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最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~

第六百七十六話 克里斯塔脫出

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帝劍城。

帝剣城。

宰相弗蘭茲已經採取了多重手段。

宰相フランツはいくつもの手を打っていた。

第一,是對已被認定為偽者的維爾海爾姆發動攻擊;其真正目的是以自己的死來鞏固『偽者說』。

一つ目は、偽者と判明したヴィルヘルムに攻撃を仕掛けたこと。その真の目的は、自らの死で偽者説を強固にするため。

弗蘭茲並不天真到以為會被輕易捕捉;甚至把失敗也算進了他的計算之中。

あっさり捕えられると思うほど、フランツは甘くはない。失敗することすら計算のうちだった。

第二,是讓敵人的目光轉向後宮。

二つ目は、敵の目が後宮に向くように仕向けること。

對敵人來說,麻煩的是皇后與皇太子妃。因此,當皇后已經做好赴死的覺悟時,弗蘭茲建議在後宮中固守;真正目的是為了爭取時間。

敵にとって厄介なのは皇后であり、皇太子妃。だからフランツは皇后が死を覚悟していた時点で、後宮での籠城をすすめた。その真の目的は、時間稼ぎ。

只要詔書下達,重要的就是詔書本身。把它送到各地,才是最優先的事。

勅書が出た時点で、重要なのは勅書だ。それを各地に届けることこそ、最優先。

正因如此,他把敵人的目光引向了後宮。

だからこそ、敵の目を後宮に向けた。

第三,是讓帝都的重要人物脫逃。

三つ目は、帝都の重要人物の脱出。

在維爾海爾姆掌握帝都的情況下,弗蘭茲認為把那些不能留在帝都的重要人物送走至關重要。

ヴィルヘルムが帝都を掌握した状態で、帝都に残しておくわけにはいかない重要人物を逃がすことが、フランツには大切だった。

代表人物是克里斯塔、魯珀特,以及三葉。

その代表格はクリスタとルーペルト、そしてミツバ。

對於次期皇太子雷歐納爾特來說,不能把可能成為人質的人留在帝都。

次期皇太子であるレオナルトにとって、人質になりえる人物を帝都に残しては置けない。

這三人無論如何都必須設法脫逃。

この三人はなんとしても脱出させる必要があった。

因此。

ゆえに。

「庫醬,起床」

「クーちゃん、起きて」

維爾海爾姆來到帝都時已是正午過後。

ヴィルヘルムが帝都にやってきたのは正午過ぎ。

在王座大廳與弗蘭茲會談之後,與皇后和皇太子妃會見時已是夜裡。

玉座の間にてフランツと会談したあと、皇后と皇太子妃と面会したのはすでに夜のことだった。

弗蘭茲下令逮捕維爾海爾姆,是在深夜。

フランツがヴィルヘルムの逮捕を命じたのは、深夜のこと。

不過在那之前,各重要人物已接到撤離的指示。

けれど、その前に各重要人物には脱出の指示が出ていた。

「嗯……麗塔……?」

「うーん……リタ……?」

「馬上換好衣服,安靜一點」

「すぐに着替えて。静かに」

「……嗯……」

「……うん……」

心中有些疑惑。

疑問はある。

然而,克里斯塔照著吩咐,從睡衣換回了平時的衣服。

しかし、クリスタは言われたとおりに寝間着から普段の服に着替えた。

盡可能快,但不要慌張。

できるだけ早く。しかし、慌てずに。

作為帝國的皇族,緊急時的行動都已受過訓練。

帝国の皇族として、緊急時の動きは訓練されている。

「別離開我」

「あたしから離れないで」

「嗯……」

「うん……」

說著,麗塔深吸了一口氣。

言いながら、リタは深呼吸をする。

近衛騎士團全員出動。

近衛騎士団は全員出撃した。

這座城裡沒有披著白色披風的騎士,只有一人例外。

この城に白いマントの騎士はいない。一人を除いて。

麗塔背上披著白色披風。那不是見習用的白披風,而是正式近衛騎士的白披風。

リタの背には白いマントがついていた。それは見習い用の白いマントではない。正式な近衛騎士用の白いマントだった。

