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172 漫長的告別(Long Goodbye)1
之後,卡奧爾和麗子匆匆返回了旅館。
あの後、急いで宿に戻った、カオルとレイコ。
確實,有些鬧得太過分了。
些か、騒ぎすぎであった。
若是那樣下去,好像會有人從家裡或店裡出來圍觀,於是麗子拉著卡奧爾的手,匆忙撤離。
あのままだと、家や店から人が出てきそうだったため、レイコがカオルの手を引っ張って、大急ぎで退散したのであった。
看那情形,確認大家的下落應該很容易,也不會有人生活困窘。想著這些,卡奧爾似乎也稍微放心了一些。
あの様子ならば、みんなの消息を確認するのは容易だと思われたし、生活に困っているということもあるまい。そう考え、カオルも少し気持ちに余裕ができたようである。
「嘛,宗教就是賺錢的行當啊……」
「まぁ、宗教は儲かるからねぇ……」
然後,麗子說出如此一針見血的話。
そして、身も蓋もないことを言うレイコ。
和從前完全沒變。
昔と、全然変わっていない。
這數十年的生活經驗究竟算是什麼呢……。
数十年に亘る人生経験とは、いったい何だったのか……。
卡奧爾如此想著,沮喪地低下了頭。
そう思い、がっくりと項垂れるカオルであった。
兩人那天就在旅館休息,決定把剩下的事留到明天。
ふたりは、その日はそのまま宿で休み、続きは明日にすることとしたのであった。
* *
* *
隔天,他們沒有直接前往『女神之眼』的本部,而是轉往圖書館。
翌日、まっすぐ『女神の眼』の本拠地へ向かうのはやめて、ふたりは図書館へと向かった。
總覺得先把情況弄清比較好,於是調整了順序。
どうも、先に状況を把握した方が良さそうだと思い、順番を考え直したのである。
而且,那座仍在原處的圖書館,入館費也和從前沒變,還挺高的。
そして、昔と変わらぬ場所にあった図書館は、入館料も昔と変わらず、結構高かった。
雖然銀幣的數量相同,但貨幣價值或許已經改變了……。
まぁ、銀貨の枚数は同じでも、貨幣価値が変わっているかもしれないが……。
卡奧爾等人首先去的,自然是歷史書區。
そしてカオル達が最初に向かったのは、勿論、歴史書のコーナーである。
卡奧爾第一本拿起的是『巴爾莫亞王國史』。查歷史,還是國家編纂的史書最可靠。
カオルが最初に手に取ったのは、『バルモア王国史』。歴史を調べるなら、やはり国が編纂した歴史書が一番であろう。
當然,多少可能有利於王室的記述被修飾,但總比那些不知名作者寫的、充滿零碎知識與單方面偏見的書,或是某些貴族把家族美化為英雄的著作好得多。
勿論、若干は王家に都合が良い内容に変えられているかもしれないが、どこの誰かも分からないような者が書いた、僅かな知識と一方的な偏見に塗(まみ)れた本とか、自分達の一族を英雄に仕立てた、どこかの貴族が書いた本とかに較べれば、遥かにマシであろう。
於是,卡奧爾讀起那本史書來。
そして、その歴史書を読む、カオル。
在到達這區前,視線中宗教區有幾本書,例如『女神卡奧爾真教的全部』、『女神還是使者?卡奧爾大人的謎』、『卡奧爾大人名言集』、『卡奧爾大人99個祕密』、『卡奧爾大人的減肥術』、『千萬別做!卡奧爾大人的豐胸術』等,卡奧爾決定就當作沒看見。
このコーナーに来るまでに視界内に入った、宗教コーナーにあった何冊かの本、『女神カオル真教の全て』、『女神か御使いか? カオル様の謎』、『カオル様名言集』、『カオル様99の秘密』、『カオル様のダイエット術』、『決してやってはいけない! カオル様の豊胸術』等は見なかったことにした。
……尤其是最後那本!!
……特に、最後のやつ!!
