最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第七百十六話 艾利克(下)
更新三話(第二次)
三話更新・二回目
關於聖女屍體的騷動。
聖女の死体騒動。
艾利克當然知道那不是本尊。
もちろんエリクは偽物だと知っていた。
也知道各國會發動侵攻。
そして各国の侵攻も。
因此,他刻意製造了一個機會,為了能儘早開始行動。
だから、話を早く始めるためにきっかけを作った。
「阿諾爾特。你哪怕有理由也很少行動。你明知道會引起騷動,卻還讓雷奧納爾特出面。我認為那其中應該有什麼理由。」
「アルノルト。お前は理由があっても滅多に動かん。そんなお前が騒動になることを承知でレオナルトを外に出した。そこには何か理由があるのではないかと私は思っている」
「原來如此。或許真是如此呢。」
「なるほど。そうかもしれませんね」
「那就說來聽聽。究竟是以什麼理由把雷奧納爾特放出去?」
「ならば聞かせろ。一体、どんな理由でレオナルトを外に出した?」
「你會認真聽我說嗎?」
「真面目に聞いていただけると?」
「當然會聽。應該是有什麼理由吧?說來聽聽。」
「もちろん聞こう。何か理由があったのだろう? 話してみよ」
「那麼,容我說出我的推測。先說結論,聖女蕾蒂西亞很可能還活著。」
「では俺の推測を話させていただきます。先に結論だけ言っておきますが、おそらく聖女レティシアは生きています」
『頭腦轉得快,真替我省事。』
頭の回転が速くて助かる。
『現場有一些微妙的不對勁。』
現場にあった些細な違和感。
『能注意到那點真是太好了。』
そこに気づいてくれるのはありがたい。
『還省去了我特地提醒的麻煩。』
わざわざ気づかせる手間が省ける。
『只要稍微幫阿諾爾特一把,事情應該就會往前推進。』
あとは少しアルノルトに味方すれば、話は進んでいくだろう。
各國認為這件事會讓帝國陷入拖延。
各国はこの問題で帝国がもたつくと考えている。
不過,這個問題不會真正拖累帝國。
けれど、この問題が帝国の足を引っ張ることはない。
事態會迅速朝向解決發展。
速やかに解決へと向かう。
事情就是照著這樣的劇本在走。
これはそういう筋書きなのだ。
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在帝都叛亂時,艾利克能做的事並不多。
帝都の反乱時、エリクにできることはあまりなかった。
大動作可能會改變局勢。
大きな動きは情勢を変えかねない。
因此,細微的調整成了艾利克的職責。
だから細かい調整がエリクの役割だった。
「可以借用遠話室嗎?我想和公會本部的人談一談。」
「遠話室を貸していただけないでしょうか? ギルド本部の方々と話がしたいのです」
「沒那必要。現在由我來交涉。」
「その必要はない。今、私が交渉中だ」
「……艾利克殿下……」
「……エリク殿下……」
「看來你也注意到同一處了,菲妮。」
「同じところに目を付けたようだな。フィーネ」
「看起來是這樣……」
「そのようですね……」
「不過你來得正好。我會處理公會本部那些死板的傢伙,你去說服現場的冒險者。」
「しかし、良いところで来た。ギルド本部の頭の固い連中は私がなんとかする。お前は現場の冒険者を説得しろ」
菲妮的到來正是艾利克所期盼的。
フィーネの到着はエリクが待ち望んだものだった。
能動員冒險者的人很少。
冒険者たちを動かせる者は少ない。
而且若能的話,希望是對雷奧納爾特和阿諾爾特有利的人。
そしてできるならば、レオナルトとアルノルトに利する者であってほしい。
所以,菲妮是完美的人選。
だから、フィーネは完璧な人材だった。
「這是什麼意思?」
「どういう意味でしょうか?」