那是當年在帝都叛亂時戰死的前第八近衛騎士隊長奧利佛所留下的白披風,重新裁製而成。

かつて帝都の反乱時、戦死した元第八近衛騎士隊長のオリヴァーより受け取った白いマントを仕立て直したものだ。

那不是她可以隨便披上的東西。

それは勝手につけているものではない。

這是騎士團長阿莉達所賜,意味著在有事時要作為最後一名近衛騎士守護克里斯塔。

有事の際、最後の近衛騎士としてクリスタを守れと、騎士団長であるアリーダから与えられたものだ。

「這邊」

「こっち」

麗塔帶著克里斯塔小跑著前進。

クリスタを連れて、リタは小走りで走る。

宰相的攻擊很快就會開始。

宰相の攻撃はすぐに始まる。

不過,被委以護送克莉絲塔脫身任務的莉塔,早就收到了警告。

だが、クリスタを逃がせという指令を受けたリタは警告を受けていた。

警告裡寫著,敵人已經察覺到了。

敵はすでに察知している、と。

因此。

だから。

「這位是克莉絲塔殿下,請問前往何處?」

「これはクリスタ殿下。どちらへ?」

「……殿下要前往勇爵家,讓開。」

「……殿下は勇爵家に向かわれる。道を空けろ」

莉塔邊說邊凶狠地逼視站在走廊的兩名騎士。

リタは言いながら、廊下で立ちふさがった二名の騎士に凄む。

但那兩名騎士毫不在意地回答道。

だが、騎士は意に介した様子もなく告げる。

「夜間外出危險,請回房間。」

「夜分の外出は危険ですので、部屋へお戻りを」

「我再說一次,讓開。」

「もう一度言う。道を空けろ」

莉塔緩緩從腰間拔出長劍。

ゆっくりとリタは腰の剣を抜いた。

兩名騎士也隨即拔劍應對。

それに応じる形で、二人の騎士も剣を抜いた。

沉寂之後,率先動的竟是莉塔。

静寂のあと、動いたのはリタだった。

在這裡不能再拖延時間。

ここで時間をかけるわけにはいかない。

維爾海爾姆帶來了兩千名騎士,但能進城的只是一小部分。

ヴィルヘルムが引き連れてきたのは二千の騎士だが、城に入れたのはごく一部だけ。

可是,一旦遭到攻擊,騎士們便會接連湧入城內。

だが、攻撃を受けたなら、続々と城に侵入してくる。

必須儘快衝破。

さっさと突破しなければいけない。

於是莉塔從上方舉劍,朝騎士斬去。

だからリタは上段から振りかぶって、騎士に斬りかかった。

以孩子來說,揮劍的軌跡相當不俗。

子供にしてはなかなかの太刀筋。

但終究還是孩子的劍法。

だが、しょせんは子供の剣。

騎士心想那白色披風或許只是作勢,從容地用劍格擋。

白いマントも見せかけか、と騎士は余裕をもって剣で受けようとする。

然而。

しかし。

突然,莉塔加速切入騎士的防禦內側,從鎧甲縫隙悄然將刀刃滑入。

突然、リタは加速して騎士の懐に入ると、鎧の隙間からスルリと刃を滑り込ませた。

(騎士猛然咳出一口血)

「かはっ……」

劍深深刺入腹部,騎士吐出鮮血。

深々と剣を腹部に突き立てられ、騎士は血を吐く。

最初的動作只是用來讓對方放鬆戒心的誘餌。

最初の動きは油断させるための撒き餌。

作為孩子的莉塔常被人輕視,因此她學會了利用這點的手段。

子供であるリタは侮られることが多い。だから、リタはそれを利用する術を身に付けていた。

「可惡!!」

「このっ!!」

另一名騎士向莉塔揮劍,但莉塔以靈巧身法繞到受傷騎士的後方。

もう一人の騎士がリタに向かって剣を振るうが、リタは小回りを利かせて、負傷した騎士の後ろに回り込む。

因為那位捂著腹部動彈不得,另一名騎士無法發動攻擊。

腹部を押さえて動けなくなった騎士のせいで、もう一人の騎士は攻撃できない。

莉塔趁隙以牆為踏點,從上方向另一名騎士斬去。

その隙にリタは壁を蹴って、もう一人の騎士に上から斬りかかった。

迅捷而且出其不意的攻擊。

俊敏で、しかも意表を突く攻撃。

對方認為身材矮小的莉塔不會從上方攻擊,正是利用這種先入為主觀念下手的偷襲。

背の低いリタならば、上からの攻撃はない。そんな先入観念に付け入る攻撃だった。

(騎士痛呼一聲)

