ポーション頼みで生き延びます!
96 貝里斯卡斯 3
於是,招牌做好了,開張!
そういうわけで、看板も出来て、開店!
不過,並沒有特別宣傳,悄悄地開門營業了。
でも、特に宣伝も何もせず、ひっそりと開店した。
嗯,不會大張旗鼓地宣傳。客人太多也不方便,而且也不是在賣什麼稀奇古怪的東西。偶爾會有客人來的小店,這就是『便利小舖 貝爾』。
うん、派手に宣伝したりはしない。あんまり大勢のお客さんが来ても困るし、別に珍しいものを売ってるわけでもないから。たまにお客さんが来る、小さなお店。それが『便利な店 ベル』なのである。
這家店頂多只是用來偽裝成「靠做小買賣賺取生活費」罷了。如果被發現有大把鈔票、根本不愁生活,就會被奇怪的人盯上,對婚事也會有不良影響。我可不要那些圖財產的男人。
この店は、あくまでも『生計を立てるためのお金を稼いでいます』という擬装用。大金を持っていて生活には困らない、とバレたら、変なのに目を付けられるし、婚活に悪影響が出るからね。財産目当ての男は要らないよ。
而且如果什麼都不做,就少了與人接觸的機會,婚活也無法推進。
それに、何もしないと、人々との交流の機会がなく、婚活が進まない。
上次失敗的原因,是想到『既然開店了,就得賺錢!』。於是把能賣的商品等同於效果很強的藥品,才會出現那種情況。
前回の失敗は、『店を開くのだから、儲けないと!』と考えたことだ。だから、売れる商品、イコールよく効く薬、となって、ああいうことになったんだ。
為了婚活,其實不需要靠店鋪大賺一筆。只要能讓人覺得『她在經營店面,勉強維持生計』,就夠了。實際上赤字……那可不行,所以扣掉生活費後保本或略微小賺就足夠了,不需要賺太多。
婚活のためには、店で儲ける必要はない。何とか店をやりくりしているんだな、と思われるだけのお客さんが入ればいいんだ。実際には赤字……はさすがにアレなので、生活費分を引いてトントンか、少し黒字になる程度で充分だ。あまり儲け過ぎる必要はない。
啊,也許能擠出點錢當作代收費給艾德他們。當然,那部分也可以從道具箱裡的存款拿出來。
あ、エド達の預かり賃も捻出できるかな。ま、そっちはアイテムボックス内の貯蓄分から出しても構わないか。
艾米爾和貝爾去獵人公會了。大概今天只會去打個招呼、打探情報而已,接單的話應該從明天開始。
エミールとベルは、ハンターギルドへ行っている。多分、今日は顔見せの挨拶と、情報収集だけで終わるだろう。依頼を受けるのは、明日からの予定らしい。
弗朗塞特和羅蘭在二樓的房間裡悠閒休息。若發生什麼事,按門鈴、大聲呼喊或拉一下櫃檯下的繩子,數秒內就會出現。因此弗朗塞特也能安心休息。跟上次整天在路上守株待兔相比,簡直是天壤之別。
フランセットとロランドは、2階の自室でまったりと。何かあった時には、呼び鈴を鳴らすか、大声で呼ぶか、カウンターの下にある紐(ひも)を引けば、数秒で現れる。だから、フランセットものんびりと休んでいられる。前回の『路上で一日中見張っている』というのに較べれば、天地の差だ。
……不,真的很抱歉。真的是,抱歉……。
……いや、スマンかった。本当に、スマンかった……。
我休息的時候會請弗朗塞特代班,但基本上還是我站櫃台。不這樣做的話,經營店鋪就沒有意義了。啊,當然也有雷艾特小姐一起幫忙。
私の休憩時とかにはフランセットに店番を代わって貰うけれど、基本的には、私が店番。でないと、お店をやる意味がない。あ、勿論、レイエットちゃんも一緒だけど。
朝夕各三小時,合計六小時勞動,白天自由。沒有夜間備菜也沒有清晨工作。補貨的話,只要在道具箱裡大量備存,幾天補一次就夠了。
3時間ずつ、朝夕2回。合計6時間労働で、日中はフリー。夜の仕込みも、早朝の作業も無し。補充品の仕入れも、アイテムボックスに大量に保管しておけば、数日置きで充分だ。
啊啊啊,跟以前當便當店或前世上班族相比,真是如夢一般的生活!
あああ、弁当屋や、前世での社畜時代に較べると、夢のような生活が!
而且就算作息混亂、飲食差,只要有藥劑就不用擔心成人病!
