最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第三百三十五話 固執的理由
「北部與家園都能保住嗎……」
「北部も家も守られるか……」
羅恩斯坦公爵低聲喃喃,手搭在扶手上。
ローエンシュタイン公爵は呟き、ひじ掛けに手をかけた。
我已經把手上的牌攤開了。
こちらの手札は晒した。
單就情勢來看,羅恩斯坦公爵應該會接受我的提案。
状況だけを考えるならローエンシュタイン公爵は俺の提案を受け入れるだろう。
北部的貴族們當初沒有增援雷奧。部分是因為對皇室的厭惡,部分則是增援也沒有好處可圖。
北部貴族たちは当初、レオに加勢しなかった。皇族に対する嫌悪感があったというのもあるし、加勢しても旨味がなかったからだ。
戈登在帝都敗北後已失掉氣勢。對付那樣的戈登的策略是包圍消耗戰,最後好處自然會被北上而來的莉澤姊姊攫去。
ゴードンは帝都で敗北して勢いを失っていた。そんなゴードンへの対応策は包囲による持久戦。美味しいところはいずれ北上してくるリーゼ姉上が持っていく。
沒有建功的機會就沒必要參戰。很多貴族找了各種理由婉拒了雷奧的增援請求,因為當時雷奧正佔上風。
手柄を立てる機会もないなら参戦するまでもない。多くの貴族が何かしらの理由をつけて、レオの参戦要請を断った。あの時はレオが優勢だったからだ。
然而,情勢卻急轉直下。
だが、状況は一変した。
沒多久,威廉整頓起戈登的陣營,雷奧被逼入下風,北部貴族也因此錯失了增援的時機。
あれよあれよという間にウィリアムはゴードン陣営を立て直し、レオは劣勢に立たされ、北部貴族は加勢するタイミングを失ってしまった。
而且劣勢的原因竟是那些原本增援雷奧的北部貴族潰敗逃走。
しかも劣勢の原因はレオに加勢していた北部貴族たちの敗走。
即便現在再行增援,也免不了被指責『參戰遲到』以及『造成劣勢的主因』這兩點,這是明擺著的。
今更加勢したところで、参戦が遅れたこと、劣勢の原因の二つで難癖をつけられるのは目に見えている。
因此北部貴族才不會採取行動。
だから北部貴族は動かなかった。
但如果按照我的提案,北部貴族就能在暗中行動。
しかし、俺の提案によって北部貴族は水面下で動いていたことになる。
如此一來,參戰遲到的問題便不存在;而且把功勞直接讓出,也能抹消『導致劣勢』的指控。
これによって参戦の遅れは問題ではなくなるし、俺の手柄をそのまま譲ることによって劣勢の原因となったことも帳消しにできるだろう。
只要援手討伐戈登,便成了皇室的大恩人,未來的優渥待遇可說是板上釘釘。
あとはゴードンを討伐するのに力を貸せば、皇族の大恩人。これからの好待遇は間違いない。
「你這張臉就像事事盡在掌握似的?」
「すべて思うがままという顔だな?」
「也不盡然。若真是一切如我所願,現在我早在帝都睡覺了。」
「そうでもない。すべて思うがままなら俺は今頃、帝都で寝ているだろうからな」
『在這裡本身就違背我的意願。』
ここにいること自体が俺の意に反している。
說了這句後,羅恩斯坦公爵冷笑一聲。
それを伝えるとローエンシュタイン公爵は鼻で笑った。
「你真是個不可靠的人。現在在這裡與我對話是勉強之舉嗎?」
「いい加減な男だ。今、ここで儂と話しているのが不本意だと言うか?」
「當然。若非雷奧陷入窮境,我不會來北部的。」
「もちろん。レオが窮地でなければ北部に来る気はなかった」
羅恩斯坦公爵眯起眼,彷彿已取得言質。
言質は取ったと言わんばかりにローエンシュタイン公爵は目を細めた。
我看到那一幕,聳了聳肩。
それを見て、俺は肩を竦める。
因為我說了對方想聽的答案。
