戦国小町苦労譚
1567年 一月下旬
過了元旦三日後也沒什麼特別活動,便繼續栽種冬季蔬菜和用來製作菜籽油的作物。
正月三が日が終われば特にイベントもなく、冬の野菜や菜種油用の栽培を続けるだけだった。
洋蔥的生產總算開始步上軌道,能稍微確保一些作為食用。
ようやく玉ねぎの生産も軌道に乗り始め、食用として少しだけ確保出来るようになった。
但仍然缺乏種苗和耕地,難以期待大規模增產。
だが依然として種苗と耕地が不足しており、本格的な増産は望めない状況だった。
靜子把自己負責生產管理的項目一一列舉出來。
静子は自身が生産管理しているものを列挙してみた。
蔬菜有玉米、韭菜、南瓜、茄子、番茄、白蘿蔔、蔥、生菜、芋頭、小松菜、金時胡蘿蔔和蕪菁等十幾種。
野菜はとうもろこし、ニラ、かぼちゃ、ナス、トマト、だいこん、ネギ、レタス、里芋、小松菜、金時ニンジン、カブの一二種類。
作為軍需物資有稻米、大豆、香菇、蜂蜜、甘蔗。作為備用食物的是番薯。此外還有自家養雞場提供的雞肉與雞蛋。用作油料的菜籽,以及最能恢復疲勞的食物洋蔥。
軍需物資として米、大豆、シイタケ、蜂蜜、サトウキビ。非常食として薩摩芋。更には独自の養鶏場で鶏の肉と卵。油となる菜種と疲労回復に最も効く食べ物である玉ねぎ。
規模雖小,但有養蠶生產蠶絲、以桑葉製作的桑葉茶,以及桑葚。
規模は小さいが養蚕による絹糸生産と、桑の葉を使った桑の茶葉、そして桑の実。
考慮到村裡僅約一百人的耕作規模,這在當時可以說是格外多樣。
人口僅か100人程度の村が作付けする規模を考えると、当時としては規格外の多さと言えるだろう。
「不,仔細想想還真有不少種類呢」
「いや、よくよく考えてみると結構種類があったんだね」
把村裡生產的東西整理成一覽表後,靜子帶著某種感慨點頭。
自分の村で生産しているものを一覧に纏めた静子は、どこか感慨深い面持で頷く。
若把村莊當作一個共同農場,即便在現代社會亦少見一處能生產這麼多品項,她單純地為自己的努力有了成果而高興。
村を一つの共同農場として捉えれば、現代社会においても一拠点でこれだけの品目を生産することは稀であるが、彼女は自分の努力の結果が出たことを単純に喜んでいた。
「這算多嗎……? 在我眼裡明明看起來異常啊」
「これが結構か……? 俺の目には明らかに異常だと思えるのだが」
少年一邊從圍爐的灰中挖出埋著的烤地瓜,一邊這麼喃喃自語。
囲炉裏の灰の中に埋めていた焼き芋を掘り出しながら少年がそう呟く。
「是嗎,茶丸君? 我這邊倒是想再多增加些產量。特別是蠶絲相關的部分比較想增加。」
「そうなの、茶丸君? 私としてはもうちょっと生産量を増やしたい所だね。特に絹糸関係を増やしたいかな」
被稱作茶丸的少年當然是化名,他本名叫奇妙丸。
茶丸と呼ばれた少年だが、勿論これは偽名で本来の名前は奇妙丸だ。
按照父親信長的吩咐,他隱瞞身分接近靜子,現在已建立到能這樣開玩笑的關係。
父親である信長の言いつけ通り、彼は立場や身分を隠して静子に接近し、今ではこうやって軽口を叩ける程度の関係を築けていた。
這點也多虧彩出了一份力,但她並不知道這少年其實是信長之子奇妙丸。
これには彩も一役買っているのだが、彼女も少年が信長の息子である奇妙丸だという事は知らない。
靜子被告知的只有他是信長親族這個事實,和他是信長兄弟之子的謊言。
静子が知らされているのは信長の血縁者という事実と、信長の兄弟の息子だという嘘だけだ。
畢竟不能輕視信長的親族,一開始靜子帶著懷疑與他交往。
流石に信長の親族を無下にする訳にもいかず、最初は訝しげに思いながら静子は彼と接していた。
