最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~
第六百十五話 雷奧之軍
北方是威廉軍,南方是安瑟姆軍。
北のウィリアム軍、南のアンセム軍。
相較於兩支持續猛進的軍隊,雷奧的軍隊說實話略顯不足。
快進撃を続ける二つの軍に対して、レオの軍は正直、物足りない。
這是因為作為前提,王國軍已經亂成一團。
それは、前提として王国軍はすでにガタガタだからだ。
既然安瑟姆倒向我方,可以說王國的敗亡已是近在眼前。
アンセムがこちらについた以上、すでに王国の敗北は間近といっていい。
現在不是為了勝利而戰,而是要追求內容的戰鬥。
今は勝利を求める戦いじゃない。内容を求める戦いだ。
焦點放在能拯救多少人命。
どれだけ人命を救えるか、そこに焦点が当たっている。
也就是說,對手很弱。換句話說就是我們相對強大。
つまり、相手が弱いのだ。自分たちが強いと言い換えてもいい。
即便如此,雷奧的軍隊仍然遲遲無法前進。
それなのにレオの軍は中々前進できてない。
「那麼,雷奧會是怎麼個表情呢?」
「さて、レオはどんな顔をしているかな?」
「殿下,我可以降落到本陣嗎?」
「殿下、本陣に降下しても構いませんか?」
我對芬的話點頭。
フィンの言葉に俺は頷く。
作為壓倒性的航空戰力,芬隸屬於總司令部直屬。
航空戦力として圧倒的なフィンは、総司令部直轄となっている。
這樣遇到棘手敵人時,我能立刻前往前線。
厄介な敵が出てきた時、俺がすぐに前線に向かうことができるからだ。
在他周圍的是艾爾娜等第三近衛騎士隊盤據守護。
その周りにはエルナたち第三近衛騎士隊が固めている。
因為是總司令的移動,即使空中行動也格外嚴密。
総司令の移動なため、空での移動でも厳重だ。
只是。
ただ。
「這樣可以嗎?」
「よろしいのですか?」
「什麼意思?」
「どういう意味だ?」
「總司令忽然從天而降會鬧出騷動吧?士兵大概會慌亂不安。」
「いきなり総司令が空から現れたら、騒ぎになりますよ? おそらく兵士は動揺します」
「就讓他們騷動去吧。我又不是偷偷來參觀的。」
「騒ぎにさせればいい。お忍びで見学しにきたわけじゃないからな」
「明白了」
「わかりました」
芬聽了我的話點頭,然後降落到雷奧的本陣。
俺の言葉を受けて、フィンは頷き、レオの本陣へ降下していく。
本陣中央排列著許多帳篷。
多くの天幕が並ぶ本陣の中央。
芬與諾瓦在那裡降落。
そこにフィンとノーヴァが降り立つ。
他們一落地,艾爾娜等人立刻展開護衛隊形。
その背から降りると、すぐさまエルナたちが護衛の隊形を作った。
「也太誇張了吧。這可是我方陣內耶?」
「大げさだな。味方の陣内だぞ?」
「不可大意。你現在可是總司令。」
「油断は禁物よ。あなたは今、総司令なんだから」
「也是呢。」
「それもそうか」
這點艾爾娜說得沒錯。
こればかりはエルナが正しい。
我點頭後,艾爾娜輕笑一聲,用宏亮的聲音宣布。
頷くと、エルナはフッと微笑み、大きな声で告げた。
「聯合軍總司令,阿爾諾特·雷克斯·阿德勒殿下要通過!!讓路!!」
「連合軍総司令、アルノルト・レークス・アードラー殿下がお通りになるわ!! 道を開けなさい!!」
那些因好奇而聚集的士兵都露出驚訝的表情,立正不動地敬禮。
何事かと集まっていた兵士たちは一様にギョッとした表情を浮かべ、直立不動で敬礼する。
於是前往雷奧帳篷的路被讓開了。
そしてレオの天幕へ道ができた。
來察看的士兵、正在作業的士兵、偶然經過的士兵。
様子を見に来た兵士、作業をしていた兵士、たまたま歩いていた兵士。
大家注意到我,並向我敬禮。
皆が俺に気づき、敬礼をしてくる。
我回以敬禮。
それに対して俺は敬礼を返す。
雖然麻煩,但這是對在前線奮戰士兵的禮節。
面倒ではあるが、これは前線で戦う兵士たちへの礼儀だ。
正當我如此,雷奧旗下的哈尼許將軍慌忙跑了過來。
そんなことをしていると、慌てた様子でレオの旗下にあるハーニッシュ将軍が駆け寄ってきた。
「總司令閣下!!未能迎接您,誠感抱歉!!」
「総司令閣下!! お出迎えもせず申し訳ありません!!」
「我們也是突然到來的,別介意。」
「いきなり来たのはこっちだ。気にするな」
