最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第六百八十八話 人各有志
帝國北部的奧斯特平原。
帝国北部・オスター平原。
既是北部動亂的決戰場,也成為了最大的激戰地。
北部動乱の決戦場にして、最大の激戦地となった場所だ。
魯珀特來到了這裡。
そこにルーペルトは来ていた。
正是戈登與雷奧納爾特曾經展開一對一決鬥的地方。
立っているのは、まさしくゴードンがレオナルトと一騎打ちを繰り広げた場所。
也是他喪命之地。
命を落とした場所だ。
「最後是怎麼樣的……?」
「どんな最期だったの……?」
「為了讓我方撤退,他率領少數人發起突擊。那衝在最前的勇猛與強悍……令人想起昔日的戈登皇子的猛將風範。至於最後那次突擊,阿爾諾爾特殿下說,裡頭一點卑劣之舉都沒有,完全是堂堂正正的行為。」
「味方を撤退させるため、少数による突撃を敢行しました。その先頭を駆ける勇猛さ、強さは……かつてのゴードン皇子を思い起こさせる猛将ぶり。最期の突撃に関しては、卑怯さなど微塵もない、正々堂々としたものだったと……アルノルト殿下は言っておられました」
陪同在側的是夏洛特。
付き添っているのはシャルロッテだった。
率領北部貴族參戰的夏洛特所說的話,正好能讓魯珀特想像出當時的情景。
北部貴族を率いて参戦したシャルロッテの言葉は、ルーペルトに当時の情景を想像させるにはうってつけだった。
哥哥就在這裡死去。
ここで兄が死んだ。
對此意外地沒有感到太大的震驚。
そのことに意外なほどショックはない。
並不是因為他是戈登。
ゴードンだから、ではない。
他順利地接受了人會死去這件事,在帝都也是如此。
すんなりと人は死ぬのだと受け入れられた。帝都でもそうだった。
人會死。
人は死ぬ。
即便是自己的親人,或是皇族也一樣。
たとえ自分の身内だったとしても、皇族だったとしても。
所以,人要盡全力活著。
だから、人は精一杯に生きるのだ。
不想死。不想受傷。
死にたくはない。傷つきたくはない。
逃跑是簡單的選擇。
逃げるのは簡単だ。
『即便如此』。
〝それでも〟。
人會努力去成就某些事。
人はなにかを成そうとする。
戈登大概也不想死。活著的話能做的事還有很多。
ゴードンとて死にたくはなかっただろう。生きていればできることがたくさんある。
但戈登優先讓同伴撤退。
だが、ゴードンは味方の撤退を優先させた。
為什麼會這樣呢?
どうしてだろう。
「戈登哥哥……有什麼比生命還重要的東西……?」
「ねぇ、ゴードン兄上……命より大切なものはなに……?」
並不期待會得到回答。
答えは期待していない。
這幾乎是在自問自答。
これは自問自答に近い。
但是。
だが。
『人各有志』
『人それぞれだ』
聽見了聲音。
声が聞こえた。
回頭一看,魯珀特發現自己身處一片白色空間。
振り返った時、ルーペルトは白い空間にいた。
魔法?還是夢?
魔法? それとも夢?
