最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第二百十三話 掠奪者
蕾蒂西亞被擄走的那個夜晚。
レティシアが攫われた日の夜。
雷歐和獅鷲騎士們僅憑星光,奔馳於夜空之中。
星明りだけを頼りにレオと鷲獅子騎士たちは夜天を駆けていた。
沒有片刻休息,他們緊盯著諾瓦爾前進的方向。
休憩などせず、ノワールが進む先を見据え続けていた。
蕾蒂西亞被擄是在深夜。從她被帶走到現在,已將近整整一日過去。
レティシアが攫われたのは深夜のこと。すでにレティシアが攫われてからおよそ丸一日が経とうとしていた。
雷歐等人此刻位於北部與帝都之間。獅鷲們正飛越一段若用普通馬匹,恐怕要耗損好幾匹才能走完的距離。
レオたちが現在いる場所は北部と帝都の間の地点。通常の馬ならば何頭も使い潰さなければいけない距離を鷲獅子たちは飛んでいた。
而且諾瓦爾並非只是直線飛行,牠多次盤旋、變換方向,邊尋找那微弱的跡象邊持續前進。追隨牠的獅鷲與騎士們臉上也開始明顯浮現疲態。
しかもノワールはただ真っすぐに飛んでいるわけではなく、幾度も旋回したり方向を変えたりしながら微かな何かを探し、飛び続けていた。それを追う鷲獅子と騎士たちの顔にも疲労の色がだいぶ見え始めていた。
焦燥、疲憊、不安。
焦燥、疲労、不安。
許多事物襲來,試圖給他們一個停下的理由。
多くのモノが彼らを襲い、止める理由を与えようとする。
儘管如此,沒有人停下腳步。
それでも誰も立ち止まらなかった。
因為領頭飛行的諾瓦爾與騎在牠背上的雷歐都未曾停歇。
先頭を走るノワールとその背に乗るレオが決して止まらなかったからだ。
在王國內,打著反帝國旗幟的多為在城中辦事的文官;而支持親帝國的則多為奮戰於前線的人。這是因為許多慕念聖女的人,曾與她一同馳騁於戰場。
王国内で反帝国を掲げる者たちの多くは城で仕事をする文官たちだった。一方、親帝国を掲げるのは現場で戦う者たちだった。それは聖女を慕う者の多くが共に戦場を駆けた者たちだということに起因していた。
即便如此,這次被選為護衛的獅鷲騎士們,正是從初期就與蕾蒂西亞並肩作戰的夥伴。他們始終在她身側,不斷守護著她,對此懷有自豪。
そんな中でも今回の護衛に選ばれた鷲獅子騎士たちは、最初期からレティシアと戦ってきた仲間たちだった。常にレティシアの傍にあり、その身を守り続けてきた彼らには自負があった。
他們自負對聖女的忠誠無人能及。
聖女への忠誠心は誰にも負けないという自負だ。
因此,只要雷歐不放棄,他們就不會停下,因為他們不允許自己輸給他國的皇族。
だからこそ、レオが諦めないかぎり彼らは立ち止まらない。他国の皇族に負けるわけにはいかないという思いがあったからだ。
除此之外,還有另一個讓他們得以持續奔馳的理由。
それとは別にもう一つ。彼らが走り続けられる理由があった。
坐在獅鷲背上並非那麼容易。雖然是獅鷲在飛,但單是乘坐就會累積疲勞,這點最為新手的雷歐應該感受最深。
鷲獅子の背に乗るのはそこまで簡単ではない。飛ぶのは鷲獅子ではあるが、乗っているだけでも疲労は溜まる。それはもっとも初心者であるレオが一番感じるはずだった。
然而雷歐挺直背脊,繼續在最前方奔馳。那背影不斷鼓舞著身後的獅鷲騎士們。
しかしレオは背筋を伸ばし、先頭を走り続けた。その背中が後ろの鷲獅子騎士たちを鼓舞し続けた。
話雖如此,雷歐也並非有餘裕可言。
