靜子輕易地解決了這個問題。

寒さ対策の為に山林を伐採し、薪の確保に奔走し結果としてハゲ山を量産しては短期的には良くても将来的にジリ貧になる。しかし静子はその問題をあっさり解決してみせた。

解決方法是竹炭。

解決策は竹炭だ。

竹炭的火力不及備長炭等木炭,燃燒時間也比木炭的5、6小時短,大約只有3、4小時左右。

竹炭は備長炭などの木炭より火力に劣り、燃焼時間も木炭の5,6時間よりも短い3,4時間程度だ。

竹炭在各方面都不及木炭,但原料竹子的成長速度比起樹木快得多,具有壓倒性的優勢。

全てにおいて木炭より劣る竹炭だが、原料となる竹の成長速度は木と比ぶべくもない圧倒的速度を誇る。

長成足以算作成年大小需三到四個月,達到可作竹製品加工的品質則大約需四年。

一人前の大きさになるのに三ヶ月から四ヶ月、竹製品などの加工品向けの品質になるのに四年程度だ。

相較之下,杉木或檜木經過二十年也只有約十公尺左右的高度。

対して杉や檜(ひのき)は二〇年経っても一〇メートル前後にしかならない。

最適合做竹炭的是孟宗竹,但據說孟宗竹在日本全國普及是在江戶時代。

竹炭に最も適しているのは孟宗竹だが、孟宗竹が日本全国に広まったのは江戸時代と言われている。

關於來源有各種說法,例如由寺院相關人士從中國帶回等,但都未有定論。

寺院関係の人間が中国から持ち帰った、という説をはじめとして諸説はあるがどれも確証に至っていない。

靜子若能大量生產孟宗竹竹炭,便委託久治郎取得種子或地下莖。

可能であれば孟宗竹の竹炭を量産したかった静子は、久治郎に種、もしくは地下茎の入手を依頼した。

她要求從有傳來說法的寺院人士處以及從中國走私的兩條路線去尋找。

伝来の説があった寺院関係者からと中国から密輸の二ルートから探すように依頼した。

辨認孟宗竹、真竹與淡竹的方法很簡單。

孟宗竹、真竹、淡竹の見分け方は簡単だ。

孟宗竹的節輪只有一圈,且新鮮的竹子會附有白色粉末,節輪下方的白粉格外明顯。

孟宗竹は節(ふし)の輪が一本、新しい竹は白い粉が付着しているので輪の下にある白い粉が目立つ。

真竹的節輪有兩圈,若莖細則上圈較明顯,且上圈觸感不帶稜角。

真竹は節(ふし)の輪が二本、細ければ上の輪が目立つ。そして上の輪の手触りは角がない。

淡竹和真竹一樣有兩圈節輪,但整株莖身呈偏白色,上圈相對較有稜角。

淡竹は節(ふし)の輪が二本と真竹と同様だが、幹全体が白っぽく見え、上の輪が比較的角張っている。

因此只要節輪為一圈,且新竹的節輪處有白粉,就可判定為孟宗竹。

故に節(ふし)の輪が一本、かつ新しい竹の輪に白い粉があれば、それは孟宗竹だと伝えた。

她說若是地下莖大約要五株左右,若是種子就要能取得多少給多少,久治郎露出一貫令人懷疑的笑容便應承了。

地下茎なら五本程度、種ならあるだけと伝えた所、久治郎はいつもの胡散臭い笑みを浮かべて了承した。

商談一成,靜子便給了久治郎預付款和作業費,因為官員與寺社之人向錢較為軟弱。

商談成立したという事で、静子は久治郎に前金と工作費用を渡す。役人や寺社の人間は金に弱い。

靜子認為需要那筆行動資金,便將其一併加上交給久治郎。

その為の工作資金は必要だろうと考え、静子はそれの分も上乗せして久治郎に渡した訳だ。

她心想已經花了不少錢,需暫時節制,但那只不過暫時減少流動資金,她並未意識到自己其實擁有可稱作日後豪農等級的資產。

随分と金を使い込んでしまったので、暫くは節制する必要があるなと静子は思っていたが、一時的に流動資金が減っただけであり、後の世に豪農と呼ばれる者たち程度の資産を抱えているという自覚が彼女にはなかった。

在取得孟宗竹之前,靜子先種植真竹與淡竹竹林以作過渡。

孟宗竹が手に入るまでの繋ぎとして、静子は真竹と淡竹の竹林を作る。

兩者都種了相當廣大的竹林,應該不會為燃料匱乏而困擾。

両方ともかなり広範囲の竹林を作ったので、燃料に困る事はないだろう。

製作竹炭會副產竹酢液與木焦油,但必須用稱為靜置法的方法將原液靜置至少三個月,使竹酢液與焦油分離。

竹炭を作ると副産物として竹酢液(ちくさくえき)と木タールが採取出来るが、こちらは原液を静置法という手法で最低でも三ヶ月は静置し、竹酢液とタールを分離させる必要がある。