魯珀特困惑之際,背後有人輕輕把手放到他的肩上。
ルーペルトが困惑していると、そっと後ろから肩に手が置かれた。
『我不像他那樣擅長魔法,做不了那些難事。正因為是在這裡,才能把話傳達給你。』
『俺はあいつのように魔法に秀でていないからな。難しいことはできん。この場だからこそ、言葉を伝えることができる』
「戈登哥哥……?」
「ゴードン兄上……?」
魯珀特回過頭,眼前出現了戈登的身影。
ルーペルトが振り返るとそこにはゴードンの姿があった。
是昔日的模樣。
在りし日の姿。
原以為是亡靈之類的東西。
亡霊かなにかかと思ったが。
肩上的手有溫度。
肩に置かれた手には温もりがあった。
『要拿性命去賭的東西因人而異。有些人找不到那樣的東西,這並非容易的事。但……把未來的自己想像出來就比較容易理解。想像自己在敵人面前逃跑,覺得死了還好……如果真是那樣,就拿命去戰鬥吧。若你認為活著總會有辦法,那就逃走。判斷的不是他人,而是自己。』
『命を賭けるモノは人によって違う。それを見つけられない者だっている。簡単なことではない。だが……後の自分を想像するとわかりやすい。敵の前から逃げた自分を想像し、死んだ方がマシだと……そう思うなら命をかけて戦えばいい。それでも生きていればなんとかなると思うなら、逃げればいい。判断するのは他者ではなく、己だ』
戈登輕輕拍了拍魯珀特的胸口。
ゴードンはそっとルーペルトの胸を叩く。
彷彿在示意他就當場做出決定。
そこで決めろ、といわんばかりに。
然後。
そして。
「你曾出其不意地超越了我,回想當時那個鼓起勇氣所做的決定吧」
『お前は俺を出し抜いた。その時、勇気をもって下した決断を思い出してみろ』
戈登淡淡一笑。
ゴードンはフッと笑う。
接著,戈登那雙寬厚的大手覆在魯珀特的頭上。
そのままゴードンの大きな手がルーペルトの頭に置かれた。
「稍微長高了一點呢」
『少し、背が伸びたな』
戈登粗暴地把他的頭髮揉亂幾下,隨即一瞬間消失了。
髪をぐしゃぐしゃと乱暴に撫でると、スッとゴードンは消えていく。
魯珀特剛開始有記憶的時候。
ルーペルトが物心ついたばかりの頃。
出陣前,戈登經常那樣摸他的頭。
出陣前、ゴードンはよくそうやって頭を撫でていた。
想到那一幕,當魯珀特尋找戈登的身影時,發現戈登已不在任何地方,而他本人則身處奧斯卡平原。
そのことを思い出し、ルーペルトがゴードンの姿を探したときには、ゴードンの姿はどこにもなく、ルーペルトはオスカー平原にいた。
「殿下?您還好嗎?」
「殿下? 大丈夫ですか?」
「在這裡……戈登兄上……」
「ここに……ゴードン兄上が……」
「殿下?」
「殿下?」
「不……沒事的。」
「いや……大丈夫だよ」
對擔心的夏洛特,魯珀特一邊點了幾次頭一邊回答。
心配そうにするシャルロッテに対して、ルーペルトは何度か頷きながら答える。
魯珀特靜靜地回想起剛才的話。
ルーペルトは静かに先ほどの言葉を思い出す。
也許是夢,也許是魔法,也許只是錯覺。
夢かもしれない、魔法かもしれない、ただの錯覚かもしれない。
即便如此。
それでも。
那句在胸中迴響的話,他確實記得。
胸に響いた言葉はたしかに覚えている。
在帝都逃亡的那段時光裡。
帝都での逃避行の時。
魯珀特曾有一次出其不意地超過了戈登。
ルーペルトは一度、ゴードンを出し抜いた。
那是因為他盡心盡力完成了作為誘餌的職責。
それは囮として仕事を全うしたからだ。
結果證明,他自己才是真正的目標。
結果的に自分が本命だった。
之所以成功,是因為他徹底扮演了誘餌的角色;他鼓起勇氣,做出了那個決定。
成功したのは囮としての役割に徹したから。勇気を出して、それを決断した。
當時,究竟是什麼讓自己鼓起勇氣的呢?
その時、自分に勇気を出させたのは何だっただろうか?
他拋下了克莉絲塔。
クリスタを見捨てた。
他拋下了許多人。
多くの人を見捨てた。
儘管如此,他為什麼還想完成那個角色呢?
それでも役割を果たそうとしたのはなぜだったか?
