ポーション頼みで生き延びます!
81 中央廣場
我抵達中央廣場時,已經聚集了相當多人。被我指名的四人還沒……咦,軍人那組跑來了。喔,對面那邊有兩台馬車。大概是要來湊熱鬧的貴族一夥吧。
私が中央広場に到着すると、既にかなりの人が集まっていた。指名した4人は、まだ……、って、あ、軍人組が走ってきた。おお、反対側からは、馬車が2台。ちょっかい貴族組かな。
好,演員似乎都到齊了。那麼,要開始了吧。
よし、役者が揃ったようだ。では、そろそろ参りますか。
嗯,有沒有哪裡比較高的地方……。
えと、どこか高くなっているところは……。
對啊,我個子矮,跟大家站在同一高度的話沒人能看見我,聲音也傳不遠。
うん、背が低いから、みんなと同じ立ち位置だと私の姿が見えないだろうし、声も通らない。
啊,聲音的話,就用這個吧。
あ、声は、これで行くか。
「出來吧,藥劑,容器像肩掛式擴音器!」
出(い)でよポーション、容器は肩掛け型拡声器のようなもの!
嗯,地點就選在女神像……也就是瑟蕾絲的雕像台座上。希望別被人罵說褻瀆神明什麼的。
うむ、場所は、女神像……というか、セレスの像の、台座部分に乗ろう。罰(ばち)当たり者が、とかいって怒られなきゃいいけど。
好,軍人組、貴族組都到了!得在被抓去問話之前開始,否則麻煩大了。
よし、軍人組、貴族組が到着! 捕まって説明を求められる前に始めないと、面倒なことになる。
行動開始!
状況開始!
「各位,謝謝大家來到這裡。現在開始,會將流行病的治療藥賜給各位」
「皆さん、よく来てくれました。今から、流行(はやり)病(やまい)の治療薬を授けます」
我爬上台座,手握擴音器大聲宣告那番話。當然,圍觀的人一臉茫然,寂然無聲。是不是解釋得稍微不足了點……。
私は、台座部分に上がると、拡声器を使っての大音声でそう言った。勿論、集まった群衆は、ぽかんとして静まり返っている。ちょっと説明不足だったか……。
「各位,大家知道目前王都正逐漸蔓延一種惡質的流行病嗎!」
「皆さん、今、王都には悪質な流行(はやり)病(やまい)が広がりつつあることは、御存じですか!」
有的人知道,或許不是很確定但隱約察覺到的人,還有從未聽聞的人。
知っている者、はっきりは知らないが、薄々気付いてはいた者、そして初耳の者。
各式各樣的人都有,但就算是不知道的,也從旁人的反應大概猜到情況,隨即不安與騷動的竊竊私語逐漸擴散開來。
それぞれの者がいるが、知らなかった者も、他の者達の様子から、何となく状況を察した模様。そして次第に広がる、不安そうな、動揺のざわめき。
「沒錯,這是一種已經開始出現死者的危險疾病!」
「そう、死者も出始めている、危険な病(やまい)です!」
騷動愈發擴大。
ますますざわつきが大きくなる。
「住手!你在打什麼主意!」
「やめろ! 何を企んでいる!」
中佐衝過來想阻止我,但被羅蘭德和法蘭塞特攔住了。子爵擔任的中隊長也被艾米爾與貝爾擋住。
中佐さんが、私を止めようと駆け寄ってきたが、ロランドとフランセットに止められた。子爵の中隊長さんも、エミールとベルが堰(せ)き止めた。
嗯,想阻止是理所當然的。儘管資訊已廣泛流傳,軍方與上層不肯正式公布自有原因──一旦有人扣下扳機,就會引發恐慌與大混亂,甚至可能爆發暴動。而此刻的我,就是那個煽動者。然而,然而!
うん、止めようとするのは当然だ。かなり情報が拡散しているにも拘わらず、軍や上層部が正式には決して公表しようとしない理由。そう、誰かが引き金を引けば、パニックになって大混乱、下手をすれば暴動騒ぎだ。そして今の私は、その扇動者(アジテーター)そのものだ。だが、しかし!