看來相當匆忙出來的樣子。
相当急いで出てきたんだろう。
哈尼許連盔甲都沒穿好,衣服也凌亂。
ハーニッシュは鎧すらまともにつけていないし、服も乱れている。
「至少把衣服穿整齊,別被士兵笑話。」
「服くらいまともに着ろ。兵士に笑われるぞ」
「失、失禮了!!」
「し、失礼しました!!」
哈尼許露出懊惱的表情,立刻整理衣物。
ハーニッシュはしまったという表情を浮かべ、すぐに服の乱れを直す。
我竟然有朝一日會指責別人衣著不整。
俺が服の乱れについて他人に指摘する日が来ようとは。
人生真是難以預料。
人生とはわからないものだ。
「雷奧怎麼樣?」
「レオはどうしている?」
「是、是!雷奧納爾特殿下目前正前往前線偵察。」
「は、はっ! レオナルト殿下は現在、前線の偵察に向かっております」
「那麼,本陣由溫負責嗎?」
「と、なると本陣を預かっているのはヴィンか」
「閣下!僭越回報!城鎮攻略進展不順並非雷奧納爾特殿下的過失……」
「か、閣下! 僭越ながら申し上げます! 都市の攻略がなかなか進まないのはレオナルト殿下のせいではなく……」
「將軍,別找無用的辯解。你依然無法交出成果,這點不變。」
「将軍、無駄な言い訳はよせ。結果を出せていないことには変わりない」
打斷哈尼許的是從帳篷裡走出的溫。
ハーニッシュの言葉を遮ったのは、天幕から出てきたヴィンだった。
他的表情果然凝重。
さすがに表情は渋い。
但溫仍恭敬地一禮,邀我入帳。
だが、それでもヴィンは恭しく一礼して、俺を天幕に招いた。
「遠道而來,深表感謝。總司令閣下。關於前線情況,請允許我在裡頭說明。」
「遠路のお越し、ありがたく存じます。総司令閣下。前線の状況については中で説明させていただきます」
「拜託了」
「頼む」
我與溫相識已久。
ヴィンとは昔からの付き合いだ。
即便如此,彼此之間仍有各自的立場。
それでも互いに立場がある。
雷奧直屬的軍師不能在士兵面前擺出不敬的態度。
レオ直属の軍師が、兵士たちの見ているところで不遜な態度を取るわけにいかない。
就算彼此都不喜歡,也只能如此。
互いにそれが嫌であっても、だ。
■■■
■■■
「你為什麼來的?」
「どうして来た?」
一進帳篷,溫就帶著無奈的表情對我說。
天幕に入った瞬間、ヴィンが呆れた表情で俺に告げた。
我坐在帳篷裡的椅子上回答道。
それに対して、俺は天幕の中にある椅子に座りながら答える。
「不能來嗎?」
「来ちゃ駄目か?」
「難道你沒有總司令的自覺嗎?敵方能獲勝的路徑大概就是取你的首級。雖然那未必會讓戰局大幅改變,但你被盯上的可能性會大大提高,你明白嗎?」
「総司令の自覚がないのか? 敵の勝ち筋はお前の首を取ることくらいだ。それでも戦況が大きく動くことはないが、狙われる可能性が段違いだということをわかっているのか?」
「我有自覺。」
「自覚はしている」
「為何不阻止?難道連近衛應做的事都忘了嗎?」
「なぜ止めない? 近衛の仕事すら忘れたか?」
「我有阻止啊!他就是不聽要走!」
「止めたわよ! 行くって聞かなかったの!」
「就算用武力也要攔下他!那是你的職責!」
「力づくでも止めろ! それがお前の役割だ!」
溫說得沒錯。
ヴィンの言うことは正しい。
若是雷奧當總司令、我任前線將軍,雷奧出現在前線時,艾爾娜肯定也會對站在旁邊的溫說同樣的話。
レオが総司令で、俺が前線の将軍だとして、レオが前線に出てきたらエルナは傍にいたヴィンに同じことを言っただろう。
只是,
ただし。
「你那個以蠻力為長的傢伙,連這點本事都忘了嗎?」
「腕っぷしだけが取り柄のくせに、それすら忘れたか?」
「你說什麼!?難道忘了小時候在學科考試輸給我這個比你年齡小的人嗎?你當時不是只會讀書嗎?」
「なんですって!? 子供の頃、座学のテストで年下の私に点数負けたのを忘れたのかしら? あなたは勉強ばかりしていたのにねぇ?」
「啊,從前的你還好一些。當時會用蠻力逼阿爾聽話。竟然退化成這樣,真可悲。」
「ああ、昔のお前のほうがまだマシだった。力づくでアルに言うことを聞かせていたからな。退化するとは情けない」
「氣死我了!我要把那張可惡的臉打到變得討喜為止!!」
「頭に来たわ! その憎たらしい顔に愛嬌が出るまで殴ってやろうかしら!!」
