最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第二百八話 特勞的本氣
被抬進玉座間的蕾蒂西亞遺體,看起來十分安詳而整潔。
玉座の間に運び込まれたレティシアの遺体は綺麗なものだった。
城裡的僕從大概把她整理得可以在皇帝面前展示。但即便如此,那份違和感依舊揮之不去。
城の使用人が皇帝の前に出しても問題ないようにしたんだろう。だが、そうであっても違和感は消えない。
「她真漂亮,看著就讓人難過啊。肯定是個女人下的手,沒錯。」
「美人だし、見てて悲しくなるっすねー。やったのは女っすよ。間違いない」
「閉嘴,康拉特。現在不是討論那種事的時候。」
「黙れ、コンラート。今はそんなことはどうでもいい」
埃里克斥責了說著輕浮話的康拉特。
軽口を叩くコンラートをエリクがたしなめる。
亨利克一副連看都不想看的樣子移開視線,真正盯著看的人只有父上、埃里克和戈登。
ヘンリックは見るのも嫌だといった様子で視線をそらしており、しっかり見てるのは父上とエリク、そしてゴードンだけだ。
「……戈登,你有什麼感覺嗎?」
「……ゴードン。お前は何か感じるか?」
「我什麼都沒感覺到。」
「何も感じませんが?」
「埃里克,你怎麼看?」
「エリク。お前はどうだ?」
「有些違和感。雖然帶著像既視感般的模糊,但仔細一看就會覺得有些不對勁。」
「多少ですが違和感はあります。既視感のような曖昧さではありますが、しっかりと見ればなんとなくおかしいとは感じます」
「我也一樣。正如阿爾諾特所說,這具遺體確實有異樣。」
「わしもそうだ。アルノルトの言う通り、この遺体には違和感がある」
戈登的臉瞬間扭曲,朝我怒目而視。
一瞬、ゴードンの顔がゆがみ、俺のほうを睨みつけてきた。
平常我會移開視線,但今天我決定正面應對。
いつもなら目をそらすところだが、今日は本気でやると決めている。
於是我帶著些輕蔑的表情笑了出來。
だから俺は小馬鹿にした様子で笑って見せた。
「!?什麼好笑的!阿爾諾特!!」
「っ!? なにがおかしい! アルノルト!!」
「沒什麼。只是以為凡是皇族誰都會注意到,畢竟連像我這種不成材的人都察覺到了。」
「いえ、別に。ただ皇族ならだれでも気づけると思っていたので。なにせ出来損ないの俺に気づけたくらいですから」
「……看來真想找死。」
「……死にたいらしいな」
我似乎聽到有什麼東西突然斷裂的聲音。
ブチンと何かが切れたような音が聞こえた気がした。
臉紅得通紅的戈登衝向我,連父上和埃里克的勸阻都無視。
顔を真っ赤にしたゴードンが俺のほうに向かってくる。父上やエリクの制止すら受け付けない。
阻止戈登的,是在玉座間一側待命的阿莉達。
そんなゴードンを止めたのは玉座の間の端で待機していたアリーダだった。
阿莉達瞬間插入我和戈登之間,平靜地說道。
瞬時にゴードンと俺の間に割って入ったアリーダは静かに告げた。
「這裡是在皇帝陛下面前。請安靜,戈登殿下。」
「皇帝陛下の御前です。お静まりください、ゴードン殿下」
「閉嘴。我要把那個渣滓捏碎才甘心!」
「黙れ。その搾りかすを捻りつぶさなければ気が済まん!」
「若你要動武,我會以武力強行阻止你。」
「武力行使に出るというなら力づくでお止めします」
那是警告。
それは警告だった。
近衛騎士團是帝國的最精銳。那些隊長個個都擁有近乎怪物般的實力,而其中前三隊的隊長更是名副其實的怪物。
近衛騎士団は帝国の最精鋭。その隊長たちはどいつもこいつも化物級の実力を持っているが、その中でも上位三隊の隊長は正真正銘の化物だ。
阿莉達是少數被艾爾娜斷言若無聖劍就無法取勝的人之一。至少能獲得艾爾娜同等評價的,除了艾爾娜的父親──勇爵,別無他人。
