最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第六百七十七話 古斯塔夫出陣
「請稍等片刻」
「少々、お待ちください」
菲涅和三葉所在的房間。
フィーネとミツバがいる部屋。
對正在準備逃離的兩人,塞巴斯說了句話後便消失了。
脱出の準備を始めていた二人に対して、セバスは一言告げると姿を消す。
等到兩人已隨時能出發之時,他無聲無息地回來了。
そして、二人がいつでも出発できるという状態になった頃、音もなく戻ってきた。
「已經減少了對方人數,走吧」
「数を減らしてまいりました。行きましょう」
「謝謝你,塞巴斯」
「ありがとう、セバス」
三葉微笑著,與菲涅等人一同走出房間。
ミツバは笑みを浮かべると、フィーネたちと共に部屋を出た。
走廊上倒著六名騎士。
廊下には六人の騎士が倒れていた。
三葉是雷歐納爾特的母親,屬於最優先要保護的人質。
ミツバはレオナルトの母。最も確保すべき人質だ。
因此優先派出的騎士全部全滅了。
ゆえに最優先で騎士が送られたが、すべて全滅した。
「你的本事還沒退步呢,塞巴斯」
「腕は衰えてないわね、セバス」
「我並未怠於鍛鍊。不過,人數太多的話,要突破出去就相當吃力」
「鍛錬は怠っておりませんので。しかし、数が多すぎると抜けるのは苦労しますな」
一邊說著,塞巴斯凝視著走廊前方。
言いながらセバスは廊下の先を見つめる。
從那頭又有一支新小隊走了過來。
そこから新たな小隊がやってきていた。
「和他們纏鬥下去沒完沒了」
「相手をしていてはキリがありません」
「正是如此」
「その通りですな」
聽了菲涅的話,塞巴斯點頭,帶著兩人改走另一條路。
フィーネの言葉にセバスは頷くと、二人を連れて別のルートを進み始めた。
要離開帝劍城,只能往下走。
帝剣城を出るには、降りるしかない。
然而,塞巴斯走的路並非最短的下行路線。
だが、セバスのルートは最短で降りるルートではない。
「塞巴斯,你要去哪裡?」
「セバス、どこへいくの?」
「宰相閣下與皇后陛下已將大部分敵軍吸引過去,但即便如此,敵人數量仍然龐大,很棘手」
「宰相閣下と皇后陛下により、敵の大部分はそちらに集中しておりますが、それでも敵の数が多くて厄介です」
「正是如此呢」
「そのとおりね」
三葉低聲嘀咕,微微垂下視線。
ミツバは呟き、少し視線を伏せる。
皇后與宰相亦然。
皇后も宰相も。
若想抵抗的話,本來應該還能做更多反抗。
抵抗しようと思えば、もっと抵抗できるはず。
但她們把目光吸引到自己身上,卻為三葉一行創造了逃走的空檔。
しかし、自分たちに目を向けることでミツバたちが逃げる隙を作り出している。
那些長久以來照料他們的人正奉獻生命。
長い間、お世話になった人たちが命を捨てている。
對於那樣的情形,三葉感到悲傷。
その状況にミツバは悲しくなった。
也有人提議事先逃走,但那樣一來會被發現;若對方真是敵人,這樣做極其無禮。
事前に逃げておくという案もあった。けれど、そのようなことをすれば相手にバレる。相手が本物であった場合、これほどの無礼はない。
若被誤以為是我們發動襲擊,威爾海姆或許可以接受,但威爾海姆周遭的人絕不會認同。
自分たちが襲撃すると思われていたと知れば、ヴィルヘルムはともかくヴィルヘルムの周りは納得しないだろう。
最重要的是。
なにより。
若宰相與皇后連抵抗都來不及就被擄走,帝都外將無人能把情況傳出。
宰相と皇后が抵抗すらできずに取り込まれた場合、帝都の外に伝える者がいなくなる。
因此三葉一行明知有危險仍選擇留在此地。
ゆえに危険を承知で、ミツバたちはこの場にとどまっていた。
已經做了能逃脫的各種安排。
逃げられるように手は打たれていた。
然而,最危險的時刻是在穿出帝劍城之前。
けれど、最も危険なのは帝剣城を抜けるまで。
能否突圍成功並無十足把握。
抜けられるかどうかの確証はなかった。
「到關頭時,塞巴斯。請留下我,只帶菲涅小姐離開。」
