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35 前往前線
和エド交談時,カオル心中有些疑問。
エドと話しながら、カオルは疑問に思っていた。
……太聰明了。
……頭が良すぎる。
為什麼作為馬的エド,能和自己如此自然地溝通?
どうして馬であるエドが、自分と普通に話せるのか。
馬本來就很聰明,只是不能和人類對話而已嗎?
元々馬は非常に頭が良く、ただ人間と会話できないだけであった?
不,那不可能。
いや、それはあり得ない。
也許エド其實只有馬的智力,回答如幼兒般,翻譯功能才把話轉成カオル易懂的語句?
エドが本当は馬なりの知能で幼児並みの受け答えをしているのだが、翻訳機能がカオルに分かりやすいようにとこういう言葉に変換している?
或者,為了湊足『不論這個世界何種語言皆能會話、讀寫無礙的能力』這條件,系統在與カオル交談時把對方的能力硬生生提升到能對話的程度?不會吧……。
それとも、『この世界のあらゆる言語の会話、読み書きに不自由しない能力』という条件を無理矢理満たすため、カオルとの会話においては会話可能な状態まで相手の能力を引き上げている? まさか……。
然而,馬的智力甚至被認為比約三歲孩童程度的狗還要低。日本針對許多賽馬騎師的問卷也幾乎全都這樣回答。若非如此,很難解釋眼前的情況。
しかし、馬は、3歳児程度の知能であると言われている犬よりも知能が低い。日本において、多くの競馬騎手から取ったアンケートでもほぼ全員がそう回答しているのである。ならば、そうでも考えないと説明がつかない。
再者,若這麼說,根本可以稱之為語言的東西在馬身上是否存在?就連剛來到這個世界立刻指路的,那隻像松鼠一樣的小動物也是如此。
それに、それを言うなら、そもそも馬に言語と呼べるほどのものはあるのか? この世界に来てすぐに道を教えてくれた、あの、リスのような小動物にしても。
越想越覺得徒勞,カオル便停止了深究。只要意思能順利傳達,那就足夠了。總比不能傳達要好得多。
いくら考えても無駄なような気がして、カオルはそれ以上考えるのをやめた。スムーズに意志が伝えられるならば、それで良い。伝えられないよりはずっとマシなのだから、と。
對於一路上舒適旅行的カオル而言,和ロランド一行人可說是苦不堪言。他們在前往野營前所經過的最後城鎮和村落大量採買水和食物,過夜時的休息勉強稱得上『露宿』,根本談不上野營的待遇。
快適な旅を続けるカオルに対し、ロランド達は散々であった。野営までに通過する最後の町や村で水や食料を買い込み、とても野営とは言えない、『野宿』とでも言うような夜間の休息。
即便是王族,ロランド也是受過軍事訓練的,對野營有經驗。但那是有完善帳幕、熱食、組合式簡易床和足夠毛毯的野營,並非像下級士兵或傭兵那樣在草地上打滾睡覺的情況。
いくら王族とは言え、ロランドも軍で鍛えた身。野営の経験はあった。しかしそれは、ちゃんとした幕舎が用意され、温かい食事、組み立て式の簡易ベッド、充分な枚数の毛布等によるものであり、下級兵士や傭兵のような、草の上でゴロ寝、というようなものではなかったのである。
以步兵和馬車的速度行軍,需時七到八日的距離。考慮到沒有行李的單騎カオル速度更快,三到四日即可到達。ロランド等人本以此自我安慰忍受,但可能是帝國軍推進較慢或是戰場位置比預期還偏西,他們抵達戰場附近已是出發後第六日。
歩兵や荷馬車の速度に合わせた軍の行軍で7~8日の距離。荷物のない単騎であるカオルの速度が更に上がったことも考えると、3~4日もあれば着く。そう考えて耐えていたロランド達であったが、帝国軍の侵攻速度が遅かったのか戦場は思っていたよりも西方であり、戦場近くに到着したのは、出発から6日後のことであった。