然而竹酢液具有除臭、殺菌、防菌、防蟲、改良土壤、減少農藥使用、製作堆肥、護膚以及加入浴水防止著涼等多種用途。

しかし竹酢液(ちくさくえき)は消臭や殺菌・防菌・防虫効果、土壌改良や減農薬、堆肥作り、スキンケアや風呂の湯に入れて湯冷め防止など多種多様の用途がある。

木焦油與由石油製成的煤焦油不同,具有殺菌作用,氣味也與石油味濃重的煤焦油截然不同,帶有獨特香氣。

木タールも石油から出来るコールタールと異なり、殺菌作用がある。匂いも石油臭いコールタールとは一線を画す独特の香りがする。

其性能與竹酢液相似,具防蟲、防黴、耐水、耐酸、耐油、耐鹽、防腐、防白蟻等高性能。

性能も竹酢液(ちくさくえき)と同様に防虫、防カビ、耐水、耐酸、耐油、耐塩、防腐、防蟻(白蟻)と高性能である。

塗於建材上可獲得防蟲及防水性,且一旦乾燥後即便遇高溫也不會軟化。

建材に塗装すれば防虫性や防水性が得られ、しかも一度乾燥すると高温になっても軟化しない。

完全乾燥後會變得無味,因其高殺菌性,在芬蘭曾作為傳統藥物使用。

完全に乾燥すれば無臭になる。殺菌性能が高いため、フィンランドでは伝統的な薬として用いられていた。

稀釋於水成為焦油水後,使用範圍還會更廣。

水で薄めてタール・ウォーターにすれば用途はもっと広がる。

唯一缺點是需靜置,因此無法即時大量生產。

唯一の欠点は静置する必要があるため、即席の量産が出来ないという点だ。

廁所方面則仿照江戶時代的方式,於各處設置汲取式廁所,定期汲取後轉入糞池,並加工成為肥料之一。

トイレ事情は江戸時代に合わせる事にした。汲み取り式便所を至る所に設置し、それらを定期的に汲みとって肥溜めに移し替え、肥料の一つに加工する。

並為強化衛生面而鼓勵養成沐浴習慣;每天洗澡成本實在高,但安排了燃料以便每週可洗兩、三次。

また衛生面の強化として入浴の習慣化を奨励した。流石に毎日の入浴はコスト的に厳しいものがあるが、週に2,3回ほど入れるようには燃料の手配をした。

燃料當然是竹,竹含油量高,燃燒速度快且中空結構使其能在不過度把水煮沸的情況下燃盡,非常合適。

その時、燃やすのは当然の如く竹だ。竹は油を良く含んでいるため、燃焼速度が早く、また中空構造となっており、過剰に湯を沸かすことなく燃え尽きるため都合が良かった。

餐飲方面設立了「食堂」,比起各家各自煮食,一次集中烹調更有效率。

食事に関しては『食堂』を設置した。各家庭で個別に料理を作るより、一度に纏めて作る方が効率的だ。

與其讓各家收集廢棄物,不如由「食堂」集中收取比較方便,並在城鎮各處設置堆肥用有機垃圾專用回收箱定期回收。

各家庭で廃棄品を集めるより、『食堂』から一括して収集する方が手軽だ。また、街の各所に堆肥用有機ゴミ専用の回収箱を設置して定期回収を行う。

然而女性們並未因此解放於烹飪這項繁重勞動,因為在食堂工作的正是原本在家料理的婦人們。

しかし女性陣は料理という重労働から解放された訳ではない。食堂で働くのは元々家庭で料理していた奥方だ。

因此各「食堂」所提供的料理在味道上出現了差異。

その関係で『食堂』で提供される料理の味に差異が生じることになった。

靜子擔心會因為口味偏好而出現偏向某家「食堂」,但意外的是鎮民反而把各「食堂」味道不同當成一種娛樂。

味の好みによって『食堂』に偏りが生まれるのではと静子は懸念していたが、意外にも町民は各『食堂』の味が違う事を一種の娯楽としていた。

在警備方面,決定參考現代警察機構來建構系統。

警備関係は現代の警察機構を参考にシステムを構築することにした。

這聽起來不錯,但實際上只是選出專職警員、派遣到街上各處的派出所輪班值勤的簡單組織。依然以犬與警備員為一組,採兩人一組的行動為基礎。

と言えば聞こえはいいが、実際には専業の警察官を選出し街の各所に設けた派出所に詰めて交代で勤務する程度の簡素な組織だ。それでも犬と警備員を一セットとし、ツーマンセルでの行動を基本とした。

犬經過訓練後能執行警備、偵察、傳令、發現受傷者等多種任務。

犬は訓練すれば警備・偵察・伝令・負傷兵の発見など、様々な事に対応出来る。

即便僅進行基本訓練並建立主從關係,人也能從犬原有的多種能力中受益。

基本的な訓練を積んで主従関係を結ぶだけでも、犬が本来持つ様々な能力で人は恩恵を受けられる。

為何選犬,只要翻開歷史就能明白。

何故犬なのか、は歴史を紐解けばすぐに理解出来る。

犬與人類的關係深厚,甚至可以說犬是人類最古老的夥伴也不為過。

人類最古のパートナーは犬である、と言っても過言ではないほど犬と人間の関係は深い。

從世界各地的古人類化石中幾乎總能發現犬的化石,可窺見這段關係的悠久歷史。

世界中にある古代人の化石には、必ずと言っていいほど犬の化石が存在している事から、歴史の長さが窺えよう。

之所以是犬而非其他動物,是因為在光線稀少的時代,犬能最早察覺從黑暗中襲來的敵人。

他の動物ではなく犬だった理由、それは明かりの乏しかった時代に、闇から襲いかかってくる敵をいち早く察知してくれるのが犬だったからだ。

犬的群居性以及優秀的嗅覺和聽覺,讓人類多次度過危機。

犬の社会性、そして優れた嗅覚や聴覚のお陰で人間は何度も危機を乗り越えてきた。

軍犬的歷史也很長,早在古希臘就曾作為軍團運用。

軍用犬の歴史も長く、古くは古代ギリシアで軍団として運用されていた。

據說古羅馬帝國面對在森林散開戰鬥的凱爾特人與日耳曼部族時,會組成犬的軍團以利作戰。

古代ローマ帝国ではケルト人やゲルマン部族などの森林に散開して戦う敵に対して、犬の軍団を作って戦闘を有利に運んだという。

犬不僅用於攻擊也用於防禦,希臘人與羅馬人會在堡壘內飼養犬,藉其敏銳的嗅覺和聽覺察覺敵人接近。

また攻撃だけでなく防御用にも使われ、ギリシア人やローマ人は砦の中に犬を飼い、鋭い嗅覚や聴覚で敵の接近を察知していた。

從亞里斯多德時代起,犬既是英勇果敢的戰士,同時也是人類忠實的朋友。

アリストテレスの時代から犬は勇猛果敢な戦士にして、同時に人間にとって忠実な友でもあった。

尤其是日本犬,具樸實、忠誠、勇敢等特質,作為看門犬極其可靠。

特に日本犬は素朴・忠実・勇敢といった性質を持つ。番犬としてこの上なく頼もしい存在だ。

僅在街上定期巡邏即可成為防間諜的手段,即便被侵入,犬也會察覺異常的氣味或動靜。

街中を定期的に巡回するだけで間者対策となるし、仮に侵入されても異常な匂いや気配を犬が察知してくれる。

不過,即便費盡心思去迴避,間者也難以獲得有用的情報。

もっともそれらを回避する苦労を重ねても、間者にとって有用な情報を得ることは難しいだろう。

因為靜子所打造的手工技術人聚集的城鎮,並非用來研發軍事技術,而是將軍事技術轉用為民用,或重現現代各種工具的地方。

何故なら、静子が作った技術屋集団の街は軍事技術を研究開発する所ではなく、軍事技術を民間用の技術に転用したり、現代にあった各種工具の類を再現したりするための街だからだ。

當鎮民終於開始習慣並親近職人街的生活時,靜子的第一波無理要求襲來。

街人が職人街の生活にようやく慣れ親しんできた頃、彼らに静子の無茶ぶり第一弾が襲い掛かる。

「欸……要做個和這個類似的東西……嗎?」

「え……これに似たものを作る……ですか?」

在被召集的木工職人中,站在最前面的人代表眾人向靜子提出疑問。

集められた木工職人の中から、一番前にいた人物が場を代表して静子に疑問を投げかける。

「就是這樣。確切來說是這個蓋子的部分,要重現它。」

「そうよ。正確にはこの蓋の部分、これを再現するのよ」

靜子故意對他們的困惑視而不見,露出和善的微笑。

彼らの困惑を意図的に流して静子はにっこりと人の良い笑みを浮かべる。

不過他們的困惑也情有可原:靜子拿給他們看的,是現代所謂的寶特瓶。

しかし彼らが困惑するのも無理はない。静子が彼らに見せたのは現代で言うペットボトルなのだから。

對於從未見過或聽過的東西,職人們難以掩飾困惑。

今まで見た事も聞いた事もないものに、職人たちは困惑を隠せない。

「這是將火繩槍上也使用的螺紋技術應用到這裡。這樣做可以防止內裝液體溢出,並獲得高氣密性。看好了。」

「これは火縄銃でも使われている、ネジの技術を応用しているわ。こうする事で内容液が溢れず、高い気密性が得られるの。見ていてね」

她把僅以木板塞住作為蓋子的竹水筒,以及運動包中幾個寶特瓶之一倒轉過來。

木の板を突っ込んで蓋をしただけの竹水筒と、スポーツバッグの中に入っていた数本のペットボトルの内の一つをひっくり返す。

結果被塞木板的那一個似乎承受不住水壓,當作蓋子的木板彈出,中間的水溢了出來。

すると木の板を突っ込んだ方は水の勢いに負けたのか、蓋役の木の板が飛び出し中の水が溢れ出した。

但寶特瓶那一邊既無內容物溢出,也沒發生蓋子脫落,穩穩地接住了水。

しかしペットボトルの方は内容液が溢れる事なく、かつ蓋が外れる事なく水を受け止めていた。

「喔、喔喔……」

「お、おおう……」

職人們一邊驚訝一邊發出讚嘆聲。靜子判定開場成功,趁他們感動的同時繼續說明。

驚きつつも感嘆の声を上げる職人たち。掴みは問題なしと判断した静子は、彼らが感動している間に話を進める。

「期限是兩個月,條件是要用竹水筒再現,並且直徑要依照設計圖。研究費用放在這個木箱,儘管拿去用。喔,期限一定要遵守,不然館主會發火的。」

「期間は二ヶ月、条件は竹水筒で再現する事と設計図通りの直径である事。研究費用はこの木箱に入っているから遠慮無く使ってね。あ、期間は必ず守ってね。そうしないとお館様の雷が落ちるから」