但過了幾日她便接受了奇妙丸,現在已完全信任到毫無戒心地讓他進家門。
だが数日もすると彼女は奇妙丸を受け入れて、今では警戒心ゼロで家にあげるほど彼を信用しきっていた。
「話說能做成這麼多也真不簡單。這樣一來……館主大人肯定高興得不得了吧。嗯,那種事無所謂了」
「しかしまぁよくもこれだけ手がけられるのぅ。これだけあると……お館様はさぞかし喜んでいるじゃろうな。まぁそんな事はどうでもよく」
說罷把話題放到一邊,他變得有些認真,然後這樣開口。
そう言って話を脇に退けると、彼は幾分真面目な顔つきになりこう切り出した。
「姑且假設……如果靜子要奪取天下,會用什麼方法去奪呢?」
「仮の話じゃが……もし静子が天下をとるならば、一体どういう方法で取るのじゃ?」
「這麼突如其來說什麼? 小孩子還不該談這種話。」
「藪から棒に何の話? 子どもにそういう話はまだ早いんじゃ」
「不渴望天下的莽漢這世上沒有。雖然還未元服,但只要能上戰場斬殺敵人,不斷戰鬥總有一天能得到天下。我直到最近都這麼想。」
「天下を夢見ぬ益荒男などこの世におらぬ。まだ元服してはおらぬが、戦場に出られるようになれば敵を斬って倒して、ひたすら戦い続ければいつかは天下が手に入る。最近までそう思っていた」
話停頓後,整理坐姿的奇妙丸凝視著靜子繼續說下去。
そこで言葉を区切ると、居住まいを正した奇妙丸は静子をしっかり見据えてから続けた。
「但每當聽靜子談起孫子的兵法時,我就會想:僅靠不斷戰鬥真的能奪取天下嗎?為了釐清這個疑問,我想問你會用什麼方法去奪天下。」
「だが静子から孫子の兵法の内容を聞く度に俺は思う。果たして戦い続けるだけで天下はとれるのか、と。その悩みを解消するためにも、貴様ならどういう方法で天下をとるか聞いてみたい」
「嗯……(要不要說些像是以戰國時代為題材的戰史遊戲攻略法之類的呢……)」
「うーん……(戦国時代をモチーフにした戦史ゲームの攻略法みたいなことを言えばいいかなぁ……)」
靜子雙臂交叉沉思。
腕を組んで静子は考える。
她並不是那麼精通兵法書,也從未想過奪天下,所以一時間答不出來。
そこまで兵法書に詳しいわけではないし、天下をとるなんて考えた事もないから、すぐに答えはでなかった。
但見到奇妙丸的熱忱,她思索自己是否能給些建議。
しかし奇妙丸の熱意を目の当たりにした彼女は、何かしら助言できることがないかと考えた。
稍微苦惱後,她忽然想起先前玩過的歷史模擬遊戲的內容。
若干悩んだが、ふと以前遊んだ歴史シミュレーションゲームの内容を彼女は思い返していた。
「……撇開損失和問題大致說的話,我會先控制畿內……也就是京吧。同時在側翼對地方農村實施消耗戰,讓他們無力反抗,或許?」
「……損害や問題を無視して大雑把に言うけど、私ならまず畿内……つまり京を押さえるかなぁ。それと同時に搦手で地方の農村に対して飼い殺し作戦を行う、かも?」
「為何要用疑問句?總之,原來先佔領京啊……那理由是?」
「何故(なにゆえ)疑問形なのじゃ?。ともあれ、なるほど京をまず押さえるか……して、その理由は」
「首先從恢復駐京天皇的權威開始。記得數十年前即位的第103代後土御門天皇曾對作為天皇的無力感到絕望,甚至哀嘆『想辭職』,因此現在天皇的權威應該已經跌落到谷底。先復興那份權威,向國內所有國人昭示『天皇的權威尚未衰落』。」
「まず京にいる天皇の権威を取り戻す所から始める。確か数十年前に即位した一〇三代目の後土御門天皇は、天皇という存在の無力さに絶望して『辞めたい』とこぼしたほどだから、今もなお天皇の権威は地に落ちているはず。まずその権威を復活させる事で、国内にいる全ての国人に『天皇の権威、未だ衰えず』と知らしめる」