向こうが望む答えを口にしたからだ。
「陷入窮境的是你的弟弟,而你無論如何都想救他,是不是?」
「窮地にあるのは貴様の弟であり、貴様は何をしても弟を助けたい。そうだな?」
「正是如此。」
「その通り」
「為此我們的力量是必需的。那麼談判的主導權就該由我們掌握。」
「そのために我らの力が必要となる。ならば交渉の主導権は我らにあるというわけだ」
「你以為會有人倒向戈登嗎?」
「ゴードンにつく道があると思っているのか?」
「不會投靠暴君,但聯合王國的龍王子是個傑出之人。以北部能獲得安定為條件與他合作,也未嘗不可。」
「暴君にはつかん。だが、連合王国の竜王子は傑物だ。北部の安堵を条件に協力するのも悪くない」
「不是跟戈登談,而是與龍王子交涉?」
「ゴードンではなく、竜王子と交渉するか」
也不是沒有這個手段。
なくはない手だ。
若討厭皇室,脫離帝國也是一條可行的路。
皇族が嫌いならば帝国から離れるのも一つの道といえる。
幸好,聯合王國也允許藩國自治。以那樣的模式來統治北部,也可以算是可行的方案。
幸い、連合王国は藩国にも自治を認めている。そのパターンで北部を統治するということも可能といえば可能だ。
若北部貴族全數倒戈,北部將喪失邊境;藩國與聯合王國的軍隊會進駐,局勢將再次改變。
北部貴族が全員寝返ることになれば、北部国境も持たない。藩国と連合王国の軍がやってくる。また情勢は変化するだろう。
但羅恩斯坦公爵恐怕不會採取那一手。
だが、その手をローエンシュタイン公爵は取らないだろう。
一旦如此,帝國便會不擇手段。
そうなった場合、帝国はなりふり構わなくなる。
可能會與皇國簽訂哪怕有些不利的不可侵犯條約,並讓莉澤姊姊北上。
皇国と多少不利な条件でも不可侵条約を結び、リーゼ姉上が北上するだろう。
若仍然無效,甚至可能考慮動用聖劍。
それでだめなら聖剣の使用すら考慮するはず。
一旦如此,北部將被徹底蹂躪,因為它會成為兩大軍團交鋒的最前線。
そうなった場合、北部は徹底的に蹂躙される。大軍同士がぶつかりあう最前線となるからだ。
那些為了北部忍受冷遇、仍心繫北部的貴族們,絕不會接受那樣的結局。
北部のことを想い、冷遇に耐えてきた北部貴族がその結末をよしとはしないだろう。
他們對皇室已無忠誠,但守護領土與子民的驕傲尚未喪失。
彼らにはもう皇族への忠誠心はない。だが、領土と民を守るという誇りまでは失っていない。
若早已喪失這些,他們早就投向戈登那邊了。
それを失っているならさっさとゴードン側についているはずだからだ。
我刻意暗示那種可能性,正是為了把談判握在更有利的位置。
あえてそのことを示唆したのは、交渉を有利に進めるため。
果然不會輕易被接受啊。
さすがに簡単に受け入れてはもらえないな。
「你想要什麼?」
「望みはなんだ?」
「我無所求。」
「望みなどない」
「那是另一回事。那麼為何暗示與龍王子交涉?」
「それは異なことを。ならばなぜ竜王子との交渉を示唆した?」
「意思是事不會如你所想發展。」
「貴様が思うとおりにはならんと言うことだ」
「我本以為提出的是對北部百姓最不會受損的方法啊?哪裡讓你不滿?」
「俺はもっとも北部の民が被害を受けない方法を提案したつもりだが? 何が気に食わない?」
羅恩斯坦公爵一邊與我交談,一邊不斷打量著我。
ローエンシュタイン公爵は俺と話をしながらも、常に俺を観察している。
映在他眼中的,是滿滿的猜疑。
その目に映るのは疑心。
羅恩斯坦公爵並不信任我,這就是談不攏的原因。
ローエンシュタイン公爵は俺を信用してはいない。だから交渉がまとまらないわけだ。