麗子也為了了解這個世界,正在閱讀有關當前世情的書籍。
レイコも、この世界のことを知るべく、現在の世情について書かれた本を読んでいる。
對麗子來說,現在去知曉過去並無太大意義,而且她也不熟悉當時的狀況,讀歷史書不怎麼有趣。比起讀歷史書,閱讀有關現況的書籍要實用得多……尤其是對幾乎不懂這個世界的麗子而言……。
レイコは、今更昔のことを知ってもあまり意味はないし、当時のことを知っているわけではないから、歴史書を読んでも、あまり面白いものでもない。なので、歴史書を読むより、現在のことについて書かれているものを読んだ方が遥かに役に立つ。……特に、この世界のことについては殆ど知らないレイコにとっては……。
卡奧爾讀了史書中約七十年左右的部分後,接著巡過各個區域,大量閱讀整理歷史事件的書、當時的瓦版似的刊物、以及看起來是相關人士所寫的小冊子等各式資料。
歴史書の、ここ70年少々の部分を読んだカオルは、その後様々なコーナーを廻り、歴史上の事件を纏めた本、当時書かれた瓦版のようなもの、関係者が書いたらしき小冊子等、様々なものを読み漁(あさ)った。
那畢竟是件大事件,關於那次事件的書很多,但因為紙質、筆具、墨水與手寫複製的關係,字都寫得很大、頁數也少,所以能相當快速地閱讀。
さすがにあれは大事件だったらしく、あの事件関連のことが記述された本は多かったが、紙質や筆記具、インク、そして手書き複写ということから、本の文字が大きくページ数も少なく、結構速く読めるのであった。
即便如此,卡奧爾還是沉浸在閱讀之中,直到被館員拍肩並說「閉館時間到了」才收手。
それでも、司書から『閉館の時間です』と肩を叩かれるまで、読書に没頭するカオルであった。
* *
* *
「結果,今天就只在圖書館耗掉了啊……不過那畢竟是必須做的事,也沒辦法……」
「結局、今日は図書館だけで終わっちゃったか……。でもまぁ、絶対にやらなきゃならないことだったから、仕方ないか……」
回到旅館後,卡奧爾如此低聲嘟囔。
宿に戻って、そう呟くカオル。
「那麼,調查結果如何?」
「で、調査の結果はどうだったの?」
從布蘭科特王國王都阿拉斯的『聖地』情況,以及這城原本住處的狀況來看,卡奧爾不太可能被當作惡人流傳……或者說,麗子早已大致看出端倪。
あの、ブランコット王国王都アラスの『聖地』の様子や、この街の元自宅の様子から、カオルが悪党として言い伝えられている可能性はない。……というか、勿論、大体のことは察しているレイコである。
「嗯,就是那個狀況……」
「うん、それなんだけどね……」
卡奧爾說道……。
カオルが言うには……。
事情是這樣的:卡奧爾掉進了陷阱,為了從巨岩中逃走而躲進了道具箱。
カオルが落とし穴に落とされ、大岩から逃げるためにアイテムボックスに入った後。
女神瑟蕾絲蒂娜降臨,盛怒之下宣告要毀滅大陸。
女神セレスティーヌが降臨して、激怒して大陸の破壊を宣言。
但這被大陸的守護神、絕對英雄──勇者弗蘭塞特阻止。瑟蕾絲蒂娜將對惡人的處置交由布蘭科特王國的正統繼承者處理,隨後返回天界。
それを、大陸の守護神にして絶対英雄、勇者フランセットが阻止。女神セレスティーヌは悪人達の処分をブランコット王国の王位正統後継者にお命じになり、天界へと戻られた。
其後,布蘭科特王國的王位由正統繼承者長子繼承,企圖篡位的次子被以弒父之罪一同判處斬首,其妻兒也為了消除後患全數處死。
その後、ブランコット王国の王位は正統後継者である第一王子が継ぎ、王位簒奪(さんだつ)を図った第二王子は父王殺しの罪と合わせて斬首刑、その妻子も後顧の憂いをなくすため全員死罪となった。
當然,唆使次子的前魯埃達神官、貴族與大商人們也被視為同罪,全數判處死刑並且家產滅絕。
勿論、第二王子を唆(そそのか)した元ルエダの神官、貴族や大商人達も同罪として、全て死罪の上、お家お取り潰しとなった。
這是清除國內弊病的大好機會,再加上如果不服從瑟蕾絲蒂娜的指示會有何後果,處罰過於嚴厲也無可奈何,受處罰者似乎也沒有人提出異議。
国の病巣の大掃除をする絶好の機会であったし、それ以前の問題として、女神セレスティーヌの指示を守らなかった場合にどうなるかということを考えると、処罰が過酷になるのは仕方なく、それには処罰を受ける側の者からも異議は出なかったらしい。