與現代相比,戰國時代與江戶時代的武家社會極為重視血統,並將其神格化。
現代と比べて戦国時代や江戸時代の武家社会は、血筋というものが非常に大事で神格化されていた。
僅僅擁有正當血統,就足以吸引強大的武將群聚。
正当な血統を持つ、というだけで強い武将が集まるほどだ。
三河山中的土豪德川家會刻意宣稱先祖是清和天皇的後裔,也就是源氏血脈,部分原因是征夷大將軍只允許擁有源氏姓氏者擔任。
三河の山奥の土豪である徳川家が、わざわざ先祖は清和天皇の子孫、つまり源氏の血筋を引いていると名乗っていたのも、征夷大将軍には源氏の姓を持つ者しかなれなかったというところがある。
完成天下統一的豐臣秀吉也被說成是平家末裔。因為這類自稱,知名武將的家譜大多是虛構的。
天下統一を果たした豊臣秀吉も、平家の末裔という事になっていた。そういう名乗りをしていたため、高名な武将の家系図は殆どデタラメだった。
但血統正統性的核心,必定是天皇。
だが血統の正当な中心に居るのは必ず天皇だった。
「接下來只要從復甦了權威的天皇那裡正式被任命為征夷大將軍,到了那個時候大多數國人就不會再想到要反抗了。畢竟可以以天皇賜予的權威與地位來正當化統治。若要違抗,那就等於向天皇拔刀,四面八方都會成為敵人,甚至可能連一向信任的腹心都會背叛你」
「後は権威が復活した天皇より正式に征夷大将軍に任命されれば、その時点で殆どの国人は歯向かうなんて考えなくなるよ。何しろ天皇から下賜された権威と地位で、支配を正当化出来るからね。逆らえば天皇に剣を向ける事になり、四方八方全てが敵になるよ。下手をすれば信頼している腹心にすら裏切られるでしょうね」
「不過天皇或上皇真的還有那麼大的價值嗎?說得難聽點……他們現在不就和已沒落的室町幕府差不多了嗎」
「しかし天皇や上皇にそれだけの価値があるのか? 言っては悪いが……もはや没落した室町幕府と同格だぞ」
「室町幕府頂多也就大約200年而已。相對地,天皇家是活過千年以上悠久時光的一族。如果茶丸君的視野不只局限於這個日本,還放眼南蠻的話,擁有長久歷史的王族或皇族是絕對必要的」
「室町幕府はたかだか二〇〇年程度。対して天皇家は一〇〇〇年以上もの悠久の刻の流れを生き続けた一族だよ。もしも茶丸君がこの日の本に限らず南蛮をも見据えているのなら、長い歴史を持つ王族や皇族は絶対に必要だよ」
聽到那番話,奇妙丸先是一驚,接著帶著有些尷尬的表情抓了抓後腦勺。
その言葉に奇妙丸は最初ギョッとした後、ばつが悪そうな顔をして後頭部をかいた。
「……你從什麼時候就發現了?」
「……いつから気付いておった」
「從中途開始就有點察覺了。不過茶丸君平時對這種事都不會當真說,頂多當作輕鬆閒聊罷了」
「途中からなんとなく、だけどね。茶丸君は今までこういう事、真剣に話さずに軽い雑談程度にしてたもん」
「哼,難道是我太投入了,失策了啊。嘛,我本來還想把這事拿去跟父上說,弄成我的功勞,現在看來只好放棄了。哈哈哈哈」
「ちぇ、思わず熱が入りすぎたか、失敗したな。ま、この話を父上に話して俺の手柄にしようと画策していたが諦めるとするか。はっはっはっは」
計畫被靜子識破的奇妙丸並沒有特別介意,反而爽朗地大笑起來。
静子に計画を見破られた奇妙丸だが、本人は特に気にするでもなく快活に笑っていた。
「不過剛剛的話題很有趣。奪取天下的計畫,思考這種事也許並非壞事。雖然武經七書那類的話題也不錯,但偶爾談談這種夢想也好吧?」
「しかし先ほどの話は興味深い。天下をとる計画、それを考えるのも悪くないかもしれん。武経七書の話も良いが、たまにはこういう夢を語るのも良いだろう?」