他主動提出當誘餌。對此……哥哥託付他說『拜託你了』。
自分から囮を申し出た。それに対して……兄が頼むぞと託してくれた。
他不想辜負那句『拜託你了』的託付。
その頼むぞという言葉を裏切りたくなかった。
想到這裡,魯珀特深吸一口氣。
そこに行きつき、ルーペルトは深呼吸をした。
「夏洛特·馮·茨瓦伊克侯爵……我想問您一件事」
「シャルロッテ・フォン・ツヴァイク侯爵……一つ訊ねたい」
「是、是的,殿下……有什麼事嗎?」
「は、はい、殿下……なんでしょうか?」
「您有把我──魯珀特·雷克斯·阿德勒當作神輿來抬的覺悟嗎?」
「僕を……ルーペルト・レークス・アードラーを神輿として担ぐ覚悟は?」
「……若殿下您已有覺悟的話」
「……殿下に覚悟がおありでしたら」
覺悟。
覚悟。
沉重的話語。
重い言葉だ。
在離開帝都之前,魯珀特也曾擁有過那份覺悟。
帝都を出る時まではルーペルトにもあった。
然而,當得知阿爾諾爾特之死後,那份覺悟便動搖了。
けれど、アルノルトの死を知って、それがブレてしまった。
但現在不會再動搖。
だが、今はブレない。
許多人幫我逃離了帝都。
多くの人が自分を帝都から逃がしてくれた。
身為皇族,我有責任在身。
皇族としての責任が自分にはある。
人們對我寄予了期望。
期待されたのだ。
而且。
そして。
「我是……阿德勒一族的一員。有許多值得尊敬的兄長與姊姊。唯有讓他們失望這件事……就算死了也不願意。所以,我要戰鬥。即便對手是我的兄長也一樣。」
「僕は……アードラーの一族だ。多くの尊敬すべき兄や姉がいる。彼らを幻滅させるのだけは……死んでも嫌だ。だから、戦おう。たとえ相手が兄であっても」
聽了魯伯特的話,夏洛特當場跪了下來。
ルーペルトの言葉を聞き、シャルロッテはその場で膝をついた。
「茲瓦伊克侯爵家願意追隨殿下。」
「ツヴァイク侯爵家は殿下に従います」
「向所有北部貴族發出檄文,內容就交給你處理。不過最後請加上這句:『希望驕傲的北部四十七家門諸位,並未忘記來自兄長阿爾諾特的恩情』。」
「すべての北部貴族に檄文を。内容は任せる。けれど、最後にこう付け足してほしい。〝誇り高き北部四十七家門の皆が、兄、アルノルトからの恩を忘れていないことを願う〟と」
「殿下,那個……」
「殿下、それは……」
這幾乎是挑釁。
挑発に近い。
意思是在說,難道連阿爾諾特的恩情也被忘了嗎?
アルノルトからの恩も忘れたか、というものだ。
然而,魯伯特搖了搖頭。
だが、ルーペルトは首を横に振る。
「北部貴族自尊心很強。若被說成忘恩負義,他們不會沉默。會想親自來對這個傲慢的最年幼皇族提出不滿。若能直接面見……比起文字更能觸動人心。這也是為了讓他們親自到場才必要的手段。」
「北部貴族は誇り高い。恩知らずと言われたら、黙ってはいられない。生意気な最年少の皇族に文句くらい言いに来たくなるはずだ。直接会えれば……文章なんかよりよっぽど心に訴えられる。来てもらうためにも必要なんだ」
「既然您這麼想……那麼要指定集合地點在哪裡?」
「そこまでお考えならば……指定する集合場所はどちらに?」
「……格納德之丘吧。」
「……グナーデの丘にしよう」
魯伯特說完後便邁步離去。
ルーペルトはそういうと歩き出したのだった。
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「阿爾哥哥不會死……阿爾哥哥不會死……」
「アル兄さまは……死なない……アル兄さまは……死なない……」
看著像廢人一般在床上低聲呢喃的克莉絲塔,阿羅伊斯咬緊了嘴唇。
廃人のようにベッドの上で呟くクリスタを見て、アロイスは唇を噛み締めた。
幾乎在阿羅伊斯保護克莉絲塔、並向南部諸侯發出檄文的同時,克莉絲塔也得知了阿爾諾特的死訊。
アロイスがクリスタを保護し、南部の諸侯に檄文を発したとほぼ同時に、アルノルトの死をクリスタは知ってしまった。