アリーダはあのエルナが聖剣がなければ勝てないと断言している数少ない一人だ。少なくとも同等の評価をエルナが下しているのはエルナの父である勇爵以外にはいない。
當然戈登沒勝算。人們說艾爾娜是帝國最強,是把聖劍也算進去的說法;若沒有聖劍,那帝國最強的劍士恐怕是阿莉達。
当然ながらゴードンでは勝ち目がない。帝国最強とエルナが言われるのは聖剣込みでの話。そうでなければ帝国最強の剣士はアリーダだろう。
當然幾年後未可知,但就目前而言,若只論劍術技巧,阿莉達甚至比艾爾娜更強。
もちろん数年後にはわからないが、今の段階でいえばアリーダは剣の技術だけでいえばエルナ以上なのだ。
有人說因為她是瓦伊特林翁的女兒,所以父上把她留在身邊,但那些人最好親眼看過她的劍技一次。
ヴァイトリング翁の娘だから、父上が傍に置いているなんて言う人もいるが、そういう人は一度彼女の剣技を見たほうがいい。
她練劍的速度快到連在練習時也看不清她在做什麼。
稽古なのに何しているのかわからないほど速いから。
「可惡……」
「くっ……」
「請退下,戈登殿下。阿爾諾特殿下,挑釁也請適可而止。」
「お下がりください。ゴードン殿下。アルノルト殿下も挑発はほどほどに」
「會注意的。」
「気を付けるよ」
因為我也被提醒了,我聳了聳肩以示回應。
俺にも注意が来たため、肩すくめて対応する。
反正已經不需要再挑釁了。戈登和亨利克根本不聽話就提出要處罰我,萬一父上真的接受,那我就失去說明的機會。
まぁもう挑発は必要ない。ゴードンやヘンリックは話を聞かずに俺の処罰を口にしていた。万が一にでも父上がそれを飲めば、説明の機会は失われる。
所以我故意惹惱他。這樣一來戈登的主張在這裡就不會通過了。
だから怒らせた。これでこの場でゴードンの意見が通ることはないだろう。
「……失禮了,皇帝陛下。」
「……失礼しました。皇帝陛下」
「嗯。」
「うむ」
戈登道了歉,父上以目光示意我去說明情況。
ゴードンが謝罪し、父上が視線で俺に説明を促した。
這具遺體究竟是什麼?話題便朝這個方向發展。
この遺体は一体なんなのか。そういう話になるわけだ。
只有皇族會感到違和的贗品。這顯然不正常。
皇族だけが違和感を覚える偽物。それは明らかに異常だ。
父上正在尋求那個答案。
その答えを父上は求めている。
「這具遺體很可能是被幻術偽裝的。若是人偶的話早就會被察覺,因此肯定是用了真實的遺體。」
「この遺体はおそらく幻術で偽装されたものでしょう。人形ではさすがに気づかれるため、きっと本物の遺体が使われています」
「什麼?」
「なにぃ?」
「那是真的嗎?阿爾諾特?」
「それは本当か? アルノルト」
「那不過是我和雷奧的推測。沒有證據。」
「あくまで俺とレオの推測です。証拠はありません」
「沒有證據就毫無價值!近衛騎士們!快把這具遺體處理掉!陛下!沒必要遷就阿爾諾特的妄言——」
「証拠がなければ何の価値もない! 近衛騎士たち! 早くこの遺体を片付けろ! 皇帝陛下! アルノルトの妄言に付き合う必要は」
「你在擅自做什麼?從什麼時候開始你就成了皇帝,亨里克?」
「何を勝手に仕切っておる? いつからお前が皇帝になった? ヘンリック」
「嗚!?對、對不起!!」
「ひっ!? も、申し訳ありません!!」
在父上的瞪視下,亨里克臉色扭曲,帶著恐懼跪了下來。
父上に睨みつけられて、ヘンリックは恐怖に顔を歪めて跪く。
父上看到那一幕,哼了一聲,將視線移向我。
それを見て、父上は鼻を鳴らしながら俺のほうに視線を移した。
「沒有證據。盡是推測,不能讓人信服。但──這具遺體確實有被下過什麼手腳的事實。要消除這種違和感,需要什麼?阿爾諾特。」
「証拠はない。憶測に次ぐ憶測だ。信じるほどのものとは思えん。だが――この遺体に仕掛けがあるのもまた事実。この違和感を解消するには何が必要だ? アルノルト」