しかも、不摂生しようが食生活が悪かろうが、ポーションさえあれば成人病の心配はない!
就是這個! 我一直想要的就是這種生活啊啊啊啊!
これだ! 私が求めていたのは、こういう生活なんだああああぁ!
……不,等等。
……いや、待てよ。
如果結婚了,這如夢的生活會不見,每天還得為老公做便當嗎?比起背負那種麻煩事,乾脆……。
もし結婚とかすれば、この夢のような生活が失われて、毎日旦那様のお弁当を作ったりしなきゃならないのでは? そんな面倒事を背負い込むくらいなら、いっそのこと……。
不行不行不行不行! 不能想! 別想,要感受!
駄目だ駄目だ駄目だ駄目だ! 考えちゃ駄目だ! 考えるな、感じるんだ!
* *
* *
就算沒好好宣傳,只要有新店開張,來探看的客人還是會有。果然第一天早上的班沒人來,但傍晚時分,附近的人和下班的人還是有些來訪。
碌に宣伝をしていなくても、新しい店ができたとなると、様子見の客は来る。さすがに初日の朝の部には誰も来なかったけれど、夕方の部には、近所の人や仕事帰りの人達が、それなりに。
之後雖然人數不多,但早晚都零零星星會有客人上門。
以後は、少数ながらも、朝夕共にぽつぽつと客がはいるようになった。
「便利小舖?賣的不都是哪裡都能買到的東西吧……」
「便利な店? どこにでも売っているようなものばかりじゃねぇか……」
對於這種客人,要好好解釋。
そう言うお客さんには、ちゃんと説明してあげる。
「確實,這些東西其他店也有賣。水壺在工具鋪、刀具在刀具店、乾糧在食材店、披風在衣料店……。
「確かに、他の店でも売っているものばかりです。道具屋にある水筒、刃物屋にあるナイフ、食材店にある保存食、衣類店にあるマント……。
但如果突然得出遠門,要把這些都買齊,就得跑好幾家店吧?而且就算想一大早趕著出發,也不是每家店都在一大早就開門,通常要到朝二的鐘與午一的鐘之間。來到這家店就能一次買齊所有需要的東西,並且在朝一的鐘就能拿到。
でも、急に遠方に出発しなければならなくなった時、それら全てを買い揃えるとなったら、何軒もの店を廻らなきゃならないですよね? それに、朝一番で急いで出発したくても、全部のお店が開くのって、朝2の鐘と昼1の鐘の間くらいですよね? それが、この店に来れば、一度に全部揃いますよ? しかも、朝1の鐘と同時に。
……怎麼樣? 不覺得是『便利小舖』嗎?」
……どうです? 『便利な店』だとは思いませんか?」
「嗚、確、確實是……」
「うっ、た、確かに……」
聽完我的說明,大部分客人都會接受。商品價格雖不算便宜,但也不太貴。有一部分我們的興趣商品——我做的餅乾、貝爾做的竹製小物、艾米爾做的木雕動物等,價格相當划算。
私の説明を聞くと、大抵のお客さんは納得してくれる。商品の価格も、決して安いわけではないが、高いというわけでもない。一部の、私達の趣味の品……私が作ったクッキーとか、ベルが作った竹細工、エミールが作った木彫りの動物とかは、かなり割安だし。
於是雖談不上熱賣,也不是冷冷清清的樣子,平常的小店『便利小舖 貝爾』就這樣靜靜地開始營業了。
斯くして、あまり流行っているというわけではないが、閑古鳥が鳴いているというわけでもない、ごく普通のお店、『便利な店 ベル』は、静かに営業を開始したのであった。
* *
* *
「大叔,有沒有進什麼奇怪的東西?」
「おじさん、何か変な物、入荷してない?」
「奇怪的東西啊……」
「変な物、ねぇ……」
從朝二的鐘(上午九點)到昼二的鐘(下午三點)店裡是休息的。那段時間本應自由……但晚上從九點到早上五點我會睡足八小時,沒辦法補眠或午睡。所以就去供貨商那邊晃晃,帶著雷艾特小姐和弗朗塞特一起去。
朝2の鐘(午前9時)から昼2の鐘(午後3時)までは、店は閉まっている。なので、その間は自由時間……なんだけど、夜は9時くらいから5時くらいまで、たっぷり8時間は寝ているから、二度寝や昼寝もできない。だから、仕入れ先に顔を出してみた。レイエットちゃんとフランセットを引き連れて。
羅蘭則是寫信告知家人旅途平安……,等等,是寫給國王嗎!那絕對是向我報備行蹤吧!!