若不能想辦法贏得信任,這場談判就不會達成。
どうにかして信用されなければ、この交渉はまとまらない。
本來打算由茲瓦伊克侯爵出面居中斡旋,因為那最能取得信任。如今不能啟用那個人,便正在付出代價。
本来、ツヴァイク侯爵に間へ入ってもらうつもりだった。それが一番信用を得られるからだ。今、それが使えなかったことのツケが回ってきている。
「我不滿的是你。我不信任皇室。更何況是那個長得很像皇帝的皇子,根本不在考慮之列。」
「儂が気に食わないのは貴様だ。儂は皇族を信用してはおらん。ましてや皇帝によく似た皇子など論外だ」
「你認為我會違背承諾嗎?」
「約束を破ると思っているのか?」
「承諾早已被打破。我把女兒送去成為皇帝的妻,是為了作為北部遭遇變故時的保險。結果如何?北部貴族被扣上皇太子死亡的責任,遭到冷遇!」
「すでに約束は破られている。儂が娘を皇帝の妻に送り出したのは、北部に何かあった場合の保険だった。それがどうだ? 北部貴族は皇太子の死の責任を被せられ、冷遇された!」
「那是皇室的過錯無誤。但當時皇帝有太多要處理的事,無法兼顧北部,公爵你也應該明白情勢所限。」
「そのことは皇族の罪だろう。だが、あの時、皇帝にはやるべきことがたくさんあった。北部の問題を置いておくことしかできなかったことは、公爵とてわかるはず」
那時權力移交已經開始。
すでにあの時、権力の委譲は始まっていた。
但繼承對象卻死了。父親不得不再度奔走,試圖將帝國重新納回自己麾下。
それなのに委譲相手が死んでしまった。父上はもう一度、帝国を自分の下にまとめあげるために奔走しなければならなかったわけだ。
當然,理由不止於此。父親心底某處定是怨恨救援皇太子未及時到達這件事。
もちろん、理由はそれだけじゃない。皇太子の救助が間に合わなかったことを父上はきっと心のどこかで恨んでいた。
因此他並沒能全力出手,也可以說是擱置到有空閒才行動,畢竟還有一大堆其他該做的事。
だから精力的には動かなかった。手が空くまで放置したともいえる。ほかにもやるべきことは山のようにあったから。
而羅恩斯坦公爵無法接受這樣的事。
そしてローエンシュタイン公爵はそれが許せない。
「有什麼好說的!我女兒年輕時便名列北部第一的劍士,她渴望以劍為生!她早年喪夫,獨自撫養子女!我只希望她能幸福!希望她能活在自己的夢裡!但即便如此我也把女兒獻出去!這一切都是為了北部!」
「そんなこと関係あるものか! 娘は若くして北部一の剣士と名を馳せ、剣の道に生きることを望んでいた! 妻を早くに亡くし、一人で育てた子供たちだ! 幸せになってほしかった! 夢に生きてほしかった! それでも儂は娘を差し出した! すべて北部のためを思ってのことだ!」
父親當年把她納為第四妃時,仍是皇太子。
第四妃を妻にしたとき、父上はまだ皇太子だった。
話雖如此,那時權力移交已接近尾聲,距即位只差一步之遙。
とはいえ、ほぼ権力の委譲は終えており、即位まであとわずかという段階だった。
此外還有其他妃嬪,這並非一場戀愛婚姻。
ほかにも妃がおり、恋愛結婚というわけでもない。
強化血統與穩定權力,完全是政治聯姻。
血筋の強化と権力の安定。完全なる政略結婚だ。
對那位希望以劍為生的第四妃而言,作為女人被當作籌碼,必定是莫大的屈辱。
剣士として生きることを望んだ第四妃にとって、女として利用されるのは屈辱的だっただろう。
但身為公爵之女就是如此命運。
だが、公爵の娘というのはそういうものだ。
有許多貴族女子樂意成為皇帝的妻子;她的悲劇就在於她並非那樣的女子。
喜んで皇帝の妻になる貴族の女性は大勢いる。普通じゃなかったのが悲劇だったといえるだろう。