有關寶特瓶瓶蓋的設計圖、研究費用,以及供研究使用的原品。

ペットボトルのキャップに関する設計図、研究費用、研究に使うためのオリジナル品。

把那些東西一一交給他們後,靜子在他們還來不及說話之前就離開了木工職人的集會所。

それらを次々と手渡した後、彼らが何か言う前に静子は木工職人の集会所を後にした。

靜子離開一段時間後,他們的理解終於跟上,開始小心翼翼地觸摸寶特瓶。

静子が立ち去って暫くした頃、ようやく頭の理解が追いついた彼らは、ペットボトルをおそるおそる触る。

起初雖然提心吊膽,但漸漸地職人氣質被點燃,他們全神貫注地投入其中。

最初はおっかなびっくりだったものの、次第に彼らは職人魂に火がつき脇目も振らず没頭した。

同樣的事也對織布職人、陶瓷職人和生活鐵匠職人做了。

同じような事を機織り職人、焼き物職人、生活鍛冶職人にもする。

對織布職人是重現運動包裡的T恤、內衣、汗褲;陶瓷職人則要掌握登窯的使用方法,建立量產陶器的體制。

機織り職人にはスポーツバッグの中に入っていたTシャツ、下着、ステテコの再現。焼き物職人は登り窯の使い方をマスターし、焼き物を量産出来る体制を整える事。

生活鐵匠職人則是重現靜子所繪製的大量農耕器具。

生活鍛冶職人には静子が書いた数多くの農耕器具の再現だ。

也有共同進行的項目。靜子命令鍛冶匠與木工匠製造木桶蒸餾器。

共同で行うものもある。鍛冶職人と木工職人で木桶蒸留器の製造を静子は命じた。

她一直誤以為蒸餾器是由不鏽鋼等金屬和橡膠做成的。

彼女は蒸留器とはステンレスなどの金属とゴムで出来ているとずっと思い違いをしていた。

但那樣在沒有天然橡膠,或即便有也會是高級品的江戶時代,要如何蒸餾製作燒酎,她才意識到這一點。

しかしそれではゴムがない、もしくはあったとしても高級品になる江戸時代、どうやって蒸留して焼酎を作っていたのか、という事に気付いた。

想著有沒有什麼線索時,回想起去鹿兒島旅行時參觀過「木桶蒸留器」。

ヒントは何かないかと思い返していた所、鹿児島に旅行へ行った時に『木桶蒸留器』の見学をした事を思い出す。

那個用了少量金屬和磚,但大部分是木頭和竹子。蒸餾器的原理與巧思,無論木材或金屬都沒變。

あれは少量の金属とレンガを使っていたが、大部分は木と竹だった。蒸留器の原理や工夫は、木材でも金属でも変わらない。

既然沒有不能做的理由,靜子便下令製造木桶蒸餾器。

ならば作れない理由はない、という事で静子は木桶蒸留器の製造を命じた。

「嗯……想要橡膠,不過以植物油脂加硫磺製造的ファクチス(サブ)能當作天然橡膠的代用品……嗎?可是混合比很多,不知道哪個好……」

「うーん……ゴムが欲しいんだけど、植物油脂に硫黄を添加して製造するファクチス(サブ)が天然ゴムの代用品としては十分……か? しかし混合比がいっぱいあってどれがいいんだ……」

