最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第三十七話 屢見不鮮的光景
「呼……」
「ふぅー……」
我在阿爾巴特羅公國的城中獨自一人,長長地吐了口氣。
アルバトロ公国の城で俺は一人になって大きく息を吐いた。
事態動盪。自從代替雷歐以來,我到底為此操心了多少次都說不清。
激動だった。レオに成り代わってから一体、どれほど気を揉んだか。
說實話,好累。勉強拔高自己對我來說太吃力了。
正直、疲れた。無理して背伸びするのは俺にはしんどい。
「雷歐現在過得怎麼樣呢……」
「レオどうしてるかなぁ……」
對那邊我也感到擔心。
向こうは向こうで心配だ。
有艾爾娜在,我想相信她能讓雷歐順利表現得像阿爾那樣吧。
エルナがいるから、上手くアルらしい行動をとらせていると信じたいけどな。
既然是我在演,對方也得配合演下去,不然這場戲會露餡。
俺が演じている以上、向こうも演じてくれなきゃ破綻する。
而且很明顯他會比我更吃力。雷歐不擅長懶散地過日子,或者說根本沒那樣過過日子。
ただ俺以上に苦戦するのは目に見えている。レオはぐうたらに過ごすのが苦手というか、そういう風に過ごしたことがない。
沒有經驗的事果然難辦。
経験のないことはやはり難しい。
「嘛,就算多想也沒用吧……」
「ま、考えても仕方ないか……」
只能相信他能處理得好。
上手くやっていると信じるしかない。
在那個前提上,還有別的事要考慮。
そのうえで考えるべきは別にある。
是海龍雷維亞塔諾。
海竜レヴィアターノだ。
無疑是超過S級的怪物。現在能想到的速戰速決討伐方法有兩個。
間違いなくS級超えのモンスター。今考えつく手っ取り早い討伐方法は二つ。
要麼由我以銀級身份前往,要麼請帝國派皇帝的代表來,讓艾爾娜握聖劍,只有這兩種選擇。
俺がシルバーとして出向くか、帝国側から皇帝の名代を派遣してもらって、エルナに聖剣を握らせるか。どっちかだ。
只是我作為銀級沒理由到南部去,冒險者公會應該還沒接到委託。
ただシルバーには南部に来る理由がない。冒険者ギルドにはまだ依頼は来ていないだろうし。
另一方面,要派皇帝的代表來往也需要時間。
一方、皇帝の名代を派遣するにも行き来に時間がかかる。
兩邊都不理想,離妙策還遠得很。
どっちもどっち。名案とは程遠い。
「該怎麼辦呢……」
「どうするかなぁ」
正當我整理思緒時,房門被敲了。
考えをまとめていると、俺の部屋の扉がノックされた。
我心想『別讓我一個人靜一靜』,但還是整理了一下凌亂的衣衫與毛躁的頭髮,然後用乾脆的聲音回應。
一人にしてくれよ、と思いつつ、着崩していた服とぼさぼさの髪を整えてからシャキッとした声で返事をする。
「請進」
「どうぞ」
「失禮了,艾娃前來致謝。」
「失礼します。エヴァがお礼を言いにまいりました」
說著走進來的,是穿著禮服的艾娃。
そう言って入ってきたのはドレス姿のエヴァだった。
