戦国小町苦労譚
1566年 十二月上旬
製糖需要一點手續和人力。因此靜子讓看起來有空的村民幫忙作業。
砂糖を精製するにはちょっとした手間と人手が必要だった。だから静子は暇そうな村人に作業を手伝って貰う事にした。
把甘蔗的莖細碎榨汁,然後加入以牡蠣殼等貝類焙燒而成的牡蠣灰作為沉澱助劑。
サトウキビの茎を細かく砕いて汁を搾り、そこへカキ殻など貝を焼いて作ったカキ灰を沈殿補助剤として加える。
接著取出不純物沉澱後的上清液,煮濃使之結晶。
そして不純物が沈殿して出来た液の上澄みを取り出し、煮詰めて結晶を作る。
現代會用離心分離器等進一步濃縮,但戰國時代既沒有那類機械也沒有替代品。
現代なら遠心分離器などにかけて、更なる濃縮を行うのだがそんな機材も代用品も戦国時代にはない。
(要是做個類似自行車的東西應該能行……但轉的人會很痛苦吧……)
(自転車っぽいのを作れば出来るけど……回す人は地獄だろうなぁ……)
用蠻力去轉或許可行,但沒必要做到那種程度,也不值得耗費勞力。
力技で回せば可能だろうが、そこまでする必要もないし労力に見合わない。
即便是黑糖,在戰國時代也屬於相當高級的品項。
黒砂糖でも戦国時代なら十分高級品の部類に入るからだ。
「村長——這汁好甜啊——」
「村長ー。この汁すごく甘いですねー」
「別喝太多喔。量減了殿下會生氣的——」
「飲み過ぎ注意ですよ。量が減るとお館様が怒りますからねー」
舔著榨渣的農民喃喃道,靜子帶著苦笑回答。
絞りかすを舐めた農民の呟きに、静子は苦笑交じりに答える。
自古以來酒與甜味常被當作獻給神的供品,庶民很少有機會嚐到。
古来から酒と甘味は神への捧げ物として扱われ、庶民は滅多な事で口には出来なかった。
即便能嚐到,像甘葛(あまずら)的煎汁、水飴、柿霜等的甜味也遠不及砂糖或蜂蜜。
出来たとしても甘葛(あまずら)の煎汁や水飴、柿霜などで甘さは砂糖や蜂蜜には遠く及ばない。
不過,與鹽不同,砂糖等甜味並非生活必需的調味料。
とはいえ、塩と違い砂糖などの甘味は生活の必需調味料ではなかった。
再者水果類更常被當作甜點,所以純糖較接近嗜好品。
更に果物類の方が甘いおやつとして一般的だったので、純粋な砂糖は嗜好品に近かった。
(好像砂糖曾被用來炫耀權勢之類的?)
(確か砂糖って権力誇示か何かに使われていたかな?)