即使沒有天然橡膠也能做出替代品,那就是所謂的ファクチス。

天然ゴムがなくともゴムの代用品は作れる。それはファクチスと呼ばれるものだ。

ファクチス的歷史很久遠,中世歐洲會讓亞麻仁油與硫磺反應,做成有彈性的樹脂狀物質並加以利用。

ファクチスの歴史は古く、中世ヨーロッパでは亜麻仁油と硫黄を反応させ、弾性のある樹脂状物質にして活用していた。

因為有防腐作用,留下主要作為外科用藥物使用的記錄。

防腐作用があるため、主に外科用医薬として使われた記録が残っている。

合成橡膠出現後,其角色經由填充劑、增塑劑而逐漸轉為加工助劑。

なお合成ゴム出現後は増量剤、軟化剤を経て加工助剤と役割が変わっていった。

「植物油就用向日葵取得……問題是硫磺。硫磺用於黑色火藥,所以取得容易,但也不至於多到能在實驗中大量持續使用嘛」

「植物油はひまわりから取るとして……問題は硫黄だな。黒色火薬で使うから、硫黄を入手するのは簡単なんだけど、実験で使い続けるほど潤沢にあるとも思えないしねぇ」

現狀下因為開發優先順序,要大量挪用硫磺很困難。植物油既然珍貴,現在無法做奢侈的研究,靜子理解到這點。

現状では開発の優先順位もあって大量に硫黄を流用するのは難しい。植物油も貴重品である以上、今は贅沢な研究は出来ない事を静子は理解した。

讓各技術者製作物品時,尤其對生活鍛冶匠要求嚴格,完成品做出來並不是結束。

各技術者にものを作らせているが特に生活鍛冶職人が厳しく、完成品を作って終わりではない。

在使用過程中出現的故障會隨時回饋,解決那些問題並持續讓產品版本升級,進行循環開發。

使用していく内に出てくる不具合を随時フィードバックし、それらを解決してバージョンアップさせていく循環開発を行う。

生活用具即便天下統一後也會繼續被使用。起初鬆散也沒關係,但需要逐步提高完成度。

生活道具は天下統一後も使用され続けていく。最初は緩くても徐々に完成度を上げる必要がある。

越早開始越能找出缺陷,因此即便複製度低也必須持續讓它試用下去。

開始時期が早ければ早いほど、不具合は洗い出されていくのだから、再現度が低くとも試験させ続ける必要がある。

因此靜子命令在成形到一定程度就進行使用測試。

その為に静子はある程度の形を成したら使用実験を行う事を命じた。

不會只交代給街人就結束。靜子也必須栽種放在運動包裡的苗和種子。

街人に指示するだけでは終わらない。静子もスポーツバッグに入っていた苗と種を栽培する必要がある。

筆記本的持有者希望栽種那些種子和苗木。但要全部栽種怎麼想都是不可能。

ノートの持ち主は種や苗木を栽培する事を望んでいる。しかし全てを育てるのはどう考えても不可能だ。

組合亂七八糟。這樣第一年或許沒事,但幾年後土壤就會變壞吧。

組み合わせが滅茶苦茶なのだ。これでは初年は良くても、数年で土が駄目になっていただろう。

見到他胡亂蒐集種子和苗木,靜子認為筆記本的持有人在農業方面是個外行。

無闇矢鱈に種や苗木を集めている所を見るに、ノートの持ち主は農業に関して素人だと静子は思った。

外行人會想「總之要多種」,試圖栽種很多種類。實際上靜子剛開始也這麼做,結果把菜園弄得全滅。

素人は『とにかく数を育てたい』と、多数の種類を育てようとする。実際、静子も初期はそれをやって菜園を全滅させた。

但那樣不行。像伴生植物那樣適合的組合是好的,反過來如果用會招來天敵的種植法,作物就會一起枯死。

しかしそれでは駄目だ。コンパニオンプランツのように組み合えば良いが、逆に天敵を呼び寄せるような育て方をすれば、作物は共倒れをしてしまう。

認為首先需要整理種子與苗,於是再次打開運動包,但此處發生了問題。

まずは種と苗の整理が必要と考え、スポーツバッグを再び開けたのだが、ここで問題が発生した。

乍看之下看不出來,但仔細觀察有好幾株苗受損。從損傷程度推測,像是從側面受到強力撞擊。

ぱっと見では分からなかったが、よく観察すると幾つかの苗が損傷していた。損傷具合から推測するに、強い力を側面から受けた感じだ。

她想著是否抱著包撞到什麼,但很快認為立刻找出原因無意義,重新確認了苗與種子。

バッグを抱えたまま何かに激突したのか、と彼女は思ったがすぐに原因を知るのは無意味と考え、改めて苗や種を確認する。

確認結果是梅樹苗遭受最嚴重的損壞。

確認の結果、梅の苗木が一番酷い損傷を受けていた。

梅屬於自交結實性較弱的品種,所以必須與花粉豐富的品種一起栽種。因在最外側,兩種都受到重創。

梅は自家結実性が弱い品種なので、花粉の多い品種と一緒に育てなくてはならない。一番外側にあったせいか二種類とも大ダメージを受けていた。

現代或許可以修復,但在沒有補強膠帶等工具的戰國時代,靜子也只能放棄。

現代なら修復が可能かもしれないが、補強テープなどの道具類がない戦国時代では、静子も諦める他ない。

而且受損不只是梅,兩棵檸檬和一棵蜜柑的苗也受到了無法修復的損壞。

そして損傷は梅だけではない、レモンが二本、ミカンは一本の苗木が修復不可能な損傷を受けていた。

結果,倖存的只有一棵檸檬苗,以及最內側的兩棵蜜柑苗。

結局、無事だったのはレモンの苗一本、一番内側にあったミカンの苗二本だけだった。

更悲慘的是,折斷的苗刺入了スナックパイン的苗中。在二十株スナックパイン苗中,丟棄了六株。

更に悲劇は続く。折れた苗がスナックパインの苗に突き刺さっていた。スナックパインの苗二〇個の内、六個を廃棄処分した。

折斷的苗還把裝花種的袋子也刺破,弄破了樹蘆薈(キダチアロエ)、天堂鳥(ストレリチア)、波斯菊(コスモス)的袋子。種子混在一起,靜子判斷分揀需要時間,於是乾脆決定丟棄。

折れた苗は更に花の種が入った袋も破り、キダチアロエとストレリチア、コスモスの袋を破いていた。種が混ざり合ってしまった為、分別するのに時間を要すると判断した静子は、思い切って破棄を選択する。

最終要種的稻米有兩種,另外還有燕麥(えん麦)。

最終的に育てる米は二種類、加えてえん麦。

蔬菜有菠菜、白菜、白花豆、甜豆(スナップエンドウ)、馬鈴薯、秋葵、花生。

野菜はほうれん草、白菜、白花豆、スナップエンドウ、じゃがいも、オクラ、落花生。

果樹有檸檬、蜜柑、西瓜與スナックパイン。

果実はレモンとミカンとスイカとスナックパイン。

花卉有白花驅蟲菊、向日葵、蘆薈(アロエベラ)、金鯱、法國金盞花與月桂樹(ローリエ)。

花は白花虫除菊、ひまわり、アロエベラ、金鯱、フレンチマリーゴールド、月桂樹(ローリエ)だ。

原本打算把燕麥與向日葵當作綠肥使用,但需要向日葵的種子與燕麥的穀實。

えん麦とヒマワリは緑肥用にと考えたが、ヒマワリの種とエン麦の実が必要だった。

因此把燕麥利用其特有的深根性僅用於土壤改良效果,向日葵則除種子外粉碎後作為綠肥翻入土中。

故にえん麦は特有の深根性を利用して土壌改良効果だけに留める。ひまわりは種以外を粉砕して緑肥のすき込みに使う事にした。

月桂樹(ローリエ)、法國萬壽菊是為了作為伴生植物而栽種。

月桂樹(ローリエ)、フレンチマリーゴールドはコンパニオンプランツとして共生させるために育てる。

不再種植其他嬌貴的花卉,是因為靜子沒有餘力栽培。現代有肥料、腐葉土及各種病蟲藥物則可行,但在那些無法取得這些物資的戰國時代,只是種也無意義。

他に無事な花を育てないのは、育てる余裕が静子にないからだ。肥料や腐葉土、各種病気に対する薬剤がある現代なら可能だが、それらが手に入らない戦国時代では育てるだけ無意味だ。

這是經過挑選,希望盡量選擇費用效益高的作物。此外,紫蘇類繁殖力驚人、會不斷蔓延,因此判定不應像其他作物一樣栽種。

なるべく費用対効果の高い物を、と選別した結果である。なお、シソ類は恐ろしい繁殖力でひたすら増殖するので、他と同じように育てない方が良いと判断した。

即便在靜子的時代,也有許多像「作物ゲリラ」之類帶有恐怖分子等負面印象的稱呼。無論是家庭菜園或專業農家,都有那些「只能在特定環境栽培」的品種。

静子の時代でも『作物ゲリラ』の名をはじめとしてテロリスト等の悪いイメージの呼称が多い。家庭菜園でもプロの農家でも「特定環境でしか育成してはいけない」という品種がある。

紫蘇屬於那類,但因為可用來醃製梅干,捨不得放棄。因此決定把栽培地與其他作物隔離,並用磚頭簡單地做成盆栽種植。

シソはその部類に入るが、とは言え梅干しを漬け込む際に利用できるため捨てるには惜しい。そこで栽培場所を他から隔離し、レンガで簡素なプランター栽培を行う事にした。

金鯱只是種仙人掌,種植意義不大,但因為不費工夫,所以判定無礙。

金鯱は単なるサボテンなので育てる意味は薄いが、手間がかからないので問題ないと判断した。

正當其他種子也按時機計畫準備時,信長的新指示抵達靜子那裡。

他の種も時期を計算して準備していた所、信長より新たな指示が静子の元に届く。

內容是「增加鹽的生產」。這點在預料之中,沒有問題,但還有另一道命令。

その内容は『塩の増産を行え』だ。それは予想していた為に問題なかったが、命令はもう一つあった。

那是個謎樣的命令:「將靜子村莊的居民遷移到正在擴張的城鎮」。

それが『静子の村の住人を、拡張中の街へと移住させる』という謎の命令だった。

突如要遷移居民,連一向冷靜的靜子也無法接受。

いきなりの住民移住に流石の静子も納得出来なかった。

她認為必須問明理由,於是請求謁見,意外地很快就獲准。

理由を聞かなければと考えて謁見を申し込んだ所、意外にも早く謁見の許可が下りた。

不知是因為預料到了還是心情好,總之覺得時機合適的靜子匆匆前往信長處。

予想していたのか、それとも気分が良かったかどちらか分からないが、ともかく都合が良いと思った静子は信長の元に急いで向かう。

謁見時,靜子質問信長:此時突然移動村民的理由是什麼?若處理不當可能導致產量下降、無法繳納足夠的年貢。即便如此,仍要現在就讓人搬遷嗎?

