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30 迎擊
「「欸……」」
「「え……」」
羅蘭德和卡歐爾同時發出驚聲。
ロランドとカオル、双方が驚きの声をあげた。
羅蘭德看著卡歐爾帶來的七個孩子。
ロランドは、カオルが連れてきた7人の子供を見て。
卡歐爾則看著羅蘭德帶來、裝備齊全要同行的士兵們。
カオルは、ロランドが、連れてきた兵と共に一緒に行く装備であったため。
「就算卡歐爾要去已經是個大問題,為何還帶著孩子!那個小小的,明明看起來才七八歲吧!」
「カオルが行くのさえ大問題だというのに、どうして子供を連れて行く! 下の子は、どう見てもまだ7~8歳くらいだろうが!」
「為何王族要跟來!?」
「どうして王族がついて来るんですか!」
兩人都指責對方不通情理。
二人とも、相手を非常識だと非難する。
最後沒找到妥協點,便就這麼順其自然地出發了。
そして互いに妥協点が見つからず、成り行きのまま出発することになってしまった。
總戰力為:卡歐爾、『女神之眼』的七人、王兄羅蘭德、騎士弗蘭塞特、近衛兵八名,以及馬車車伕兩名,共計二十人。
総戦力は、カオル、『女神の眼』の7人、王兄ロランド、騎士フランセット、近衛兵8名、そして馬車の御者2名の、合計20名となった。
卡歐爾對孩子們說過『可能會死』之類的話,但其實完全沒有打算冒那樣的危險。到最後關頭還有必殺技『自重なし』可以使出。
カオルは子供達に『死ぬかも知れない』などと言ったが、本当にそのような危険を冒すつもりは全く無かった。いざとなれば、最後の手段、必殺『自重なし』があるので。
並不是白白從賽蕾絲那裡取諸多口供或亂加條件在作弊能力上。雖然心裡希望用不到,但還是為以防萬一事先布下各種安全措施。
何も、無駄にセレスから色々と言質を取ったりチート能力に様々な条件を付けたわけではない。使わずに済めばいいな、と思いつつも、万一に備えてあらゆる安全策を講じておいたのである。
但任何事都有可能發生『預料外的狀況』。若同行的王族陣亡會引發大問題。而且,即便是一般士兵,若被迫使用『那個』讓王族或貴族看見也不好——人心的欲望無窮無盡。
しかし、何事にも『予想外の出来事』ということが有り得る。同行した王族に死なれては色々と大変である。また、一般の兵士ならばともかく、もし『あれ』を使うことになった場合、王族や貴族に見られるのはあまり良い事ではない。人間の欲望には限りが無いのだから。
但也沒辦法。就算近衛兵與車伕發誓絕對忠誠、不會洩漏祕密,既然本身就有不想讓其知曉祕密的王族同行,那一切也沒意義。
しかし、もう仕方がない。近衛兵と御者達は絶対の忠誠を誓った者達であり秘密を漏らす心配はない、と言われても、そもそも秘密を知られたくない相手である王族が一緒にいるのだから、意味がない。
王宮一行全員騎馬,卡歐爾這邊則乘馬車同行。馬車當然不是華麗的貴族專用篷車,而是俗稱的『商隊車』式幌馬車。兩輛馬車中一輛載著卡歐爾等八人和少量食水,另一輛則載有食物與水、馬草、野營用具等。卡歐爾他們的馬車也備有糧水,因為到時候可能要讓卡歐爾一夥先逃走,其他人留下拖住敵人。
王宮勢は全員が騎馬、カオル達は馬車に乗って移動することとなった。馬車は勿論、豪華な貴族用の箱馬車とかではなく、幌馬車、俗に言うところの『キャラバン』というタイプである。2台の馬車のうち1台はカオル達8人と若干の食料に水、もう一台には食料と水、馬の飼い葉、野営用品等が積んであった。カオル達の馬車にも食料と水が積んであるのは、勿論、いざという時にはカオル達だけを逃がして他の者は敵を足留めするために残るからである。
一開始本來打算自己一人步行前往,卻不知不覺變成大隊人馬,卡歐爾皺著眉頭。
当初は自分ひとりで歩いて行くつもりであったのに、いつの間にか大所帯になってしまったことに顔を顰めるカオルであった。
出都翌日,卡歐爾一行經過一座中等規模的城鎮。往前沿路只有村落。聖國那邊是個沒什麼特產的小國,無需建立大城,只是點綴著為農業而生的小型村莊。