戰國時代,日本無法生產砂糖,主要仰賴從海外進口。
戦国時代、日本で砂糖は生産出来ず、もっぱら海外からの輸入に頼っていた。
砂糖的品質與顏色不詳,但室町時代一斤(約675公克)竟標價二五〇文,可見是相當高級。
砂糖の質や色は不明だが室町時代に砂糖一斤(約675グラム)に対して、二五〇文もの値段がついていたのだから相当な高級品になる。
因此大量持有砂糖,既表示有海外人脈,也能讓周遭知道自己擁有龐大資產。
だから砂糖を大量に持つ事は、海外へのコネクションがあると同時に莫大な資産を持っている事を周りに知らしめる事が出来る。
「好像開始有黏性了喔,村長」
「なんか粘り気が出てきたっすよ、村長」
「差不多到時候了。請把準備好的容器換上。」
「そろそろ頃合いですね。用意しておいた容器に移し替えて下さい」
把水分蒸發濃縮後冷卻凝固,就是黑糖完成。
水分を蒸発させて濃縮したものを冷やし固めれば黒糖の出来上がりだ。
將液體依序倒入模具,待去除餘熱後,就搬到像天然冷藏庫般涼爽的地方保存。
型枠に順次流し込まれていく液体から粗熱を取ると、後は天然冷蔵庫のような冷えた場所へ移す。
與上白糖不同,含有礦物質的黑糖若計算攝取量,和蜂蜜一樣是營養豐富的甜味劑。
上白糖と違ってミネラルが含まれている黒糖は、摂取量を計算すればハチミツ同様栄養満点の甘味料だ。
(考慮到萬一的時候,還是想儲備一定量的糖。)
(万が一の時を考えて、ある程度の糖は保管しておきたいですね)
看著一罐罐倒入模具的景象,靜子思考要儲存多少。
次々と型枠に流し込まれていく光景を見ながら、静子はどれだけを保管しておくか考える。
基本上糖並非必需營養素;反而不攝取對健康更好。
基本的に糖は必須栄養素ではない。むしろ取らないで生活する方が健康には良い。
若是作為純粹的「糖分」能量,米飯或味噌就足夠攝取。
純粋な「糖分」としてのエネルギーなら、米や味噌で十分摂取出来るからだ。
所以砂糖的用途多半成為「藥」。
だから砂糖の使い道はもっぱら「薬」になる。
事實上砂糖有吸取食品中含水分的性質,由此抑制微生物活動的效果。
実は砂糖には食品などに含まれる水分を奪い取る性質があり、それにより微生物の活動を抑える効果がある。
把砂糖塗在傷口上的療法看起來像玩笑,但美國的醫師曾試驗七年,獲得一定成效的記錄。
傷口に砂糖を塗る治療法に至っては冗談のように思えるが、アメリカの医師が七年間にわたって試した所、一定の効果を得られたという実績がある。
其原因是砂糖會吸走水分,抑制細菌增殖,讓傷口的自然癒合不被阻礙。
その理由は砂糖に水分が吸収されてしまうのでバクテリアの増殖が抑制され、傷口の自然治癒が阻害されないとの事だ。
被認為最好的為顆粒糖(グラニュー糖),但黑糖也能得到足夠的效果。
一番良いのがグラニュー糖とされているが、黒砂糖でも十分効果は得られる。
雖然並沒有多到可以那樣大規模使用,但考慮到萬一還是想持有一定量。
そういう使い方を出来るほど潤沢にあるわけではないが、万が一の事を考えてある程度は所持しておきたかった。
(確實在『信長公記』有記錄,土佐(高知縣)的長宗我部元親曾向織田信長贈送三十斤(約19公斤)的砂糖;照那個來說,獻上的量三公斤左右應該就夠了。)
(確か土佐(高知県)の 長宗我部(ちょうそかべ) 元親(もとちか)が織田信長に三十斤(約19キロ)の砂糖を贈った記録が『信長公記』にあったなぁ。それを考えると、献上の量は三キロぐらいあればいいかな)
正當靜子想著這些事時,有人向她搭話。
そんな事を考えている静子に声をかける人物がいた。
「靜子大人,可以稍微打擾一下嗎?」
「静子様、少々よろしいでしょうか?」
