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82 使者再臨 1
雖然人數眾多,但每個人所需的時間很短。
膨大な人数ではあっても、ひとりあたりに要する時間は短い。
有幾個人自願來整理隊伍,並引導大家從側邊前進,而不是從正面。
何人かが自主的に列の整理を買って出てくれて、正面からではなく横側から進むように列を誘導してくれている。
真是高明!從正面來的話,要停下來、舀起來喝、再讓出位置,會花很多時間,但這樣一來停頓只需一瞬,動作真俐落。
上手(うま)い! 正面からだと、立ち止まって、掬って飲んで、場所を空けて、と時間がかかるけど、これならば立ち止まるのは一瞬で済む。手際がいいなぁ。
當志工的那些人看起來非常高興,眼睛閃閃發亮。
ボランティアをやってくれてる本人達は、すごく嬉しそうで、眼をキラキラさせている。
畢竟是『幫助使者大人』嘛,感覺像成了神的使徒一樣,當然會很開心。放心把後續交給他們應該沒問題。
そりゃまぁ、『御使い様のお手伝い』なんだから、神の使徒にでもなったような気分なんだろう。嬉しくないはずがない。後は、彼らに任せておいても問題無さそうだ。
過了一會兒,他們來了。
そしてしばらく経つと、やってきた。
沒錯,當然,是那群人。
そう、勿論、アレだ。
軍隊的士兵。多為步兵,但也有騎兵在內。
軍の兵士達。歩兵が大半であるが、騎馬も含まれている。
……還有一群貴族。
……そして、貴族の群れ。
「讓開,庶民們!奇蹟之藥,是屬於我們賽斯多爾侯爵家的……」
「どけ、平民共! 奇跡の薬は、我がセスドール侯爵家の……」
轟然一聲!
どぉん!
「嗚、嗚!」
「ひ、ひぃ!」
對那位仍坐在馬車上、將市民隊伍踢散並靠近女神像的貴族,悄悄地送了一份『類似硝化甘油的東西』作為禮物。
馬車に乗ったまま、市民の列を蹴散らして女神像に近付いてきた貴族に対して、『ニトログリセリンのようなもの』を、そっとプレゼント。
接著,馬車的車頂被炸飛,兩匹馬驚得癱坐在地。
そして、吹き飛ぶ馬車の屋根と、驚いて座り込む2頭の馬。
馬是相當膽小的動物,遇到一隻烏鴉或眼前掠過的影子就會驚得停住或奔跑。這次大概沒法拉著馬車逃走,所以牠們就癱坐在原地了。
馬はかなり臆病な動物であり、カラス1羽や、眼の前を過ぎる影にも怯えて立ち止まったり、駆け出したりする。今回は、馬車を引いて逃げ出すことができなかったのか、その場に座り込んでしまったようである。
坐在車裡的那位貴族,不知是為了護住自己免受從天而落的車頂碎片,還是單純嚇傻了,雙手抱頭縮成一團。
乗っていた貴族の方は、馬車の中に落ちてきた屋根の破片から身を護るためか、ただ怯えているだけなのか、両手で頭を抱えて縮み上がっている。
「愚蠢之輩!竟敢違逆女神的旨意,真是不惜性命啊……」
「愚か者め! 女神の御意志に逆らうとは、命が惜しくないようだな……。
「那麼,就按照你們的願望,讓你們立刻死去吧。這樣一來,也不必再為流行病操心了」
では、望み通り、すぐに死なせてやろう。そうすれば、流行病の心配をする必要も無くなるぞ」
肩掛的喇叭發出的大音量聲音在廣場回蕩,音質沒有失真,相當高性能……嗯,也難怪,畢竟是我要求的、神之工坊的傑作。
肩掛け式のスピーカーから流された大音量の声は、広場中に響き渡った。音も割れておらず、かなり高性能……、って、当たり前か。私がそのように希望した、神様工房の逸品なんだから。
好,貴族和軍隊都停了下來,軍隊的最前頭是……中佐。
よし、貴族達も軍も、その場に停止したな。軍の先頭は、……中佐さんだ。
「看啊,女神的奇蹟!」
「見よ、女神の奇跡を!」
然後,又創造出一座小型女神像。……再多一兩座其實也沒差,所以優先考量對貴族與軍方的衝擊效果。
そして、もうひとつ、ミニ女神像を創り出した。……もう、ひとつやふたつ増えても、大差ない。そのため、貴族や軍に対するインパクトを優先した。
