ポーション頼みで生き延びます!
46 啟程之鎮
「就是這裡嗎,卡奧爾說她一定想順路來的那個鎮子?」
「ここですか、カオルが絶対に立ち寄りたい、と言っていた町は?」
「嗯!不過說是順路,頂多就是去公會露個臉而已啦」
「うん! まぁ、立ち寄ると言っても、ギルドにちょっと顔を出すだけなんだけどね」
看來弗朗塞特總算也習慣不叫我「さん」了。埃米爾和貝爾很快就適應了,雖然身體還年輕,但腦袋裡的東西嘛……不行不行,這是天真灑脫。
ようやく私の名前の呼び捨てにも慣れてきたらしい、フランセット。エミールやベルはすぐに慣れたというのに、いくら身体は若くても、頭の中身は……、って、いかんいかん、天ツバだ。
那麼,就進去吧!時間比上次早很多。不是繁忙時段的話,只有夜班的人會在。那樣遇到那個人的機率會變低。所以刻意選了職員大半應該都在的繁忙時段。
さて、はいるか! 時間は、前回よりかなり早い。繁忙時間帯でないと、夜勤の人しか残らない。それじゃあ、あの人に出会える確率が低くなる。だから、職員の大半がいるであろう、忙しい時間帯を、あえて選んだ。
門鈴響起
かららん
門鈴聲一響,獵人們的視線都集中過來。
ドアベルが鳴り、ハンター達の視線が集中する。
嗯,跟上次完全一樣。
うん、前回と全く同じ。
但和上次稍微不同的是,那些目光沒有很快移開,而是一直凝視在我身上。
そして前回と少し違うのは、その視線がすぐに元に戻ることがなく、そのまま私に集中し続けた、ということくらいだ。
……差別可大了。
……大違いだよ。
「欸?不、難道……是天使小姐?」
「え? ま、まさか……、天使の嬢ちゃんか?」
啊,是賣香腸的大叔!
あ、ソーセージのおじさんだ!
就是那位先請我幫忙按摩腳的大叔,之後委託暴增,讓我賺到飯錢和銅幣。那份恩情,我可不會忘記!
おじさんが最初に足のマッサージを依頼してくれたから、あの後依頼が殺到して、食事と銅貨が稼げたんだ。あの時の恩は、忘れないよ!
「你沒事啊!太好了!」
「無事だったか! 良かった!」
賣野豬肉的大哥!然後……。
ボア肉のお兄さん! そして……。
「吉因!」
「ジイン!」
櫃檯裡傳出熟悉又一板一眼的接待小姐的聲音,似乎是在叫名,一名被點到的男子默默點頭,然後把出入口用閂鎖好。
カウンターの中から懐かしいキツキツ受付嬢のお姉さんの声が響き、名を呼ばれたらしい男の人が黙って頷き、そして出入り口を閂(かんぬき)でロックした。
其他人也陸續動作,關上木窗,撐起木樁。
他の人達も次々と動き、木窓を閉めて、突っかい棒を立てる。
什、什麼?
えええええ?
羅蘭和弗朗塞特握緊劍柄,埃米爾和貝爾分列在我左右。埃米爾握著劍柄,貝爾則仍隱藏著匕首,未露聲色。
ロランドとフランセットは剣の柄を握り、エミールとベルが私の左右を固める。エミールは剣の柄を握っているが、ベルは、まだ隠し持ったナイフの存在を伏せたままである。
緊張的公會內,再次響起那位一板一眼小姐的聲音。
そして緊張に満ちたギルド内に、再びキツキツお姉さんの声が響いた。
「歡迎蒞臨,我們女神的友人、卡奧爾大人。公會全體由衷歡迎您。這次我等絕不會讓那可惡的貴族染指,向女神賽蕾斯蒂娜大人起誓!」
「ようこそお越し戴きました、女神様の御友人、カオル様。ギルド員一同、心から歓迎致します。そして今度は、決して、決して腐れ貴族などの手には渡しません。女神セレスティーヌ様にかけて誓います!」
那位一板一眼的小姐從櫃檯走出來,跪了下去。
カウンターから出てきて、跪(ひざまず)くキツキツお姉さん。
接著,先前進來的少女是誰的消息傳開後,其他公會職員與獵人們也紛紛跪下。看到這一幕,三人終於鬆口氣,從劍柄放開手。貝爾也放下原本緊繃、隨時要拔匕首的右手。
そして、先程ギルドにはいってきた少女が何者であるかを知った他のギルド職員やハンター達が、次々と跪いた。それを見て、ようやく息を吐いて剣の柄から手を離す3人。ベルも、瞬時にナイフを取り出すべく身構えてヒクヒクさせていた右手を降ろした。
我開始販售藥劑的那段時間,因為供不應求且運輸網未完善,藥劑只在國內流通。等到終於要拓展到國外時,第一批出貨的地方就是這個城鎮。
私がポーションの販売を始めてしばらくは、品薄の上に輸送網が整備されていなかったために国内にしか出回らなかった。そしてようやく国外にも展開を始めた時、まず最初に出荷させたのが、この町だった。
優先供應足夠在這個小鄉鎮公會消耗的數量。
小さな田舎町のギルドで消費されるには充分な量を、優先的に供給した。
