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庫爾特商會 10

「呃……、這、這裡是……」

「う……、こ、ここは……」

商會長醒來時,發現自己身處一個從未見過的地方。

商会長が目覚めると、そこは見たことのない場所であった。

雖然能看出是在某棟建築物內的一間房間,但室內的裝潢與擺設卻是前所未見。

いや、どこかの建物の中の一室であることは分かるが、その内装や調度品が、今まで目にしたことのないものだったのである。

牆壁與天花板一片潔白,看不見接縫,摸起來似乎光滑無比。

真っ白で、継ぎ目が見当たらない、つるつるしていそうな感じの壁と天井。

房間大半被不知用處的各式機械占據。

部屋の大半を占める、用途が分からないたくさんの機械類。

而自己所躺的是一張神祕的椅子,宛如包覆著身體的桶形座椅(バケットシート)。

そして自分が寝かされている、身体を包み込むような感じの不思議な椅子(バケットシート)。

並非被綁住,卻不知為何手腳動不了。

縛られているわけではないが、なぜか手足が動かせない。

頭頸以上能動,能說話也能轉動眼睛……。

首から上は動き、喋ることも眼を動かすこともできるのであるが……。

即便不動頭,室內比自己躺的桶形座椅更高的區域大致都在視野之內。

そして頭部を動かさなくとも、室内の、自分が寝かされている不思議な椅子(バケットシート)より高い部分は概ね視野に入っている。

為確認視野左緣正動著的東西,將頭向左傾去,那東西的真面目便顯露了。

その視野の左端ぎりぎりで動いているものの正体を確認すべく、頭を左に傾けると、その物体の正体が判明した。

一名看起來溫柔的少女,穿著白色薄而飄逸的衣裳,背後長著純白的翅膀,頭頂飄著一個忽明忽暗的光環(リング),整體給人蓬鬆柔和的印象。

白く薄い、ひらひらした衣服を纏い、背中に純白の翼を付け、頭の上にはぴかぴかと光が明滅する輪っか(リング)を浮かべた、ふわふわした感じの優しそうな少女。

那少女一邊像拍翅膀般揮動雙手,一邊優雅地跳著舞。

その少女が、両手を羽ばたくように動かしながら、踊っていた。

……其實是變裝改變了容貌的恭子。

……変装して顔を変えた、恭子である。

「……天使大人?這裡是天堂嗎?」

「……天使様? てっ、天国なのか、ここは?」

若是突然死亡也無可奈何。人活著有天定的壽命。

突然死ならば、仕方ない。人間には、天が定めた寿命というものがある。

然而,明知自己染指多種惡行,竟能來到天堂,這是何等的僥倖!

しかし、色々と悪事に手を染めたというのに、天国に来ることができたということは、何たる僥倖(ぎょうこう)であることか!