是彩。她因為反應跟不上、時機又拿捏不准所以一直沉默,現在終於抓到機會。
彩である。彼女は頭の理解が追いつかなかったのと、タイミングが掴めなかったために今まで黙っていたが、ようやくその機会を掴むことが出来た。
「什麼?要甜點的話等會我再做給你喔?」
「何? 甘菓子なら後で作ってあげるよ?」
「不是那個意思!我是從何時變成貪吃鬼了!?」
「そういう訳ではありません! いつから私は食いしん坊になったんですか!?」
「喔、喔喔,抱歉。那、什麼事呢?」
「お、おおぅ、ごめんよ。で、何かな?」
被貼上不名譽標籤而憤慨的彩,為了恢復冷靜輕咳了一下。
不名誉なレッテルを貼られて憤慨した彩だが、冷静さを取り戻すために小さく咳払いをする。
她以只有靜子能聽到的音量這樣說道。
彼女は静子にだけ聞こえる程度の声量でこう言った。
「您說是糖……那倒進模具裡的汁液就是糖嗎?我曾經看過一次,但當時感覺是……像粉末一樣?」
「砂糖と仰られていましたが……あの型枠にいれた汁が砂糖なのでしょうか? 一度見た事がありますが、その時はこう……粉のような感じでしたが?」
「啊……」
「あぁ……」
黑糖簡單來說就是把甘蔗擠壓、煮濃、冷卻後讓它凝固成塊的東西。
黒糖は簡単にいえばサトウキビをしぼって煮詰めて冷やして固めたものだ。
煮濃過程中的那種液體,對彩來說總是無法在腦中和糖聯想起來吧。
その途中の煮詰めた液体が、彩にはどうしても砂糖だと頭の中で結びつかなかったのだろう。
「之後冷卻凝固,就會變成彩所認識的糖。你知道水冷卻會變成冰吧?」
「後は冷やして固めたら、彩ちゃんの知ってる砂糖になるよ。水を冷やすと氷になるのは知ってるよね?」
「那個……是的」
「それは……はい」
「和那個一樣。現在含有水分,所以看起來像汁。水分被抽出後就會變成彩所知道的粉狀糖。」
「それと同じ。今は水を含んでいるから、汁に見えてるだけ。水が抜ければ彩ちゃんの知ってる粉状の砂糖になるよ」
「是這樣嗎?」
「そうなのですか」
「嗯,實際上還有更細緻的製造過程,但像我這種外行人就到此為止了吧。」
「まぁ本当はもっと細かい製造過程があるんだけど、流石に素人の私じゃこれが限界だね」
靜子害羞地抓了抓頭,不過能夠精製出糖這一點,對彩來說本身就足以稱讚她了。
恥ずかしそうに頭をかく静子だが、そもそも砂糖を精製出来る時点で彩にとっては凄いの一言だった。
彩再次看了看被運進暗處的模具。
暗所に運び込まれていく型枠を、彩はもう一度見る。
從目測無法推斷究竟有多少,但毋庸置疑那將會是一筆財產。
どれほどの量か目視からは推量出来ないが、それでも一財産になる事は間違いなかった。
彩懷疑自己被送到的地方,是否其實並非這個世界。
自分が送り込まれた場所が、実はこの世とは違う場所なのではないか、と彩は自分の頭を疑った。
「今年最後的進貢品大概是大豆、黑糖,還有柿餅等乾貨吧。彩,請幫忙確認那些東西何時可以送去。」
「今年最後の献上品は大豆、黒砂糖、それから干し柿などの干物かなぁ。彩ちゃん、その辺りのものをいつ持って行っていいか確認しておいてね」
「……好」
「……はい」
「黑糖嘛,沒什麼工具,做法也不熟練,可能有點少。從明年開始要提高精製率才行呢。」
「まぁ黒砂糖は道具もないし、作り方も慣れてないから、ちょっと少ないかなぁ。来年からはもっと精製率を上げないとね」
彩也理解需要報告,但問題在於進貢品的數量。
報告する必要があるのは彩も理解していたが、問題は献上品の量だった。
黑糖能做出多少尚不明朗,但靜子似乎不認為會有那麼多。
黒砂糖はどれほど出来るか不明だが、静子はそこまで数が出来るとは考えていないようだ。
目前已知的是柿餅二十五個、乾香菇五十個,還有大豆二百公斤。