「軍人們,在這第二座女神像前排隊並服藥。服藥後,按照指揮官的指示,協助警備兵維持王都治安、為病患投藥,並宣傳疾病已不再值得恐懼的消息。服藥者將不會感染此流行病。」
「軍人は、この、ふたつめの女神像に並んで、薬を飲みなさい。そして、飲んだ者から指揮官の指示により、警備兵達に協力して王都の治安維持、病人への薬の投与、そして病気はもはや恐るるに足らず、という情報を流しなさい。薬を飲んだ者は、この流行病に罹(かか)ることはありません。
「貴族們就……照常排在民眾之後吧。」
貴族達は、……普通に、民衆達の後ろに並びなさい」
軍人們發出陣陣歡呼,並在上官指示下迅速排起隊來。真不愧是軍隊,行動整齊迅速。
おおおおお、と軍人達から歓声が上がり、上官の指示で早速列を作り始める。そのあたりは、さすが軍隊である。整然とした行動で、迅速に列が形成されてゆく。
貴族之中傳出不滿的聲音,但……。
貴族達からは不満の声が上がっているが……。
「對女神而言,貴族或平民並無差別。那不就是人類自作主張嗎?如果不喜歡,也可以不喝喲?」
「女神様にとっては、貴族も平民も関係ありません。そんなのは、人間達が勝手に決めたことでしょう? 嫌なら、別に飲まなくても構いませんよ?」
這麼一說,他們便默默開始排隊。
そう言ってあげると、黙って列に並び始めた。
啊,有些貴族並不親自排隊,而是讓僕人拿著容器替他們排。看來那一點也有好好說明。那兩個傳話的人果然把事情做好了。
あ、一部の貴族たちは、自分たちは並ばず、容器を持たせて使用人たちに並ばせている模様。どうやら、そのあたりもちゃんと説明されたらしい。あの伝言役のふたり、ちゃんと仕事をしてくれたらしいな。
那麼,為什麼還特意親自來呢?大概是想親眼見證奇蹟,或是心想能把奇蹟的女神像據為己有吧……。
じゃあ、どうしてわざわざ自分で来たのか? まぁ、自分の目で奇跡を確かめたかったのか、あわよくば奇跡の女神像を自分の手に、とか考えたのか……。
「卡歐魯,不,使者大人……」
「カオル、いや、御使い様……」
啊,是中佐。這次好像騎馬來了。
あ、中佐さんだ。今度は馬に乗ってきたらしい。
「叫卡歐魯就可以。被叫作『使者大人』之類,我會背脊發涼……」
「カオル、でいいですよ。御使い様、なんて呼ばれたら、背筋が……」
「可不是那麼回事……,唉,好吧。你果然是這種人啊……」
「そういうわけには……、って、ま、そうだな。お前はそういう奴だよなぁ……」
中佐似乎接受了。
納得してくれたらしい中佐さん。
周圍有幾個不認識的面孔。看他們與中佐態度相當,應該是另外九個大隊的隊長們吧?似乎不是全員到齊……。
周りには、見覚えのない顔の人達が何人かいる。中佐さんと対等っぽい態度から考えて、アレか、他の9つの大隊の、大隊長さん達かな? 全員じゃないみたいだけど……。
「那麼,卡歐魯,接下來打算怎麼做?」
「で、カオル、この後、どうするつもりだ?」
嗯,是啊~。真沒辦法呢~。
うん、そうだよね~。もう、どうしようもないよね~。
那麼,就把這事好好收尾吧。
なら、ちゃんと始末はつけとくか。
「往東走。」
「東へ行きます」
「東方?」
「東?」
「是的,據推測是這場疫病的發源地,東方的一個村莊。若不控制那裡,疫情會擴散到王都以外,情況會很嚴重……」
「はい、この流行病の発生源と思われる、東方の村です。そこを押さえないと、王都以外にも病気が広がり、大変なことに……」
聽了那話,中佐的臉色稍微陰了下來。
それを聞いて、少し暗い顔をする中佐さん。
「那個村子已經被封鎖了。禁止人員出入,直到疫病平息為止隔離著。」
「その村なら、もう押さえてある。人の出入りを禁じ、病気が収まるまで隔離してある」
『……那是把村民關起來等全部死去的意思嗎?還是放火把整個村子燒毀消毒?』
……それって、村に閉じ込めて、全員死ぬまで待つ、ってことかな? それとも、火でも放って、村ごと消毒?
