ポーション頼みで生き延びます!
63 軍人
「不要想太深……那只是店名!」
「いや、そこは深く考えずに……。ただの店名ですから!」
如果解釋說有個叫雷耶特的人存在,對方可能會說把那人帶來,所以我連忙搪塞過去。
レイエットという名の者がいる、などと説明すれば、その者を出せ、と言われそうなので、慌てて誤魔化した。
「啊、啊——原來如此……那我重新問。請詳細說明這家店所販售的、所謂軍人病治療藥的情況。」
「あ、ああ、そうか……。では、改めて尋ねる。この店で売っているという、軍人病の治療薬、というものについて、詳しく教えて貰いたい」
咦——那個?不就是普通的癬藥,為什麼軍官會來?
えええっ、それ? ただの水虫治療薬に、どうして軍の士官さんが?
「不,說詳細也沒什麼,就只是一般藥罷了……進貨來源和製法是企業機密。如果你們要我說,我就會反問『請把軍方機密告訴我』。」
「いえ、詳しくも何も、ただの薬ですけど……。仕入れ先や製法は、企業秘密です。それを教えろと言われるなら、軍の機密情報を教えて下さい、と言いますよ?」
「哎!……啊,這倒也是。說得合情合理。」
「なっ! ……ああ、そうか。尤もな言い分だ」
原本以為會生氣,結果他對我的冷淡反應苦笑著表示理解。看起來是個還算能談得來的人?
怒るかと思ったら、私の塩対応に、苦笑して納得された。結構まともな、話せる人なのかな?
「那我換個問題。這種藥能大量供應嗎?」
「では、質問を変えよう。この薬、大量に納入することは可能か?」
一談到生意就另外一回事。營業笑容、營業笑容……為何你們三個在這裡退縮?真讓人氣惱!
商売のこととなれば、話は別だ。営業スマイル、営業スマイル……、どうしてそこで身を引くんだよ、3人揃って! ムカつく!
……不,我習慣了,跟這種眼神一起活了將近二十七年……。
……いや、慣れたけどね、この眼付きと一緒に27年近く生きていると……。
「嗯,生產者有其限度,但在一定程度上可以……。」
「はい、生産者の限界はありますが、ある程度は……。
「啊,就算軍方想自己製造也沒用。即便知道製法,這也不是暴利可圖的藥;要收集素材、篩選、熬煮、精製、混合、再熬煮,如果軍隊來做,恐怕成本會比從我們這裡買高得多。」
あ、軍で作ろうと思っても無駄ですよ。たとえ製法を知ったところで、決して暴利を貪(むさぼ)った価格というわけじゃないんですから、素材を集めて、より分けて、煮詰めて、精製して、混ぜて、また煮詰めて、ってのを軍でやったら、多分、うちで買うよりずっと高くつきますから。
「而且根本找不到長藥草的地點。不是說哪個地區,而是要知道長在哪棵樹旁、河邊、森林裡、山頂或砂地之類——也就是要有找到群生地的竅門……」
そもそも、材料の薬草が生えている場所を見つけられないでしょうしね。どこの地域、というのではなく、どの木の側とか、川縁(かわべ)りなのか森の中なのか山頂なのか砂地なのか、というような、群生場所を見つけるコツ、という意味で……」
「那我就預料到了。大致上,一瓶只賣小銀幣三枚這種價格,沒法有什麼可觀利潤;光瓶子的成本恐怕就赤字了……」
「それは、予想していた。だいたい、瓶1本で小銀貨3枚などという価格で、碌(ろく)な利益が出ているとは思えん。そもそも、瓶代だけで赤字だろうが……。
「嗯,便宜的是用來做宣傳,是引誘人買貴貨的誘餌,想必是這種策略吧……」
まぁ、安いのは宣伝用で、高いのを買わせるための撒き餌だと割り切っているのだろうが……」
哇,厲害!我的藉口設定被看穿了!
おお、凄い! 言い訳用の設定を読まれたよ!