「いざとなったら、セバス。私を置いてフィーネさんだけを逃がしてちょうだい」
「不應該那麼說」
「そのようなことを言うべきではありませんな」
一面說著,塞巴斯把手按在一面看似空無的牆上。
言いながらセバスは何もない壁に手を押しあてた。
最初沒有任何反應。
最初は何も起きない。
然而,過了一會兒,隱藏的門啟動,通道顯現。
けれど、時間が経つと隠し扉が起動して、道が現れた。
「是我不知道的隱藏通道?」
「知らない隠し通路ね?」
「不是隱藏通道,而是隱藏房間」
「隠し通路ではなく、隠し部屋でございます」
塞巴斯便沿著那道路走進去。
セバスはそのまま道を通っていく。
隨即來到一間房間。
すると、一つの部屋にたどり着いた。
一個微弱燈光照著的小房間。
微かに灯りがともされた小部屋。
位於擺滿書籍房間的中央。
本が並べられた部屋の中央。
書桌上攤開的書本上,坐著一位略顯透明、像小人般的老者。
机の上に広げられた本の上には少し透けた小人のような老人がいた。
「……妖精?」
「……妖精?」
「差不多是那類東西。不過倒談不上可愛啊」
「似たようなものじゃ。愛らしさはないがのぉ」
老者含笑回答三葉的話。
ミツバの言葉に老人は笑いながら答える。
接著,老者突然長大了。
そして、突然、老人は大きくなった。
不過也只是長到一般老人的尺寸,仍算小巧。
といっても、一般的な老人の大きさになっただけ、まだまだ小さい。
腰微駝,拄著拐杖。
腰は曲がり、杖をついている。
然而,那身影卻充滿了霸氣。
しかし、その姿は覇気に満ち溢れていた。
看到那樣的身影,三葉驚訝地行了一個禮。
その姿を見て、ミツバは驚きながら一礼した。
「竟然還活著,真令人驚訝……向古斯塔夫陛下請安。」
「生きておいでとは驚きました……グスタフ陛下にご挨拶を」
「我的肖像畫應該大多已被處理掉了吧。勤勉啊,三葉妃。說實在的,我是古斯塔夫·雷克斯·阿德拉。對年輕人來說叫『狂帝』比較好理解吧。不過我幾乎已接近幽靈了,呵。」
「儂の肖像画はほとんど処分されておるじゃろうに。勤勉じゃな、ミツバ妃。いかにも、儂はグスタフ・レークス・アードラー。狂帝といったほうが若い者にはわかりやすいかのぉ。まぁ、幽霊に近いが、な」
自我介紹完畢,古斯塔夫苦笑起來。
名乗りを終えると、グスタフは苦笑する。
「那麼,有急事吧?塞巴斯。」
「さて、急ぎの用だな? セバス」
「是的。我們想離開城外,但騎士太多,實在麻煩。」
「はい。城の外へ出たいのですが、騎士が多くて困っております」
「唉,年輕人真讓人頭疼啊。」
「やれやれ、若い者は困ったものじゃ」
古斯塔夫嘆了口氣。
グスタフはため息を吐く。
然後。
そして。
「時代的事本應由今人承擔……但眼下情勢如此,姑且借一把手吧。」
「今の時代のことは今の者がするべきじゃが……状況が状況じゃ。手を貸そう」
話音一落,古斯塔夫施展轉移魔法,瞬間將三葉等人傳送走。
言うと同時にグスタフは転移魔法を発動させると、一瞬でミツバたちを転移させるのだった。
■■■
■■■
傳送後,他們出現在正門前。
転移したのは正門前。
那裡有大量騎士待命。
そこには多くの騎士が待機していた。
當然是隸屬於威爾海姆麾下的騎士。
もちろんヴィルヘルム旗下の騎士たちだ。
菲涅對突然在敵人面前出現的古斯塔夫低聲道。
突然、敵の目の前に転移したグスタフに対して、フィーネが呟く。
「陛下……在這種情況該怎麼辦……?」
「陛下……この場合はどういたしますか……?」
「本可傳到無人之處,但故意選在此。只要在這裡製造騷動,其他地方就會比較容易。」
「人のいないところに転移もできたが、あえてじゃ。ここで騒ぎを起こせば、ほかが楽になるじゃろう」
說著,古斯塔夫緩緩朝騎士群走去。
言いながらグスタフはゆっくりと騎士たちへと向かっていく。
面對這名行走而來的小老者,騎士們拔劍相向。
歩いてくる小さな老人に対して、騎士たちは剣を抜く。
然而。
だが。
看到逼近的古斯塔夫眼神,騎士們齊齊後退。
迫るグスタフの目を見て、騎士たちは一斉に後ずさった。