ロランドは、家族に旅の無事を知らせる手紙を書くとか……、って、王様宛てかよ! それ、絶対私の動静報告だろ!!
我並不是用能力製造所有商品。實際上我只在那些非常想要卻無法取得的物品上使用能力。一般的東西仍然在商店或批發商那裡買。畢竟在巴爾莫亞王國賺了不少錢,也不想過度干涉『世界的法則』……,話說到現在才想到這點也太晚了。
私は別に、商品全てを能力で創っているわけじゃない。それどころか、能力を使っているのは、どうしても欲しいけれど手に入らないという品物に限定している。そう、通常の物は、普通に商店や問屋で買っているのだ。バルモア王国で稼いだお金がたっぷりあるし、あまり『世界の理(ことわり)』を乱したくはないから……、って、今更か。
總之,這裡是我進雜貨的其中一間店。雖然是批發而非零售,但偶爾會進一些有趣的小玩意兒,所以需要常去看看。
とにかく、ここは私が雑貨を仕入れるお店のうちのひとつ。小売店ではなく、卸しの店だけど、たまに面白いものを少しだけ仕入れていたりするから、こまめに顔を出す必要があるのだ。
「這個如何?是遠國阿里戈帝國的特產,叫做『長得眼神不太好的使者娃娃』……」
「これなんか、どうだい? 遠国、アリゴ帝国の特産品、『目付きの悪い御使い様人形』って言うんだけど……」
「誰要啊啊啊啊!!」
「要るかああああぁっっ!」
「集齊六種就能得到長得眼神不太好的使者的加護……」
「6種類全部集めると、目付きの悪い御使い様の御加護が……」
「吵死了啊!!」
「うるせえええぇ!!」
「有什麼好玩的事嗎?」
「何か、面白い話、ないですか?」
接著來到的是商業公會。身為商人總得掌握最新情報。
次にやってきたのは、商業ギルド。商人たるもの、常に最新情報を入手しないとね。
「卡奧爾小姐,你昨天也來過不是嗎……一般人不會每天都來的。」
「カオルさん、昨日も来たじゃないですか……。普通は、毎日来たりはしませんよ。
如果有緊急或會嚴重影響生意的消息,傳令會到各加盟店巡迴通報的……」
もし急を要することや商売に大きな影響を与える情報が入ったら、伝令が加盟店舗を廻りますから……」
可是我就是閒啊!閒到不知道該怎麼辦,時間都沒處用啊!
だって、暇なんだよ! 暇過ぎてどうしていいか分からずに、時間を持て余してるんだよ!
不是說不忙比較好嗎。差不多五年了,社畜精神還沒從身體裡消失嗎!可惡……。
忙しくなければいいというもんじゃなかったか。5年近く経っても、社畜精神が身体から抜けていないのか! くそ……。
在巴爾莫亞王國和『女神之眼』大家一起住的時候,雖然在家會懶散,但還是忙著藥劑的事、和阿比利商會共同開發新產品、把帆船技術提供給阿利戈帝國、應付其他國家的各種請求,挺忙的……。
バルモア王国で、『女神の眼』のみんなと一緒に住んでいた時も、家ではゴロゴロしていたけれど、ポーションのことやアビリ商会と共同での新製品開発、アリゴ帝国への帆船の技術供与、他国からのおねだりのあしらい等で、結構忙しかったんだよね……。
然後,到了傍晚營業時間。
そして、夕方の営業。
無聊的日子裡,開始冒出一種是不是有點搞錯了的念頭~。
退屈な毎日に、ちょっと失敗したかな~、という思いが湧き上がってくる。
明明那麼渴望平靜安穩的生活,等到實現了卻覺得有點無聊。
あれだけ、平穏無事な生活を求めていたのに、いざそれが実現されると、何だかつまらない。
說到相親說實話也不是很急,既然不會變老,不如先環遊世界享受一下如何。再放手做想做的事一陣子……。
婚活も、正直言って、あんまり焦って急いでいるわけじゃない。老化しないなら、しばらくは世界を廻って楽しんでもいいんじゃないだろうか。もう少し、やりたいようにやって……。
落腳哪裡、再去繁衍,那都可以留到之後……。
どこかに腰を落ち着けて、増殖するのは、その後でも……。
就這樣,發著呆想到一半時。
そう、ぼんやりと考えていると。
「請問,這裡有沒有赫莫爾特的種子?」
「あの、ここ、ヘモルトの種、ありませんか?」
赫莫爾特?沒聽過,不過既然說是種子,大概是某種植物吧。
ヘモルト? 聞いたことがないけれど、種、というからには、何かの植物なんだろう。
一個看起來十六七歲、臉上帶著既緊張又像已經有點放棄表情的女孩。雖然在這裡早已算成年人,不過看著她的臉,還有我有點恍惚的頭腦,隱約想到:『「便利小店」卻救不了有困難的人,這可有失店名啊!』
切羽詰まったような、でも、何か既に諦めているかのような顔の、16~17歳くらいの女の子。 ここではとっくに成人済みの大人だけど、まぁ、その女の子の顔を見て、まだ少しぼんやりしたままの頭で、何となく思ったのだ。『「便利な店」と名乗っておきながら、困っている人に商品を提供できないというのは、店の名折れ!』と。
發了會兒呆,腦子還沒完全清醒。那就快把東西給她吧。
しばらくぼんやりしていたので、まだ頭があんまり働かない。なので、とっとと商品を渡そう。
『……這個容器是上下兩層構造,下層是回復藥水,上層是赫莫爾特的種子!』
(……上下二段構造になった容器で、下に回復ポーション、上にヘモルトの種!)