第二階段達成。
第二段階クリア。
這樣一來就不再只是我的請求了。
これで俺の要請ではなくなる。
要是我請求她們過來,恐怕會被當成荒唐而一口回絕。
俺が彼女らを呼んで欲しいと頼めば、馬鹿馬鹿しいと一蹴されかねない。
但若說這是皇帝要得到答案所需要的,情況就不同了。她們也無法拒絕吧。
だが、皇帝が求める答えに必要だといえば違ってる。彼女らも断れないだろう。
「能否請您召來那些精靈?能施展這種幻術的,大概也只有精靈了。她們突然接受帝國的邀請,來時的行蹤也說不清,身上有許多謎團。還請陛下徹查。」
「エルフの方々を呼んでいただけますか? これだけの幻術を使えるのはおそらくエルフくらいでしょう。突然、帝国の招待を受けたり、来るまでの道中の行方が知れなかったり、彼女たちには謎が多い。陛下がお取り調べください」
「好,召來那一行精靈。」
「よし。エルフの一行を呼び出せ」
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被召來的精靈共有七名。和來時人數相同,沒有缺少。
呼び出されたエルフたちの数は七名。来た時と同じ数で、欠けてはいない。
在中央的是用幻術偽裝外貌的溫蒂。克莉絲塔也被召來了,算是作為接待。
その中心にいるのは幻術で姿を誤魔化しているウェンディ。一応、接待役ということでクリスタも呼び出されている。
這次因為是僅限皇族的會議,菲妮在外面待命。
今回は皇族のみの会議のため、フィーネは外で待機中だ。
克莉絲塔被突然召喚,帶著不安看向我,而我則溫柔地回以微笑。
クリスタは突然呼び出されて不安そうに俺を見てくるが、それに対して俺は優しく微笑む。
「阿爾哥哥……」
「アル兄さま……」
「沒事的。」
「大丈夫だ」
聽了我的話,克莉絲塔靜靜點頭。
俺の言葉を受けてクリスタは静かにうなずく。
接著,父上的訊問開始了。
そして父上の取り調べが始まった。
「那麼,溫蒂大人。召您來是想問幾件事。」
「さて、ウェンディ殿。あなたに聞きたいことがあってお呼びした」
「有何事,陛下?」
「なんでしょうか? 皇帝陛下」
「首先請看那一邊。啊,克莉絲塔不用看。」
「まずはあちらをご覧いただきたい。ああ、クリスタは見んでいい」
「是的……」
「はい……」
她大概已經想像到會是什麼。克莉絲塔臉色發青,只盯著正前方。
何があるのか想像したのだろう。クリスタが顔を青くしながら正面だけを見ている。
另一方面,溫蒂等人正看著蕾蒂西雅的遺體。
一方、ウェンディたちはレティシアの遺体を見ていた。
一瞬間,溫蒂帶著哀傷皺了皺眉。但周遭的其他精靈並無異狀。
一瞬、ウェンディが悲し気に眉をひそめた。周りのエルフに変化はない。
「聖女蕾蒂西雅……真是令人惋惜。」
「聖女レティシアは……残念でした」
「也不能那麼說。實際上有人提出了可能是用幻術偽裝的意見。對此你有何看法?」
「そうとも言えん。実はそれは幻術で偽装されたものではないかという意見が出た。それについてはどうだ?」
「陛下是……認為我們精靈就是犯人嗎?」
「陛下は……我々エルフが犯人だと考えておいでなのでしょうか?」
「我只是說可能性而已。以你們的能力,是否能把遺體偽裝成別人的樣子?」
「可能性の話をしている。あなた方なら遺体を別の誰かに偽装することくらいは可能なのではないか?」
「那個……」
「それは……」
如此一說,溫蒂瞥向站在自己身旁的那名精靈女子。
そう言ったとき、ウェンディはチラリと自分の隣に立つエルフの女を見た。
她應該就是在我和雷歐談話時進來的那位精靈侍從。
たしか俺とレオが喋っているときに入ってきたエルフの従者だ。
名字好像是寶拉吧。
名前はたしかポーラだったか。
溫蒂不斷打量著寶拉的臉色,彷彿兩人有主從關係一般。