「我擅長協商。和公會本部高層也有聯繫,並掌握他們想隱瞞的幾個祕密。現在那邊還在協議,但應該能爭取到『交由現場判斷』的口頭保證。然而,僅有那點還不足以讓現場的冒險者行動起來。」
「私は交渉事は得意だ。ギルド本部の上層部とも繋がりがあるし、奴らの隠しておきたいいくつかの秘密も握っている。今は向こうで協議中だが、そのうち現場の判断に任せるという言質が取れるだろう。しかし、それだけでは現場の冒険者は動かん」
「……如果叛亂成功的話,戈登殿下會成為皇帝,對吧?」
「……反乱が成功した場合、ゴードン殿下が皇帝になるからですね?」
「沒錯。若反抗準帝就會被追究罪責,無法再留在帝國。他們或許會幫忙驅逐來到分部周圍的士兵,但沒有理由進一步介入。」
「そうだ。次期皇帝に反抗すれば罪に問われるし、帝国にはいられない。支部の周りにきた兵士を追い払う程度ならやってくれるだろうが、それ以上踏み込む理由が彼らにはない」
真是可悲的一件事。
情けない話だ。
一直以來,冒險者們都在守護著帝國。
ずっと冒険者たちは帝国を守ってくれていた。
居然需要讓他們下定覺悟。
その彼らに覚悟を決めさせる必要があるとは。
不過,還是得讓他們去做。
けれど、やってもらう必要がある。
就算冒險者不參戰,結果或許也不會改變。
冒険者が参戦しなくても結果は変わらないかもしれない。
但若參戰,就能挽救一些生命。
だが、参戦すれば救われる命がある。
「我擅長交涉,但要說服別人就不一樣了,那種事由你來比較適合。」
「私は交渉事は得意だが、説得となると勝手は違う。その手のことはお前のほうが適任だ」
「……我會盡我所能去做。」
「……やれるだけのことはやってみます」
「就交給你了。父上性命攸關,拜託了。」
「任せた。父上の命が掛かっている。どうか頼む」
他誠懇地低下了頭。
本気で頭を下げた。
同時心裡也充滿了感激。
同時に感謝もあった。
一直在好好地支撐著兩人。
よく二人を支えてくれている。
幸好菲內能夠留在兩人身邊。
フィーネが二人の傍にいれてくれてよかった。
僅此就讓人稍感安心。
それだけで少し安心できた。
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「有沒有把話仔細傳達給霍爾茲瓦特公爵?」
「ホルツヴァート公爵にはしっかりと伝えたか?」
「有。告訴他,『不要再讓雷奧納爾特殿下立下更多戰功』。」
「はい。レオナルト殿下にこれ以上、戦功を立てさせるな、と」
「很好。」
「よろしい」
這樣一來,敵人的仇恨就會轉向叛徒霍爾茲瓦特公爵。
これで敵の憎悪は裏切り者のホルツヴァート公爵へと向かう。
最先遭受意外攻擊的,想必會是霍爾茲瓦特公爵。
予想外な攻撃を真っ先に受けるのはホルツヴァート公爵だろう。
此外,加上利用康拉德除掉第四妃一事,皇帝約翰尼斯對艾利克的印象也會更差——因為他為了立功採取了不當手段。
さらに、コンラートを使って第四妃を排除した件に加えて、エリクに対する皇帝ヨハネスの心証も悪くなる。功績をあげようと、手段が悪いからだ。
如果贊德拉與戈登都倒下,那就只剩艾利克和雷奧納爾特的一對一決鬥了。
ザンドラもゴードンも倒れたならば、エリクとレオナルトの一騎打ちだ。
面對仍是最大勢力的艾利克,雷奧納爾特一方將會向他發起挑戰。
いまだ最大勢力のエリクに対して、レオナルトたちが挑む形になる。
雙方的差距仍然很大。
その差はいまだ大きい。
必須取得更大的戰功。
より大きな戦功が必要だ。
所以,必須讓皇帝站在雷奧納爾特那邊。
だから、皇帝はレオナルトよりであってもらわねばいけない。
更強、更具影響力。
より強く、より大きく。
必須讓他超越我們。
自分たちを超えてもらわなければいけない。
那才會通往更好的未來。
それがよりよい未来につながるのだから。