とはいえ、レオとて余裕があるわけではなかった。
諾瓦爾並不會為了照顧雷歐而放慢飛行,牠的乘坐感比雷歐過去騎過的任何難馴之馬都要糟糕。
ノワールはレオに配慮して飛ぶことはなかったからだ。今まで乗ってきたどんな暴れ馬よりもノワールの乗り心地は悪かった。
儘管如此,雷歐沒有抱怨,因為他認為這樣就好。
それでもレオは文句は言わなかった。それでいいと思っていたからだ。
「諾瓦爾,拜託……再努力一點」
「ノワール、頼む……もう少し頑張ってくれ」
沒有回應。
返事はない。
可是諾瓦爾的速度微微提高了一些。
しかしノワールの速度が少しだけ上がる。
對獅鷲來說,整日背負人類全力飛行是一項巨大的負擔。
丸一日も人間を乗せて全力で飛び回るのは鷲獅子にとっても大きな負担だった。
即便如此,諾瓦爾仍繼續飛行,只憑著那唯一的一縷氣息。
それでもノワールは飛び続けた。ただ一つの気配を頼りに。
對魔奧公團而言,若說有三處誤算的話,大概就是這三點。
魔奥公団にとって誤算があったすれば三つだろう。
其一,是帝國裡存在著超出預期的精明之輩。
一つは想像以上の切れ者が帝国にいたこと。
其二,是雷歐與獅鷲騎士一同行動出發。
もう一つはレオが鷲獅子騎士と共に出発したこと。
最後,是諾瓦爾的存在。
最後はノワールの存在。
諾瓦爾並非在追尋蕾蒂西亞的體味,那種不確定的線索牠不會去追。
ノワールはレティシアの匂いを追っているわけではなかった。そんな不確かなものをノワールは追っていなかった。
牠追蹤的是聖杖的氣息——人類根本追不到的微弱氣息;但諾瓦爾從小便知道,只要跟著那氣息走,就能找到蕾蒂西亞。
ノワールが追っていたのは聖杖の気配。人間ではとても追えない微かな気配。しかし、それを追っていけばレティシアがいるというのをノワールは子供の頃から知っていた。
也正因為聖杖的稀有性,魔奧公團才不肯放手。
そしてその希少性から魔奥公団は聖杖を手放さなかった。
於是,那處所在終究被發現了。
ゆえにその場所は発見されてしまった。
「諾瓦爾!?」
「ノワール!?」
看見諾瓦爾突然開始下降,雷歐驚喊出聲。
唐突に降下を開始したノワールを見て、レオは声をあげる。
並沒有顯出因疲勞累積而力竭的跡象。
疲労の蓄積で力尽きた。そういった様子はなかった。
於是雷歐手搭在腰間的劍柄上。
だからレオは腰の剣に手を掛けた。
因為他知道,已經找到了。
見つけたのだとわかったからだ。
「降下!!」
「降下!!」
雷歐一聲下令,獅鷲們接連開始下降。
レオが告げると続々と鷲獅子たちが降下していく。
諾瓦爾就這樣降落在一個毫無異狀的村莊。
そのままノワールは何の変哲もない村へと降下した。
是典型的帝國村落,村民們好奇地從家中走了出來。
よくある帝国の村であり、村人たちは何事かと家から出てきた。
「殿下……是在這裡嗎?」
「殿下……ここなのでしょうか?」
因為村子實在太普通,一名鷲獅子騎士低聲嘀咕道。
あまりにも普通な村なため、一人の鷲獅子騎士がそうつぶやく。
雷歐沒有回應,改而提高聲音喊道。
それにレオは答えずに声を張る。
「村長在嗎!」
「村長はいるか!」
雷歐這麼一喊,一名老人現身了。
そう言ってレオが呼ぶと一人の老人が姿を現した。
「我、我是村長……」
「わ、私が村長です……」
「我是帝國第八皇子雷歐納爾特。正在追緝一個犯罪組織。你有沒有看到什麼?」
「帝国第八皇子レオナルトだ。犯罪組織を追っている。何か見ていないか?」