「(我其實沒什麼興趣啦……不過像是遊戲一樣也能當作轉換心情)彩醬——把『地圖』拿來——」
「(私は興味ないんだけどねぇ……まぁゲームみたいで気分転換にはなるか)彩ちゃーん、『地図』を持ってきてー」
過了一會兒,『地圖』在彩的手中被端進了房間。
少しして『地図』が彩の手によって部屋に運ばれてくる。
所謂的『地圖』不過是大略畫出日本的形狀,並未把山川等的配置精確標示出來。
『地図』と言っても大雑把に日本の形が書かれているだけで、正確に山や川の配置を書いている訳ではない。
不過比起其他國人暗中收藏的那些,這張地圖還是畫得比較精確。
それでも他の国人が秘蔵しているものより正確に書かれているが。
「日本的形狀我之前有說過了吧。這裡是我們目前所在的地方,這裡是京……而這裡是館主現在正攻打的美濃」
「日本の形は前に説明したよね。ここが現在の私たちのいる場所、ここが京……ここがお館様が今攻めている美濃ね」
他們把當作印記用、隨手裁下的木片放在地圖上。
印代わりに適当にカットした木の破片を地図の上に置いていく。
要說奢侈的話其實還想要更大的紙,但能得到這樣的就已經很滿足了。
贅沢を言えばもっと大型の紙が欲しかったが、手に入るだけでも御の字と思う事にした。
「剛剛靜子說的是,先速戰速決制壓畿內,其他地方則採取牽制且消耗敵力的『飼殺し作戦』(餵養式消耗作戰)。進攻畿內我能理解。只要掌握京與堺,就能更接近天下了。但我不太懂所謂的『飼殺し作戦』究竟是怎麼一回事」
「先ほど静子はこう言ったな。畿内を素早く制圧し、それ以外は搦手である飼い殺し作戦に出ると。畿内を攻めるのは分かる。京、それに堺を手中に収めれば、それだけで天下に近づくからな。だが飼い殺し作戦というのがよく分からぬ」
「……話說回來,茶丸君對戰(いくさ)到底知道多少?」
「……そもそも、茶丸君は戦(いくさ)についてどのぐらい知ってるの?」
靜子這麼問,但她當然也不是對戰國時代的戰事瞭若指掌。
そう問いかけた静子だが、勿論彼女も戦国時代の戦について深く知っている訳ではない。
不過她雖然沒有親身上過戰場,卻從記載這些事的書籍中獲得了相當的知識。
しかし彼女には戦場に出た経験はなくとも、それを記した書物から得た知識がある。
「戰場是用來立武功的吧?就算是我也知道那種程度」
「戦とは武功を上げる場所だろ? いくら俺でもそれぐらいは知っている」
「啊,嗯。看來你根本完全不懂啊」
「ああ、うん。全然知らないのは分かったよ」
在戰場上的軍勢裡,武士大約只占一成到二成,剩下的八成到九成多半是足輕和農民(雜兵)。
戦場における軍勢の中で武士が占める割合は一割から二割程度で、残りの八割から九割は足軽や百姓(雑兵)であった。
而且在軍隊中並非所有人都會參戰,還有負責搬運物資或土木工程的人夫、小姓、專業職人等非戰鬥人員。
そして軍勢の中で全員が戦に参加する事はなく、荷物運搬や土木工作などの人夫や小姓、専門職などの非戦闘員も含まれていた。
更進一步說,還有跟著軍隊做生意的商人也會隨行。
更に言えば軍隊相手に商売をする商人も一緒に付随していた。
換句話說,即便史書上記載軍勢有五萬人,實際上真正參戰的兵力也頂多只有約五成左右。
つまり軍勢五万などと歴史書に記載があったとしても、実際に戦う兵士の数は多くても五割程度だ。
若死傷約一千人左右,對一軍來說就是巨大的損失,這就是為何會有這種情況的原因。
一〇〇〇人ほども死傷者が出ると軍としては大損害、というのはこういう事情がある。
「想立武功的只是武士而已。剩下的足輕和雜兵的目的幾乎完全不同」