王都を出発した翌日、そこそこの規模の町を通過したカオル達。これから先は、この方向には村程度のものしかない。めぼしい産物もない小国である聖国方面には大きな町をつくる意味はなく、農業のための小規模な村落が点在するだけであった。
卡歐爾一行開始陸續做準備。
そろそろ仕込みを開始するカオル達一行。
對接下來會途經的村莊下令,帶著最基本的身邊物與盡可能多的糧食暫時撤離。
それ以降に通過する村々には、最低限の身の回りのものとありったけの食料を持って一時避難するよう指示した。
教導他們不要帶多餘東西,因為很快就能回來,重要物品可以埋起來或藏在山中。並詢問村裡的井口與水源位置並記錄。根據敵軍預計到達時間與推進速度,明確告知撤離需完成的時限,然後前往下一個村落。
すぐに戻れるので余計なものは持たず、大事なものは埋めるなり山中に隠すなりしておけば良い、と指導。更に、村中の井戸や水場の情報を聞き出し、メモを取る。敵軍の到着予想日時と大体の進軍速度から、いつまでに避難を完了しなければならないかをしっかり伝え、次の村へと向かう。
沒有不認識王兄羅蘭德名字的百姓,加上卡歐爾無奈自稱的『使者大人』,沒有人敢反對。再把藥劑給受傷或病倒無法行動者後,村民撤離的速度立刻加快一倍。
王兄ロランドの名を知らぬ国民はおらず、やむなくカオルが名乗った『御使い様』の名と併せれば、反対する者は居なかった。そして、怪我や病気で寝込んで動けない者にポーションを与えた後は、村人の避難準備の速さは2倍になった。
出都後六日。他們抵達距離敵軍約兩天路程的村莊,像以前一樣下令撤離。不同的是這次是沒有時間餘裕的立即撤離。
王都を出てから6日後。敵軍まであと2日くらいの位置にある村に到着した一行は、これまでと同じく避難を指示した。違うのは、時間的猶予のない即時退避であったことだけである。
從八名近衛兵中留下四名協助並監督村民撤離,並放下馬匹與馬車,其餘人徒步出發。
近衛兵8名のうち4名を村民の避難の手伝いと監視に残し、馬や馬車も置いて、残りの者は徒歩にて出発した。
留下四名近衛兵是因為接下來時間不充裕,沒空慢慢搜查村內,也要防止敵軍派斥候或先遣隊比回來的卡歐爾一行先入村。
近衛兵4名を残したのは、この後は時間的余裕があまりないので後で村内をゆっくりと確認する暇がないことと、敵軍が斥候や先発隊を出しており引き返したカオル達よりも先に村に入られることに備えたものであった。
翌日行進時,偽裝成村姑先行的弗蘭塞特回來了。她在士兵中體力最好,為確認敵方位置單獨前出。
翌日の進行中、斥候として村娘っぽい服装をして先行していたフランセットが戻って来た。彼女が兵士達の中で一番体力があったので、敵の位置を確認するため単独で進出していたのである。
「敵軍前頭部在前方約兩小時處稍作休息。以敵軍速度,估計還要六小時左右才能到這裡……」
「敵軍の先頭、前方2時間程の位置で小休止中でした。敵軍の速度だと、ここまであと6時間くらいかと……」
若弗蘭塞特回來耗時兩小時,代表她的行進速度是敵軍四倍。
フランセットが戻るのに2時間かかったとすると、彼女は敵軍の進軍速度の4倍の速さで移動したわけである。
「往前看好像沒什麼好地點……也有可能敵軍速度比預想快,我們還是回去,在之前路過的山谷裡截擊吧」
「ここから先はいい場所が無さそうですね…。予想より敵の進行速度が速いという可能性もあるし、ここは戻って、少し前に通った山あいの場所で迎えましょう」
眾人點頭,沿著大道折返。
カオルの言葉に頷き、皆は街道を引き返して行った。
俯瞰穿過山谷的山道的懸崖之上。
山あいを通る街道を見下ろす、崖の上。
折返後,卡歐爾他們一行十四人從沿途鑽入崎嶇無路的山間,爬上了這處懸崖。孩子們因為平日靠打零工練就了腿力,並不覺得太吃力,至少沒有人落後於卡歐爾。卡歐爾靠著頻繁喝回復藥劑好不容易跟上,但肚子已經鼓得咕嚕作響。
あれから街道を引き返したカオル達14人は、途中からろくな道もない山間部に分け入り、この崖の上へと登って来た。子供達も、掻っ払…、生活費稼ぎの一環で足腰は鍛えられており、さして苦労することなくついて来られた。少なくとも、カオルより遅れる者は居なかった。カオルは何度も回復ポーションを飲むことにより無事付いていけたが、お腹がたぷたぷになっていた。