謁見した静子は信長に問いただした。この時期に急に村人を移動させる理由は何なのか。下手をすれば生産高が落ちてしまい、十分な年貢を納める事が出来なくなる可能性がある。それでも今すぐに人を移住させるのかを。

「無妨」

「構わん」

對此信長的回答很簡單。

それに対して信長の回答はシンプルだった。

因為信長以過於自信的態度回答,靜子一瞬以為自己多慮了。

信長が余りに堂々とした態度で答えたために、静子は一瞬自分が余計な心配をしたのかと錯覚した。

「但、但是照這樣下去可能會大幅減產……即使忽視這問題,也有強行遷移人的理由嗎?」

「し、しかしこのままでは大幅な減産になる可能性が……。その問題を無視しても、人の移住を強行する理由があるのでしょうか?」

但她立刻搖頭,追問信長到底在想什麼。

だがすぐに頭(かぶり)を振ると、信長が何を考えているのか問いただした。

「即便今年的年貢減少,只要明年以後年貢增加,長期來看就沒問題。為此必須把繼承了妳技術的農民,移動到各地進行更廣泛的傳承。」

「今年の年貢が少なくとも、来年以降の年貢が増えれば長期的には問題ない。その為には貴様の技術を継承した百姓たちを、各地に移動させて更なる継承を行う必要がある」

將旁人遣開後,信長只對靜子說出他內心藏著的計畫。

人払いを済ませた後、信長は静子にだけ己の内に秘めている計画を語る。

他的計畫即便在戰國時代,或放到現代也可說是天馬行空、非同凡響。

彼の計画は戦国時代でも、例え現代でも奇想天外と言っても過言ではない内容だった。

這個徹底的效率主義計畫內容如下。

徹底した効率主義の計画は以下の内容だった。

首先從各村抽調二十到三十人。此時包含靜子在內的最初三十位農民將被排除在外。

まず各村から二十人から三十人を引き抜く。この時、静子を含む初期の百姓三十人は除外される。

用抽調來的人數建立六個村落,以這些村為基點,各自再把三至五個村像衛星般集中在其周圍。

集めた人数で村を六つ作り、その村を基点に三から五村を衛星のように纏める。

被整合的村庄稱為「組」,三個「組」合起來稱為「街」。

纏められた村は『組』という単位とし、その『組』を三つ合わせて『街』という単位で呼ぶ。

信長稱之為「三組之一街」。

信長は『三組之一街』という名で呼んでいる。

「三組之一街」系統如下。

『三組之一街』システムは以下のようになる。

首先第一年和靜子所做相同,基點村會對各村進行農業教育與支援。

まず初年度は静子が行った事と同じで、基点となる村が各村へ農業の教育・支援を行う。

然後從第一年的收成中,上繳作為「擔保」的備蓄米給織田家。

そして初年度の収穫から『担保』になる備蓄米を織田家に上納する。

從次年度起,各「組」種植的作物每年輪換一次。

次年度より各『組』毎に栽培する作物を一年毎に交代する。

例如第一年「甲組」種米與大豆、「乙組」種米與番薯(薩摩芋)、「丙組」種米與雞蛋。第二年「甲組」改種米與番薯、「乙組」改種米與雞蛋、「丙組」改種米與大豆。第三年「甲組」改種米與雞蛋、「乙組」改種米與大豆、「丙組」改種米與番薯。

例えば一年目の『甲組』は米と大豆、『乙組』は米と薩摩芋、『丙組』は米と鶏卵。二年目の『甲組』は米と薩摩芋、『乙組』は米と鶏卵、『丙組』は米と大豆。三年目の『甲組』は米と鶏卵、『乙組』は米と大豆、『丙組』は米と薩摩芋。

第四年則與第一年相同的栽培,三年前繳納的「擔保」會被返還,但為了接下來的三年又需要新的「擔保」。

そして四年目は一年目と同じ栽培を行い、三年前に納めた『担保』が返却される。しかし次の三年用に新たな『担保』が必要となる。

這就是現代所謂的兩年或三年綁約這類固定合約。當然若想在三年內終止合約,會產生龐大的違約金。

現代で言う二年縛りだの三年縛りという固定契約だ。当然ながら三年の間に契約を破棄したい場合は、莫大な違約金が発生する。

若付不出來,作為擔保寄放的備蓄米將被沒收作為處罰。

支払えない場合は担保として預けた備蓄米が、ペナルティとして没収される。

這個循環重複五次後,稅率從五公五民變更為四公六民。

このループを五回繰り返すと税率を五公五民のところが四公六民に変更される。

另外作為福利制度的一環,正月及收穫祭會送來餅。

更に福利厚生の一環として正月及び収穫祭に餅が届けられる。

每名村民可獲三個餅,每村還會送一個鏡餅。這也有提升勞動意欲的含義。

村人一人につき三つ、そして村毎に鏡餅が一つ送られる。これは労働意欲を上げる為の意味も込められていた。

除此之外,信長還考慮了一些特別優待措施,以提高農民的勞動意願並防止背叛。

その他にも百姓たちの労働意欲向上と裏切りを防ぐため、それなりの優待という特例措置を信長は考えていた。

但他不會對外公布這些。為了實踐馬基維利的「恩惠為了讓人們長久享受,應該一點一滴地施與」,他會把相當於鞭與糖果中糖果的部分分批釋出。

しかしそれらを彼は公表する事はない。マキャベリの『恩恵は人々に長く味わわせるためにも、小出しに施すべきである』を実践するため、鞭と飴の飴に該当する部分は小出しにしていく。

當然不會只給糖果,還會在不易察覺之處作負面調整以維持平衡。

当然ながら飴のみを与えるのではなく、気付きにくい所をマイナス改修してバランスを取る。

「那、那樣會被說小氣吧……」

「そ、それはけち臭いと言われそうな……」

「身為君主,不應該畏懼被稱為吝嗇鬼。只要結果好,手段總能被正當化。因此即便我欺騙百姓,只要讓他們覺得結果對他們有利,百姓就不會在意我的政策。只要讓民眾適度懷抱夢想並變得富足即可。」

「君主たる者、吝嗇家という評判を恐れてはならない。そして結果さえ良ければ、手段は常に正当化される。故にわしが民を騙そうとも、その結果は民にとって良いものと思わせておけば、民はわしの政策を気にしない。民は適度な夢を見せつつ、肥え太らせておけば良いのだ」

「原來如此……明白了。未能看透大人的真意,說了些愚蠢的話。」

「なるほど……分かりました。お館様の真意を見抜けず、愚にもつかない事を申しました」

「很好。以後有疑問便不要客氣地問。那也可能產生更好的意見。」

「良い。これからも疑問があれば遠慮せずに問うが良い。それがより良い意見を生む事もある」

靜子對這番話坦率地感到驚訝。她原本認為信長對自己的想法有絕對自信,不會輕易被他人意見左右。

その言葉に静子は素直に驚いた。信長は自分の考えに絶対の自信があり、おいそれと人の意見に左右されない人物であると考えていた。

注意到靜子的視線後,信長以相當平常的表情說道。

静子の視線に気付いた信長は、至って普通の表情でこう言った。

「沒什麼特別需要驚訝的。我之前一直以為自己的想法才是正確的。但從你那裡了解世界後,才認知到自己的經驗是多麼渺小。世界廣闊,這世上有許多人知道我所不知的事。因此我只是決定學習那些人的知識與經驗,將之化為己用罷了。」

「ことさら驚くような事でもあるまい。わしは今まで自分の考えこそが正しいと思っていた。だが貴様から世界を知り、自分の経験がいかに小さいかを思い知った。世界は広い、まだまだわしの知らぬ事を知る者が、この世には多数いる。故にわしはそやつらの知識を、経験を学び、己が血肉にすると決めただけだ」