她醒過來了嗎?要是能早點醒來就好了,這樣我也不用冒那麼大的險——我這樣想著,但一點也沒讓表情洩漏,努力擠出溫柔的微笑。
意識が戻ったか。できればもっと早く戻ってほしかった。そうすれば無茶をする必要なかったのにと思いつつ、そんなことは微塵も表情に出さずに甘い笑みを意識して浮かべてみる。
「能平安無事真是太好了,艾娃殿下。現在可以行走了嗎?」
「ご無事なようでなによりです、エヴァ殿下。もう歩いても平気なのですか?」
「是、是的……那個……非常感謝您的救助。大家都一致說是雷歐納特皇子的功勞,說您既溫柔又勇敢。」
「は、はい……その……助けていただき、ありがとうございました。皆が口をそろえてレオナルト皇子のおかげだと言っておりました。あなたはとても優しく、勇敢だと」
「過譽了。為救出包括您在內的生還者而奮戰的是我帝國的隊員們,若要給予讚譽,理當是他們才配得上。」
「過ぎた評価ですね。あなたを含めた生存者の救出に奮闘したのは、我が帝国の乗組員です。称賛を与えられるなら彼らこそふさわしい」
「那麼……以朱里奧的姊姊身分向您深深致謝。我聽說您為了朱里奧第一個跳進海中,跳入可能有海龍出沒的海域,平常人絕對做不到,真是英雄的行為。」
「まぁ……ではジュリオの姉として深くお礼申し上げます。ジュリオのために真っ先に海に飛び込んでくださったと聞きました。海竜がいるかもしれない海に飛び込むなんて、普通じゃ絶対できません。まさしく英雄の行いですね」
「只是當時忘我而已。」
「無我夢中だっただけです」
艾娃對我的回應溫柔一笑。
そんな俺の返しにエヴァは優しく微笑む。
我則不由自主地抽了抽臉頰。
それに対して、俺は頬をひきつらせた。
這種情況、這樣的光景我見過很多次了,雖然都是從外面看著。
この状況、この光景は幾度も見たことがある。外側からだが。
每當雷歐出手,貴族女子們便熱情高漲。艾娃的反應與那相近,總之她是被那位連海龍也不懼、為救人而英勇行動的雷歐給迷住了。
レオが活躍するたびに熱をあげる貴族の女たち。エヴァの反応はそれに近い。つまるところ熱を上げているのだ。海竜すら恐れず、人命救助をした英雄的なレオに。
別那麼熱情地盯著我看。
そんなに熱っぽく見つめないでほしい。
畢竟我是阿爾,這樣真的讓我相當為難。
だって俺はアルだし。困るんだ、非常に。
「對、對了,朱里奧公子的病情如何?」
「そ、そういえばジュリオ公子の容態はいかがでしょうか?」
「剛才醒來了,他有向皇子道謝,還說您是理想的皇子,希望有朝一日能成為像您那樣的人。」
「さきほど目を覚ましました。皇子にお礼を申し上げていましたよ。あなたは理想の皇子だと。自分もいつかあなたのようになりたいと語っていました」
「是、是這樣嗎……」
「そ、そうですか……」
被姊姊迷戀、被弟弟崇拜。
姉には熱を上げられ、弟には憧れられる。
糟糕。等回到原本身分時會很麻煩。
まずい。これ元に戻ったときに面倒なことになるぞ。
『怎麼辦?要做出會被討厭的舉動嗎?』
どうする? 嫌われるようなことをするか?