今、判明しているのは干し柿が二十五個、干し椎茸が五十個、そして大豆が二百キロだ。
(希望這樣的報告不要被罵才好……)
(こんな報告して怒られないといいけど……)
尤其大豆數量太多,彩為如何報告這件事苦惱了一陣子。
特に大豆の量が多すぎるため、どうやって報告するか彩は暫く頭を悩ませた。
大約一週後,黑糖精製完成並裝入壺時,信長來了通告。
それから一週間ほど経ち、黒砂糖の精製が終わり壺に入れている頃に、信長から通達がきた。
內容是要派護衛運送此次的進貢品,以及靜子也要到城裡(不只是彩),僅此兩點。
内容は、今回の献上品を運ぶにあたって護衛の兵を派遣する、彩だけでなく静子も城へ来る事、その二つだった。
最近都交給彩處理,靜子久違地前往信長的城。
最近は彩に任せっぱなしだったので、静子が信長の城へ出向くのは久々だった。
兩人準備妥當後出發,途中平安無事抵達城中。
全ての準備を終えて出発した二人は、道中何事も無く城へ到着する。
靜子像往常一樣被換上正裝、整理儀容,但這次與以前不同,並未在謁見廳被長時間放在一旁。
毎度ながら正装に着替えさせられ、身だしなみを整えさせられた静子だが、今回は以前と違い謁見の間で長時間放置される事はなかった。
約一小時後信長出現在謁見廳。靜子雖有些驚訝,但還是向他行了規矩的問候。
一時間ほどで信長が謁見の間に現れたのだ。少しだけ驚きながらも、静子は彼へひと通りの挨拶をする。
「此次的進貢品,實在是令人讚嘆。」
「今回の献上品、まこと天晴である」
信長一開口便這麼對靜子說,臉上帶著微笑。
開口一番、信長は小さく笑みを浮かべながら静子にそう言った。
突如的稱讚讓靜子愣住,但信長繼續說下去。
突然の褒め言葉に静子は唖然とするが、信長は構わず言葉を続ける。
「可作為軍資金的乾香菇、糖。養軍馬所需的大豆。我軍獲得了大幅的戰力,將成為攻佔美濃的重要助力。」
「軍資金になる干し椎茸、砂糖。軍馬の飼育に必要な大豆。我が軍は大幅な戦力を手に入れた。美濃攻略の大きな足掛かりとなるだろう」
起初靜子無法理解他說了什麼,但透過那番話終於明白過來。
最初、何を言われたか理解出来なかった静子だが、その言葉でようやく頭の理解が追いついた。
至今所進貢的物品並不屬於軍需物資,唯一例外的是米。
今まで献上した品々は軍事物資に該当しない作物だった。唯一、米が軍事物資に該当する。
然而此次的進貢品大豆、黑糖、乾香菇幾乎可說是軍需物資。
しかし今回の献上品である大豆、黒砂糖、干し椎茸は殆ど軍事物資と言えた。
因為能以高價交易,可以獲得大量軍資金,也能作為炫示權力的身份象徵。
高値で取引出来るので軍資金を多く手に入れられるし、自身の権力を誇示できるステータスシンボルにも使える。
不僅限於戰國時代,無論東洋西洋,直到近代,稀有品都是顯示財力與權力的重要物品。
戦国時代に限らず、そして東洋・西洋問わず、近代まで希少品というのは自分の財力・権力を知らしめる重要なアイテムだった。
以西洋、歐洲而言,就是香料。
西洋、ヨーロッパで言えば香辛料だ。
在中世後期的歐洲,像胡椒之類的香料珍貴到可以與相同重量的黃金交換。
中世後期のヨーロッパにおいて胡椒(こしょう)などの香辛料は、同じ重さの金と交換していたほど貴重品だ。
尤其是胡椒在香料中佔據最重要的地位。
特に胡椒は香辛料の中で最も重要な位置を占めていた。
因為胡椒有防腐、除臭、調味三種作用。
何故なら胡椒は防腐、消臭、調味という三つの役割を果たす。
在以肉食為主的歐洲文化中,直到冰箱發明之前,它是如同魔法般的香料。
肉食文化のヨーロッパにおいては、冷蔵庫が発明されるまでは魔法の香辛料だったのだ。