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一年的空白期。
一年の空白期間。
前往藩國的阿爾諾特會回來。
藩国にいったアルノルトが戻ってくる。
「回到帝都。阿爾諾特一回來,雷奧納爾特就會動起來。先手由我們打出。」
「帝都へ戻る。アルノルトが戻れば、レオナルトは動き出す。先手はこちらが打つ」
這樣一來,艾利克終於也能展開行動了。
これでようやくエリクも動き出せる。
「拖慢阿爾諾特一行的腳步。在那段時間裡做能做的準備。明白嗎?別採取強硬手段,僅需拖延他們即可。」
「アルノルト一行の足を遅らせろ。その間にできる準備をする。わかっているな? 強硬手段には出るな。あくまで足を遅らせるだけでいい」
「遵命。」
「御意」
「與王國再戰的氣運正在高漲。不能讓雷奧納爾特奔向與王國的決戰。也把這點告訴母上。」
「王国との再戦の機運は高まっている。レオナルトを王国との決戦に向かわせるわけにはいかん。母上にもそう伝えておけ」
「遵旨。」
「仰せのままに」
將消息告訴小梅之後,艾利克嘆了口氣。
シャオメイに告げたあと、エリクはため息を吐く。
或許是因為剛才還在和蕾亞談話,心裡總覺得有些動搖。
直前までレーアと話していたせいか、どこか心が揺さぶられる。
但他的覺悟已經下定了。
けれど、覚悟は決まっている。
「放棄吧,雷奧納爾特、阿爾諾特……我不會退縮。」
「諦めろ、レオナルト、アルノルト……私は退かん」
那句話確實是對兩人說的。
その言葉はたしかに二人へ告げた。
不會攜手。
手を結ぶことはない。
溫柔的弟弟們在心底某處仍然期盼家人能夠攜手。
優しい弟たちは、家族が手を結ぶことをどこかで望んでいる。
認為這種事毫無意義。
こんなことに意味はないと。
然而。
けれど。
這是有意義的。
意味はある。
正因如此,必須讓他們放棄。
だからこそ、諦めてもらわなければいけない。
成為家人的念頭。
家族でいることを。
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「這是?」
「これは?」
「據說是對不治之症有效的稀有藥。我帶來是想給雷亞義姊大人使用的。」
「不治の病に効く希少な薬だそうです。レーア義姉上にと思って持ってきました」
「不需要。我和雷亞用不上。」
「いらん。私とレーアには必要ない」
「就算只是試試看也行吧?也許會痊癒!」
「試すだけ試せばいいのでは? 治るかもしれない!」
「那個時期已經過了。別做多餘的事。」
「そういう時期は過ぎた。余計なことはするな」
「多餘……?對你來說她或許是妻子,但對我而言是我的義姊!想讓她好起來難道就是多餘的嗎?」
「余計……? あなたにとって妻であるかもしれないが、俺にとっては義理の姉だ! 治ってほしいと思うのが余計ですか?」
「哼……一談到家人你就心軟。你還把我當成兄長嗎?放棄吧,阿爾諾特。我絕不退讓。原本該由威爾海姆坐上的王座將由我奪取,絕不會讓給任何人。在這個帝國裡……你所理想化的那種家庭模樣根本不存在。」
「ふん……家族のこととなるとお前は甘いな。まだ私を兄だと思っているのか? 諦めろ、アルノルト。私は決して退かない。ヴィルヘルムが座るはずだった玉座は私が手に入れる。誰にも譲る気はない。この帝国に……お前が理想とする家族の姿はどこにもない」
「……」
「……」
阿爾諾特把遞來的藥推了回去。
アルノルトが差し出した薬は突き返した。
因為正如他所說的那樣。
言葉の通りだったから。
雷亞的病情持續惡化。
レーアの病状は進み続けている。
已經不是藥可以解決的了。
もはや薬ではどうにもならない。
無法得救了。
助からないのだ。
病毒持續侵蝕雷亞的身體。
病毒はレーアの体を蝕み続ける。
唯有立刻討伐韋帕爾。
今すぐにウェパルを討つ以外に手はない。