そのポーラの顔色をウェンディはしきりに伺っている。まるで主従関係のようだ。
「能做到?還是做不到?究竟哪一個?」
「可能なのか? 不可能なのか? どちらだ?」
「是有可能的……只是這次沒有那麼厲害的高手。」
「可能ではあります……ただそれほどの使い手は今回は……いません」
溫蒂這麼說著轉開了視線。
そう言ってウェンディは視線をそらした。
這是說謊時的典型反應,而她對寶拉的反應透出恐懼。
嘘をついているときの典型的な反応だ。そしてポーラへの反応には恐れが見える。
剛才那一幕把她們的關係暴露出來。在父上身旁,弗朗茲表情嚴峻,朝近衛騎士們用目光示意。
今ので関係性が透けて見えたな。父上の横ではフランツが険しい表情を浮かべつつ、近衛騎士たちに視線で指示を出した。
近衛騎士們自然地拉近了與精靈們的距離。這裡的近衛多是以阿莉達為首的隊長與精銳,就算想逃也逃不掉吧。
自然な様子で近衛騎士たちがエルフたちとの距離をつめた。この場にいる近衛騎士はアリーダを筆頭とした隊長たちや精鋭ばかり。逃げようとしても逃げられないだろう。
在那種情況下,我向溫蒂說道。
そんな中で俺はウェンディに告げた。
「公主殿下,那是真的嗎?」
「姫君。それは本当ですか?」
「真、是真的……阿爾諾爾特殿下。」
「ほ、本当です……アルノルト殿下」
溫蒂的目光顫動了一下。
ウェンディの瞳が揺れる。
視線在我和寶拉之間來回移動。
視線が俺とポーラを行き来している。
那雙眼睛彷彿在說『別這樣』,但不能就此罷手。溫蒂和寶拉之間的關係不能放任不管。
その目がやめてと語っていたが、やめてあげるわけにはいかない。ウェンディとポーラの関係も放置できないしな。
現在就把所有問題一併解決吧。
ここらで問題はすべて解決させてもらおう。
「殿下,您是以幻術偽裝了容貌。如果是您,應該能做到吧?」
「あなたは姿を幻術で偽っている。あなたなら可能では?」
「那、那個……」
「そ、それは……」
「這是什麼意思呢?溫蒂殿下?」
「どういうことかな? ウェンディ殿」
被父上質問的溫蒂露出無奈的表情,解開了幻術,顯露出真實的模樣。
父上に問い詰められたウェンディは仕方ないという表情で、自らの幻術を解き、真の姿を晒した。
「對於我的欺瞞,我向皇帝陛下致歉。」
「欺いたことは謝罪いたします。皇帝陛下」
「這真令人吃驚……」
「これは驚いた……」
「因為讓孩子出面會顯得失禮,我祖父命我以幻術改變容貌,還請見諒。」
「子供が代表では失礼にあたるということで、我が祖父より幻術にて姿を変えろと言いつけられておりました。お許しを」
「這無妨。問題是妳竟然能施展那等幻術,而我們卻未能察覺。」
「それはいい。問題はそれだけの幻術をあなたが使え、それに我々も気づけなかったということだ」
「在這種情況下無論說什麼恐怕都難以讓人相信,但這並非我們精靈所為,皇帝陛下。」
「この状況では何を言っても信じてもらえないでしょうが、我々エルフの仕業ではありません。皇帝陛下」
說完溫蒂跪下,其他精靈也跟著跪下。
そう言ってウェンディが跪き、ほかのエルフたちも続く。
父上抱臂眯起了眼。
父上は腕を組んで目を細める。
見過許多人的父上應該看穿了溫蒂的謊言。問題是她為何要說謊。
多くの人を見てきた父上にはウェンディの嘘は透けているだろう。問題はなぜ嘘をついているのか。
父上想不出精靈會介入此事的理由吧。
エルフがこの一件に関与する理由が父上には思いつかないんだろう。
「倘若相信妳所言……妳能否解除覆在那具遺體上的幻術?」
「その言葉を信じるとして……あなたならその遺体に掛けられた幻術をとけるのではないか?」
「不確定。如果被命令去做,我會試試看……」
「わかりません。やれと言われればやってはみますが……」
