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戦国小町苦労譚

1567年 五月上旬

黎明前,在奇妙丸的屋敷裡有個人鬼鬼祟祟地做著可疑的舉動。

夜明け前、奇妙丸の屋敷でコソコソと怪しい動きをする人物がいた。

(……好,過了這裡後就可以一直直達入口)

(……よし、ここを抜ければ後は入り口まで一直線だ)

那人正是屋敷的主人奇妙丸。他之所以一邊警戒四周一邊行走,是有原因的。

その人物は屋敷の主である奇妙丸だった。彼が何故あちこち警戒しながら歩いているのかには訳がある。

那天,當時患有咳病的奇妙丸向靜子吐露了自己的身世。

あの日、咳病を患っていた奇妙丸は自身の素性を静子に語った。

因為那是無視信長意向的行為,他被處以數日的謹慎處分以冷靜反省。

それは信長の意向を無視した行為だったので、数日頭を冷やせという謹慎を受ける事になった。

以近代人的想法來看,僅僅吐露身世或無視信長的意向就受謹慎處分恐怕讓人覺得奇怪,然而在戰國時代的家長制中,家長的權限是絕對的。

近代人の発想では、素性を語ったり信長の意向を無視した程度で謹慎処分を受けるのは不思議に見えるだろうが、戦国時代の家長制度では家長の権限は絶対なのだ。

因此無論是妻子或一族,都有忠實服從家長命令的義務。若違抗,甚至會被家長的懲處權帶來流血的下場。

故に妻子や一族であろうと、家長の命令には忠実に従う義務がある。逆らえば家長の成敗権によって血が流れる事すらあった。

即便家族一方有理,也一樣。

例え一族や妻子の方に理があったとしても、だ。

(我知道無視父上的意向是錯的,但那和這是兩回事。)

(父上の意向を無視したのが悪いのは分かっている。が、それとこれは別問題だ)

其實信長施加的謹慎處分已經解除,但即便沒有處分,他也難以外出。

実は信長による謹慎処分は既にとけているのだが、それがなくても彼は外出し難い状態だった。

對奇妙丸而言這實在難以理解,卻是教習負責人的教學熱情再度燃起。

奇妙丸にとっては不可解でしかないが、教育係の教育熱が再燃したのだ。

因此他陷入了從早到晚被嚴格督促讀書的境地。信長也不以為意,反而還激勵爺說:「對奇妙丸來說是良藥」。

故に彼は朝から晩までみっちり勉学に励まされるという状態に陥っていた。信長も問題視せず、むしろ『奇妙丸には良い薬だ』と爺を激励する始末。

(只要穿過這裡———)

(ここを抜ければーーー)

「要往哪裡去呢,奇妙丸大人?」

「どちらにお出掛けですかな、奇妙丸様」

目標地就在眼前,正當奇妙丸想鼓起力氣跑過去的瞬間,背後傳來了聲音。

ゴール地点は目の前、そう思った奇妙丸が足に力を入れて走ろうとした瞬間、彼の背後から声が飛んできた。

挺起背脊的奇妙丸像生鏽的機械般只動了頭頸朝後看去。

背筋を伸ばした奇妙丸は、錆びついた機械のように首だけ動かして背後を見る。

那裡有個面無表情的爺。

表情が抜け落ちた爺がそこにいた。

「等、等一下,我只是要去廁所……」

「ちょ、ちょっと厠へ……だな」

「廁所在那邊喔」

「厠はあちらにありますが」

爺一邊指向剛才奇妙丸走過的路,一邊冷靜地回答。

先ほどまで奇妙丸が歩いていた道を指さしながら爺は冷静に答える。

「那、那個……是這樣嗎?」

「や、その……だな?」

奇妙丸滿背大汗,一面想著藉口。

背中に汗を大量にかきながら奇妙丸は言い訳を考える。

但從一開始就說明顯的謊話,奇妙丸的話就一點也不被信任。

しかし最初にバレバレの嘘を言った時点で、奇妙丸の発言に信用はかけらもなかった。

「那麼,您要往哪裡去呢?」

「して、どちらにお出掛けですか?」

「不……是、是那樣的! 今天我想去靜子那裡用功讀書!」

「いや……そ、そう! 今日は静子の所で勉学に励もうと思ってな!」

「大殿樣(指信長)曾說過,暫時不必前往靜子大人的住處。另外靜子大人也曾說:『知識是經由多方資訊來源查閱比較,或聽取前人的教誨,最終才能真正習得的東西。只偏聽我一人之說是危險的,而只有知識、頭腦裡空有知識的人甚至不如愚者』。」