「現在開始,免費發放那種特效藥!服下它就不會感染此病,已感染者也會立刻痊癒。數量充足,是足以覆蓋王都全體居民好幾倍的量,所以請別慌張、別搶先,乖乖排隊、慢慢有秩序地行動。否則……」
「今から、その特効薬を無料で配布します! これを飲めば、病気に罹患することはなく、既に罹患している者もすぐに治ります。量はたっぷり、王都の全住民に行き渡る量の何倍もありますから、焦らず急がず、ちゃんと並んで、ゆっくりと行動して下さい。でないと……」
於是,我在自己與群眾之間,地面上方幾公尺處,製造出了一個『類似硝化甘油之物』。
そこで、私と群衆との間の地上数メートルの空中に、『ニトログリセリンのようなもの』を作成した。
轟!
どぉん!
「女神的神罰降臨了!」
「女神の神罰が下ります!」
喧鬧的廣場瞬間安靜下來。
ざわついていた広場は、一瞬のうちに静まり返った。
然後我在眾人目光集中下,念起一段詭異的咒語。
そして私は、皆の視線が集中しているのを意識しながら、怪しげな呪文を唱えた。
「我之友,女神瑟蕾絲蒂娜啊,請守護我們脫離邪惡的病患!出來吧,奇蹟藥壺!!」
「我が友、女神セレスティーヌよ、悪しき病から我らを護り給(たま)え! 出(い)でよ、奇跡の薬壺(くすりつぼ)!!」
然後,在女神雕像的腳下突然出現一座約六十公分高的迷你女神像。牠的右肩扛著一個雙手托起、微傾的壺,壺中流出白色液體。
そして、女神像の足元に突然出現した、高さ60センチほどの、ミニ女神像。その右肩には、両手で支えられた壺が傾けた状態で担(かつ)がれており、そこからは白い液体が流れ出していた。
那液體在迷你女神像腳下像被吸入般消失,然後循環回到壺中。要是這種可疑液體不受限地流進下水道,會發生什麼事誰也說不準──要是下水道的老鼠變成超級老鼠那可就大事了。
その液体は、ミニ女神像の足元で吸い込まれるように消えてゆく。そう、そのまま環流して再び壺の中に戻っているのである。こんな怪しい液体が無制限に排水路に流れ込んだら、何が起こるか分かったもんじゃない。排水路に住むネズミ達がスーパーマウスとかになったら一大事だ。
人群沉默不語,吞了口口水。
押し黙ったまま、ごくり、と息を飲む群衆達。
突如其來,毫無預警出現的女神像。
いきなり、何もないところに出現した女神像。
從那女神像肩上的壺中,不斷流出的白色液體。
その女神像が担いだ壺から、途切れることなく流れ出し続ける、白い液体。
神秘的少女、神罰的爆炸、王都的危機、女神的庇佑。
不思議な少女。神罰の爆発。王都の危機。女神の御加護。
「「「「「「喔喔喔喔喔喔!」」」」」」
「「「「「「おおおおおおお!」」」」」」
忽然間爆發出狂熱的歡呼聲。
突然、爆発的な歓声が沸き起こった。
為了控制人群,我持續用擴音器高聲喊話。
群衆をコントロールするため、私は拡声器で叫び続けた。
「安靜!別驚慌別喧嘩!藥會源源不絕湧出,無須慌張!
「静かに! 慌てず、騒がず! 薬は、尽きることなく無限に湧き出すのだ、焦る必要はない!
「優先讓孩童與老人,以及已罹病的人先領取,好好排隊等候。你們是想當著家人朋友面露醜態,還是想引來女神的怒火?」
子供や老人、既に病に罹(かか)った者達を優先して、きちんと順番を待つのだ。家族や友人達に浅ましい姿を見せたいのか、それとも、女神の怒りに触れたいのか?」
若人群一窩蜂衝上去,會釀成大災難。為了防止那樣,必須同時給予『藥源源不絕』的安心感與『女神神罰』的恐懼。
群衆が一気に駆け寄ったら、大惨事になる。それを防ぐための、「薬は、尽きることなく無限にある」という安心感と、「女神の神罰」という恐怖。
在這奇蹟面前,誰還會懷疑神罰的存在呢。
この奇跡の前で、神罰の存在を疑う者など、いるはずがない。
話說,剛剛不是才親眼見到嗎。那份神罰。
というか、さっき見たばかりである。神罰を。
「中佐與中隊長去通報王宮和軍方,別忘了近衛與警備隊。兩位貴族請去貴族街拜訪,把事情轉告給同階層的人。平民來說的話,貴族是不會把一回事放在心上的。
「中佐さんと中隊長さんは、王宮と軍関係に知らせて。近衛と警備隊にも忘れずにね。貴族のおふたりは、貴族街を廻って、貴族の方々に。平民が行ったんじゃ、相手にしてくれませんからね。
「就說是瑟蕾絲蒂娜的朋友現身吧。」
そうですね、セレスティーヌの友人が現れた、とでも伝えなさい」
我稍微改變語氣,試著裝出幾分威嚴。
威厳を出してみようかと、少し喋り方を変えてみた。
兩位貴族張著嘴愣住,但軍人果然不一樣。軍人若在突發狀況中還愣著不動,命也不夠用。他們向我敬了個禮就準備奔走,然後……,