「ぐっ……!」

被割到頸部的騎士按著傷口退了幾步。

首を斬られた騎士は傷口を押さえながら、少し下がる。

若再斬深一些,恐怕就沒命了。

もう少し深く斬られていたら、やられていた。

騎士驚愕地盯著莉塔,隨即感到一陣戰慄。

驚愕しながら騎士はリタを見つめ、そして戦慄した。

看著那充滿殺意的眼神,他終於明白了。

その殺気に満ちた目をみて、理解した。

這名年幼的近衛騎士──

この幼い近衛騎士は。

毫無疑問是想殺掉我們。

間違いなく殺す気なのだ、自分たちを。

「讓開……!」

「道を……空けろ!」

「可惡!!」

「くっ!!」

腹部中刀的騎士與頸部受創的騎士面對逼近的莉塔,一邊後退一邊堅守防線。

腹部を刺された騎士と、首を斬られた騎士は迫るリタに対して、下がりながら防戦に徹した。

即使是莉塔,兩名成年人若全力防守,也難以將其擊潰。

いくらリタでも、大人二人が全力で防御に回ったら崩せない。

剛才沒能徹底了結,實在令人懊惱。

さっき、仕留めきれなかったのが痛すぎる。

好機已失。想到這點,莉塔發起了猛烈攻勢。

好機を失った。そんなことを思いながら、リタは猛攻を仕掛ける。

然而,莉塔的猛攻並未奏效。

だが、リタの猛攻が通ることはなかった。

反倒是兩名騎士被從背後一擊擊倒。

その代わり、二人の騎士は背後からの一撃で倒れることになった。

「抱歉來得遲了。」

「遅くなって申し訳ない」

說這話的人是一位宛如由藝術家雕塑出的石像般英挺的美男子。

そう言ったのは芸術家が作り上げた石像のような美丈夫。

他的手中握著兩把劍。

その手には二本の剣が握られていた。

「『宰相直屬』騎士團、ネルべ・リッター團長,拉斯·瓦伊格爾大佐。從今起我將負責克莉絲塔殿下的護衛。」

「〝宰相直属〟騎士団、ネルべ・リッター団長のラース・ヴァイグル大佐であります。これよりクリスタ殿下の護衛に入ります」

王國的侵攻軍中沒有ネルべ・リッター的名號。

王国侵攻軍にネルべ・リッターの名はなかった。

理由是,於有事之際,宰相需要可由他調動的戰力。

理由は有事の際、宰相が動かせる戦力が必要であったから。

宰相刻意把這支戰力投入到撤離作戰中。

宰相はあえてこの戦力を脱出作戦に投入した。

因為若維爾海爾姆是偽者,他們判斷靠武力強行擒拿會很困難。

ヴィルヘルムが偽者であるなら、力づくで捕まえることが難しいと判断していたからだ。

「……外面的情況如何?」

「……外の状況は?」

「維爾海爾姆殿下麾下的騎士正陸續衝入城內,我們得快一點。」

「続々とヴィルヘルム殿下旗下の騎士が城に乗り込んできています。急ぎましょう」

「走吧,小庫。」

「行こう、クーちゃん」

「……大佐」

「……大佐」

奔跑間,克莉絲塔低聲說道。

駆け足の中で、クリスタは呟いた。

拉斯回頭想看看發生了什麼,但克莉絲塔如常面無表情。

何事かとラースは振り返るが、クリスタはいつも通り無表情だった。

只是。

ただ。

「宰相呢……?」

「宰相は……?」

「……」

「……」

拉斯略微遲疑。

少しラースは迷う。

因為他不知道該怎麼說才好。

何と言えばいいかわからなかったからだ。

「別安慰我了……說實話。」

「気休めはいいから……教えて」

「……宰相閣下已將可調動的大半戰力分配給重要人物撤離帝都的行動,他擔心是否能順利脫逃。」

「……宰相閣下は動かせる戦力の大半を重要人物の帝都脱出に割り振っておられます。脱出はできないかと」

「是嗎……」

「そう……」

靜靜地垂下目光後。

静かに目を伏せたあと。

克莉絲塔開口道。

クリスタは告げた。

「一定要成功脫逃,請務必好好護衛我。」

「必ず脱出する。しっかり護衛して」

「殿下請放心,交給我。」

「お任せください、殿下」

預定要撤離的人事先都已被告知,只是他們不知道會是在今天。

脱出する予定がある人物たちには、事前に話が通されていた。今日だとは知らなかっただけ。

把被懷疑為偽者的維爾海爾姆召進帝都,意味著帝都有可能陷落。

偽者疑惑のあるヴィルヘルムを帝都に招くということは、帝都が陥落する可能性があるということだ。

而交付給克莉絲塔與魯佩爾特的,是前往地方成為反抗的旗幟。

そしてクリスタとルーペルトに託されたのは、地方に向かって反抗の旗印になること。

克莉絲塔並非連這層含義都不懂的孩子。

その意味がわからないほど、クリスタは子供じゃない。

她會被當作皇太子候補來看待。

皇太子候補として扱われるのだ。

等到雷奧納爾特回來之前,這等同於被託付要背負起整個帝國。

レオナルトが戻るまで、帝国を背負えと言われたのと同義だ。

這就是撤離的皇族所肩負的職責。

それが脱出した皇族の役目だ。

克莉絲塔早已下定了決心。

その覚悟をすでにクリスタはしていた。

「我們要往哪邊……?」

「私たちはどっち……?」

「我們將從南門朝南部前進。」

「南門より南部へ向かいます」

「嗯……上校,一切就交給你了。」

「そう……大佐、すべて任せる」

「感謝您。那麼,失陪了。」

「感謝します。では、失礼します」

說完,拉斯輕輕地把克莉絲塔抱起,夾在腋下。

そう言うとラースは軽々とクリスタを持ち上げると、脇に抱えた。

然後。

そして。

「若是配合殿下的步伐就會來不及,失陪了。」

「殿下の足に合わせていては間に合いませんので。ご無礼を」

「把我當成行李……」

「荷物扱い……」

「會小心地護送您。」

「丁重にお運びします」

說完這句話,拉斯笑著帶著部下和莉塔開始撤離。

そう言ってラースは笑いながら、部下とリタを引き連れて脱出に取り掛かったのだった。