「欸、殿下!?真是失禮了!」
「で、殿下!? これはご無礼を!」
說完,村長和其他村民立刻跪了下來。
そう言って村長を始めとする村人たちはすぐに膝をつく。
那等震驚是自然的,鷲獅子騎士們臉色黯然。
その驚きようは自然であり、鷲獅子騎士たちは顔を曇らせる。
畢竟他們看起來無論如何都只是普通村民。
どう見てもただの村人だったからだ。
「請回答我的問題。你們有沒有看到什麼?」
「質問に答えてほしい。何か見てないか?」
「沒、沒看見……!非常抱歉!」
「み、見ておりません……! 申し訳ありません!」
「沒關係。我本就不抱期待。」
「いいさ。期待はしていない」
說罷,雷歐靠近村長,同時拔出劍。
そう言ってレオは村長に近づきながら剣を抜き放った。
隨即向村長逼出強烈的殺氣。
そして村長に向かって強烈な殺気をぶつけていく。
突如的殺氣讓村長顫抖,但雷歐毫不在意,繼續逼近。
唐突な殺気に村長は体を震わせるが、そんなことは気にせずにレオはどんどん近づいていく。
「殿下……!失禮了,還請見諒!」
「で、殿下……! 非礼は謝罪いたします!」
「沒關係。我說我不在意。對了,村長,你這個時候怎麼還不睡?而且村民竟然立刻全員出來,你們在做什麼?」
「別にいいと言っている。ところで村長。よくこの時間で眠くないな? しかも即座に村人全員が出てきた。何をしていた?」
「啊!!??」
「っっ!!??」
說罷,雷歐舉劍蓄勢。
そう言ってレオは剣を振りかぶる。
村長右手纏上火焰,站了起來。
すると村長は右手に火を纏わせて立ち上がる。
「去死!!」
「死ねぇ!!」
火焰魔法朝雷歐襲來。
レオに火の魔法が襲い掛かった。
一瞬間,雷歐被火焰包住,鷲獅子騎士們倒吸一口氣。
一瞬、レオが火に包まれて鷲獅子たちが息を飲む。
然而。
だが。
「偶爾學學哥哥還真有用。老實說那是虛張聲勢。多謝了。現在我可以心安理得地——殺掉你們了。」
「たまには兄さんの真似をしてみるもんだね。正直、ブラフだったんだ。ありがとう。これで心置きなく――君らを殺せるよ」
「啊!?」
「ひっ!?」
雷歐用劍將火斬開,迅速斬下了村長的頭顱。
火を剣で払ったレオは素早く村長の首を刎ね飛ばした。
就在那一瞬間,十多道魔法朝雷歐射來,但雷歐壓低身形開始奔跑。
その瞬間、レオに向かって十を超える魔法が放たれたが、レオは姿勢を低くして走り出していた。
「戰鬥開始!一定有陷阱!搜查屋內!」
「戦闘開始! 何か仕掛けがあるはずだ! 家の中を探れ!」
雷歐用劍擋開逼近的魔法,同時發出指示。
迫る魔法を剣で弾き、レオは指示を出す。
然後他走向一名魔導師,毫不猶豫地斬下了他的頭顱。
そして一人の魔導師に近づき、その首を躊躇わずに刎ねた。
雷歐從以前就不擅長斬殺有生命的東西。
レオは昔から命あるモノを斬るのが苦手だった。
他總覺得可以談判說通,若把人殺了就會喪失這個機會。
話せばわかるのではないか。殺してしまえばそのチャンスをふいにしてしまう。
聽到這句很雷歐式的話,教他劍術的師範們無奈抱頭,而所有人都這樣對皇帝說。
レオらしいその言葉を聞き、レオに剣術を教えていた師範たちは頭を抱えた。そして誰もが皇帝にこう言った。
皇子確有劍術天賦,但恐怕無法變得強大。
皇子は剣術の才はありますが、強くはなれないでしょう。
猶豫的劍是不會強大的。師範們深知這不可動搖的真理。
躊躇いのある剣は強くはない。その絶対の真理を師範たちは知っていた。
雷歐作為劍士太過心軟。