這只是拖延時間。
時間稼ぎだ。
依此行事並非良策。
これに乗るのは得策ではない。
因此我提出了最後的建議。
だから俺は最後の提案をした。
「父上。我有一項提案。」
「父上。提案があります」
「我說了多少次才會明白,有關皇帝陛下的事……唉,算了。隨你便。」
「何度いえばわかるのだ、皇帝陛下と……ああもう。好きにせよ」
「抱歉。我想使用寶物庫裡的東西,可以嗎?」
「申し訳ありません。宝物庫にある物を使いたいのですが?」
「不會吧……『皇旗』嗎?」
「まさかと思うが……〝皇旗〟か?」
「是的。這個王座廳有一個阻礙魔法發動的結界,但已經發動的魔法不在其影響範圍。因此請求批准使用能將該發動範圍內所有魔法無效化的『皇旗』。」
「はい。この玉座の間には魔法の発動を阻害する結界が張ってありますが、すでに発動している魔法は対象外です。ですから発動圏内の魔法をすべて無効にする〝皇旗〟の使用許可を」
王座之間的結界屬於最高等級。
玉座の間にある結界は最高クラスだ。
就連我也難以透過傳送魔法侵入,在這裡施放魔法更是不可能。然而,已經被啟動的魔法不受此限,這是刻意為之。
俺ですら転移魔法での侵入は困難だし、この場での魔法発動は無理だ。しかし、発動しているものはその限りではない。それは意図されたものだ。
若是把所有魔法都無效化,皇帝連魔導具也用不了。正因如此,已經施放的魔法不會被阻礙;那種程度由近衛騎士就能應付。
すべてを無効化してしまえば、皇帝は魔導具すら使えない。だからすでにかけられた魔法は阻害されない。その程度なら近衛騎士たちで対処可能だからだ。
然而,寶物庫中有一件威力超越那道結界的魔導具。
しかしその結界以上の威力を誇る魔導具が宝物庫にはある。
被稱為皇旗的那物乍看之下不過是一面國旗,上面繪有金色鷹的精緻圖案。
皇旗と呼ばれるそれは一見するとただの国旗だ。黄金の鷲が描かれた精巧な旗にしか見えない。
但只要獻上皇族之血,就能在一定範圍內將所有魔法無效化。
だが、皇族の血をささげることで一定範囲内の魔法をすべて無効化する。
正因其強大,這件魔導具幾乎不會被使用;將所有魔法一併無效化通常會讓帝國處於不利。
その強力さの反面、ほとんど使われることのない魔導具だ。すべての魔法を無効化してしまうと不利になるのが大抵は帝国側だからだ。
而且還需要皇族之血,絕非能隨便拿來反覆使用的東西。
しかも皇族の血が必要となる。そうポンポン使えるものではないのだ。
「那東西需要相當大量的血,你要獻出你的血嗎?」
「あれは相当な量の血を要求される。お前が血を捧げるのか?」
「正有此意。不過,若這具遺體並非聖女蕾蒂希亞的遺體,請認可雷歐的行為是正當的,並請派遣近衛第三騎士隊作為增援。」
「そのつもりです。その代わり、もしもこの遺体が聖女レティシアの物でない場合、レオの行動は正しかったと認めていただきたい。そして増援として近衛第三騎士隊の派遣を要請します」
「……為了弟弟真的要做到那種地步嗎?」
「……弟のためにそこまでするか」
「正因為是弟弟,才會做到那種地步。雷歐所做的是正確的,證明那點是兄長的職責。」
「弟だからそこまでするのです。レオは正しいことをしています。それを証明するのが兄の務めでしょう」
「說得好!准許使用皇旗!」
「よく言った! 皇旗の使用を許可する!」
就在父上說出那句話的瞬間。
そう父上が言った瞬間。
王座之間的大門打開,回頭一看,後方站著特勞哥哥。
玉座の間が開かれた。後ろを振り向くとそこにはトラウ兄さんがいた。
他手中握著一面繪有金色鷹的旗幟。
その手には黄金の鷲が描かれた旗があった。
「准許使用!?不愧是父上!竟能預見特勞哥特的行動!為回應那份信任,就由我來使用吧!」
