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最強出涸らし皇子の暗躍帝位争い~帝位に興味ないですが、死ぬのは嫌なので弟を皇帝にしようと思います~

第四百四十五話 力量就是力量

莉納雷斯突入的據點,是某位貴族的別墅。

リナレスが突入した拠点はとある貴族の別荘だった。

這座別墅本應該閒置無人使用。

使われていないはずの別荘。

等在那裡的,是一名體格健壯的男子──馬爾巴斯。

そこで待っていたのは屈強な肉体を持った男、マルバス。

他是以人類為寄主的惡魔。

人間を依り代とした悪魔だ。

莉納雷斯很快就察覺到這一點,但並非一副要立刻討伐他的氣氛。

すぐそのことに気づいたリナレスだったが、即討伐という雰囲気ではなかった。

「真是麻煩啊……」

「困ったわぁ……」

低聲嘟囔著,莉納雷斯彈開了馬爾巴斯的拳頭。

呟きながらリナレスはマルバスの拳を弾く。

從剛才開始反覆上演的,是拳頭之間的你來我往。

先ほどから幾度も繰り広げられているのは拳の応酬。

馬爾巴斯揮出的拳,莉納雷斯都能巧妙地化解。

マルバスが繰り出す拳を、リナレスは上手くいなしていた。

剛與柔。

剛と柔。

兩人的戰法可說是截然相反。

二人の戦い方は対極といえるものだった。

「竟能如此輕易化解我的拳……不愧被稱為拳聖。」

「この俺の拳をいともたやすくいなすとは……さすがは拳仙と言われるだけはある」

「這次的目的只是調查,所以我不想把別墅弄壞……能到外面來跟我對打嗎?」

「今回の目的は調査だから、この別荘を壊したくないのだけど……外で相手してくれないかしら?」

「那可不行。我是在這裡守護此地才待著的。」

「できない相談だ。俺はここを守るためにいるのだからな」

「真是的……那種不通融的中年人簡直最討厭。」

「まったくもう……融通の利かない中年とか最悪だわ」

「既然同為武術家,就讓拳頭來說話吧。」

「同じ武術家として拳で語ろうではないか」

「我討厭被人碰觸。所以我很討厭那些所謂的武術家。而且像中年人那種,真讓我作嘔。」

「私は自分に触れられるのが嫌いなのよ。だから同じ武術家が大嫌いなの。しかも中年とか吐き気がするわ」

彷彿在說著『噁心、噁心』般,莉納雷斯彈開了馬爾巴斯的拳頭。

汚い汚いとばかりに、リナレスはマルバスの拳を弾く。

那餘波使別墅的牆壁接連被吹飛。

その余波で別荘の壁がどんどん吹き飛んでいく。

莉納雷斯輕鬆防住,但馬爾巴斯的拳頭每一拳都帶著非同尋常的威力。

リナレスは苦も無く防いでいるが、マルバスの拳は一発一発が破格の威力で繰り出されていた。

「哼,這樣下去我會把這裡給毀掉的。」

「ふっ、このままでは俺が壊してしまうな」

「惡魔也會只靠蠻力啊?你的權能到哪去了?」

「悪魔にも脳筋がいたのね? 権能はどうしたのかしら?」

「想知道的話,就把它給逼出來看看。」

「知りたいならば引き出してみせろ」

「這次又在保留實力……真討厭,真是的。」

「今度は出し惜しみ……嫌だわぁ。本当に」

說著的同時,莉納雷斯瞬間繞到馬爾巴斯身後,在他的胸口開出一個洞。

言いながらリナレスは一瞬でマルバスの背後を取って、その胸に風穴を開けた。

那一記刺擊可稱得上神技,連血都沒沾到她的手臂。

血すら腕につかない神業ともいうべき突き。

對於那瞬間的事態,馬爾巴斯愣住了。

一瞬の出来事にマルバスは茫然とする。

一般情況下那會是致命傷。就算是惡魔也會因此行動受阻。

普通ならば致命傷。いくら悪魔でも活動に支障が出るレベルの傷だ。

然而,那傷口在瞬間便癒合了。