然而那種胡椒當時只能在熱帶或亞熱帶栽培,歐洲人基本上是透過與伊斯蘭商人交易取得。
だがその胡椒、当時は熱帯や亜熱帯でしか栽培出来ず、基本的にイスラム商人との取引でヨーロッパの人間は手に入れていた。
當然,經手的商人越多,價格相對於最初交易價就越會暴漲。
当然の事ながら中継する商人が多くなればなるほど、最初の取引価格より値段は跳ね上がる。
有一說甚至傳聞胡椒曾以初始交易價的六十倍被買賣。
最初の取引価格の六〇倍にもなる価格で胡椒が売買されていた、という逸話もあるほどだ。
額外一提,有人說大航海時代的開端原因之一,是在十五世紀中期東羅馬帝國被奧斯曼土耳其帝國所滅,歐洲因此失去與伊斯蘭商人的交易與通行手段,獲取香料的道路被封鎖。
なお、余談だが大航海時代の幕開けが起きた原因も、一五世紀中頃にオスマン・トルコ帝国の手によって東ローマ帝国が滅亡し、イスラム商人との取引手段や通行手段を失い、ヨーロッパが香辛料を入手する道が閉ざされたためだと言われている。
當然不只西洋,東洋以及日本也不例外。
もちろん西洋だけでなく東洋、そして日本も例外ではなかった。
古時日本料理與其說重視味道,不如說更重視料理的「相宜的色彩」。
昔の日本料理は味よりも、料理に『相応しい色』が大事な要素だった。
現在仍有美味可口的菜餚,但整體方向上比起味道更重視外觀。
今でも食べて美味しい料理はあるが、全体的な方向性としては味よりむしろ見栄えを重視していた。
為此所需的是砂糖、香料、香菇等珍貴物品。
その為に必要だったのが砂糖や香辛料、椎茸などの貴重な品々である。
「被人說誰都做不到的香菇栽培,能夠成功是你出色的手腕。還有同為乾貨的柿餅也很出色。我對吃的並不講究,但你做的柿餅確實是一種盛宴。」
「誰にも出来ぬと言われた椎茸の栽培、成功させた貴様の手腕は見事なり。また同じ干物である干し柿も見事だった。ワシは食う物に拘りはないが、貴様の作った干し柿はまこと馳走だった」
信長一邊點頭,一邊像在自言自語般說道。
信長は自身に言い聞かせるかのように、頷きながらそう語る。
香菇直到昭和17年(1942年)由農學博士森喜作先生成功實現人工栽培之前,一直是高不可攀的事物。
椎茸は昭和17年(1942年)に農学博士の森喜作氏が、それまで不可能とされていた椎茸の人工栽培に成功するまで高嶺の花だった。
即使江戶時代也有人工栽培方法,但只是用斧在伐下的原木上劈出傷口以便香菇生長,是種非常令人心力交瘁的做法。
江戸時代にも椎茸の人工栽培方法はあったが、伐採した原木に鉈で傷をつけ、椎茸を生えやすくしただけという、とても気の遠くなる方法だった。
因此若成功可獲巨大利益,若失敗則可能家破人亡,堪稱究極的賭博式栽培。
なので成功すれば莫大な利益を得られたが、失敗すれば一家離散という究極の博打栽培でもあった。
「這次的賞賜就給你想要的東西吧。儘管說出來。」
「今回の褒美は貴様の望むものを与えよう。何でも言うがよい」
信長面帶好心情地說。
上機嫌の顔で信長は言う。
被問到想要什麼,靜子一時想不出來。然而若此時婉拒,便會有損信長的面子。
望むもの、と言われても静子は咄嗟に思いつかなかった。しかし、ここで辞退すれば信長の面子を潰す事になる。
作為米的賞賜她已得到一棟體面的房子,還有彩作為幫手。除此之外她想不到自己還想要什麼。
米の褒美として立派な家を頂いた。お手伝いさんとして彩もいる。これ以上、彼女は自分の欲しい物が思いつかなかった。
然而她想不起來的是「自己想要的東西」。
しかし彼女が思いつかなかったのは『自分が欲しい物』だった。
「……冒昧地,有件事想請求大人。」
「……せ、僭越ながら、お館様に頼み事が御座います」
「沒關係,隨便說吧。」