「使用許可ですと!? さすが父上! このトラウゴットの行動を先読みするとは! その信頼に応えて自分が使いましょう!」
「什、什麼!?等、等等!特勞哥特!!??」
「なっ!? 待て! トラウゴット!!??」
「放聲大吼——!!!」
「はぁぁぁぁぁぁっっ!!!!」
「等一下!特勞哥哥!」
「ちょっ! トラウ兄さん!」
「阿爾諾爾特!證明弟弟無辜是身為兄長的責任!就交給我特勞哥特吧!」
「アルノルト! 弟の無実を証明するのは兄の務め! このトラウゴットに任せておくのですぞ!」
「不、聽我說啊!?」
「いや、人の話を!?」
完全沉醉於自己的行動之中。
完全に自分の行動に酔っている。
皇旗伸出繩索,吸取特勞哥哥的鮮血。
皇旗から紐が伸びて、トラウ兄さんの血を吸い上げていく。
當近衛騎士靠近特勞哥哥時,已經來不及了。
近衛騎士たちがトラウ兄さんの傍に寄ったときには時すでに遅しだった。
皇旗發動,連同王座之間的結界一併將所有魔法無效化。
皇旗が発動して、玉座の間の結界ごとすべての魔法を無効化した。
原以為是蕾蒂希亞遺體的幻術被無效化,露出護衛隊長的屍體;但那具屍體明顯已死了好幾天。
レティシアの遺体と思われた物の幻術は無効化され、護衛隊長の遺体が現れた。だが、その遺体は明らかに死後数日といった様子だった。
我看向精靈們,心想難道他們早就被替換了嗎。
ずいぶんと前から入れ替わっていたのかと、俺はエルフたちを見る。
接著,我的視線看到溫蒂把克莉絲塔推向我這邊的模樣。
すると、俺の目にはクリスタを俺のほうに押すウェンディの姿が見えた。
「快逃!!」
「逃げて!!」
溫蒂喊道。
ウェンディが叫ぶ。
圍繞在她周圍的精靈們的樣子徹底改變了。
その周りを固めるエルフたちの様子は一変していた。
畢竟,他們的膚色是黝黑的。
なにせ肌が黒い。
那些是曾在精靈族中投向魔王、沾染惡魔之力的邪惡精靈。
かつてエルフという種族の中で、魔王に与して悪魔の力を浴びた悪しきエルフ。
那裡出現的是黑暗精靈們。
ダークエルフたちがそこにはいた。
那些黑暗精靈拔出暗藏的短刃,指向溫蒂。
そのダークエルフたちは隠し持っていた短剣をウェンディに向ける。
我以為他們是被脅迫,沒想到事態遠超預想。
脅されているのではと思ったが、想像以上の展開だ。
我立刻動手保護克莉絲塔,但已來不及救到溫蒂。
咄嗟にクリスタの保護に動くが、ウェンディは間に合わない。
正當我這麼想時,皇旗直擊了指向短刃的精靈。
そう思ったとき、皇旗が短剣を向けていたエルフに直撃した。
「你們對羅里夫做了什麼——!!」
「ロリフに何をしておるかぁぁ!!」
當然,投擲皇旗的正是特拉烏兄長。
当然ながら皇旗を投げたのはトラウ兄さんだった。
他獻上大量鮮血,雖然搖搖欲墜卻迅速行動,真不愧是他;只是行動的理由就另當別論了。
血を大量に捧げ、フラフラになりながら速攻で行動したのはさすがとしか言えない。行動理由があれだが。
「這裡是帝國!不准為所欲為!」
「ここは帝国! 好き勝手はさせないでありますよ!」
「為所欲為的那個是你吧!!誰會在這種場合啟動啊!大笨蛋!!」
「好き勝手しておるのはお前のほうであろう!!?? この場で発動させる奴があるか! 大馬鹿者め!!」
「咦——!?為什麼是我被罵!?」
「あれぇぇぇ!!?? なぜ自分が怒られているので!?」
在這對毫無緊張感的親子對話進行的同時,黑暗精靈與近衛騎士之間的戰鬥已經開始了。
そんな緊張感のない親子の会話がなされている間に、ダークエルフと近衛騎士の戦闘が開始されたのだった。
不過,這大概稱不上是真正的戰鬥吧。
とはいえ、戦闘とよべるものにはならんだろう。
畢竟在這裡魔法無法施展。對黑暗精靈來說,這可是最糟的局面。
なにせこの場じゃ魔法は使えん。ダークエルフにとっては最悪の状況なのだから。