畢竟,引起整個大陸毀滅的後果,恐怕就算是大惡之人也無法承受。
さすがに、自分のせいで大陸が壊滅するというのは、かなりの悪人であっても耐えられるものではなかったものと思われる。
被牽連倒楣的,是那些已無政治野心、打算安度晚年的前神官們,他們帶著財貨從魯埃達逃走卻遭到波及。
割を食ったのが、もはや政治的野心はなく、のんびりと余生を過ごすつもりであった、財貨を持ってルエダから逃げ出した他の元神官達である。
瑟蕾絲蒂娜的命令也傳到半島基部諸國,各國拼命搜尋那些前神官,將他們一一捕獲,並將沒收的財產一併送回巴爾莫亞王國魯埃達領地。
女神セレスティーヌからの命令が半島基部の国々にも伝えられ、各国が血眼(ちまなこ)で元神官達を捜索、その全てを捕縛し、没収した財産と共にバルモア王国ルエダ領へと送り返した。
這關係到包括他們在內、整個大陸人民的性命。參與搜尋的人們似乎帶著一股近乎發狂的緊迫感。
自分達を含む、大陸全ての人々の命が懸かっているのである。捜索に当たった者達の様子には、鬼気迫るものがあったらしい。
而且整個大陸的人都全力協助搜捕,那些沒料到會演變成這種局面、個人資訊保密與管理又粗疏的前神官們就接連被捕。
そして、大陸中の人間全てが全力で捜索に協力するのであるから、まさかそんなことになるとは思いもせず、個人情報の秘匿や管理が杜撰(ずさん)であった元神官達は次々に捕らえられたらしい。
當然,他們並非全部都被判死,與此事無關且本來就不算惡劣的人,有些僅被沒收財產了事……。
まぁ、彼らは全員が死罪となったわけではなく、あの件に関係がなく、元々そう悪辣(あくらつ)ではなかった者達の中には、財産没収だけで済んだ者もいたらしいが……。
成為布蘭科特王國國王的長子立刻與巴爾莫亞王國締結和約,並連同巴爾莫亞王國、阿希德王國與阿利戈帝國等,在半島四國簽訂通商條約。
そして、ブランコット王国の国王となった第一王子は直ちにバルモア王国と講和条約を結び、バルモア王国、ブランコット王国にアシード王国、アリゴ帝国を加え、半島部の4カ国で通商条約を締結。
他還邀請與布蘭科特在大陸側相鄰的多里斯札特與尤斯拉爾王國,共同在半島及其基部的諸國中建立起龐大的商圈基礎。
更にブランコット王国に大陸側で隣接するドリスザートとユスラル王国にも声を掛け、半島部とその基部に当たる国々で巨大な商圏を形成する基礎を作り上げた。
「那個跟蹤狂,竟然有那麼高的政治手腕,真讓人驚訝啊……」
「あのストーカー野郎、そんなに政治的能力があったとは、驚きだよ……」
卡奧爾帶著複雜的神情說道,但那是因為費爾南被視為『受女神恩寵的使者,是卡奧爾大人認為配得上被授予王權之人』。若非如此,他只會被當作『在繼承爭端中擾亂國家的無能年輕人』,根本無法統合各國。
カオルは、複雑な顔をしてそんなことを言っているが、勿論、それはフェルナンが『御使い、カオル様が王権を与えるにふさわしい者としてお力をお貸しになった者』と認識されていたためである。もしそれがなければ、『継承争いで国を乱した無能な若造』と見られ、とても各国を纏めることなどできなかったであろう……。
此外,弗蘭塞特除了被視為保衛巴爾莫亞王國免於阿利戈帝國侵略的救國大英雄外,還因拯救大陸免於瑟蕾絲蒂娜之『魔掌』,被尊為『大陸的守護神與絕對英雄──勇者弗蘭塞特』,其地位甚至可比擬於現人神。
そしてフランセットは、バルモア王国をアリゴ帝国の侵略から護った救国の大英雄という肩書きに加え、女神セレスティーヌの魔の手からこの大陸の全てを護った、『大陸の守護神にして絶対英雄、勇者フランセット』として、現人神(あらひとがみ)にも匹敵する扱いとなったらしい。
之後又晉升兩級成為侯爵之類的……。
その後、2ランク陞爵して、侯爵になったとか……。
「明明是女神,卻被說成『魔之手』……」
「女神なのに、『魔の手』なんだ……」
麗子帶著無奈的表情說著,卡奧爾只是聳了聳肩。
呆れたような顔でそう言ったレイコであるが、カオルは肩を竦めただけであった。
接著,弗蘭塞特與羅蘭德舉行了盛大無比的婚禮,不只是巴爾莫亞王國,整個大陸的諸國也都為之祝福。