レオは剣士としては甘すぎたのだ。
然而雷歐實力突飛猛進。不論是討伐魔物還是剿滅賊寇,他的戰果都超出師範們的預期。
だが、レオはメキメキと力をつけていった。モンスターの討伐にしろ、賊の討伐にしろ、師範たちの予想以上の戦果をあげた。
但那並不代表雷歐克服了自己的弱點。
しかしそれはレオが苦手を克服したというわけではなかった。
只是雷歐的劍術出色到,即便猶豫也能將對手擊倒而已。
単純に躊躇っていても倒せるほどにレオの剣術は優れていただけだ。
一邊覺得可憐、一邊懊悔、一邊乞求寬恕。
可哀想だと思いながら、後悔しながら、許しを乞いながら。
身為劍士卻屢屢暴露出致命破綻,雷歐一直以來都是這樣和敵人交手。
剣士として致命的な隙を晒しながらレオは敵とこれまで戦ってきた。
直到最近情況也沒改變。他壓抑著情緒、忍耐著揮劍,反覆告訴自己必須這麼做。
それは最近になっても変わらない。押し殺し、耐えながら剣を振るってきた。そうしなければいけないと自分に言い聞かせながら。
但那些無謂的念頭依然存在。
しかし無駄な考えがあることには変わらなかった。
本來面對敵人時,應該只專注於如何將對手擊倒;然而雷歐做不到只把思緒集中在那一點。
本来、敵を前にすればその敵を如何にして倒すか。剣士が考えるべきことはそれだけに絞られる。だがレオはそれができていなかった。
雷歐在戰鬥中幾乎無法保持頭腦清晰;唯一一次有過那種體驗,是在南部那場騷亂,當時對手是沒有生命的魔物或惡魔。
戦闘で視界がクリアになることはレオにとってほとんどない。唯一、レオがそれを経験したのは相手が命のないモンスターや悪魔が相手だった南部での騒乱時くらいだった。
就算全力以赴也難以真正投入,這就是過去的雷歐。
全力であっても本気にはなれない。それが今までのレオだといえた。
然而,當雷歐只專注於拯救蕾蒂西亞的念頭時,他終於——第一次能對人類對手毫無保留地全力發揮。
しかしレティシアを助けるという思いにだけ集中したレオは初めて――人間相手に全力で本気の自分を出すことができた。
不需顧慮國家,也不必顧及他人。
国も、他者も気遣うことはない。
雷歐只專注於斬殺眼前敵人時,他的劍技之銳利讓對面的魔導師們感到絕望。
ただ目の前の敵を斬り伏せることだけに集中したレオの剣技の冴えは、相対した魔導師たちが絶望を感じるほどだった。
一旦施法,魔法會被斬斷;若想詠唱,雷歐已以幾乎讓人察覺不到的速度逼近。被逼近後,結界也擋不住那極速且強烈的一擊,對方的頭顱便被斬飛。
魔法を放てばその魔法を斬られ、詠唱しようと思えば気づかないほどの速度で接近されている。そして接近されれば結界では防ぐことができないほど速く、強い一撃で首を飛ばされる。
「不可能……就算是英雄皇子……這簡直就像……」
「馬鹿な……英雄皇子とはいえ……これではまるで……」
「豈不是勇者嗎?」
勇者ではないか。
一邊喃喃說著那樣的話,魔導師的首級就被斬飛。
そんな言葉を呟きながら、魔導師の首が飛んでいく。
對此,雷歐低聲回道。
それに対してレオはつぶやく。
「別把我和艾露娜放在一起。那對艾露娜很失禮。」
「エルナと一緒にしないでほしいね。エルナに失礼だ」
說完,雷歐用魔法在右手召出火焰。
そう言ってレオは魔法で右手に炎を生み出す。
在他目光所及之處,五名魔導師也同樣召喚出火焰魔法。
見据える先では五人の魔導師が同じく炎の魔法を生み出していた。
五對一。
五対一。