販售藥劑的相關人士大概會疑惑,為何不先送到王都,反而先把那麼多送到偏遠鄉鎮,但沒有人敢違抗製作者我的意志。嘛,理所當然。
ポーションの販売関係者には、どうして王都より先に、遠くの田舎町にそんな量を、と疑問に思われていただろうけど、製作者である私の意思に逆らう人はいなかった。まぁ、そりゃそうだろう。
於是,看到送來的藥劑,這裡的公會人員一眼就看穿了。
そして、届いたポーションを見たここのギルドの人達は、ひと目で分かったことだろう。
那是什麼東西。
それが、何なのか。
以及,是誰做出來的。
そして、誰が作ったものなのか。
接著從鄰國傳來的,是阿里戈帝國迎擊戰,和平會議上女神降臨,之後阿里戈帝國奇蹟般復興,以及魯埃達聖國滅亡的傳聞。
その後に隣国から伝わってくる、アリゴ帝国迎撃戦、そして講和会議での女神降臨と、その後のアリゴ帝国奇跡の復興、ルエダ聖国の滅亡の話。
在所有那些消息中,總有一位少女的存在扮演著核心角色。
その全ての話において、常に中心的役割を果たす、ひとりの少女の存在。
當日他們沒能保護住的少女,即便如此仍然在回報當時的恩情。
あの日、自分達が護れなかった少女が、それでも恩を返してくれている。
那份「恩」其實稱不上恩情,只是幾根香腸、一塊肉、一杯果汁,以及在簡易床鋪上一晚的住宿而已。
恩とも言えないような、数本のソーセージ、ひとかけらの肉、1杯のジュース、そして簡易ベッドでの1泊のために。
他們因此認為,總有一天能再見到我,好向我道謝,所以一直在等著我回來吧。大概是這樣。
そう思って、いつかその礼を言うために、私が再びこの町を訪れる日を、ずっと待ってくれていたのだろう。多分。
但被人跪著迎接什麼的,我是不喜歡的。那不是我的興趣。所以……
でも、跪かれるとか、そんなのは嫌だ。私の趣味じゃない。だから……。
「我肚子餓了!要不要按摩?兩根香腸或是四分之一塊野豬肉排就接單!」
「お腹が空きました! マッサージ、如何(いかが)ですか? ソーセージ2本、もしくはボア肉のステーキ四分の一で請け負いますよ!」
獵人們一瞬間愣住,但很快就看出我的用意。
一瞬、きょとんとしたハンターのみんなだけど、すぐに私の意図に気付いてくれた。
「要香腸的話,交給我!我來訂!不准有異議!!」
「ソーセージなら、俺だ! 俺が頼む! 異論は許さねぇ!!」
「那我就要野豬肉。我說,喝果汁的那位是誰來著?」
「じゃ、俺はボア肉だな。え~と、ジュースの奴は誰だっけ?」
「不是達爾森嗎?他現在跑遠差事了,那杯我出!」
「ダルソンじゃなかったか? あいつ、今は依頼で遠出してるから、それは俺が出す!」
「哇,時機真衰!他回來後應該會痛不欲生吧……」
「うわぁ、間の悪い奴! 戻って来たら、のたうち回りそうだな……」
笑聲漸起,剛剛跪著的人們也站了起來。
しだいに笑い声が広がり、跪いていた人々が立ち上がる。
然後我開始幫人按摩。
そしてマッサージを始める私。
「不、不行!卡奧爾大人,請住手!」
「な、なっ! カオル様、おやめ下さい!」
稱呼又恢復過來的弗朗塞特慌忙想阻止,但我無視。
呼び方が戻ってしまったフランセットが慌てて止めようとしたけれど、無視。
因為這就是我的原點,在這個世界上的起點。
だって、これが私の、この世界での原点。
這裡是我的『開始之鎮』、我的『旅立之鎮』。
ここが、私の『始まりの町』、『旅立ちの町』なんだから。
不知不覺,我的嘴角抽動了一下。
気が付くと、私の口元が引き攣っていた。
嗯,這就是我的笑容吧……常有人說『別讓小孩哭啊』之類的話叫我不要這樣。
うん、これ、笑顔なんだよね、私の。……子供が泣くからやめろ、とよく言われる。
抬頭一看,那位一板一眼小姐露出露齒的嚇人表情……啊,那也是笑容啊,原來如此。
ふと視線を上げると、キツキツお姉さんが、歯を剥いた怖い顔を……、って、それも笑顔ですか、そうですか。
「下一個換我!」
「次は私を!」
「再來就是我了!」
「その次は、俺!」
提出來的羅蘭和埃米爾,因為被弗朗肘擊和貝爾拧手背,發出悶哼聲。
そう申し出たロランドとエミールは、フランの肘打ちとベルの手の甲抓(つね)りに呻(うめ)き声をあげていた。
快樂的時光總是短暫。
楽しい時間は、すぐに終わる。
「那麼,我們該走了」
「じゃあ、そろそろ行きます」
「是啊……隨時再來玩」
「そう……。また、いつでも寄りなさい」
在吵鬧中語氣恢復平常的那位一板一眼接待小姐,吉爾達小姐。
馬鹿騒ぎの間に普通の話し方になった、キツキツ受付嬢こと、ジルダさん。
在職員與獵人們的目送下……啊,對了!