しかし、その傷が一瞬で塞がった。

「原來如此……你偏好肉搏戰啊」

「なるほど……肉弾戦を好むわけね」

「明白了嗎。我的權能是治癒。沒有人能討伐我。」

「理解したか。俺の権能は治癒。誰も俺を討伐することはできん」

「真是讓人討厭。」

「本当に嫌になるわ」

「果然。」

「だろうな」

說著,馬爾巴斯轉身回頭。

言いながらマルバスは振り返る。

他的臉上浮現出從容的笑容。

その顔には余裕の笑みが浮かんでいた。

「我的治癒無敵。無論是什麼武術家都贏不了我。你的技術確實出色,但終究只是針對人類的手段。用來對付人類的技術,無法戰勝惡魔。」

「俺の治癒は無敵。どんな武術家だろうと俺には勝てない。あなたの技術は素晴らしい。しかし、所詮は人間相手のもの。人間を壊すための技術では悪魔には勝てない」

「那倒也是。但我的武術是用來對付怪物的喔?」

「それはそうね。けど、私の武術は対モンスター用なのよ?」

「一樣。就算是能屠龍的技藝,也無法擊敗會再生的惡魔。你沒有足夠的力量。」

「同じこと。竜を屠れる技術だろうと、再生する悪魔には勝てない。あなたには力が足りない」

「真是令人火大啊……成為SS級冒險者後,可能還是第一次被氣到這種程度。」

「本当にムカつくわぁ……SS級冒険者になってここまでムカついたのは初めてかもしれないわ」

「對於失禮我道歉。不過我只是說出事實罷了。」

「非礼は謝罪しよう。事実を言っただけだが」

「你那不是事實,只是推測罷了。」

「あなたのは事実ではなくて、推測よ」

說著,里納雷斯揮出一記拳頭。

そう言ってリナレスが拳を繰り出す。

馬爾巴斯將其彈開。

それをマルバスが弾く。

擅長技巧的里納雷斯拳頭多次鑽過馬爾巴斯的防禦,在他身上開出一道又一道的破口,但馬爾巴斯的身體卻一個接一個地再生。

技巧に長けたリナレスの拳は幾度もマルバスの防御を掻い潜り、その体に穴をあけていくが、マルバスの体は次々に再生していく。

里納雷斯本想透過連擊把他打得粉碎到無法再生,但即便是她,也不可能完全穿透馬爾巴斯的全部防禦。

連打によって再生できないまで粉々にしようと思っていたリナレスだが、リナレスとはいえ、マルバスの防御をすべて掻い潜るのは不可能。

結果,馬爾巴斯的再生能力佔了上風。

結局、マルバスの再生能力が勝った。

「就算是決勝的連擊也沒能討伐掉呢。」

「決めにきた連打でも討伐しきれなかったな」

「真是……難以置信……」

「もう……信じられない……」

「沒錯。我跟你之間的相性簡直糟透了。」

「そうだろう。あなたと俺とでは致命的に相性が悪い」

「看起來是呢。你的性格真的讓人無法接受。」

「みたいね。性格が本当に無理だわ」

「從能力上來說也很糟。你的防禦固若金湯,但終有一日會被我的拳頭突破。我只要命中一拳就能結束,而你無論挨多少拳都沒辦法倒下。沒有勝算吧。」

「能力的にも最悪だ。あなたの防御は固いが、いずれは俺の拳が突破する。一撃当てれば済む俺と、何発当てても終わらないあなた。勝ち目はないだろう」

「還沒贏就先得意洋洋了……」

「勝ってもいないのに勝ち誇っちゃって……」

里納雷斯輕輕嘆了一口氣。

はぁとリナレスがため息を吐く。

面對這樣的里納雷斯,馬爾巴斯擺出了架勢。

そんなリナレスに対してマルバスは構えを取った。

「雖然這是令人陶醉的時刻,不太想結束,但既是武術家之間的對決,勝負在所難免。我期待已久,雖然有點掃興,但還是該收場了。」

「至福の時間ゆえに終わらせたくはないが、これは武術家同士の戦い。勝ち負けは必須。心待ちにしていた分、やや拍子抜けだが、終わらせるとしよう」