「武功を上げたいのは武士の人たちだけ。残りの足軽や雑兵の目的は殆どそれ以外なんだよ」
「……那是?」
「……それは?」
「就是為了活下去而賺錢,單純只有這個目的」
「生きるための稼ぎを手に入れる、それだけだよ」
想取得敵將首級或攻下城池以立武功的,只有武士。
敵将の首をとったり、城などを落として武功を上げたいと思うのは武士の人たちだけだ。
那剩下的雜兵們想要的是什麼呢?就是為了自己能活下去而賺錢。
では残りの雑兵たちが欲するのは何か、それは自分が生きるための稼ぎを手に入れる事だ。
因此在戰場上,雜兵會縱火、掠奪、強暴、做各種亂七八糟的事,然後把所掠得的物品當作自己的收入。
故に戦場で雑兵たちは焼き討ち、掠奪、乱暴狼藉、その他色々な事を働いて、その分捕り品を自分の稼ぎにしていた。
有以此為生的商人存在,流通市場也會形成,有時甚至會在合戰後設市進行人口買賣。
それを生業とする商人も存在しており、流通市場も出来ており、場合によっては合戦後に人身売買の市が立てられる事もあった。
有些戰場會混入因飢餓而流落的無業者、盜匪或山賊等,進而發生掠奪行為。
戦場によっては食うに困るあぶれ者、野盗や山賊なども混じり略奪行為が行われた。
戰國大名們有時也對這些暴行睜一隻眼閉一隻眼,或把它當作攻下敵城後獎賞給兵士的手段。
戦国大名たちも乱暴狼藉を黙認したり、敵城を攻め落とした後の兵への褒美としていた。
反而因為掠奪能使領國豐盈,可謂一舉兩得,甚至有大名會鼓勵這種做法。
むしろ略奪行為によって領国が豊かになるので一石二鳥であり、推奨する戦国大名がいたほどだ。
在當時,合戰後的暴行幾乎已成常態,不被視為惡行。
それほど当時では合戦後の狼藉は常識で、悪事とは見なされなかった。
「……」
「……」
或許原本對戰場抱有華麗夢想,奇妙丸臉上帶著幾分受了衝擊的表情。
戦場にどこか華やかな夢を見ていたのか、奇妙丸は幾分ショックを受けた顔をしていた。
靜子見狀慌忙補充道。
それを見た静子は慌ててフォローをする。
「唔、唔……那麼悽慘的情況很少見啦,總之要把那一點反過來利用,這就是所謂的飼養待機作戰。」
「ま、まぁそこまで凄惨なのは稀で、ね。と、とにかくそこを逆手に取るんだよ、飼い殺し作戦は」
「反過來……?」
「逆手に……?」
「對。雜兵們之所以冒著生命危險上戰場,是因為他們認為那是維持生計所必需的。那麼,若根本不再需要做那種事……?」
「うん。雑兵たちが命がけの戦場へと向かう理由は、自分たちが生きていく為に必要と思ってるからだよね。じゃあ、そもそもそういう事をする必要がなくなったら……?」
奇妙丸稍作思考後恍然大悟,瞪大眼睛開口道。
少し考えて理解が追い付いた奇妙丸が、目を見開いて言葉を口にする。
「根本就不會想去戰場了?」
「そもそも戦場へ行こうとしなくなる?」
「就是這樣。雜兵依村落大小會被強制徵發,但如果不為了吃飯而發愁,家人不會把可能讓家裡失去勞力的戰場派出去吧?」
「そういう事。雑兵は村の規模によっては強制的に徴発されるけど、食べるのに困ってなかったら家族も働き手を失う可能性がある戦場には送り出さないでしょう?」
「原來如此。確實從雜兵的立場來看……嗯?難道這就是《孫子兵法》所說的『不戰而屈人之兵』嗎!?」
「なるほど。確かに雑兵たちの立場からすれば……ん? もしかしてこれが孫子の兵法であった『戦わずして勝つ』か!?」
奇妙丸彷彿總算醒悟,兩手啪地一拍。
ようやく合点がいったと言わんばかりに、奇妙丸は両手をポンッと叩いた。
「給雜兵食糧,讓他們不願被徵兵。如此一來,即便國人想作戰,也無法聚集足夠雜兵,會陷入困境。靜子的說法是軍隊大半由雜兵構成,這樣一來對方戰力就會大幅下降。即便有再強的武士,光靠一人也不可能對抗萬人吧,這是魯莽的。」