商會主這麼想著,不是為死亡悲傷,反而為自己的幸運而欣喜。

そう思い、死の悲しみではなく、己の幸運に喜ぶ商会主。

「看來是醒了呢」

「目が覚(さ)めたようね」

這時,一名眼神凶惡的少女從他頭頂的死角處忽然探下頭來,盯著他的臉。

そして、凶悪な目付きをした少女が、死角となっていた自分の頭上方向からいきなり顔を覗き込んできた。

那是變裝的カオル,但為了審訊時的威懾效果,只保留了原來的眼神未做改變。

変装したカオルであるが、尋問時の威圧効果を考慮して、目元だけは元のままにしてある。

「……可惡,是地獄嗎!!」

「……くっ、地獄だったか!!」

「閉嘴!!」

「じゃかましいわっ!!」

カオル勃然大怒……。

カオル、激おこであった……。

*     *

*     *

「……那麼,這裡還不是來世嗎?」

「……では、ここはまだあの世ではないと?」

之後,那個眼神惡劣的也展示了頭上的光環與背後的翅膀,商會主才總算勉強相信這裡並非地獄。

あれから、目付きが悪い方も頭上の輪っか(リング)と背中の翼を見せつけたため、ここが地獄だというわけではないことを何とか納得した商会主。

因為身體仍動彈不得,他仍躺在那張桶形座椅上詢問以求確認。

身体は動かないままであるため、不思議な椅子(バケットシート)に横たわったままでそう確認の質問をした。

對方解釋道,有時會有人暴走,所以才暫時讓他無法動彈,稍後會讓他恢復行動,因此他也平靜下來。

時々逆上して暴れる者がいるから動けないようにしているだけだと言われ、後で動けるようにすると説明されているため、落ち着いているようであった。

確實,既然無法行動,就只能靠說話,這應該是妥當的處理方式。

確かに、動けないならば話をするしかないため、妥当な処置なのであろう。

「是的。這裡既不是地上世界,也非天堂或地獄,而是在那一切之上的所在,這裡是我們守望世界的地方……」

「はい。ここは地上世界でも天国でも地獄でもない、それら全ての上に存在する、私達が世界を見守っている場所です……」

カオル的話並非謊言。

そのカオルの言葉は、嘘ではなかった。

「這是從這裡能看到的地上世界。請看。」

「ここから見える、地上世界です。どうぞ、御覧ください」

接著,他的上半身被微微扶起,仍躺在桶形座椅上,牆面螢幕映出黑色背景中漂浮的藍色球體。

そして、やや上半身を起こされた形になり、不思議な椅子(バケットシート)に横たわったまま見える壁面スクリーンに映った、黒い背景の中に浮かぶ青い球体。

「這、這是?」

「こ、これは?」

恭子在カオル的指示下操作著什麼,沒有回答商會主的疑問。

商会主の問いに答えることなく、カオルの指示で何やら操作する恭子。

螢幕中的球體越來越放大。

そして、スクリーンの中の球体がどんどん拡大されてゆく。

球體迅速充滿整個螢幕,繼而更進一步放大……。

スクリーンいっぱいに球体が広がり、更に大きくなり、どんどん拡大が続き……。

「……海?陸地?不、難道……」

「……海? 陸地? ま、まさか……」

接著大陸逐漸清晰,海岸線顯現,輪廓……

そして大陸がはっきりと見え、海岸線が露(あら)わとなり、その形が……。

「不、不可能!這、這是這片大陸的……我們國家的……」

「ばっ、ばかな! こっ、これは、この大陸の……、我が国の……」

然後出現一座城市,畫面逐漸放大那座城市……。

そしてとある都市が見え、それが段々と大きくなり……。

「哦,王宮……這、這王都……

「おっ、王宮……、こっ、この王都が……。

……世、世界竟然是圓的?這片大陸居然那麼微小……人類,比昆蟲、比螞蟻還要渺小……」

……せ、世界が丸い? この大陸が、あんなにちっぽけで……、人間が、虫よりも、アリよりもちっぽけな……」

商會主先前還以為自己身處王都,如今卻發現自己在那之上遙遠的高空。

商会主は、先程まで自分が王都にいると思っていたが、ここは、その遥か上空であった。

カオル所說的『這裡既非地上世界、也非天堂或地獄,而存在於它們之上』絕非虛言。

カオルの、『ここは地上世界でも天国でも地獄でもない、それら全ての上に存在する場所』という言葉は、決して嘘ではなかった。

……這裡是宇宙空間。位在衛星軌道上的恭子母艦的艦橋(ブリッジ)……。

……ここは宇宙空間。衛星軌道上の、恭子の母艦の艦橋(ブリッジ)であった……。

*     *

*     *

商會主毫無保留地滔滔不絕地陳述著。

商会主は、何の隠し事をすることもなく、ぺらぺらと喋った。

……在女神真實存在的世界,見到這種東西,誰會不信她們的使者並俯首?即便是再怎麼惡人也不例外。

……女神が実在する世界でこんなものを見せられて、御使い様を信じひれ伏さない者などいない。たとえどんな悪人であろうとも……。

即便有人為了金錢殺人,也很少有人能夠平然接受自己可能導致整片大陸沉沒、數千萬人以及大量動植物滅絕的事實。

金のため数人を殺すことは厭(いと)わない者であっても、自分のせいで大陸ひとつが沈み、数千万の人々や多くの動植物が全滅するということに平然と耐えられる者は少ない。

而成為引發女神行動原因者,絕不會被允許輕易死去。

また、女神がそういうことをする原因となった者が、楽に死なせてもらえるはずがなかった。

會被改造成無法死去的身體,承受永無止境的折磨……。

死ねない身体にされて、永遠に続く責め苦を……。

與其遭受那等折磨,不如死去更好。

そんな目に遭うくらいならば、死んだ方がマシである。

……不過說『死了比較好』過於理所當然,因為正是無法死亡才使痛苦持續,這種說法一點也不可笑。

……いや、死ねないから続く苦痛なのに、死んだ方がマシなどと言っても、当たり前過ぎて笑えない。

總之,在這個世界,對女神、她的使者與眷屬,連一點不悅都不能招惹,人們理所當然地小心翼翼;若不慎惹怒她們,當場自盡以示道歉,即便只能把大陸滅亡的機率降低一個百分點,也被視為人之本分,或者說,是居住在這片大陸上的生物所應盡的義務。

とにかく、この世界では女神やその御使い、眷属達を怒らせるどころか、ほんの僅かな不快感すら与えないよう、細心の注意を払うのが当たり前であり、もし御機嫌を損ねるようなことがあれば、その場で自害して謝罪し、大陸が滅びる確率を1パーセントでも下げるよう努めるのが、人間として、いや、この大陸に住む生き物としての義務であった。