不,只要不是笨蛋就知道。
いや、馬鹿でなきゃ、分かるか。
曾想過把價格調高,回收瓶子並退款,但後來打消了。
もう少し高くして、瓶は下取りして返金、とかも考えたけど、やめた。
我不想收那種被抓癬的手粗魯摸過的瓶子啊!這不是理所當然嗎!!
水虫を弄(いじ)った手で触りまくった瓶を受け取るのが嫌だったんだよ! 当たり前でしょーが!!
而且,最便宜的那款也是對沒錢人的救濟措施。
そして、一番安いやつは、お金の無い人への救済策でもある。
欸,這不是會永遠被剝削嗎?哪裡是救濟?
え、永久に搾取することになるのに、どこが救済策か?
那是為了讓人因為買藥需要錢,而萌生『得好好工作』的意識。脫離尼特族。這是為了推動他們,堪稱正當的救濟計畫與慈善事業。
そんなの、薬を買うためにお金が必要だから、ちゃんと働かなくちゃ、という意識が芽生えるようにだよ。脱、ニート。その後押しをするためだから、立派な救済策であり、慈善事業だ。
再者,也能救濟我的財政,算是雙重救濟事業。
更に、私の財政状況も救済されるので、二重の救済事業である。
「嘛,即便是銀幣三枚也不算太貴吧。用銀幣三枚的藥回收誘餌部分的赤字打平,用小金幣的則能獲利,大概是這樣……」
「まぁ、それにしても、銀貨3枚でも決して高いわけではあるまい。銀貨3枚の薬で撒き餌分の赤字を回収してトントン、小金貨のもので黒字を出す、というあたりか……」
分析力真厲害!不愧是士官大人!……雖然完全落空。
凄い分析力である! さすが士官様だ! ……大外れだけど。
嘛,總不會有人以為瓶子和藥都能免費大量製作,所以也無可奈何吧。
まぁ、まさか瓶も薬も無料で作り放題、とは思わないだろうから、仕方ないか。
「啊哈哈,嗯……。」
「あはは、まぁ……。
「還有,若大量生產,附近的原料植物可能會絕種,屆時就得到外國去尋找新的群生地……」
あ、それと、あまり大量に作ると、このあたりの材料の植物が絶滅してしまい、そうなると新たな群生地を求めて他国へ旅立つことになるかも……」
啊,軍人明顯皺起了臉。不知道他到底想買多少……。
あ、軍人さん、あからさまに顔を顰(しか)めたよ。いったい、どれくらい買おうと思っていたのやら……。
總之,這樣應該能防止無理的大量訂購和套出製法之類的事。事先想好解釋真是太好了……。
とにかく、これで無茶な大量発注、製法の聞き出し等は防げたはずだ。そういう客の出現に備えて、ちゃんと説明を考えておいて良かったよ……。
「那麼,每天能供應多少瓶?」
「では、毎日、何本ずつ供給できる?」
「欸,每天?」
「え、毎日?」
那就有點麻煩了。
それはちょっと面倒だ。
不是說做藥有問題,而是我已經對客人說『每人最多兩瓶』,每天有好幾十名士兵排隊來買也很煩人。該怎麼辦才好……
いや、作るのは問題ないんだけど、お客さんに「ひとり2本まで」って言っちゃったし、毎日何十人もの兵隊さんにぞろぞろと買いに来られるのも鬱陶しい。どうしたものか……。
啊,在那之前得先確認一下。
あ、その前に、確認しておかなくちゃ。
「請問,諸位是王都軍的軍醫嗎?」
「あの、皆さんは、王都軍の軍医さん達なんですか?」
對,必須確認這些軍人的身分。
そう、この軍人さん達の身元を確認しておかねば。
如果是王都軍的醫療負責人就好,但若不是的話……。
王都の軍の医療担当者、とかならいいんだけど、もし、そうでなかったら……。
「啊、抱歉,我們老是問,還沒自我介紹呢。」
「ああ、すまん、こっちが聞くばかりで、まだ自己紹介をしていなかったな。
「我是王都軍第二大隊長,ヴォンサ斯中佐。這兩位是侍從士曹,泰德和馬艾利克斯。」
私は王都軍第2大隊長、ヴォンサス中佐だ。こちらのふたりは、従卒の兵曹、タイドとマエリクスだ」
「呃……」
「え……」
驚愕不已。
愕然、である。
非但不是醫療相關人員,從他們的職銜來看更是……
医療関係者ではないどころか、その肩書きから考えると……。