不,不行。在阿爾巴特羅公國不能對公主或公子做出過分之事,而且若做出不自然的行為,身分互換就可能被識破。
いや、無理だ。アルバトロ公国内でアルバトロの公女や公子に滅多なことはできない。それに不自然なことをすれば入れ替わりがバレる可能性もある。
但如果就這樣繼續以雷歐的身份,熱度會越來越高,最後變成戀情。我已經看過那樣的場面好多次了。
だが、このままレオを続ければ熱は高まり、やがて恋になる。その光景を俺は幾度も見てきた。
艾娃的目光已經沉醉於那位帥氣的大國皇子。
エヴァの目はすでにカッコいい大国の皇子に夢中だ。
也難怪,這個年紀的少女容易心動、又愛做夢;而雷歐納特·雷克斯·阿德拉恰好具備完全符合這些夢幻想少女的條件。
無理もない。この年代の少女は惚れっぽいし、夢見がちだ。加えてレオナルト・レークス・アードラーはそういう夢見がちな少女の好みにがっちり合うだけのスペックを持っている。
他是皇子、又帥又溫柔,最重要的是樣樣都能做到。
皇子だし、イケメンだし、優しいし、なにより何でもできる。
前三項我也不輸,但最後一項卻是我比不上的,嗯。
前半三つは俺も負けてないが最後の一つが俺との違いだな。うん。
明明長得一樣,我倒從沒被稱讚過『帥氣』這回事。
同じ顔なのにイケメンとか言われたことないけど。
「雷歐納特皇子,站著說話不太方便,要不要進屋坐坐?」
「レオナルト皇子。立ち話もなんですので、お部屋に入っても?」
「欸、啊~……」
「え、あ~……」
她出乎意料地很積極。這孩子,或許是我不擅長應付的類型。
意外にグイグイくるな。この子。苦手なタイプかもしれん。
說到底因為小時候對艾爾娜的陰影,我很不擅長活潑的女孩。當然艾爾娜也很難應付,但她是青梅竹馬、彼此熟悉,總還能對付。
結局、幼い頃のエルナに対するトラウマで俺は活発な女が苦手だ。もちろんエルナも苦手だ。だが、あれは幼馴染だし勝手知ったる相手だ。なんとか対応できる。
但對於這種不認識卻很衝的女孩就有點頭疼。
けど、こういう知らないけどグイグイくる子はちょっとなぁ。
「啊,有打擾到嗎……?」
「あ、お邪魔でしたか……?」
「不,這個……我正在寫給帝國的報告書,實在抽不開身,但艾娃殿下的邀請也讓我心動。」
「いえ、その……帝国への報告書を書いていたんです。手が放せないとは思ったのですが、エヴァ殿下の申し出も心惹かれるなと思いまして」
「嗯……」
「まぁ……」
艾娃臉頰染紅,雙手捂住臉。
エヴァが顔を赤く染めて両手で覆う。
啊啊——究竟該怎麼辦才好。
ああもう……。どうすればいいんだ、これ。
我曾多次出城遊玩、與女孩子玩樂,但卻從未被人追求過。
街に遊びへ出かけて、女と遊ぶことなんて何度もあった。しかし、言い寄られた経験なんて一度もない。
我不懂得如何禮貌地拒絕,而且既然在扮演雷歐,就不能讓好感度下降。
丁寧な断り方なんて知らないし、レオを演じる以上は好感度を下げることもできない。
「打擾您了。我會再來拜訪的。下次要不要一起用餐?」
「お忙しいところ失礼しました。またお伺いします。次は一緒にお食事でもどうでしょうか?」
「如果行程允許,我會很高興。」
「予定が合えばよろこんで」
我以笑容回應,艾娃一離開,我便急忙把門關上。
笑顔で無難な答えを返しつつ、エヴァが帰った瞬間、俺は急いで扉を閉めた。
「糟了糟了糟了……不妙了……」
「まずいまずいまずい……まずいぞ……」
『要怎麼跟雷歐說明?』
どうレオに説明する?
『要說成被公主愛上了嗎?』
悪い、公女に惚れられたっていうか?
『不不,那絕對不行。』
いやいや、それはさすがに駄目だろ。
『得想辦法斬斷她那夾雜憧憬的愛慕之情。她現在只是因為皇子救了她和她弟弟而心動,若不多做什麼,那份感情會慢慢冷卻。』
なんとか彼女の憧れ混じりの恋慕を断ち切らないと。今は自分や弟を助けた英雄皇子にときめいているだけだ。余計なことはせずにいれば、そのうち気持ちは冷めていく。
「冷靜點,我。沒事的,我。比起這種小問題我不是也解決過更大的嗎?這次也能辦到。」
「落ちつけ、俺。大丈夫だ、俺。こんな問題よりもっと大きな問題も解決してきたじゃないか。やってやるさ」
下定決心後,我轉身坐到書桌前。
そんな決意を固めつつ、俺は机に向かう。
不管怎麼說,我現在還是雷歐,總之得向帝國寄出一封現狀報告的信。
何だかんだ言っても今はレオなわけで、一応は帝国に現状報告の手紙を出さなきゃいけない。
只是該如何報告才好呢?