「雑兵たちに食い扶持を与え、徴兵を嫌がるようにする。そうすると国人にとっては戦をしたくても雑兵が集まらず、困った状態になる。静子の話では軍勢の殆どを雑兵が占めるから、そうなると相手の戦力は格段に落ちるだろうな。いくら強い武士がいようとも、その人物だけで万の兵に立ち向かうのは無謀であろう」
「再者,切斷對農村的糧食供給對他們而言會非常困難。如果把無法供應的原因歸咎於治理該地的國人,他們的怒火會朝向何處呢?」
「更に言えば、農村への食料供給を断つと彼らとしては非常に困るよね。で、供給できない原因がその地を治める国人にあると言えば彼らの怒りはどこへ向かうかな?」
「國家已無法成形。若談判讓他們降於我軍門下,便可在不損失兵力下取得國家。」
「もはや国として形を成せぬな。そこへ我が軍門に下るよう交渉をすれば、兵を失わずに国を取る事が出来る」
「(嘛,現實上沒那麼簡單啦)遠方在地圖上大概是這一帶……比畿內更遠的地方,基本上農業技術低下,常常處於饑荒。因此大家會透過打仗來確保自己的飯碗,或者透過戰爭減少人口。」
「(まぁ現実にはそんな簡単に行かないけどねー)遠い所は地図で言えばこの辺り……畿内より遠い場所は、基本的に農作技術が低くて常に飢餓状態なんだよ。だから皆、戦争をして自分の食い扶持を確保しようとする。または戦争して人を減らそうとする」
靜子在四國、九州、東北地方等處放置小石子。
静子は四国、九州、東北地方などに小さな石を置く。
「而且,從這邊出發去那些地方相當遙遠,光是在開戰前就要花掉龐大費用。不如建立流通市場,直接奪去他們戰鬥的理由,長期來看會更省。即便占領了那片土地,經濟支配也能持續下去。」
「その上、この辺りはこちらから出向くとかなり遠いよね。戦をする前から莫大な費用がかかっちゃう。それよりは流通市場を作り上げ、彼らから戦う理由そのものを奪うほうが結果的には安上がりだよ。その土地を支配した後も、経済支配は続けられるからね」
「哦哦,果然是靜子啊。觀點跟我和父上完全不同,而且說服力強得讓人小小討厭。若有問題的話,大概是父親脾氣急躁,不知道能不能理解這種耐心的長遠策……」
「ほぅほぅ、流石は静子だな。着眼点が俺や父上と全く違う。しかも小憎らしいほど説得力があるな。まぁ問題があるとすれば父上は癇癪持ちゆえ、こういう気の長い話を理解してくれるかどうか……」
靜子帶著狐疑的目光看著自言自語的奇妙丸,但很快想起他是信長的親戚。
そんな事を呟く奇妙丸を静子は胡乱げに見つめていた。だがすぐに彼は信長の血縁者だった事を思い出した。
恐怕他會得意地把這裡的談話講給父母或照顧他的人聽,說成好像是自己想出來的一樣。
恐らくここでの話を得意げに、さも自分が考えたことのように親や世話役の人に語っているのかもしれない。
(嘛,反正是小孩子說的話,應該沒多少人放在心上吧)
(まぁ子どもの言う事だから、あんまり相手にしてる人いないと思うけどなー)
靜子認為那些不過是孩子的胡言亂語,旁人會這樣收場。
所詮子どもの戯言と周りが片付けると静子は考えていた。
所以她把過去常想的『如果是我當時會怎麼做』這類的『歷史IF話』講給茶丸聽。
だから昔よく考えた『この時、自分ならこうするだろう』、という『歴史のIF話』を茶丸に語っている。
像《孫子兵法》這類的武經七書,她並非以自己獨創的解釋,而只是把昔日讀過的書的解釋整理得更易懂地講給他聽。
孫子の兵法などの武経七書も彼女独自の解釈ではなく、昔読んだ本の解釈を分かりやすく纏めて聞かせているだけだ。