「那、那個,王都軍總共有幾個大隊?人數又是……」
「あ、あの、王都軍というのは、いくつ大隊があるのですか? そして、人数は……」
在地球某國若對軍人問這種事,可能會被以間諜嫌疑帶走。但在這個世界,士兵人數無法隱匿,反而是用來誇耀的東西,所以國民和外國人應該都知道這種事,應該沒問題。
地球の某国で軍人にこんなことを聞けば、スパイ容疑で引っ張って行かれるかも知れない。しかし、この世界で兵士の数など隠せるはずもなく、また、それは隠すものではなく誇示するものだろう。なので、国民も他国の者もそれくらいのことは知っているだろうから問題ないはず。
「啊,王都軍由十個大隊編成,總數約一萬。當中不到一半是戰鬥人員,另有運輸、文書及其他幕後支援人員。」
「ああ、王都軍は10個大隊で編成されており、総数、約1万だ。尤も、そのうち半数弱は戦闘要員ではなく、輜重(しちょう)輸卒(ゆそつ)、事務方、その他の裏方や支援員だがな」
果然如我所料,那位毫不在意便說出人數的中佐,或許察覺我對軍隊一無所知,便詳細說明。也許是出於親切,認為在王都做生意以後會需要這些知識,或是他看出我問此問題的用意……
予想通り、気にした風もなく人数を教えてくれた中佐は、私が軍については全く何も知らないらしいと察してくれたのか、詳しく教えてくれた。多分、王都でこの商売をするからにはそのうち必要になる知識だと思って親切心で教えてくれたのか、私がなぜその質問をしたのかということに気付いたからなのか……。
大概是後者。他一定是預測到我接下來會說什麼。
多分、後者だ。この後、私が何を話すのかを予想したに違いない。
中佐說明王都軍的編制:最小單位為九人分隊;四個分隊加上小隊長與助理下士官,共四十人成為一個小隊;四個小隊為一個中隊;四個中隊為一個大隊,即六百四十人再加上指揮部與支援人員,從第一到第十共十個大隊。
そして中佐の説明によると、王都軍は、9人の兵士から成る分隊を最小単位として、4個分隊に小隊長と補佐の下士官を加えた40人で1個小隊、4個小隊で1個中隊、4個中隊で1個大隊と、640人プラス司令部要員や支援要員等を加えた人数で形成された大隊を第1から第10までの10個、保有しているらしい。
此外還有運輸、訓練、教導等支援組織……換言之,全部算進去大約接近一萬。為了擁有並維持這一萬軍人,則需要超過十倍的民間人口。
勿論、その他にも輸送部隊や訓練部隊、教導部隊、その他様々な支援組織や下部組織を擁しているらしい。……つまり、それらも全て含めると、1万近くになるとのことであった。そして、その1万の軍人を抱え、維持するためには、その10倍以上の民間人が必要であった。
只是這裡不是普通領都而是王都,物資、金錢與人力自全國匯聚,為國王直轄領土與直屬軍,且王都軍守護的不僅是王都,因此在多方面與各地領主率領的領主軍有所差異。
ただ、ここは普通の領都ではなく王都であり、国中から物資やお金、そして人材が流れ込むこと、国王陛下の直轄地であり、直轄軍であること、そして王都軍が護るのは王都だけではないことから、各地の領主が率いる領主軍とは、様々な部分において少々異なる。
聽完中佐的說明,我更加確信先前的憂慮是對的。
中佐からそれらの説明を受けて、やはり危惧した通りだと確信した。
「那、換言之,王都軍還有另外九個大隊,也就是有九位大隊長,與中佐同階的人……他們會不會全都派人來說『把軍人病治療藥給我們』的可能性是……?」
「あの、ということは、王都軍にはあと9個の大隊があり、9人の大隊長がおられる、ってことですよね、中佐と同格の人が……。その人達がみんな、軍人病治療薬を寄越せ、といってこの店に来られる可能性は……」
「啊,他本人大概不會來,但會派部下來的機率有一百%吧。」
「ああ、本人は来ないだろうが、部下を来させる確率なら、100パーセント、だろうな」
「哇啊啊~~!!」
「ええええぇ~~っ!」
你們臉不改色地說出這種話,真是的!