そして、バルモア王国だけでなく、大陸中の国々に祝福されての、フランセットとロランドの超特大結婚式。
所生的女兒嫁給了王太子,也就是羅蘭德的弟弟、現任國王賽爾朱的長子,賽爾朱感動得流下眼淚說『這樣,我們終於把哥哥的血脈帶回王室正統了……』。
生まれた娘が、王太子、つまりロランドの弟で国王陛下であるセルジュの長男と結婚し、セルジュは『これで、兄さんの血を王家の本流に戻せた……』と涙したらしい。
關於『女神之眼』的孩子們,史書上的記載並不多。
『女神の眼』の子供達についての記述は、あまりなかった。
他們只是被卡奧爾照顧的孤兒,恐怕被認為不值得寫進正式史冊。
カオルが面倒をみて(もらって)いたというだけの、ただの孤児達なのだから、書物に記載して残すようなことではないと判断されたのであろう。
或許官方也不願留下那樣的記述——卡奧爾身邊最親近的不是王族、貴族或聖職者,而是孤兒們。這種人總是無處不在。
もしかすると、カオルに一番近い位置にいたのが王族や貴族、聖職者達ではなく孤児達であったという記述を正式な歴史として残すのを嫌がった可能性もある。……そういう奴は、どこにでもいるものである。
……不過『女神卡奧爾真教』這個名稱,倒是在幾本書中略有出現。
……しかし、『女神カオル真教』という名は、いくつかの本に少し出てきた。
當時主流是把瑟蕾絲蒂娜視作唯一神的『女神正教』系教義,認為卡奧爾是受女神寵愛的使者且為人類;而『女神卡奧爾真教』則為少數派,主張卡奧爾是異世界來的女神、瑟蕾絲蒂娜的朋友,因而被部分人稱為異端。
それは、カオルは女神セレスティーヌの御寵愛を受けし御使い様であり、人間であるとする、セレスティーヌを唯一神(ゆいいっしん)とする『女神正教』系の教えが主流である中、カオルは女神セレスティーヌの友人である異世界の女神であるという、一部の者達からは異端呼ばわりされている少数派の宗教であった。
創始人是艾米爾·永瀨。
開祖、エミール・ナガセ。
「誒?卡奧爾有孩子?而且卡奧爾是貴族嗎?」
「え? カオルの子供? それに、カオルって貴族なの?」
「我還單身啊,而且是名正言順的平民!那孩子只是跟我一起生活的孤兒而已。」
「私はまだ独身だし、由緒正しい平民だよっ! その子は、一緒に暮らしていた孤児だよ」
卡奧爾一邊抓著鼻尖一邊這樣回答麗子。
レイコの質問に、鼻の頭を掻きながらそう答えるカオル。
「不過不是說只有貴族才有姓氏嗎……」
「でも、名字があるのは貴族だけ、って……」
「嗯,基本上是這樣啦,但像大商人那種人好像也可以使用姓氏或行號,而那些孩子對我說了那樣的話,『請讓我們成為卡奧爾大人的眷屬!』……被那十四雙閃亮的眼睛盯著,哪有女孩能抵抗得了呢……」
「うん、基本的にはそうなんだけど、大商人とかは名字とか屋号とかを名乗ってもいいらしかったし、この子達には、そのぉ、『カオル様の眷属(けんぞく)にしてください!』って頼まれちゃってねぇ……。キラキラ輝く14の瞳に見詰められて、勝てる女の子はいないよ……。
「結果我就不由自主地答應了。然後他們還說『好,現在我們是卡奧爾大人的眷屬,也就是僕從與使者,還是宗族、親族、護衛……換言之,就是家人!』之類的話……。」
で、つい了承しちゃってね。そうしたら、『よし、これで俺達はカオル様の眷属、つまり従僕であり使者、そして一族、親族、郎党。……つまり、家族だ!』とか言ってたから……。
「那些孩子和我一起生活是大家都知道的事,可能沒人能阻止他們叫我的姓吧。如果去管別人的事,萬一惹到瑟蕾絲蒂娜的怒火……」
あの子達が私と一緒に暮らしていたことはみんなが知っていたから、あの子達が私の名字を名乗るのを誰も止められなかったんじゃないかなぁ。もし余計なことをして、セレスの怒りを買ったら、とか考えたら……」
「啊~……那當然會視而不見啊……孩子們大概希望卡奧爾的名字能被完整、正確地傳下去,所以才那樣做的吧」
「あ~……。そりゃ、見て見ぬ振りをするわよねぇ……。子供達は多分、カオルの名が、正しくフルネームで伝わることを望んで、そうしたんでしょうねぇ」
「嗯……」
「うん……」
卡奧爾也理解艾米爾等人的心情,因此沒有要抱怨的念頭……。
カオルも、エミール達の気持ちが分かるため、文句を言う気はなかった……。