そして、職員やハンターのみんなに見送られて……、あ、そうだ!
「吉、吉爾達小姐,這個請收下」
「キツキツ……、ジルダさん、これを」
差點就要把心裡的稱呼說出口,真是險些失言!
危ない危ない! 危うく脳内呼称を口にするところだったよ!
然後從道具箱裡取出一個木箱。
そして、アイテムボックスから木箱を取り出した。
「……這是?」
「……これは?」
吉爾達露出疑惑的表情。
怪訝そうな顔の、ジルダさん。
「妳知道我離開這個國家的意思是什麼嗎?」
「私が国を出る、ということの意味、分かりますか?」
思索了一會兒,吉爾達忽然茅塞頓開。
一瞬考えた後、ジルダさんはハッとした顔をした。
「藥、藥劑的製造……會停……?」
「ポ、ポーションの製造が……、止ま……る……?」
答對了!
せいか~い!
「這是特製品。帶有賽蕾的護佑,不會劣化……也就是說,沒有使用期限了」
「これは、特別製です。セレスの加護が付いていて、劣化しません。……つまり、使用期限がない、ということです」
「欸……」
「え……」
周遭的職員與獵人們也明白了這東西的價值,倒吸一口氣。
周りの職員やハンター達も、このシロモノの価値を知って、息を呑んだ。
「如、如果那被發現了……」
「も、もしそんなのがバレたら……」
吉爾達擔心也是理所當然。貴族肯定會來搶奪。不過那一點我有防範!
ジルダさんが心配するのも当たり前だ。絶対、貴族が奪いに来る。でも、そこのところは抜かりなし!
「放心吧。只要離開這棟建築,效果就會消失。而且,屬於這個分部、且自覺有資格享受這藥劑恩惠的人以外,拿到的話會變成毒藥」
「大丈夫です。この建物から出した途端、効果はなくなります。そして、この支部に所属していて、自分がこのポーションの恩恵を受けられる正しい資格を持っている、と自覚している人以外には、毒薬となります」
所謂的毒藥也不過就是肚子痛、嘔吐折磨個兩三天而已。嗯,是折磨到想死的痛楚。
毒薬と言っても、腹痛と嘔吐で2~3日苦しみを味わうだけなんだけどね。うん、死ぬほどの苦しみを。
「「「「欸……」」」」
「「「「え……」」」」
我的說明讓公會裡的人們都臉色發青。
私の説明に、蒼くなるギルドのみんな。
「所以,大概應該沒問題。就請各位想辦法應付一下」
「そういうわけで、多分、大丈夫だと思います。それで、何とか遣(や)り繰(く)りして下さい」
吉爾達再想跪下時,我緊緊抱住她,阻止她行為。
再び跪こうとしたジルダさんに、ぎゅっと抱きついて邪魔をする。
不准讓她那樣做!
やらせないよ!
我討厭那種情形!
私は、そういうのは嫌いなんだよ!
「欸……」
「え……」
驚訝的吉爾達,我輕聲告訴她。
驚くジルダさんに、私はそっと告げた。
「我不喜歡那種事」
「そういうのは、嫌」
「……是啊。我知道」
「……そうか。そうだろうな」
吉爾達露出一抹冷笑。
にやり、と嗤う、ジルダさん。
「呼呼……」
「ふふ……」
「啊哈哈……」
「あはは……」
兩人相視微笑。
ふたりで、微笑みあった。
是帶著兇惡意味的笑容。
凶悪な笑顔で。
「哇,畫面根本不像啊!」
「うわぁ、絵になんねぇ!」
「哪個邪惡組織的女幹部陰謀啊這是!」
「どこの悪の組織の女幹部の悪だくみだよ!」
「今晚可能會被夢魘纏身……」
「今夜、うなされそう……」
「「吵死了!!」」
「「うるさいわ!!」」
就在卡奧爾他們離開之後。
そしてカオル達が去った後。
人們再次跪下,木窗的支撐才被取下,公會分部恢復原狀又還需要一段時間。
人々は再び跪き、木窓の突っかい棒が外されてギルド支部が元の状態に戻るには、更に暫(しば)しの時が必要であった。