從前據說有位超凡英雄曾責備並勸阻欲毀滅大陸的女神セレスティーヌ,但那種事凡人根本做不到。

その昔、ひとりの超絶英雄が、この大陸を滅ぼそうとした女神セレスティーヌを叱(しか)り、諌(いさ)めたと言われているが、そのようなことが、ただの人間にできるはずがない。

賺錢、店舖發展或個人飛黃騰達之類的瑣事不再重要。

もはや、儲けとか店の発展とか自分の栄達だとかいうような些事(さじ)など、関係なかった。

即便這位商會主是惡人,他對於自己可能使整個大陸生靈消亡的想法仍感到抗拒。

この商会主も、いくら悪人ではあっても、さすがにこの大陸全ての生きとし生けるものを自分が死滅させるということには抵抗があったようである。

大多數人在觸及那一步之前,只要牽連到自己的家人或宗族,就會潰敗。

大半の者は、その遥か手前の段階、自分の家族や一族郎党が、という時点で陥落するであろう。

所以他拼命地說話,對被問之事根本不敢存有撒謊或應付的念頭……。

なので、必死で喋った。問われることに対し、嘘や誤魔化しなど考えもせずに……。

「原來如此,也就是說,因為兒時貧窮時所受的對待忘不了,所以除了金錢別無信仰,凡與我為敵者皆予以粉碎,這是你的信念?」

「なるほど、では、貧乏であった子供の頃に受けた仕打ちが忘れられず、お金以外は信じない、自分に敵対する者は全て叩き潰す、という主義に?」

「是的……」

「はい……」

『……真麻煩。這傢伙有點變成劇場版(帥氣版)胖虎的感覺了……』

(……困ったなぁ。何だか、劇場版(きれいな)ジャイアンみたいになってきたぞ、コイツ……)

*     *

*     *

「怎麼辦?」

「どうする?」

「又能怎麼辦呢……」

「どうする、ったって……」

商會主喝下被稱為『諸神之酒(ネクタル)』的藥水後,帶著至福的表情沉沉睡去。

商会主は、『神々のお酒(ネクタル)を賜う』として渡したお酒(ポーション)を飲んで、至福の表情で眠りに就いている。

「明明綁走了七名員工,卻好像沒人知道多少重要的事,才不得不改變計畫直接綁架頭目……。

「従業員を7人も攫ったのに、みんな大したことを知らないみたいだから、仕方なく予定を変えて親玉を拉致したというのに……。

總覺得,沒想像中那麼壞啊……。

何だか、思っていた程の悪党じゃないんだよねぇ……。

當然這次的襲擊事件是錯的,但據說他們原本有辦法在不讓嫌疑落到我們商會頭上的情況下套取情報,還打算把被抓的員工安然送回……。

そりゃ、今回の襲撃事件は悪いけど、うまく自分達の商会に疑いがかからないようにして情報を聞き出す算段があったそうで、攫った従業員は無傷で帰すつもりだったみたいだし……。

據說造成警備兵受傷是意外有人介入,慌亂的小混混失控暴走所致。

警備兵に怪我をさせたのは、想定外の邪魔が入って焦ったチンピラの暴走だって話だし。

當時警備兵穿便服不在值班,那些逞強的年輕人只想在同伴面前擺好樣子,結果本想嚇走對方沒想到對方認真衝上來,才變成了『不幸的事故』。

警備兵は、非番で私服だったから、粋がった若造が連れの女の前でいい格好をしたがっているだけだと思い、脅して追い払おうとしたら本気で向かってきて、『不幸な事故』になっちゃっただけみたいだしね。

所以他們意外傷到無關人士,違反了『不得對對方造成傷害;可以打幾下腹部或在拘束時扭手』之類的契約條款,依照那時的約定,他們只好中止行動、匆忙撤退,這個說法還挺可信的。

だから、無関係の者に思わぬ怪我をさせちゃって、『相手に怪我をさせない。腹を数発殴るとか、拘束する時に手を捻るとかは可』という契約条項違反になってしまい、そういう時の取り決めの通りに、作戦を中止して慌てて撤収した、ってことらしいけど、それ、結構信用できる説明なんだよねぇ。

要是真打算徹底綁架,通常會把對方一隻手臂折斷強行帶走吧。

本気で拉致するつもりなら、腕の1本も折って無理矢理連れ去るだろうからね、普通。

把阻撓的年輕人廢掉一隻手臂之後,要把瘦弱的商人揍昏帶走應該不算什麼大費周章吧……。

邪魔する若造の片腕を潰したなら、ひ弱な商人をボコって連れ去るくらい、大した手間じゃなかっただろうから……。

再者,他面對我們(女神的使者)時的神情,實在不像是在說謊。」

それに、私達(みつかいさま)に対するあの様子じゃ、とても嘘を吐いているとは思えないんだよねぇ」

「……確實如此……」

「……確かに……」

恭子也發出同意的回應……。

恭子も、同意の言葉を口にするのであった……。