二月下旬,靜子開始著手建造由信長直營的大型鹽田。

二月下旬、静子は信長直営の大型塩田を作る作業にとりかかる。

靜子所居之地屬內陸,欲建鹽田必須整備沿海地帶。

静子の住んでいる所は内陸部に当たるため、塩田を作るためには湾岸部を整備する必要がある。

然而沿海地區尚未開發,多數地方近乎荒蕪。

しかし湾岸部は開発が進んでいない為、殆どの場所が荒れ地に等しかった。

還有個問題:水。

更に問題があった。水である。

細長縱向的知多半島沒有大河川,長期受水源不足之苦。

縦に細長い知多半島には、大きな河川が無く慢性的な水不足であった。

因此蓄雨池支撐著百姓的生活,一旦乾旱發生便會迅速陷入饑荒。

故に雨水を溜めた池が百姓たちの生活を支えている状況だ。だから一度干ばつが起きれば、すぐに飢饉へと陥っていた。

直到昭和三十六年(1961年)九月完成運轉的「愛知用水」,百姓們一直與乾旱恐懼對抗。

これは昭和三十六年(1961年)九月に完成を見る「愛知用水(あいちようすい)」が稼働するまで、百姓たちは常に干ばつの恐怖と戦っていた。

愛知用水是從木曽川上流縱貫至知多半島尖端的112公里幹線水路,若以人體比喻,堪稱動脈。

愛知用水とは木曽川の上流から知多半島の突端までを縦断する112キロメートルの幹線水路、人体で例えるならばこれは動脈に当たる。

並由此動脈分岔出總長1012公里的支線水路,擔任如毛細血管般將養分送往各處的角色。

そしてその動脈から枝分かれして体の各部へと栄養を運ぶ毛細血管の役目を果たす1012キロメートルもの支線水路からなる。

這項大工程的核心人物是篤農家久野庄太郎與安城農林高校教諭濱島辰雄兩人。

この大事業の中心人物は篤農家の久野庄太郎と安城農林高校教諭の浜島辰雄の二人。

他們幻想的未來歷經構想九年、開工四年、耗資總計423億日圓後得以實現,成為戰後日本首個超大型國策工程。

彼らが夢見た未来は構想九年、着工から四年を経て、総工費423億円を費やしたのちに実現する。戦後日本初の超大型国策事業となった。

幸好不像昭和時代那樣的人口密集,不會為了一滴水而互相殘殺,且可從無人居住區域的小川取得飲用水。

幸いにも昭和時代のような人口ではないので、水一滴のために殺し合いが発生する事はなく、人が住み着いていないエリアの小川から飲用水を入手する事は可能だ。

但能獲得的只是飲用水,幾乎無法得到農業用水,且僅有小川使得河川工程亦困難。

だが手に入るのは飲用水であり、農業用水は不可能に近く、また小川しかない故に河川工事も難しい。

最終決定在知多半島根部附近建大型鹽田,並自天白川引取含飲用水的生活用水。

結局、知多半島の根本辺りで大型の塩田を作り、飲用水を含む生活用水を天白川から引っ張る事にした。

剩下就是安置信長預先準備好的人員居住。

後は信長が予め用意していた人間たちを住まわせる。

本該就此結束,但那只存在於靜子的設想中,現實卻嚴峻。

それで終わるはずだった。ただし、それは静子の思惑の中だけであり現実は厳しかった。

「漁業組合?」

「漁業組合?」

對於定居村民代表──村長的話,靜子歪了歪頭。

定住する村人の代表である村長の言葉に、静子は首を傾げる。

「是的。與織田大人協議後我們在此定居,並致力於鹽的生產。但僅靠鹽令人感到不安,我們已向織田大人反映此事。」

「はい。織田様との話し合いで我々はここに定住し、塩の生産に励む事になりました。しかし塩だけでは不安を感じ、その旨を織田様にお伝えしました」

「啊,嗯,我能理解各位的心情。」

「ああ、まぁお気持ちは分かります」

能否僅靠鹽的生產維持一切,包含村長在內的村民感到不安是可以理解的。

塩の生産だけで全てを賄いきれるのか、と村長を含む村人たちが不安を感じるのは理解出来る。

若鹽的生產以失敗收場,等待他們的只有飢餓。

もしも塩の生産が失敗に終われば、待っているのは飢えしかないのだから。

「於是織田大人建議或許可兼營漁業,並且說會由靜子小姐提供漁業相關的技術指導,情況大概是這樣……?」

「その際に織田様より、漁業を兼業してはどうかと薦めて頂きました。そして漁業に関する技術指導を、静子様がご教授くださる、というお話なのですが……?」

「欸……(要是能說『我沒被告知!』該有多輕鬆)不過如果是我的話,對於入門部分應該可以指導。」

「えー……(聞いてないよ! と言えたらどれだけ楽か)まぁ私で良ければ、さわりの部分については指導できると思います」

靜子這麼說著,但她只是『知道』捕魚的方法,並無真正從事漁業的實戰經驗。

そう言った静子だが、彼女はあくまで漁の方法を『知っているだけ』で、本格的な漁業の経験はない。

她雖持有大型漁船與運輸船的設計圖,但那些圖以現代單位標註尺寸,無法立刻建造。

大型漁船や輸送船の設計図は持っているが、あの設計図は現代の単位で寸法が書かれている為、すぐに建造するのは不可能だ。

(如果那座城鎮成功,就讓大人把度量衡統一為MKS單位制吧。用對照表來換算若出現誤差可就笑不出來了。要有一時減收減益的覺悟,但統一基準可能比較好。)

(あの街が成功したら、お館様には度量衡をMKS単位系に統一してもらおう。対応表でやると誤差が出た時笑えないしね。一時の減収・減益を覚悟の上で、基準を統一した方が良いかも)

統一基準能降低不法行為與歪商,因可依土地面積計算產量,能相當精確地預測年貢並將剩餘分配返還給領民。

基準を統一する事で不正が行いにくくなり悪徳商人が減る。土地の大きさから収穫量を計算出来る為、年貢をかなり正確な数値で予測出来るし、余剰分を領民へ返す事が出来る。

從長遠來看,單位統一是有利的;度量衡的制定在近世以前亦是權力的象徵。

長い目で見れば単位統一は得になる。そして度量衡の制定は近世まで権力の象徴でもあった。

接替信長的秀吉,以及開創江戶幕府的家康也都進行過度量衡的統一。

信長の後を継いだ秀吉や、江戸幕府を開いた家康も度量衡の統一を行っている。

「不好意思,還請多關照。」

「すいやせんが、よろしくお願いします」

「那個,失禮了,我找不到漁船,請問它們在哪裡?」

「あの、失礼ながら漁船が見当たらないのですが、どこにあるのでしょうか?」

他們一如既往是信長從各處召集來的人。雖然知道已為他們建了房子,但重要的漁船卻不見蹤影,連停泊漁船的碼頭也找不到。

彼らは毎度ながら信長がどこかから集めてきた人たちだ。そんな彼らの為に家を建てた事までは知っているが、肝心の漁船はどこにも見当たらない。漁船を停泊させる波止場も見当たらない。

難道要從造漁船開始嗎,靜子感到有些厭煩。

まさか漁船建造から始まるのか、と静子はうんざりした気持ちになった。

「不,那部分聽說織田大人會幫忙準備」

「いえ、その辺りは織田様にご用意して頂けるとの話です」

不過那是杞人憂天。看來漁船是在別處建造,還沒運到這裡。

だがそれは杞憂だった。どうやら漁船建造は別場所で行って、それがまだ届いてないようだ。

「那就好。嗯……唔,剛開始就用延繩漁、籠具漁、章魚壺漁這三種吧。熟悉之後可以做採貝漁。然後在海岸挖貝殼?」

「ならば良いです。そうですね……んー、まぁ最初は延縄漁業、かご漁業、たこつぼ漁業の三つでいいかな。慣れてきたら採介漁業がいいですね。後は海岸で貝掘りかな……?」

「唉……」

「はぁ……」

「(別擺出那種不安的表情,我會說明!)首先關於延繩漁──」

「(そんな不安そうな顔しなくても説明するよ!)まず延縄漁業についてですがー」

結果靜子不得不把說明講到回家的時間。

結局、帰る時間まで説明をする羽目になった静子だった。

大約一週後,漁船終於被送到他們手上。

それから一週間ほど経った頃、ようやく漁船が彼らの元に届けられた。

再過幾天接到報告的靜子立刻到他們村子去。到達後看到碼頭上停著三艘中型漁船和八艘像小型雙人小艇一樣的船,共計十一艘被繫在岸邊。

更に数日後にその報告を受けた静子は早速彼らの村へ向かった。到着後、漁船を見ると中規模の漁船が三隻、小型の二人乗りボート並なサイズが八隻の計十一隻が船着き場に係留されていた。

