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321 進入王都 4
「請容我引領您前往王宮,請上馬車。」
「王宮へ御案内いたします。どうぞ、馬車へ」
『這是什麼啊啊啊──!!』
何じゃ、そりゃあああ〜〜!!
『我是不是說了什麼奇怪的話?』
私、何かおかしなことを言っちゃったか?
『會不會是哪句不得了的失言?比如侮辱王室,或者批評體制之類的話……』
とんでもない失言とかがあったか? 王家を侮辱する言葉とか、体制側を批判する言葉とか……。
『我完全想不起來……』
心当たりはないぞ……。
『而且,要抓罪犯的話,這些被派來的人階級太高、態度也過於恭敬。』
それに、罪人を捕らえるにしては、派遣されてきた人の階級が高すぎるし、態度が丁重すぎる。
『馬車也相當體面。』
馬車も、立派なやつだし。
『為什麼……』
どうして……。
『……啊。』
……あ。
『是剛才那個下級的報告!』
さっきの下っ端の報告か!
『如果那是用來召喚這些人的傳令,那我在事情聽取時的失言就無關了。』
あれがこの人達を呼ぶためのものだったとすれば、事情聴取における私の失言とかは無関係だ。
『在傳令派出之前,我提供的資訊只有我是自由巫女(俗稱野良巫女)、我的名字,以及來王都的目的只是休養和籌措資金。』
報告のための伝令が出るまでに私が与えた情報は、私が野良巫女……自由巫女であることと、名前と、王都に来た目的が休養と資金調達であるということだけだ。
『作為自由巫女,都是很普通、平凡的事。』
自由巫女としては、ごく普通の、ありふれたことばかり。
『和其他自由巫女沒什麼不同,頂多不同的也只有名字而已……』
他の自由巫女達と違うところなんかない。違うのなんて、せいぜい名前くらい……。
『原來是那個啊啊啊──!!』
って、それかああああぁっっ!!
『「只獲得一點點女神庇護的流浪巫女艾迪絲」──就算不升級也沒關係,他們竟然直接從上頭派人來拘捕我!!』
『ほんのちょっぴりの女神の加護を受けた、野良巫女エディス』、バージョンアップしなくても、いきなり上から確保に来たんかいっっ!!
* *
* *
「歡迎妳,巫女艾迪絲!」
「よく来てくれた、巫女エディス!」
『嗯,對王宮這邊來說,不論巫女是屬於神殿派系還是自由巫女,從「巫女」這一點看並沒差別。』
うん、まぁ、神殿ではなく王宮(こっち)の方にとっては、巫女が神殿派閥であろうが自由(フリー)であろうが、関係ないか。『巫女』という点では変わらないからねぇ。
『……不過,也不全是那麼簡單吧。』
……って、そんなことはないか。
『是聽命於神殿上層的神殿巫女,還是因厭惡而不加入神殿、在惡劣環境中自力活動的自由(野良)巫女?』
神殿勢力上層部の言いなりになる神殿巫女か、それを嫌(きら)って神殿に所属せず、劣悪な環境の中で自力で活動している自由(のら)巫女か。
『對其他勢力而言,哪一方比較好收編?』
他の勢力が取り込むのに都合がいいのは、どちらか。
『還有只在能募到錢的都市活動的神殿巫女,以及冒着危險跑到偏遠鄉間,免費──頂多提供住宿和食物──為人祈禱的自由(野良)巫女。』
そして、お金が集められる都市部でのみ活動する神殿巫女と、危険を冒してど田舎まで足を運び、無料……せいぜい、宿泊場所と食べ物の提供くらい……で祈祷してくれる自由(のら)巫女。
『哪一方更受一般民眾歡迎?』
一般民衆に人気があるのは、どちらか。
『畢竟同樣自稱是女神瑟蕾斯蒂娜的信徒,神殿那邊卻對自由(野良)巫女抱有不滿,這一點就很明顯了。』
まぁ、同じ女神セレスティーヌの信徒を名乗っていながら、神殿側が自由(のら)巫女達を快く思っていないことから、それは明らかだ。
『說到底,神殿那邊好像也不會做出跟無力的自由巫女為敵或騷擾的幼稚行徑……』
さすがに、神殿側も非力な自由(のら)巫女達と敵対したり嫌がらせをしたりするような大人気(おとなげ)ない真似はしていないらしいけれど……。
『也許是覺得還有羞恥心,或是認為若對自由(野良)巫女動手會引發民眾反彈吧……』
恥という概念があったか、それとも自由(のら)巫女に手を出すと民衆からの反発が起きるかも、とでも考えたからか……。
「……請問,有何貴幹?」
「……で、何の御用でしょうか?」
「「「「「「…………」」」」」」
「「「「「「…………」」」」」」
『我連頭都沒低就這麼說,周遭的人便以可怕的表情瞪著我,包括剛跟我說話的那人也是……』
私が頭も下げずにそう言うと、周りにいる人達に、怖い顔で睨まれた。声を掛けてきた人も含めて……。
『哪有什麼「歡迎妳來」,明明是毫不問津就直接押來而已。』
よく来てくれたも何も、有無を言わせず連行してきただけじゃん。