「我在送女兒出門時曾低頭懇求『請你們多多照顧北部』!你們既然同意並冊立她為妃,卻對北部冷落不顧——皇帝和他的兒子,我該如何相信你們!?」
「娘を送り出すとき、儂は北部のことをよろしくお願いしますと頭を下げた! それを了承し、娘を妃としたにも関わらず、北部のことを顧みない皇帝とその息子! どう信じろというのだ!?」
「信不信是另一回事,但沒有其他出路這點,公爵你最清楚。」
「信じる信じないは別として、他に道がないことは公爵が一番わかっているはずだ」
「要是你違背承諾會怎樣?誰能保證你一定會把功勞讓出去?你現在為了弟弟想要北部諸侯的支持,但戰爭一旦結束呢?接下來你想要的是為了奪取帝位而累積的功績,若你大放異彩,對你弟弟恐怕不是好事啊!」
「貴様が約束を破ればどうなる? 手柄を必ず譲ると誰が保証する? 貴様は今、弟のために北部諸侯の力が欲しい。だが、戦争が終わればどうだ? 次に欲しくなるのは帝位争いを勝ち抜くための手柄だ。貴様が躍進することは弟にとって大いにプラスとなるだろう!」
「我不會那麼做。若我躍進反會分散票源,失去北部貴族的信任。絕不會做那種愚蠢事。我行動是為了你們,應該爭取你們的支持。」
「そんなことはしない。俺が躍進することによって票が割れる。北部貴族の信頼も失う。そんな馬鹿なことはしない。あなた方のために動き、あなた方の支持を取り付けたほうがいいに決まっている」
「嘴上說得再好聽也沒用!」
「口では何とでも言える!」
不對勁。
おかしい。
過於固執。
あまりにも頑なすぎる。
再拖下去應該對公爵也沒好處才對。
これ以上、引き伸ばしても公爵にメリットはないはずだが。
「若想和我談判,就讓皇帝親自來或帶著宰相來!必須簽下誓約書,否則我無法信任!」
「儂と交渉したくば、皇帝自らか宰相を連れてこい! 誓約状を書かさねば信用などできぬ!」
「別亂說。在這種情勢下不可能讓任何一方離開帝都。」
「無茶を言うな。この情勢下でどちらかが帝都を離れるなどありえない」
「那就把誓約書帶來。你要想辦法,帶著能保障北部的誓約書來。那是我所期待的。」
「では誓約状を持ってこい。貴様が知恵を働かせ、北部のために誓約状を持ってくる。それが儂の望みだ」
說罷公爵便站起身,顯示談話已告一段落。
そう言って公爵は話は終わりだとばかりに椅子から立ち上がる。
然而,他忽然踉蹌了一瞬。
だが、一瞬だが公爵がよろけた。
做了個抑制咳嗽的動作後,公爵若無其事地離開了。
咳をこらえるような仕草のあと、公爵は何事もなくその場を立ち去っていく。
「爺爺!請等一下!」
「お爺様! 待ってください!」
夏爾跟在後面追去,但羅恩斯坦公爵不理會她。
その後をシャルが追っていくが、ローエンシュタイン公爵は相手にしない。
夏爾既是心愛兒子的女兒,又是盟友的孫女。
シャルは大事な息子の娘にして、盟友の孫でもある。
對羅恩斯坦公爵而言,她應該是個重要的存在。
ローエンシュタイン公爵にとっては大切な存在だろう。
從他在談判前表露的憤怒就能看出。
それは交渉の前に見せた怒りからもわかる。
但現在卻冷淡得過份。
だが、今はあまりにもそっけない。
「你怎麼看?」
「どう見る?」
「如阿爾諾特大人所想的那樣。」
「アルノルト様が考えているとおりかと」
「……是嗎」
「……そうか」
我聽了賽巴斯的話,轉身離開。
俺はセバスの言葉を聞き、踵を返した。
公爵大概是病了。
おそらく公爵は病だ。
也正因如此,他才需要明確的物證。
だからこそ、明確な物証を必要としている。
為了他自己身後的打算。
自らが亡くなったあとのために。