通常這種魔法對決本不可能取勝,但雷歐憑藉皇族帶來的龐大魔力,凝聚出強大的火焰並施放出來。
通常ならば勝てるはずのない魔法戦だが、レオは皇族由来の膨大な魔力にモノを言わせ、強大な炎を生み出して放つ。
火焰相互撞擊,卻無法抗衡,五名魔導師的火焰被雷歐的火焰吞噬,魔導師們也步上相同的命運。
炎がぶつかり合うが、拮抗することもできず、五人の魔導師の炎はレオの炎に飲み込まれ、魔導師たちも同じ運命をたどっていく。
在雷歐的活躍下,偽裝成村民的魔導師們幾乎被全數制伏。
レオの活躍もあり、村人に扮していた魔導師たちはほぼ制圧された。
看著那一切,雷歐尋找諾瓦爾的身影。
それを見て、レオはノワールの姿を探す。
這時諾瓦爾正把一間房子的牆壁敲破,在那裡不停地鳴叫。
するとノワールは一つの家の壁を叩き壊していた。そしてしきりにそこで鳴いている。
判斷有異狀的雷歐走進了那間半毀的房子。
何かあると判断したレオは半壊したその家に入っていく。
乍看之下什麼都沒有。
見る限りでは何もない。
然而雷歐沒有放過那一瞬的違和感。
しかし、レオは一瞬の違和感を見逃さなかった。
在破碎床底下,他感到有東西被卡住,雷歐便為劍覆上魔力,猛然一斬。
壊れたベッドの下。そこに何か引っかかるものを感じ、レオは剣に魔力を纏わせて一閃する。
隨即包覆在那裡的結界崩解,通往地下的暗門顯現出來。
するとそこを包んでいた結界が崩れ、地下につながる隠し扉が出現した。
「就是這裡嗎?」
「ここか」
「殿下!」
「殿下!」
「進入,繼續。」
「侵入する。続け」
雷歐簡短下達指示後,與數名鷲獅子騎士一同打開暗門,進入其下方的地下室。
短く指示を出しながらレオは数名の鷲獅子騎士と共に隠し扉を開けて、その下にある地下室へと侵入したのだった。
■■■
■■■
地下室寬廣得難以從外面想像。
地下室は外からでは想像できないほど広かった。
然而雷歐心無旁騖地揮劍,逐步制壓其中。
しかしレオは無心に剣を振って、その中を制圧していく。
雷歐衝進了一間房間。
そしてレオは一つの部屋に突入した。
「阻止他!!」
「止めろぉぉ!!」
房間中央有一道結界,而結界中央安置著聖杖。
その部屋の中央には結界が張られていた。その結界の中央には聖杖が安置されていた。
看到那一瞬間,雷歐心中湧起一股安堵。
それを見た瞬間、レオの心に一つの安堵が生まれた。
因為他由此確信那人在這裡。
ここにいるのだとそれで確信できたからだ。
房內的魔導師們不會放過這個空隙。
その隙を部屋の中にいた魔導師たちは逃さない。
他們包抄上前,企圖從近距離向雷歐施放魔法。
レオを挟み撃ちするように迫り、至近距離から魔法を浴びせようとする。
然而,雷歐任由身體反應,自然地迎擊。
だが、レオはそれを体が反応するに任せて迎撃した。
「別——妨礙!」
「邪魔を――するな!」
以流暢的動作斬斷魔導師們的脖子,雷歐連看都不看一眼,朝結界揮出一擊,接著抓住了聖杖。
流れる動作で首を刎ねられた魔導師たちを見ることもせず、レオは結界に向かって一撃を放つ。そして聖杖を掴んだ。
對於並非掌握聖杖的雷歐來說,那只不過是一根杖而已。
使い手ではないレオにとって、それはただの杖でしかない。
即便如此,那仍成為雷歐前進的原動力。
それでもそれはレオにとって前に進む原動力になった。
雷歐就那樣朝房間另一側的樓梯走去。
そのままレオはその部屋の向こうにある階段に向かった。