說罷,馬爾巴斯深吸一口氣,蓄勢助跑後發出一記突拳。

そう言ってマルバスは深く息を吸い込み、助走をつけて突きを放った。

這一拳甚至把聲音甩在了身後。

音すら置き去りにする突き。

對人類來說,這股威力無可抵擋。

人間が食らえば一たまりもない威力を持っていた。

然而,出現了意外的誤算。

しかし、誤算があった。

因為眼前的里納雷斯並非普通人類。

目の前にいるリナレスは人間の枠に収まらない故に。

她是被稱作SS級冒險者的存在。

SS級冒険者と呼ばれている存在だということだ。

「我也要把這件事結束了。」

「終わらせることにするわ。私も」

在馬爾巴斯出拳之後。

マルバスの突きの後。

里納雷斯平靜地說道。

平然とリナレスは告げた。

不知不覺中,發出那一拳的馬爾巴斯手臂已不見了。

気づけば突きを放ったマルバスの腕はなくなっていた。

「什麼……?」

「なに……?」

「只是稍微用力一彈,手臂就沒了。真脆弱呢。」

「ちょっと力を入れて弾いただけで、腕がなくなるなんて。脆いのね」

里納雷斯悠然站著喃喃自語。

リナレスは悠然と佇みながら呟く。

外表看起來絲毫未變。

見た目は全く変わっていない。

但明顯有些不同。

だが、明らかに何かが違う。

察覺到那點的馬爾巴斯立刻與里納雷斯拉開距離。

それを察知したマルバスは一気にリナレスから距離を取った。

「……不愧是拳仙……果然還藏有絕招……」

「……さすがは拳仙……奥の手を隠していたか……」

「絕招?嗯,是吧。我不太想用它。」

「奥の手? まぁそうね。あんまり使いたくはないの」

一邊說著,一步一步地向前。

言いながら一歩一歩。

彷彿要示威似的,里納雷斯向馬爾巴斯逼近。

見せつけるかのようにリナレスはマルバスに近づいていく。

受不住那股壓力的馬爾巴斯,在稍微拉開距離後連續發出數記突拳。

その圧力に耐えきれなくなったマルバスは、少し離れた距離から突きをいくつも放った。

數道衝擊波襲向里納雷斯。

複数の衝撃波がリナレスを襲う。

可是。

だが。

「灰塵都飛起來了,衣服會弄髒啊。」

「埃が舞って服が汚れるじゃない」

里納雷斯只用右手一揮,就將那股衝擊波化解了。

右手を払うだけでリナレスはその衝撃波をかき消した。

那股餘波讓貴族的別墅半毀了。

その余波で貴族の別荘は半壊してしまう。

「所以我才討厭,會把東西弄壞嘛。既然都壞了也沒辦法,後續的收拾就交給其他人吧。」

「だから嫌だったのよね。壊しちゃうから。まぁ壊しちゃったものは仕方ないし、後処理は他の子に任せましょう」

「真的……是剛才同一個人嗎……?」

「本当に……さきほどと同じ人間か……?」

「失禮了。我可是名副其實的人。不同的只是在於是放鬆還是用力,僅此而已。身體一用力就難以拿捏,對皮膚也會有負擔……最重要的是那種只靠蠻力的模樣毫無美感,真讓人討厭。果然還是用華麗的技巧把一切化解,那樣的武術家才最美。」

「失礼ね。正真正銘、人間よ。違うのは脱力しているか、力を入れているか。それだけよ。体に力を入れると加減もできないし、肌にも負担がかかるし……なにより脳筋みたいで美しくないから嫌なのよ。やっぱり華麗な技巧ですべてを受け流す。そんな武術家が美しいと思うの」

只是用力而已。

力を入れているだけ。

那番話讓馬爾巴斯戰慄。

その表現にマルバスは戦慄する。

也就是說直到剛才她甚至都還沒進入戰鬥模式。

つまり今の今まで戦闘モードですらなかったということだ。

即便在那種狀態也已展現出如此驚人的技藝。接下來會施展出什麼招式呢?

