最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
外傳2 第八話 屈服
「感謝你的助陣,西爾瓦大人」
「加勢に感謝する、シルバー殿」
回到王都後,威爾弗雷德向我低頭。
王都に戻った俺に対して、ウィルフレッドが頭を下げてきた。
不過。
だが。
「別誤會。我只是協助艾倫而已,並不是在援助貴國。我想你很清楚,但別把這點弄錯了」
「勘違いするな。俺はアレンに協力しただけだ。貴国に助力したわけじゃない。よく理解していると思うが、そこをはき違えるな」
「當然,明白」
「無論、承知している」
對我的忠告,威爾弗雷德點了點頭。
俺の忠告に対して、ウィルフレッドは一度頷く。
我之所以出手,完全是因為與艾倫的關係。
あくまでアレンとの関係性があるからこそ、俺は動いた。
我並不是在幫助阿雷爾加爾德王國。
アレルガルド王国に味方したわけではない。
這是提醒他,不要誤會了而得意忘形;如果因此胡來,可別怪我不管。
そこを勘違いして、調子に乗っても知らないぞ、という忠告だ。
對威爾弗雷德也許是杞人憂天,但誰能保證他不會犯錯?
ウィルフレッド相手にそんなことは杞憂かもしれないが、どこで間違えるかわかったものじゃない。
若有人因此宣稱『西爾瓦站在我們這邊』然後胡來,我不會也不打算負任何責任。
こっちにはシルバーがついていると言い出して、無茶をやりだしてもこっちは責任を取れないし、取る気もないのだから。
「那就好。但那只是先遣隊,敵方主力仍然健在。要怎麼辦?」
「それならいい。だが、あれは先遣隊だ。敵の本隊はいまだ健在だ。どうする?」
「奇襲的優勢已經消失了。多虧西爾瓦大人,敵方士氣應該已經下降了。我們單獨行動沒問題。」
「すでに奇襲の利は消えた。シルバー殿のおかげで敵の士気も低下しているだろう。我々だけで問題ない」
看來他並不是在硬撐這些話。
それは無理をして言っているわけではないらしい。
我從他的話語中感受到確實的勝算。
たしかな勝算を言葉から感じた。
話雖如此,敵軍七萬,雖說先遣隊兩萬潰逃,但大半恐怕被主力吸收了。
とはいえ、敵軍は七万。先遣隊二万が潰走したとはいえ、おそらく大半は本隊に吸収されるだろう。
王都的主力約兩萬,從各地湊來頂多也不過一至兩萬。
王都にいる主力が二万で、各地から集まってもせいぜい一万から二万。
王國的戰力最多也只有四萬左右,仍有戰力差距。
王国の戦力は多くて四万程度。戦力差はいまだある。
戰事本來守方有利。這也許是他自信的來源,但即便如此仍將是場艱苦的戰鬥。
戦は守る側が有利だ。それゆえの自信だろうが、それでも辛い戦いになるだろう。
「敵方士氣正在低落。現在或許能透過外交解決。」
「敵の士気は低下している。今なら外交でなんとかできるかもしれないぞ」
「本想如此,但這是個違背條約發動進攻的國家,不知道他們會不會坐上談判桌……」
「そうしたいところだが、条約を破って攻め込んできた国だ。交渉のテーブルにつくかどうか……」
外交只有在有協商餘地時才會產生。
外交とは話し合いの余地がなければ発生しない。
拉烏恩王國渴求阿雷爾加爾德的領土,這不是外交能解決的問題。
ラウエン王国はアレルガルド王国の領土を欲しており、それは外交では解決できない。
正因如此才採取了奇襲侵攻。
だからこその奇襲侵攻だ。
他們不會輕易接受的。
簡単には納得しないだろう。
「如果交給我,也許能讓他們坐上談判桌。」
「俺なら交渉の席に着かせることも可能だが?」
「你不是要趕路嗎?」
「旅を急ぐのではないか?」
「我確實要趕路,但後方若亂了就走不了,而且我想帶著艾倫一起離開。」
「旅は急ぐが、後ろが騒がしくては前には進めない。それにアレンは連れていきたい」
「原來如此。既然如此就請你幫忙。那麼?你打算怎麼讓對方坐上談判桌?」
「なるほど。そういうことならご助力願おうか。それで? 相手をどうやって交渉の席に着かせる?」
「交給我吧,這類事我很拿手。」
「任せろ、こういうのは得意だ」
我悄悄把右手朝著敵主力可能駐紮之處指去。
そっと俺は右手を敵本隊がいるだろう場所に向ける。
要讓自負的對手坐下談判,最有效的方法就是打垮他們的心志。
強気な相手を交渉の席につかせるのに最も効果的な方法は、相手の心を折ることだ。
他們不願與我們交談,是因為看不起我們,認為談判不必要,武力就能解決,所以才不談。