嘴硬多話,正是溫的風格。
一言も二言も余計なのはヴィンらしい。
你來我往的對罵。
売り言葉に買い言葉。
明明平時嘴上佔不了上風,偏偏還接受挑釁的艾爾娜,也真是不會學。
いつも言葉じゃ勝てないのに、喧嘩を受けて立つエルナも学ばないといえば学ばない。
可以說是兩人各自歪斜的溝通方式。
二人なりの歪なコミュニケーションともいえる。
幾乎要衝上去攻擊的艾爾娜,被近衛騎士隊的手下壓住。
ムッキーっと今にも襲い掛かりそうなエルナを、近衛騎士隊の部下たちが押さえる。
某種意義上,這是再熟悉不過的光景。
ある意味、見慣れた光景だ。
「那麼?情況如何?」
「それで? 状況は?」
「從這裡開始的三座城市,布置了堅固的防禦網。與其他城市相比準備截然不同,士氣也很高。我們曾嘗試攻略,但敵將的應對極為出色。雷奧判斷會造成損失,因而改為包圍。雖然也能轉攻他城,但不先攻略這三座,會影響其他城市的進攻。所以現在必須花時間應對。」
「ここから先の三つの都市は、強固な防衛網を敷いている。他の都市とは備えが段違いなうえに士気も高い。一度、攻略に取り掛かったが、敵将の対応が見事すぎた。レオは被害が出ると踏んで、包囲に切り替えた。他の都市を落とすという手もあったが、この三つを攻略しなければ、ほかの都市攻略にも影響が出る。だから今、時間をかけているというわけだ」
「你猜錯了,艾爾娜」
「ハズレだったな、エルナ」
「哪裡?」
「何がだ?」
「艾爾娜還說雷奧沉迷於雷蒂西亞呢。」
「エルナは、レオがレティシアにうつつを抜かしていると言ってたんでな」
「別、別說嘛!有必要嗎!?」
「い、言わなくてもいいでしょ!?」
「又不是像你那樣,雷奧是確實在盡自己的職責。又不是你。」
「お前じゃあるまいし、レオはしっかりと自分の役割を全うしている。お前じゃあるまいし」
艾爾娜氣得說不出話來。
あまりの悔しさにエルナは声も出せないという様子だ。
被說了兩回,她幾乎要撲上去咬人,但似乎也明白自己處境不利。
二度も言われて、今にも嚙みつきたいという感じだが、分が悪いというのも理解しているらしい。
不過。
だが。
「要是雷奧偷懶,那會比較輕鬆……但事情不會如我所願。」
「レオがサボっているほうが楽だったんだが……思ったとおりにはいかないもんだな」
「原本被委以此地的將領早已逃跑。現在統率城鎮的,是個被倉促頂上的人。」
「本来、この地域を任されていた将はすでに逃亡している。今、都市を統率しているのはなし崩し的に繰り上がった者だ」
「雷奧的想法是?」
「レオの考えは?」
「放任太危險。那位將領已成為這片區域的精神支柱,如果能對付掉他,其他城市應該也會選擇開城。」
「放置はあまりにも危険。この周辺一帯の精神的支柱にもなっているため、その将をどうにかすることができれば、ほかの都市も開城に応じるはず、だと」
「那位將領叫什麼名字?」
「その将の名は?」
「只知道姓氏。敵將姓氏是『多羅魯姆』。不是貴族,而是平民,據說原本只是個部隊長。」
「姓だけは判明している。敵将は〝ドロルム〟。貴族ではなく、平民。元々はただの部隊長だそうだ」
「是平民……」
「平民か……」
聽到這個令人不爽的字眼,我嘆了口氣。
嫌な単語を聞いて、俺はため息を吐いた。
若是貴族就容易有辦法介入,但那種沒有後援、在緊急時被周圍推上來的人很難對付。
貴族とかなら付け入りやすいんだが、とくにそういう後ろ盾もなく、緊急時に周囲から押し上げられた人物は厄介だ。
因為那代表他確實有相當的實力。
たしかな実力があるということだからだ。
「平民會帶來麻煩嗎?阿爾?」
「平民だと都合が悪いの? アル」
「我並不在意貴族或平民……只是我認識一個出身平民卻非常棘手的大人物。那種在戰時能嶄露頭角的人絕不可小覷。」
「別に貴族でも平民でも構わないんだが……一人、平民出身で厄介な大人物を知っているんでな。戦時に頭角を現すような奴は油断ならない」
「棘手的大人物?」
「厄介な大人物?」
「是我們的宰相閣下。」
「我らが宰相閣下だ」
聽了溫的回答,艾爾娜似乎點頭,低聲喃喃『啊啊』一聲。
ヴィンの答えを聞いて、エルナは納得したように、ああぁ、と呟くのだった。