而且,還不是時候。
そして、まだその時期ではない。
「我……認可你與雷歐納爾特。正因如此,放下溫情來挑戰。只有擊敗勝出者,我才能超越威爾海姆。」
「私は……お前とレオナルトを認めている。だからこそ、甘さは捨ててかかってこい。勝ち抜いた者を倒してこそ、私はヴィルヘルムを超えられる」
阿爾諾特仍未放棄他的溫柔。
まだアルノルトは優しさを捨ててない。
因此才激將他一番。
だから発破をかけた。
因為若對艾里克抱有對家人的情感,那將成為破綻。
家族への情をエリクに対して持てば、それが隙になってしまうから。
「……真遺憾。還有一點要更正。」
「……残念です。それと訂正が」
「什麼?」
「なんだ?」
「我所追求的是一個普通的家庭。互相牽掛、極為平凡的那種家庭。那就是我所追求的。」
「俺が求めているのは普通の家族だ。互いが互いを思う、ごくごく普通の家族。それが俺の求めるモノだ」
「這不是可以在阿德勒身上期待的事。到目前為止他們以血還血,今後也不會改變。」
「アードラーに求めるモノではないな。これまで血で血を洗ってきた。それはこれからも変わらない」
「……我和你恐怕改變不了。但雷歐不同。雷歐會改變未來的阿德勒。雷歐和你我不一樣。」
「……俺やあなたはきっと変えられない。けど、レオは違う。レオはこれからのアードラーを変える。レオは俺やあなたとは違う」
「你想把夢想託給別人嗎?別那樣做。若把夢想托付於人……那夢會隨著那人一同破碎。」
「夢を託しているのか? やめておけ。誰かに夢を託せば……その者と共に夢は砕け散る」
「這是你的親身經驗嗎?」
「自分の経験談ですか?」
「是的。」
「そうだ」
「那就放心吧。雷歐……由我來守護。」
「ならご安心を。レオは……俺が守る」
「哼,光說話誰都會。過去也是如此,人人都這麼說過。然而沒有人能守住夢想。」
「ふん、言葉だけなら誰にだって言える。かつてもそうだった。誰もがそう言った。しかし、誰も夢を守れなかった」
「想怎麼說就怎麼說吧。我……與你不同。」
「好きなように言えばいい。俺は……あなたとは違う」
背對著的阿爾諾爾特,身影比想像中還要高大。
背を向けるアルノルトの姿は、想像以上に大きかった。
他應該也已能警覺到針對雷奧納爾特的暗殺了,也許已經不需要再擔心了。
きっと、レオナルトに対する暗殺も警戒できているのだろう。心配はもういらないのかもしれない。
兩人確實成長了,正如日記裡所寫的一樣。
二人はしっかりと成長した。日記に書かれていたとおりに。
兩人無懼困難,變得更堅強。
困難をものともせず、二人は強くなった。
我不覺得是我培養出來的。就算放任不管,他們也應該能在危機中突圍並變強。
育てた、とは思わない。放っておいても危機を切り抜け、強くなったはずだ。
正如我這邊有盤算,他們那邊也有自己的計謀。
こちらに思惑があるように、あちらにも思惑があった。
我們在暗中活動,他們也同樣在暗中行動。
こちらが暗躍したように、むこうも暗躍した。
那便是結果。
その結果だ。
兩人有堅定的信念,會穩穩承擔起帝國的重任吧。
二人には確固たる信念がある。しっかりと帝国を背負ってくれるだろう。
有良知的人陸續投向雷奧納爾特等人,而緊抓權力不放的人則流向艾利克那邊。
心ある者は続々とレオナルトたちのほうへついている。権力にしがみつく者はエリクのほうに流れている。
那就好。
それでいい。
那樣才好。
それでいいのだ。
「所有阻撓的人就由我來處理吧。」
「邪魔者はすべて私が引き受けよう」
放心去行動就好。
安心して動けばいい。
但願負擔能盡量輕一些。
できることなら負担が少ないことを祈ろう。
暗中活動的辛苦我深有體會。
暗躍する辛さは自分が良く知っている。
因為戴著兩張面具應該相當沉重。
二つの仮面は重いはずだから。