『啊,好像到了。朝那邊,看起來像是宿營地的地方前進』
『あ、どうやら着いたみたい。あそこの、宿営地みたいになってるところへ向かって』
『知道了,小姐』
『分かった、嬢ちゃん』
カオル和エド朝著建在戰場後方、看起來像前線指揮所的帳幕走去,而果然,很快就被士兵攔住了。
カオルとエドは、戦場から見れば後方にあたる場所に建てられた、前線指揮所らしい幕舎へと向かった。そして当然のことながら、すぐに兵士に止められた。
「何者だ!」
「何者だ!」
數名士兵包圍上前盤問カオル。
数名の兵士に取り囲まれて誰何されるカオル。
「啊,我叫カオル。需要治癒藥水嗎?」
「あ、カオルと言います。治癒のポーションは御入用ではありませんか?」
「「「欸……」」」
「「「え……」」」
在那些士兵中,沒有人近距離見過作為女神友人的カオル。有些人知道的也不是『御友人』或『御使い様』之類的稱呼,而是個人名『カオル』。
その兵士達の中には、女神様の御友人としてのカオルを至近距離で見たことがある者は居なかった。『御友人』とか『御使い様』というような呼び名ではなく『カオル』という個人名を知っている者も。
這些士兵也聽聞過治癒藥水的傳聞。既非極其昂貴但也不是便宜,他們自己尚未使用過,但從用過的人那裡聽說過效果。有了那東西,在戰場上能省下多少苦頭啊……。
その兵士達も、治癒のポーションの噂は聞いていた。そう高価というわけではないが安価というわけでもなく、自分達はまだ使ったことがなかったが、使った者からその効果の話だけは伝え聞いていた。もしそれがあれば、戦場ではどれだけ助かることか…。
然而,眼前的少女雙手空空。該怎麼辦……。
しかし、目の前の少女は手ぶらである。どうしたものか……。
士兵們一時不知如何處理,ロランド一行趕緊靠近。
兵士達が対処に困り悩んでいる間に、ロランド達が急いで近付いた。
「我是ロランド。帶我去見將軍」
「ロランドだ。将軍のところに案内してくれ」
果然,沒有人不認得王兄ロランド。士兵們慌忙敬禮,並將眾人引到設有司令部的帳幕內。
さすがに、王兄ロランドを知らない王国兵はいなかった。慌てて敬礼すると、皆を司令部がある幕舎へと案内してくれた。
順帶一提,先頭在夜間行進時發現王國軍的四名近衛兵,在稍微折返處紮營,並在上午與ロランド一行會合了。
ちなみに、夜の先行の途中で展開する王国軍を見つけた4人の近衛兵は、少し引き返した場所で野営し、午前のうちにロランド達と合流していた。
「ロランド大人! 為何會到這種地方來……」
「ロランド様! なぜこのようなところへ……」
迎擊軍總指揮メネス將軍驚訝地迎上前。
迎撃軍の総指揮官であるメネス将軍は、驚きながら一行を迎えた。
「突然來打擾,抱歉。有點事不得不來……戰況如何?」
「急にすまない。少し事情があってな…。で、戦況はどうなっている?」
ロランド一問,將軍皺著臉回答。
ロランドの問いに、将軍は顔を顰めながら答える。
「那、敵軍方面第2陣從越過山脈處會合,約兩萬兵。總兵力約四萬,與我軍幾乎相當。與我軍對峙後停止進軍,形成膠著,之後僅有些小規模衝突……」
「は、敵軍には山脈越えの第2陣、ほぼ2万の兵が合流。総兵力約4万と、ほぼ我が軍と同数になっております。我が軍と対峙した時点で進軍を停止し、ほぼ睨み合いの状態となり、その後は、少々の小競り合いがある程度でして……。
「我們焦急想早日決戰回都城救援,但對方一進則退,一退則進,明顯在拖延時間……」
早く決着をつけて王都へ救援に向かわねばと気が急いているのですが、こちらが進めば引き、引けば進むと、明らかに時間稼ぎの様子でして…。