「静子様の所へは暫く行かなくても良い、と大殿様(信長の事)の仰せですが? それに静子様も仰られておりました。『知識とは複数の情報源から調べて比べたり、先達の教えを聞いたりして最終的に身につくもの。私からの話だけに偏るのは危険だし、知識だけの頭でっかちは愚者にも劣る』、と」

「嗚」

「うぐっ」

「還有,『知識必須能夠運用才能成為智慧』,靜子大人也是這麼說的。奇妙丸大人,今天在朝食之後有弓馬的練習。那麼爺就開始準備了,告辭了。奇妙丸大人,請務必不要忘記。」

「『そして知識は活用出来て初めて智慧となる』、とも仰られておりましたな。奇妙丸様、本日は朝餉後に弓と馬の稽古がございます。それでは爺は準備にとりかかります故、これにて失礼致します。奇妙丸様、どうぞお忘れなきようにお願い致します」

被如此無可反駁的道理痛擊後,奇妙丸除了點頭接受爺的話外別無他法。

ぐうの音も出ないほど正論を叩きつけられた奇妙丸は、爺の言葉に頷くほかなかった。

靜子決定把對忠勝的回覆交由信長處理。

静子は忠勝への返答を信長に任せる事にした。

她認為與其先請示信長再由自己撰寫回信,不如由信長命人代寫,能避免在細節上出現失禮。

信長に確認し静子が返答を書くよりも、信長が部下に命じて返答を書く方が、細かい点での無礼を無くせるとの考えだ。

由靜子交由信長處理的那封盡量以婉轉方式婉拒邀請的信,數日後就送到了忠勝手中。

なるべく穏便な感じでお誘いを断る内容の文は、静子が信長に任せてから数日で忠勝の元に届けられた。

靜子本以為事情就此結束,卻有些小看了名為本多平八郎忠勝的人。

これで終わりだと思っていた静子だが、彼女は本多平八郎忠勝という人物を少々侮っていた。

五月八日,靜子受丹羽之召前往他的家中。

五月八日、静子は丹羽に呼ばれて彼の家へ向かう。

平日與靜子見面機會最多的丹羽,為何發出要她到他家而非來她家的命令,靜子不明白原因。

直接顔を合わせる機会が一番多い丹羽が、何故静子の家ではなく、自分の家へ来るようにとの命令を出したか静子には分からなかった。

但再煩惱也無濟於事;她別無選擇,只能前往他的家。

しかし悩んでいても始まらない。彼の家へ向かう以外に彼女の取れる選択肢はないのだから。

因為是初次造訪,花了些時間,但她仍在預定時間前勉強抵達了丹羽家。

初めて訪ねる場所なので少々時間がかかったが、ぎりぎり予定の時刻までに丹羽の家へ到着した。

與其說是家,不如說應稱為屋敷。至少比靜子的屋子大數倍,乃至十數倍。

家、というより屋敷と表現した方が正しいだろう。少なくとも静子の家より数倍、下手すれば十数倍は大きい家だった。

正被屋敷規模震懾的靜子,被一名帶路的小僕找上搭話。雖然被以樣稱呼讓她背脊有些發癢,她仍乖乖地跟著導引。

屋敷のスケールに圧倒されている静子に、案内役の小間使いが話しかけてきた。様付に背中がむず痒くなりながらも、彼女は大人しく案内についていく。

此時若她再多留心觀察周遭一些,就會注意到有一群不熟悉的集團存在。

この時、彼女がもう少し注意深く周囲を観察していれば、見慣れない集団がいる事に気付けただろう。

但被宅邸的氣勢壓倒,她只能竭力讓心情平靜下來。

だが屋敷に圧倒されていた彼女は、自分の気持ちを落ち着けるだけで精一杯だった。

「靜子大人已到達」

「静子様がご到着なされました」

「放她進來」

「通せ」

小間使在隔簾那頭招呼,得到了簡短的回話。

仕切りの向こうに小間使いが声をかけると、短い返答が返ってきた。

那似乎是入內的許可,小間使輕輕把簾子拉開。拉開後向簾後的主人鞠了一躬。

それが入室の許可だったのか、小間使いが仕切りを静かに開けていく。開け終えると、仕切りの向こうにいる主人に頭を下げた。

寒暄結束後,小間使為靜子讓出通路。

それらの挨拶を終えると、小間使いは静子が通れるように道を開ける。