『他們雖然表面上用正式語氣來說,但只要我不擺出恭敬的態度,就會變成這副樣子。』
そして、一応はちゃんとした声を掛けてくれたけれど、こっちが畏(かしこ)まった態度を取らなかったら、これだ。
『所以對這些人就冷淡以待。』
だから、この連中には塩対応だ。
『先這樣,稍微觀察一下。』
これで、ちょっと様子見。
『話說回來,聖職者表面上應與塵世的身分和權力無涉。』
いや、聖職者は現世の身分や権力とは無縁、ってことになってるんだよね、一応。
『當然那只是表面,實際上並非如此,但形式上就是這樣。』
勿論、それは建前であって、実際にはそんなことはないんだけど、一応は、そういうことになってる。
『意思是,作為女神僕從的聖職者不可能比普通人地位還低。』
女神のしもべである聖職者がただの人間より下位であるはずがない、ということだ。
『王族或貴族的身分都是人類任意訂定,與女神毫無關係。』
王族や貴族の身分なんか、人間が勝手に決めたことであって、女神には何の関係もないからね。
『這是神殿勢力為了不被王宮與貴族牽制所擁有的最大武器,所以公然否定它的人會遭到神殿勢力的全面攻擊。』
これは神殿勢力が王宮や貴族の言いなりにならないための最大の武器なので、表立ってこれを否定する者には、神殿勢力の総攻撃が加えられる。
『……當然,不是以武力,而是以政治手段,例如煽動民眾之類。』
……勿論、武力ではなく、政治的なもの、民衆を扇動してのものとかで。
『對該貴族領地出產物的抵制運動。』
その貴族の領地産のものの不買運動。
『對該領地出身的人公然冷遇。』
その領地出身の者へのあからさまな冷遇。
『會被視為向女神挑釁的背信者,不僅波及一家老小,連領民和同派的人也會一起遭到牽連。』
女神に喧嘩を売った背信者、という扱いになるわけだ。一族郎党のみならず、領民や、同じ派閥の人達も、みんな。
『在只有單一宗教的世界裡,這招很管用。』
単一宗教しかない世界で、これは効く。
『因此「作為巫女的我,宣誓效忠並低頭的對象僅限於女神與她的眷屬」這種態度,沒有人能責怪我。』
なので、『巫女である私が忠誠を誓い、頭を下げるのは女神とその眷属の方々に対してのみ』という私の態度は、誰にも責められない。
『……當然,平常沒有人會這樣做的自由(野良)巫女啦!』
……普通は、そんな態度を取る自由(のら)巫女はいないけどね!
『大家都愛惜自身,不會冒不必要的危險或招致多餘的敵人,本來就不是那麼傻。』
みんな、自分の身が可愛いし、無用な危険を冒したり、余計な敵を作ったりはしたくないし、そもそも、そんな馬鹿じゃないから。
『但我不一樣。』
でも、私は違う。
『從今後的局勢來看,不能向貴族與王族卑躬屈膝地低頭。』
これからのことを考えると、貴族や王族達の言いなりになって、ペコペコと頭を下げるわけにはいかないんだよね。
『……而且,如果我那樣做,會對瑟蕾斯感到愧對。』
……それに、私がそんなことをすると、セレスに申し訳が立たない。
『即便只是微小的一點,凡是蒙瑟蕾斯庇護的人,也不該成為貴族或王族的奴隸。』
ほんの僅かであってもセレスの御加護がある者が、貴族や王族の奴隷になるわけにはいかないのだ。
『那等於說,瑟蕾斯所認可的人會被視為比其他凡人還要低賤。』
それは、セレスが認めた人間が、その他の有象無象より格下だということになってしまうから。
『若是大家真正認識這一點,不管多麼尊貴的貴族也不該對我擺出這種態度才對啊……』
それをちゃんと認識していれば、いくら貴族でも私に対してこんな態度は取らないはずなんだけどなぁ……。
『……看起來這裡並沒有像是王族的人。』
……見たところ、ここには王族っぽい者は見当たらない。
『那倒也是,王族絕不會去見一個身分不明的平民。』
そりゃそうだ。いくら何でも、身元不明の平民に、いきなり王族が会うはずがない。
『這裡的六個男人……我身後的兩名騎士不算在內……大概是貴族或平民的上級官僚吧。』
ここにいる6人の男達……私の後ろにいる騎士ふたりは員数外……は、貴族か平民の上級官僚あたりかなぁ。
『從他們的樣子看,並非真的相信我受到瑟蕾斯一點庇護,而是想把那件事當成藉口來利用我。』
様子から見て、本当に私がセレスの加護(ちょっぴり)を受けていると信じているわけじゃなくて、『そういうことにして、利用するだけ』みたいだな。
『若是不信也不想利用,就不會把我召喚出來。』
信じていなくて利用する気がなけりゃ、私を呼び出すはずがない。
『若是信的話,也不會擺出這種態度。』
信じていれば、こんな態度は取らない。
『所以只剩下「不信但想利用」這個選項。』
だから、『信じていなくて、利用する気』一択だ。
『我只是個小姑娘,至少表面上做做樣子,裝出相信的樣子啊!』
こっちは小娘なんだ、形だけでも取り繕って、信じてる振りをしろよ!