不知為何,他有一種確信。
なぜか確信があった。
雷蒂西亞就在那裡。
そこにレティシアがいると。
因此,雷歐任由雙腳帶著他下了樓梯。
だからレオは足が進むままに階段を下りていく。
途中,雷歐斬倒擋在前方的男子,然後抵達了有牢房的地方。
途中、レオの前に立ちふさがった男を斬り伏せ、レオは牢のある場所へとたどり着いた。
那裡有位披著長袍的老人──奧古斯特,而在他面前關著一間牢房。
そこにはローブに身を包んだ老人、オーギュストがおり、そのオーギュストの前には閉められた牢。
雷蒂西亞就關在那裡,雖然看不見她的身影,但這點他已察覺。雷歐的心中同時湧起歡喜與憤怒。
そこにレティシアがいる。姿は見えない。だがそれだけはわかった。同時にレオの心には歓喜と怒りが芽生えた。
「竟然是雷歐納爾特皇子!?」
「レオナルト皇子じゃと!?」
「把雷蒂西亞還給我!」
「レティシアは返してもらう!」
雷歐衝向最後的敵人,但他的攻勢被奧古斯特阻擋。
最後の敵へとレオは猛進するが、その進撃はオーギュストに阻まれる。
因為奧古斯特展開了由死靈形成的壁。
オーギュストが死霊による壁を展開したからだ。
「可惜了!吾的死靈之壁,從物理上不可突破!」
「残念じゃったな! ワシの死霊の壁は物理的に突破するのは不可能じゃ!」
「!?」
「!?」
這種危險性,雷歐在奧古斯特開口前就察覺到了。
その危険性をレオはオーギュストが喋る前に気づいていた。
黑色煙霧交織成一面恐怖的牆,煙霧逐漸變形,化作一張張人臉。
黒い煙が重なり合ったおぞましい壁。煙は徐々に形を変え、人の顔へと変わっていった。
人臉聚合而成的黑色之壁。
人の顔が集合した黒い壁。
那份禍惡感是雷歐從未見過的。
その禍禍しさはレオが見たことのないものだった。
「操縱帶著未了執念而死之魂的魔導師!那就是死靈魔導師!讓怨嗟之聲吞噬你,發狂吧!」
「未練を残して死んだ者たちの魂を扱う魔導師! それが死霊魔導師じゃ! 怨嗟の声に取り込まれて発狂するがよい!」
奧古斯特這樣說著,便催動構築的牆向雷歐推去。
そう言ってオーギュストは構築された壁をレオのほうへと進ませる。
雷歐深吸一口氣,然後留在原地。
それに対してレオは一息ついてから、その場に留まった。
然後。
そして。
『那焰自天而降,為了拯救善良之人,至高的聖炎啊,高貴地燃燒吧,為了擊滅魔者——聖焰爆裂』
≪その炎は天より舞い降りた・善なる者たちを救うために・至上の聖炎よ・気高く燃え上がれ・魔なる者を打ち滅ぼさんがために――ホーリー・ブレイズ≫
他吟唱出聖潔之炎的魔法。
聖なる炎の魔法を詠唱した。
奧古斯特為這等高階聖魔法感到驚訝。
高度な聖魔法にオーギュストは驚く。
然而,他仍不露慌張。
しかし、余裕は崩れない。
「不愧是英雄皇子!才華果然出眾!但憑那點做不到把吾的死靈軍團淨化!」
「さすがは英雄皇子! 才に恵まれておるようじゃ! しかし! その程度でわしの死霊軍団は浄化できまい!」
要將由無數死靈同化而成的牆完全焚燒殆盡,火力是不足的。
無数の死霊が同化した壁を燃やし尽くすには火力不足。
奧古斯特早已看穿了這一點。
それをオーギュストは察していたのだ。
「我說過會還,但可惜,聖女蕾蒂西亞早已屬於魔奧公團了!無法退還!」
「返してもらうと言ったが、残念ながら聖女レティシアはすでに魔奥公団の物じゃ! 返品はできんのじゃよ!」
說完,奧吉斯特放聲大笑。
そう言ってオーギュストは高笑いをする。