在櫃檯下,容器出現在手中。便輕輕地把它放在櫃檯上。
カウンターの下で、手の中に出現した容器。それを、そっとカウンターの上に置いた。
「好,這是赫莫爾特的種子。」
「はい、ヘモルトの種」
雖然不認識叫赫莫爾特的植物,但大概就是這個吧。相信女神工房。
ヘモルトという植物は知らないけれど、多分、これでいいんだろう。女神工房を信じよう。
種子有點像大豆,但當然應該完全不同。大概有二十粒左右。回復藥水不能給,所以把容器分開只把上層交給女孩。
種は、なんだか大豆にちょっと似ているけれど、勿論全然違うものなのだろうな。それが20粒くらいある。回復ポーションは渡せないので、容器を分離して上側だけを女の子に渡した。
價格要標多少好呢……。
値段、いくらにすればいいんだろうか……。
「咦?欸欸?真、真的是赫莫爾特的、……種子……」
「え? えええ? ほ、本当に、ヘモルトの、……種だ……」
女孩呆住了。等等,那不是你想要的嗎?
呆然としたような顔の、女の子。いや、それ、欲しかったんじゃないの?
「不、不會吧,竟然真的有……」
「ま、まさか、本当にあるとは……」
看起來果然沒抱太大期望。別太小看『便利小店』,蔬菜種子總會有的吧……不過,其實也沒擺過就是了。
やはり、あまり期待していなかったような感じだ。『便利な店』をあまり馬鹿にしないでよ。野菜の種ぐらい……。いや、置いてなかったけどね。
反正快到第一響鐘了,其他店早就關了。她大概是今夜或明天一早要回鄉下的農家女孩吧。
まぁ、そろそろ夜1の鐘だから、他の店はとっくに閉まっているだろうからね。今夜か明日の朝イチで田舎に帰る、農家の娘かな。
「那、那麼,莫爾特果實和庫爾科爾的葉子……?」
「じ、じゃ、モルトグルの実と、クルコルの葉っぱは……」
唔~果然把全部從櫃檯底下拿出來有點不自然吧。
う~ん、さすがに全部をカウンターの下から出すのは不自然か。
「請稍等一下。」
「少々お待ち下さい」
這麼說著,走進那個可以說是置物間般的小倉庫……。
そう言って、物置と言ってもいいくらいの、ささやかな倉庫へ入り……。
「各自是二段構造,下層是回復藥水,上層分別是放莫爾特果實的那款,和放庫爾科爾葉子的那款!」
「それぞれ二段構造で、下が回復ポーション、上がモルトグルの実のやつと、クルコルの葉っぱ入りのやつ!」
啊,如果那所謂的莫爾特果實是像西瓜、椰子、榴槤那樣的大小……結果它差不多只有果凍糖大小。幸好!
あ、もしモルトグルの実とやらが、スイカや椰子の実、ドリアンの実とかみたいなサイズだったら……、って、グミの実くらいの大きさだった。セ~フ!
然後各自只把上層取下,回到櫃檯。
そして、それぞれの上側だけを外して、カウンターへ戻った。
「這是,莫爾特果實和庫爾科爾的葉子。」
「はい、モルトグルの実と、クルコルの葉っぱ」
咦?女孩沒動啊?
あれ? 女の子が動かないぞ?