靜子認為這些都會止於她和茶丸之間,所以就毫無顧忌地教導。
それら全ては自分と茶丸の間で終わる話だと、静子はそう認識していたから、気兼ねなく教えていた。
卻不知這樣的認知是一個大錯誤。
その認識が大きな間違いであるとも知らずに。
信長正在閱讀奇妙丸從靜子那裡套來的《孫子兵法》。
信長は奇妙丸が静子から聞き出した『孫子の兵法』を読んでいた。
原本的《兵法》近百篇且晦澀難懂,後由魏武帝曹操整理成十三篇並加入註釋與解釋,稱為《魏武注孫子》,也就是今日的《孫子兵法》。
本来の『兵法』は一〇〇編近くあって難解なのだが、それを魏の武帝である曹操が一三編に整理編集し、注釈や解釈を入れたのが『魏武注孫子』、つまり今日(こんにち)の『孫子の兵法』である。
而靜子腦中的《孫子兵法》則是在那基礎上再補充了更多例子。
そこから更に例などを追記したものが、静子の頭の中に入っている『孫子の兵法』だ。
(說不上驚訝。竟然存在如此優秀的兵法書……)
(驚きという話ではない。これほど優れた兵法書が明に存在していたとは……)
記載戰鬥本質的《孫子兵法》,對信長關於戰爭的看法造成了顛覆性的衝擊。
闘いの本質とは何か、を記載している『孫子の兵法』は、信長の戦に対する考えを一新するに至るほどの衝撃だった。
(好像靜子對奇妙丸說過:不要盲信兵法書,若不能在自己內化並付諸實踐,便是枉有其寶。)
(確か静子は奇妙丸にこう言っていたな。『兵法書』を鵜呑みにしてはいけない。それを自分の中でまとめ上げ、実践できなければ宝の持ち腐れだ、と)
即便是《孫子兵法》,光讀是不會有意義的。
たとえ『孫子の兵法』であろうと、ただ読んだだけでは意味はない。
奇妙丸回報說受到了這樣的忠告。信長閱讀兵法書時心想,果然如此。
という内容の注意を受けた、と奇妙丸は報告してきた。なるほど、と兵法書を読んだ信長は思った。
信長翻閱報告書,裡面記載著如下內容。
信長は報告書をめくる。そこにはこう記されていた。
「戰爭是國家的大事。應避免無勝算的交戰,慎重處理。若需戰鬥,應以不戰而勝、使敵為我方為至上。」
『戦は国家の重大事である。勝算なき合戦を避け、慎重に対処するべし。そして戦をするなら戦わずして勝ち、敵を味方にする事こそ至上とするべし』
簡言之就是「戰爭關乎國民生死存亡,應視為國家大事;應避免已知會敗的戰鬥;若發動戰爭,當以不戰而勝、全然將敵化為友方為上策。」
簡単にまとめると『戦争は国民の生死、存亡が掛っている故、国家の重大事と考えるべし。負けると分かっている戦は避ける事。もし戦争をするなら戦をせず勝利をし、敵を丸ごと味方にする事が最上の策である事を心掛けよ』だ。
還放著寫有「兵站乃生命線」、「間者為戰中最重要的人員」、「在戰事中以情報為首」等語的報告書。
他にも『兵站こそ生命線』や『間者は戦の中で最重要員』、『戦において情報は第一と心がけよ』等書かれた報告書が置かれていた。
(這些確實很了不起,但最讓人畏懼的還是關於間者的報告。)
(これらは確かに素晴らしい。だが、やはり最も恐るべきは間者についての報告だな)
無論哪一份都可視為織田家的家寶,但特別可怕的是記載間者事例的報告。
どれを取っても織田家の家宝扱い出来そうな資料になるが、特に恐るべきは間者の例を書いた報告だった。
例題是武田信玄。據說信玄重視情報收集,使用一個被稱為「三ツ者」或「素破」的隱密組織。
例題は武田信玄。それによれば、信玄は情報収集を重要視し、「三ツ者」とも「素破」とも呼ばれる隠密組織を用いているとの事だ。
組織中的人員偽裝成僧侶、商人等各種身分,在諸國蒐集情報。
組織の人間は僧や商人など様々な人間に扮し、諸国で情報収集を行っている。