ただどう報告するべきか。
要老實報告我們互換了身分嗎?不,那樣一來帝國高層會知道那些以雷歐名義做的事其實是我做的,換句話說會暴露我有能力冒充雷歐——那可不妙。
素直に入れ替わったことを報告するか? いやそれだとレオとしてやったことが実は俺だったと帝国の上層部にバレる。それはつまり俺はレオを演じようと思えば演じられるだけの力はあるとバレることに繋がる。
那可不好。非常不好。
それはよくない。非常によくない。
還想讓他們再小看我一陣子。
まだもう少し侮っていてもらいたい。
果然還是只能以雷歐的名義來報告吧。
やはりレオとして報告するしかないか。
「雷歐會怎麼報告呢……」
「レオならどう報告するかねぇ」
反正等信到了情勢恐怕也已經改變。
どうせついた頃には事態は変化している。
一邊做現狀報告,一邊預見未來把應對寫上去才行。
現状報告をしつつ、先を読んで書くべきだろう。
海龍的出現極可能對帝國造成損害。
海竜の出現は帝国に被害を及ぼす可能性大。
為了維持與阿爾巴特羅公國的良好關係,作為全權大使向父親請求使用聖劍的許可,似乎是個選項。
アルバトロ公国との良好な関係を保つためにも、全権大使として父上に聖剣の使用許可を願う感じか。
只是等這封信送達時,最糟的情況可能是南部已經消失了一個國家,想想就可怕。
これが届く頃には最悪、南部から一つの国が消えてる可能性があるってのが怖い話だけどな。
「要是能快點向冒險者公會委託就好了……不過大概是個不切實際的要求吧。」
「さっさと冒険者ギルドに依頼してくれると助かるんだがな……たぶん無理な相談か」
阿爾巴特羅公國海運繁榮、海軍強大,但陸軍相對薄弱;相反地,朗迪內公國陸軍強大而海軍不足。
アルバトロ公国は海洋貿易が発展し、海軍は強力だが陸軍はその分脆弱だ。一方、ロンディネ公国はその逆。陸軍は強力だが海軍はそこまでじゃない。
因此朗迪內每次發動攻勢都是走陸路。
だからロンディネが攻め込むときは毎回、陸路からだ。
面對好戰的朗迪內,阿爾巴特羅過去都是向友好國家借兵借裝備應對,因此看起來好像很有收入,實際上並不那麼富裕。
好戦的なロンディネに対して、アルバトロ公国はこれまで仲良くしている国から兵や装備を借りることで対処してきた。そのため、稼いでいるように見えてアルバトロ公国はそこまで豊かじゃない。
當然不會窮到極點,但若向冒險者公會委託討伐龍,向他國借兵借裝備就會出問題。
もちろん貧乏というわけじゃないだろうが、冒険者ギルドに竜討伐を依頼したらほかの国から兵や装備を借りる場合に問題が生じる。
所以阿爾巴特羅不會立刻向冒險者公會下委託。
だからアルバトロ公国はすぐに冒険者ギルドに依頼しないのだ。
要改善這情況,必須先設法對付朗迪內公國。
これを改善するためにはロンディネ公国をどうにかするしかない。
阿爾巴特羅正被龍與朗迪內夾擊,若能處理掉朗迪內,就能集中力量對付海龍。
アルバトロ公国は竜とロンディネに挟み撃ちにされているが、ロンディネをどうにかすれば竜に集中できる。
「總之先想辦法處理朗迪內吧」
「とりあえずロンディネをどうにかするか」
方針已經決定。
方針は決まった。
一邊預測未來的展開,我便開始著手撰寫要給帝國的報告書。
今後の展開を予想しつつ、俺は帝国に向けての報告書作成に移ったのだった。