平然とした顔で、何言ってくれちゃいますか、ホントに!
「那、那是不是要再重複九次同樣的對話?然後有人會說『優先供應給我們』之類的……」
「そ、それじゃあ、あと9回、これと同じ会話が? そして、自分のところに優先して回せ、というような人が……」
「應該會的,理所當然。即便同屬王都軍,各大隊間仍是競爭關係,誰不想把好貨據為己有?而且不一定以大隊為單位,可能會以中隊或小隊分散來人。」
「いるだろうな、当然。同じ王都軍とはいえ、各大隊はライバル同士だし、良い物は自分のところが押さえたい、と考えるのは当然だからな。それに、大隊単位とは限るまい。中隊や小隊単位でバラバラに来るのではないかな」
「哇啊啊啊!」
「えええええ!」
糟了……。
困った……。
這位中佐看起來還算正常,但軍中也會有強勢的人、或認為民間人理應服從他們的人。若有人說『藥全部供給給我們』那就難以應付。再者,若以小部隊單位來,光是那就會讓店裡擁擠不堪。
この中佐さんはまともな人らしいけど、軍人さんの中には、強引な人や、民間人は自分の言うことに従って当然、と思っている人とかもいるだろう。そういう人が、薬は全部自分のところに納入しろ、とか言い出したら、始末に負えない。それに、小さな部隊単位で来られたら、それだけでお店が飽和状態になってしまう。
我不想被牽連,也不希望部隊間為此起爭執。
私が巻き込まれるのも勘弁して欲しいが、部隊同士が揉めるのもまた、勘弁して欲しい。
王都軍發生內亂,起因竟是癬藥。被認定為禍端的少女被當成他國間諜處死。
王都軍が内乱、その原因が水虫の薬。原因となった少女は、他国の間者として処刑。
啊啊啊啊啊!
あわわわわわわ!
我被這可怕的想像嚇到正慌張時,中佐開口向我說話。
怖い考えになってしまい焦る私に、中佐さんが声を掛けてくれた。
「放心。所以我這個大隊長才特地親自來。」
「安心しろ。だから、大隊長である私が、わざわざ自分で来たのだ。
「其他隊大概會派年輕士官或下士官來,對付他們時就說『供給是依照王都軍第2大隊長ヴォンサス中佐的指示,請透過他處理』,被這麼說的沒人會硬來吧。」
他の隊は、おそらく若手士官か下士官あたりが来るだろうから、相手には『軍への納入は、王都軍第2大隊長のヴォンサス中佐の指示に従っております。そちらを通して下さい』と言えばいい。そう言われて引き下がらない者はいないだろう。
「別瞧,我們並不打算壟斷。我會按成本分配,不用擔心。只是稍微、只是一點點,會在其他方面向別的大隊稍微通融一下而已。」
何、別にうちが独占したりするつもりはない。ちゃんと原価で配分してやるから心配するな。少し、ほんの少しだけ、他の大隊に別の面で融通を利かせて貰うだけだ」
……卑鄙!不愧是在軍中混出頭來的人!
……汚い! さすが軍隊で偉くなるだけのことはある!
但我突然想到一個令人在意的問題。
しかし、ふと気になることが思い浮かんだ。
「那、如果其他部隊的人不是以部隊代表身分,而是作為一般客人來怎麼辦?」
「あの、他の部隊の方が、部隊の代表としてではなく、普通のお客さんとして来られた場合は?」
「欸?」
「え?」
「欸?」
「え?」
「『欸——?!』」
「「えええええ?」」
說是中佐,其實並沒那麼了不起。
中佐といっても、大したことはないようであった。