不會讓你們那樣做的!
やらせないよ!
我向正在義務協助維持隊伍秩序的人們喊話。
私は、ボランティアで列の整理をしている人達に声を掛けた。
「我必須前往受病痛折磨的村莊。因此,拜託你們在這尊小女神像任務結束前代為照看。」
「私は、病に苦しむ村へ行かねばなりません。なので、あなた方に、このミニ女神像が役目を終えるまでの世話役をお願いします」
「「「「「喔喔喔!交給我們!!」」」」」
「「「「「おおお! お任せ下さい!!」」」」」
從女神的使者那裡接受了使命。
女神の御使い様から、使命を賜った。
這樣的榮耀,前所未聞吧。五個男人眼睛閃閃發亮,揮舞著手臂。
そんな栄誉、前代未聞であろう。眼をきらきらと輝かせて、腕を振り上げる5人の男達。
「那麼,士兵們整理完畢後,請把那邊也留給市民用,兩列前進。拜託了。」
「では、兵士の皆さんが終わったら、そちらも市民の皆さん用にして、2列で進めて下さい。では、お願いします」
這麼說著,從女神像的底座跳了下來。
そう言って、女神像の台座から飛び降りた。
『我前面的那波人群分成左右兩邊……是摩西嗎!』
私の前の人の波が、左右に分かれた。……モーゼか!
嘛,不覺得會有人阻擋我的去路。畢竟是為了拯救一個可能被疫情毀滅的村莊而出發。
まぁ、私の行く手を遮る者がいるとは思えない。何しろ、流行病で滅びそうな村を助けるための出陣だ。
「……我來帶路吧。」
「……先導しよう」
中佐突然說出這種話。
中佐さんが、いきなりそんなことを言い出した。
『嗯——該怎麼辦呢……。』
う~ん、どうしようかな……。
反正到了那邊會有很多士兵,帶人讓開也沒太大意義。而且我也不知道那村子究竟在哪。既然已經做到這一步,保密之類的也沒什麼用。想像在那裡被士兵攔下鬧事的情況,軍方有位要人跟著說不定比較方便……。
どうせ向こうへ行けばたくさんの兵士がいるから、人払いの意味はない。それに、問題の村の場所も知らない。ここまでやっちゃったら、秘密とかなんとかの意味もない。向こうで兵士達に止められて揉めることを考えれば、軍の偉い人がついているというのは、便利かも……。
我一邊想著各種事時,中佐低聲在旁邊耳語。
私が色々と考えていると、中佐さんが小声で囁いた。
「拜託了,被賦予女神使者的先導角色之後,今後會有很多方便之處……」
「頼む、御使い様の先導役を賜ったとなれば、これから先、色々と便利なんだよ……」
『啊~原來如此。了解了。那就好好做做樣子演出一下吧。畢竟受了不少照顧,當作回報的小服務。』
あ~、そういうことか。納得。ならば、それらしく演出してあげよう。色々とお世話になったから、お礼代わりのサービスだ。
『嗯,這位中佐的名字是……我忘了!平常總是只叫「中佐」或「大隊長」之類的稱呼……。』
ええと、中佐さんの名前は……、と、覚えてねぇ! いつも『中佐さん』とか、『大隊長さん』としか呼んでいなかったから……。
沒辦法。
仕方ない。
「王都軍第二大隊大隊長。信得過的你,我任命為我的先導。為了拯救村民,帶領我們前進吧!」
「王都軍第2大隊長。信頼のおけるそなたに、我の先導役を命ずる。村人達を救うため、我らを導くがよい!」
「哈哈,感謝您的讚許!本爵為沃桑斯伯爵家的第三子,兼任王都軍第二大隊大隊長,尼瓦斯·馮·沃桑斯,縱使以此命相抵也在所不惜!」
「はは、ありがたきお言葉! ヴォンサス伯爵家の三男にして王都軍第2大隊長、ネーヴァス・フォン・ヴォンサス、この命に代えましても!」
『嗯,真是幹勁十足呢……我也是。』
うん、ノリノリだねぇ。……私もだけど。
不,在這裡裝得高高在上些會讓市民乖乖聽從指示。
いや、ここでは偉そうにしておいた方が、市民がおとなしく指示に従ってくれるから。