「我本只是打算幫忙讓人逃走……照被請求之事去做,那就是作為過去遺物的我的職責……然而!這次情況不同……!」
「逃げる手伝いをするだけのつもりじゃった……乞われた分だけ働くのみ。それが過去の遺物たる儂の役目……しかし! 此度は事情が違う……!」
古斯塔夫每一步踏下,地面便浮現無數魔法陣。
グスタフが歩く度に地面に無数の魔法陣が浮かび上がる。
它們逐漸光芒大盛,鎖定了騎士們為目標。
それは徐々に輝きを強めて、騎士たちに狙いを定める。
「為了勝利可以用策略、謀略……這本是理所當然……但假扮成兒子的模樣去逼迫母親,既非策略也非謀略!這種行徑不如畜生!若默許此事!帝國皇帝之名將被玷污!!」
「勝つためなら策略、謀略……当然のこと……だが……息子の皮を被って、母親を追いつめるなど策略でも謀略でもないわ! 畜生以下の所業! これを黙って許しては! 帝国皇帝の名が廃る!!」
古斯塔夫用拐杖重重敲擊地面。
グスタフは強く杖で地面をついた。
然後。
そして。
≪讓你們知曉冥府的寒冷――地獄之絲≫
≪冥府の冷たさを知るがいい――ヘル・ストリング≫
從魔法陣伸出的絲線迅速纏住騎士們。
魔法陣から伸びた糸が騎士たちをどんどん絡めとっていく。
絲線將騎士們整個拖入地底。
そのまま糸は騎士たちを地中へと引き込んでいく。
騎士們揮劍掙扎,緊抓住身旁的物品試圖抵抗。
抵抗しようと騎士たちは剣を振るい、物にしがみつく。
然而,絲線對劍毫不理會,把緊抓物件的騎士連同物品一起拉入地底。
だが、糸は剣を意に介さず、物にしがみつく騎士を物ごと地中へと引き込んでいく。
騎士們發出臨終般的慘叫,全部被拖入地底消失無蹤。
断末魔の叫びをあげながら騎士たちはすべて地中へと消えていった。
原本相當多的騎士在瞬間消失無蹤,通往正門的路因而打通。
かなりの数がいた騎士たちが一瞬でいなくなり、正門への道が開いたのだった。
「去吧……還在撤離的人交給我處理」
「ゆけ……まだ脱出途中の者は儂に任せよ」
「謝謝您,陛下」
「感謝いたします。陛下」
「那麼」
「それでは」
三葉與塞巴斯急速奔向前方。
ミツバとセバスは走り出す。
這裡的騷動很快就會傳開。
ここでの騒ぎはすぐに聞きつけられる。
就在此時,古斯塔夫叫住了菲涅。
そんな中、グスタフはフィーネを呼び止めた。
「菲涅」
「フィーネ」
「啊!?」
「はい!?」
被突如叫住的菲涅停下了腳步。
突然呼び止められたフィーネは足を止める。
古斯塔夫對著菲涅露出溫和的笑容。
そんなフィーネに対して、グスタフは優しい笑みを向けた。
「一直以來……曾孫總是添麻煩,真不好意思。這次又讓妳承擔棘手的任務。」
「いつも……曾孫が迷惑ばかりをかけてすまないのぉ。今回も厄介な役回りをさせてしまっている」
「……我從未覺得這是麻煩……能為您效勞是我的榮幸。」
「……迷惑などと思ったことはありませんが……迷惑をかけられるのも光栄だと思っています」
古斯塔夫一直聽聞這些說法。
話はいつも聞いていた。
也知道自己總是惹出麻煩。
迷惑ばかりをかけていることも知っていた。
能在身邊的人很珍貴。對於過著陰影生活、在暗處活動的人尤其如此。
傍にいてくれる者は貴重だ。影に生き、影の中で暗躍する者にとっては、とくに。
因此,他一直想有朝一日好好道謝。
だから、いつかしっかりとお礼を言おうと思っていた。
聽到令人心慰的回應,古斯塔夫點了點頭。
気持ちの良い返事にグスタフは一つ頷く。
「那孩子就拜託你了」
「あの子を頼んだぞ」
「若是像我這樣可以的話……請交給我吧」
「私などでよろしければ……お任せください」
菲涅行了個禮後便奔跑而去。
フィーネは一礼すると走り出す。
看著她離去,古斯塔夫嘆了口氣。
それを見て、グスタフはため息を吐いた。
「真是個堅強可敬的孩子啊。那傢伙配不上她。」
「健気な子じゃなぁ。あやつにはもったいない」
喃喃自語之間,古斯塔夫再次在城內轉移消失了。
呟きながら、グスタフは城の中へ再度転移するのだった。