「若貿然行動我方傷亡會增加,搞不好就沒法去救都城了……」
かと言って、強引な行動に出ればこちらの被害が増し、下手をすると王都の救援どころではなくなる恐れがあり……」
將軍一臉苦惱。然而此時ロランド帶來了喜訊。
苦渋の表情の将軍。しかし、そこにロランドが朗報をもたらした。
「放心吧,經由ルエダ聖國來的兩萬敵軍已全數俘虜。我軍傷亡為零。現在有一萬五千兵守護王都,關於王都的事不用擔心,專心處理眼前敵軍即可」
「ああ、安心してくれ。ルエダ聖国経由の敵軍2万は全員捕虜にした。我が軍の被害は皆無。今は1万5千の兵で王都を守っている。王都のことは何も心配せず、眼前の敵の対処に専念してくれ」
「「「「喔喔喔喔喔喔!!」」」」
「「「「おおおおおおお!!」」」」
司令部帳幕內響起一片歡呼。
歓声が沸き上がる司令部幕舎内。
「那、那是真的嗎!」
「そ、それは本当ですか!」
「說謊能怎樣?」
「嘘を言ってどうなる?」
「太好了! 這下可以無憂無慮自由作戰了! 不用白白消耗兵力了」
「おお! これで、何の憂いも無く、自由に作戦行動が取れます! 無駄に兵を消耗させずに済みそうですな」
メネス將軍激動得發抖。
嬉しさに震える、メネス将軍。
這時一直默聽的カオル插嘴道。
そこに、黙って話を聞いていたカオルが口を挟んだ。
「那個,如果敵軍知道聖國經由的部隊被擊潰,會怎樣?」
「あの、敵軍が聖国経由の軍が敗れたことを知ったら、どうなりますか?」
カオル的話讓メネス將軍露出疑惑的表情,並向ロランド詢問。
カオルの言葉に、メネス将軍は怪訝な顔をしてロランドに訊ねた。
「ロランド大人,那位少女是?」
「ロランド様、そちらの少女は?」
ロランド帶著有些惡意的笑回答道。
ロランドは人の悪い笑みを浮かべて答えた。
「啊,我叫カオル。對將軍說成這樣比較好懂的話,可說是『女神大人的朋友』……」
「ああ、名はカオル。将軍にはこう言った方が分かりやすいか、『女神様の御友人』と……」
「欸………」
「え………」
將軍驚愕地睜大了眼。
驚愕に目を見開く将軍。
「那麼,我的問題有答案嗎?」
「で、私の質問の答えは?」
被稍微惹惱的カオル說話,將軍慌忙回答。
少し機嫌を損ねたようなカオルの言葉に、将軍は慌てて答えた。
「是的,若他們知道了,拖延時間的意義就沒了,會撤退,或是擊潰我軍後直取王都,兩者擇一。嗯,撤退的可能性幾乎不大……」
「はい、もしそれを知ったならば、時間稼ぎの意味は無くなり、撤退するか、もしくは我が軍を打ち破って王都へ向かおうとするかのどちらかとなりますな。まぁ、撤退という可能性は殆どありませんが……」
「為何不會撤退?」
「どうして撤退はないと?」
「即便撤退,帝國也無後路可走。帝國要發展只能靠侵略他國。
「撤退しても、帝国には後がないからですよ。もう、他国を侵略するしか帝国が発展するための道がないのです。
若此次侵攻損失慘重後撤,想再次發動侵略要花多年時間。在那段期間他國會警戒並增強軍力,削弱帝國。越山偷襲與聖國的暗中勾結,一旦曝光,下一次也不易奏效。
そして、今回の侵攻で多くの兵を失って撤退したならば、次に侵攻できるようになるまでには何年もかかるでしょうな。そして、それまでには他国も警戒して戦力を増強し、帝国の力を削ぐように努めるでしょう。山越えの奇襲も、聖国との裏取引も、一度バレてしまっては次に使っても効果はあまりありませんしな。
而且,若能順利擊敗我方,攻下由數千兵守護的王都並非太難。似乎帝國並不知我方已不等東端附近的領主軍出動,未想像到那些未及參戰的領主軍會加入王都防守,因而低估了王都兵力」