帶著又怕又驚的神色走進去,靜子看的左側是丹羽。

おっかなびっくりな感じで中に入ると、静子から見て左側に丹羽がいた。

「突然把妳召來,失禮了」

「急に呼び立てして済まないな」

在右側坐著本多忠勝和一名陌生男子。靜子在丹羽的引薦下坐到他旁邊。

そして右側には本多忠勝と見知らぬ男が二人いた。静子は丹羽に薦められて彼の隣に座る。

「某,為德川從五位下三河守之臣,本多平八郎也」

「某、徳川従五位下三河守が臣、本多平八郎と申す」

「同樣,榊原小平太也」

「同じく、榊原小平太と申す」

「同樣,本多三彌左衛門也」

「同じく、本多三弥左衛門と申す」

確認靜子就座後,忠勝自我介紹。那兩名男子也隨後自我介紹。

静子が座ったのを確認した忠勝が名を名乗る。二人の男たちもそれに続く。

(德川從五位下三河守之臣……德川一族的家臣……本多忠勝、榊原康政、本多正重這三人嗎……)

(徳川従五位下三河守が臣……徳川一族の家来……本多忠勝、榊原康政、本多正重の三人かぁ……)

被稱為德川三傑的本多忠勝與榊原康政。還有被稱作海道第一勇士的本多正重。

徳川三傑に数えられる本多忠勝と榊原康政。海道一の勇士という渾名を持つ本多正重。

他們都是將留名史冊的武將,但此時尚被任命為旗本先手役,為率領五十騎的旗本部隊的將領。

いずれも歴史に名を残す武将だが、この時はまだ旗本先手役に抜擢されて与力五十騎の旗本部隊の将だ。

然而為何這三人會來拜訪丹羽的屋敷,靜子並不明白。

しかし何故、その三人が丹羽の屋敷を訪れているのか、そこが静子には分からなかった。

「前日多有打擾,感謝諸位受理某之請求,特此再表謝意與歉意」

「先日は多大なご迷惑をお掛けした。そして某の願いを聞き入れて頂き感謝致す。改めてお礼と謝罪を申し上げる」

話音剛落,忠勝深深地鞠躬。

その言葉と同時に忠勝は深々と頭を下げる。

靜子並未聽聞忠勝其後如何,但從語氣理解情況並不糟糕,於是鬆了一口氣。

忠勝のその後を聞いていない静子はどの様な決断が下されたか知らないが、口ぶりからそう悪くはならなかったと理解し、ホッと胸を撫で下ろす。

「明白了」

「承りました」

「也為那位女子添了麻煩……可否問妳尊名?」

「そちらの女人にもご迷惑をおかけした。……名を伺ってもよろしいか?」

被突如問及的靜子有些吃驚,但仍挺直背脊。

突然話をふられた静子は少しびっくりしながらも背筋を伸ばす。

「是、是。我叫靜子」

「は、はい。静子と申します」

她沒有說「織田尾張守之臣」,是因為她明白作為女性而是織田一族的家臣會有問題。

織田尾張守が臣、と言わないのは流石に女の自分が織田一族の家来というのが問題だと理解したからだ。

「靜子殿,真是個美好的名字」

「静子殿か、美しい名だ」

說罷忠勝拿起身後的風呂敷,放在靜子面前。

そう言うと忠勝は自分の後ろにあった風呂敷を手にとり、静子の前においた。

那包高度挺高的風呂敷讓丹羽和靜子不知是何物,正想問裡頭是什麼。

高さが結構ある風呂敷が何か分からない丹羽と静子は、中身が何か尋ねようとする。

但在他們開口前,忠勝解開了風呂敷的封口。伴著「啪嗒」一聲,裡頭的東西顯露出來。

だがその前に忠勝が風呂敷の封を解いた。パサリ、という音とともに中身が晒される。

「哦……」

「おぉ……」

丹羽看見內容物發出讚嘆,原來是一朵花。

中身を見て丹羽が感嘆の声を上げる。それは一輪の花だった。

整體呈白色,但部分摻有奶油色與粉紅色,散發出夢幻般的美麗。

全体的に白い花だが、ところどころクリームやピンク色が混ざっており、幻想的な美しさを醸し出していた。

「這是近來傳入我三河國的綿花。雖是性情難捉摸的花,總算弄到一朵正在開的花。」

「昨今、我が三河国に伝来した綿花という華です。気難しい華ですが、何とか咲いている華を一輪だけ手に入れました」

(綿花……? 那不是大約在七月或八月盛開的嗎……)