如果就這樣讓雷歐死去,他會成為更強力的死靈。後悔、眷戀──這些情感越強,死靈也就越強大。
このままレオが死ねば、さらに強力な死霊となる。後悔、未練。それが強ければ強いほど死霊は強力となるからだ。
在心愛的女子面前救不了她,讓她喪命。
愛しい女を前にしながら救うことができず、その命を終わらせる。
奧吉斯特嗤笑著說那一定會留下很多未練,但雷歐以充滿憤怒的聲音回應。
さぞや未練だろうとオーギュストは嗤うが、それに対してレオは怒りを込めた声で返した。
「是嗎……那麼,我要做的事就已經決定了。」
「そうか……なら、こちらがやることは決まっている」
說著,雷歐將寄宿於左手的聖炎纏上右手所持之劍。
そう言ってレオは左手に宿った聖炎を右手に握った剣に纏わせた。
魔法劍。
魔法剣。
那是魔法與劍技的融合,可說是一種擬似製造魔劍的技術。
それは魔法と剣技の融合。疑似的に魔剣を作り出す技術といえた。
但魔法等級越高,作為技術的難度也越高。
しかし魔法のレベルが上がれば上がるほど技術としての難易度は上がっていく。
若是聖魔法的魔法劍,難度可說是最高。畢竟聖魔法本身在現代魔法中是最難的門類。
聖魔法の魔法剣となれば、最高レベルの難易度といえた。なにせ聖魔法自体が現代魔法の中では最難関の魔法だからだ。
但雷歐只是憑當下的靈機一動便成功施展了它。
しかしレオはそれをその場の思いつきだけで成功させた。
連奧吉斯特也不由得瞪大雙眼。
それにはさすがのオーギュストも目を見開いた。
「什麼……!?」
「なんじゃと……!?」
「是第一次……我從未這麼清楚地想要殺一個人!」
「初めてだよ……これほど明確に人を殺したいと思ったのは!」
說完,雷歐縱向劈開了死靈之牆。
そう言ってレオは死霊の壁を縦に切り裂く。
牆體本身並未消失,但被聖炎包裹的劍開出了一條通道。
壁自体は消失していない。しかし聖炎を纏った剣によって、一本の道が出来上がった。
在死靈之牆重新填滿通道之前,雷歐直直朝奧吉斯特衝去。
死霊の壁がその道を埋める前にレオは真っすぐオーギュストへと向かった。
「可惡!!」
「くっ!!」
那道曾讓他深具把握的死靈之牆被破後,奧吉斯特慌張地放出其他死靈攻向雷歐。
絶対的自信のあった死霊の壁を破られたオーギュストは、焦った様子でほかの死霊を解き放ってレオに差し向ける。
然而,雷歐迅速斬開它們,逼近奧吉斯特。
しかし、レオはそれを手早く斬り裂いてオーギュストへと肉薄する。
「等等!若是聖女,就還給你!」
「待て! 聖女なら返す!」
「不需要!既然她是你們的東西,那就按照阿德勒一族的作風──直接搶走她!」
「必要ない! 彼女がお前たちの物だと言うなら、アードラーの一族らしく――略奪させてもらうまでだ!」
說完,雷歐將劍刺入奧吉斯特的胸膛。
そう言ってレオはオーギュストの胸を突き刺した。
聖炎似乎判定被死靈玷污的奧吉斯特為邪,從內部燃燒他的身軀。
聖炎は死霊に染まったオーギュストを悪と判断したのか、その体を内側から燃やしていく。
「發出撕心裂肺的慘叫!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」
奧吉斯特發出臨終的哀嚎,化為塵埃。
断末魔の叫びをあげてオーギュストは塵となっていく。
在目睹奧吉斯特完全化為塵埃後,雷歐轉頭望向牢房。
そしてオーギュストが完全に塵へと変わったのを見てから、レオは牢屋のほうを見たのだった。