「構わん、好きに言うが良いぞ」
「目前,我們村正在擴展農地。但人手仍然不足。因此想借用人力大約一個月。」
「現在、我が村は農地拡張を行っております。ですが、やはり人手が足りませぬ。なので人夫を一ヶ月ほどお借りしとうございます」
靜子的村人人投入擴展農地,但因為要兼顧平常的作業,無法如願擴得更大。
静子の村は総出で農地拡張を行っているが、やはり普段の作業と兼用であるため思うように広く出来ない。
對村民來說沒問題,但靜子希望能擴展到一個可以有餘裕的規模。
村人から見れば問題ないが、静子としては余裕が持てるサイズまで拡張したい気持ちがあった。
在戰國年代,遇上歉收年就會有溫飽之虞,所以有必要把多餘的農作物變現或儲存作為救急糧食。
不作の年になれば食い扶持に困るのが戦国時代だ。故に余った作物を換金したり、非常食として保存する必要がある。
「希望借用約二百名人夫。」
「人夫の数は二〇〇名ほどを所望します」
說完後,靜子低下頭。
そう言った後、静子は頭を下げる。
她覺得或許要求太多,但認為與其逐次要求,不如一次借大量人手較為有效率。
流石に欲を言い過ぎたかなと思ったが、逐次要求するよりも一度に大人数を借りた方が効率的だと判断した。
此次打造的田地將成為日後村裡耕作的基本規模,不能敷衍了事。
今回作る田畑が、今後村で農作物を作る時の基本サイズになるので、手を抜くわけにはいかない。
而且她覺得像這樣信長心情大好慷慨給予賞賜的機會也不多。
そしてこの様に信長が上機嫌で、気前良く褒美を与えてくれる機会も少ないと思った。
「需要那麼多的人手,是有什麼理由嗎?」
「それだけの人数を必要とするのだ。何か理由があっての事だろう?」
「是的。去年與今年我們村的農作物豐收,但那不會永遠持續,總有不作的一年會到來。為了屆時不慌亂,我們打算備蓄救急糧,但以現有的收成連最低限的備蓄都無法做出來。」
「はい。昨年と今年、我が村の農作物は豊作となりました。ですが、それが永遠に続く事はありません。いつかは不作の年が来るでしょう。その時に慌てないよう、非常食を備蓄する事を考えております。ですが今の収穫量では必要最低限の備蓄すら作れません」
「……」
「……」
「雖然只是從村子的立場請求,還請諒解。」
「村の都合だけになりますが、どうかご容赦を」
「呵呵呵,真是個沒有私慾的女孩啊。」
「くっくっくっ、欲のない娘じゃ」
她不是要領地或金銀,而是想要用來擴展田畑的人手。
領土や金品類ではなく、田畑を拡張するための人手が欲しい。
信長覺得這不像是報酬,但既然她本人所求,他也無意多言。
とても報酬とは思えなかった信長だが、本人が望んでいる以上とやかく言う気はなかった。
「好吧,照你所願,授權你使用二百名人夫。」
「良かろう、望み通り貴様に人夫二〇〇名を使う権限を与える」
他微笑著輕聲對靜子那麼說。
小さく笑いながら彼は静子にそう言った。
之後稍微交談片刻,與信長的謁見就結束了。
その後、少しだけ会話をして信長との謁見は終わった。
本打算離開城回家,卻在出城前被森可成叫住了。
後は帰宅するだけなので城を後にしようとしたが、その前に森可成に呼び止められた。
看來他有事找彩,先對靜子交代一句便帶著她離開了。
彼は彩に用事があったらしく、一言静子に断りをいれて彼女を連れて行った。
靜子沒有急事,也不急著回家,於是決定等她回來。
急ぎの用事もなく、早く帰る必要のない静子は彼女を待つ事にした。
她找了個不會妨礙人的地方坐下,用地面當作紙張,整理起迄今為止的事。
邪魔にならない位置に腰を下ろすと、彼女は地面を使ってこれまでの事を纏める。
雖然順利弄到二百名工人,但事情並非那麼容易推進。