貴族ふたりは、ぱかんと口を開けて呆けているが、さすが軍人は違う。軍人は、予想外の事態に呆けるようでは、命がいくつあっても足りやしない。さっと私に礼をして、駆け出そうと……、
「啊,等等!」
「あ、待って!」
我叫住兩人,並從空中抓出兩瓶藥水。看到那一幕,兩人以及其他群眾都瞪大了眼睛。
ふたりを呼び止めて、空中から2本のポーションを掴み出した。それを見て、眼を剥くふたりと、他の群衆達。
「跟剛才一樣的藥。喝下去。」
「あれと同じ薬よ。飲んで」
兩人毫不猶豫,一口灌下整瓶藥水。
躊躇(ためら)う素振りもなく、一気にポーションを飲み干すふたり。
接著又從空中抓出兩個布袋放在他們手裡。
そして更に、空中から両手に布袋を掴み出した。
「裡面各放了十二瓶。拿去讓國王陛下他們喝。畢竟不能把陛下或大臣們也排在這隊伍裡吧?」
「12本ずつ入っています。国王陛下達に飲ませなさい。さすがに、陛下や大臣達をこの列に並ばせるわけにはいかないでしょう?」
兩人接過布袋默不作聲,再次低頭致意後便朝王宮方向跑去。
黙ったまま布袋を受け取り、再び頭を下げると、ふたりは王宮に向けて走り去った。
……欸?
……あれ?
「為什麼你們兩位不去?」
「どうしておふたりは行かないのですか?」
當我這麼問兩位還沒動的貴族時,
私が、動こうとしない貴族のふたりにそう尋ねると。
「不、不,我們也要藥……」
「い、いや、私達にも薬を……」
啊,對喔。
あ、そうか。
「好!」
「はい!」
我從空中抓出藥水,各給他們一瓶,他們把它喝下……。
空中から掴み出したポーションを1本ずつ渡し、それを飲み干して……。
「……為什麼還在等?」
「……どうして、まだ待ってるの?」
「不、不是,是藥袋……」
「い、いえ、薬の袋を……」
啊啊。
ああ。
「沒有。普通貴族不是大臣什麼的,就請像其他人一樣排隊吧。」
「ありません。大臣でも何でもない普通の貴族は、普通に並んで貰います」
「「哎——!?」」
「「えええええ!」」
他們遲遲不肯走,我狠狠瞪了幾眼,他們就飛快地閃出去了。
なかなか行こうとしないから、私がギロリと睨んだら、すっ飛んでいった。
魔眼,果然厲害!……好啦,別吵!
魔眼、恐るべし! ……って、うるさいわ!
「各位,一旦排起隊來就按順序,不要慌張慢慢、有秩序地前進!藥只要喝一小口、極少量一次就足夠。若有年邁或病重無法來的人,就把份量裝在容器裡帶給他們!」
「さ、皆さん、列ができたら、順番に、慌てず急がず迅速に進んで下さい! 薬は、ほんのひとくち、ごく少量を1回飲むだけで大丈夫です。お年や病気等でここまで来られない人の分は、容器に入れて持っていってあげて下さい!」
「「「「欸……」」」」
「「「「え……」」」」
咦,有幾個人的反應好像在想奇怪的事……。
ありゃ、おかしなことを考えてるな、何人かの、あの反応は……。
「啊~,就算你汲很多帶回去也只對這種病有效,現場又能免費喝,放著備着也會在一天內失效,所以沒意義喔?而且做那種小氣行為,家人朋友會用什麼眼光看你啊……
「あ~、たくさん汲(く)んで帰っても、この病気以外には効かないし、ここで無料で飲めるし、汲み置きしていても1日で効果がなくなるから、意味がないよ? それに、そんなセコいことをしていたら、家族や知り合い達にどんな眼で見られることか……。
就算說是帶給家人的份量,一杯水大概能分給十人喝。其實可以更少一些。所以快點前進別停下!用手舀一把喝就足夠了!」
家族の分とか言っても、コップ1杯で10人分くらいはあるからね。本当はもっと少なくてもいいんだけど。だから、さっさと進んで、立ち止まらない! 手でひと掬い飲めば充分だからね!」
好,總算暫時上了軌道!這下可以稍微放心了。
よし、何とか軌道に乗った! これでひと安心だ。
蕾葉特緊緊握住我的右手,原來她在擔心我……。
レイエットちゃんが、私の右手をぎゅっと握ってくれている。心配してくれてたんだ……。
不過,真是做大了啊……。
しかし、やっちゃったなぁ……。
但也沒辦法。
でも、仕方なかったんだ。
從那兩家藥鋪聽來的消息,病情擴散速度異常地快。大概與地球上的鼠疫、斑疹傷寒、霍亂相比都不是一回事。若稍有延誤,會在瞬間蔓延整個王國,甚至整個大陸。
あの2軒の薬屋さんから聞いた話だと、病気の拡散が、異常に早い。多分、地球におけるペストやチフス、コレラなんかとは比較にならない早さだ。少しでも対処が後手に回ると、王国中に、そして大陸中に広がるだろう。一瞬のうちに。
而且我分不出病症來,這很正常,畢竟以前只是個菜鳥上班族,誰會指望我懂這些!