而且若傳出『使者擺出一副高高在上的樣子』,與平常的我形成落差,之後就比較不容易被認出真實身分。我這些都有認真考慮,總之。
それに、『御使い様は、偉そうな態度である』という話になった方が、普段の私とのギャップがあって、これから先、正体がバレにくくなる。ちゃんと考えているのだ、一応。
不過竟然會把全名說出來順便替家族做宣傳,真是周到啊,中佐。果然能幹的人就是不一樣……。
しかし、ちゃんとフルネームを名乗って実家の宣伝もするとは、しっかりしてるなぁ、中佐さん。やはり、デキる人は、違うなぁ……。
中佐說話聲量相當大,因此聽得挺遠的。就算中佐聲音傳不到的地方,我用肩掛式擴音器的聲音也能傳得很開,宣傳效果十足。
中佐さんの声は、かなりの大声で喋っているから、そこそこ通っている。中佐さんの声が届いていないところにも、肩掛け式スピーカーを通した私の声は充分響き渡っているから、宣伝効果は充分だ。
那麼,就出發吧,助先生、格先生之類的……。
では、行きますかな、助さん、格さんや……。
我們在左右分開的人群間穿行,在中佐的帶領下前進。中佐騎馬,我們步行。徒步(唉)。
左右に分かれた人々の間を突っ切り、中佐さんの先導で進む、私達。中佐さんは騎馬で、私達は徒歩。徒歩(とほ)ほ。
中佐說會準備馬車給我們,但我拒絕了。
中佐さんが、馬車を用意します、と言ってくれたけど、断った。
嗯,那樣一來,最近沒什麼出場機會的艾德他們會氣炸吧。
うん、そんなことをすると、最近出番がなかったエド達が怒り狂うよねぇ。
所以去了放著艾德他們的馬廄,把大家都接回來。
だから、エド達を預けている馬屋に行って、みんなを回収。
我抱著雷耶特騎上艾德就這樣出發。離開王都一段、到沒什麼人看的地方後……。
私は、レイエットちゃんを抱えたままエドに乗って、そのまま出発。王都から少し離れて、人目がなくなったところで……。
「出來吧,戰車!」
「出(い)でよ、戦車(チャリオット)!」
在原本什麼都沒有的地方突然出現了叫做剣呑這種帶有危險意味的小型馬車,中佐張大了嘴巴。但他很快就恢復了平靜。嗯,早就見怪不怪了吧。
何もなかった場所にいきなり出現した剣呑(けんのん)な名前の小型馬車に、口をあんぐりと開けた中佐さん。でも、すぐに平静を取り戻した模様。うん、今更だよねぇ。
把艾德牽好後,先把雷耶特抱上車,接著我也上車。
エドを繋いだ後、レイエットちゃんを乗せて、続いて私も乗車。
「出發!」
「出発!」
再見了,王都!大概這次就不會再回來了吧。等哪天回到巴爾摩亞王國時,可能會偷偷路過一下。
さらば、王都よ! 多分、今回はこのままもう戻ってくることはないだろう。そのうちバルモア王国に戻る時には、こっそり通過するかも知れないけど。
……對,偷偷地,偷偷地!誰會大張旗鼓地舉行『御使大人的來訪』那種事啊!
……そう、こっそりだ、こっそり! 誰が、鳴り物入りで『御使い様の御訪問』なんかやるかっての!
總之,現在先去東邊的村子。
とにかく、今は東の村だ。
「很多人的性命都攸關著。拜託你了,艾德!」
「多くの人の命が懸かっているの。頼んだよ、エド!」
「交給我吧,小姑娘!」
『任せろ、嬢ちゃん!』
然後,拉著馬車的艾德領頭,後面跟著四匹馬。再後面則是中佐的馬。
そして、馬車を引くエドを先頭に、4頭の馬が続く。その後ろに、中佐さんの馬。
啊啊,果然,艾德他們果然不普通啊……。
ああ、やっぱり、エド達って普通じゃないんだ……。
一邊是面部抽搐的中佐,一邊是露出『真的假的』表情的中佐坐騎。
引き攣った顔の中佐さんと、マジかよ、という顔の、中佐さんの乗馬。
……等會兒,讓他喝點藥水吧。
……あとで、ポーションを飲ませてあげよう。
當然,不是給中佐,而是給馬喝的喔。
勿論、中佐さんではなく、馬の方に、だよ。