『就算態度有點囂張,對於接下來想利用的對象,從一開始就讓人產生不信或警戒,這樣做成何體統……』
いくらちょっと生意気な態度を取ったからといって、これから利用しようとしている相手に、初(しょ)っ端(ぱな)から不信感や警戒心を抱かせて、どうするよ……。
「……只要稍微示好、卑微點,這小姑娘就會得寸進尺……」
「……少し甘い顔をして下手に出てやれば、小娘が付け上がりおって……。
「你們知道欺騙聖女或使者會有什麼下場嗎!」
聖女とか御使いとかを騙ればどうなるか、分かっておるのか!
「若不想被絞死,就聽我們的話……」
縛り首になりたくなければ、儂らの言うことを聞いて……」
「啊,我可從來沒說過那種事。到底是誰把那種謠言灌給你們的?」
「あ、私、そんなこと一度も言ったことありませんよ。誰からそんなデマを聞かされたんですか?」
「……欸?」
「……え?」
「不,我只是個僅獲得一點點女神庇護的普通自由巫女,絕不會說出那種驚天動地的大話。」
「いえ、ですから私はほんのちょっぴり女神の御加護をいただいているだけのただの自由巫女ですから、そんな大それたことを言うはずがありませんよ。
「要是要絞死人的話,就去找把那種謠言灌給你們的人吧!」
縛り首にするなら、みなさんにそんなデマを吹き込んだ人にしてくださいよ!」
「「「「「「…………」」」」」」
「「「「「「…………」」」」」」
『嗯嗯,看起來很為難呢……。』
うむうむ、困ってる困ってる……。
「閉嘴!你給我閉嘴——」
「うるさい! お前は黙って……」
『門被粗暴地推開!』
ばぁん!
『咦,房門被粗暴地推開,一位擺出一副了不起樣子的男人和幾名看起來像是警衛的人闖了進來……』
ありゃ、部屋のドアが乱暴に開けられて、何やら偉そうな人と、警備兵らしき人が数人、入ってきたぞ……。
「你們這些人,到底在做什麼!擅自召喚巫女大人,既不呈見陛下,卻在這種粗陋之地做這種事,究竟在幹什麼!!」
「きっ、貴様達、何をしている! 巫女様を勝手にお呼びして、陛下の御前に御案内することもなく、このような粗末な場所で、いったい何をしておるのだ!!」
「……欸?」
「え……」
「宰相閣下為何會……」
「さ、宰相閣下が、なぜ……」
『咦?大概是僅次於國王的要人?』
おや? 王様の次くらいに偉い人?
『若是如此,恐怕不是大臣、侯爵、公爵那等級的貴族就難以對他抬頭吧……』
それなら、大臣とか侯爵、公爵クラスの貴族でないと、頭が上がらないか……。
「巫女大人,實在失禮了!馬上為您準備休憩的房間,請先到貴賓室這邊……」
「巫女様、とんでもない御無礼をいたしました! すぐにご休憩の部屋を用意いたしますので、とりあえず貴賓室の方へ……。
「既然特地來到王宮,是否願意晉見陛下?」
せっかく王宮へと足をお運びになられたのですから、陛下とお会いになられますか?
「要不要與王女殿下、王子殿下們一同參觀王宮呢?」
王女殿下や王子殿下達と御一緒に、王宮内のご見学など、如何でしょうか?」
「「「「「「「哇啊啊啊啊啊啊──!!」」」」」」」
「「「「「「「えええええええええ〜〜っっ!!」」」」」」」
『除了拼命保持冷靜的護衛之外,其他所有人……當然也包括我在內……都發出了驚愕的叫聲。』
必死で平静を保っている護衛兵以外のみんな……勿論、私も含む……が、驚愕の叫びを上げた。
『……不可能。』
……ない。
『就算自由巫女本身是聖職者,理應受人敬重,但也不可能到那種地步吧──!!』
いくら自由巫女が聖職者であり敬われてもおかしくないとはいえ、それはないだろう!!