そして、私には、病気の見分けがつかない。当たり前だ、元新米OLに、何を期待してるんだ!
我分辨不出鼠疫或傷寒,也不懂病因、症狀特徵或處理方法。勉強得勉強得只會那個拍膝蓋診斷腳氣的方法而已。
ペストやチフスの見分けもつかないし、病気の原因や特徴も、対処法も、何にも知らない。かろうじて知っているのは、あの、膝を叩く脚気の診断法くらいだ。
而且,就算到店裡賣藥也沒意義。
そして、お店で薬を売っても、意味がない。
來藥房買藥的多是經濟有餘的人。孤兒、流浪兒、無家者甚或普通市民,很多人寧可依賴免費的民間療法而不買藥。即便價格再低、甚至免費,依然有許多人不會踏進藥鋪。
薬を買いに来るのは、生活に余裕のある者だけだ。孤児や浮浪児、ホームレスどころか、普通の市民でも、薬など買わずに無料の民間療法に頼る者は多い。いくら安くしても、そしてたとえ無料にしたとしても、薬屋などには寄りつかない者も多い。
那樣就沒意義;反過來說,若王都所有人都蜂擁到店裡,根本無法應付。
それじゃ意味がないし、逆に、王都中の者が店に殺到したら、到底捌ききれるわけもない。
所以才選擇在寬闊的場所免費發放,並用能讓所有人都會來的方式,還要有強而有力的抑止效果避免恐慌或爭搶,防止貴族與王宮獨佔……這種事,除了女神或天使級的人物幾乎無法解決,換言之就是走投無路了。
なのでここは、広い場所での無料配布、それも全ての者が殺到するような方法で、なおかつパニックや奪い合いにならない強烈な抑止効果があり、貴族や王宮が独占することを防ぎ、……って、それはもう、女神様か御使い様くらいにしか解決できない。そう、つまり『詰み』ってことだ。
病名也一無所知。若是散播所謂能治百病的藥,全球恐怕會掀起一場不是獵巫而是『獵使者』的風潮。我又不是受虐狂,獵巫或獵受虐者的事我才不要。
病気の名前も何も分からない。かといって、あらゆる病気が治る薬なんかバラ撒いた日には、世界中で、魔女狩りならぬ、『御使い様狩り』が始まってしまう。私はマゾじゃないから、魔女狩りもマゾ狩りも御免(ごめん)被(こうむ)る。
於是把事丟給方便的神明牌『藥劑工房』(我取的名字)。出來的東西就是這個。
というわけで、便利な神様印の『ポーション工房』(私、命名)に丸投げ。そして出来上がったのが、コレ、ってわけだ。
【現在,請製造那種只要喝一丁點就能治癒並獲得抗體的藥劑,且若被抽取後24小時內未飲用即失效;裝在小型女神像型的無限生成・循環系統容器裡,出現吧!】
【今、王都に蔓延(まんえん)している流行病を、僅かな量を飲んだだけで治癒し、抗体も獲得することができるポーションで、汲(く)まれてから24時間飲まれなかった場合は効力を失うやつ、小型の女神像型無限生成・循環システム付き容器にはいって、出ろ!】
犯規?
反則?
沒問題,規則由我來定。
いいんだよ、ルールは私が決めるんだから。