從那之後,克莉絲塔一直臥伏著不動。
それ以来、クリスタは伏したままだった。
連眼淚也沒有流下,只是一臉茫然。
涙も流さず、ただ茫然としている。
她被過度的衝擊震得神情恍惚。
あまりのショックに放心状態なのだ。
「阿羅伊斯大人」
「アロイス様」
一直保護克莉絲塔至今的內爾貝·里特團團長拉斯向阿羅伊斯呼喚。
ここまでクリスタを保護してきたネルべ・リッターの団長、ラースがアロイスを呼んだ。
「有何事?」
「なんでしょう?」
「援軍已經到達。」
「さっそく援軍の到着です」
「這麼快?」
「もう?」
太快了。
早い。
想到這裡,阿羅伊斯便跑去迎接。
そう思いつつ、アロイスは出迎えに出るために走った。
阿羅伊斯所據守的格爾斯城,因為他受封侯爵的緣故而擴張變大。
アロイスが拠点とするゲルスの街は、アロイスが侯爵位を受け取ったことにより大きくなった。
如今已成為南部數一數二的大都市。
今では南部有数の大都市だ。
它會迅速擴展,部分也是出於皇帝的考量。
急速に大きくなったのは、皇帝の思惑もあった。
皇帝打算把阿羅伊斯培養成南部的有力貴族。
アロイスは南部の有力貴族に育てたいという思惑だ。
為此投入大量資金,津梅爾侯爵領逐漸擴張。
そのため、多くの資金が投入され、ジンメル侯爵領は大きくなった。
一支約百騎的騎士隊進入了日漸壯大的格爾斯城。
そんな大きくなったゲルスの街に、百騎程度の騎士たちが入って来た。
「津梅爾侯爵,感謝您前來迎接。」
「ジンメル侯爵、お出迎え感謝します」
「這位是席塔海姆子爵……您來得真早呢。」
「これはシッターハイム子爵……お早いですね」
率先趕到的正是席塔海姆子爵蕾貝卡·馮·席塔海姆。
真っ先に駆け付けたのはレベッカ・フォン・シッターハイム子爵だった。
阿羅伊斯心裡也覺得合理:的確,如果是她,會最先趕來。
たしかに彼女なら真っ先に駆け付けるだろうな、とアロイスは納得する。
「皇帝陛下與雷奧納爾特殿下對我有大恩,無需多想要站在哪一方。此命獻給克莉絲塔殿下。」
「皇帝陛下とレオナルト殿下には大恩がございます。どちらにつくか、考えるまでもありません。この命はクリスタ殿下に捧げます」
蕾貝卡帶著晴朗的表情說道。
レベッカは晴れ晴れとした表情で告げる。
曾是蕾貝卡主人的席塔海姆伯爵曾涉入不法行為;但他因為對自己的所為感到羞愧,寫下告發文,藉此揭露了南部克魯格公爵的惡行。
かつてレベッカの主人だったシッターハイム伯爵は、不正に手を染めた。しかし、その行いを恥じたシッターハイム伯爵は告発文をしたため、それによって南部におけるクリューガー公爵の行いが明るみに出た。
皇帝在雷奧納爾特的推薦下,授予蕾貝卡席塔海姆子爵位,並頒給她勳章。
皇帝はレオナルトの推薦を受け、レベッカにシッターハイム子爵位を授け、そのうえで勲章を授けた。
那枚勳章是頒給蕾貝卡與席塔海姆伯爵的。
レベッカと、シッターハイム伯爵への勲章だ。
那份關照至今仍留在蕾貝卡心中。
その配慮は今でもレベッカの心に残っていた。
『總有一天,我一定會回報這份恩情。』
いつか、必ず恩を返そう。
那是一封在她抱著那個念頭時送來的檄文。
そう思っていた中での檄文だった。
認為時機已到,蕾貝卡率領騎士前來。
この時が来たと、レベッカは騎士を率いてきたのだ。
「殿下要站在哪一邊?我想向您致意……」
「殿下はどちらに? ご挨拶をしたいのですが……」
「那個……」
「それが……」
阿洛伊斯皺起了臉。
アロイスは顔を歪める。
即便再多軍隊集合,若旗幟無法發揮作用也毫無意義。
どれだけ軍が集まっても、旗印が機能しなければ意味がない。
阿洛伊斯也明白,要叫一名十幾歲的少女不再為兄長之死糾結,是多麼無理的要求。
そして、十代の少女へ兄の死を引きずるなということが、どれほど無理難題なのか、アロイスにもわかっていた。
南部的反維爾海爾姆派系陷入了癱瘓。
南部の反ヴィルヘルム派は機能不全に陥ったのだった。