「差不多了吧……」
「そろそろかな……」
喃喃自語間,卡歐爾把視線從腳下山道移到身後。那些擺成一列的、可疑的物品。
そう呟きながら、カオルは視線を眼下の街道から自分の後方へと移した。そこに並べられた、怪しい品物。
許多握拳大小的玻璃球體,分為紅、白兩種。還有幾根約一米長的木枝,末端綁著用藤蔓編成的網狀物。那是因為卡歐爾曾說『要是能把這東西丟得比用手更遠就好了』,才由某個近衛兵想出並製作出來的。
たくさんの、握り拳ほどの大きさの硝子の球体。赤、白の2種類がある。それと、1メートルほどの木の枝の先に蔓で作ったネットのようなものが付けられたものが数本。これは、硝子の球体を出したカオルの『これを、ただ投げるよりもっと遠くまで飛ばせないかなぁ』との言葉により、近衛兵のひとりが考案して作ってくれたものであった。
「……來了」
「……来ました」
不愧是弗蘭塞特,不只體力好,眼力也不差。那瓶藥劑究竟發揮了多少效果還真難說。
さすがフランセット、体力だけでなく眼も良いようである。例のポーション、どこまで効果があったのやら。
「還很早才輪到你們上場。別緊張,只要小心別被下面發現就行了。」
「出番はまだまだ先です。緊張しないで、下から見つからないようにだけは気を付けて下さい」
十三人沉默點頭應聲。
カオルの言葉に黙って頷く13人。
敵軍漸漸逼近,先頭部隊從卡歐爾他們正下方經過。
敵軍はしだいに近付き、その先頭はカオル達の直下を通り過ぎていく。
卡歐爾他們打算對敵軍發動攻擊,但目標並非先頭部隊。
カオル達は敵軍に攻撃を加えるつもりであった。しかし、それは先頭の部隊にではなかったのである。
阿利戈帝國軍隊伍接連通過。
次々に通り過ぎていくアリゴ帝国軍。
「啊……」
「あ……」
羅蘭德低聲出聲。
ロランドが小さな声をあげた。
「怎麼了?」
「どうしました?」
卡歐爾問。
訊ねるカオル。
「不,那個,那邊看起來是指揮官群,我好像看到類似神職或神官兵的身影。」
「いや、あれ、あそこが指揮官達の集団だと思うが、そこに神官や神官兵らしき姿が見えたものでな」
照他這麼說再看,確實有些像神職……有穿著可像主教階級的,也有幾名衣著樸素卻配備護具與武器,像是神官兵的身影。
そう言われて見てみれば、確かに神官ぽい…、服から見て、司教クラスは行きそうな者の姿と、神官ぽいが簡素な服装で防具を付け武器を持った者達数人の姿があった。
「不只是國內通行與隱匿情報,竟然直接參與……大概打算以教皇之名向王都平民呼籲,或想利用王國大神殿作為爪牙。又或是在帝國兵混入王都的時候趁亂抓走卡歐爾……」
「国内素通りと情報隠蔽だけではなく、直接的に参加しているとは……。恐らく、王都の民に教皇の名で呼びかけたり、王国の大神殿を手下に使おうとするつもりだろう。もしくは、帝国兵が王都に入り込む時にどさくさに紛れてカオルを確保するつもりか……」
聽了羅蘭德的話,孩子們都露出憤怒的表情。
ロランドの言葉に、子供達は怒りの表情を浮かべていた。
先頭通過已經過了相當一段時間,懸崖正下方接近行列尾端的輜重部隊。懸崖上,在卡歐爾的信號下大家已經就位。
先頭が通過してからかなりの時間が経過し、崖の真下ではそろそろ列の後尾近く、輜重部隊へと差し掛かっていた。崖の上では、カオルの合図により皆が既に配置に就いていた。
接著下達卡歐爾的指示。
そこに下される、カオルの指示。
「向輜重部隊的前後投擲白球!」
「輜重部隊の先頭と後尾に白球、投射!」
分散在懸崖邊的隊員當中,兩側的人用製作的器具各自投出了白色玻璃球。球著彈時發生巨大爆炸,輜重部隊陷入大混亂。前方士兵一陣騷動四處找敵,但一時找不到是來自懸崖之上。
崖沿いに広がって配置に就いている者のうち、両端の者が、作った道具を使ってそれぞれ白い硝子球を投射した。着弾と共に起こる大きな爆発。大混乱に陥る輜重部隊。前方の兵士も大騒ぎで敵の姿を探すが、崖の上だとはすぐには気付かない。