こちらと話そうとしないのは、こちらを下に見ているから。話し合いなど不要、武力でどうとでもなると思っているからこそ、交渉しないのだ。
那就讓他們見識到壓倒性的武力。
それならば圧倒的な武力を見せつければいい。
一旦他們知道會被武力壓服,就會乖乖坐上談判桌。
武力で黙らせられないとわかれば、大人しく交渉の席につく。
如果連勉強抗衡都做不到,他們就不會反抗。
互角ですらないならば、抗おうとはしない。
大多數人都會做出這種判斷。
大体の人間はそういう判断に至る。
≪起舞吧,漆黑之羽――ブラック・フェザー≫
≪舞え、漆黒の羽――ブラック・フェザー≫
以省略吟唱施放的魔法,無數黑色羽毛在我周圍展開。
詠唱破棄で唱えられた魔法によって、無数の黒い羽が俺の周りに展開される。
那些羽毛不斷分裂,數量越來越多。
それらはどんどん分裂して、数を増やしていく。
數量很快就突破千隻,甚至上萬。
その数はすぐに千を超え、万を超える。
確認四周已被黑羽覆蓋後,我緩緩揮動了右手。
辺り一面、黒い羽が埋め尽くしたのを確認すると、俺はゆっくりと右手を振った。
那些黑羽齊刷刷地接受我的指令飛去。
その黒い羽は一斉に俺の指示を受けて飛んでいく。
和魔力彈不同,這些黑羽更為持久。
魔力弾と違って、この黒い羽は長持ちだ。
也就是說,它們能飛得更遠。
つまり、より遠くまで飛んでいける。
先遣隊應該還在逃跑中。
いまだ敵先遣隊は逃げている最中のはず。
在這種情況下,無數羽毛在空中掠過,對逃竄的士兵來說無異於恐懼。
そんな中、空を無数の羽が駆けるのは、逃げている兵士にとっては恐怖でしかないだろう。
黑羽帶著勢頭飛去,最終抵達敵方主力的紮營地。
黒い羽は勢いよく飛んでいき、やがて敵本隊の野営地へとたどり着く。
在那裡黑羽急速俯衝,落在每個士兵的身旁。
そこで黒い羽は急降下していき、兵士一人一人の傍に落下した。
絕不會擊中士兵本身。
決して、兵士には当てない。
以精密的操控把羽毛放落在敵人身邊。
精密な操作で敵の傍に落下させていく。
在那些以為『會被殺』的士兵附近,會出現足以讓人聯想到若被擊中即死的大洞。
殺される。そう思った兵士の近くには、当たっていたら死んでいたと連想させるには十分すぎる穴が出来上がる。
那種情形在各處發生,敵主力陷入大混亂。
それがあちこちで起きて、敵本隊は大混乱に陥る。
目標不只是士兵。
狙われているのは兵士だけじゃない。
羽毛也逼近那些穩坐指揮席的將官,然後落在地上,彷彿在嘲笑他們的恐懼。
どっしりと構えていた指揮官たちにも羽は迫り、そして恐怖する姿を嘲笑うかのように地面に落下していく。
這是一個訊息。
これはメッセージだ。
也就是說,『我們可以隨時殺掉你們』。
いつでもお前らのことを殺せる、と。
一般人不會屈服於那種威脅。
普通、そんな脅しには屈しない。
他們大概會說『能殺就試試看』。
殺せるものなら殺してみろと言うだろう。
只是規模太龐大。
しかし、規模が規模だ。
只要有些想像力,他們就會明白我故意沒擊中要害。
多少なりとも想像力があれば、俺がわざと外したことくらいわかるだろう。
他們會知道我們能從他們碰不到的地方精準射擊。
自分たちが手の届かないところから、正確に撃ち抜いてくる。
一種無可抵抗的恐懼已在敵主力中植入。
どうしようもない恐怖が敵本隊には植え付けられた。
「好了,這樣敵方的戰意已被挫傷。統率數萬軍的將領應該有權簽署休戰;我們派出快馬,他會上馬來談。」
「さて、これで敵の戦意はくじいた。数万の軍を率いる大将ならば休戦を結ぶくらいの権限はあるはずだ。こちらから早馬を出せば乗ってくるだろう」
「的確令人感激……」
「ありがたいことだが……」
「怎麼了?」
「なんだ?」
「這很難說,但西爾瓦大人所做的並不是讓他們坐下談判,而是使其屈服。含義不同。對方可能會接受無條件投降。」
「非常に言いづらいが、シルバー殿がやったことは交渉の席に着かせたのではなくて、屈服させた、だ。意味合いが違う。相手は無条件降伏にも応じるだろう」
「這是最快的。我很講求效率。」
「これが一番早い。俺は効率的なんだ」
威爾弗雷德還想說些什麼,但看來他覺得再多說也無濟於事,輕嘆一聲,便讓部下派出快馬。
まだ何か言いたげだったウィルフレッドだが、これ以上は何を言っても無駄だと判断したのか、軽くため息を吐いて、部下に早馬を出させた。
幾個小時後。
それから数時間後。
敵方代表騎馬而來。
敵の代表者が馬に乗ってやってきた。
舉著白旗。
白い旗を掲げながら。