それに、うまく我々を撃破出来たなら、数千の軍が守る王都を落とすのはそう難しくはない、と考えるのが普通ですからな。どうやら帝国は、我々が東端近くの領主軍を待たずに出撃したことは知らないらしく、出撃に間に合わなかった領主軍が王都防衛に加わっているとは思っていないようでしてな、王都の戦力を過少に見積もっておるようです」
若套用攻擊需三倍兵力的經驗法則,要打敗一萬守軍需三萬攻擊軍。若把王都兵力估為一萬以下,那麼只要三萬以上即可。因此只要把損失壓在一萬以下就能擊破敵軍。
攻撃3倍の法則を適用するならば、1万の防衛側に勝つには攻撃側は3万の兵力を必要とする。王都の兵力を1万以下と思っているならば、3万以上の兵力があれば良い。ならば、損害を1万以下に抑えて敵を撃破出来れば良い、ということになる。
一般戰鬥中,部隊死傷三成則稱為『全滅』,五成則為『潰滅』。勝負在此之前就已決定。所以擊破敵後仍可能剩下三萬兵。接下來可攻城,也可包圍耗盡糧草讓對方投降。我軍可徵發周邊城鎮的糧草,或透過聖國補給。只要包圍住王都,基本上就算勝利。
普通の戦いでは、部隊の3割が死ぬと『全滅』、5割が死ぬと『潰滅』である。勝敗はそれまでに決している。なので、敵を破ったあと、3万の兵が残っている可能性は充分にある。あとは、攻城戦を行っても良いし、包囲して食料が尽き音を上げるのを待っても良い。自軍は、食料等を周囲の町から徴発するも良し、聖国経由で補給物資を運ぶのも良し。王都を包囲した時点で、勝ったも同然。
這樣想並不奇怪,尤其是自信兵強馬壯的帝國,面對相當數量的敵軍時更會如此判斷。
そう考えるのは決しておかしな話ではない。それも、軍事国家として兵士の精強さには自信がある帝国が、同数の敵国兵を前にして、であれば。
「不過,帝國士兵要知道聖國方面軍敗北應該還要很久吧。傳令兵要經由聖國回報帝國,再越過山脈傳令,會花多少天……」
「しかし、帝国兵が聖国方面の軍の敗北を知るのは、ずっと先のことでしょうな。伝令兵が聖国経由で帝国に戻り報告、それから山脈越えで伝令が届くのに、どれくらいの日数がかかるか……」
將軍這麼說,カオル便問道。
将軍の言葉に、カオルが訊ねる。
「那麼,不如我們先告訴他們?」
「では、こちらから教えてやれば?」
「不,他們會乖乖相信敵方的說法嗎……」
「いや、敵の言うことを素直に信じますかな……」
將軍對カオル的話苦笑。
将軍は、カオルの言葉に苦笑する。
沉思片刻後,カオル露出一副壞壞的表情說道。
しばらく考えたあと、カオルは悪い顔をして言った。
「那就掛出看起來很誘人的餌吧!」
「じゃあ、美味しそうな餌をぶら下げましょう!」
啊啊,又在想些糟糕的事……。
ああ、また、ろくでもない事を考えているな……。
看著カオル的臉,ロランド露出厭煩的表情。
カオルの顔を見て、ロランドはうんざりとした顔をした。
隔天。
翌日。
對前線與敵軍對峙的王國士兵們高聲傳達了訊息。
前線で敵と対峙する王国の兵士達に対して、大声で伝達が行われた。
「大家聽好! 昨天,ロランド殿下從王都來了! 經由聖國來的敵軍已被殲滅,殿下還帶來大量治癒藥水! 再也不用怕受傷了! 有受傷或身體不適的人,立刻去領治療!」
「みんな、よく聞けぇ! 昨日、王都からロランド殿下が来られた! 聖国経由の敵軍は潰滅、殿下が大量の治癒ポーションを持って来て下さったぞ! もう、負傷など怖くはない! 怪我や体調の悪い者は、すぐに治して貰いに行くように!」
那句在各處一再高喊的話,自然也被敵軍聽見,並傳到了各級長官那裡。
あちこちで何度も叫ばれたその言葉は、当然のことながら敵兵にも聞こえ、上官達へと伝達されたのであった。