「紅球,連續投擲!」
「赤球、連続投射!」
接著投出的球一接觸地面便引起火焰迅速蔓延。
次に投射された球は、着弾と同時に炎が広がった。
不僅靠工具投擲,也有人徒手拋擲,紅色玻璃球接連命中,貨馬車一輛接一輛被火舌吞噬。步兵還能走脫,馬車卻很難偏離道行進,前後被爆炸掏出的坑洞與火焰封死,動彈不得。
道具による投射だけではなく、手投げも併用されて次々と投げられる赤い硝子球によって、荷馬車が次々と炎に包まれて行く。徒歩の兵ならばともかく、馬車では道を外れて進むことは難しい。前後を爆発による穴と炎に塞がれては、動きが取れなかった。
白球裡裝的是為安全起見降低起爆靈敏度的『類似硝化甘油的物質』。紅球則填充了用於油脂燃燒彈的主燃料石腦油,加上稱為凝膠劑的增稠劑做成膠狀,接觸空氣即自然燃燒,其火焰即便潑水也難以撲滅。
投射される白球には、安全のため起爆感度を落とした『ニトログリセリンのようなもの』が詰められていた。赤球は、油脂焼夷弾に使われる、主燃焼材のナフサにナパーム剤と呼ばれる増粘剤を添加してゼリー状にしたものを充填し、空気に触れると自然発火するようにしたものであった。その火は、水をかけても中々消えない。
在只攻擊輜重部隊一段時間後,卡歐爾下達下一道指示。
しばらく輜重部隊のみを攻撃した後、カオルから次の指示が出た。
「戰鬥部隊後尾也開始投擲白球與紅球!」
「戦闘部隊後尾にも、白球と赤球投射開始!」
帝國軍雖然察覺攻擊來自懸崖之上,但對於投出玻璃球便立刻撤後的卡歐爾一行無法以弓箭有效反擊,也難以迅速上到懸崖。照這樣下去將只能繼續被單方面攻擊。
帝国軍は、崖上からの攻撃であることには気付いたものの、硝子球を投げてすぐに後ろに下がるカオル達には弓矢による攻撃も出来ず、すぐに崖の上に行くことも出来ない。このままではただ一方的に攻撃を受け続けるのみ。
起初只打輜重部隊,接著攻擊重心逐漸轉向本隊後尾,士兵們慌了。
初めは輜重部隊のみを攻撃していたが、しだいに本隊後尾へと攻撃の中心が移り始め、慌てる兵士達。
遭受攻擊的士兵們一邊朝前方大喊,一邊全速前進以逃離攻擊範圍。前方士兵也注意到後方情況,開始全力奔跑。雖然沉重裝備限制了速度,但整軍拼命想盡快離開這危險的山谷。
攻撃を受けている兵士達は、とにかく攻撃圏外へと、前方の兵士達に怒鳴りながら全速で前進を開始した。前方の兵士達も後方の状況に気付き、全力で走り始める。重い装備のためそれほどの速さではないが、全軍がこの危険な山あいから一刻も早く抜け出そうと必死であった。
過了一會兒,終於脫離山谷進入安全地帶的帝國軍邊戒備邊休息時,終於發現了異狀。
暫くのち、ようやく山あいを抜けて安全地帯へと移動した帝国軍が周囲を警戒しながら休憩を取った時、彼らはようやく気がついた。
……輜重部隊沒跟上來。
……輜重部隊がついてきていない。
回去察看的士兵看到的是燒得焦黑的馬車與被炸飛的貨車殘骸,還有站在一旁茫然不知所措的倖存輜重士與運卒。
様子を見るため引き返させた兵士達が見たのは、燃え尽きた馬車や吹き飛んだ荷車の残骸と、その側に呆然と立つ、生き残りの輜重兵と輸卒達の姿であった。
食糧、水、馬草、箭矢、備用武具、野營器具以及各種必需物資大半都已消失。
食料、水、飼い葉、矢、予備の武具、野営用具、その他様々な必要物資は、その大半が失われていた。
此時卡歐爾一行已沿山路繞到帝國軍前方,回到較好行進的公路,朝最後他們路過的村落前進。
その頃カオル達は、山道を使って帝国軍の前方に回り、移動し易い街道に出て、最後に立ち寄った村へと向かっていた。
雖說帶著男女老少,但總比重裝士兵移動得快。再加上全力行軍與確認輜重部隊、商議對策等因素,帝國軍今天大概不會再前進了,至少能領先一天。卡歐爾如此判斷。
いくら女子供がいるとは言え、重装備の兵士の移動速度よりは速い。それに、恐らく全力移動の影響と輜重部隊の確認、対策会議等で、帝国軍は今日はもう移動は行わないだろうと思われた。丸々1日分は先行出来る。カオルはそう判断していた。
接下來,就是地獄的邀請。
あとは、地獄への御招待。