(綿花……? あれって七月か八月ぐらいに満開になったような……)

靜子認為綿花是五月到六月上旬種植,開花在七月到八月。

綿花は五月から六月上旬に種まき、開花は七月から八月だと静子は思っていた。

因此覺得已開花的棉花很奇怪,但她想可能是播種時期錯誤,碰巧長成並開花了。

だから既に開花している木綿を奇妙に思ったが、種まきの時期を間違えて、たまたま成長して開花しただけと考えた。

國產棉花在永正七年(1510年),興福寺大乘院所藏的《永正年中記》記載,有以「三川木綿」作為年貢一八〇文的一部分。

国産木綿は永正七年(1510年)に、興福寺の大乗院に残っている「永正年中記」に「三川木綿」を年貢一八〇文の分としてとったと記されている。

據說到約一五三〇年,商人們拼命尋求將由綿花取得的棉布販運到京都方向的販路。

一五三〇年頃には綿花から取れる木綿を、商人たちが必死に京都方面へ販路を求めたと言われている。

然而理解棉布價值的僅是三河一帶極少數商人,無法大規模建立販路。

しかし木綿の価値を理解していたのは、三河の中でもごく一部の商人だけで大々的に販路を構築する事は出来なかった。

據說是因為當時已形成分級:庶民穿麻布,公家與國人穿絹,彼此有穿著上的區分。

これは既に庶民は麻、公家や国人は絹の着物、と住み分けが出来ていたためと言われている。

再者對三河的商人來說更大的打擊,是明(中國)向日本出口棉織品這件事。

更に三河の商人にとって痛手だったのが、明(中国)が木綿を日本へ輸出していた事だ。

因此直到戰國時代末期為止,都沒有人將目光放在國產棉花上。

故に戦国時代末期になるまで国産木綿に目が向けられる事はなかった。

(嗯,這從某個角度看可能是好事。要是說因為喜歡華所以想要種子,或許不會被懷疑……?)

(うーん、これは考えようによっては良い話かな。華が気に入ったから種が欲しい、といえば怪しまれないかも……?)

靜子明知道其價值低卻不去取得棉花種子,是有原因的。

価値が低いと分かっていて、静子が綿花の種を手に入れようとしなかったのは理由がある。

那正是因為它價值低的那一點。

それがまさに価値が低い、という点だ。

若是只在三河國的一部分有種植的棉花,且信長並非那種愛賞華的人,卻想要那棉花,會變成什麼樣子呢。

三河国の一部しか目を向けていない綿花を、華を愛でるような性格ではない信長が欲しがったらどうなるか。

無論怎麼往好處想,周遭都會覺得那行為太可疑。

どう好意的に見ても、怪しすぎる言動だと周りは思うだろう。

基於這些情況,靜子想盡可能以自然的方式取得棉花的種子。

そういう事情があるため、静子は出来るだけ自然な形で綿花の種を入手しようと考えた。

「某人對華並不熟悉,但想用華來表達對你的──」

「某は華に詳しくはないが、そなたの事を華に――――」

忠勝結結巴巴地說著,站在旁邊的康政和正重都露出無奈的表情。

忠勝がたどたどしい感じで語り、その横にいる康政と正重が呆れ顔をしていた。

但靜子並未把注意力放在那些人身上,只是一心思考著:如何栽培綿花,以及如何說服信長。

だが静子はそれらに意識を向けず、ただひたすら思考する。綿花を育てる方法、それと信長を説得する方法を。

(來這裡時穿的那件襯衫……應該是棉質T恤吧。與其講理,不如拿那個當證據會比較容易解釋?不,不行。那種高超的編織一拿出來只會讓自己被懷疑。那樣的話就得想其他方法讓人認識棉的好處……)

(こっち来る時に着ていた私のシャツ……確か木綿Tシャツだったはず。論より証拠、あれを使えば説明も簡単に出来る? いや、駄目だ。あんな高度な編み物、出したら自分が怪しまれるだけだ。そうなると他の方法で木綿の良さを知ってもらう必要が……)