見事二〇〇人の人夫を手に入れたのだが、話はそう簡単に進むわけではなかった。
並不是要重建原本的田地,而是得從零開始開墾田畑。
元々ある田畑を立て直すのではなく、ゼロから田畑を作る必要がある。
如此一來必須好好制定計畫,否則最糟會變成讓二百人空閒一個月。
そうなると計画をしっかり立てないといけない。下手をすれば一ヶ月の間、二〇〇人を遊ばせるだけになるのだから。
(……每個農民負責3公頃農地。現在大約八十人……不過以後會增加)
(……百姓一人につき3haの農地を担当にしよう。今は八〇人ほどだけど……今後増えるからなぁ)
進一步擴展農地除了為了製作保存食之外,還有另一個理由。
農地を更に拡張するのは保存食を作るための他に、もう一つ理由があった。
原本的村民在靜子指導下生活近兩年,今春遷入的農民也近一年了。
元々いた村人は二年近く、今年入植させられた農民たちは一年近く静子の指導のもと生活している。
雖然有各種問題,但這兩年來村子發展得有目共睹,堪稱少見。
様々な問題はあったものの、この二年で村は他と類を見ないほど発展した。
衣食住安定後,他們最近便向靜子提出了類似的請求。
そんな衣食住が落ち着いた彼らは、最近似たような話を静子へ相談する。
內容是希望把四散的家人招回村裡來。
それは散り散りになった家族をこの村に呼び寄せたいという内容だ。
過去幾乎像把孩子賣掉般送去打工,不過只要把這次的收成賣掉,就能籌到把他們接回來的錢。
殆ど子どもを売ったも同然で出稼ぎに行かせたりしていたが、今回の収穫を売れば彼らを呼び戻せるお金は手に入るとの事。
但這種事不能擅自決定,於是向靜子商量。
ただし勝手な事をする訳にはいかないので、静子に相談したのだ。
對靜子而言,能讓承擔下一代的孩子回來,自然是可喜的事。
静子としても次の世代を担う子どもが戻ってくる事は有難い。
不過好處之外,也存在不利的一面。
しかし良い面だけでなく悪い面もある。
現狀是勞動力村民的口糧尚可維持,但並非充裕。
現状、労働力の村人の食い扶持には困ってないが、だからと言って潤沢にある訳でもない。
說得難聽點,問題就在於能否養活那些只會吃、還無法成為勞動力的孩童。
悪い言い方をすれば、ただ食べるだけで労働力にならない子どもを養っていけるか、に尽きる。
(嘛,突然全面接納很難。還得考慮對方的情況……總之先接收十名,其中女孩子六名、男孩子四名。若那裡沒問題,再慢慢把人召回。)
(まぁ急に受け入れは難しいねぇ。相手の都合もあるし……とにかく最初は一〇名。それも女の子六人、男の子四人にしようっと。そこで問題がなければ、少しずつ呼び戻していく形で)
於是決定不要一次性接回孩子,而是逐步召回。
子どもたちは一度に受け入れず、少しずつ呼び戻していく事にした。
若第一次就發生問題,孩子越多,造成的損失就越大。
最初の一回目で問題が発生した時、子どもたちが多ければ多いほど被害が大きくなるからだ。
最壞甚至會導致整個村落崩潰。
下手をすれば村そのものが崩壊してしまう。
「把這些計算進去……每人3公頃,換算一百人就需要三百公頃。但不僅是稻米,還需要其他作物,實際的田地會更大……啊,對了還得做稻米的人工交配。不過那要十年……唔……」
「それを計算に入れると……3haが百人と換算して300haは必要。でも米だけでなくその他も必要だから、実際の畑はもっと大きくなる……。あぁ、そういえば米の人工交配もしないとね。でもあれは十年かかるから……うーん……」
「你在嘟囔些什麼?」
「何をブツブツと言っておるのじゃ?」
她在地上寫了又擦、寫了又擦,突然從身後傳來少年的聲音。
地面に文字を書いては消し、書いては消しをしていると、突然背後から少年の声が飛んできた。