その状態ですらあれほどの技を見せつけていた。これからどんな技が来るのか。

馬爾巴斯一方面感到危險,另一方面也抱有期待。

マルバスは危険を感じつつも、期待していた。

『那招要是附帶威力的話,會變成怎麼樣呢?』

あの技に威力が乗る。どんなことになるのか、と。

然而。

しかし。

「都是你的錯吧?就是因為你不快點被打倒,我才不得不選擇醜陋的手段。」

「あなたが悪いのよ? さっさとやられてくれないから。私も醜い方法を選ぶしかないの」

「我倒是覺得你的招式很美呢?」

「あなたの技は美しいと思うが?」

「聽得我都膩了的恭維話。還有你好像誤會了一件事,技巧只是為了發揮力量而已。雖然有句話說柔能制剛,但我的持論並不相同。」

「聞き飽きた褒め言葉だわ。それに一つ勘違いしているようだけど、技はあくまで力を生かすためのもの。柔よく剛を制すなんて言葉があるけれど、私の持論は違うわ」

「真令人好奇,所謂大陸最強武術家的持論究竟是什麼。」

「興味がそそられるな。大陸最強の武術家の持論とやらに」

「那就教你吧。我的持論是『力量才是一切』。技巧只是附屬。因為有力量才使技巧有意義。靠技巧來約束力量是不可能的。因此,即便是你的權能也束縛不了我的力量。」

「なら教えてあげるわ。私の持論は〝力こそ全て〟。技はあくまで添え物よ。力があるから活きるの。技で力を制すなんて無理よ。ゆえにあなたの権能でも私の力は制せない」

馬爾巴斯原本打算用治癒的權能來承受莉娜雷斯的攻擊,但他察覺到感受到的危險程度已改變。

治癒の権能によってリナレスの攻撃を受ける気だったマルバスだが、感じていた危険の度合いが変化したことに気付いた。

那份危險感已經轉變為死亡的預感。

危険が死の予感に変わったのだ。

等他覺得糟了時已經太遲了。

まずいと思った時には遅かった。

「就當作冥土的伴手禮告訴你:力量就是力量。」

「冥土の土産に教えてあげるわ。力こそパワーなのよ」

站在馬爾巴斯正前方的莉娜雷斯,毫無技巧、純靠蠻力使出一記正拳直擊。

マルバスの正面に立ったリナレスは、何の技巧もない力任せの正拳突きを放った。

宛如古代魔法啟動般,馬爾巴斯的身體瞬間被打成粉末,隨即消失無蹤。

まるで古代魔法が発動したかのように、一瞬でマルバスの体は粉々になり、消滅した。

那記正拳的餘波驚人,別墅周遭的地形一瞬間全都改變了。

その正拳突きの余波はすさまじく、別荘の周りにあった地形が一気に変わってしまっていた。

在那一片混亂中,莉娜雷斯仔細端詳著剛出拳的右手。

そんな中でリナレスは突きを放った右手を入念に見ていた。

「今天得把肌膚好好保養……啊啊!太粗糙了,毫無美感!真讓人受不了!」

「今日は肌のお手入れを入念にやらなくちゃ……ああもう! 大雑把で美しくない! 本当に嫌になるわ!」

地形已變成被徹底毀壞的別墅。

全壊した別荘に変わった地形。

如果是惡魔與SS級冒險者的戰鬥,這樣的結果可以說是理所當然,但莉娜雷斯對此仍感不服。

悪魔とSS級冒険者の戦いならば、当然の結果といえるが、リナレスとしては不服だった。

既然其他SS級冒險者已經出現,這類慘況早有預兆。

ほかのSS級冒険者が出てきている以上、こういう惨事は目に見えていた。

在那種場面,她認為只有以優雅且瀟灑的方式收場才配得上自己。

その中で美しく、スマートに決めてこそ自分。

她原本是這麼想的,然而結果卻完全相反。

そう思っていたのだが、結果は真逆となった。

「要不要讓調查隊的隊員去把瓦礫清掉?真討厭,要是他們去清理會被灰塵弄得一身都是。」

「調査隊の子たちで瓦礫を退かせるかしら? やだわ、瓦礫を退かしたりしたら埃塗れになっちゃうじゃない」

說著漫不經心的話,莉娜雷斯朝著待命的調查隊走去。

暢気なことを言いながら、リナレスは待機させている調査隊の下へ向かったのだった。