「……總之,那個……靜子殿!?」

「……と、言う訳で、その……し、静子殿!?」

被忠勝微微高一些的聲音從思緒漩渦中拉回的靜子,驚訝地看向忠勝。

忠勝の微妙に大きな声で思考の渦から引き上げられた静子は、びっくりした顔で忠勝を見る。

他臉頰微紅,緊握著小袋子,這麼說道。

彼は頬を少し赤らめ、小袋を握り締めながらこう言った。

「和、和某人……與某人一起,來栽培這株華如何!?」

「そ、某と……某と一緒になって、この華を育てませんか!?」

在心中把那句話細細咀嚼並再三思考後,靜子如此回應。

その言葉を心の中で噛み砕き、よく考えた静子はこう返答した。

「好,我願意接受。」

「はい、お受け致します」

忠勝的心幾乎要跳起來了。

忠勝の心は飛び上がらんばかりだった。

不過坐在旁邊的正重苦笑,康政則一手捂著臉。

ただし隣にいた正重は苦笑い、康政に至っては片手で顔を覆っていた。

為何會有如此截然相反的反應,原因其實非常簡單。

何故、そんな対極な反応をしたのか、それは至極簡単な事だった。

「綿花的共同栽培果然需要館主的許可,但說服他我想不難。不過在任一方的國內栽培也不方便呢。丹羽大人,能在國境附近準備土地嗎?」

「綿花の共同栽培は流石にお館様の許可がいりますが、説得する事は難しくないと思います。しかしどちらかの国で栽培するのも都合が悪いですね。丹羽様、国境付近で土地を用意する事って難しいですか?」

忠勝當時的意思是說要娶她,讓她留在自己身邊一同栽培華。

忠勝は自分と結婚して、自分の傍で一緒に華を育てよう、という意味で言った。

而靜子則理解成是在提議把棉花作為三河國與尾張國的共同事業來共同栽培。

対して静子は、三河国と尾張国の共同事業として綿花を共同栽培しませんか、という意味に捉えた。

康政和正重立刻明白靜子是以共同栽培來理解的。

そして康政と正重は静子が共同栽培という意味で捉えた、とすぐに理解した。

所以兩人都無奈地嘆了口氣。看著兩人的樣子並聽到靜子的話後,忠勝也遲來地理解過來。

だから二人共呆れたようにため息を吐いた。その二人の様子と静子の言葉を聞いて、遅まきながら忠勝も理解する。

也就是說自己說話缺了重要的部分,導致對方產生了不同的解釋。

自分の言葉は大事な部分が足りず、相手が違う解釈をしているという事が。

「哈、哈哈……」

「は、はは……」

忠勝臉上的各種情緒都消失了。

忠勝の顔から感情という感情が抜け落ちていく。

由於先前一陣子喜悅來得極為猛烈,跌入失意谷底也同樣快速。

物凄い勢いで喜びの気持ちが上がった分、失意のどん底に落ちるのも早かった。

「那、那本多平八郎大人。關於回覆可以日後再說嗎?」

「え、っと本多平八郎様。返答については後日という事でよろしいでしょうか?」

「是」

「はい」

「如果能做到共同栽培,我認為對雙方都有利。」

「もし共同栽培が出来るようになったら、双方にとって利益を得られると思います」

「是」

「はい」

陷入俗稱燃盡症候群的忠勝對靜子的話置之不理,只是機械地答應。

俗にいう燃え尽き症候群になった忠勝は、静子の話を聞き流してはいはい答える。

看不下去的康政小心不讓丹羽等人注意,悄悄戳了戳忠勝的肋側。

流石に可哀想になってきた康政が、丹羽たちに気付かれないように配慮しつつ忠勝の脇腹を突く。

(就說過吧。你的說法太迂迴反而讓人難以理解。再直接一點傳達。)

「(だから言っただろう。貴様の物言いは遠回しすぎて逆に分かりづらいと。もうちょっと直接伝えるようにしろと)」

(不、不過啊……總覺得有點害羞……那個……)

「(し、しかしだな……何とも気恥ずかしいというか……その……)」

(確實為了吸引女子的心而準備綿花,對你來說算是一大進步。能想到用華這點也該稱讚,畢竟女子喜歡美麗的東西——這是本人的建議。但最後那句不行。那聽起來只像在說「一起來栽培華吧」!)