此外,收養無依無靠的兒童,或從人販子手中購買來的少女們,將她們集中起來,灌輸間諜的術法,表面上作為「行走巫女」配備到全國各地並讓其從事諜報活動。
また、身寄りのない子供を引き取ったり、人売りから買ったりした少女を集め、間者の術を仕込み、表向きは「歩き巫女」にして全国に配備し諜報活動を行わせる。
蒐集到的內容廣泛多樣,包括該國的內情、家臣的動向、所持兵力、城主的能力與嗜好、以及城堡和砦的構造等。
収集された内容は多岐に渡り、その国の内情や家臣の動向、保有兵力、城主の能力や趣味嗜好、城や砦の造りなどだ。
書中記載,信玄分析所蒐集的情報,並以調略之策運用,從而展開對己方有利的戰鬥,打造出常勝軍團。
信玄は収集した情報を分析し、調略に用いる事で自国に有利な合戦を繰り広げ、常勝軍団を作り上げた事も記載されていた。
當明白這便是使武田信玄被異稱為「足長坊主」的機關時,信長感受到震撼,彷彿天地為之動搖。
これが武田信玄が「足長坊主」と異称されているカラクリだと分かった瞬間、信長は天地を揺るがす衝撃を受けた。
但有關武田的記載並未就此終止。
だが武田に関する内容はそこで終わっていない。
另一捆紙張記載了武田氏的戰略與戰術,亦即軍學書『甲陽軍鑑』的內容。
別の紙束には、武田氏の戦略・戦術を記した軍学書『甲陽軍鑑』の内容が記載されていた。
這些內容是在奇妙丸邀請靜子到其屋敷時所記錄下的。
これらの内容は、奇妙丸が自身の屋敷に静子を招待した時に記録された内容だ。
在用餐席上,她便在奇妙丸的勸誘下喝了酒。
そして食事の席で、彼女は奇妙丸に勧められるままお酒を飲んだ。
不久酒意上來、興致高昂的她突然開始談起武田之事。
程なくして酔いがまわり上機嫌になった彼女は、急に武田の事を語り出したのだ。
她談論的內容有兩項:武田的情報蒐集,以及『甲陽軍鑑』。
その内容が武田の情報収集、そして『甲陽軍鑑』の二つだ。
日後信長對靜子下達『禁酒令』是毋庸置疑的事。
後日、信長が静子へ『飲酒禁止令』を出したのは言うまでもない。
信長將靜子在酒席上所言與自身掌握的情報互相對照。
信長は静子が酒の席で語った内容と、自身が得ている情報を照らし合わせた。
雖有幾處不明確之處,但信長理解該報告幾乎完全基於事實。
幾つか不明確な所はあるものの、限りなく事実に基づいた報告だと信長は理解した。
(……連武田的側近都不知的事,那個小丫頭怎會知道,實在成謎。若此情報為真……不,現在還是別去多想)
(……武田の側近ですら知らぬ事を、あの小娘がどうして知っているかは謎だ。だがこの情報が真(まこと)であるなら……いや、今は考えるのはよそう)
但在理解至此後,他仍不認為應對武田出手。
だがそこまで理解した上で、彼は武田に対して手を出す事をよしとしなかった。
他判斷應如往常般保持細心謹慎,向武田與上杉家進獻贈物以維持親密關係。
今まで通り細心の注意を払いつつ、武田や上杉家に対して贈物を献上して親密な関係を維持するべきと彼は判断した。
(無論報告真假,現在不該把注意力放在除了眼下能做之事(……)以外的事上。確認此報告真偽並活用,可於之後再為之)
(報告書が真か否かに関係なく、今しか出来ぬ事(・・・・・・・)以外に目を向けるべきではない。この報告の真贋を確かめ、活用するのはその後で良い)
信長看著最後一張紙,微微地暗自竊笑。
信長は最後の紙を見ながら小さくほくそ笑んだ。
上面如此寫道。
そこにはこう書かれていた。
『武田德榮軒信玄。罹患不治之症,估計尚有六至七年左右。』
『武田徳栄軒信玄。不治の病を患っており、もって六年から七年程度』