看起來仿章魚壺、裝餌的「籠」、以及延繩漁用的裝置也都完成了,據說他們在船到的當天就登船並安裝好了。

蛸壺もどきや餌を入れた「かご」、延縄漁業の為の仕掛けも完成していたようで、彼らは届けられた日に漁船へ乗り込んで設置してきたとの話だ。

因為章魚壺和籠具漁具構造簡單、作業較為容易,捕獲效率高,外行也能捕到一定量。

漁具の構造が簡単で操業も比較的簡便な蛸壺やかご漁は、漁獲性能が良いので素人でも一定の量が取れる。

但因為捕獲效率過高,從資源保護觀點出發,現代在使用籠具的數量上設有限制。

だが漁獲性能が良すぎるため、資源保護の観点から現代では使用するカゴの数に制限を設けている。

「總之,從設置到現在已經三天了,差不多該收回了吧」

「何やかんやで、設置してから三日経っていますから、そろそろ回収する時期ですかね」

「是。很可惜前天和昨天延繩都失敗了。所以今天換了地點設置。當然,照靜子大人的指示,我們沒有去到看不到旗幟的地方」

「へい。残念ながら昨日と一昨日、延縄は失敗に終わりました。ですから今日は場所を変えて設置しています。勿論、静子様の言われた通り、旗が見えない場所までは行っていません」

一旦發生海難事故,便難以避免大慘劇。

ひとたび海難事故が発生すれば大惨事は免れない。

世界上最著名的海難事故是1912年(明治45年)4月14日,英國籍客船「泰坦尼克號」在處女航中撞上冰山沉沒,造成1517人死亡。

世界で最も有名な海難事故は1912年(明治45年)4月14日、イギリス船籍客船「タイタニック」が処女航海中に氷山に衝突して沈没。1517人が死亡した事故だ。

1914年(大正3年)5月29日,加拿大籍客船「愛爾蘭皇后號」因大霧,在聖勞倫斯河與挪威籍貨船「斯托爾斯塔德」相撞沉沒,死亡或失蹤人數高達1024人。

1914年(大正3年)5月29日、カナダ船籍客船「エンプレス・オブ・アイルランド」が濃霧のため、セントローレンス川でノルウェー船籍貨物船「ストールスタッド」と衝突し沈没、死亡・行方不明は1024人にも上った。

在日本,1910年(明治43年)4月15日,日本海軍的「第六潛水艇」在廣島灣進行汽油潛航實驗訓練時沉沒。艇長佐久間勉大尉等共14名乘員全數殉職。

日本では1910年(明治43年)4月15日に日本海軍の「第六潜水艇」が広島湾でガソリン潜航実験の訓練中に沈没。艇長佐久間勉大尉以下乗員14名全員が殉職した。

若在戰國時代發生海難,會更為悲慘。

戦国時代に海難事故が起きればもっと悲惨だ。

一旦被拋下船隻、被潮水帶走便沒命了,再也無法重踏陸地。

船から投げ出され、潮に流されてしまえばもう終わりだ。二度と生きて大地を踏む事は叶わない。

他們既是漁夫也是製鹽的工匠。必須儘可能徹底執行「珍惜生命」的策略。

彼らは漁師と同時に塩を作る職人だ。可能な限り『命を大事にしろ』作戦に徹してもらう必要がある。

因此靜子對他們制定了一些規則。

故に静子は彼らにあるルールを課した。

從事漁業時要豎起能告知村子位置的旗幟(明確的返航目標)。

漁業を行う場合は村の場所を教える旗を立てる事(分かりやすい帰還目標)。

身上繫著用草繩綑好的竹筒(替代救生用具)。

ワラ縄で結んだ竹筒を身にまとう事(救命具代替品)。

以繩索把自身與船綁在一起作業(生命索)。

自分の体と船を紐で結んで作業を行う事(命綱)。

夜間或天氣不佳時不從事漁業(避險)。

夜間、または天気の悪い日に漁業を行わない事(危険回避)。

她向他們通告,若無法遵守這些規則,就會把漁船收回,改讓他們專心製鹽。

それらのルールが守れない場合、漁船を取り上げて塩生産に専念させる、と彼らに通告した。

起初他們並不太理解這些規則的必要性,但昨天當某個村民被拋下船時,他們才深刻體會到。

最初はそのルールが必要な理由をよく理解していなかった彼らだが、昨日とある村人が船から投げ出された時に思い知った。

海上的天氣多變,一點點鬆懈就可能喪命;他們用身體理解到靜子的規則是為了盡可能避免這些危險。

海の天気は荒れやすく、ちょっとした油断が命取りになるという事を。そして静子のルールは、それらを可能な限り回避するためのルールだという事を、彼らは体で理解した。

「喔,似乎回來了。從這邊看……好像表情有點微妙呢」

「お、帰ってきたようですぜ。こっから見る限り……何か微妙な顔してますね」

「咦,漁獲成果不太好嗎?」

「ありゃ、漁の成果は良くなかったのでしょうかね」

他們說著這些話時,漁船已抵達碼頭,將繩索綁在泊柱上,把船繫住。

そんな事を話している内に、漁船は桟橋に到着した。ロープを係船柱に括りつけて漁船を係留する。

事務結束後,漁夫把裝有漁獲的箱子從船上卸下來。

それらが終わってから漁師は収穫が入っているであろう箱を漁船から下ろした。

看幾個人合力抱著的樣子,應該有不錯的收成,但他們的表情卻異常僵硬。

数人がかりで抱えている所を見るに、良い成果が見込めていそうなのだが、どうしてだか彼らの表情は硬い。

當所有箱子在靜子面前排好後,漁夫一邊拿著其中一個箱子的蓋子一邊說道:

全部の箱が静子の前に並べられると、その内の一つの箱の蓋を手に持ちつつ漁師はこう言った。

「總之都帶回來了……那個,這些是什麼?」

「とりあえず全部持ち帰ってきましたが……あの、これって何なのですか?」

說著,蓋子被打開了。

言葉と共に蓋が開けられる。

裡面是馬蛸(マダコ)。還有像スルメイカ和アオリイカ一樣的海生軟體動物。

中にいたのはマダコだった。他にもスルメイカやアオリイカのような海生軟体動物が入っていた。

「(……可能沒見過吧?)嗯、請問一下,難道你們第一次在海上打魚嗎?」

「(……もしかして見たことない?)あのー、一つお伺いしますが、もしかして海での漁って初めてですか?」

「是、是。不好意思至今只在河裡捕魚……其實這是第一次出海。」

「へ、へい。お恥ずかしながら今までは川でしか漁をしておらず……実はこうして海に出るのは初めてでして」

不出所料。他們是專捕河魚的漁夫。

予想通りだった。彼らは川魚専門の漁師だったのだ。

所以看到海生生物才會露出奇怪表情,靜子這麼理解。

だから海生生物を見て妙な顔をしていたのだろう、と静子は理解した。

「嘛,可能有點勉強,但請從現在開始記住。那麼,其他還有什麼?」

「ま、まぁ無茶かもしれませんが、今から覚えて下さい。さて、他は何が入っていますか?」

打開當作冷藏箱用的木箱。

クーラーボックス代わりの木箱を開ける。

籠漁裡有蝦和蟹;蝦多為車蝦,蟹多為渡蟹。

かご漁ではエビ、カニが入っていた。エビはクルマエビが多く、カニはワタリガニが多く入っていた。

檢查延繩釣那邊。雖然混有鰚(キス)和鰕虎魚(ハゼ),但整體上感覺以鯵(竹莢魚)為多。

延縄の方を確認する。キスやハゼも混じっていたが、全体的にアジが多く感じられた。

仔細一看有混進幾隻草河豚(クサフグ),靜子抓起其中一隻用手給村民看。

よく見るとクサフグが少し混じっていたので、静子はその内の一匹を手で掴んで村人に見せる。

「呃,這種河豚是吃了會有危險的。千萬不要誤食」

「えー、このフグって魚は食べると危険です。誤っても食べないように」

「……吃了會怎樣?」

「……食べるとどうなるんですか?」

「會在掙扎痛苦之後喪命。」

「もがき苦しんだ末に命を落とします」

對於驚恐地詢問的村長,靜子毫不猶豫地回答。

おそるおそる尋ねる村長の言葉に、静子は迷いなく答える。

草河豚等體內蓄積的毒的主要成分是河豚毒素(テトロドトキシン)。

クサフグなどが体内に蓄積する毒の主成分はテトロドトキシンである。

河豚毒素的毒性大約是電影或戲劇中著名毒物「青酸カリ」的850倍左右。

テトロドトキシンとは映画やドラマなどで有名な毒物である「青酸カリ」の850倍程度の毒性を持つ物質である。

經口攝取時,對一般成年男性而言攝入1到2毫克即可致命。此外它耐熱,在料理範圍常出現的約300度熱度下也不會分解。

経口摂取した場合、標準的な成人男性が1、2mgの摂取で死に至る。また熱にも強く調理の範疇として用いられる300度程度の熱量では分解しない性質を持っている。

而且一旦進入體內,藥物投與難以分解,只能給予強心劑刺激心臟並使用利尿劑促使毒物隨尿排出。

更に一度体内に取り込まれた場合、薬剤投与による分解が困難であり、強心剤を投与して心臓を賦活させ利尿剤を用いて毒物が尿と共に排出されるのを促すしかない。

此外,河豚毒素作用於神經系,會引起呼吸困難,因此在投藥的同時需輔以人工呼吸。

またテトロドトキシンは神経系に作用し呼吸困難を引き起こすため薬剤投与と並行して人工呼吸の補助が必要となる。

「順帶一提,毒性在體內的位置因種類而異,也會隨時期改變。有時僅僅處理就可能使毒進入人體,所以看到河豚的話請立即放回海裡。」

「ちなみにどこに毒を保有しているか種類によって違います。時期によっても変わります。そして捌くだけで毒が体に入る場合もありますので、フグを見た場合は速やかに海へ返して下さい」

「好、好的」

「へ、へい」

說完時村長的臉色已經慘白。

話し終える頃には村長の顔色は真っ青になっていた。

然而河豚毒素確實非常危險。唯一的安慰是僅僅直接碰觸河豚並不會中毒。

しかしテトロドトキシンは本当に危険な毒だ。唯一の救いはフグに直接触れただけでは毒に侵されない事だ。

「嘛,它這樣膨起來比較好辨認。那麼,把這傢伙送回大海吧?」

「まぁこうやって膨らむので分かりやすいです。ま、コイツは海へさよならしましょうか」

說罷靜子用力把河豚朝海拋去,畫出漂亮的弧線落入海中。

そう言うと静子はフグを海に向かって思い切り投げる。綺麗な弧を描いてフグは海へ落ちる。

確認它落海後,靜子再次轉向村民。

それを見届けた後、静子は再び村人の方へ身体を向ける。

「那麼……首先是如何將活章魚處理致死。」

「さてと……まずは生きているタコのシメ方です」

「處死?」

「シメる?」

「沒錯,章魚、魷魚、魚類本身太有活力,不先處死會亂動很危險。」

「ええ、タコやイカ、魚はそのままでは活きが良すぎますからね。シメておかないと暴れて危ないです」

說完後靜子隨手抓起一隻章魚放在準備好的桌上。

そう言った後、静子は適当なタコを無造作に掴んで用意していたテーブルの上に置く。

章魚還很有活力,用帶著多個吸盤的八條腕足做出威嚇,好像在向周遭宣示。

タコはまだまだ元気だぞ、と周りへアピールするように複数の吸盤がついた八本の触腕で威嚇していた。

相對地,靜子手裡拿著像加粗竹籤的東西。

対して静子は手に竹串を太くしたようなものを持っていた。

她認為處理章魚、魷魚、魚時需要,於是備好了工具。

タコやイカ、魚をシメる上で必要と考え、道具を用意していたのだ。

「附有許多吸盤的八條足是主要可食部位,也有人稱之為觸手。這個乍看像頭的部位在人的話相當於腹部;真正的頭則是有眼睛的那一處。因此要在兩眼之間用包丁或像這樣的工具一刺來將其處死。」

「たくさんの吸盤が付いた8本の足が主な可食部になります。触手と呼ばれたりもしますね。で、この一見頭に見える部位は人間で言うところのお腹です。実際の頭はこの目が付いている箇所になります。だから両目の間に包丁か、またはこのような道具で一突きしてシメます」

用菜刀在兩眼之間砍下,或用千枚通し等工具反覆刺入,章魚就會被處死。

包丁で両目の間を斬る、もしくは千枚通しなどの道具で突きまくればタコはシメられる。

是否成功刺中要害比較容易確認。

うまく急所を突けたかどうかの確認は比較的容易である。

「如果刺得好,整隻觸腕會瞬間變白。你看,剛才還帶紅的觸腕一下子都變白了。」

「うまく突けたら足全体が一気に白くなります。ほら、先ほどまで赤みを帯びていた足が一気に白くなりましたね」

正如她所說,章魚的觸腕彷彿被脫色般變得雪白。

彼女の言葉通り、タコの足がまるで脱色したかのように白くなっていた。

剛才還在動的觸腕也垂了下來,一眼就看出已經斷氣。

先ほどまで動いていた足もダラリと垂れ下がっており、ひと目で絶命している事が分かる。

「喔──」

「おぉー」

包含村長在內的漁夫們發出驚嘆聲。

村長を含む漁師たちが感嘆の声を上げる。

「接著把手伸進頭部把內臟取出,用粗的蘿蔔擦洗去黏液。」

「後は頭の中に指を入れて内臓を取っていきます。荒い大根おろしで洗ってヌメリを取ります」

「蘿蔔……嗎?」

「大根……っすか?」

「嗯,鹽也可以,但比起用昂貴的鹽去除黏滑,還是用蘿蔔泥去得更便宜。」

「ええ、塩でもいいのですが、高価な塩でヌメリを取るよりは、大根おろしでヌメリを取る方が安上がりですからね」

用鹽去除章魚黏滑的原理是,鹽會使蛋白質變性並變硬而浮現出來。

塩でタコのヌメリが取れるカラクリは、塩によってタンパク質が変性し硬くなって浮き上がるからだ。

而蘿蔔則以其所含的消化酵素類成分使其浮起。

対して大根は成分の消化酵素系で浮き上がらせる。

蘿蔔比較能乾淨地去除黏滑,且其中的澱粉酶(ジアスターゼ/アミラーゼ)會讓章魚變軟,但相對去黏的效果較弱,所以需要較多時間。

大根の方が綺麗に取れる上にジアスターゼ(アミラーゼ)が蛸を柔らかくしてくれるが、反面ヌメリを取る力が弱いので時間がかかる。

「黏滑在內側較容易殘留,所以一邊留心一邊清洗。」

「ヌメリは内側の方が残りやすいので、注意しながら洗います」

比起用鹽,需要花較多時間用蘿蔔泥來洗。這樣才算是下處理完成。

塩で行うより時間をかけて大根下ろしで洗う。それでようやく下処理が完了する。

「好了,接下來輪到各位了喔?」

「さぁ、次は皆さんの番ですよ?」

一邊擦去額頭的汗,靜子對漁夫們這麼說。

額の汗を拭いつつ、静子は漁師たちへそう言った。

他們覺得這句話包含了「快點習慣吧?」的意思,這絕非錯覺。

「早く慣れろよ?」という意味を含んでいると彼らが思ったのは、決して気のせいではないだろう。

因為靜子對困惑的他們,又進一步說了這樣的話。

何故なら、静子は困惑する彼らに向かって、更にこう言ったのだから。

「沒關係,章魚很多的。」

「大丈夫、蛸は沢山いますからね」