「(確かに女の気を引きたいために、綿花を用意したのはお前にしては一歩前進だ。女は綺麗なものが好きだから、という拙者の助言で華を思いついた事も褒めてやる。だが最後が駄目だ。あれでは一緒に華を育てましょう、と言っているようにしか聞こえん!)」

(噗哧……不,等等。換個角度想,這也是一步前進。畢竟會因為綿花的事增加與靜子殿見面的機會。那麼,就這樣也好!)

「(ぬぐっ……いや、待て。考えようによっては、これも一歩前進だ。何しろ綿花の事で静子殿に会う機会が増える。ならば、これはこれで良し!)」

「(……嘛、嘛,既然你覺得那樣沒問題,那就好吧……)」

「(……ま、まぁ貴様がそれで良いのなら、それでいいが……)」

另一方面,靜子也被丹羽悄悄地耳語了。

一方、静子も丹羽からこっそり耳打ちをされた。

「(靜子大人,那被稱為綿花的花真的有那麼大的價值嗎?)」

「(静子殿、あの綿花という華にはそれほど価値がおありで?)」

「(不是綿花這朵花,而是果實本身有價值)」

「(綿花という華ではなく、実の方に価値があります)」

「(哦……若不介意,想請您說明那價值)」

「(ほぅ……差し支えなければ価値についてご説明頂きたい)」

「(由綿花可取得的木棉纖維具有良好的保濕性與透氣性,且質地輕薄。作為廉價且適合大量生產的纖維,深受庶民所愛。(歷史上那是後話……不過也罷)說到南蠻,綿花栽培是一門非常有利可圖的事業,連統治所謂印度之國的大英帝國都大規模經營。))」

「(綿花から取れる木綿という繊維は、保湿、通気性に優れ軽い。そして安価で量産の利く繊維として平民に愛されています。(歴史的には先の話だけど……まぁいいかな)南蛮の話になりますが、綿花栽培は印度という国を支配している大英帝国が、大々的に行っているほど実入りのある事業です)」

「(既然有那麼大的價值,三河國不是已經在栽培了嗎?)」

「(それほどのものなら、既に三河国が栽培しているのでは?)」

「(木棉是從明朝進口的,所以像堺等地的商人並未關注國產木棉。而且三河國的人中,察覺木棉價值的恐怕也寥寥無幾。無論賣家與商品有多少,若沒有買家,生意便無法成立)」

「(木綿は明から輸入されているので、堺などの商人は国産木綿に目を向けていません。そして三河国の人々も、木綿の価値に気付いているのは極僅かと思われます。幾ら売り手と商品があろうとも、買い手がいなければ商売は成り立ちません)」

「(原來如此……但若價值低,種子之類不是很容易取得嗎?為何要採取像共同栽培這種迂迴的方法?)」

「(なるほど……だが価値が低いのなら、種など簡単に入手出来たのでは? 何故、共同栽培などという回りくどい方法を取られる)」

「(若是一件沒價值的東西,卻讓一位講求合理的主上突然說想要,這不是很可疑嗎?)」

「(価値がないものを、合理主義者のお館様が突然欲しいと言い出したら怪しくありませんか?)」

「(……也就是說,靜子大人您認為趁此機會先取得種子、先行共同栽培,然後再將其導入尾張國會比較自然,對吧?)」

「(……つまり静子殿はこの機会に種を入手し、共同栽培を行った後に尾張国へ導入する方がより自然だと、言われているのですね)」

聽到那話,靜子微微點頭。

その言葉に静子は小さく頷く。

盡可能讓其自然傳入尾張國,之後再大規模生產會比較好。

なるたけ自然に尾張国へ伝来し、その後大々的な生産を行った方が良い。

有句諺語說『欲速則不達』。如果因為急於導入木棉而招致周遭的不信,最後反而會吃虧。

急いては事を仕損じる、ということわざもある。木綿の導入を急いだがために、周りから不信感を抱かれたら最終的に損をするだろう。

「本多平八郎殿,您的提議必須先向館樣報備。故此,請容我將回覆留到日後。」

「本多平八郎殿、貴殿のお話はお館様にお話を通さねばなりませぬ。ですので、返答は後日ということでお願いたします」

「明白。我方也匆忙提出此事,實在失禮了。」

「相分かった。こちらも突然のお話をして、大変失礼をした」

忠勝這麼說著低頭行禮,丹羽也隨之低頭致意。

忠勝がそう言いながら頭を下げると、それに倣うように丹羽も頭を下げた。